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環境圧 が巻糸体 の回転動力 に及 ぼす影響

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(1)33. 論. 文. 環境圧 が巻糸体 の回転動力 に及 ぼす影響. Effect. of Circumferential. Pressure. 金沢大学工学部. 新. 宅. 救. 徳(会 員). 金沢大学工学部. 喜. 成. 年. 泰(会 員). 金沢大学工学部. 八. 田. on Power. Loss of Rotaing. 潔. Yarn. Package. Sukenori Shintaku, Toshiyasu Kinari and Kiyoshi Hatta Faculty of Engineering, Kanazawa. University, Kodatsuno, Kanazawa. Abstract. The relationship between the atmospheric pressure and the energy consumption was studied in the process of rotating yarn package. Both powers caused by the force of stirring the air around the yarn package and by the tension of unwinding a yarn were investigated at several kinds of atmospheric pressure. The power in order to stir the air was obtained by means of measuring the power of the motor to rotate the yarn package and the power in order to unwind a yarn was obtained by means of measuring the lashing—end radius. Results obtained are as follows : (1)The. power to stir the air around the yarn package varies proportionally to 0.8 power of the atmospheric pressure around it, because the air density is almost in proportion to the atmospheric pressure. (2)The lashing—end radius increases with reducing atmospheric pressure, so the power to keep the shape of the lashing—end curve increases. The ballooning phenomenon also has the similar tendency. Under small amount of pressure reduction, a fine yarn has a little enlarged lashing—end radius, on the contrary, a thick yarn largely increases its lashing—end radius, the power loss largely increases. (3)For the reason above, reducing atmospheric pressure takes effect for saving energy in the case of a fine yarn and of a large package. (Received October 21, 1994) (Accepted for Publication April 4, 1995). 摘. 要. 目的 巻糸 体 を回転 させ る工 程 にお い て大気 圧 が回転 動 力 に及 ぼす影 響 につ い て,周 囲 の空 気 をか く拝 す る動 力 と糸 を解 じ ょさせ るため の動 力の両 面 か ら検 討 す る ことを 目的 と した. 成 果 か く絆 動 力 は電 動機 の反 力 を,解 じょの動 力 は ラ ッシ ング エ ン ド半径 を測定 す る方 法 によ って次 の結 果 を得 た. (1)圧 力 と空 気 の密度 はほぼ比 例 して い るので,周 囲 の空気 をか く搾 す る動力 は圧力 の減 少 に と もな って0.8乗 に比 例 して 小 さ くな る. (2)減 圧 を す る とラ ッシ ングエ ン ド半 径 は広が り,こ れ を保っ た めの動力 は増 加 す る.バ ル ー ンの場 合 も同様 であ る.減 圧 の 小 さい場 合,繊 度 の小 さい糸 で は半 径 の広 が り も小 さいが,繊 度 の大 き い糸 は広 が りも大 き く動 力 の増加 割合 も大 きい. (3)上 記 の結 果,繊 度の小 さい糸 で巻 糸体 径 が大 きい場合 は圧 力を減 じる とエ ネル ギー低 減効 果 がみ られ る. (平成6年10月21日 受 理) (平成7年4月4日 1.緒. 言. 審 査終 了). 繊 維工 業 にお いて は巻糸 体 を回転 させ る工 程 が多. 失動 力 につ いて発 表 し,合 撚機 設計 にお ける動力 見 .積基準 を 明 らか に した.エ ネル ギーを必 要 と しな い. くあ り,こ れ に消 費 され る電力 コス トはか な り大 き. 他 の加 工方 法 が発 明 され れば別 で あ るが,現 在 の加. い.著 者 ら1)は合撚 にお け る巻 糸 体 径増 大 に伴 う損. 工方 法を とる限 り必要 な動 力 といえ る.機 械 はます. T145.

(2) 繊 維 機 械 学 会 誌. 34. ます 高速 で 回転 され るよ うにな ってお り,こ れに必 要 な動力 は増 大 す る一方 で あ る.情 勢 と して は さ ら な る コス トダウ ンが望 まれ,こ れ に対 す る策 と して 減 圧 をす る ことが考 え られ るが,減 圧 のた め に動 力 を消費 した ので は コス ト増 にな る.他 方,労 務管 理 の問題 か ら騒 音,塵 埃 の飛 散 に対応 す るた め機械 ま た は錘 ご とケー ス に納 め る設計 もと りざた され る よ うに な った.こ の よ うに空 間 を限 る場 合,つ いで に 減圧 が 行 えれ ば減 圧 に要 す るコス トと動 力 は軽 減 さ れ,動 力 節 減 の有 効 な方 法 とな り う る可 能 性 もあ る. この よ うな現 状 の も と,周 囲 の圧力 が巻 糸体 回転 動 力 に及 ぼす影 響 を検討 して お くこと は有 意義 で あ る.本 報 で は圧 力 に よ って影響 が及 ぼ され る動 力 と して,巻 糸体 が 周囲 の空 気 をか く拌 す る動 力 と糸 を 解 じょす る動 力 につ いて検 討 した結 果 につ いて述 べ Fig.. る. 2.巻. 1. Balloon. curve. き糸 を 解 じ ょす る場 合 で も巻 き 取 る場 合 で も,必 要. 糸 体 回転 動 力 と圧 力. な 動 力.Lbは. 巻糸 体 が回 転す る とき,周 囲 の空 気 をか く拌す る ため に動 力 が消 費 され る.そ の動 力Laは. (5). 次式 で 表. とな る.. され る2).. 糸 の長 さ方 向 の 速 度 が 回 転 周 速 度 に 比 べ て 小 さ い. (1) ここでCfは 摩擦 係数,ρ は空 気 の密 度,dAは 糸体 表面 の微小 面積,vは. 加 工 工 程 に合 撚 と 強 撚 糸 製 造 が あ る.こ. 巻. ル ー ンが か か わ っ て い るの で,バ. 微 小部 分 の速度 で あ る.. れ らにはバ. ル ー ンの 広 が りが. 圧 力 に ど の よ う に影 響 さ れ る か を 検 討 す る.巻 糸 体. 角速 度 ω で 回転 す る半 径b高 さhの 円 柱 の巻 糸 体 の場 合 は. を 回 転 さ せ な が ら糸 を 解 じ ょす る 加 工 工 程 と して ア ッ プ ツ ィ ス タ が あ り,そ. (2). の 中 で フ ライ ヤ レス撚 糸. 機4)で強 撚 糸 を 製 造 す る と き の よ う に 糸 が バ ル ー ン しな が ら解 じ ょ さ れ る状 態 が 理 想 的 に 考 え や す い.. と な る.こ の 中 で 圧 力 に よ って 変 わ る も の はCfと で あ る.ρ は圧 力 に 比 例 して 減 少 す るがCfは ル ズ数Reに. ρ. しか し いず れ も張 力 は 撚 糸 機 の 機 構 上 の 寸 法 に よ っ. レイ ノ. て 変 わ り,ま. よ り,以 下 の よ う に 変 化 す る2).. る とTbも. (3). た 同 一 の 機 械 で もバ ル ー ン高 さが 変 わ. ψ も変 化 す る.. そ こで 簡 単 の た め,こ. (4). れ ら に 代 わ る第1近. て ラ ッ シ ン グ エ ン ド半 径 を 用 い る.バ. 空 気 の 粘 度 μ の 圧 力 に よ る 変 化 は 無 視 し得 る 程. 似 とし. ル ー ニ ング し. て い る糸 を 切 断 す る と ボ ビ ン の方 の 糸 は す べ て は ボ. 度 に小 さ い3).回 転 の 条 件 を 変 え ず に 減 圧 す る と 空. ビ ン の巻 糸 体 に巻 き付 か ず,あ. 気 の 動 粘 度vは. た ま ま 回 転 す る.こ の と き の 回 転 中 心 か ら糸 の 先 端. る.従. μ/ρ で あ る か らReは. ρ に比 例 す. って 同 一 条 件 の状 態 で 減 圧 を す る と ρ が 小 さ. く な り,Cfは. ま で の 半 径 を ラ ッ シ ン グ エ ン ド半 径(半. や や 増 大 す る.(4)式 と(2)式よ り動 力 は. る)と. ρ の0.8乗 に 比 例 す る こ とが 分 か る. 3.糸 図1に. い う.ラ. 径lと. す. ッ シ ン グ エ ン ド半 径 を 保 ち な が ら回. 転 させ る の に 必 要 な 動 力 を も っ て 糸 を 解 じ ょす る の. を 解 じ ょす る動 力 に つ い て 示 す よ う に 角 速 度 ωbで 回 転 し て い る半 径. bの 巻 糸 体 に 糸 が 接 す る 点Pで. る一 定 の 半 径 を 保 っ. に 必 要 な 動 力 と考 え る.バ. ル ー ン 高 さHに. 対す る. 糸 層 半 径bの. 下 で あ れ ば,ラ. ッシ ン. 比H/bが3以. グ エ ン ド半 径 を 保 って 回 転 す る動 力 とバ ル ー ンを さ. の 張 力 をTb,点P. せ 回転 す る 動 力 は ほ とん ど等 しい5).. に お け る 糸 と回 転 軸 と の な す 角 を ψ とす る.こ の と. ラ ッ シ ン グ エ ン ド曲 線 の途 中 の 任 意 の 半 径rの. T146. 点.

(3) (論 文 集)Vol.48,No.6(1995). で 接 線 を ひ き,そ. 35. れ に 原 点 よ り下 ろ した 垂 線 の 長 さ. をlで 除 し た も の をqと つ.た. だ しR=r/lと. す る と以 下 の 関 係 が 成 り立. す る.. (6) こ こ で,. Fig.3. (7) Kb/mが. (ηは正 の 実 数). 1は そ れ ぞ れ1気 Dyは. られ る.ま. (9). め る と図3よ. た,CDが りKを. l/band. Kb/m. れ に よ っ てl/bが. 図 よ り得. 不 明 の 状 態 で は,lを. 実 験 で求. 得 られCDを. 推 測 す るこ とがで. き る. 糸 を解 じ ょす る の に必 要 な 動 力(ラ. サ フ ィ ック ス の. ッシ ングエ ン. ド半 径 を 一 定 に保 ち な が ら回 転 さ せ る の に必 要 な 動. 圧 の と き の 状 態 を 意 味 して い る.. 糸 の 空 気 抗 力 に 関 す る投 影 面 積,mは. 計 算 で き る.そ. (8) CDは 糸 を 円 柱 と み な した場 合 の 抗 力 係 数,P,ρ は気 圧 と そ の と き の密 度 でP1,ρ1の. Relation between. 力 で 近 似)は. 糸 の線. (10). 密 度 で あ る.糸 種 に対 して κ が 決 ま れ ば(6)式に よ り q‑R関. 係 が 求 め られ る.そ. れ を 図2に. と な る.ラ. 示 す.q=R. ッ シ ン グ エ ン ド曲 線 で は 糸 は 糸 層 に垂 直. と な る点 は 糸 が ボ ビ ン に接 す る点 で あ り,そ の と き. に 接 して い る の で ψ=90° で あ る.圧 力 が 下 が る と. のRはb/lで. Kが. あ る.従. 関 係 を得 る.図3に. って κ ・b/l=Kb/mとb/lの. そ の 関 係 を示 す.CDと. 小 さ くな り,式. の 関 係 か らlが 増 加 し,動 力 が. 増 大 す る.圧 力 が 低 くな る と周 囲 の 空 気 を か く拌 す. して 円 柱. の 抗 力 係 数1.2を 用 い る こ と に す る と,試 料 に よ っ. る 動 力 は 減 少 す る の に 対 し,糸 を 解 じ ょす る動 力 は. てDyとmが. 増 加 す る こ と に な る.. 決 ま り,糸 層 半 径bが. 与 え られ る と. 4.実. 験 方法. 動 力 の 測 定 は 電 動 機 の 反 力 を 測 定 す る 方 法6)を と った.実. 験 装 置 の 極 略 図 を 図4に. 示 す.電. ー タ ー軸 は両 端 が 長 く な って い て. ,軸. 動機のロ. を ベア リング. で 支 え て い る の で 電 動 機 の フ レ ー ム は 軸 の 周 りに 回 転 自 由 と な って い る.こ. の た め,電. 動 機 を 回 転 させ. るた め に 必 要 な トル クを 測 定 す る こ とが で き る.ラ ッ シ ン グ エ ン ド現 象 を 観 察 しな が ら巻 糸 体 の 周 囲 の 空 気 圧 を 減 少 さ せ る た め に,装 板 製 の ケ ー スで 囲 っ た.ア. 置 の 周 り を ア ク リル. ク リル ケ ー ス の 内 側 は ア. ン グ ル で 補 強 して あ る.減 圧 は60Hzで0.42kWの も の を2台,2.3kWの. も の1台. 列 に つ な い で 行 っ た.ま. た,巻. の 送 風 機3台. を直. 糸 体 の模型 を ナ イロ. ン ブ ロ ッ クで 作 成 し,そ の 形 状 ・寸 法 を 図5に. 示 し. た. Fig.2. Relation. between. q and. R. of. lashing. end. 減 圧 した と き の ラ ッ シ ング エ ン ド半 径 の 変 化 の 測. curve. 定 に つ い て 述 べ る.ア. T147. ク リル ケ ー ス の 外 か らス ト ロ.

(4) 36. 繊 維 機 械 学 会 誌. Fig.4. Schematic. illustration. of the. experimental. apparatus. ボ ス コ ー プ で 照 ら しな が ら巻 糸 体 か ら広 が り出 て い る糸 の 姿 勢 を撮 影 す る.基 求 め,図3か. らR(b/mを. 係 しな い の でlとKの. 準 の 長 さ と比 較 してlを. 求 め る.bとmは. 3か ら も判 断 さ れ る よ う にl/bが2に ず か な 測 定 誤 差 に よ ってKb/mの る.従 ってl/bが2.5以 てbを. 圧 力 に関. 関 係 を 求 め る こ と に な る.図 近 い とlの わ 変 化 が 大 き くな. 上 と な る よ う に,糸 種 に よ っ. 変 え る.使 用 した 糸 は ナ イ ロ ン フ ィ ラ メ ン ト. 糸30D6F,70D13Fお. よ び ポ リエ ス テ ル フ ィ ラ メ ン. ト糸150D96F,250D48Fで を か け,セ 5中 の1,IVお を2,3回. あ る.こ れ に若 干 の 撚 り. ッ ト した も の を 試 料 と した.巻 よ び芯 の み を使 用 し,こ. 糸 体 は図. れ に試 験 糸. Fig.5. ShapeS. and. dimenSiOnS. Of mOdel. yarn. paCk‑. ages. 巻 き付 け て 実 験 を 行 っ た.ナ イ ロ ンブ ロ ッ. ク や ア ル ミ円 筒 製 の ボ ビ ン お よ び そ の 上 に フ ィ ラ メ ン ト糸 を 巻 き付 け た も の の か く拌 動 力 は同 じ値 に な る こ と は 先 に 報 告 して い る7). 5.実 5.1回. 験 結 果 と 考 察 転 に必 要 な動 力 と圧 力. 種 々 の圧 力 下 に お い て 求 め た 巻 糸 体 Ⅱお よ び Ⅲ の 回 転 動 力 の 測 定 結 果 をCfと 図6に. 示 し た.図. レ イ ノ ル ズ数 で ま と め,. 中 の 実 線 は(4) 式 の 関 係 を 示 して い. る.そ の 結 果,(4)式 の 直 線 よ り約10%程 い る が,圧 力 を減 じた もの のCf,減. 度 はずれ て. じ な い もの のCf. い ず れ も 同 じ曲 線 上 に載 っ て い る.こ れ は,圧 変 化 して も レイ ノ ル ズ数 を 同 じに す れ ば,回. 力が. Fig.6. い る ボ ビ ンの 周 り の 空 気 の 流 れ が 同 じ状 態 に な る こ. 種 々 の 周 囲 空 気 圧 に お け る モ デ ル ボ ビ ンIと. Ⅱの. 場 合 の か く拌 損 失 動 力 と 回 転 数 の 関 係 を 図7に. 示 し. 糸 体 回 転 数8070rpmに. between. Cf and. の 減 圧 に よ り そ れ ぞ れ28Wと20W程. とを 示 して い る.. た.巻. Relation. Re. 転 して 度 の動 力 が. 減 少 して い る.減 圧 に よ る動 力 軽 減 の効 果 を さ ら に 詳 し く調 べ る た め,図8に1気 失 動 力 をLa1と. お い て は180mmHg. そ れ ぞ れ の 損 失 動 力LaをLa1で. T148. 圧 の と きの か く拌 損. し,7060rpmと8070rpmの. と きの. 除 した もの を各 周.

(5) 37. (論 文 集)Vol.48,No.6(1995). Atmospheric Pressure (mmHg) Fig.. 9. Relation. between. K/K1. and. atmospheric. pressure で は 同一 の試 料 のlに は ほ とん ど差 は な く,一 あ っ た.種. Rotating Speed (rpm). 々 のモ デル巻糸 体 に対 す る各圧 力下 で求. め られ たlよ Fig.. 7. Relation rotating. between friction power speed of the model yarn. loss and packages. り図3に. よ っ てKb/mを. の と き のKb/mを760mmHgの mと. 定で. す る)で 除 した も の を 図9に. てbとmは. 求 め,各. 圧力. と き の そ れ(K1b/ 示 す.圧. 変 化 しな い の でKと. 力によっ. 圧 力 の 関係 を表 し. て い る.図 の 実 線 は. (12) の 関 係 を 示 して い る.抗 力 係 数CDは が 小 さ くな る と大 き く な る の で,さ く と 図9の. レイ ノ ル ズ数 ら に減 圧 して い. 関 係 か ら はず れ る と考 え られ る.. こ こで,実. 際 の バ ル ー ン の 場 合 の 動 力 を 考 え る.. 糸 を ポ リエ ス テ ル フ ィ ラ メ ン ト糸250Dと は2.0×10‑4m,CDを1.2,ρ. す る.Dy. は1.205を(7>式. に入 れ,. mは2.89×10‑5kg/m,bに0.0375mをKb/mに. Atmospheric Pressure (mmHg) Fig.. 8. Relation. between. La/La1 and. れ る と0.188と. atmospheric. pressure. な る.図3よ. 入. りl/bは3.8を. な る.実 験 に よ るlは 糸 層 表 面 の 周 速 度. 15m/sか. ら30m/sで. は ほ と ん ど146mmを. 計 算 値 と一 致 して い る とい え る.ラ 囲 空 気 圧 に 対 して プ ロ ッ ト した.図. 中 の実線 は. 示 し,. ッシ ングエ ン ド. 曲 線 の場 合 の 糸 層 に接 す る 点 の 張 力Tbは(9)式 っ て 求 め られ る.同. La=(P/P1)08La1(11) の 関 係 を 表 して い る.こ. 得,lは. 143mmと. れ に よ る と,圧 力 以 外 の 条. じKb/mの. Tbを 計 算 に よ っ て 求 め て み る4).バ ル ー ン高 さHと. 件 を す べ て 同 じ に し圧 力 の み が 変 化 す る と所 要 動 力. bの 比 を6と. は 圧 力 の ほ ぼ0.8乗 に 比 例 して 減 少 して い る こ とが. で で あ り ψ は53.5° で あ る.バ ル ー ンのTbは. 分 か る.(2)式 お よ び(4)式を 考 慮 す れ ば,動. す る.そ の と き の バ ル ー ンのl/bは4.1. ン グ エ ン ドの そ れ の1.16倍. 力減少 の. 主 要 因 は か く拌 さ れ る周 囲 の 空 気 の 密 度 の低 下 に よ. と な るが,動. ラ ッシ. 力 と して は. 0.93倍 と な る.. る と考 え られ る. 5.2. によ. バ ル ー ンの 場 合 の. 5.3. 総 動 力 と圧 力. 糸 解 じ ょに必 要 な 動 力 と圧 力 減 圧 す る と か く拌 動 力 は減 少 し,解. 種 々 の モ デ ル 巻 糸 体 に お い て ラ ッ シ ン グ エ ン ド半 径 」を 測 定 した と こ ろ,周 速 で15m/sか. り)張 力 は増 加 す る.そ. じ ょ(巻 き 取. の一 例 を 図10に 示 す.図10. は モ デ ル ボ ビ ンIVに ポ リエ ス テ ル フ ィ ラ メ ン ト糸. ら30m/s. T149.

(6) 繊 維 機 械 学 会 誌. 38. 解 じ ょ動 力 は増 加 す る こ と が定 量 的 に 明 ら か に な っ た.一 般 的 に は巻 糸 体 径(例. え ば75mm以. き く,細 い糸(例 え ば150D以 が 著 しい.ま. 上)が. 大. 下)の 場 合 減 圧 の 効 果. た バ ル ー ンが 関 係 しな い巻 取 機 で は か. な り の効 果 が 期 待 で き る.. 〈付. 録〉. ラ ッ シ ン グ エ ン ド曲 線 の 運 動 方 程 式 はC.Mack ら8)が 「微 小 部 に 働 く力 の 回 転 中 心 軸 の 周 りの モ ー メ ン トは 角 運 動 量 の 変 化 割 合 に 等 しい 」 と して 式 を 導 い て い る.微 小 部 に 作 用 す る 力 の釣 合 い か ら式 を 導 く に は 接 線 座 標 を 用 い る と便 利 で あ る が10),本 来, 糸 軸 方 向 の 送 り速 度 を 無 視 した バ ル ー ン解 析 の 式 と Fig.. Relation between total mospheric pressure. 10. 250Dあ. る い は150Dを. power. loss and at-. 同 一 の はず で あ るの で バ ル ー ンの 式 か ら出 発 す る11).. 巻 き付 け た 場 合 で あ る.150. Dの 場 合 の 総 動 力 は総 体 的 に 減 少 して い るが250D の と き の 総 動 力 は 減 圧 して も さ ほ ど減 少 し な い.定 性 的 に い え る こ と は,1気. 圧 に お い て か く拌 動 力 と. 解 じ ょ動 力 が ほ ぼ 等 し い250Dの. 場 合 は か く拌 動 力. (Al). の 減 少 と解 じ ょ動 力 の 増 加 が 相 殺 して 減 圧 に よ る動 力 減 少 効 果 が な くな る.150Dの 圧 に お い て,か. 場 合 の よ う に1気. く拌 動 力 が 解 じ ょ動 力 の2倍. あ れ ば 減 圧 の 効 果 が 現 わ れ る.図7に に,bの で,減. 以上で. 示 した よ う. 大 き な 巻 糸 体 で は か く拌 動 力 も大 き い の 圧 に よ る消 費 動 力 軽 減 の 効 果 は大 き く な る.. (A2). 本 実 験 の 圧 力 よ り さ ら に 減 圧 した 場 合 を想 定 して み る.減 圧 を す る と ρ が 小 さ く な りRe数 な る。Re数. が7.2×104よ. が小さ く. り小 さ くな る とCfは 次 式. (A3). とな る2).. (13) この 場 合(2)式 は ρ と無 関 係 と な る が,真 が0な. の で か く拌 動 力 も0と 考 え られ る.そ. か く拌 動 力 は(11)式に,ま. T:張. こで,. たKは(12)式. に従 って減少. す る状 態 が 保 た れ る と仮 定 す る.ボ. ビ ン 直 径 は75. mmと. こ こで,. 空 中で は ρ. Z:回. 糸 で は 圧 力 が 下 が る と と も に 若 干 動 力 は減. じ るが そ の 値 は小 さ い.150Dで い ま で 動 力 は減 じ るが,そ. は500mmHgぐ. 転 軸 上 に垂 直 な 平 面 上 に と った 座 標. m:糸. の線 密度. K:単. 位 長 さ 当 た り の 空 気 抗 力 をKV2と. き の定 数vは. ら. した と. 糸 と空気 の相対 速度. ω:回 転 角 速 度. れ 以 下 で は 動 力 は増 加 す. ds:線. る.カ バ ー の 容 積 と減 圧 の た め の動 力 の 関 係 は 今 後. な お,式. 明 らか に す る必 要 が あ る.. 6.結. 転 軸上 に とった座標. x,Y:回. す る.計 算 の 結 果 を 図10に 破 線 で 示 した.. 250Dの. 力. め,sに. 素 変 形 の 過 程 を な る べ く詳 し く記 述 す る た よ る微 分 を'で 表 し,dx/ds=x',d2y/ds2=. y"等 と略 記 す る 場 合 が あ る.. 果. ラ ッ シ ン グ エ ン ド曲 線 で はdZ=0で. 圧 力 が巻糸 体 回転 動力 に及 ぼす影 響 につ いて実 験. (ds)2=(dx)2+(dy)2と. した結果,圧 力 を減 じる と,か く拌 動 力 は減 少 し,. T150. あ るか ら. な り,こ れ よ り,.

(7) 39. (論 文 集)Vol.48,No.6(1995). (A4) と な る.ま. た(A4)式. を 利 用 して,. (A18) と な る.ま たlを 定 数 と し,(A13)式. (A5) (A1)式. を 簡 単 に す る た め,(A4)式,(A5)式. 10)式. を利. を考 慮 して(A. の 微 分 方 程 式 を解 く と次 式 と な る.. (A19). 用 して 以 下 の 変 形 を 行 う. (A18)式. に(A19)式. め,Yx'一. を 代 入 し,無. 次 元 化 をす る た. κy'=ql,r/l=Re,Klm=κ,と. お くと. (A6) 従 って ラ ッ シ ン グ エ ン ド曲 線 で は(A1)式. (A20). は次式 と と な る.こ. な る.. (A21). (A7) 同様 に(A2)式. とす る と. は 次 式 と な る.. (A22). (A8) (A4)式. で あ るか ら(A20)式. の両 辺 を微分 す る と. を 乗 じて 加 え,(A4)式. にx',(A8)式. お よ び(A9)式. (A23) と な る.(A23)式. 別 の方法 で求 め. な す 角)をqと. すれ. ば 一 致 して お り,著 者 らが さ らに 別 に求 め た10)Rsin. にx'を 乗 じて 加. σ(σ:接 線 と γの なす 角)をqと. え る と次 式 を 得 る.. 一 致 して い る.│Yx'−xy'│は を ひ き,こ. (A11) こ こで(A11)式. はC,Mackら9)が. た 式 のRγdθ/ds(dθ:7とxの. (A10) に(‑Y'),(A8)式. を代 入. にY'. の関係 を考. 慮 す る と次 式 が 得 られ る.. 同 様 に(A7)式. に(A21)式,(A22)式. して 整 理 す る と. (A9) の 関 係 が 得 られ る の で,(A7)式. こで. すれ ば これ もまた. 任 意 の 点(x,Y)で. 接線. の接 線 に 原 点 よ り下 した 垂 線 の 長 さ に な. る こ と は解 析 幾 何 よ り 明 らか で あ る.(A23)式. を簡 単 にす るた めに以下 の変 形 を. 法 を 述 べ る.W=2κP+1,v2=ω. 行 う.. の解. とお き(A23)式. に. 代 入 す る と,. (A12) (A24). と し,両 辺 を 微 分 す る と次 式 の 関 係 を 得 る.. (A13) 一 方 ,(A4)式. お よ び(A9)式. と な る.さ. らに. を 利 用 す る と,. (A25). (A14) の 関 係 が 得 られ る か ら(A13)式. とお い て(A25)式. を 考 慮 して. の 両 辺 を ω で 微 分 す る と,. (A15) と な り,ま. た. (A26) と な る.(A24)式. に(A26)式. を 代 入 し,. (A16) とな るか ら(A15)式,(A16)式. (A27) と お くと. より. (A28) と な る.こ. (A17) と な る.(A17)式 え,(A5)式. を(A11)式. お よ び(A12)式. に 代 入 して 符 号 を 変. れ は,そ の 解 が 円 柱 関 数 に 帰 着 さ れ る微. 分 方 程 式 で あ る11).す な わ ちJnを 第1種. を用 い ると. 数,yη と して. T151. を第2種. ベ ッセ ル 関. ベ ッセ ル 関 数 とす る とE,Fを. 定数.

(8) 40. 繊 維 機 械 学 会 誌. (A34)式. (A29) が 解 と な る.ω をvに,wをqに の 関 係 を 用 い,M=F/Eと. も ど し,(A25)式 す る と,(A29)式. を(A31)式. を 用 い て 変 形 し,直 接 級 数 の. 形 で 表 す と次 式 を 得 る.. は次 式. と な る.. (A30) こ こ で,円 柱 関 数(一 般 的 にZη(V)と. す る)に 共 通. (A35). す る微 分 の 関 係. (A31). 参 考 文 献. を 考 慮 す る と,. 1)新. 宅 救 徳,岩. 2)新. 宅 救 徳. (A32) v→0の. と き,M≠0と. す る と(A32)式. の 右 辺 第1項. (A33) れ は│q│≦1と. い た も の が 解 と な る.す. 矛 盾 す る の で,M=0と. 成 年 泰;繊. 学 誌,42,T39(1986). 崎 裕 之,伴. 場 秀 樹;繊. 機 誌,45,T. 10(1992). →0と な り,. と な る.こ. 木 信 男,喜 尾 田 十 八,山. お. 3)富. 田 幸 雄;"水. 4)新. 宅 救 徳,山. 本 孝;繊. 力 学",p.64,実. 教 出 版(1988). 学 誌,44,40(1988). 5)新. 宅 救 徳,吉. 村 元 一;繊. 6)新. 宅 救 徳,尾. 田 十 八,山. 7)新. 宅 救 徳,岩. 木 信 男,喜. 学 誌,36,T75(1980) 崎 裕 之;繊 成 年 泰;繊. 機 誌,43,T1(1990) 学 誌,39,T432(1983). 8)C.Mack,E.J.L.Smart;J.Text.Inst.,47,T394. な わ ち,. 9)新. 宅 救 徳. 吉 村 元 一,岩. 木 信 男;繊. 学 誌,34,T316(1978). 10)CMack;J.Text.Inst.,44,T483(1953). (A34). 11)森. 口 繁 一,宇 波 書 店(1960). T152. 田 川 鎧 久,一. 松 信;"数. 学 公 式 皿",p.145,岩.

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