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生物種間の遺伝子発現パターンの比較解析

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Academic year: 2021

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(1)Vol.2012-BIO-28 No.2 2012/3/28. 情報処理学会研究報告 IPSJ SIG Technical Report 3236−15430 Mean Maximum. ●. 8608−103142 8608−19683 8608−107605 8608−216454. Gene_HOXD10__Gene_Hoxd10. ●. Mean Maximum Gene_RDH16__Gene_Rdh9. ●. ● ● ●. Gene_RDH16__Gene_Rdh16 Gene_RDH16__Gene_Rdh1 Gene_RDH16__Gene_BC089597. ● ● ●. 生物種間の遺伝子発現パターンの比較解析 150. †1. 大 林 武. †1. 木下 賢 吾. †1,†2. Common Genes. 岡村 容 伸. Common Genes. 150. 100. 50. 50. DNAマイクロアレイによる遺伝子発現データが蓄積してきたことにより,遺伝子 の発現パターンの類似性に基づいて,共発現遺伝子群を考えることができるようになっ てきた.本研究では生物のコアとなる機能や逆にそれぞれの種を特徴づけている機能 を見いだすことを目的として,生物種間の遺伝子発現パターンの比較を行った.その 結果,細胞維持に欠かせない機能が保存し,神経や知覚に関わる機能が変化しやすい ことを見いだした.. 100. 50. 100. 150. 50. 100. 150. Threshold 9606−10090. Threshold 9606−10090. (a) 種間の共発現類似度. (b) 遺伝子シンボルの対応と共発現の対応が一 致していない例. 図 1 ヒトとマウスの共発現類似度 Fig. 1 Coexpression similarity between human and mouse. Comparative analysis of gene expression pattern between spieces. るが,遺伝子重複が起こった場合や配列が変わらずに遺伝子が機能する場面が変化してし まった場合には,機能的に対応する遺伝子を見つけることが困難になる.この問題を解決す. ,†1. Yasunobu Okamura Takeshi Obayashi and Kengo Kinoshita †1,†2. †1. る方法として,DNA マイクロアレイによる遺伝子発現量データを用いて解析を行う方法が ある.この方法を用いた先行研究として発現量の臓器ごとの種間比較1) を行った例がある が,発現量を比較する際に生物種間で実験条件を合わせねばならず,様々なパターンで比較. Currently gene expression data by DNA microarray are increasing. We can construct coexpression gene families from similarity of gene expression patterns. To find core functions for living organisms and divergent function of each spices, we compared similarity of gene expression patterns. Here we found that ribosomal protein or other house keeping genes are well conserved between human and mouse and that genes involved in nervous system and signal transductions are divergent.. することは難しい.そこで本研究では,遺伝子間の相互の関係を考えることで実験条件を合 わせることなく複数の生物種間で比較する方法を考案し,ヒトとマウスの遺伝子の対応関係 の解析を行った. 2. Material & Methods 2.1 データソース 共発現データベースとして,COXPRESdb2) の Human c3.1, Mouse c2.1 を用いた.相. 1. は じ め に. 同遺伝子データベースとして,2011 年 9 月 8 日版の Homologene を,機能データベース. 従来,進化解析はゲノム配列を用いて行われてきた.配列解析はとても有効な手段ではあ. として同日の Gene Onotlogy Term, gene2go を用いた.COXPRESdb ではヒトが 19,777 遺伝子,マウスが 21,036 遺伝子あり,ヒトとマウスの間で相同遺伝子の対応があるものは. †1 東北大学情報科学研究科 Tohoku University Graduate School of Information Science †2 東北大学加齢医学研究所 Institute of Development, Aging and Cancer, Tohoku University. 14,604 ペアであった. 2.2 種間の共発現類似度の定義 異なる種間の相同遺伝子に対する共発現類似度を共発現遺伝子リストを用いて定義した.. 1. c 2012 Information Processing Society of Japan.

(2) Vol.2012-BIO-28 No.2 2012/3/28. 情報処理学会研究報告 IPSJ SIG Technical Report. 表 1 Gene Ontology Term ごとの共発現類似度の比較 Table 1 Compare gene coexpression similarity by GOTerm. ribosome p−value=8.93e−27 40. TRUE Mean = 0.225 Median = 0.113. 30. GOID. 30 20 10. Percent of Total. Percent of Total. 40. SD = 0.221. 20. 0. FALSE 40. Mean = 0.074 Median = 0.032. 30 10. SD = 0.101 20 10. 0. 0 0.0. 0.2. 0.4. 0.6. 0.8. 1.0. Top100. (a) 共発現類似度のヒストグラム. 0.0. 0.2. 0.4. 0.6. 0.8. 1.0. Top100 9606−10090−GO0005840 154 genes. Mean difference. GO:0019083 GO:0022627 GO:0022625 GO:0006415. 0.447 0.441 0.435 0.433. GO:0007601 GO:0050953 GO:0008188 GO:0042923. -0.0392 -0.0393 -0.0499 -0.0516. Description viral transcription cytosolic small ribosomal subunit cytosolic large ribosomal subunit translational termination visual perception sensory perception of light stimulus neuropeptide receptor activity neuropeptide binding. (b) Ribosome. るため,Rdh9 の方がより機能的に対応する可能性が高いことを示唆している.. 図 2 ヒトとマウスの共発現類似度のヒストグラム Fig. 2 Histogram of coexpression similarity between human and mouse. 3.2 共発現類似度の傾向 結果を図 2(a) に示す.もし共発現リストがランダムに並んでいれば共発現類似度は 0.0047. 共発現類似度はそれぞれの生物種である遺伝子から上位 N 個の共発現遺伝子リストを用意. になる.しかし,約 2 割の遺伝子がランダム以下の保存度を示し,多くの遺伝子で低い保存. し,その中で対応する相同遺伝子の数を数えることで表すことができる.この値は N に依存. 度を示したので,共発現は生物種間で変化しやすいと考えられる.. するため,代わりに. ∑N. 3.3 機能ごとの共発現類似度の比較. commongenes(k) を用いた.この合計の最大値は N (N + 1)/2 k=1. であるため,最大値を用いて 1∼0 に正規化した.今回の結果では N = 100 で計算している.. GOTerm ごとに共発現類似度の比較を行った.有意差が出た GOTerm は 299 個だった.. 2.3 機能ごとの共発現類似度比較. 有意差があった GOTerm の中で最も保存している GOTerm と保存していない GOTerm の. 前節で得られた共発現類似度を機能ごとに比較した.遺伝子と機能の対応付けは Gene. それぞれ上位 4 つを抜き出したものを表 1 に示す.この表の Mean difference は GOTerm. Ontology Term と NCBI の gene2go を用いて行った.比較に用いた Gene Onotlogy Term. を持っている遺伝子の共発現類似度(図 2(b) の上)の平均から GOTerm を持っていない. は 14028 個で,それぞれの GOTerm と関連づけられた遺伝子とそうでない遺伝子の共発現. 遺伝子の共発現類似度(図 2(b) の下)の平均を引いたものである.表 1 の結果からヒトと. 類似度の平均に差があるかを比較した.検定には Wilcoxon Test を用いて p-value が 0.05. マウスでは転写や翻訳に関わる機能がより保存していて,神経や知覚に関する機能がより変. (Bonferroni 補正)以下のものを抜き出した.. 3. 結. 化していると考えられる. 謝辞. 果. • 本研究は,東京大学医科学研究所ヒトゲノム解析センターのスーパーコンピュータを利. 3.1 共発現類似度. 用しました (http://sc.hgc.jp/shirokane.html).. 図 1 に結果の例を示す.ピンクのラインがとりうる最大値で,青のラインがヒトとマウス. 参. の共発現リストがランダムに並んでいた場合に期待される結果である.図 1(a) では最初の. 考. 文. 献. 1) David Brawand, Magali Soumillon, Anamaria Necsulea, et al. The evolution of gene expression levels in mammalian organs. NATURE, Vol. 478, pp. 343–348, 2011. 2) Obayashi T and Kinoshita K. COXPRESdb: a database to compare gene coexpression in seven model animals. Nucleic Acids Res., 2010.. 10 個ほどは共発現が良く保存しているが,それ以降はあまり保存していない.このことか ら上位 10 個が機能的に強く関係していることを示唆している. 図 1(b) は遺伝子シンボルの対応と遺伝子機能の対応が一致していないと示唆される例で ある.ヒトの RHD16 とマウスの Rdh9 の方がマウスの Rdh16 より高い保存度を示してい. 2. c 2012 Information Processing Society of Japan.

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Fig. 1 Coexpression similarity between human and mouse
表 1 Gene Ontology Term ごとの共発現類似度の比較 Table 1 Compare gene coexpression similarity by GOTerm GOID Mean difference Description

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