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自動車用消音器の研究(I)

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Academic year: 2021

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自 動 車 用 消 音 器 の 研 究 (

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川喜田四郎

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この実験は,共鳴拡張型消音器の芯管断面形状が,自動車排気騒音の音量および音質にどのような影響 をおよぼすかを調べる基礎的な実験である.

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緒 言 わが国の自動車台数は,年々増加の一途をたどれ我 々の生活に占める役割も大きくなってきている.それに 伴って,この激増する自動車のために,我々は,日動車 騒音・排気ガスによる環境騒音・大気汚染 (NOx,CO, HC等〕そして交通公害などに悩まされなければならな くなった.乙の中でも,自動車騒音は,人体におよぼす 影響が,医学的見地からみても重大であり,現実的に道 路設置の大きな障害の一つになってきている. ところで,現在,自動車に使用されている消音器につ いては,共鳴型,拡張型等を組み合わせたものが大部分 であるが,高周波・低周波音ともに充分な消音効果のあ るものは,未だ完成されていない. 項 目 型 式 内 径 × 行 程 サ イ ク Jレ シリンダ数配置 総 排 気 量 圧 縮 比 点 火 時 期 点 火 順 序 最 大 出 力 諸 ヌロ 1 S50D三 例 ン ス)G1 75 x 8411111/ 4 4直

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そこで,今回の実験では,共鳴型消音器を用いて,そ の中枢となる芯管を変化させ,それによって,音量およ び周波数がどのように変化するかを調べた.現在,使用 されている芯管の断面形状は,総て円形であるが,本実 験では,これを円形から五角形・四角形・三角形と変化 させ,最も単純に,周波数特性の変化を調べて比較し た. 最 大 ト ル ク 111

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実験装置および測定法 実験用供誤自動車ガソリンエンジンの諸元を表

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乙示 す. エンジンマニフォールドからテ-)レ管までの西日管は図

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の通りである. 図1でA(マニフォールド)からB(サブマフラー〉ま での長さは, 1200仰・Bの寸法は

30011l1 X 同O/1 wm(約 1500cmりであり, ζのエンジンの規定のものを用いた. BとC(メインマフラー〉との間隔は

40011ll/1で,その後 に本実験のメインマフラーCがある.乙のメインマフラ ーの寸法は, i)300即日×世20511111/ii)500鰍×世1601脚 iii) 800仰×世126仰 iv)1000加II/X世113仰の四通りである.な 表

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供試用エンジン諸元

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配 管 図 お,この時の容積は 10000cm3一定とした. また,外壁が排気圧力で振動しないように充分の厚み の鋼管を使用した.最後部には ,300仰の一定値の尾管

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98 川 喜 田 四 郎 を取りつけた.総ての配管の内径は,世40~ 加である. 次lこ,図2で示すように配置して,騒音を測定した. Dは,厚み45伽,一辺1800仰lの発泡スチロール製の立 方体の内 K,供詩エンジンと渦電流動力計を入れ,エン ジンおよび動力計の騒音を遮蔽した.また, E は三方向 を閉じた,厚み457IW/,一 辺 900馴の発泡スチローJレ製の 立方体の測定箱である.その後方3500仰!の所に,コンク リート壁の反射をさげるため,長さ5400//1叱 高 さ1800仰 の衝立を立て,その前に毛布をつるした.床もコンクリ ートの反射をさげるため, Eの測定箱より Fの衝立に向 って,扇状に発泡スチロールを引きつめた.

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配 置 図 掻吾測定方法は,日本工業規格 OIS)

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自動車用排 気消音器性能誌験万法D1616-1966

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fこ 準 じ て 行 な っ た.なお,音量測定はC特性色周波数分析は%オクタ ーブ法分析法を

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周波数分析器EP-10B型

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レ ベルレコーダーLR22型」マイクロホンは,コンデンサ ーマイクロホンを使用した. メインマフラーCの芯管の形状は,図3f乙示す. 芯管は,円形・三角形・四角形・五角形で,その断面 積は,全て約1256加盟2とした.その芯管の穴の大きさは, ¥DO てす1Q.J2.三両市 ûμÜ~]OP

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芯 管 の 形 状 直径5即日で,総面積は10000/111112一定とした.また,その 穴の配列は,長手方向 lζ は等間隔で,断面には図 3fこ示 すように穴をあけた園

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実験結果および考察 コミ実験中のメインマフラーの長さー300nt

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8001llll!, 1000/111/1,テール管の長さ-3001/1//1で一定,芯管の 断面形状一円形・三角形・四角形・五角形, 回 転 数 -1000 r. P. m, 1500 r. P. m, 2000 r. p. m, 2500 r. p.m, 3000r.P. m.馬 力 一5p.sについてのそれぞれの組み合 わせにおける音量および音質の結果を示した.図 4~図 7 まで、は,音量についての r.p.m-dBの関係を示す結果 である.図 8~図 11 までは,音量の type-dB の関係を 示す結果である固また,その中から,代表的な一例とし て, Main 300・Tail300・1500r,p.m.・5ps,Main 500

・Tail300・1500r. P. m. 5ps, Main 800・Tail300・ 2500 r.p.m. 5ps

Main 1000・Tail300・2500r. p. m. 5ps,の種類について%オクターブ分析法で周波数分析し た結果を図 12~図 15f乙示した. これらの結果より, ( i )芯管断面形状が,排気騒音 dBr \T炉1..~吟 Tad300f/,.

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の音量・音質におよぼす影響ー一一1ft速回 clll 転時については,音量におよぼす影響 100 は, (まとんど伝かった.しかし,その内 111<仰ffoo

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300加 でも,円形の芯管を使用したものでは, 芯管の長さ,エンジンの回転数にかかわ らず,他の形状のものより,全般的に消 音効果がすぐれているように思われた. それに反して,断面形状が三角形・五角 形の芯管を装着した場合は,高い回転数 では,他の形状のものに比べて消音効果 が著しく劣っていた.特l乙,三角形の芯 管の時は,いずれも,高周波音時には, 消音効果が悪いようであった.四角形の 芯管については,中間の周波数では, 1首 B ム ロ

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音効果が良好であった. 以上のことをまとめてみると,①エンジンが低速回転 時には,芯管の形状が音量におよぼす影響は少ない. ②高速回転時には,芯管形状が三角形・互角形のものよ りも,四角形・円形のものの方が,よい消音結果が得ら れる.C?:特に,円形形状では,全般的に,いずれの場合 もすぐれている,という結果にとEった.また,芯管の穴

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の位置が対称形(円形と四角形〉の場合は,よく似た結 果が得られると推察される.なぜなら,図 12~図 15 より わかるように,円形と四角形,三角形と五角形とは,よ く似た周波数特性を示すからである. (ii)メインマフラーの長さが,排気騒音の音量音 質におよぼす影響一一低速回転時においては,メインマ フラーの長さが,音量に与える影響は,ほとんどなかっ <IB B 附ciruJ-oo11μι300 /!;tJo qm...伊'J) 100 500 1000 5000 Hz 図

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た.高速回転時では,芯管断面形状lこ 関 係 な し メ イ ンマフラ{の長さが, 500馴, 1000仰のものの消音効果 がよかった.さらに詳しく示すと,高速回転時で,消音 効果のすぐれているのは,芯管断両形状が三角形の時, メインマフラーの長さ 300nlnl

四 角 形 は800111111,五角形 は800仰,円形の時は 10001ll7Rとなる.これに反して,消 音効果が悪いものは,三角形の時10001/lJll

四角形は1000 111111,五角形は500111111,円形は500酬となり,高速回転時の 消音効果の良い,悪いと,メインマフラーの長さとは, 逆の関係になっていることがわかった. また,音質については,断面形状に関係なしメイン マフラーの長さが

3001/lJ1I・500仰 .800酬と長くなるに つれて,相対的に低周波音の消音効果はよくなってい 林 る.しかし, 1000酬の場合は,逆の現象がみられた. ここで,計算式によるこれらのマフラーの共鳴周波数 frと排気音周波数特性の基本周波数foを示す司

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fr=~J~互~.(Hz) より共鳴周波数は 240

Hz 2πV V 附近の[直となる.また, (2)fo=N s • Z(Hz)より 1000, 1500, 2000, 2500, 3000r p.ffiにおける基本周波数は, それぞれ67,100, 133, 167, 200Hzとなる. 乙れらの 計算値と実験値とが近くなるという傾向がみられた.

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実験結言 ( i )音量は,低速回転時には芯管の形状に関係がな く,高速回転時の場合 i乙違いがでてくる。 (ii) 芯管形状は,円形と四角形,三角形と亙角形が, それぞれよく似た周波数特性を示した. (iii)低速回転時には,メインマフラーの長さは音量に あまり関係がない. (iv)高速回転時には,芯管の断面形状とメインマフラ ーの長さとは,消音効果に対して,逆の関係にある. (v)低周波 l乙対する消音効果は, メインマフラーが一 定の長さになるまでは,よくなる. 以上の結論より,一般的には,芯管断面形状は,円形 のものが,極めて効果の大きいことがわかった.しか し,それぞれの形状の特徴をいかしてp 他の要素につい ても,より深く実験を行なえば,より効率のよい消音器 の製作が可能と思われる. 終りに,本実験の騒音測定および周波数分析に対し てJ懇切に御指導下さいました愛知工業大学建築学科の 成瀬先生に深く感謝し、たします. 参考文献 (1) 飯野香,防音装置の設計,理工図書, p.357 (2) 福田基一,奥田裏介,機械の騒音とその対策,共 立出版, p.53

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