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土地に関する資格制度のあり方に関する研究

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土地に関する資格制度のあり方に関する研究

堤 盛人

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目 次 1.はじめに ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 1 1.1 研究の背景 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 1 1.2 研究の目的 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 1 2.土地に関する資格制度の概観 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 3 2.1 本研究で対象とする土地に関連する業界とその特徴 ・・・・・・・・・・・ 3 2.2 土地に関連する資格制度の概要 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 4 2.3 不動産鑑定士・士補 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 5 2.4 宅地建物取引主任者 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 7 2.5 司法書士 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 8 2.6 土地家屋調査士 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 9 2.7 測量士・士補 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 10 2.8 各資格の関連性 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 14 3.各資格制度における近年の動向 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 16 3.1 不動産鑑定業と不動産鑑定士・士補制度の動向 ・・・・・・・・・・・・・ 16 3.2 宅地建物取引業と宅地建物取引主任者の動向 ・・・・・・・・・・・・・・ 17 3.3 司法書士業界と司法書士制度の動向 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 19 3.4 土地家屋調査士業と土地家屋調査士制度の動向 ・・・・・・・・・・・・・ 21 3.5 測量業と測量士・士補制度の動向 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 21 4.英国の Chartered Surveyor・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 24 4.1 英国の Chartered Surveyor と RICS の概要・・・・・・・・・・・・・・・・・ 24 4.2 RICS における資格制度改革への取り組み・・・・・・・・・・・・・・・・・ 25 5.我が国の土地に関する資格制度のあり方に関する考察・・・・・・・・・・・・・・・ 27 6.おわりに ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 33 参考文献 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 34 謝辞 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 36 附属資料 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 37

資料1 RICS Policy and guidance on university partnerships 2nd edition, 2002・・・・・・ 38 資料2 RICS RICS and universities –working together (抜粋)・・・・・・・・・・・・・ 53 資料3 RICS RICS prospectus of surveying education (抜粋)・・・・・・・・・・・・・ 59

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1.はじめに

1.1.研究の背景 地価の低迷、不動産の流動化やそれを促進するための投資インデックスの開発、土壌汚染リスク の顕在化など、不動産を取り巻く環境が急激に変化するのに伴い、これに関わる業務も急速に高度 化・複雑化し、それに携わる者には、これまで以上に高度な知識と技能が要求されるようになって いる。 高度な専門的知識・技能を必要とするサービス業には、我が国では、俗に「士業(さむらいぎょ う)」と呼ばれるものが多く、しばしば、いわゆる「業務独占資格」を必要とする。土地に関する 資格制度だけでも、主として価格/賃料評価を行う「不動産鑑定士」、表示に関する登記を行う「土 地家屋調査士」、権利に関する登記を行う「司法書士」、土地の物理的形状を行う「測量士」、売買・ 賃貸の仲介を行う「宅地建物取引主任者」等、いくつもの資格がある。鑑定士・司法書士・調査士 に関しては、行政改革推進本部規制改革委員会(2000)等において、他の士業とともに、規制緩和 などの観点からいくつかの見直し案が示され、従事できる業務に関する垣根を低くする取り組みな どがなされている。しかしながら、不動産を取り巻く急速な環境変化の中で、これらの専門家の能 力を担保する重要な方策である資格制度については、現時点では申請者が知る限り、個別の資格制 度関連団体ごとの小規模な改革の議論に留まっており、制度そのものあり方や、さらに大局的視点 に立って全体としてどうあるべきかについての議論は皆無である。 本研究は、我が国の土地に関する資格制度を横断的に眺めながら、それぞれの資格制度における 課題やそれに対する取り組みなどを精査・考察し、資格制度のあり方についての議論を通じて制度 の高度化に資することを目的とする。 これらに限らず、一般に、資格制度は既得権益と強く結びついているという側面を持つため、こ れを保護したいという思惑が制度改革の障害となることが多い。これに対し、申請者のように、直 接の利害関係を有しない大学の研究者が資格制度そのものの研究に正面から取り組むことは、実務 家からより本音に近いところを聞き出して問題の所在を明らかにし易いという点で、利点を持つと 考える。また、現時点では、資格制度設計論そのものは学問分野にはなっていないが、ここで扱う 内容は、将来的にはそういった学問の成立の発端となり得るものと期待する。 1.2 研究の目的 本研究では、まず、我が国の土地関連資格制度について概観するとともに、各関連団体での最近 の取り組みを整理・考察する。また、不動産に関する資格制度の議論に際してしばしば引き合いに 出される英国の Chartered Surveyor に関して、制度の運営の実態や改革の経緯等に関する情報を収 集し分析する。 (1)我が国における土地関連資格制度の現状と最近の取り組みについての調査[第 2 章・第 3 章] 本研究では、不動産の取引やこれに関連する地籍・登記等に直接関わる、以下の 5 つの資格に対 象を絞って考察する。 ・ 不動産鑑定士 ・ 宅地建物取引主任者 ・ 司法書士 ・ 土地家屋調査士 ・ 測量士 ここで、司法書士の扱う業務は土地に限らないが、実際は不動産登記がかなりの部分を占めるた め、これを対象に含める。一方、土地は資産としても非常に重要な要素であるため、広義には公認

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会計士や税理士、さらには、弁護士等も関連資格に該当するが、それらについては、適宜、考慮す るに留める。 本研究では、資格試験の実態や、資格取得後の研修、そして、現在検討されている問題について、 これらの資格を有する実務者や、その登録先・関連協会等からの情報収集を通じて調査している。 一方、どのような経緯を経て、我が国では現在のような資格制度体系になったのか、現在残され ている、関連法規制定当時の資料等に当たりながら、可能な限りこれを整理することとする。 (2)英国における Chartered Surveyor の現状調査[第 4 章] 周知のとおり、我が国のこれらの各資格に対応する分野は、英国では Chartered Surveyor の資格 の中の各自の専門分野として位置づけられる。英国の Chartered Surveyor そのものは国家資格では なく任意のものであるが、現実的には資格なくしてこれらの業務に従事することはほとんど不可能 であり、英国王立調査士会(Royal Institute of Chartered Surveyors:RICS) がこれを管轄している。 RICS の Website 等からの資料収集とともに、RICS のスタッフや名誉会員へのヒアリングや e-mail を使った調査の結果をまとめる。 (3)資格制度のあり方についての考察[第 5 章] (1)(2)を踏まえ、現在の我が国の土地に関する資格制度が抱える問題的について考察し、制度の あり方に関する議論を行う。 無論、単に、英国の制度を真似て我が国にこれを導入すればよいといった安直な提案は意味を持 たず、法制や profession に対する考え方、慣習等の相違を考慮しながら考察する必要がある。限ら れた時間と能力の中での議論となるため、ここでは今後取り組むべき研究課題について重点を置き たい。

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2.土地に関する資格制度の概観

2.1 本研究で対象とする土地に関連する業界とその特徴 我が国の不動産は、平成 12 年時点でその評価額が約 2,200 兆円で、国民総資産の 30%を占める と推計されている(内閣府経済社会総合研究所(2002))。現代の社会経済活動において重要な意味 を持つ不動産を供給・管理するのが不動産業であり、その業態は「開発・分譲」、「流通」、「賃貸」 及び「管理」の大きく4つに分類される(建設省(2000))。

本研究では、その対象を明示する言葉として Property Information Management を採用する。日本 語で定着した言葉が見あたらないため、便宜的に「不動産情報管理」という言葉を使用するが、こ の言葉は、不動産業における管理部門とは異なり、不動産に関わる基礎的な情報であるところの地 籍を中心とする情報に関連する分野のことを意味するものとする。具体的には、国土調査法に基づ く地籍調査の調査項目であるところの、一筆ごとの土地についての所有者、地番、地目、境界、地 積、並びに地籍調査と密接に関わる不動産登記簿上の各種権利、固定資産課税台帳上の課税標準と なる価格、さらには鑑定評価上の価格等の、「不動産に関する情報とその管理」を指すものとする。 この言葉は幾分誤解を招く恐れがあるものの、これに代わる適当な言葉が見当たらないので、本研 究ではこの用語を用いることとする。従って、これは、通常の意味での不動産業の管理部門とは異 なり、また、REINS(Real Estate Information Network System:不動産流通標準情報システム)など の不動産物件の検索システムとも全く異なる。その用語の定義にこだわるよりも、総務省統計局に よる日本標準産業分類に基づいて、大まかにこれを説明する方が、以後の議論に役立つと思われる ため、これを表 2−1 に示す。 表 2-1 日本標準産業分類(平成 14 年 3 月改訂)における本研究の議論の対象範囲 大分類 L 不動産業 68 不動産取引業 681 建物売買業,土地売買業 682 不動産代理業・仲介業 69 不動産賃貸業・管理業 691 不動産賃貸業(貸家業,貸間業を除く) 692 貸家業,貸間業 693 駐車場業 694 不動産管理業 ・総務省統計局統計センター Website の情報を もとに作成。 ・ 大分類 L・Q それぞれについて、適宜、中分類・ 小分類・細分類(それぞれ、2・3・4 桁の番号 に対応)を省略して記載した。 ・ 大分類 Q サービス業(他に分類されないもの) 80 専門サービス業(他に分類されないもの) 801 法律事務所,特許事務所 802 公証人役場,司法書士事務所 8021 公証人役場,司法書士事務所 803 公認会計士事務所,税理士事務所 805 土木建築サービス業 8051 建築設計業 8052 測量業 8059 その他の土木建築サービス業 806 デザイン・機械設計業 809 その他の専門サービス業 8093 経営コンサルタント業 8097 不動産鑑定業 8098 行政書士事務所 8099 他に分類されない専門サービス業 具体的には、この表中の「大分類 Q サービス業(他に分類されないもの)」のうち、測量業と ともに枠で囲った、『司法書士業』、『不動産鑑定業』、そして、「他に分類されない専門サービス業」 に分類される『土地家屋調査士業』、の主に3つの業務に焦点を当てる。本来、固定資産税務との 関連で、税理士や公認会計士にも言及したいところではあるが、筆者の準備不足とともに議論の発 散が懸念されることから、これらについては別の機会に譲りたい。 表 2-1 の「80 専門サービス業」に分類される職業の多くは、俗に「士業(さむらいぎょう)」と

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も呼ばれ、いわゆる「業務独占資格」を必要とする。業務独占資格のうち、不動産鑑定士、公認会 計士、弁護士、公証人、司法書士、土地家屋調査士、税理士、社会保険労務士、弁理士及び行政書 士の事務系資格 10 資格等については、行政改革推進本部規制改革委員会(2000)において規制緩 和などの観点から多くの見直し案が示されている。これに対する各業界の反応等については、第3 章において改めて説明する。 2.2 土地に関連する資格制度の概要 これら各業界において、それぞれ最も重要な資格であると考え、本研究で対象とする資格の概 要を表 2-2 に簡単にまとめて示す。 単純な数の比較において、測量士や宅地建物取引主任者の数は他に比べて一桁多い。測量士につ いて、登録先である国土地理院に確認したところ、国土地理院で把握している登録者数は累計値であ ることが分かった。すなわち、一度、登録したらそのままになっており、仕事を退いたものや死亡した 者までその数に含まれており、現に活動している測量士の数は把握されていない。 宅地建物取引主任者については、その登録先が各都道府県の所轄課であるが、登録者数は財団法 人不動産適正取引推進機構で把握されている。約 71 万人の登録者のうち、宅建業に従事している 取引主任者の数は約 25 万 5 千人であり、登録者数については測量士と同様の問題を抱えていると 想像される。 法務省系の土地家屋調査士及び司法書士は、それぞれ日本土地家屋調査士連合会(日調連)と日 本司法書士会連合会(日司連)が登録先になっている。そのため、これら業界としての取り組みを 知るには、両連合会から発せられる情報が非常に有益である。 不動産鑑定士の場合は、登録は法律に基づく認可法人ではなく、国土交通省(所管課:土地・水 資源局地価調査課)であるが、平成 14 年 1 月現在の会員数が 5,525 人である社団法人日本不動産鑑 定協会からの情報が参考になる。 表 2-2 本研究が対象とする業界の主要な資格の概要 区分 所轄省庁 登録者数 登録先 根拠法 不動産鑑定士 国土庁 (⇒国土交通省) 不動産鑑定士  5,981人 不動産鑑定士補 1,998人 国土庁 (⇒国土交通省) 不動産の鑑定評価  に関する法律 宅地建物取引主任者 建設省 (⇒国土交通省)       約71万人 都道府県の所轄課 宅地建物取引業法 司法書士 法務省 17,034人 日本司法書士会  連合会 司法書士法 土地家屋調査士 法務省 18,699人 日本土地家屋  調査士会連合会 土地家屋調査士法 測量士 建設省 (⇒国土交通省) (測量士    417,707人) (測量士補 197,350人) 国土地理院 測量法 ・ 測量士・宅地建物取引主任者を除き、行政改革推進本部規制改革委員会(2000)より抜粋した ものに加筆。 ・ 登録者数は、不動産鑑定士及び不動産鑑定士補は平成 12 年 1 月 1 日時点、司法書士、土地家 屋調査士は平成 12 年4月 1 日時点。 ・ 測量士及び測量士補の登録者数は平成 13 年 12 月時点であり、国土交通省国土地理院 Website (http://www.gsi.go.jp/)によるものである。 ・ 宅 地 建 物 取 引 主 任 者 の 登 録 者 数 は 、 財 団 法 人 不 動 産 適 正 取 引 推 進 機 構 Website (http://www.retio.or.jp/oa.html)によるものであり、平成 15 年 3 月 31 日現在。うち、宅建業に 従事している取引主任者の数は約 25 万 5 千人。

参考のため、これらの団体の URL(Uniform Resource Locator)と、そこに記された英語名称を表 2-3 にまとめて示す。ここで、土地家屋調査士連合会の名称には、“surveyor”という単語が用いられて おり、また、司法書士の名称として“Shiho-Shoshi Lawyer”という言葉が用いられているなど、名

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称一つ取り上げても、我が国のこの分野の特徴をうかがい知ることができよう。

無論、それぞれ、都道府県単位の業界団体においても、多くの興味深い活動が展開されているが、 時間と労力の制約から、本研究ではそれらについては特に取り上げないこととする。

表 2-3 主要業界団体の英語名称と URL 一覧

社団法人 日本不動産鑑定協会

Japanese Association of Real Estate Appraisal)

http://www.fudousan-kanteishi.or.jp/ 社団法人 全国宅地建物取引業協会連合会

The National Federation of Real Estate Transaction Associations (NFRETA)

http://www.zentaku.or.jp/

日本司法書士会連合会

The Japan Federation of Shiho-Shoshi Lawyer's Association

http://www.shiho-shoshi.or.jp/ 日本土地家屋調査士会連合会

Japan Federation of Land-and-Building Surveyors Associations

http://www.chosashi.or.jp/ 社団法人 日本測量協会

Japan Association of Surveyors

http://www.jsurvey.jp/ ※英語名は、各 Website 上に記されているものを表記。 ※Website の URL は、平成 16 年 3 月現在。 以下、本研究の考察対象である士業について、各々の根拠法からその内容を確認しておく。 なお、以後、土地家屋調査士、不動産鑑定士、宅地建物取引主任者については、適宜、それ ぞれ調査士、鑑定士、宅建主任者などと略称で記す場合がある。 2.3 不動産鑑定士・士補 不動産の鑑定評価に関する法律第2条において、不動産鑑定業は次のように定められている。 「1. この法律において「不動産の鑑定評価」とは、土地若しくは建物又はこれらに関する所有権 以外の権利の経済価値を判定し、その結果を価額に表示することをいう。 2. この法律において「不動産鑑定業」とは、みずから行なうと他人を使用して行なうとを問わ ず、他人の求めに応じ報酬を得て、不動産の鑑定評価を業として行なうことをいう。」 不動産鑑定士試験は、いわゆる三大国家試験の一つであり、以下のとおりである。(法学書院編 集部編(2002.b)など。) 第一次試験:国語・数学・論文 (大学・高等学校卒業者等は免除) 第二次試験: 毎年受験者数 3,500 名・合格率 10%前後 択一式:不動産に関する行政法規 論述式:民法・経済学・会計学・不動産の鑑定評価 に関する理論 ※司法試験、公認会計士試験の 2 次試験合格者は一部免除 第三次試験 毎年受験者数 700 名・合格率 30%前後

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不動産の鑑定評価に関する実務について(筆記) 受験から資格取得までの流れを図 2-1 に示す。 国土審議会土地政策分科会不動産鑑定評価部会:『今後の不動産鑑定評価のあり方』, 平成15 年11月(http://www.mlit.go.jp/singikai/kokudosin/fukan/arikata.pdf)より 図 2-1 不動産鑑定士・士補 資格取得までの流れ 【参考】 平成15年第2次試験合格者数の概要 国土交通省 土地・水資源局地価調査課(http://www.mlit.go.jp/kisha/kisha03/03/031017_.html) 合格者数等 受験者 2,503名(2,481名) 合格者 336名( 380名) 合格率 13.4%( 15.3%) ( )内は前年の実績、以下同じ。 合格者の属性等 性別 男性 301名(338名) 女性 35名( 42名) 年齢 平均 30.2才(31.0才) 最高齢 65才(65才) 最年少 20才(20才) 年齢別合格者数 受験者数 合格者数 合格率 25歳未満 266名 63名 23.7% 25歳以上30歳未満 634名 137名 21.6% 30歳以上35歳未満 593名 69名 11.6% 35歳以上40歳未満 373名 32名 8.6% 40歳以上45歳未満 216名 14名 6.5% 45歳以上50歳未満 151名 7名 4.6% 50歳以上55歳未満 133名 11名 8.3% 55歳以上 137名 3名 2.2% 合計 2,503名 336名 13.4% (女性数) (254名) (35名) (13.8%)

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2.4 宅地建物取引主任者 本研究で扱う対象の中で、資格要件という観点からは宅地建物取引主任者が最も分かりづらい。 宅地建物取引主任者について規定する宅地建物取引業法の内容は以下のとおりである。 宅地建物取引業法第 15 条 1. 宅地建物取引業者は、その事務所その他国土交通省令で定める場所(以下この条及び第 50 条第 1項において「事務所等」という。)ごとに、事務所等の規模、業務内容等を考慮して国土交通 省令で定める数の成年者である専任の取引主任者(第 22 条の2第1項の宅地建物取引主任者証 の交付を受けた者をいう。以下同じ。)を置かなければならない。 2. 前項の場合において、宅地建物取引業者(法人である場合においては、その役員(業務を執行 する社員、取締役、執行役又はこれらに準ずる者をいう。))が取引主任者であるときは、その 者が自ら主として業務に従事する事務所等については、その者は、その事務所等に置かれる成 年者である専任の取引主任者とみなす。 3. 宅地建物取引業者は、第1項の規定に抵触する事務析等を開設してはならず、既存の事務所等 が同項の規定に抵触するに至つたときは、2週間以内に、同項の規定に適合させるため必要な 措置を執らなければならない。 宅地建物取引業法第 16 条 1. 都道府県知事は、国土交通省令の定めるところにより、宅地建物取引主任者資格試験(以下「試 験」という。)を行わなければならない。 2. 試験は、宅地建物取引業に関して、必要な知識について行う。《改正》平 15 法 0963 第 17 条 の3から第 17 条の5までの規定により国土交通大臣の登録を受けた者(以下「登録講習機関」 という。)が国土交通省令で定めるところにより行う講習(以下「登録講習」という。)の課程 を修了した者については、国土交通省令で定めるところにより、試験の一部を免除する。 宅地建物取引主任者試験については、受験資格に関する制限はない。試験内容は、土地と建物に ついての権利や法令他全般に関する 50 問の 4 肢択一であり、毎年の受験者数は 17 万人前後、合格 率は 15%前後である(法学書院編集部編(2002.a))。 宅建主任者の資格取得までの流れは図 2-3 に示すとおりである。表 2-2 に記したとおり、宅建主 任者だけは、登録先が都道府県の所轄課となっている。 2年以上の実務経験 ※試験合格前も有効 実務講習 1年以内 宅地建物取引主任者登録 宅地建物取引主任者証交付 1年以上経過 試験 法定講習 or 図 2-2 宅地建物取引主任者 資格取得までの流れ

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2.5 司法書士 司法書士の業務については、次のとおり定められている。 司法書士法第2条 司法書士は、他人の嘱託を受けて、次に掲げる事務を行うことを業とする。 1.登記又は供託に関する手続について代理すること。 2.裁判所、検察庁又は法務局若しくは地方法務局に提出する書類を作成すること。 3.法務局又は地方法務局の長に対する登記又は供託に関する審査請求の手続について代理す ること。 すなわち、調査士が不動産の「表示に関する登記」に携わるのに対し、司法書士は「権利に関す る登記」に携わる職業である。その資格要件は次のとおりである。 司法書士法第4条 次の各号のいずれかに該当する者は、司法書士となる資格を有する。 1.司法書士試験に合格した者 2.裁判所事務官、裁判所書記官、法務事務官若しくは検事事務官としてその職務に従事した期 間が通算して 10 年以上になる者又はこれと同等以上の法律に関する知識及び実務の経験を有する 者であって、法務大臣が前条第1項第1号から第5号までに規定する業務を行うのに必要な知識及 び能力を有すると認めたもの 試験の概要は以下のとおりである。(法学書院編集部編(2001.a)) 受験資格制限なし 筆記試験(択一及び記述式) 午前の部(一次試験)択一: 憲法、民法、商法、刑法 午後の部(二次試験)択一&記述: 不動産登記、商業登記、民事訴訟・執行等、司法書士業務に関する知識 口述試験:筆記試験合格者のみ。筆記試験とほぼ同一範囲。 毎年 受験者数 2 万人台 合格率 2%台 筆記試験 口述試験 日本司法書士連合会登録 図 2-3 司法書士 資格取得までの流れ

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2.6 土地家屋調査士 土地家屋調査士法第2条は、「調査士は、他人の依頼を受けて、不動産の表示に関する登記につ き必要な土地又は家屋に関する調査、測量、申請手続又は審査請求の手続をすることを業とする。」 と定めている。調査士は実際に測量を行うという点において、本研究で扱う士業の中で最も測量業 との関わりが深い職業であると言えよう。その資格要件には次のとおりである。 土地家屋調査士法第4条 次の各号のいずれかに該当する者は、調査士となる資格を有する。 1.土地家屋調査士試験に合格した者 2.法務局又は地方法務局において不動産の表示に関する登記の事務に従事した期間が通算して 10 年以上になる者であつて、法務大臣が調査士の業務(前条各号に掲げる事務を行う業務をいう。 以下同じ。)を行うのに必要な知識及び技能を有すると認めたもの 試験の概要は以下のとおりである。(TAC 資格研究会編(2004)) 受験資格制限なし 筆記試験(択一及び記述式) 午前の部:不動産の表示に関する登記に関する知識・技能 午後の部※ :土地及び家屋の調査及び測量に関する知識・技能 ア 平面測量 イ 作図 ※測量士・士補、一級・二級建築士の有資格者は免除 口述試験:筆記試験合格者のみ。筆記試験と同一範囲 調査士の第2次試験科目は「平面測量」「作図」であり、測量士(補)若しくは建築士(一級・ 二級)の資格を有する場合にはこれを免除される。例えば法学書院(2001)には、「この資格試験 の合格者に特徴的なことは、まず、測量士補試験に合格して、本命である「土地家屋調査士試験」 の第2次試験の測量科目の免除資格を得て、第1次試験の法規+書式問題一本に集中して受験して いることである。第2次試験の測量科目試験は、測量士補試験よりむずかしい試験なので、これは 得策といえる。」と記されている。 なお、国土調査法に基づく地籍調査は、あくまで市町村等が主体となって行う事業であり、土地 家屋調査士法には「地籍調査」という文言は出て来ない。 口述試験 筆記試験 土地家屋調査士登録 土地家屋調査士会入会 図 2-4 土地家屋調査士 資格取得までの流れ

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2.7 測量士・士補 測量士・測量士補の業務に関しては測量法第 48 条に、測量士・測量士補の資格に関しては同 法 50 条並びに 51 条において、それぞれ次のように規定されている。 測量法第 48 条 技術者として基本測量又は公共測量に従事する者は、第 49 条の規定に従い登録された測量士又 は測量士補でなければならない。 2 測量士は、測量に関する計画を作製し、又は実施する。 3 測量士補は、測量士の作製した計画に従い測量に従事する。 ここで、「基本測量」とは、すべての測量の基礎となる測量で、国土地理院の行うもの(第 4 条) であり、「公共測量」とは、基本測量以外の測量のうち測量に要する費用を国又は公共団体が負担・ 補助して実施するもの(第 5 条)である。 測量法第 50 条 左の各号の一に該当する者は、測量士となる資格を有する。 1. 文部科学大臣の認定した大学(短期大学を除き、旧大学令(大正七年勅令第三百八十八号) による大学を含む。)において、測量に関する科目を修め、当該大学を卒業した者で、測量に 関し一年以上の実務の経験を有するもの 2. 文部科学大臣の認定した短期大学又は高等専門学校(旧専門学校令(明治三十六年勅令第六 十一号)による専門学校を含む。)において、測量に関する科目を修め、当該学校を卒業した 者で、測量に関し三年以上の実務の経験を有するもの 3.国土交通大臣が指定する測量に関する専門の養成施設において一年以上測量士補となるの に必要な専門の知識及び技能を修得した者で、測量に関し二年以上の実務の経験を有するもの 4. 測量士補で、国土交通大臣の指定する測量に関する専門の養成施設において国土交通大臣の 指定する科目について高度の専門の知識及び技能を修得した者 5.国土地理院の長が行う測量士試験に合格した者 測量法第 51 条 左の各号の一に該当する者は、測量士補となる資格を有する。 1. 文部科学大臣の認定した大学(短期大学を除き、旧大学令による大学を含む。)において、 測量に関する科目を修め、当該大学を卒業した者 2. 文部科学大臣の認定した短期大学又は高等専門学校(旧専門学校令による専門学校を含む。) において、測量に関する科目を修め、当該学校を卒業した者 3. 国土交通大臣が指定する測量に関する専門の養成施設において一年以上測量士補となるの に必要な専門の知識及び技能を修得した者 4. 国土地理院の長が行う測量士補試験に合格した者 国家試験の概要は以下のとおりである。 受験資格制限なし 筆記試験:記述式・択一式 測量士 各種測量、地図編集 測量士補 各種測量作業、地図編集 毎年の受験者数 合格率(14・15 年度) 測量士 4 千人前後 5∼10% (5.0%・2.4%) 測量士補 2 万人前後 20%前後 (12%・13.4%)

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測量士補登録 試験 学校に応じた 実務経験 (1∼3年) 測 量 士 登 録 大学等で測量を学び卒業 試験 専門機関で 知識・技能習得 図 2-5 測量士・士補 資格取得までの流れ ここで特徴的なのは、大学等において測量に関する教育を受けた者を資格取得の基本としており、 試験は補助的なものと位置づけられている点であり、本研究で対象とする他の資格制度には見られ ない特徴である。 これについての具体的な規定は、測量法施行令第 14 条によるが、以下のとおり、平成 13 年に基 準の見直しが行われた。 測量法施行令第 14 条に規定する相当する学科等に関する審査基準の改正について 平成 13 年 10 月1日 国土地理院 国土地理院では、測量法第 50 条(測量士となる資格)第1号及び第2号、同第 51 条(測量士補と なる資格)第1号及び第2号に基づき、測量士又は測量士補の登録をしようとする方から申請があっ た場合、申請者が法に定める「文部科学大臣の認定した大学において、測量に関する科目を修め、当 該大学を卒業した者」であるかどうかを審査しています。測量に関する科目は測量法施行令第 14 条に 規定されていますが、同条に該当するかどうかは、学科等に関する審査基準(以下「審査基準」とい う。)により審査事務を行って判定しています。 一方、平成3年6月に大学設置基準が改正され、大学における教育課程が柔軟に編成できるように なり、さらに平成 12 年4月の同基準改正では、卒業の要件である 124 単位修得のうち、他大学におけ る授業科目の履修等が 60 単位を超えない範囲で認められ、他大学における科目履修の扱いを考慮する ことが必要となっています。 このため、審査基準が現状に適合したものとなるよう、その見直しの作業を進めておりましたが、 このたび審査基準が改正されましたのでお知らせいたします。

(http://www.gsi.go.jp/LAW/SHIKEN/sikentoroku/osihrase.htm より(accessed on 13 August, 2004)))

測量法施行令第14条に規定する相当する学科に関する審査要領 (目的) 第1条 この審査要領は、測量法施行令第14条第1項に規定する相当する学科等に関する審査基 準(平成13年国地達第40号。以下「審査基準」という。)第8条に基づき、審査に必要な処理の要 領を定める。 (測量に関する科目) 第2条 審査基準第3条に規定する関する科目は、別表に掲げるものとする。 (相当する学科の判定) 第3条 審査基準第4条に規定する学科の判定は、測量に関連する教科目の内容について、学長又

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は学部長(以下「学長等」という。)が証明する書面及び学則に基づき審査を行うものとする。 (相当する学科の履修の判定) 第4条 審査基準第4条に規定する相当する学科の履修の判定は、学長等が履修を証する書面によ り行うものとする。 2 大学設置基準(昭和31年文部省令第28号)第28条から第30条に規定する単位の修得につ いては、当該大学の学長及び他の大学の学長等の履修を証明する書面により判定を行うことができる。 3 前2項に定めるもののほか、複数の大学又は学科における単位の修得については、それぞれの大 学の学長等の履修を証する書面により判定を行うことができる。 (単位数の算定) 第5条 審査基準第5条に規定する相当する学科の単位数の算定は、次の各号に掲げる科目の単位 数の合計とする。 一 必修科目における測量に関連する教科目の単位数 二 選択科目における測量に関連する教科目の単位数の合計に、卒業に必要な単位数を乗じた後、 すべての選択科目の単位数で除して得た単位数 2 前条第2項及び第3項の判定において、他の大学又は他の学科における測量に関連する教科目の 履修単位数は、審査基準第5条1号にあっては14単位、また同条第2号にあっては19単位を越え ないものとする。 3 前項において、前条第3項における他の大学又は他の学科における履修の時期は、卒業の前後を 問わないものとする。 (コース等の審査) 第6条 審査基準第6条に規定する学科に相当するものの中に設けられたコース等の継続性、安定 性等については、学長等が証する書面及び学則に基づき審査を行うものとする。 (短大等における準用) 第7条 第3条から第6条の規定は、令第14条第2項に規定する相当する科に準用する。この場 合において、「学科」は「科」、「大学」は「短大」もしくは「高等専門学校」と、それぞれ読み替える ものとする。 附 則 1 この審査要領は、平成13年10月1日から施行する。 2 測量法施行令第14条に規定する相当する学科等に関する審査要領(平成5年国地企指発第1 48号)は、廃止する。

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表 2-4 測量法施行令第 14 条に規定する相当する学科に関する審査要領「別表」測量に関する科目  分類  学科名    類似学科名    測量に関する科目 測量との関連性 測量に関する科目の類似科目 測量学 空間情報工学、地理情報システム、リモートセンシン グ、GPS 測量学実習 応用数学 応用統計学、複素関数論、数値解析学 情報処理 算法通論、計算機処理、土木情報処理 国土計画 地域計画 都市計画 交通計画 景観設計 建設マネジメント 土質工学 地盤工学、岩盤力学 材料工学 コンクリート構造、土木材料学 構造力学 応用力学 橋梁工学 構造設計学 水理学 河川水理学、環境水理学、流体力学 河川工学 水文学、水工学 海岸工学 港湾工学 交通工学 道路工学 自然生態工学 河川生態学、土壌生態学 環境工学 衛生工学、上下水道工学 測量学 測量学実習 応用数学 情報解析学 情報科学 地域計画 測量の社会的背景、意義、役割の理 解と測量の計画・実施に関する指針 を得る科目 農村計画学 農地工学 農業土木概論、地域工学 農業水利学 水文学、水資源学 利水工学 農業利水学、排水工学、灌漑工学 水理学 基礎水理学 農林地質学 土壌学 土壌物理学、環境土壌学 構造力学 土質力学 土質工学 応用力学 農業気象学 測量学 基礎測量学、森林測量学、森林航測学、航空測定学、測 樹学、リモートセンシング 測量学実習 応用数学 測量学を理解し、測量を実行するた めの基礎科目 森林計画 景観論 砂防学 砂防工学、森林防災学、雪氷防災学、災害地形学 森林生態学 森林生態整理学 森林環境学 森林環境資源学、環境材機能論 地盤地形論 自然保護論 測量の対象となる地物の特性、設 計・施工の実際を理解し、応用測量 の計画・実行に関する指針を得る科 目 農学系 農業土木学科 農業工学科、生産環境科学 科、生産環境工学科、生物 環境学科、生物環境学科、 生物資源学科、地域環境科 学科、農業環境工学科、地 域開発科学科 測量学及び実習 測量学を理解し、測量を実行するた めの基礎科目 測量の対象となる地物の特性、設 計・施工の実際を理解し、応用測量 の計画・実行に関する指針を得る科 目 林学科 生産環境科学科、森林科学 科、生物環境学科、生物環 境科学科、生物資源学科、 生物資源環境学科、地域生 態システム学科、森林科学 科、森林資源科学科 測量学及び測量学実習 測量の社会的背景、意義、役割の理 解と測量の計画・実施に関する指針 を得る科目 工学系 土木工学科 安全システム建設工学科、 海洋システム工学科、海洋 土木工学科、環境建設工学 科、環境工学科、環境シス テム工学科、環境デザイン 工学科、建設学科、建設環 境工学科、建築建設工学 科、建設工学科、建設シス テム工学科、建設社会工学 科、資源開発システム工学 科、社会開発工学科、社会 開発システム工学科、社会 建設工学科、地球環境工学 科、地球工学科、地球シス テム工学科、地球総合工学 科、都市工学科、都市シス テム工学科、土木環境工学 科、土木建設工学科、土木 開発工学科 測量学及び実習 測量学を理解し、測量を実行するた めの基礎科目 測量の社会的背景、意義、役割の理 解と測量の計画・実施に関する指針 を得る科目 測量の対象となる地物の特性、設 計・施工の実際を理解し、応用測量 の計画・実行に関する指針を得る科 目

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(表 2-4 続き)  分類  学科名    類似学科名    測量に関する科目 測量との関連性 測量に関する科目の類似科目 解析学 微分積分、複素関数、実解析学、関数解析、関数 論、複素解析 代数学 線形代数学 幾何学 位相幾何学、幾何構造、トポロジー、解析幾何学、 微分幾何学、射影幾何学、多様体 計算数学 応用数学、数値計算、情報処理、情報理論、計算機 数学 確率・統計 確率論、統計学、数理統計学 地学科 測地学 基礎測量学、測量学実験 地球惑星物理学科 物理数学 ポテンシャル論 地球科学科 固体地球物理学 地球力学、地球潮汐論 地球生命環境科学科 地球惑星内部物理学 プレート・テクトニクス、地球構造論、火山学 地震波動論 弾性波動論、地震物理学 地球電磁流体力学 地球電磁気学 海洋物理学 海底物理学、海洋潮汐論、海洋学 気象学 大気物理学、大気科学 統計力学 解析力学 物理数学 相対論 情報処理 計算物理、数値解析、情報理論、実験物理学 光学 分光学、応用光学、光物理学、物理光学 電磁気学 地球電磁気学、応用電磁気学、電磁波物理学、プラズマ物理学 統計力学 解析力学、統計物理学、熱力学、物性物理学 位置天文論 天体観測学 天体観測実習 電波天文学 物理数学 誤差論、最小二乗法 計算天文学 計算物理学、数理天文学 電磁波物理学 天体力学 衛星測地学、天体軌道論 統計力学 解析力学、統計物理学 光学機器論 天文機器論 地球生命環境科学科 測量学 生物地球環境学科 測量学実習 地学科 構造地質学 プレート・テクトニクス、地殻構造学 地球科学科 地質調査法 物理探査法 地球学科 惑星地質学 惑星科学 地球進化科学科 岩石学 火山学 惑星科学科 鉱物学 造岩鉱物学 地史学 地球発達史、地殻進化学、地球圏生物学、古生物学 鉱床学 層序学、地層学 史学地理学科 測量学 自然学類地理専攻 測量学実習 地理科学科 地形学 自然地理学、プレート・テクトニクス、地形プロセ ス学 地球環境科学科 都市地理 集落地理、村落地理 地理調査法 地域調査、野外地理調査 気候学 気候・気象学、大気科学 陸水学 水文学、海洋・陸水学 第四紀学 生物地理 植物地理 人文地理学 地誌学 応用地理学 地域政策学、土壌学 地理情報科学 GIS、地理情報論、空間情報科学、地理情報シス テム 地理学科 測量学及び実習 測量の対象となる地物の特性、応 用測量の計画・実行に関する指針 を得る科目 天文学科 宇宙物理学科 測量学を理解するための基礎科目 地質学科 測量学及び実習 測量の対象となる地物の特性、応 用測量の計画・実行に関する指針 を得る科目 理学系 数学科 数理科学科 測量学を理解するための基礎科目 地球物理学科 測量学を理解するための基礎科目 物理学科 測量学を理解するための基礎科目

(http://www.gsi.go.jp/LAW/SHIKEN/sikentoroku/kijun.htm より(accessed on 13 August, 2004)))

2.8 各資格の関連性 ここであげた資格は相互に非常に密接に関連しているため、ある資格を持っていると、試験科目 の免除等が受けられることもある。具体的には、測量士若しくは測量士補の資格を持っていると、 土地家屋調査士の試験において、第2次試験の測量科目が免除となる。そのため、測量士若しくは 測量士補をとって土地家屋調査士試験に臨む人が多く、かなりの土地家屋調査士は測量士(補)を 持っているようである。 その他、明示的な試験免除の規定はなくても、例えば、鑑定士の試験の中うち、不動産に関する 行政法についての択一式試験は、宅建の試験範囲のかなりカバーしている(後者の民法に関する部 分は、鑑定士ではより難しい記述式試験として課される。) 業務内容、これと密接な関係のある試験内容に従って、これらの資格の関係を整理すると、下図 のように表現できるであろう。

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土地家屋調査士 宅地建物取引主任者 測量士 不動産鑑定士 司法書士 屋内 野外 試験科目の一部が免除 試験科目や業務に関連性 『最強の資格選び 100 』を参考に作成 図 2-6 各資格の関連性

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3.各資格制度における近年の動向

3.1 不動産鑑定業と不動産鑑定士・士補制度の動向

バブル崩壊に伴う不良債権処理の一環として、債権の担保である不動産を証券化して流動化する 方法が注目されるようになった。不動産の証券化を促進するために、平成 10 年 9 月に「特定目的 会社の証券発行による特定資産の流動化に関する法律」(SPC 法:Special Purpose Company)が施行 され、その後、これを改正した「資産の流動化に関する法律」が平成 12 年 5 月に施行されるに至 っている。

また、平成 12 年 11 月に「投資信託及び投資法人に関する法律」が施行され、日本版の不動産投 資信託である「J-REIT」(Japan-Real Estate Investment Trust)が登場した。

このように、不動産投資を取り巻く環境が大きく変化する中で、投資判断や投資結果評価の目安 として用いられる、市場実態を表す指標(インデックス)の整備が必要となっており、既にいくつ かの企業が独自のインデックスの開発を行っている。一方で、不動産投資インデックス整備検討会 (田村幸太郎委員長)などにおいて、インデックスのあり方に関する議論も進められている。 このような動きは、不動産鑑定に対して新たな需要を生み出すこととなり、不動産鑑定士の研修 のあり方に関する検討委員会(2001)(武田公夫委員長)では、資格取得後の研修や、制度創設以 来 40 年近く抜本的な変更がなかった実務補修についての見直しに着手している。 また、不動産の証券化等が活発化する中で、土地と建物を一体の複合不動産として認識し、その 収益性を重視する取引が増大している。そこで、平成 13 年 6 月から 14 年 6 月にかけて、 国土審 議会土地政策分科会(根本二郎分科会長)の不動産鑑定評価部会(緒方瑞穂部会長)において、不 動産鑑定評価基準の在り方についての検討が行われた。これらを受けて平成 14 年 7 月に国土交通 事務次官通知として発出された「不動産鑑定評価基準等の改正について」において、鑑定評価手法 として Discounted Cash Flow(DCF)法を積極的に活用した鑑定評価基準が示され、平成 15 年 1 月 1 日の施行に至っている(国土交通省(2002)など)。 不動産鑑定士試験第2次試験には「会計学」が課せられているように、鑑定業と共通する部分が 多いのは会計業務である。言うまでもなく、担保物件の多くは不動産であり、バブル崩壊以後の不 良債権処理の推進に際して、従来以上に不動産鑑定士と会計士が協力しながら仕事をする機会が増 えているようである。 一方、既に、いくつかの測量関係の会社が、GIS を用いて固定資産税評価システムや路線価評価 システムを開発していることが示すように、不動産の価格評価においては、周辺の地理情報が極め て重要な要素となる。商業不動産を中心とした、不動産投資インデックスの作成や DCF 法適用に おけるキャッシュフローの予測においては、何よりも、将来の交通条件の変化やそれに伴う商圏の 変化、あるいは、近隣のどの場所に同種のビルがどのくらい供給されるのか、といった、GIS が最 も得意とする分析が必要不可欠である。 さらに、近年、有害物質による土壌汚染事例の判明件数が著しく増加し、土壌汚染による健康影 響の懸念や対策の確立への社会的要請が強まるのを受けて、平成 14 年 5 月に「土壌汚染対策法」 が成立した。そのような中、前述の「不動産鑑定評価基準等の改正について」においても、価格形 成要因に係る調査事項として、土壌汚染等の地中の状態を考慮することが明記されている。土壌汚 染のリスク評価システムについても、多くの測量関係企業が開発に取り組み始めたところであり、 情報提供を通じた接点が広がっていくものと考えられる。現行法の下では、鑑定士(補)の資格無 くして、直接、不動産鑑定業務を行うことはできないが、測量業からの不動産鑑定業への関与の余 地は、まだ十分に残っているのではなかろうか。

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図 3-1 不動産鑑定士試験の見直し 国土審議会 土地政策分科会 不動産鑑定評価部会 『今後の不動産鑑定評価のあり方』より 3.2 宅地建物取引業と宅地建物取引主任者制度の動向 宅地建物取引主任者は、必ずしも、各都道府県の宅建協会へ入会する必要はない。しかしながら、 宅建協会へ入会すると、 ・営業保証金(1,000 万円)の供託免除 ・不動産流通機構(REINS)を利用可 ・「宅地建物取引主任者賠償責任補償制度」を利用可 といった特典が得られるため、個人、法人を問わず、入会によって大きな利点があり、実際に主任 者として業務を行う場合には、ほとんどこれに加入していると思われる。 図 3-2 宅建資格者と宅建協会の関わり 社団法人 秋田県宅地建物取引業協会 website: http://www.akita-takken.jp/merit/index.html より

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全宅連では、会員の子弟や従業員を対象にした、大学不動産学部への推薦入学制度の利用可とい ったサービスも打ち出しており、明海大学不動産学部・那須大学都市経済学部・京都学園大学法学 部に対してこの制度が適用されている。 平成 13 年、不動産に関わる業務独占資格であり、国家資格である「管理業務主任者」制度が創 設された。 さらに、近年、民間資格として、「賃貸不動産管理士」などが創設されている。賃貸不動産管理 士の講習概要は以下のとおりであり、宅建と非常に密接に関わっていることが分かる。 平成16 年度 賃貸不動産管理士講習実施概要 賃貸不動産管理業協会会員(代表者及び従業員)で①あるいは②いずれか の要件を満たしている者(パート、アルバイト不可) ①宅地建物取引主任者である者 ②実務経験3 年以上の者 講習内容:2日間の集合講習及び2 日目の最後に修了試験を実施。 ・賃貸不動産管理業総論 賃貸不動産管理業の現状及び将来性、賃貸管理業者のあるべき姿(倫理) ・賃貸不動産契約関係 契約締結時、更新時、終了時等における注意点等を契約形態(普通賃貸借、定期賃貸借等) や物件種別(住宅、テナント、駐車場等)ごとに解説 ・賃貸管理委託関係 管理委託とプロパティマネジメント、建物維持・保全、設備、税制 ・紛争事例及び対処法 トラブル解決のための法的手段、紛争事例 時間割(講習内容及び時間の配分については、一部変更する可能性があり): 【1日目】 11 :00 ∼11 :10 スケジュール、注意事項等 11 :10 ∼11 :50 賃貸不動産管理業総論 11 :50 ∼12 :30 賃貸不動産契約関係(1 ) 12 :30 ∼13 :40 昼 食 13 :40 ∼14 :40 賃貸不動産契約関係(2 ) 14 :45 ∼15 :35 賃貸不動産契約関係(3 ) 15 :45 ∼16 :45 賃貸不動産契約関係(4 ) 16 :55 ∼17 :45 税制関係 【2 日目】 10 :00 ∼10 :05 スケジュール、注意事項 10 :05 ∼11 :35 管理委託(1 )(2 ) 11 :45 ∼12 :30 紛争事例、対処法(1 ) 12 :30 ∼13 :40 昼 食 13 :40 ∼14 :30 紛争事例、対処法(2 ) 14 :35 ∼15 :25 建物維持、保全 15 :35 ∼16 :25 建物、設備関係 16 :35 ∼16 :45 試験用紙配布、説明 16 :45 ∼17 :45 試験(選択式) 本資格制度における関係法律等: ・契約業務 他

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民 法、借地借家法、宅建業法、消費者契約法、独占禁止法(公正競争規約)、 不動産登記法、区分所有法、民事訴訟法、高齢者居住法、民事執行法、原状回 復ガイドライン ・建築、建物管理 建築基準法、都市計画法、住宅品質確保促進法、消防法、ビル管理法 ・税務 所得税法、相続税法、法人税法 これらの関連資格制度に対して、宅建協会の影響は相当なものと思われ、そのあり方については、 宅地建物取引主任者のあり方と独立に議論をすることはできまい。 3.3 司法書士業界と司法書士制度の動向

近年、司法書士の間では、英国の solicitor との類似から、“Shiho-Shoshi Laywer”に代えて“Solicitor in Japan”という名称を用いることも多くなっているようである(英国における民間の lawyer には、 barrister と solicitor があり、日本語でそれぞれ「法廷弁護士」と「事務弁護士」などと訳される)。 司法制度改革並びに規制緩和の議論における業務独占資格の見直しという点から、司法書士を取り 巻く環境は大きく変わろうとしている。平成 15 年 4 月施行の司法書士法及び土地家屋調査士法の 一部を改正する法律により、弁護士の独占業務であった簡易裁判所での「訴訟代理権」を獲得する など、従来、弁護士が行っていた業務に如何に進出していくかが、司法書士業界において、現時点 で最も大きな関心事となっているようである。 わが国が「規制社会から活力ある競争社会へ」と大きな変革を迎える中、自己責任型の競争社会 では、紛争を迅速に解決するために司法制度の改革が要求されてきた。この流れの中で、国民の身 近な紛争の解決の担い手として、司法書士にスポットライトがあてられることとなっている。(日 本司法書士連合会 Website より) 不動産及び商業法人登記に関して、政府による e-Japan 戦略の一環として、平成 12 年 9 月からオ ンライン登記情報提供制度が始動し、利用者が事前に財団法人民事法務協会に登録することにより、 インターネットを通じて登記所が保有する登記情報を自宅または事務所のパソコンで確認できる ようになり始めた(法務省民事局 Website)。これは、最終的にはオンライン登記申請制度を目指 すものであるが、現行制度下では、すぐに登記申請をオンラインで実施することができないため、 引き続き、法制面及び技術面での調査研究がなされている(財団法人 民事法務協会(2000))。 調査士が不動産を対象とした士業であるのに対し、司法書士は一般の法律事務に関わるため、不 動産はその対象の一つに過ぎないが、実際には、不動産関連の仕事が占める割合がかなり高い。そ こで、1997 年以降カナダ・オンタリオ州に視察団を派遣してオンライン不動産登記のオンライン化 に向けた試みの調査報告を行い、さらには、2001 年に、英国視察団を派遣して、2002 年からのオ ンライン実験に向けた調査報告(司法書士英国法研究会第4次イギリス視察団編(2002))を行う など、積極的な情報収集と、我が国での制度改革に向けた提言を行っている。 なお、不動産登記法 21 条により、従来、閲覧のみ可能であった、不動産登記法第 17 条の規定に よって登記所に備え付けることとされている地図(いわゆる公図を含む)及び建物所在図、さらに 登記簿の附属書類である地積測量図及び建物図面等は、同 21 条の改正により、平成 13 年 4 月から その写しの交付も請求できるようになっている。しかし、これらの図面関係の情報は、現行のオン ライン登記情報提供制度では提供されていない。この部分は測量業との接点が大きい部分であるが、 まだ十分な情報を得ていないため、将来的な扱い等について引き続き調査したい。

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表 3-1 司法書士制度の歴史 太政官無号達で司法職務定制が定められる。これはわが国最初の裁判所構成法ともいうべきもので、 全2 2章108条からなる法典。この第10章「証書人・代書人・代言人職制」 の中に法制度を支える3つの基本 的な職能が定められた。特に代書人・代言人は裁判権の円滑な行使に不可欠な存在として位置付けられ た。証書人は現在の公証人、代書人は現在の司法書士、代言人は現在の弁護士である。 1873 (明治6)年 代書人強制主義を採用 太政官布告第257号によって制定されたわが国最初の民事訴訟法ともいうべき訴答文例は 代書人強制主 義を採用した。 訴訟手続上、原告・被告それぞれが代書人の選定を義務付けられ、司法職務定制の二元主義的弁護士 制度への志向が明確にされた。 1874 (明治7)年 強制主義廃止される 太政官布告第75号「代書人用方改定」により、代書人強制主義が廃止され、 代書人を選ぶのは 任意とさ れた。代書人を用いない場合は、親戚または 朋友を差添人として、 訴状・答弁書にその連印が要求され た。 明治の変遷 明治の近代国家建設のうねりの中で、証書人・代書人・代言人の制度がそれぞれ消長を迎える。代言人 は明治23年、弁護士と名称が変更され ました。一方、代書人は法の表面に浮かび上がることなく、深く広 く庶民の中で法律実務家として活動を続けた。 1919 (大正8)年 法制度の確立 司法代書人法が制定され、司法代書人と一般代書人に分離された。 1927 (昭和2)年 日本司法代書人連合会創立 現在の日本司法書士会連合会の前身にあたる日本司法代書人連合会が発足した。この連合会は任意参 加団体であったが、各地方裁判所所属司法代書人会を基礎単位とし、 発足時に加盟した司法代書人会 は38会、未加盟会は14会であった。 1935 (昭和10)年 名称改正 司法書士法が制定され、「司法代書人」が「司法書士」となった。 1950 (昭和25)年 戦後司法制度下の新司法書士法 新憲法の下で新たな司法書士法が成立した。従来の、官の全面的な監督権が廃止された。 1956 (昭和31)年 司法書士会の強制設立、全員加入 司法書士法が一部改正され、司法書士会および連合会が強制設立となり、 司法書士は司法書士会に入 会しないと業務を行うことができなくなった。 1967 (昭和42)年 司法書士会の法人格取得 司法書士法が一部改正され、司法書士会および連合会に法人格が与えられた。 1978 (昭和53)年 国家試験制度が導入される 司法書士法が一部改正され、国家試験制度の導入など資格に関する制度の合理化、 登録制度の新設が なされた。また、司法書士制度の目的および司法書士の職責に関する規定を明確に定めた。さらに所属 会員に対する注意勧告や連合会の法務大臣に対する建議についての規定を設けるなど、 司法書士制度 を大きく発展させる改正であった。 1985 (昭和60)年 登録事務の移譲、公共嘱託登記受託組織の法人化 司法書士法が一部改正され、それまで法務局または地方法務局が行っていた司法書士の登録事務が連 合会に移譲され、司法書士会の自主性が高められた。また、官公署等が公共事業に関して 行う不動産登 記手続を受託するため、司法書士を社員とする社団法人公共嘱託登記司法書士協会が設立された。 2002 (平成14)年 司法書士法が大幅に改正された。その改正内容は多岐にわたり、法務大臣が指定する法人が行う研修を修了し、法務大臣に認定を受けた司法書士は簡易裁判所における事物管轄を範囲内とする民事訴訟、調 停、即決和解等の代理、法律相談、裁判外和解の代理を行うことができる規定が新設された。その他の主 な改正としては、司法書士法人に関する規定、司法書士会における紛議調停に関する規定の新設、 司法 書士試験科目の憲法追加などである。 http://www.shiho-shoshi.or.jp/data/rekisi.htm 24, April, 2004 :日本司法書士連合会 より

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3.4 土地家屋調査士業と土地家屋調査士制度の動向 日本土地家屋調査士会連合会の Website に「土地家屋調査士は、不動産登記の専門家です。」と記 されているように、調査士の最も重要な仕事は、不動産登記に必要な調査・測量・申請等の手続き を行うことである。土地家屋調査士制度が制定されたのは昭和 25(1950)年である。平成 12(2000) 年が制度制定 50 周年にあたり、日調連は、「地籍国際シンポジウム」の開催、記念誌「土地家屋調 査士制度制定 50 周年」の出版、その他全国各地で様々な事業を行っている。 前述のように、第5次国土調査事業十箇年計画において、「地籍調査については民間の能力・成 果を活用し、調査の一層の促進を図るものとする。」とされ、民間の専門技術者を活用したアウト ソーシングによる地籍調査が可能になった。これを受けて、従来から、公共事業に伴い地方自治体 などが行う不動産登記である「公共嘱託登記」を扱っている「公共嘱託登記土地家屋調査士協会」 (各都道府県に社団法人組織として設立されたものと、その全国組織がある。)を中心として、地 籍調査への積極的な関与に乗り出している。 なお、行政改革推進本部規制改革委員会において、土地家屋調査士と測量士の業務に関し、測量 という点で両資格には共通点があり、一定の範囲において乗り入れについて検討する余地があるの ではないか、という点についての検討がなされたが、「規制改革に関する論点(平成 11 年 7 月 30 日)」では、否定的な見解が示された(同委員会(1999))。これに関しては、平成 13 年 1 月におけ る法務省の「規制改革推進3か年計画」策定作業状況の中間公表においても、「土地家屋調査士の 行う業務は、表示に関する登記、測量等に関する高度な法律知識及び専門的技能を必要とし、測量 士が行う業務とは性格を異にするので、土地家屋調査士以外の者が当該業務を行うことは、国民の 権利の保全及び登記事務等の適正な運営の観点から適切でない。」との理由から、「措置困難」との 判断が下されている。

さらに、ADR(Alternative Dispute Resolution:裁判外紛争解決)の活用が注目を集める中、調査 士会では、境界問題相談センターを設置するなど、積極的に土地境界紛争の解決を目指した業務の 拡大を図っている。 3.5 測量業と測量士・士補の動向 近年、我が国では、国や地方公共団体の財政悪化に伴う支出抑制策の中、測量関連事業費も削減 を余儀なくされ、年々、測量業界の経営環境は厳しさを増している。そのような中、大手業者を始 めとして、GIS を中心とした情報システム事業を重点業務とする動きが活発になっている(あさひ 銀行(2000)など)。測量業の今後のあり方については、例えば村井(1999)は、業界が旧来の測 量学という一つの discipline の上に留まらず、multi-discipline のもと、地図調整・地質・家屋・土地 鑑定・環境・測地という関連分野へ積極的に展開する必要性を説いている。 また、村井(1999)は、「地籍後進国の日本において、唯一希望が持てるのは地籍の大事業化」 であると述べている。平成 12 年には第5次国土調査事業十箇年計画が閣議決定され、民間の専門 技術者を活用したアウトソーシングによる地籍調査が可能になった。全国測量技術大会においても、 2001 年「需要拡大が望まれる地籍調査」、2002 年「地籍事業の推進に向けて」と続けて地籍調査に 関するシンポジウムが開催されている。 国土交通省による、測量業における年間売り上げ高上位 50 社を抽出した調査によれば、契約金 額は平成 7 年度をピークとして 6 年連続で減少しており、平成 13 年度の契約金額はピーク時から 40%近く減っている。一方で、この間も測量業の登録事業者数は増加の一途を辿っており、平成 13 年度は平成 7 年に比べると 13%増となっている(表 4-2)。 我が国政府及び地方公共団体の財政悪化による事業費の削減は、建設業同様に、官公庁への依存 が高い測量業に対しても大きな影響を及ぼし、今後も、相当期間に渡って厳しい経営環境が続くと 予想される。 ところで、ここ数年、測量業界にとっての最も大きな関心事の一つは、国家基準点体系の再構築

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とも言える世界測地系への移行であっただろう。それとともに、もう一つの大きな関心事が、GIS の普及に向けた国土データ基盤の整備と実際の GIS ビジネスの展開であると言えよう。 平成 8 年に設置された政府の地理情報システム(GIS)関係省庁連絡会議は、平成 11 年に「国土 空間データ基盤標準及び整備計画」を決定し、国土空間データ基盤の整備へ向けた新たな取組も始 まっている。さらに、平成 11 年には、GIS の効率的な整備とその相互利用について政府と民間が 連絡を密にし、各種施策を効果的に推進することを目的とした GIS 官民推進協議会が設置されてい る。 表 3-2 測量業の契約件数、契約金額と登録業者数の推移 契約金額 (百万円) 平成5年度 38,111 138,069 12,224 平成6年度 39,348 144,347 12,554 平成7年度 39,474 151,774 12,913 平成8年度 40,135 143,384 13,310 平成9年度 36,513 127,446 13,689 平成10年度 33,462 126,704 14,003 平成11年度 30,002 112,776 14,325 平成12年度 33,993 109,539 14,427 平成13年度 34,349 93,587 14,626 契約件数 登録業者数 ・契約件数並びに契約金額は、国土交通省「建設関連業等動態調査」(測量業 50 社:年間売上高の多い業者を対象とした有意抽出。)による。(Available: http://www.mlit.go.jp/toukeijouhou/chojou/ex/kaso.xls, accessed on 1 January 2003.) ・登録業者数は、国土交通省「建設関連業の登録状況について」による。 (Available:

http://www.mlit.go.jp/kisha/kisha02/01/010610/010610_1.pdf, accessed on 1 January 2003.) 図 3-3 全庁型 GIS の概念例 国土交通省 土地・水資源局国土調査課 Website http://tochi.mlit.go.jp/g2000/s3/4.html より引用 GIS 構築の基礎となる土地に関する情報には、国土調査法に基づく国土調査の一つである地籍調 査の成果を活かすのが最も合理的である。国土調査促進特別措置法が平成 12 年 3 月に改正された ことを受け、平成 12 年 5 月、新たに平成 12 年度を初年度とする第5次国土調査事業十箇年計画が 閣議決定された。この閣議決定においては、「地籍調査については民間の能力・成果を活用し、調 査の一層の促進を図るものとする。」とされており、民間の専門技術者を活用したアウトソーシン

表 2-4 測量法施行令第 14 条に規定する相当する学科に関する審査要領「別表」測量に関する科目   分類  学科名    類似学科名    測量に関する科目 測量との関連性 測量に関する科目の類似科目 測量学 空間情報工学、地理情報システム、リモートセンシン グ、GPS 測量学実習 応用数学 応用統計学、複素関数論、数値解析学 情報処理 算法通論、計算機処理、土木情報処理 国土計画 地域計画 都市計画 交通計画 景観設計 建設マネジメント 土質工学 地盤工学、岩盤力学 材料工学 コンクリート構造、土木材
図 3-1 不動産鑑定士試験の見直し  国土審議会 土地政策分科会 不動産鑑定評価部会  『今後の不動産鑑定評価のあり方』より  3.2 宅地建物取引業と宅地建物取引主任者制度の動向  宅地建物取引主任者は、必ずしも、各都道府県の宅建協会へ入会する必要はない。しかしながら、 宅建協会へ入会すると、  ・営業保証金(1,000 万円)の供託免除  ・不動産流通機構(REINS)を利用可  ・ 「宅地建物取引主任者賠償責任補償制度」を利用可  といった特典が得られるため、個人、法人を問わず、入会によって大きな利
表 3-1 司法書士制度の歴史  太政官無号達で司法職務定制が定められる。これはわが国最初の裁判所構成法ともいうべきもので、 全2 2章108条からなる法典。この第10章「証書人・代書人・代言人職制」 の中に法制度を支える3つの基本 的な職能が定められた。特に代書人・代言人は裁判権の円滑な行使に不可欠な存在として位置付けられ た。証書人は現在の公証人、代書人は現在の司法書士、代言人は現在の弁護士である。 1873 (明治6)年 代書人強制主義を採用 太政官布告第257号によって制定されたわが国最初の民事訴訟
表 4-2 Faculty ごとの RICS 会員数   (2003 年 9 月時点)
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