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子どもの生活リズムと健康 学習習慣に関する調査 2021 ダイジェスト版 研究背景 睡眠や体内時計についての基礎研究が進み 規則正しい生活習慣の重要性が科学的に証明されつつあります その一方で 子どもの夜ふかしやデジタル機器の使い過ぎ 不規則な食 睡眠習慣が問題になり 健康や学業成績への影響が懸念さ

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(1)

子どもの生活リズムと

健康・学習習慣に関する調査 2021

ダイジェスト版

【研究背景】

睡眠や体内時計についての基礎研究が進み、規則正しい生活習慣の重要性が科学的に証 明されつつあります。その一方で、子どもの夜ふかしやデジタル機器の使い過ぎ、不規則な 食・睡眠習慣が問題になり、健康や学業成績への影響が懸念されています。そのような生活 習慣の実態と健康・学業への影響を明らかにするために、早稲田大学柴田重信研究室とベ ネッセ教育総合研究所は共同で、小学4年生から高校3年生までを対象にした調査を行い ました。

【調査結果概要】

調査の結果、睡眠や食習慣と、精神的な健康状態、学業成績が関連している状況が明らか になりました。特に、学齢が上がるにつれて、生活リズムは夜型化し、週末の生活時間にズレ が生まれ、昼間の眠気が顕著になる様子がみられました。さらに朝食欠食や夜食の頻度が 増加することもわかりました。また、学業成績との関連をみたところ、不規則な睡眠・食習慣、

寝る前のスクリーンタイム、朝食欠食などが、成績下位の子どもに多いことが明らかになりま した。また、これらの因子は、精神的な健康状態や、日中の眠気、夜の入眠困難とも関連して いました。

デジタル機器の普及に伴い、子どものさらなる夜型化が懸念されます。本研究の成果をもと に、子どもや保護者に対して、生活リズムの重要性を伝えるとともに、生活リズムの整え方や 健康管理の具体的な方法を提案していきたいと考えています。

早稲田大学 理工学術院 柴田重信研究室 ベネッセ教育総合研究所

【Contents】

調査の目的と概要・基本属性………

p.2 Section1 生活習慣・学習習慣の状況について

1-1

睡眠習慣データの基礎集計 ………

p.4-p.9

1-2 学習習慣データの基礎集計 ……… p.10-p.12

1-3 デジタル機器の活用習慣データの基礎集計……… p.13-p.15

1-4 運動習慣・食習慣データの基礎集計……… p.16-p.18

Section2 生活習慣×学習習慣のクロス分析

(2)

2 調査の目的と概要

●調査の目的

コロナ禍によって家庭で過ごす時間が増え、子どもたちの生活習慣の乱れが心配されています。そのよう な環境下では、健康的な生活習慣(睡眠、運動、食事、適切なメディア利用など)の確立がとても重要で す。それらは、学習習慣(学び続ける力)の醸成にも、大きな影響を与えると考えられます。本調査は、この ような問題意識から、コロナ禍における現在の児童・生徒の生活習慣・学習習慣の状況を明らかにするこ とを目的に実施しました。

●調査テーマ

子どもたちの生活習慣や健康状況と学習習慣の実態

●調査方法

インターネットによるアンケート調査を実施

※未成年に対しての調査であるため、調査協力者・保護者の両者同意のもとに調査を実施した。

●倫理委員会における承認

早稲田大学「人を対象とする研究に関する倫理審査委員会」にて、事前に承認を得た上で実施した(審 査承認番号:2021-101)。

●調査対象とサンプルサイズ

全国の小学校4年生~高校3年生を対象として調査を実施。

サンプルサイズ:515人×性別×9学年=9,270人

※学年ごとに1030名(男性515名、女性515名)のサンプルが集まった時点で調査を終了。

●調査時期

2021年6月25日(金)~6月27日(日)(本調査・スクリーニング調査とも)

●調査項目(概要)

起床時刻・就寝時刻/食事の長さ、学習、メディア、昼寝、運動・スポーツなどの各種活動の1日あたりの時 間/習い事・学習塾・部活動の時間/食事と運動の日数/心理的健康・不眠/性格特性/

/食生活の状況について/メディアの利用/普段の学習状況について(ICTを活用した学習も含む)/生活

習慣に対する学校や保護者の関与/成績(自己評価)/勉強方法(方略)

※図表で使用している百分率(%)は、小数第2位を四捨五入して算出している。四捨五入の結果、数値 の和が100.0にならない場合がある。

基本属性

学年 小学

4年生 小学 5年生

小学 6年生

中学 1年生

中学 2年生

中学 3年生

高校 1年生

高校 2年生

高校 3年生 サンプルサイズ(人) 1030 1030 1030 1030 1030 1030 1030 1030 1030 子どもの性別

(%)

1 男子 50.0 50.0 50.0 50.0 50.0 50.0 50.0 50.0 50.0 2 女子 50.0 50.0 50.0 50.0 50.0 50.0 50.0 50.0 50.0

学校の設置区分

(%)

1 公立 94.3 95.5 94.1 86.7 85.4 83.6 62.5 59.4 59.7 2 公立中高一貫

0.0 0.0 0.0 3.0 3.2 3.1 2.9 2.6 2.2 3 私立 3.3 2.9 4.2 8.9 10.0 11.6 32.0 34.7 35.0 4 国立 1.1 0.3 0.8 1.0 1.1 1.2 1.6 2.8 2.2 5 その他 1.4 1.3 1.0 0.4 0.3 0.6 1.0 0.5 0.8

(3)

Section1

生活習慣・学習習慣の状況について

「睡眠習慣」「学習習慣」「デジタル機器の活用習慣」「運動習慣・食習慣」の4つの観点 で、小学校4年生~高校3年生の各学年における状況を基礎集計で整理した。基礎集計 の結果、それぞれの観点で以下の点が明らかになった。

・睡眠習慣

学年が上がるにつれて、平日・休日の遅寝、休日の遅起き、睡眠時間減少が顕著になり、

社会的時差ボケ(詳細はp6を参照)や昼間の眠気が増加していた。

・学習習慣

学齢が上がるにつれて、学習時間も伸びる傾向がある。中学3年生・高校3年生の受験学 年では、宿題以外の学習時間が増加する。勉強のしかたに悩みがあるのは共通している が、学齢が上がるにつれて、勉強のやりかたを工夫をしている割合が高くなる傾向がある。

・デジタル機器の活用習慣

高校生になると、携帯電話やスマートフォンの個人所有の割合が高くなり、使用時間が増 加する。夜寝る前のスクリーンタイムは、中高生の夜型化をさらに促進する可能性があるが、

学年が上がると寝る前のスクリーンタイムが増える傾向がある。

・運動習慣・食習慣

学年が上がると、運動習慣が無い子、朝食を食べない子、夜食を食べる子が増えていた。

1-1 睡眠習慣データの基礎集計

1-1-1 起床・就寝時刻(平日・休日)

1-1-2 社会的時差ボケ 1-1-3 日中の眠気 1-2 学習習慣データの基礎集計

1-2-1 平均学習時間(宿題・宿題以外の勉強時間)

1-2-2 学習に関する意識

1-3 デジタル機器の活用習慣データの基礎集計 1-3-1

デジタル機器の活用状況

1-3-2

スクリーンタイム

1-4 運動習慣・食習慣データの基礎集計 1-4-1 運動習慣

1-4-2

朝食習慣

1-4-3

夜食習慣

(4)

59.5 45.1 33.8 13.2

7.7 5.2 2.2 2.3 2.4

21.7 28.3

25.9 21.3

13.8 9.3 5.0 3.8 3.8

10.2 13.4 16.3

21.3 16.6

10.9 9.4 5.5 4.2

5.0 7.6 14.4 24.2

25.0 27.1

21.7 20.6 16.9

2.4 4.5 8.3 13.6

16.7 17.5

13.9 13.6

3.4 7.3 15.4 19.2 22.9

29.1 28.8

1.8 3.6 5.0 8.0 9.6 11.1

2.7 4.5 8.4 10.5 11.7

2.0 4.9 4.7 7.6

0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100

小学4年生 小学5年生 小学6年生 中学1年生 中学2年生 中学3年生 高校1年生 高校2年生 高校3年生

平日の就寝時刻

12.0 11.1

11.7 10.3

11.2 11.5

17.3 15.2

16.7

23.3 22.6 19.2

25.0 22.3 20.5

27.3 24.0

23.7

35.0 36.9 37.4

36.7 30.0 30.0

27.6 30.7 26.6

26.4 25.8 26.8

23.5 29.1 28.3

20.8 22.0 22.3

3.2 3.6 4.9 4.5 7.4 9.7

7.1 8.1 10.7

0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100

小学4年生 小学5年生 小学6年生 中学1年生 中学2年生 中学3年生 高校1年生 高校2年生 高校3年生

平日の起床時刻

学年が上がると、平日の遅寝、休日の遅寝、遅起きが顕著に。

4

平日、休日の就寝、起床時刻を調査した。平日、休日の就寝時刻、休日の起床時刻は、共に学年が 上がるにつれ遅くなっていた。つまり、生活リズムの夜型化が進んでいることを示している。一方で、

平日の起床時刻は学年による変化が小さかった。平日は学校があるため、起床時刻が固定される からだと考えられる。休日の起床時刻は高校3年間で変化が無いにも関わらず、休日の就寝時刻は 学年ごとにさらに遅くなっていた。受験勉強等により、睡眠時間が短くなり、睡眠不足が進行している 可能性がある。

1-1 睡眠習慣基礎データの基礎集計 1-1-1 起床・就寝時刻(平日・休日)

Q.平日(学校がある日)の「朝、起きる時間」と「夜、寝る時間」は、だいたい何時ごろですか。

図1-1-1 平日の起床・就寝時刻

6時より前 6時ごろ 6時半ごろ 7時ごろ 7時半以降

22時より前 22時ごろ 22時半ごろ 23時ごろ

23時半ごろ 0時ごろ 0時半ごろ 1時ごろ 1時半以降

(%)

(%)

(5)

40.5 30.1 20.6 9.1 5.2 3.7 1.9 1.9

24.4 24.2

20.1 15.4

9.6 7.1 3.2 2.4 2.3

13.9 15.5 18.0

14.2 11.6

7.1 4.8 3.4 3.4

13.0 18.0 23.2 27.1

24.6 24.3 17.7

13.8 14.0

3.3 5.0 6.7 10.8

13.7 13.2 15.7

11.1 10.3

3.2 5.1 7.2 14.4 19.4 21.5 25.6 26.5

25.4

3.4 4.7 7.9 7.9 10.9 11.0

3.5 6.8 7.7 11.5 14.7 13.9

1.7 2.2 3.5 5.0 5.3

3.3 4.9 5.6 7.1

2.1 3.4 4.8 5.6

0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100

小学4年生 小学5年生 小学6年生 中学1年生 中学2年生 中学3年生 高校1年生 高校2年生 高校3年生

休日の就寝時刻

8.0 5.3 5.1 3.7 3.9 3.1 3.8 3.8 4.2

11.7 10.7 8.0 6.0 5.7 5.1

4.8 5.4 5.0

13.4 11.3 10.0 8.6 6.6 6.3 4.8 4.2 5.2

22.3 22.3 18.9 15.6 14.0 11.9 10.8 10.3 11.3

13.8 14.3 13.6 12.6 10.0 10.0 8.0 8.4 7.4

16.8 17.5 19.3 18.8 18.3 18.8 17.2 17.1 15.4

5.7 8.0 8.3 8.3 8.4 8.4 7.3 6.5 6.2

5.0 6.5 9.5 13.7 12.8 13.2 14.9 14.2 14.9

1.9 2.5 3.5 4.7 4.6 5.1 3.2

2.4 5.1 7.9 9.1 10.9 10.9 13.0

1.6 2.7 2.5 3.1 2.6 2.9

2.4 1.9 4.1 4.1 4.1

3.8 4.8 6.0 7.4 7.3

0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100

小学4年生 小学5年生 小学6年生 中学1年生 中学2年生 中学3年生 高校1年生 高校2年生 高校3年生

休日の起床時刻

図1-1-2 休日の起床・就寝時刻

6時より前 6時ごろ

6時半ごろ

7時ごろ 7時半ごろ 8時ごろ

Q. 休日(学校がない日)の「朝、起きる時間」と「夜、寝る時間」は、だいたい何時ごろですか。

8時半ごろ 9時ごろ 9時半ごろ 10時ごろ 10時半ごろ 11時ごろ

11時より後

22時より前 22時ごろ 22時半ごろ 23時ごろ 23時半ごろ

2時より後

1-1 睡眠習慣基礎データの基礎集計 1-1-1 起床・就寝時刻(平日・休日)

(%)

(%)

(6)

睡眠時間、週末の生活リズムのズレ(社会的時差ボケ)を詳しく調査

6

今回、平日、休日の起床時刻、就寝時刻を調査した。この回答から、平日、休日の睡眠時間 を計算した。さらに睡眠時間の中央時刻を計算し、平日と休日の睡眠時間のズレ(社会的 時差ボケと呼ぶ)を算出した。

※厳密には寝床についてから寝るまでの時間、起きてから寝床を出るまでの時間を調査す ることで、実際に寝ていた時間を睡眠時間と定義すべきだが、本調査では簡易化し就寝、起 床時刻から睡眠時間や社会的時差ボケを計算した。

社会的時差ボケの計算例

※社会的時差ボケとは・・・

平日は学校や仕事などの社会的な影響により、早寝、早起きになることが多いが、休日は逆 に遅寝、遅起きになりやすい。その結果、平日と休日の間で、生活リズムのズレ(社会的時差)

が生じ、体に不都合が生じる。このような現象を社会的時差ボケと呼び、肥満や学業成績の 低下などとの関連が報告されている。ここでは、社会的時差も統一的に社会的時差ボケと呼 ぶことにする。

平日は無理に早起きを強いられ、睡眠不足が溜まりやすく、これを睡眠負債と呼ぶ。一方で 休日は夜ふかしや、溜まった睡眠負債の解消のために寝溜めをしてしまい、朝起きるのが遅く なる。社会的時差ボケは、夜ふかししがちな夜型の人によりみられやすい現象である。また、週 末明けの月曜日は、休日に遅れてしまった体内時計を無理矢理早めて学校や仕事にいくこと になり、辛い人が多い。月曜日がブルーマンデー(憂鬱な月曜日)と呼ばれる所以である。

夜勤・シフトワークによる体調の不具合、健康被害と同様に、社会的時差ボケが毎週続くこと は、将来の健康被害に繋がる可能性が高い。

1-1 睡眠習慣基礎データの基礎集計

1-1-2 社会的時差ボケ

(7)

学年が上がると、睡眠時間が減り、週末の生活リズムのズレが顕著に。

平日、休日の睡眠時間は、学年が上がるにつれ減少していた。特に平日は高校3年生で平均6.6時 間となっていた。一方で休日は8時間以上寝ていることからも、平日に溜まった睡眠不足(睡眠負 債)を休日に寝溜めして解消していることが分かる。その結果、平日と休日の生活リズムの時刻差

(社会的時差ボケと呼ばれる)が平均で1時間を超えていた。

OECD(経済協力開発機構)が発表した世界各国の睡眠時間は、日本が世界で最も睡眠時間が

短く、15~65歳の 睡眠時間平均は7時間22分 であった。今回の調査では、高校生の睡眠データ はまさに1週間平均で7時間程度(7時間9分)であり、睡眠時間の短い国民性が高校生のうちから 習慣になっていることが分かった。

8.5 8.4 8.2

7.8 7.5 7.3

6.8 6.7 6.6

0 2 4 6 8 10

平日の睡眠時間

9.1 9.0 9.0 8.9 8.8 8.7 8.5 8.3 8.3

0 2 4 6 8 10

休日の睡眠時間

0.6 0.7 0.8

0.9 1.0 1.1

1.2 1.3 1.2

0 0.2 0.4 0.6 0.8 1 1.2 1.4

社会的時差ボケ

図1-1-3 平日・休日の平均睡眠時間と社会的時差ボケの平均

1-1 睡眠習慣基礎データの基礎集計 1-1-2 社会的時差ボケ

() ()

()

※睡眠時間・社会的時差ボケの数値は、 「7時 間」を「7.0」 、「8時間30分」 を「8.5」のよう に10進法に置き換えて表現している(例:8時 間12分を8.2)。

(8)

7.2

7.9

8.5

7.6

8.3

8.5

6.5 7 7.5 8 8.5 9

小学生 中学生 高校生

休日の起床時刻

男子 女子

0.6

0.9

1.2

0.8

1.1

1.3

0 0.2 0.4 0.6 0.8 1 1.2 1.4

小学生 中学生 高校生

社会的時差ボケ

男子 女子 8.9

8.6

8.3 9.2

8.9

8.5

7.5 8 8.5 9 9.5

小学生 中学生 高校生

休日の睡眠時間

男子 女子

女子は男子と比較して、

休日に起きるのが遅く、生活リズムのズレが顕著にみられた。

8

平日、休日の就寝・起床時刻の男女差を比較した。平日は、どの項目にも目立った差は無かった。一 方で、休日の起床時刻は女子で遅い傾向が見られ、さらに休日の睡眠時間も女子の方が長かった。

その結果、平日と休日の生活リズムの差(社会的時差ボケ)も、女子の方が大きい結果を示した。こ れは、平日に女子の方がより睡眠不足に陥っている可能性が高いことを示している。また、一般的に 女子の方が必要な睡眠時間が長い(Mong & Cusmano, 2016)ことも要因と考えられる。

図1-1-4 休日の平均起床・就寝時刻(学校段階・男女別)

1-1 睡眠習慣基礎データの基礎集計 1-1-2 社会的時差ボケ

() ()

22.4

23.3

24.2

22.4

23.4

24.1

21 21.5 22 22.5 23 23.5 24 24.5

小学生 中学生 高校生

休日の就寝時刻

男子 女子

0

~~

0

~~

図1-1-5 休日の平均睡眠時間と社会的時差ボケ(学校段階・男女別)

~~ 0

() ()

※起床・就寝の平均時刻は、 「7時」を「7.0」 、「8時半」 を「8.5」、「21時半」を「21.5」、「24時」を

「24.0」のように10進法に置き換えて表現している(例:7時12分を7.2、24時6分を24.1と表現)。

(9)

学年が上がると、昼間の眠気を訴える子どもが増える。

学年が上がるにつれ、睡眠時間が減少していた。それとともに、日中の眠気を訴える子ども の割合も増加していることが分かった。必要な睡眠時間は年齢によって変化することから、

高校生になるにつれ睡眠時間が減少することは問題ないかもしれない。しかし日中の眠気 は、夜間の睡眠の量や質を反映することから、高校生になるにつれ睡眠不足が起きている 可能性がある。

Q. あなたは、ここ1週間を振り返って、次のようなことがどれくらい有りましたか?

「昼間に眠くなる」

1.よくあった 2.ときどきあった 3.あまりなかった 4.まったくなかった

7.0 6.0

6.9 9.8 11.4

13.5 13.4 14.5

17.2

30.1 33.6

32.8 39.4

42.8 45.8

49.1 46.7

48.1

34.1 34.0

35.1 34.3

30.9 28.9

26.0 27.3

25.1 28.8

26.4 25.1

16.5 15.0

11.7 11.5 11.6 9.6

0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100

小学4年生 小学5年生 小学6年生 中学1年生 中学2年生 中学3年生 高校1年生 高校2年生 高校3年生

昼間に眠くなる

1 よくあった 2 ときどきあった 3 あまりなかった 4 まったくなかった

図1-1-6 「昼間に眠くなる」の回答割合

1-1 睡眠習慣基礎データの基礎集計 1-1-3 日中の眠気

(%)

(10)

受験学年では、宿題以外の学習時間が増加。

平日1日あたりの平均学習時間(学校の宿題と宿題以外の勉強時間の合計)は学年が上がるにつれ、

増加の傾向がある。中学生では、学年間で宿題時間は変わらないが、中学3年生では宿題以外の時間 が増加する。同様の傾向は高校生でも確認されており、高校3年生では高校1、2年生に比べて約30分 程度宿題以外の学習に時間を使っている。中学3年生・高校3年生ともに受験の影響もあり、宿題以外の 勉強時間がのびていると考えられる。

図1-2-1 平日1日あたりの宿題と宿題以外の平均学習時間(分)

35 39 38

44 44 44

52

48 52

0 10 20 30 40 50 60

一日あたりの学校の宿題時間

24

32 34 37 42

55

40 45

72

0 10 20 30 40 50 60 70 80

一日あたりの学校の宿題以外の勉強時間

1-2 学習習慣データの基礎集計

1-2-1 平均学習時間(宿題・宿題以外の勉強時間)

10

(分)

(分)

(11)

学齢共通して、勉強の仕方には悩みあり。

一方で、学齢が上がるにつれて、勉強のやり方を工夫も。

図1-2-2 学習に関する意識について(とてもあてはまる+わりとあてはまるの合計)

41

38

42

43

41

54

36

48

65 40

41

46

46

44

54

40

47

65 40

40

48

51

50

60

43

49

63

0 10 20 30 40 50 60 70

勉強が好きだ

計画的に勉強をする

人に言われなくても自分から勉強する

テストはしっかり準備する

自分に合った勉強のやり方を工夫する

遊ぶときは遊び、勉強するときは集中し て勉強する

友だちと勉強を教えあう

勉強しようという気持ちがわかない

上手な勉強のしかたがわからない

小学4年生 小学5年生 小学6年生

小学生

小・中・高共通して、「上手な勉強のしかたがわからない」という項目に6割程度あてはまると回答してお り、学齢に関わらず学習方法には悩みをかかえている傾向がある。一方で、「自分に合った勉強のやり方 を工夫する」「遊ぶときは遊び、勉強するときは集中して勉強する」「友だちと勉強を教え合う」という項目 にあてはまる割合が学齢が上がるにつれて上昇傾向にあることから、悩みながらも自分に合った学習方 法を試行錯誤している傾向がみられる。

(%)

1-2 学習習慣データの基礎集計

1-2-2 学習に関する意識

(12)

34

39

45

54

50

57

44

51

70 30

40

51

55

54

56

46

51

67 32

40

51

55

56

58

45

50

67

0 20 40 60 80

勉強が好きだ

計画的に勉強をする

人に言われなくても自分か ら勉強する

テストはしっかり準備する

自分に合った勉強のやり方 を工夫する

遊ぶときは遊び、勉強する ときは集中して勉強する

友だちと勉強を教えあう

勉強しようという気持ちが わかない

上手な勉強のしかたがわか らない

中学1年生 中学2年生 中学3年生

30

40

55

58

60

61

49

50

68 28

39

52

56

58

60

51

51

65 33

44

60

58

64

64

51

48

62

0 20 40 60 80

勉強が好きだ

計画的に勉強をする

人に言われなくても自分か ら勉強する

テストはしっかり準備する

自分に合った勉強のやり方 を工夫する

遊ぶときは遊び、勉強する ときは集中して勉強する

友だちと勉強を教えあう

勉強しようという気持ちが わかない

上手な勉強のしかたがわか らない

高校1年生 高校2年生 高校3年生

中学生 高校生

(%) (%)

1-2 学習習慣データの基礎集計 1-2-2 学習に関する意識

12

(13)

高校生になると、携帯・スマートフォンの使用時間が顕著に増加。

図1-3-1 平日のデジタル機器の平均使用時間

70

51

24

8

20

59

49

60

11

18

49

44

87

14

15

0 20 40 60 80 100

テレビを見る

テレビゲームや携帯型ゲームをする

携帯電話やスマートフォンを使う

パソコンを使う

タブレット型端末を使う(iPadなど)

小学生 中学生 高校生

タブレット端末・パソコンを見たり、ゲームをする時間などは、学齢によって使用時間は大きく 異ならない。小学校では、テレビを見る時間が長いのに対し、学齢が上がるとテレビを見る 時間が減少し、代わりに携帯電話やスマートフォンを使う時間が増加する傾向がある。学齢 が上がるにつれ、携帯電話やスマートフォンの個人所有が増えるため、活用時間が長くなっ ていることが想定される。デジタル機器(パソコン・タブレット・携帯電話/スマートフォン)は 遊び目的だけではなく、学習にも使われている。学習目的での使用割合は、学齢が上がる につれて増加傾向にある。

図1-3-2 自分専用の携帯電話やスマートフォンを所有している割合

47.6

72.4

94.3

0 20 40 60 80 100

小学生

中学生

高校生

(%) (分)

1-3 デジタル機器の活用習慣 データの基礎集計

1-3-1 デジタル機器の活用状況

(14)

14

図1-3-3 家でのデジタル機器の使用目的

37

30

19

9

5

31

39

19

8

3

25

38

24

10

4

0 5 10 15 20 25 30 35 40 45

1 ほとんど遊ぶ目的で使っている

2 遊ぶ目的で使うことが多いが、ときどき勉強す る目的でも使っている

3 遊ぶ目的と勉強する目的の半々くらいで使って いる

4 勉強する目的で使うことが多いが、ときどき遊 ぶ目的でも使っている

5 ほとんど勉強する目的で使っている

小学生 中学生 高校生

(%)

1-3 デジタル機器の活用習慣 データの基礎集計 1-3-1 デジタル機器の活用状況

※デジタル機器(携帯電話・スマートフォン、パソコン、タブレット)のいずれかについて、「自分専用のものを 使っている」「家族と一緒のものを使っている」を選択した回答者を集計対象としたときの、使用目的の回答 割合を示している。

(15)

学年が上がると、寝る前のスクリーンタイムが増える。

デジタル機器の普及により、子どものスマートフォン・携帯電話、パソコン、テレビ、ゲームと いったスクリーンタイムの増加が近年問題となっている。特に夜寝る前のスクリーンタイムは、

青色光により体内時計の遅れを招き、中高生の夜型化をさらに促進する可能性がある。今 回の調査から、寝る前のスクリーンタイムが、学年が上がるごとに増えていることが明らかと なった。

Q.質問文 あなたは、ここ1週間を振り返って、次のようなことがどれくらいありましたか。

「寝るすぐ前まで、スマートフォン・携帯電話、パソコン、タブレット、テレビ、ゲームなどの画面を見る」

1.よくあった 2.ときどきあった 3.あまりなかった 4.まったくなかった

27.4 29.8 28.3

32.9 41.3 39.6

44.4 47.5 46.7

32.8 30.3

34.5 33.8

31.2 35.8

33.5 31.9 31.7

18.3 19.2 16.8

17.6 15.7

15.8 15.5

14.0 15.0

21.5 20.7 20.5

15.7 11.8

8.7 6.6 6.6 6.6

0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100

小学4年生 小学5年生 小学6年生 中学1年生 中学2年生 中学3年生 高校1年生 高校2年生 高校3年生

寝るすぐ前まで、スマートフォン・携帯電話、パソコン、タ ブレット、テレビ、ゲームなどの画面を見る

1 よくあった 2 ときどきあった 3 あまりなかった 4 まったくなかった

図1-3-4 スクリーンタイムの学年別割合

1-3 デジタル機器の活用習慣 データの基礎集計 1-3-2 スクリーンタイム

(%)

(16)

学年が上がると、運動習慣が無い子どもが増える。

16

子どものうちから運動習慣を確立しておくことは重要である。今回、1日60分以上の運動習 慣の有無について調査した。運動をしないと答えた子どもの割合は、学年が上がるごとに増 加し、高校3年生では約半数の人で運動習慣が全く無いことが分かった。

1-4 運動習慣・食習慣データの基礎集計 1-4-1 運動習慣

Q.質問文 あなたは、ふだん、次のようなことを、1週間に何日くらいしますか。

「1日に60分以上、身体を動かす(スポーツ、歩いての通学、友だちと遊ぶことなど)」

1,しない 2,1日 3,2日 4,3日 5.4日 6.5日 7.6日 8.7日(毎日)

25.2 24.3

26.8 33.8 32.8

37.7 41.2 40.5

50.8

42.9 42.0

42.9 30.1 29.3

28.2 21.4 23.0

22.5

15.0 18.3

18.3 23.2 22.9

22.6 24.5

23.0 15.3

16.8 15.4

12.0 12.9 15.0

11.6 13.0 13.5 11.4

0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100

小学4年生 小学5年生 小学6年生 中学1年生 中学2年生 中学3年生 高校1年生 高校2年生 高校3年生

運動習慣(1日60分以上)

しない 週1〜4日 週5〜6日 毎日 図1-4-1 1週間あたりの運動の頻度

(%)

(17)

学年が上がると、朝食を食べない子どもが増える。

子どもの朝食欠食は学業成績と関連がある。文部科学省が推進している「早寝早起き朝ご はん」運動により、子どもの朝食欠食率は低下していたが、近年また増加傾向にあると指摘 されていた。本調査においても、毎日朝ごはんを食べない子どもは、学年が上がるごとに増 加し、高校3年生では毎日食べる子どもは74.7%であった。

Q.質問文 あなたは、ふだん、次のようなことを、1週間に何日くらいしますか。

「朝食を食べる」

1,しない 2,1日 3,2日 4,3日 5.4日 6.5日 7.6日 8.7日(毎日)

2.0

1.8

1.7

3.0

2.3

3.0

3.5

4.7

6.1 3.0

3.0

3.3

3.5

4.6

4.5

4.9

5.4

6.6 3.7

4.7

6.9

8.3

9.6

10.3

15.5

13.2

12.6

91.3

90.5

88.2

85.2

83.5

82.2

76.1

76.7

74.7

0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100

小学4年生

小学5年生

小学6年生

中学1年生

中学2年生

中学3年生

高校1年生

高校2年生

高校3年生

朝食摂取頻度

食べない 週1〜4日 週5〜6日 毎日 図1-4-2 朝食摂取頻度

1-4 運動習慣・食習慣データの基礎集計 1-4-2 朝食習慣

(%)

(18)

学年が上がると、夜食を食べる子どもが増える。

18

夜食は肥満や生活リズムの夜型化を招く。夜食を週1回以上食べる子どもの割合は中学3 年生で一番多い結果になった。高校生になるタイミングで生活習慣が見直され、夜食頻度 が低下するが、その後また増加する傾向にあった。

Q.質問文 あなたは、ふだん、次のようなことを、1週間に何日くらいしますか。

「夜食(夕食後、寝るまでにとる間食)を食べる」

1,しない 2,1日 3,2日 4,3日 5.4日 6.5日 7.6日 8.7日(毎日)

67.0

66.2

63.4

61.6

57.5

55.3

60.9

57.8

56.6

20.3

21.5

21.6

23.2

28.4

28.4

24.6

27.4

27.6

2.7

2.7

3.7

4.7

4.3

6.6

6.2

6.0

5.8 10.0

9.6

11.4

10.6

9.8

9.6

8.3

8.8

10.0

0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100

小学4年生

小学5年生

小学6年生

中学1年生

中学2年生

中学3年生

高校1年生

高校2年生

高校3年生

夜食摂取頻度

食べない 週1〜4日 週5〜6日 毎日

1-4 運動習慣・食習慣データの基礎集計 1-4-3 夜食習慣

図1-4-3 夜食摂取頻度

(%)

(19)

Section2

生活習慣×学習習慣のクロス分析

Section1での基礎集計を踏まえ、Section2では以下の2点で分析を行った。

◆ 「睡眠習慣」「学習習慣」「デジタル機器の活用習慣」「運動習慣・食習慣」4つ の観点において、成績層別に違いがあるかを分析した。本研究では、学力の指 標として、各回答者の成績の自己評価を用いた。

➢ 良い生活習慣・学習習慣を持つ子どもは、学業達成にもポジティブな関連がみ られた。

◆ 睡眠習慣・運動習慣・食習慣・デジタル機器の活用習慣のそれぞれの観点にお いて、習慣の良い集団と悪い集団の比較により、精神衛生を測定する変数(疲 れやすい、いらいらするなど)の間に差がみられるかを検討した。

➢ 生活習慣の乱れと、子どもの精神衛生の間にネガティブな関連がみられた。

2-1 生活習慣・学習習慣の成績層別比較

2-1-1 生活リズムの規則正しさの成績層別比較 2-1-2 睡眠習慣の成績層別比較

2-1-3 学習時間・デジタル利用の成績層別比較 2-1-4 食習慣の成績層別比較

2-2 生活習慣と精神衛生に関する変数間の属性別比較 2-2-1 平均睡眠時間の属性別比較

2-2-2 社会的時差ボケの属性別比較

2-2-3 睡眠習慣の規則正しさによる属性別比較 2-2-4 スクリーンタイムの有無による属性別比較 2-2-5 運動習慣の属性別比較

2-2-6 朝食習慣の属性別比較

2-2-7 食事時間の規則正しさによる属性別比較

(20)

成績が上位だと、生活習慣や勉強習慣が規則正しく、

夜のスクリーンタイムも少ない。

学業成績の自己評価と、睡眠習慣、寝る前のスクリーンタイムについて比較検討した。どの 学年においても、成績が良いと答えた子どもは、普段から規則正しい睡眠、食事、学習習慣 があると回答し、さらに寝る前のスクリーンタイムも少ないことが分かった。

尚、成績は、国語、算数・数学、理科、社会、英語(中高生のみ)の各教科の自己評価を合計 し、下位層、中位層、上位層がそれぞれおおよそ三分の一になるようにグループ化した。

2-1 生活習慣・学習習慣の成績層別比較 2-1-1 生活リズムの規則正しさの成績層別比較

※「とてもあてはまる」+「まああてはまる」の割合(%)

73 80 82 61

70 78 56

65 75

0 20 40 60 80 100

同じ時間に寝て、同じ時間に起きる

82 88 91

79 81 89

75 80 87

0 20 40 60 80 100

決まった時間に食事をする

58 66

75

44 54

71

38 56

69

0 20 40 60 80

決まった時間に勉強をする

34 38 47

20 29

35

16 20

26

0 10 20 30 40 50

夜寝る前にスクリーンタイムが無い 図2-1-1 成績層別生活時間・学習時間に関する規則正しさの設問の回答割合

(%) (%)

(%) (%)

20

小学生 中学生 高校生 小学生 中学生 高校生

小学生 中学生 高校生 小学生 中学生 高校生

(21)

成績が上位だと、早寝・早起きで、週末も同じ生活リズムを維持。

一方で、睡眠時間は成績上位の子どもの方が短い傾向。

21

学業成績の自己評価と、睡眠習慣について比較検討した。特に休日において、成績が上位 の子どもは早寝、早起きであった。高校生の成績下位と上位では、休日の起床時刻に30分 の違いがみられた。その結果、平日と休日の生活リズムのズレ(社会的時差ボケと呼ぶ)は、

成績上位層で小さく、1週間を通して規則正しい生活をしていることが分かった。また、休日 の睡眠時間は成績上位層で最も短いことが分かった。平日では睡眠時間に大きな差はな かった。

小学生 中学生 高校生 小学生 中学生 高校生

小学生 中学生 高校生 小学生 中学生 高校生

6.5 6.5 6.4

6.6 6.5

6.4 6.5

6.4 6.4

6.2 6.3 6.4 6.5 6.6

平日の起床時刻

22.1 22.0 22.0

23.1 23.0 23.0 23.9

23.7 23.7

21 21.5 22 22.5 23 23.5 24 24.5

平日の就寝時刻

7.4 7.4 7.3

8.3 8.1 8.0 8.8

8.5 8.3

6 6.5 7 7.5 8 8.5 9

休日の起床時刻

22.4 22.4 22.3

23.5 23.3 23.2 24.3

24.1 24.0

21 21.5 22 22.5 23 23.5 24 24.5

休日の就寝時刻

2-1 生活習慣・学習習慣の成績層別比較 2-1-2 睡眠習慣の成績層別比較

図2-1-2 成績層別平日・休日の平均起床・就寝時刻 () ()

() ()

(22)

成績が上位だと、早寝・早起きで、週末も同じ生活リズムを維持。

一方で、睡眠時間は成績上位の子どもの方が短い傾向。

9.0 9.1 9.0

8.9 8.8 8.7 8.5

8.4 8.3

7.8 8 8.2 8.4 8.6 8.8 9 9.2

休日の睡眠時間

0.7 0.7 0.6

1.1 1.0 0.9

1.4 1.2 1.2

0 0.5 1 1.5

社会的時差ボケ

8.4 8.4 8.4

7.5 7.5 7.5

6.7 6.7 6.7

5 6 7 8 9

平日の睡眠時間

図2-1-3 成績層別平日・休日の平均睡眠時間と社会的時差ボケの平均

2-1 生活習慣・学習習慣の成績層別比較 2-1-2 睡眠習慣の成績層別比較

22

0

~~

0

~~

小学生 中学生 高校生 小学生 中学生 高校生

小学生 中学生 高校生

()

() ()

(23)

学校の宿題時間は成績層別で変わらないが、

それ以外の学習に違いがみられる。

小・中学生では、「学校の宿題をする」時間は成績層別で変わらないが、「学校の宿題以外の勉強をす る」時間で差がみられる。高校生では、「学校の宿題をする」でも成績層別の差が見受けられるが、高校 になると進学校や進路多様校などの学校別の違いがあることから、学校別の差が影響していると考えら れる。デジタル機器の活用目的を成績層別に集計したところ、学力上位層では遊びとともに学習にも活 用しているという回答者割合が高くなる傾向がみられた。

図2-1-4 成績層別宿題/宿題以外の平均学習時間

38 37 37 39 45 48

42 49 59

0 20 40 60 80

下位層 中位層 上位層 下位層 中位層 上位層 下位層 中位層 上位層

学校の宿題をする

19 28

48 29

41 60

35 47

69

0 20 40 60 80

下位層 中位層 上位層 下位層 中位層 上位層 下位層 中位層 上位層

学校の宿題以外の勉強をする

2-1 生活習慣・学習習慣の成績層別比較 2-1-3 学習時間・デジタル利用の成績層別比較

(分)

(分)

小学生 中学生 高校生

(24)

24

48.9

26.7

15.6

5.5

3.3

35.6

31.1

19.4

9.0

4.8

21.9

31.6

24.1

14.0

8.5

0.0 10.0 20.0 30.0 40.0 50.0 60.0

1 ほとんど遊ぶ目的で使っている

2 遊ぶ目的で使うことが多いが、とき どき勉強する目的でも使っている

3 遊ぶ目的と勉強する目的の半々くら いで使っている

4 勉強する目的で使うことが多いが、

ときどき遊ぶ目的でも使っている 5 ほとんど勉強する目的で使っている

下位層 中位層 上位層

44.9 36.0 12.0

5.1 2.1

31.3 40.0 19.9

6.1 2.7

19.7

39.7 24.7

11.0 4.9

0.0 20.0 40.0 60.0

1 ほとんど遊ぶ目的で使っている

2 遊ぶ目的で使うことが多いが、ときどき 勉強する目的でも使っている

3 遊ぶ目的と勉強する目的の半々くらいで 使っている

4 勉強する目的で使うことが多いが、とき どき遊ぶ目的でも使っている 5 ほとんど勉強する目的で使っている

下位層 中位層 上位層

36.3 39.1 16.8

5.1 2.7

25.4

39.9 22.5

9.1 3.1

16.5

35.5 29.9 13.3

4.9

0.0 10.0 20.0 30.0 40.0 50.0 60.0 1 ほとんど遊ぶ目的で使っている

2 遊ぶ目的で使うことが多いが、ときどき 勉強する目的でも使っている 3 遊ぶ目的と勉強する目的の半々くらいで

使っている

4 勉強する目的で使うことが多いが、とき どき遊ぶ目的でも使っている 5 ほとんど勉強する目的で使っている

下位層 中位層 上位層

小 学 生

中 学 生

高 校 生

図2-1-5 成績層別 デジタル機器の活用目的

2-1 生活習慣・学習習慣の成績層別比較 2-1-3 学習時間・デジタル利用の成績層別比較

(%) (%) (%)

(25)

成績が上位だと、テレビ、ゲーム、スマホの利用時間が短い傾向で、かつデジタ ル機器の使用時間を予め決めている子の割合が高い。

2-1 生活習慣・学習習慣の成績層別比較 2-1-3 学習時間・デジタル利用の成績層別比較

成績の自己評価と、テレビやゲーム、スマホの利用習慣について比較検討した。テレビの視 聴時間は学齢が上がるにつれ減少し、それに対し携帯・スマホの利用時間が増加していた。

テレビの視聴時間、携帯・テレビゲームの時間、携帯・スマホの利用時間、どの項目も、成績 が上位の子どもは利用時間が短い傾向にあった。また、成績上位の子どもはスマホや携帯、

PC、タブレットの利用時間を決めている割合が多い傾向であった。

図2-1-6 成績層別デジタル機器の1日の利用時間

テレビの視聴時間

76 71

62 64 60 55

50 48 48

0 20 40 60 80 100 120

57 53 40

63 49

38 57

42 36

0 20 40 60 80 100 120

携帯・テレビゲームの時間

29 22 20 75

58 48

109 85

73

0 20 40 60 80 100 120

携帯・スマホの利用時間(分/1日)

43 51

59

29 35

46

20 25 34

0 10 20 30 40 50 60 70

スマホ、携帯、PC、タブレットを 使う時間を決めている子どもの割合

(%)

(分) (分)

(分)

小学生 中学生 高校生 小学生 中学生 高校生

小学生 中学生 高校生 小学生 中学生 高校生

(26)

成績が上位だと、食習慣が良い傾向。

26 2-1 生活習慣・学習習慣の成績層別比較

2-1-4 食習慣の成績層別比較

87 91 92

76 83 91 68

77 80

0 20 40 60 80 100

毎日朝食を食べている子どもの割合

51 59

68 50

57 69

50 57

66

0 10 20 30 40 50 60 70 80

バランス良く食べている子どもの割合

49 55 64

46 50 64

45 55

65

0 10 20 30 40 50 60 70 80

野菜をよく食べている子どもの割合

59

52 46 55

48 44 58

49 45

0 10 20 30 40 50 60 70 80

食事中噛む回数が少ない子どもの割合 (%) (%)

(%) (%)

成績の自己評価と、食習慣について比較検討した。成績が上位の子どもは、下位の子ども に比べて、朝食欠食率が少なく、毎日朝食を食べている子どもが多かった。また、普段の食 事内容についても、成績が上位の子どもは、バランスの良い食事を摂っている、野菜をよく 食べている、食事中に噛む回数が多い、といった基本的な食習慣が身についていた。

図2-1-4 成績層別食習慣

小学生 中学生 高校生 小学生 中学生 高校生

小学生 中学生 高校生 小学生 中学生 高校生

(27)

睡眠不足は精神衛生の低下を招く。

中高生は全体的に睡眠が足りておらず、昼間の眠気を訴える割合が高い。

平日の睡眠時間が、8時間(小学生)、7時間(中学生)、6時間(高校生)未満の子どもを 睡眠時間が短い、それ以外を長いと定義し、精神衛生、睡眠について比較検討した。睡眠時 間が短い子どもは、疲れやすい、いらいらする、気分が落ち込むと答えた割合が高かった。ま た、睡眠時間が短い子どもは、昼間の眠気を感じると答えた割合が高かった。

※「とてもあてはまる」+「まああてはまる」の割合

87

81

84 13

19

16

0 50 100

小学生

中学生

高校生

人数比

睡眠長い 睡眠短い

41

52

52 54

59

65

0 20 40 60 80

小学生

中学生

高校生

つかれやすい

睡眠長い 睡眠短い

43 43 40

49 52 52

0 20 40 60

小学生

中学生

高校生

いらいらする

睡眠長い 睡眠短い

39 34

36 34

0 20 40 60

小学生

中学生

ふとんやベッドに入ってから実際に眠るまで、

時間がかかる

睡眠長い 睡眠短い

37

51 52

67

0 50 100

小学生

中学生

昼間に眠くなる

睡眠長い 睡眠短い 20

21

21 29

28

27

0 10 20 30 40

小学生

中学生

高校生

気分が落ちこむ

睡眠長い 睡眠短い

2-2 生活習慣と精神衛生に関する変数間の属性別比較 2-2-1 平均睡眠時間の属性別比較

図2-2-1 睡眠時間の属性別集計

(%)

(%) (%)

(%) (%) (%)

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