論文審査の結果の要旨
氏名:佐 藤 謙太郎
専攻分野の名称:博士(医学)
論文題名:骨肉腫におけるmiRNA-218・YM155の抗腫瘍効果についての比較検討 審査委員:(主 査) 教授 石 井 敬 基
(副 査) 教授 髙 橋 悟 教授 吉 野 篤 緒 教授 櫻 井 裕 幸
著 者 は 骨 肉 腫 細 胞 株 2 種 類(MG63,HOS) を 用 い て,抗 腫 瘍 効 果 が 報 告 さ れ て い る microRNA-218(miR-218)とアポトーシス抑制蛋白であるsurvivin の抑制薬であるYM155の抗腫瘍効果, 遊走能,浸潤能をin vitro及びin vivoで検討した.
使用細胞株の miR-218 が正常骨芽細胞株(hFOB)に比べ有意に低下していることを確認した後に,in vitroでは増殖抑制評価をWST8 assayで評価し,in vivoではヌードマウス(BALB/cAJcl-nu/nu)を用いて皮 下腫瘍モデルで評価した.その結果, miR-218とYM155はともにin vitro及びin vivoで腫瘍増殖抑制効果 を示した.
遊走能の評価にはwound healing assayを用いて評価した.その結果miR-218は時間依存的に遊走を抑 制したが, YM155では抑制を認めなかった.
浸潤能は matrigel invasion assay を用いて評価した.その結果,miR-218 では浸潤抑制を認めたが, YM155は認めなかった. これらの報告はsurvivinの抑制薬YM155の腫瘍増殖抑制効果をin vitro及びin vivoではじめて報告し,骨肉腫治療におけるmiR-218の可能性を示した.限定された細胞株による報告であ るが,今後の発展が期待できる報告である.
よって本論文は、博士(医学)の学位を授与されるに値するものと認める。
以 上 平成 31年 2月 27日