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駒澤大學佛教學部研究紀要 35 - 015袴谷 憲昭「Sans rgyas gtso bohi rgya cher hgrel pa : 解説および和訳」

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(1)

Komazawa University

NII-Electronic Library Service Kom 三1z三1w三1 Unlverslty

S

α

ns

 

rgy

α

s

 

glso

ψ

rgya

cher

 

hgrel

 

Pa

解 説

お よ び

和 訳

 

 憲  

解 説

 

こ こに 紹 介する

SathS

 rgr,as 

gt

’so 

bolPi

 rgy

α cher

grel

 

P

αi)

STsG

, 

r

最勝 な

る仏に 関する詳 解』) は, チ ベ ッ ト仏 教 初 期伝

時 代 (sita 

dar

)の 大 翻 訳 官

Ye

 

Ses

sde の 著

と し て 伝え られ る小

で あるc,以 下 , こ の 小篇を 紹 介 す るに 必 要 な事 項を選び , 簡 挙な解 説を試み たい 。

 

著者

STsG

著 者

Ye

 

ges

 sde2が ,

後 半 進 展 ト の 仏 典翻 訳 事 業に お い て ,

Jinamitra

, 

Silendrabodhi

な どと共に , 質 量 とも 尨 大 な仏 典の 翻 訳に 参画 し た 重 要な 人物であ っ た こ とは, 目録

3) て 夙に 知 られ る とこ ろ で あ る。 彼は , イ ン ド側仏 教の 最 初の 本 格的導入者で あ る

§

互n・

tarakSita

弟 子 とい わ れ, 

Kamala

ila

と ほ ぼ 同時 代の 後 輩 と推 定 さ れ て い

る4) 。 そ の 彼が 自ら著

した もの と して

チ ベ ッ ト大

蔵経

録さ れてい る もの は, 当の

STsG

を含め 三点を数え る 5) 。 い ずれ も小品 な が ら, 当時の チ ベ ッ ト仏 教の 実 状直 接 見 聞 し た もの の 記録 と して 極め て 重 要な もの で る。

実,

の 著作の 一つ で ある

ITa

∂α

lehy

α

d

 

Pa

 r

TKh

, 

r

見解の 区別』)は, か よ うな意 味 1) 

P

版,

No

5848

, 

Cho

269b7

−− 274ai  

D

, 

No

.4361 , 

Jo

, 228bi −・−231b6 。冒 頭に

  は

Saths

 rgyas  gtso ∂o加 rgya  cher  

llgrel

 

Pa

名 が が,

1

  は ‘‘

Saits

 rg ,as gtso o

加 葬

Lra

 i’

gya

 cher  

llgrel

 

Pa

 

bod

々yゴ

lo

 tsa 

ba

 

Shah

 

Ye

 

Ses

 sdes  mdsad  

Pa

 rdsogs  so 〃”

とあ り, 題 名 中に

ti

 

k

る サ ソ ス ク リッ ト音

  写が 加 え られて い る。 題 名の意 昧に つ い ては後に言 及 す。

2)  通 常 こ の 名称に

Shah

が 冠 さ れる。 上註所 引の colophon 参照。 

Shah

が具 体的に

  なにを 表わ すか 筆者未詳.

3

)  東北お よび大 谷 目録の別 冊 あるい は巻 末の索 引に よっ て, 容易に彼の 訳出仏 典を検

  索で きる が, さ らに便 利な もの と して,

Shyuki

 Yoshimura ,

‘ ‘

Tibetan

 translators

 of  the 

Tri

Pitaka

− −

in

 the Derge  edition − ”

(芳村 『イ ン ド大乗 仏教 思想研 究』 所

  収 ), pp .

88

90

, 

Ye

 

ges

 sde (

Shah

)の項を見よ。 彼が協 力し た イ ン ド側 翻訳 者 名

  も 同 時に 分 る 点で 至 便。

4

  芳村 前掲 書, P .

180

お よ び P .217 参照。

5) 

P

版 ,Nos .5846 , 5847, 5848 : D 版 , 

Nos

4359

4360

4361

1

(2)

Komazawa University

NII-Electronic Library Service Kom 三1z三1w三1 University

に お い て, 断 片

に で は ある が, 現

の 学

に よっ て 既に紹 介 言及 され てい る

6)

 

チ ベ

ッ ト の

代の 学

f

1Cah

 skya  

Rol

 

pahi

 rdo  rje (

1717

1786

) も 彼に つ

い て

の よ うに言 及 し て い る。

  

大学 者

S5ntarak

ita

(mkhan  che  

Shi

 

ba

 

htsho

)は聖

Nag

言rjuna (

hPhags

 

pa

 

Klu

)に 追 従す る 大 流儀 (動 rta  chen  

Po

で あるの は い うまで もない こ とで あるか

  ら, 〔チ ベ ッ ト の 〕当時の 見解は Nagarjuna の 規 定で ある 見 解 よ り逸 脱 し た もの で は

 

ない

SantarakSita

Padmasarpbhava

(mkhan   stob お二 方の弟 子で ある 大翻訳

 

官 (

lo

 tstsha 

ba

 chen  

Po

Ye

 

6es

 sde

r

忘 備 録 (

ITa

θ

4

 

byah

  TKh

)T)

っ て も, 〔§antarak §

ita

は〕

Nagarjuna

の 規定を 主 要 と な し給い, ま た

 

そ れ (= = 

TKh

に よ 吟,て も 〔彼は〕 瑜 伽行 中観 自 立派 (rNal  

hbyor

 spyod  pabi 

dbu

 

ma  rah  rgyud  

pa

の規定どお りに な した と思わ れるの で ある8)。

 

こ の 記 述は,

§

antarak

ita

Nagarjuna

の 流 儀を 柑 承 し, し か も瑜

行 中

観 自立 派に 属 す もの で っ た こ とを

確 証

する た め に , そ の 弟 子た る

Ye

 

Ses

 sde

TKh

を 重要な論 拠 と な した こ と を 示 して い る。 今に 伝 え られ る

TKh

に お

い て は , 論 師

Bhavya

が経 量:部 中観 (mDo  sde  

pabi

 

dbu

 ma ), 論 師

Santarak

ita

が瑜 伽

行 中観

(rNal  

bbyor

 spyod  

pabi

 

dbu

 ma と呼

さ れ るの み 9)

, 自

立派 (

Rafi

 rgyud  

pa

よ び これ と対に 使用 さ れ る帰謬派 (

Thal

 gyur pa )の

称は認め られ ない の で,

§

盃ntarak $

ita

が瑜 伽 行中観 自立 派に 属 し た とする記 述 に 対 して は ,

Tsoh

 

kha

 

pa

以 降の チ ベ ッ ト仏 教 史観 を

考慮

して 評 価 しな け ればな らない 1°)

7

Kh

が初期 伝

時代 の チ ベ ッ ト仏 教を 証 言 する

力な典 拠 と し て用い られ てい るこ とに は 充 分 注 目 して よ い 。

 

当 時 の チ ベ ッ ト仏 教 の 実 状を 知 るために は, 一 後 代の 評 価11)

, 当時

6

 

芳村 前掲 書 ;上 山大 峻 「大蕃国大 徳三蔵 法 師 沙 門 法 成 の 研 究 (ド)」 (

r

東 方 学

  

報』京 都 ,第 39 冊 昭 和

43

年), PP .

193

199

Yoshiro

 

Imaeda

,‘ ‘

Documents

 

tib6tains de Touen −houang  concernant  le concil  du 

Tibet

’t,ournal  

Asiatiqtte

   (

1975

),

pp

132

133

7

 

周 知の よう に,

TKIt

の 冒頭は, その 著 作 動 機と して , 見 解の区 別 ・ 乗 ・

  

どにつ い て 忘備 録 とし て作 ら れ た もの (∂ア4byah  

du

 

byas

 

P

α で ある旨を記す。

  

こ の 情を踏ま えて,

TKh

をか く呼 称 した もの。ち なみ に, 

TKh

はその最 初の主題

  

が 題 名 と して 選 ば れた わけで ある が, こ の

TKh

が著 作 全 体の 内容を 包括 する    題 名で あ る とは言い

8)

 

東大 蔵外 冖録, No .

93

, Grub  

pabi

 mthalpi  rnam  

par

 bshag 加 , 

Kha

, 13bL

   

14a1

9

  7

Kh

, 

P

版 , 

Cho

252bi

”2

atsa

 rya  Bha  

byas

 mdsad  

pa

 la  ni  InDo  sDe

 

pabi 

dbu  

rna

 

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rya

 

§

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mdsad

 pa 

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ni

 

rNal

 

bbyor

 spyod  pabi 

dbu

 ma  shes  

btags

 so 〃”

10

 

考慮 すべ ぎ問題 点 つ い て は, 佐藤道 郎 「

Prasabgika

の軌跡」(『日本 西蔵

 

学 会々

22

号 )

PP

1

3

参 照 。 な お中観派に 関 する チ ベ ッ ト伝承につ い て は,

 

甚だ 雑把なもの であるが拙 稿 「中 観派に 関 するチ ベ ッ ト の 伝承」(

r

三蔵』

117

) 参照 。

11

)  ご く最 近の もの を 例に とっ て い う と, た とえ ば

Y

Imaeda

, op . cit ・, 

P

133

で は 2 N工 工一Eleotronio  Library  

(3)

Komazawa University

NII-Electronic Library Service Kom 三1z三1w三1 Unlverslty

に な る

i

全 体を

実に 検 討 して み る必 要が ある。 そ うい っ た 意 味で は,

Ye

 

ges

 sde の み な ら

dPal

 

brtsegs

な どの 著 作 も合わせ て考 察 されね

ば な らない t2) , 現 時 点で 筆者は, この 方面に 実

的 素 養を欠 くの を遺 憾 とする 。 し か し,

STsG

を取上 げた の は, 

Ye

§es sde の こ の 小

手 懸

りと し て , 筆 者

身こ の

面に

関す

る 不 備を補 っ て い く必 要 を 感 じた か らに ほ かな らない 。 時 間 的 余 裕 もな く不

は百 も承 知の うえで るが, 今

に 期す る とこ ろが あ るの で 忌

の ない 御 教示 を給わ り た い 。

 

 

S

 

TsG

題 名 つ い て は

少の 説 明を要 す る で あろ う。 こ の 題 名は,

冒頭で は

S

α浴 rgyas  

gtSO

 

bohi

 rgyα cher  

hgrel

 

Pa

, 結尾 で は ∫α浴 rgyas

gtso

うo

距 々δ rgya   cher  

kgrel

 

P

α とし て示 さ れ前 後一 致 しない 1s)が, 

tik

が rgya  cher  

hgrel

 

Pa

と同 格で あ る と み れ ぽ,

後者

は そ こ に サ ン ス ク リ ッ トを

入 し た だけで あ り, 今は さ し て 重要な 問題と は な らない 。 注 意 し た い の は ,

STsG

が 註釈 と銘

つ か らに は, い か な る本 文の 註 釈で あっ た か とい うこ と で あ る。 さ もな くば, 註釈 とは 名ぽか り で あっ た か 。 そ こ で , S覦 S rgyas  

gtSO

 

bo

が 一 に を 意味 して い たか が重要な問 題 と な っ て くる。

 

ち なみ に チ ベ ッ ト大

経の 東北お よび 大谷 目録に よれ ば14 ), い ずれ に お い て も 『仏 身 広 註』 な る訳 名が与 え られて い る。 こ の 訳名は , 同

N

録 中で, 対 応 すべ きサ ン ス ク リッ ト題 名 とし て並 記 され てい る β忽 肋 配吻 碑 航 とは適 合 す る か も しれ ない が, チ ベ ッ ト原 題その もの と一 致 し て い る とは 言い 難 い 。 す な わ ち,

buddhatman

か ら

身 」

とい う理 解を導 くこ とは で て も, sα浴 rgyas  

gtso

bo

か らその よ うな了

を 取付け るこ と は極め て 困難なの で ある。 し か らぽ, こ れを あ えて 「仏身 」 と訳 し た 積極 的根 拠が他に 存 し た か とい え ば ,決し て そ の よ うな背 景が あ っ た とは 思え ない 。

 

題 名の ご と く, 虚心 に 註 釈で ある とい う立 場か ら

S

 

TsG

む な ら ば, 一・ し て , なに か 具

体的 本

女 が 註 釈 され てい る

が 明 白 とな ろ う。 そ の 具体 的 本 文は, 引用の 例 に慣い ,‘ ‘ ...ces 

hbyuh

 

ba

,” , ‘ ‘ ...ces 

bya

 

ba

 

y

  ヵ

ba

,, , ‘ ‘ ...ces     自立 派 ・帰 謬 派の 区 別が 「イン 1・ ー の 伝承に よっ て (

d

apr6s  la tradition indienne )」

    自 明の こ と とし て 語 られ, 従っ て前 者に 属す

SantarakSita

, 

KamalaSila

の学系 (

1a

   

branche

 

Sv

翫antrika 註

Iaquell

 appartenaient  

gantrakSita

 et 

Kamalagila

) も ま

    る で 事実で あ っ た か の よ うに 記述さ れ る。 しか し, la tradition 

indienne

は 自 明 な

    こ とで は な く, む しろチ ベ ッ ト後 代の 伝承か もしれ ない の である。 とに か く, こ の よ

    うな曖昧 な 学系上に

Santarak

ita

−− Kamalagila − Ye 

6es

 sde を 位 置づ ける 観     点 を一応除 外 して か か ら ねばな ら ない 。

12

)  山 口鳳先生 よ り, こ の 面に し,

dPal

 

brtsegs

の もの , さ らに は , s.

tVa

 tsJ

logs     (雑部 ,

P

版で は

Ab

 

tsltar

)所 収の 種々 の 著作を配慮す る よ うに との御 教示 を 受 け     たが, 時 間が な く本稿で は せ っ か くの 御教 示を活 しきれなか っ た.− 13  前 註 1 参の こ と。

14

) 東 北 目 録 P .

671

No

4361

, 大 谷 目録,  P .

830

, 

No

5848

下の 記 載事項参照。

3

N工 工一Eleotronlo  Llbrary  

(4)

Komazawa University

NII-Electronic Library Service Kom 三1z三1w三1 University

P

α ” な どさ れ て い る。 今, こ の 箇 所を

粋 し て

示す る と

の ご と くで あ

る。

1

1s

覦 s rgyaS  

gtso

 

1

α

Phyag

 

Ptshal

 

lo

  

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Pahi

 c乃031 α ρ

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htshal

 

lo

  

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1

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9

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110

  

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1

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Phyag

 

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115

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9

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1

  

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1

3

) chOS 必 ヅ痂S rgyu  

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9

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1

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4

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97

1

  

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 rgyu 吻 〃z ρα勿 01〜os 

1

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9

 

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α

110

! (

4

) 苑oη 〃2伽 ssg 万 う磁

S

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Pa

 

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1

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D

.ろs肋 8s .

  

Sθ〃ts Cα% ♂0η mdsad  sα宛S αS S1診魏 S,oit うα !

  

h

α

gs

ki

9

観 cゐ6 〔」α

Phyag

 

htshal

 

Zo

〕 !18〕   この 抜 粋か ら, 本 丈は , 恐 ら く

4

偈か らな る韻 丈 形 式で , 三宝 に 対 す る讃 嘆を 述べ の との 推 測が 成 り立 つ 。 し か るに , 現チ ベ ッ ト大蔵 経 中に おい て , 三 宝

を 主 題 とす る讃 嘆丈 (

bstod

 

Pa

 stotra )は 頗る

い に か か わ ら ず, 

Safts

 rgy αS

gtso

 

bo

著 作は い か なる形 態の もの も認め るこ がで きない 。 そ こ で, こ の 題 名が実 際の 著 作 名で は なか っ た との 想 定の もとに , む しろ抜 粋 女を 中心 に , 三 宝 を 主 題 とす る諸 讃 嘆 女に 当っ て み た結 果, 以上の 抜 粋 丈が *

Trira

15

)  以上 につ いて は引用を 明示 する言葉は 使用され て いない が,以下に 述べ る結 論を先   取 り して と して 抜粋 16) 

P

版の こ の は全 体

10

シ ラブル とな り1 シ ラ ブ ル 余 計 韻丈 と して省 略 し うる もの   で あっ て, し か も韻 丈で ある こ と が意識 さ れ ない場合に復 活 し う るシ ラ ブル を 探 すと,    こ の ‘‘nam  J’ な ろ 。 従っ て除去 すべ し。そ の結 果は

D

版お よ び

TRS

  と一 致 する。

17

 

この 句は

8

シ ラ ブ ル で

1

シ ラブル 不 足

TRS

を参照 し て “  

dak

 ’

18

)  ‘ ‘

la

 

Phy

αg 

htshal

 

lo

STsC

に は ない しか し註釈 中の 用の ため を避   けた だけとす れ ば本 来は当然 あっ た もの と予 想 される。 一 

4

 一 N工 工一Eleotronio  Library  

(5)

Komazawa University

NII-Electronic Library Service Kom 三1z三1w三1 Unlverslty

tnastot

「aig) (

TRS

, 

dKon

 mcho9  

gs

,”m  

la

 

bstod

 

Pa

, 

rr

宝 讃』) な る 著 作に ほ とん

ど ぴ た り

る こ と が

明 し た 。

 

こ の

TRS

に つ い て は

項で

れるこ とに し て , 両者の

結 果

えた上 で, 題 名に 関 し て

論 を 先に い う と, sahs  rgy αs 

gtso

 

bo

とは , 実 質 的

に は こ の

7R3

な る著 作を指 し, その偈 中の 最 初の 言葉 (sahs  rgyas  gtso )に よっ

て こ の 著 作を 代

せ し め た

名 称

で ある とい うこ な わ saits rgyas

gtso

 

bo

著 作の 具 体 名で は ない が, 暗に そ れ を指示 し た 名称 とい わ ね ば な

らない 。 そこ で, もし

STsC

を 内 容に 即 し た

名に改め る こ と が許さ れ る な ら,

dKon

 mchog  

gsum

 

la

 

bstod

 

Pahi

gya

 che 「

hg

「el 

P

α

r

三 宝讃詳 解』) と言 う

れ ゆ

, saits rgyas  

gtso

 

bo

とは , 語 義 的に も 内容 的に も,

「仏 身

とい う理

を生

る必 然性 を全 くもた ない 。 こ の 言

は, 語

的に は丈

どお り「最勝 な る仏 」の こ とで り, 内 容 的に は ま さに 仏宝 (

buddha

−ratna )の こ とで る20) 。 こ の

で , こ の 題

は, 三 宝 を

し く扱っ た註 釈の 題

として は適 切 な もの で は ない か も しれ ない 21) 。 こ の 事 情は , あた か も,

Ye

 

Ses

 sde の 他の

著作

TKh

な る

名 が, そ こ で取

わ れ る

数箇

の 主

題 中

最初

の もの に よっ て

さ れ てい る の と類

した現 象 と思わ れ る22) 。

 

典 拠

 

以 上 の 先取 り し た結 論に 従え ば,

STsG

Ye

 

6es

 sde 自身の 著 作 で あ り な が ら, 一 と し註 釈 る とい う性

も付 与 さ れ る。 こ こで, そ の 典 拠と な っ た と思わ れる

TRS

の チ ベ ト訳 丈 を 和 訳 と共に 提 示 する 煩を

わず , 先の

粋 丈 と比較

討 さ れた い 。

     

rgy α

gar

 sfead  

du

1Ari

 ra  

tna

 s ’o 磁

1

      * D .trarp,

 

P

. tra .

     

bod

 skad  

du

dKon

;mchog  

gsum

 

la

* *

bstod

 

Pa

 

1

      * *

P

la

, 

D

, gyi

19 )  P 版,

No

. 2035 , 

Ka

,122bL123a1 : D 版

, 

No

.1144,  Ka , 104bL105a1 .  D 版は

 

dKon

 mcleog  

gsu

〃n gyi 

bstod

 

Pa

, 

P

版に従 う。

20) 後に触れ る

TRS

の 註 釈 TRS  ’

r

P

版 , 

Ka

, 123a3 ’

s

)に よれ ば, 「仏 (sahs  rgyas ).

1

  

は断 (sPaks  

Pa

, prahapa )と智 (ye 

Ses

, 麺

ana

) とし て の 自 利 の 完 備 (痂

4

 

kNi

 

don

 

phun

 sum  

tshogs

 

pa

, svartha ・sa

pad

 

「最勝なる こ と (

gtso

 

bo

)」

  

は 三 地の大 自在 (sa gsum  

dbah

 

Phyug

 chen  

Po

し て の 利 他の 備 (gshan  

gyi

  don

 

Phun

 selm  tshogs 

Pa

, 

parSrtha

−sarppad )を 表わす と さ れ る すな わ ち 「最 勝

  

なる仏」とは , 自 利 ・利 他の 二面か ら仏宝 を述べ た もの とい うこ とに なる

21

 

論, 仏宝 が 他の 二 つ 法 宝 ・僧本で ある とい う観 点 よ り, 残 りの ものを

  

も包含し うる であろ うが, こ こ で その よ う な拡 大解釈を とない

22

 

前 註

7

参照 。 た だ し

TKh

の 場 合は, 本 文 中で は ‘‘

tta

∂σ加

bye

 

brag

  

は ‘ ‘

lta

δ

lehyad

 

Par

 ’ で る か ら事情は必ずしも同 じ とは いえ ない。 し か し,

  

い ずれの 場 合も本来題名のえ ら れて い なか っ た もの が, 後 人の手に よっ て命 名さ れ

  た とは考え られまい か。

5

(6)

Komazawa University

NII-Electronic Library Service Kom 三1z三1w三1 University 〔

1

) 〔

2

) (

3

〕 {

4

) (

1

dkon

 mchog  

8

「sum  

la

 

Phyag

 

htshal

 

lo

 

1

23)

sαカsrgy αs 

g

’so 

1

α ρ

 

1101

1sleyob

 

PalPi

 chos  

1

α

Ph

γag  

htshal

 

to

dge

 

hdun

 ch θ

la

 

Phy

α

9

 

htshal

 

lo

19Sum

 

la

 rtα

9

 

tu

 

bd

α

9

 

Phy

α

9

膨sh α」

1

1tshogs

 chθn 

gfi

 

is

 rdsogs 〃zlehyθη

bshi

 sku  

gs

%m  

grub

 

1

rnam  rtog mi  mthak  ci α宛 sα

le

 mkh θn

/c肋 ss 々u 〃 露肋 碗 加 7α

gzugs

 s 勉 * ** mdses  skur * * **

ldan

 

1

 * * *

 D .

8zugs

 sku

, 

P

8zug

 

bsku

 * * * *

P

sk%r, 

D

. shu .

!sα

ths

 rgy αs のα

9

δsα〃2 

hdra

 

l

α

Phyag

 

htshal

 

lo

 

1

chos 

Mid

 rgyu 〃zthκn 

95

%宛

 

rab 

bcu

 

gfiis

 

dafa

 

1

!chOS  

la

 skye  

llgag

〃3ed ciit sp70S  

las

* * * * *

dben

 * * * * * D .las

, P . la.

1de

 

1

α

d

〃zigs ’

tan

た麗 冗

gr

b

 

Pa

11egs

 rgyu  

dam

 

Pahi

 chos  

1

α

Ph

yag

 

lltshal

 

lo

 

1

1

苑o% 〃20宛ssg γ

ib

 

4

α宛

S

θs 

byahi

 

s9

ib

 

Pa

 

dag

1gfi

θn 

Pos

 

7i翅

Par

 

bsal

 nas  Sa7 * ** * **

 

bshugs

 shiit 

1

 ** * ** * D .sar

, P . sahs  rgyas  sar .

1

 

sems

 

Caη

 

do72

 

〃3dSad

 

sαカs

 

rg夕aS

 

shiカ

 

sめroth

 

ba

 

!* * * * * * *

 * **** * *

D

ba

, 

P

,蝕 塑 .

hPhags

 

P

α

hi

 

dg

θ

hdt

‘n che  

1

α

Phyag

 

ktsh

α

1

’o !/

   

dKon

 mchog  

gsum

 

1

α* * ∂s’oゴ

pa

 slob 

dpon

  chen  

po

 

Ma

 

ti

 

tsi

   tra

∫ mdSa (

i

 

P

α

 

rdSQ ≦

ls

 so

   イ ソ ドの .言葉で Trirat ・nastotra

   チ ベ

ッ トの

Ei

 

IK

θn nt‘;

hOsT

 S」’SUiiZ 

ta

 

bstOd

 

Pa

G

三宝 (ratna −traya )に :掃 依 し.奉る。) 最 勝なる仏 (

buddha

)に 帰依 し奉る。 守 護なる法 (

dharma

)に帰依 し奉る。 咋大’な る僧 (sa  gha )に’ル罷依 し奉る。 〔三 〕 宝に 常に私は24) p

23

  こ の 一句

P

版に 欠 く。ない 方がす っ き りするの で一応除 外し て .考え るが, こ の 註 釈    

Tfes

 

V

で は 

P

版 ・

D

safOs 9 」,as o...” 以 下 註釈に 入 る,‘‘srid

  

Pa

 gSttm  gi  

bla

 nta  

dkon

 〃Z‘乃08  gsunl 

la

 

Phyag

 

IPtshal

 

ba

 

la

 SOgS  

Pa

.,.11 とあ

   り, 偈に ま れ ない で も, これに 相当す る句が な ん らか の 形で 存在 し た か も し れ な    い

24 

STsG

で は こ の 「私 (bdag ’.)」を欠 く。両 者 とも7 シ ラ ブ ル で ある こ とは ‘‘

lo

”の

・.− 

6

(7)

Komazawa University

NII-Electronic Library Service Kom 三1z三1w三1 University

    二 つ の 大 な

Csambhiira

) が 完 成 し, 四 智 (catur ・vijfi2na と 三 身 (tri−

     k且

ya

) が成就

    分 別 (vikalpa ) な しに なに ご と も明瞭に 知 り給い,

     法 身 (

dharma

kaya

)は虚 空 (

ak

蕊aの ご とく, 色身 (ritpa ・

k

ya )は 美麗なる

    肉体を具 備せ る

     如意 樹 (

kalpa

−taru )の ごとき仏に帰 依 し奉る。

  (

3

性 等 流25)

dharmat

nyanda ) 分 教 (

d

da6aflga

pravacana

     法に お い て 2のな く戯 論 を

     そ れ を対 象と し て すべ 功 徳 (gu13a) が

     善 因な る 正法 (saddharma ) と し奉る。

  (

4

) 煩 悩障 (kle§

avarapa

と所矢亅障 (

jfieyavararpa

) と を

    対治 する こ とに よ っ て,順次に 除 去 し て地 (

bhami

)に 入 り,

    右情 (sattva ) を 利 益 な さ り仏 田 buddha −ketra ) を

    聖な る大僧 伽 (mah 且一sa gha )に帰 依 し奉 る。       『= 三宝 讃』 なる, 大 論 師

Maticitra

の著 作完了。

 

こ こ に提示 し た

TRS

4 偈

と, 先 の

STsG

粋 文

とを 比較 する な ら ば, 両 者 の サ ン ス ク リ ッ ト原 女が 同 ・で あっ た こ とは疑 う余 地が ない 27)。 さ らに , チ ベ ッ ト訳 相互の 間に お い て も, 両

は極め て密

係に あっ た こ とを推 測 させ る。 しか も本稿 の 意図か らす れ ば, その チ ベ ッ ト訳 相 互 の 関 係 の 方を む し ろ問 題 とす   有無で 調 整されてい る。

25

 

STsG

で は 法 界 等流 (c1’os  dbyihs  dharma −dhatu )」 と す こ の 相 違が 単 なる

  ミ ス に 墓つ くもの で ない こ とは,

STsG

中の説 明, 

Tn

∫  

V

註釈に よ っ て 確認 さ れ   る。 前者で は 厂法 界」, 後者 (P 版, 126a7)で は 「法性 」 と して註さ れ, そ れ ぞ れ の    テ キ ス ト に おい て 同一・性 が 保 たズ して い る か ら で あ る。 し か し, 両語 の意 味に 関 する差   異は認め られ ない

26

  これ が ‘ ‘  chos  

la

’” を 示 , 

STsG

は “ chos 觀 ‘ど” を 持…つ  

TRS

 V の

  解 釈に よれば 前句 が 「教 法 (

bstan

 

Pahi

 cJzos  

de6ana

dharma

を 示 し,

  こ の後句は 「勝 義法 (dσnclam  

P

碗∫chos , 

paramartha

dharma

)」を 示 す。 こ の点 ,

  

STsG

TRS

 

V

相違 と 思 わ れ

。 

STsG

は chos 勧 」(

dharmat5

)=

   skye  

IPgag

 med  cii  sPros  

las

 

dben

とい う理解で, こ の 句 全体で勝 義法 を 示 すこ と

  で は変 りは な い か ら で ある。 た だ し,

TRS

 

V

あ く ま ‘ ‘cflOS  

la

 ”

  れ , 「法 (

dharma

)とは正法 (saddharm で あ る (

D

版 ‘ ‘

c1’tos ni 

dam

chos

  

so

を とる。  P版

‘‘

chos  

la

 don  

da

;n 

Pahi

 chos  so

は不 可)。 その うち,

  

勝義 と し て (

paramarthatab

)生 滅 な く, また 戯 論 すな わ ち常・断, 来 ・去, 一 ・異

  とい う そ れ ら 戯 論 を 離れた もの 〔が 勝義 法で ある〕。」(

D

版 ,

108a5

−6:

P

版,

126b8

   − 127a2) と 解 釈 さ れて い る。 一句 全体の 意 味は 同じ で も,  dharmata と

dharma

   つ い て は, そ れ ぞ れ の読み が保 持さ れて い る と思わ れ る。

27

  ただ し, 前註

24

25

26

で指 摘 し た よ うな差 異が認め られ る。 こ の うち,

24

の 例   は サ ン ス ク

P

ッ トが 異っ て いた とは 言 え ない。 恐 らく原丈の動詞 が 一人 称 さ れ   い た た め に, 一方が人称 代 名詞 を 明 示 し, 他 方が そ れ を な さ なか っ た に 過 ぎない と 思   わ れる。 し か し, 残 り2例は サ :/ス ク リッ トとし て も異っ て読 まれて い た と判断せ ざ    るをえ ない。

7

N工 工一Eleotronio  Library  

(8)

Komazawa University

NII-Electronic Library Service Kom 三1z三1w三1 University べ

 

し か し, 現 存の

TRS

に は

Maticitra2B

) の 著

と記されて い の み で , 翻訳者に 関 す る言及 は全 くな く, これ だ けで は

TRS

の チ ベ ッ ト語訳者 と

Ye

 

Ses

 sde との 関 係 を

考察

は で ぎない 。 た だ し, 現チ ベ ッ ト大 蔵

経中に は ,

TRS

の 直 後に

Jinaputra

(rGyal  bahi sras )

29)

TRS

註 釈

Triratnastotr

αV.rtti3°)

TRs

 

y

, 

dl

(伽 mchog ・

9S

κm ’α

bstod

 

Pahi

 

h

 

grel

 

Pa

, 『三 宝

讃 註』)が収 録 されて お り, それ は

J

甑 na 甜 nti と

dPal

 

gyi

 

lhun

 

polli

 sde と

に よ っ て 翻 訳された と明 記 され, し か も

TRS

 

V

チ ベ ッ ト訳 中に

か れ る本

TRS

チ ベ ッ ト訳 と全 く一致 す る。 こ の 点よ り, 翻 訳 者 名が記 さ れて い ない

TRS

も,

TRSV

の チ ベ

ッ ト訳

Jfiana6anti

dPal

 

gyi

 

lhun

 

pohi

 sde とに

よっ て 訳 出 さ れた か も しれ ない 。 こ の 両 訳者につ い て

者は 未

で あるが,

Ye

§es sde と

dPal

 

gyi

 

lhun

 

po 垣

sde とは ,

仏典

訳 出に お い て , それ ぞれ

が 同…の イ ン 側 翻 訳 者

Vidyakarasilpha

力 し て い た こ とが 目に よっ て

される31)

。 こ の 事 実に よっ て , 同 名の

Vidyakarasirpha

が別 々 に 存 在 した

の でない りは,

Ye

 

Ses

 sde と

dPal

 

gyi

 

lhun

 

pohi

 sde とは, 前 後は と も

, ほぼ 同

代の 人 とい うこ とが で きる。 従 っ て,

Ye

 

Ses

 sde が

TRS

お よ び

TRS

 

V

の チ ベ ッ ト訳 を 参 照しえた 可 能性は 大 い にあ り うるで あ ろ う。 ま し て や,

TRS

, 

Tl

S

 

L

の サ ッ ト原 丈を 直 接 参 看 し た 可

性 に つ い て は 言 う まで もな い こ とで あろ う。

 

以上 ,

STsG

接の 典 拠につ い て い さ さか 推 測を重ねた が,

々 の よ り大き

な興 味は

Ye

 

ges

 sde 思 想 的 背 景 い うべ き典 拠

に ある。 

Ye

 

6es

 sde

は イ ン ド

識 丈 献の 重要な典

の 翻 訳に 参 加 して お り32) ,

に その

著 書

TKh

28

  MatVceta

の こ と。 

Agvagho

$a と同 一人 物 な さ れ , 恐 らくは仏 教 詩人 と

  

して混 同さ れた た め で よ りも少し先輩の 同時 代人 と推 定されて い る。

M

. 

Win

  ternitz, 

Histo

 rpt of  

fndian

 

Literat

”re, 

Eng

. tr., 

VoL

 

II

, 

pp

.269 − 272 参照。

29

) 唯識の 論師。 チ ベ ッ ト訳 と し て は, この著作の 他に , BodhisattvagilaParivarta に   対す る註 釈 (

P

版,

No

5547

), 

Abhidltarmasamuccaya

に対 する註 釈 (

P

版, 

Nos

・   5554 ,

5555

)があっ て,こ の三 註 釈の チ ベ ッ ト訳に は, すべ て

Ye

 

ges

 sde が 関 与 し    て い た こ が 知 ら れ る。 30 

P

No

.2036 , 

Ka

, 123aL128b8 ;

D

版 , 

No

1145

, 

Ka

105aL109b7

. 31 

P

版,

No

.  

351

(D 版

,  No .1083 )は

Vidyakarasirpha

Ye

 

Ses

 sde の校 閲 し た

  もの,

P

版, 

No

218

D

版, 

No

510

)は

Vidyakarasirpha

と dPal gyi 

lhun

 

pohi

  sde の訳。 すな わ ち, これ に よ っ て, チ ベ ッ ト の 翻 訳 官 Ye ges sde と dPal gyi

 

lhun

 pohi sde

Vidyakarasi

ha

と協 力し て 翻訳に従 事 し た こ とが あっ

    た と 認め う る。

32

  デソ カ ル マ 目 録 812 年 ) 中,識に つ い て の 論 書 (rnam  

Par

 

Sies

 

Palli

 

bstan

 

bcos

 

Pa

) として挙 げ られて い る

34

典 (

S

. 

Yoshimura

‘‘

The

 

Denkar

Ma

 

An

 

Oidest

 

Catalogue

 of the 

Tibetan

 

Buddhist

 

Canons

, 芳村前掲書所収, 

pp

60

63

   つ い て い えば,

Ye

 

ges

 sde が 翻 訳に 関 与 し た と思わ れ る典 籍は

20

を数える。 こ の中   に は ,

Yoga

− carabhinni , 

Madhyantavibha

− ga , 

Maitayanasampgraha

な ど, 唯 識 文 一

8

一 N工 工一Eleotronio  Library  

(9)

Komazawa University

NII-Electronic Library Service Kom 三1z三1w三1 Unlverslty つ い て は, 既に 仏 智に関 し て

識 的 影 響の

濃 厚

な こ とが指

さ れて い る 33) 。 同

な こ とが,

本稿

STsG

の 場

に もい え る。 

S

 

TsG

は,註 釈 とい う性

上, その 本丈で あ る

TRS

三 宝」 とい う粋に 限定された 面が強い が, そ れに もか か わ らず 註 釈 丈 中に は

識 思 想の 影 響が深 く影を

して い る。 こ の 点は ,

示 する和 訳に つ い て 実 際に 確 認 し て頂 きた い 。 た だ し遺憾 な が ら, 本来か か る意 味での 訳紹 介に お い て は, それ らの 影 響の よ っ て きた る イ ン ド側典 拠を明 示 す るの が研 究の 義 務で あ るに もか か わ らず, 本 稿に おい て は然るべ き処 置が と られ た とは い え ない 。 そ の 処 置 を 困難に した の は, 筆 者の 怠

もさる こ と な が ら, 多 くは

STsG

が い か な る典 拠に も言 及 しない こ とに よる。 これは, 種 々 の 典 籍 名に 言 及 する

TI

h

に 比べ て や は り一つ の

特徴

とい うべ

ろ う。 こ の

特徴

は,

S

G

Ye

 

ges

 sde に とっ て 白家薬 籠 中の 言 葉で 語られた こ と を 示 すと共 に , 史 料 的価値 と して は

TKh

歩 譲 らざるを え ない こ とを

語っ て い る

 

概 略

 

STsG

大 綱が そ本 文

TRS

規 制 されて い こ と は 上

の ご と くで あ り, そ れ を 再 び繰 り返す必要 はない が, こ こ で は,

STsG

が 「三 宝 」と い うそ大 綱っ て 整 然 と記 述 され て い る こ とに 注意 したい 。 三 宝 の うち,

仏 宝 と僧 宝 とは , 原 因 (rgoru , 

hetu

)・結 果 (

bbras

 

bu

, phala )

本 性

(ra・il bshin

prak

;ti)・ 自利

bdag

 gi 

don

, svartha )。利 他 (

8s

んan  8yi don , parartha ) なる 五種

完 備

Phun

 sum  tsliogs 

Pa

 sarp  pad ) とい う観 点か ら 法宝 は 五 種 中の 自利を欠

く四

完 備 とい 観 点か ら考 察 されて い る34) 。 こ の 観 点 の もとに 説 明 され る教   献と して重要な もの の ほ とん ど が 含 ま れ て い る。 同様に中 観 関係に眼 を転ぜ ば (芳村

  

前掲書所収,

PP

. 

55

57

),

33

典 中

10

Ye

 

ges

 sde 関与し た と思わ れ る。   こ の 比率か ら唯 識 関 係の 翻 訳の主要な役 割だ つ え られ な わ け 。   しか し, こ の

10

典中に , 後世の チベ ッ ト学僧に より「東 方 自立派の 三論 (rah  rgyud   s” ar  gsum 」 と 称 さ れ た 掲 拙 稿 , 

P

8

お よび註

37

参照, 東 方 と は

Nalanda

の こ   とか ) う ち,

Satyadva

ツa, 

MadhJ

amafealampkara

Ye

 

6es

 sde 関与

した翻 訳 と

   推 測さ れる こ とに 注意 さ れ たい ち なみ に, 残 りの一っ

Madhyamakaloka

dPal

   

brtsegs

 rak §

ita

の 関与 し た訳 と し て 伝わ る。

33

 

芳 村 前掲 書,pp .180 −

182

参照。 こ こ で, 本 稿の 目的と直接 関 係は ない が, 拙 稿

  ‘ ‘

Sthiramati

 and  Silabhadra ”

IIBS

, XXV −

1

所 収予 定 して 一一・言付記 し

  たい

Sthiramati

S

4

 

VBh

中で *

Buddlzabhzamisama

dlzit

. ikd

  

Si

正abhadra の

BBh

 

V

と全 く一致す る文を引用する。 そ こで, 先の拙 稿に て,こ の 事

  実 をい か に解釈 すべ か とい う可能性を 二 つ 推 測 した わけで ある。

BB

/tV の 訳者は

  

知 ら れて い ないが,

BBhS

の 方は

Ye

 

ges

 sde を含む翻訳者た ちに よ っ て , 

tika

と校

  合 して (

li

 

ka

 

dah

 sbyar  te)訳出され た こ と が colophon に よ っ て 知 られる。 ま た

  

Ye

≦es sde

TKh

中で 3 箇所(P

, 

Cho

258a2

, 

b4

259al

kPliags

 

Pa

  

S

碗 5rgJ ,as  

leyi

 sabi

(i々π

ツa・・Budd んabhtimit .砺 る著作 名に 言 及 して い る。

  こ の

Ye

 

6es

 sde の見た ものが

BBh

 

V

で あるな ら ば,そ れが

Sthiramati

の 呼 ぶ よ

  

うに *

Buddhabhtimisama

dhit

. 

ika

呼称 さ れ も か な り補 強 さ れるの で は な    い か と考え る。

34

  hetu

sampad , 

phala

° , prak;ti ° , svartha ° , par含rthae の 五 種の観点は, 恐 らく唯

9

N工 工一Eleotronlo  Llbrary  

(10)

Komazawa University

NII-Electronic Library Service Kom 三1z三1w三1 Unlverslty 義 ・用 語 は唯 識思想を背影 に もつ こ と を充 分 推測 させ るに 足 る。 また , その 簡 潔 さは, よ く咀嚼 さ れ た当時の チ ベ ッ

i

・仏 教の レ ベ ル を物語 っ てい るで あろ う。 以 下, 細 分を

め て

STsG

略を 図示する。 右 側 カ ッ コ 内の 数字 ・ 卩 一マ 字は

TRS

4

偈と して 数 えた場 合の 偈 番号 と句 の 所 在を 示す。   

0

 総 序                                   (1abcd )   

A

 仏宝 (s罐 ∫ 「

gJ

’as 

dkon

 n・icltog

    i 

原 因の 完 備

      

(2a ) a  隔徳

ii

  結 果の 完 備 a  四 b  三 布      施 持      戒 忍     辱 禅 定の一・部 精進の一 禅 定の 一 智      慧 精 進の一一部 六 波羅 蜜    大 円鏡智… … …ア ーラ ヤ 識

   平 等性 智…… …染 汚 意    妙 観 察智…… …意    識    成 所作智… ……五感覚器官 識    法   身     大 円鏡智

受 鵬

   変 化 身 一 成 所作 智  

ill

本 性の完 備  1v   自利の 完備    a  法    身 色 身    

b

 色  身   三 十二 相八 十種 好  v   利 他の完 備

B

  法宝 (cltos  

dieon

 inchog

 

i

  原 因の備    法   界  11 結 果 の完 備 ・一 十二 分 教  

iii

本性の完 備   無 生滅 無 戯 論  iv 利 他の備    善   因 (

2a

) (

2b

) (2c ) (2d ) (

3a

) (

3a

) (

3b

) (

3cd

) 識 文献 中にその 典拠が求め られ う るよ うに 思 うが、 筆 者は末だ確認 で きない 。

TRSV

は こ の 五つ ない し 四つ 術語 し て 明確に 入 し て い る とは思われ ない。 前註

20

で 参 照 し た箇所で は svarthao , 

pararthao

両面か らの言 及 がみ られる。 一 10 一 N工 工一Eleotronlo  Llbrary  

(11)

Komazawa University

NII-Electronic Library Service Kom 三1z三1w三1 Unlverslty

  

C

 僧宝 (dge 

IPdttn

 dkon mcJtog )

    

i

  原 因の備 一 煩悩障・所知障の 対 治       

4a

 

 

 

・・ 結 果 嚇

七地

     

4b

)     iii 利他の完備 一 身 ・語 ・意の方 便                   

4

 c )     

iv

 自利の 完備 一一一 仏 国を清め る こ と                  (

4

 c         a   外 的環境世界を清め る こ と      

b

 内的本質 世界を清め る こ と

   

v

 

完備 一一一 煩悩

1

ヴよ り超克

       

4d

   D  総 結   備 考   以 下,

STsG

を和 訳 紹 介 す るに あた り, 筆 者の とっ た処 置に つ い て い さ さか 記 す。

 

周知の 術 語に つ い て は漢 訳 語を採 用 した。 術 語の 頻 度が高 く,い わ ゆ るの

代 語 訳で は か え っ て煩 雑に な る と考えた か ら で ある

 

和 訳 中に は, チ ベ ッ ト語の 他に サ ン ス ク リッ ト語 も挿入 した が, こ れ は勿論 ,

STsG

が元 来チ ベ ッ ト語で 書 かれ た こ とを忘れた た め で は ない 。 あ くまで も, 仏 教 術 語を容易に 想

し,い れ イ ン ド側 典 拠 も検 索 し や すい よ の , 全 く便

宜 的な処 置で あ る。 こ の 点,

Ye

 

Ses

 sde の 著 作は, 

STsO

の み ならず, 公けに

定め られ た翻 訳チ ベ 35) ち ん し て い る の で , か か る便 宜 的

処置

も 理 解の し て 無 意 味で は あ るまい 。 ただ, 便宜的処置で あ るこ とを忘れ て , 検 索の 労 も と らずに, そ れ ら が イ ン ドに 淵 源を もつ こ とを

明の こ との よ う に

え るこ とは厳に

まね ば な ら ない 。

 

なお,

STsG

TRS

釈 とい う形で 誕 生 し た か らに は , その イ ン ド側の 註 釈

TRSV

も常に 照 さ れ るべ , これ を充分に な しえ なか っ た のを 遺 憾 とする36) 。 和 訳

最 勝な る仏に 関 す る詳 解

 

Shah

 

Ye

 

Ses

 sde の

37〕

35

 

新訳語法 制 定 (skad  

gsar

 

bcad

814

年)に の っ とっ た 用 語。 この年に ル勧 卯 鋼 ’・

 

Patti

成立,その 前々 に IDan  

dfear

 ma のが行わ れた。 山 口瑞鳳 「チ ベ ッ ト

 

仏 教」(

r

講 座 東 洋思 想』

5

), PP ・

251

252

参 照。

812

814

Ye

 

ges

 sde の 最 も

 

し た時 期か とわ れ る。

STsG

中に は

Mvyut

・に み られ ない術語 も二 ・三 認め ら   れ る。それらの 語につ い て は 以 下の 註 記に て触れた い 。

36

 

以下,

TRSV

対応箇を最底条 件 と して示する。

37

  P

版, ‘ ‘

Sahs

 rgyas  gtso 

boei

 rgya  cher  

hgrel

 

pa

 

Shah

 

Ye

 

ges

 sdes   mdsad

  ρabshugs  so 〃”. 

D

下線部 分を 欠

11

(12)

Komazawa University

NII-Electronic Library Service Kom 三1z三1w三1 University

 

0

 

総序

最 勝な る仏に

る3s) 。 守

な る法に

依し奉 る 39) 。 偉大 な る僧に帰 依 し奉 る40) 。 〔三 〕 宝 に

依 し奉 る。

41) (

1abcd

 

A

 

仏宝

 

仏に つ い て は, 五 種の 義 (

don

, artha )に よ っ て 説 示 さ れる。 ま たそ

れらは なに か 。

i

) 原

因 の

備 (rgyu  

phun

 sum  tshogs 

pa

, 

hetu

sarppad

) と,

ii

) 結 果の 完 備 (

kbras

 

bu

 

Phun

 sum  

tshogs

 

Pa

 phala °) と

, 

iii

) 本性の 完 備 (rah

bshin 

Phun

 sum  tshogs  

Pa

 prak tiO) と

, 

iv

) 自利 の 完 備 (bdag  .gi don 

Phun

 su 〃t

tsltogs

 

Pa

 svartha °

) と,  v ) 利 他の 完

(gshan  g)

i

  don 

PJzun

  sum   tshogs 

Pa

parartha

°) と 。 こ の よ うに , 〔

は 〕五種の 義に よっ て 説示 さ れ るの であ る。 そ の うち,

i

 

二 つ の

資糧

(tshogs, sarpbhara )が完 成 する

42) (

2a

)と出て い る こ とに よっ て, 原因の 完 備が説示 される の で ある。 「二 つ の

大 な資 糧が 完成 す る」 と

は福 徳 (

bsod

 nams , 

pupya

) と智 慧 (

ye

 66s, 

jfiana

) との 二 資

wa

 (tshogs 

gfiis

, sarp ・

bhara

dvaya

43)

。 ま た それは なに か。 六波 羅

Pha

 rol 

tu

 

Phyin

 

Pa

 

drug

$at ・paramita )が 二

資糧

に ま とま っ た (

hdus

) もの で

44)

。 そ の うち ,

a

 

布 施波 羅蜜 (sbyin  

Paki

 

Pha

 rol tu 

Phyin

 

Pa

, 

d

弖na −paramita ) と, 持

波 羅 蜜

(tshut 

khrims

 

k

i

 

Pha

 rot  tu 

Phyin

 

Pa

, ≦ilaO) と, 忍辱 波 羅 蜜 (

bzod

 

Paki

 

Pha

 rol

tu

 

Phyin

 

Pa

 

k

ntiO) と, 禅 定 波 羅 蜜 (

bsanz

 gtan  

gyi

 

Pha

 rol  tu 

Phyin

 

Pa

, 

dhya

na °

) 中の , 慈の 等 持 (

byams

 

Palli

 tii he 

ildsin

, maitri

samadhi ) な ど (tshad med  

Pa

 

bshi

 catur −apramapa と天の 等 持 な ど, す

45)

38

39

40

41

42

43) 44 )

TRSV

, 

P

版,

123a3

s

TRS

 

V

, 

P

版,

123aLb3

TRS

 

V

, 

P

版 ,

123bL124a3

TRS

 

V

 

P

版 ,

124a3

−7 TRS ’

V

, 

P

版, 124aLb3 .

D

, ‘ ‘ tshogs 

g

痂 ε 丿

in

 te”.  P 版 , ‘‘ g觀s te ’ ,.

TRSV

に は ‘ ‘

de

 yak  sbPtin  

Pa

 

daft

 tshul khri}ns dade 

bzod

 

Pa

 ni 

bsod

 nams

  

te

bsam

 

gtan

磁 力

9es

 rab  ni 

ye

 

Ses

 so

brtson

7κs ni 

8

gar

 

gtogs

 so

  

ξes 

llPha8s

 

Pa

 

dgoits

 

Pa

加 5 

Pa

ll9

「el 

Pa

 

las

 

gsuits

 so ”” (

P

124b1

−2)と

  あ り,

Sa

η

pdhinirmocanastitra

SNS

)が典拠 と さ れて い るe し か し, こ れに よれ

  

ば精進のみ が二 資糧こ とに な るが,

SNS

, 

Lamotte

 ed ., p」

31

に よれ ば, 精

  進 と禅定の二 つ が二 資糧に 属 すこ とに なっ て お り, 実際の

SNS

の記述の 方が 以下の

   

STsG

の 説 明と一致 する。 

Ye

 

6es

 sde が

S

!>

S

を知っ て い た ことは言 う まで もない。

45

)  以上の, 慈 (maitri )・悲 (

karuga

)・喜 (mudita )・捨 (upek 爭

a

)の 四 無量 と 天の

  等持 な ど を 含んだ もの が, 「相の等 持」 とい われて い る わけであるが, 「相の 等 持」な   る拠筆者未詳。 恐 らくは 次の 「真如の 等 持」と内容上対に なるべ き もの であろ うか   ら, 相は nimitta ,真如は tathata を原語 とし て なん らか の 典拠があっ た よ うに も思

  

う。 とすれ ば,

11

血 侮 丿α %偽 甜 7α

1

σ解 勉 7α (

MSA

), 

L6vi

 ed ., 

P

169

1

26

, “  anana

 

kara

bhavitalp

  nimitta −

tathatayor

  anan 且

tva

・dar6anat  な ども参に さ れ るべ

  きか。 天の等 持につ い て も具 体 的 内 容未 詳。 四無量に つ い て は

Abhidhar

〃zakoSab ・

 

ha

§pta (

AKBh

), 

Pradhan

 ed ., p . 

452

, 

IL

 

3

17

参 照。

12

参照

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