生物種間の遺伝子発現パターンの比較解析
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(2) Vol.2012-BIO-28 No.2 2012/3/28. 情報処理学会研究報告 IPSJ SIG Technical Report. 表 1 Gene Ontology Term ごとの共発現類似度の比較 Table 1 Compare gene coexpression similarity by GOTerm. ribosome p−value=8.93e−27 40. TRUE Mean = 0.225 Median = 0.113. 30. GOID. 30 20 10. Percent of Total. Percent of Total. 40. SD = 0.221. 20. 0. FALSE 40. Mean = 0.074 Median = 0.032. 30 10. SD = 0.101 20 10. 0. 0 0.0. 0.2. 0.4. 0.6. 0.8. 1.0. Top100. (a) 共発現類似度のヒストグラム. 0.0. 0.2. 0.4. 0.6. 0.8. 1.0. Top100 9606−10090−GO0005840 154 genes. Mean difference. GO:0019083 GO:0022627 GO:0022625 GO:0006415. 0.447 0.441 0.435 0.433. GO:0007601 GO:0050953 GO:0008188 GO:0042923. -0.0392 -0.0393 -0.0499 -0.0516. Description viral transcription cytosolic small ribosomal subunit cytosolic large ribosomal subunit translational termination visual perception sensory perception of light stimulus neuropeptide receptor activity neuropeptide binding. (b) Ribosome. るため,Rdh9 の方がより機能的に対応する可能性が高いことを示唆している.. 図 2 ヒトとマウスの共発現類似度のヒストグラム Fig. 2 Histogram of coexpression similarity between human and mouse. 3.2 共発現類似度の傾向 結果を図 2(a) に示す.もし共発現リストがランダムに並んでいれば共発現類似度は 0.0047. 共発現類似度はそれぞれの生物種である遺伝子から上位 N 個の共発現遺伝子リストを用意. になる.しかし,約 2 割の遺伝子がランダム以下の保存度を示し,多くの遺伝子で低い保存. し,その中で対応する相同遺伝子の数を数えることで表すことができる.この値は N に依存. 度を示したので,共発現は生物種間で変化しやすいと考えられる.. するため,代わりに. ∑N. 3.3 機能ごとの共発現類似度の比較. commongenes(k) を用いた.この合計の最大値は N (N + 1)/2 k=1. であるため,最大値を用いて 1∼0 に正規化した.今回の結果では N = 100 で計算している.. GOTerm ごとに共発現類似度の比較を行った.有意差が出た GOTerm は 299 個だった.. 2.3 機能ごとの共発現類似度比較. 有意差があった GOTerm の中で最も保存している GOTerm と保存していない GOTerm の. 前節で得られた共発現類似度を機能ごとに比較した.遺伝子と機能の対応付けは Gene. それぞれ上位 4 つを抜き出したものを表 1 に示す.この表の Mean difference は GOTerm. Ontology Term と NCBI の gene2go を用いて行った.比較に用いた Gene Onotlogy Term. を持っている遺伝子の共発現類似度(図 2(b) の上)の平均から GOTerm を持っていない. は 14028 個で,それぞれの GOTerm と関連づけられた遺伝子とそうでない遺伝子の共発現. 遺伝子の共発現類似度(図 2(b) の下)の平均を引いたものである.表 1 の結果からヒトと. 類似度の平均に差があるかを比較した.検定には Wilcoxon Test を用いて p-value が 0.05. マウスでは転写や翻訳に関わる機能がより保存していて,神経や知覚に関する機能がより変. (Bonferroni 補正)以下のものを抜き出した.. 3. 結. 化していると考えられる. 謝辞. 果. • 本研究は,東京大学医科学研究所ヒトゲノム解析センターのスーパーコンピュータを利. 3.1 共発現類似度. 用しました (http://sc.hgc.jp/shirokane.html).. 図 1 に結果の例を示す.ピンクのラインがとりうる最大値で,青のラインがヒトとマウス. 参. の共発現リストがランダムに並んでいた場合に期待される結果である.図 1(a) では最初の. 考. 文. 献. 1) David Brawand, Magali Soumillon, Anamaria Necsulea, et al. The evolution of gene expression levels in mammalian organs. NATURE, Vol. 478, pp. 343–348, 2011. 2) Obayashi T and Kinoshita K. COXPRESdb: a database to compare gene coexpression in seven model animals. Nucleic Acids Res., 2010.. 10 個ほどは共発現が良く保存しているが,それ以降はあまり保存していない.このことか ら上位 10 個が機能的に強く関係していることを示唆している. 図 1(b) は遺伝子シンボルの対応と遺伝子機能の対応が一致していないと示唆される例で ある.ヒトの RHD16 とマウスの Rdh9 の方がマウスの Rdh16 より高い保存度を示してい. 2. c 2012 Information Processing Society of Japan.
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