長崎大学学芸学部自然科学研究報告第12号49‑60 (1961)
各種繊維織物の汚染性並びに洗浄性に関する研究
石崎ダイ
Studies on the Soiling and Detergency of Textiles Dai ISHIZAKI
緒言
織物の汚染性並びに洗浄性は,繊維の化学的組成や,織物の表面の状態,糸の太さ,組織, 糸密度,厚さ,更に仕上加工剤や其処理法の相違によって,大いに異るものと考えられる。一 方汚れの種類や,汚染法の相違によっても汚染性,洗浄性は異る(')綿布については既に洗 浄力試験委員会の合同実験によって,各種綿布についての検討が加えられ,標準人工木綿汚染 布の調製法も決定され(2)(3)(S)汚染性,洗浄性の検討も数多く行われている。而し綿以外 の布についての標準汚染布は勿論,汚染性,洗浄性の検討を行ったものは少く,松川氏の糊付 布,樹脂加工布の汚染性,洗浄性の研究(4)(5)があるが,実験結果は推計学的に有意差を検討 されていない。そこで筆者は,最近の衣料が化繊の進出の目覚ましい事に着目し,天燃繊維, 化学繊維織物10種類を選び推計学的処理によって,汚染性,洗浄性の比較検討を行った結果, 繊維別による興味ある結果が得られたので報告する。
実験方法並びに結果 実験試料
1.試布は第1表に示した通りである.
第1表Samples
*長崎大学学芸学部家政教室
50 石崎 ダ イ
A7 A8
A g A霊o
Nylon(N)
Acetate(A)
VGnneI(Yon)
Tetoron(T)
100(i
75d,
50/2
!00d 100d l20d 50/2 100d
45 42 18 41
51 21 22 29
Plain Taffeta
ノノ
Plain
/7
0.168 0.194 0.455 0。156
76.5 85.0 75.5 79.5 2. 洗剤 D1…高級アルコール系洗剤
D2…フェノール系の非イオン活洗剤 〔1) 各試布の汚染性の検討
木綿の標準人工汚染布の調製法(1)(2)(6)に準し,各試布を10×15cmに切り,木綿は1050C で3時間,其他の試布は1000Cで1.5時問恒温乾燥器内で乾燥し,後湿気の影響を除くため CC1・のベー・♀一の充満したデシケーター中に取り出し,次の汚染浴組成中で1分間常法によ
・る汚染を行った。
極度硬化牛脂(1。V。5以下 mp57。C程度) 0.5g 流動パラフィン(局方 bp200〜2600C/1.4mmHg)1.5g 汚染浴組成
玉川圧縮C級カーボンブラック 0.22g CC14…(Na2So4脱水後精溜沸点77±10C) 400g
汚染後各試布を5×10cmの三枚に切り,日立の光電反射率計を用いて,汚染布の表面反射 率を測定した。以上の実験を3回繰返し,次式によって汚染率を算出した。
Ro−Rs
汚染率(%)一 Ro ×100
Ro…原布反射率 Rs…汚染布反射率 その結果は第2表の通りである。
第2表 各種繊維織物の汚染率(%)
試布 汚 染 率 ハ%
)
列
lA・
70.5 69.6 69.5 69・8[
A2
56.4 56.6 56.0 56・51
lA3
60.0 61.4 60.6 60・5[
A4
74.5 74.7 75.4
74.8
lA5
54.8 54.4 56.1 55・ll
A6
62.0 62.7 65.2 62.6
lA7
42.5 40.9 41.7 41.7
い8
46.7 45.7 45.2 45.2
1Ag
69.5 69.9 69.8 69.7
A竃o 48.6 48.5 47.8 48.5 第2表の分散分析をした結果試布間に高度の有意差が認められた。次に各試布の平均汚染率 の差の信頼限界を4・≧t(綱痔5Eより求めた結果4・≧ご18:811二1:1となったので之
によって汚染率の大なるものからあげると次の如くなる。
A4(W)》A1(C)〜A9(von)》A6(V)》A3(R)》A2(S・R)》A5(S)》AIo(T)》A8(A)》A7(N)
各種繊維織物の汚染性並びに洗浄性に関する研究 51
洗浄試験に供すぞ)汚染布の反射率は30±2%とするので,各試布に最適なカーボンブラッ クの量を定めξ)ため予備実験を重ね,モメγ0.179,ラミー0.279,スパンレーヨγ0.359,
ビニ・》/0・39,ボγネル0。169,羊毛0.079,絹0.39,ナィ・ン,アセテート,テト・γは 0・359とした。然し最後の3試布はカーボγブラック0.359用いた汚染浴組成の1分間汚染で は汚染布の反射率が明る過ぎるので,常法による汚染を行った後,汚染残浴を%に減じその中 にCCl・を2009加えた浴中でさらに15秒問第2回目の汚染を行い30±2%のものを得た。
次に均染性の検討を行うため5×10cmの汚染布の表裏4ヶ所の反射率のバラツキを検討し た結果第3表の如くなる。 (但し之は全試布を30±2%に調製した24枚のバラツキRの平均 値である。)
第3表 バラッキの平均値(%)
試司A・
R 1.2
lA2
2.2
lA3
1.4
lA41A51A61A7
L7 2.0 1.7 2.1
lA8
5.0
lAg lA・・
1.5 1.4
第3表の分散分析を行った結果試布間に高度の有意差が認められた。更に各試布間の平均値 〆丁
の差の信頼限界を40≧t(ψE.α)一一あEより求めると1%水準の有意差が0.9,5%水準の 1/刀
有意差が0.7で之より判定してベラツキの大なるものから示すと次の如くなる。
A8(A)>A2(S.R)〜A7(N)〜A5(S)〜A4(W)〜A6(V)〜A3(R)〜A10(T)〜Ag(vGn)〜A1(C)
総y)>A・(R)一A1・(T) 会ll腎)》A・(C)
(2) 各試布の洗浄性の検討
繰返しのある二元配置法により実験計画を立て次の要因の検討を行った。
試布…A…前記10種類
洗剤D 濃度C
温度丁
D霊…高級アルコール系洗剤 D2…フェノール系非イオγ活性剤
D1に就ては(C1…0.05%C2…0.1%C3…0.3%)
D2に就ては(Cl…0.01%C2…0.05%C3…0.1%)
T1…40士10C
洗浄時間 30分 丁2…60士10C
反射率30±2%の汚染布を各48枚(10x5cm)づつ計480枚調製した。調製後1週間デシヶ 一ターに入れ0〜5QCに保存したものを洗浄試験に供した。洗浄操作は恒温構内に洗浄瓶12本 を取付け,各瓶に所定濃度の洗浄液100ccを入れその中に汚染布1枚づつ入れ,10分おきにピ γセットで20回の振り洗を行い30分後に取出して蒸溜水で2回す」ぎ,自然乾燥を行い後常法 に従って洗浄効率を出した,その結果は第4表の通りである。
52
第4表
石崎ダィ
アルコール系洗剤による洗浄試験結果(%) (40土1。C)
認
C1
C2
C3 Al
20.7 24.2 25.5 20.6 26.2 25.8 25.0 28.5 56.6 56.4 56.6 40.2
A2
一1.5
−1.4
−0.8
−1.4 2。5 1.9 5.8 2.5
25.6 27.2 22.4 22.2
A3
一4.5
−5.5
−5.0
−5.9 一5,0
一一 .0
−4.0
−4.7 5.8 5.0 2.6 5.2
A4
一9.4
−6.4
−9.7
−6.2 一5.4
−5.9
−4.工
一6.9 52.0 51.5 49.7 49.2
A5
25.8 25.0 22.8 25.0 57.8 52.8 52.8 55.9 55.8 50.6 51.0 50.2
A6
14.9 14.4 15.8 15.4
工7.5
17.9 18.8 19.5 25.7 21.4 21.5 25。8
A7
17.5 22.0 21.9 17.0 59.6 40.4 40.9 40.9 56.6 60.5 55.0 56.1
A8
0.2
−0.5
−0.2
−0.2 1.2 1.0 0.5 1.2
9.8 8.9 9。2 12.1
Ag
一2.2
−0.5
−0.4
−2.1 2.5 5.8 2.8 4.1
55.4 58.6 55.6 58.2
A!o 一6.0
−4.8
−5.6
−6.1 一5.0
−5.4
−4.1
−5.4 22.2 21.0 18.2 18.5
第4表を分散分析すると第5表の通りである。
第5表 分 散 分 析 表
Source of Variance
A C A×C
ACE
Total
Sum of Squares SA
SG
SA×c
SAG SE ls・
21601.11 14194.85 6671.12 42467.06
748.81
45215.87
ψ
9 2
18 29 90 lll9
Mean Square
2400.12 7097.42 570.61
8.52
Variance Ratio Significant at
1%leve1
288・47** F(0.Ol)一2.64 850.05** 豊。
F(0.Ol)呂4。88 44・54** 98
F(0.01)一2.24
90
試布の主効果
試布 洗浄 効率
(%)
Al
28.6
A2
8.5
A3
一1.5
A4
12.4
A5
56.6
A6
18.5
A7
59.0
A8
5.6
Ag
15.0
Alo
5.6
Diff.for Sign孟ficance
1%15%
5.6 2.6
判定 A7(N)〜A5(S)》A1(C)》A6(V)》Ag(Von)〜A4(W)》A2(R.S)》A8(A)〜Alo(T)》A3(R)
即ち試布,濃度共に高度の有意差が認められた。尚各試布の主効果を平均値の差の信頼限界 より判定すると次の如くなる。
A7(N)〜A5(S)》A量(C)》A6(V)》A9(von)〜A4(W)》A2(S・R)》A8(A)〜A1。(T)》A3(R)
次に同じ洗剤で温度60士10Cでの洗浄試験結果を第6表に示す,
各種繊維織物の汚染性並びに洗浄性に関する研究 55 第6表 アルコール系洗剤による洗浄試験結果(%) (60土1。C)
凝
C1
C2
Q3 A1
40.6 41.5 44.0 48.1 42.5 44.2 42.5 40.9 45.5 45.5 45.5 45.7
A2
0.4 1.2 0.2 0.0
1.4 2.4 5.8 5.0
14.8 14.4 15.9 16.9
A3
一2.4
−1.5
−0.8
−0.2 一2.0
−0。8 0.0
−5.1 1。9 2.4 2.6 2.5
A4
一8.5
−7.8
−8.5
−7.8 一4.9
−7.6
−5.8
−5.1 ユ6.5
20.5 20.5 17.0
A5
40.ワ
54.0 59.2 57。0 40.4 58。2 45.5 45.6 55.2 55.8 54.6 55.6
A6
25.4 22.1 23.5 24.7 26.8 29.0 26.4 28.1 27.9 50.2 50.7 28.5
A7
57.1 57.5 40.5 55.5 47.5 49.7 48.5 48.5 56.0 65.0 57.6 61.7
A8
一1.7
−0.2 0.4
−0.5 1.5 2.5 2.1 1.9
6.6
12.5 10.6 11.6
Ag
一5.8
−5.2
−8.1 5,6
一2.0
−1.6
−1.6 0.ワ
25.5 24.2 25.6 22.6
A10
一〇.8
−0.6
−2.0
−0.6 1.2
−0.2
−0.6
−0.6 47.0 47.0 45.9 41.4
第7表 分 散 分 析
Source of Variance
AC
A×C
ACE
Tota1
Sum of Squares SA
Sc
SA×o
SAG SE So
41292.09 7182.51 4052.18 52506.58
862.95
55569.51
ψ
9 2
18 29 90 119
Mean Square
4588.01 5591.16 224.01
9.58
Variance Ratoi
477.9**
574.9**
25.4**
Significant at 1%level
F(0.Ol)=2.64
豊o
F(0.0ユ)=4.88 99
F(0.01)=2.24 90
試布の主効果
試布 洗浄効率
(%)
A!
45.7
A2
6.2
A3
一〇.5
A4
1.6
A5
44.6
A6
26.8
A7
48.6
A8
5.9
Ag
6.5
Alo
14.8
Diff.for Signifcance
1%15%
5.9 2.7
判定 A7(N)》A5(S)〜A1(C)》A6(V)》Alo(T)》Ag(von)〜A2(RS)〜A8(A)〜A4(W)〜A3(R)
A2(R.S)》A4(W)〜A3(R)
第6表を分散分析すると第7表の通りで試布,濃度共に高度の有意差が認められた。次に各 試布の主効果を平均値の差の信頼限界より判定すると次の如≦なる。
A7(N)》A5(S)〜A1(C)》A6(V)》Alo(T)》A9(von)〜A2(S.R)〜A8(A)〜A4(W)〜A3(R)
A2(S.R)》A4(W)〜A3(R)
以上二つの実験結果より試布の洗浄性は40士1。Cでも60士10Cでもナィ・ンの洗浄性が優 れ,次が絹,モメγでこれより1%水準の有意差でビニ・ンが占めている。又400Cでは極め
54 石崎ダイ
て洗浄性の悪かったテト・γが60。Cではピニ・ンに次いでよい洗浄性を示し,逆に40。Cで はピニ・γの次に位していた羊毛が60。Cでは極めて悪い洗浄結果となった。
次に非イオン活性剤による洗浄試験結果を第8表に示す。
第8表 非イオン活性剤による洗浄試験結果(%)(40土1。C)
認
Cl
C2
C3 A1
28.0 27.9 28.4 26.6 41.2 42.2 45.4 45.0 42.1 44.5 44.1 42.1
A2
1.5 5.6 1.1 2.1
7.5 7.2 6.8 6.4
7.1 6.0 6.8 6.6
A3
一5.1
−5.7
−5.1
−5.9 一5.8
−2.5
・一 .4
−5.2 一2.1
−2.5
−5.4
−1.6
A4
一4.8
−5.8
−4.4
−5.5 15.1 11.6 12.8
10.ろ
28.9 27。1 52.8 50.4
A5
51.7 29.8 29.5 52.4 41.6 59.9 44.0 40.6 45.2 40.7 40.2 42.5
A6
16.9 17.1 17.2 15.5
2ワ.0
19.2 19.7 20.6 22.9 22.6 25.0 20.1
A7
52.8 29.0 51.0 51.8 46.4 48.5 47.7 55.5 45.8 47.6 50.6 51.8
A8
0.6 0.5 0.5 0.4
6.9 6.1 4.6 5.2
11.9 11.0
9.8 9.4
Ag
1.5 1.4 5.0 2,9
20.4 21.2 17.6 17.9 55.9 51.8 51.2 28.4
Ag
1.6 1.0 1.0 2.2
59.5 57.4 58.0 56.0 48.7 52.0 49.2 51.2
第9表 分 散 分 析
Source of Var1ance
A C A×C
CAE
Tota1
Sum of Squares SA
SG
SA×c
SAG SE So
27551.76 6ワ57.95 5467.21 59445.68
515.24
59756.92
ψ
9 2
18 29 90 119
Mean Square
5061.肌 5568.98 505.ワ5
5.48
Variance Ratio
879.ワ**
968.1**
87.5**
試布の主効果
試布 洗浄 効果
A量
57.8
A2
5.2
A3
一5.2
A4
12.6
A5
58.1
A6
20.5
A7
42.5
A8
5.4
Ag
17.4
9Diff.f・rSignifcance
Alo
29.8
1%15%
2.5 1.6
判定 A7(N)》A5(S)〜A1(C)》Alo(T)》A6(V)》Ag(von)》A4(W)》A8(A)〜A2(RS)》A、(R)
第8表を分散分析すると第9表の通りで試布・濃度共に高度の有意差が認められた。尚平均 値の差の信頼限界を求めて主効果を判定すると
A7(N)》A5(S)〜A1(C)》A1・(T)》A6(V)》A9(vGn)》A4(W)》A8(ハ)〜A2(S。R)》A3(R)
各種繊維織物の汚染性並びに洗浄性に関する研究 55 である。
次に同じく非イオγ活性剤で温度60士10Cの試験結果を第10表にその分散分析を第11表に
示す。
第10表 非イオン活性剤による洗浄試験結果(%)(60±1。C)
認
C1
C2
C3 A1
40.5 40.7 40.0 45.4 59.5 59.2 54.5 51.5 57.7 55.5 55.0 55.0
A2
一〇.4 5。0 5.5 1.6
5.7 4.2 5.5 6.9
12.5 12.2 12.1 15.4
A3
一〇.6 0.0
−1.4
−2.9 0.4 2.2
−0.4 1.4
2.5 5.8 4.5 4.5
A4
一4.4
−4.4
−1.5
−2.5 45.2 42.0 49.4 41,9 40.0 57.2 45.5
ろ9.5
A5
45.6 40.2 47.2 46.4 58.5 56.5 57.5 59.6 68.0 67.5 64.5 65.2
A6
52.0 24.0 28.0 25.7 26.0 29.7 29.2 52.7 54.8 54.5 55.6 52.0
A7
55.5 59.5 64.6 61.0 71.7 67.4 66.5 66.1 67.2 69.8 71.8 68.1
A8
一〇.6
5.2 1.5 0.2
12、9 10.7 14.4 12.5 17.7 17.6 25.1 25.5
Ag
2.8 4.0 4.0 6.5
21.5 17.6 26.7 25.5 50.4 50.0 25.7 27.5
A量o
6.1 5.0 7.8 7.1
49.2 52.9 51.0 52.2 60.2 65.5 60.5 61.5
第11表分散分析
Source of Variance
A C A×C
ACE
Total
Sum of Squares SA
Sc
SA×o
SAG SE So
52515.97 9556。40 6057.98 69084.08 44.29 69128.55
ψ
9 2
18 29 90
Mean Square
5854.88 4778.2
556.55
0.49
Variance Ratio
11907.9**
9751.4*零 686.8**
試布の主効果
試布 洗浄 効率
A1
50.9
A2
6.5
A3
1.2
A4
27.2
A6
56.4
A6
29.4
A7
65.7
A8
11.4
Ag
18.5
A10
59.9
Diff for Signifcance
l%15%
0.9 0.6
判定A7(N)》A5(S)》A1(C)》A1。(T)》A6(V)》A4(W)》Ag(von)》AB(A)》A2(RS)》A3(R)
試布,濃度共に高度の有意差が認められた。
尚平均値の差の信頼限界より主効果を判定すると次の如くなる。
A7(N)》A5(S)》A雪(C)》A電・(T)》A6(V)》A4(W)》A9(〜on)》A8(A)》A2(S・R)》A3く即
56 石崎ダィ
即ちD,の時と同様の洗浄傾向を示しているがただテト・ソが非イオγ活性剤で洗浄した場 合温度の如何にかかわらず木綿より1%水準の有意差で劣るが,ビニ・ンより1%水準の有意 差で勝れている。
洗 浄 効 率
%
)
?0
60
50
40
30
20
10
0
一10
.争!斑
ノ
〆 。!鱗 6。
曹 一!! 餓
・/楚/ 5・
1ノ
♂$ 洗4
γ 浄 効 30 率 パ
ε ¢・・鰯信 界艶2・
=』ご⇒=}非イオン活性剤
=紀調アル・一ル系洗剤 1 0
0,01 0.05 0.1 0,3
→濃度(%)
第1図 Nylon
一10
!夢吃
♂ .
/ .!籍
ノ ,/ 」4能
60
50
洗 40 浄
30効率 %
) 20
10
0
一10
霧!塑ε
o/ 40
姥一窯1・・
ε/ 120
1Q
0・01 0。05 0.1
第2図 Silk
→濃度(%)
0,き
0
一10
.雀6・2
を/壬く運一 一 一 餌 絨
O.010.05
0・01 0。05 0・1 0,3
→孟濃度(%)
第3図 Cotton
第4図
0,1 0・3 →濃度(%)
Vinylon
各種繊維織物の汚染性並びに洗浄性に関する研究 5ワ 以上の実験結果を尚詳細に検討するため各試布別に図示すると第1図より第10図の通りで明 かに洗剤,濃度,温度の影響による洗浄特性が見られる。
50
40
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第5図
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第8図 Acetate
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第9図
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→ 濃度(%)
第10図 Ramie
全図を比較検討すると洗浄性が三つのグノレープに分けられる。
即ちナィ・γ,絹,モメγ,ピニ・ンは洗剤の濃度が低くても20%前後の洗浄力を示し殊に ナィ・γ,絹,モメγはアニオγ活性剤の0.3%非イオγ活性剤の0.1%で高い洗浄力を示し,
特にナイ・γ,絹に於ては顕著である。
温度は何れも高温洗浄による効果が認められ60。Cでの洗浄力がよい。
次に羊毛,テト・γ,ボンネルは特異な洗浄性を示しアニオγ活性剤の0.1%0.05%非イオ γ活性剤の0.01%では全く洗浄力が認められず,0.05%では却って負の洗浄効果である・叉羊毛 をアニオン活性剤で洗浄する場含と,ボγネルの洗浄に於ては60。Cより400Cでの洗浄力がよい・
次にアセテート,スパγレーヨン,ラミーは濃度,温度,の効果が何れの洗剤に於ても低濃 度では全くみられず,アニオン洗剤の0.3%,非イオγ洗剤の0.1%でも僅かの洗浄効率である。
考 察
以上の実験結果より,汚染性は羊毛が最大で木綿,ボンネル,ピニロγが之に次いでいる。
之は木綿を除く三試布が何れも糸密度が疎で,厚さも厚く,毛羽立等のため試布の表面積が大 きく,よごれの附着吸蔵される面積が大となり,汚染率が高かったのだと思う・(3)それに反 し,汚染率の低かったナィ・γ,テト・γ,アセテート,は組織が緻密で,毛羽立がなく表面 が滑かであるため,よごれの附着が困難でこのような結果になったのだと思う。
洗浄性はナィ・ンが最も優れている。之はよごれが織物の表面に多く附着しているため,脱 落も容易であったと思う。絹も大体同様の洗浄傾向を示した。木綿は汚れ易いが,洗浄性も絹 に次いでよく,温度は三試布とも600Cでの洗浄が効果的である。
ピニ・γは中位の洗浄性を有し,而も洗剤濃度が低濃度でも,高濃度でも洗浄効率に他の試 布のような顕著な差は認められない。
各種繊維織物の汚染性並びに洗浄性に関する研究 59 羊毛,ボγネル,テト・ンは低濃度の洗剤では何れも汚染布より反射率が低く,負の洗浄結 果となった。之は羊毛の洗浄による牧縮実験結果(7)(8)より明かなように,洗剤濃度が低くな るにつれて,牧縮が大きく,その為に,単位面積当りの汚れの量が増し,負の効果になったも のと思われる。叉羊毛,ボγネルは高温洗浄程,牧縮が促進され40。Cより600Cの洗浄効率 が低くなっている。
アセテート,スパγレーヨン,ラミーは,他の試布に比べ,洗浄性が低く,低濃度では殆ん ど効果がなく,高温洗浄でも極めて洗浄力が低い。従って之等の布は洗濯回数の多い下着類に は下向きであぞ)。
総 括
1・織物の汚染性の大小はその糸密度,表面の状態による影響が大きく,組織が粗で,表面 に毛羽のある羊毛,ボγネル,ビニ・γは大で,組織が密で平滑なナィ・γ,アセテート,
テトロγは小さい。
2。1)洗浄性はナイ・ン,絹,木綿が優り,温度は400Cが効果的である。
2)ビニ・γは洗剤の濃度,温度の影響が小さく,何れの洗浄条件でも中位の洗浄性を 示した。
3)羊毛,ボγネル,テト・γは低濃度による洗浄では, 負の洗浄力を示す。従ってア ルコール系洗剤では0・3%非イオγ活性剤では0.1%の濃度がよい。尚羊毛,ボンネル は600Cより400Cでの洗浄がよい。
4)アセテート,スパγレーヨγ,ラミーは洗浄性が極めて低い。
本実験の遂行に当り,お茶の水女子大学矢部教授の御助言に感謝すぞ)。尚試布は衣生活研究 会の御斡旋により,帝人・倉レ,菱レ,鐘淵,大東紡織,日本織維工業の各社より御提供頂き,
洗剤は第一工業製薬KKより御寄贈頂いたもので併せて感謝する。
(1959年日本家政学会総会に於て講演)
参考文献
1)洗浄力試験委員会資料:油化学誌2,27(1955)
2)洗浄力試験委員第1〜第4回合同実験報告:油化学協会(1956)
5)矢部,原:油化学誌4(1955)
4)松川:お茶の水女子大学自然科学報告5,109(1954)
5)松川: 同 上 10,51(1959〉
6)矢部,小野,石崎:油化学誌3,18(1954)
7)矢部,薄田:お茶の水女子大,自然科学報告4,227(1955)
8)石崎:長大学芸紀要9,55(1959)
60 i ; 1 4
Summary
1. The degree of textile soil is greatly influenced by density of yarn and condition of textile surface: such coarse and loose fabrics with feathers on its surface as Wool, Vonnel and Vinylon are soiled comparatively to a greaten extent, while such compact and smoQth textiles as Nylon, Acetate and Tetoron are soiled, to a smaller extent.
2. Detergency
) Nylon, Silk and Cotton surpass other textiles in detergency, and it is most effective at from 400C to 60'C in temperature.
Vinylon is scarcely influenced by the temperature or concentration of cleaning material, and under any condition its detergency shows an average.
@ Wool, Vonnel and Tetoron, cleaned with detergent of low density, show the minus detergency. Accordingly, Alcohol Sulfates has the most effective detergentcy in case of 0.3 solution, and Non‑lonic Detergent in case of O. I solution. Wool and Vonnel are best washed at from 600c to 40'C.
@ Acetate, Rayon staple and Ramie show the extremely low quality of
detergency.