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(1)

路面プロファイルと舗装に生ずる構造的ダメージの

相関性に関する研究

著者

城本 政一

学位名

博士(工学)

学位授与機関

北見工業大学

学位授与番号

10106甲第112号

学位授与年月日

2012-03-21

URL

http://id.nii.ac.jp/1450/00007543/

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博 士 論 文

路面プロファイルと舗装に生ずる

構造的ダメージの相関性に関する研究

平成

24 年 3 月

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目 次

1 章 序論 ... 1

1.1. 研究背景 ... 1 (1) 道路事業の現状 ... 1 (2) アセットマネジメントの取り組み ... 6 1.2. 破損の種類と主な原因 ... 9 (1) ひび割れ ... 9 (2) わだち掘れ ... 11 (3) 平たん性の低下 ... 11 (4) その他の破損... 12 1.3. 舗装のLCC... 15 1.4. アスファルト舗装の寿命予測について ... 17 (1) アスファルト混合物の最下面のひずみを用いた舗装の寿命予測 ... 17 (2) 機能的破損(供用性曲線)を考慮した方法 ... 19 (3) FWD を用いた寿命予測 ... 22 1.5. 本研究のテーマと目的 ... 25 (1) 動的荷重の推定方法 ... 26 (2) 動的荷重が舗装ダメージに与える影響 ... 27 (3) 路面プロファイルが LCC に与える影響について ... 27 1.6. 本論文の構成と内容 ... 28

2 章 動的荷重の推定方法について ... 33

2.1. 動的荷重の測定 ... 34 (1) 実験条件 ... 37 2.2. 車両の鉛直加速度の理論と実測値の比較検証 ... 40 2.3. 路面プロファイルおよび走行速度が動的荷重に与える影響 ... 47 (1) 検討概要 ... 47 (2) 検討結果 ... 51 2.4. まとめ ... 54 (1) ハンプを用いた動的荷重の測定より ... 54 (2) QCモデルを用いたシミュレーション結果と走行車両の加速度の検証より ... 54 (3) 路面プロファイルおよび走行速度が動的荷重に与える影響 ... 55

3 章 動的荷重が舗装ダメージに与える影響 ... 59

3.1. 検討概要 ... 59 3.2. 検討条件 ... 67 (1) MCDL ... 67

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(2) FWD 最大たわみ量 ... 68 3.3. 検討結果 ... 68 3.4. まとめ ... 74

4 章 路面プロファイルが LCC に与える影響... 79

4.1. 検討概要 ... 79 4.2. 検討方法 ... 81 4.3. 疲労破壊輪数の計算 ... 81 (1) 計算条件 ... 82 (2) ひずみ計算結果 ... 82 (3) 疲労破壊輪数の計算条件 ... 83 (4) 疲労破壊輪数の計算結果 ... 84 4.4. LCC の計算 ... 85 (1) 供用年数計算条件 ... 85 (2) LCC の計算条件 ... 89 (3) LCC の計算結果 ... 93 4.5. まとめ ... 95 (1) 疲労破壊輪数計算結果 ... 95 (2) LCC の計算 ... 95

5 章 結論 ... 99

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第 1 章 序 論

1 . 1 . 研 究 背 景 ( 1 ) 道 路 事 業 の 現 状 道 路 は 社 会 資 本 に 必 要 な イ ン フ ラ で あ り , 人 や 車 を 安 全 か つ 快 適 に 通 行 さ せ る ト ラ フ ィ ッ ク 機 能 , 上 下 水 道 等 の 公 共 公 益 施 設 を 収 容 す る 収 納 機 能 , 市 街 地 に お け る 街 並 み 形 成 な ど の 空 間 機 能 , そ の 他 多 目 的 な 役 割 を 果 た し て い る 1 ) , 2 ). 戦 後 の 復 興 と と も に , 我 が 国 の 道 路 ス ト ッ ク は 整 備 さ れ て き た . 1 9 6 5 年 か ら の 道 路 事 業 費 の 年 度 毎 の 費 用 を 縦 軸 に ,道 路 事 業 費 を 横 軸 に し た も の を 図 1 - 1 に 示 す . こ の よ う に 道 路 事 業 費 は 高 度 経 済 成 長 と と も に 着 実 に 整 備 さ れ て き た が ,1 9 9 0 年 初 頭 か ら 始 ま っ た 景 気 後 退 に よ り 税 収 が 減 少 し , こ の た め 1 9 9 8 年 か ら 道 路 事 業 費 は 減 少 し 始 め こ の 傾 向 は 今 も な お 続 い て い る 3 ) 0 20,000 40,000 60,000 80,000 100,000 120,000 1965 1970 1975 1980 1985 1990 1995 2000 2005 年度 道路事業費(単位:億円)

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年 度 毎 の 道 路 事 業 に 投 資 さ れ て い る 内 訳 を 図 1 - 2 に 示 す . こ の 図 よ り ,戦 後 か ら 整 備 さ れ て き た 道 路 ス ト ッ ク の 高 齢 化 に よ り 維 持 費 , 舗 装 補 修 費 を 減 ら す こ と は 難 し い こ と か ら , 舗 装 新 設 費 へ の 投 資 金 額 が 急 激 に 減 少 し て い る こ と を 示 し て い る . し か し な が ら , 今 後 も 厳 し い 財 政 状 況 が 続 け ば , 真 に 必 要 な 社 会 資 本 整 備 だ け で は な く , 既 存 施 設 の 維 持 管 理 , 更 新 に も 支 障 を き た す 恐 れ が 指 摘 さ れ て い る 4 ) 0 5,000 10,000 15,000 20,000 25,000 1990 1995 2000 2005 年度 道路事業費(単位:億円) 舗装新設 舗装補修 維持 調査 図 1 - 2 1 9 9 0 ~ 2 0 0 8 年 ま で の 道 路 事 業 費 内 訳 【 舗 装 新 設 , 舗 装 補 修 , 維 持 , 調 査 】 ( 出 典 : 道 路 統 計 年 報 1 9 9 2 ~ 2 0 11 年 5 )

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こ の よ う な 厳 し い 財 政 事 情 等 を 背 景 と し て , 公 共 工 事 の コ ス ト 構 造 改 善 に つ い て は , 政 府 全 体 で 進 め て お り , 現 在 は , 平 成 2 0 年 3 月 に 策 定 し た 「 国 土 交 通 省 公 共 事 業 コ ス ト 構 造 改 善 プ ロ グ ラ ム 」 に 基 づ き , 総 合 的 な コ ス ト 構 造 改 善 に 取 り 組 ん で い る 6 ). 図 1 - 3 に 政 府 全 体 で 進 め て い る コ ス ト 構 造 改 善 の こ れ ま で の 経 緯 を 示 す . 具 体 的 に は , 従 来 の 取 組 み に 加 え ,V F M ( Va l u e f o r M o n e y ) 最 大 化 を 重 視 し , 以 下 の 3 項 目 に つ い て 取 り 組 ん で い る . ① 環 境 負 荷 の 低 減 効 果 等 の 社 会 的 コ ス ト 構 造 の 改 善 ② 施 設 の 長 寿 命 化 に よ る ラ イ フ サ イ ク ル コ ス ト 構 造 の 改 善 ③ 民 間 企 業 の 技 術 革 新 に よ る コ ス ト 構 造 改 善 を 評 価 す る「 総 合 コ ス ト 改 善 率 」 の 設 定 現 在 , 5 年 間 で 1 9 年 度 比 1 5 % の 総 合 コ ス ト 改 善 率 の 達 成 を 目 標 と し て お り ,2 1 年 度 時 点 の 国 土 交 通 省 ・ 関 係 機 構 等 の 総 合 コ ス ト 改 善 率 の 実 績 は 5 . 6 % と な っ て い る 6 ) 図 1 - 3 政 府 全 体 で 進 め て い る コ ス ト 構 造 改 善 の こ れ ま で の 経 緯 ( 出 典 : 国 土 交 通 白 書 2 0 11 p 1 2 16 )

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こ の よ う に , コ ス ト 削 減 が 必 要 と な っ て い る 中 , 道 路 事 業 費 の 中 で 大 き な 割 合 を 占 め て い る 道 路 維 持 管 理 費 を 削 減 す る 取 り 組 み が 国 や 各 地 方 自 治 体 で 行 わ れ て い る . 取 り 組 み 例 と し て , 秋 田 県 お よ び 福 島 県 内 の 直 轄 国 道 の 取 り 組 み を 以 下 に 示 す . (1 ) 国 土 交 通 省 ( 秋 田 河 川 国 道 事 務 所 , 湯 沢 河 川 国 道 事 務 所 , 能 代 河 川 国 道 事 務 所 ) 7 ) ① 「 道 路 パ ト ロ ー ル 」 の 実 施 を , 従 来 の 毎 日 か ら , 2 日 に 1 回 へ 変 更 .こ れ に よ り ,落 下 物 等 の 発 見 や 処 理 の 遅 れ が 生 じ , 道 路 利 用 者 の 安 全 な 通 行 へ の 影 響 が 懸 念 さ れ る こ と か ら ,図 1 - 4 に 示 す よ う に , 道 路 利 用 者 で あ る バ ス や タ ク シ ー 協 会 , 地 域 住 民 か ら の 情 報 協 力 を 得 て , 安 全 の 確 保 に 努 め る . 図 1 - 4 道 路 利 用 者 へ の 情 報 提 供 の お 願 い ( 出 典 : 平 成 2 2 年 5 月 1 3 日 国 土 交 通 省 秋 田 河 川 国 道 事 務 所 , 湯 沢 河 川 国 道 事 務 所 , 能 代 河 川 国 道 事 務 所 記 者 発 表 資 料 )

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② 秋 田 県 内 に お け る 一 般 国 道 ( 7 号 ・ 1 3 号 ・ 4 6 号 ) に お い て も ,「 防 雪 柵 」 の 通 年 設 置 ,「 除 草 」・「 樹 木 剪 定 」 の 回 数 の 削 減 , 写 真 1 - 1 に 示 す よ う な 「 道 路 照 明 」 の 部 分 的 消 灯 な ど ,道 路 維 持 管 理 コ ス ト 縮 減 に 向 け 、試 行 的 な 取 り 組 が な さ れ て い る . 写 真 1 - 1 消 灯 実 施 状 況 (2 ) 国 土 交 通 省 ( 東 北 地 方 整 備 局 磐 城 国 道 事 務 所 ) 8 ) ① ト ン ネ ル 照 明 ・ 道 路 ( 橋 梁 ) 照 明 の 減 灯 を , 照 明 効 果 及 び 夜 間 に お け る 交 通 量 の 状 況 を 勘 案 し つ つ 試 行 す る . ② 「 道 路 パ ト ロ ー ル 」 を , 毎 日 か ら 2 日 に 1 回 へ 変 更 し , 落 下 物 の 発 見 や 処 理 の 遅 れ が 生 じ , 道 路 利 用 者 の 安 全 な 通 行 へ の 影 響 が 懸 念 さ れ る こ と か ら , ボ ラ ン テ ィ ア 協 定 に よ る( 社 ) 福 島 県 建 設 業 協 会 の ロ ー ド レ ポ ー タ ー や 地 域 住 民 か ら の 情 報 協 力 を 得 て , 安 全 の 確 保 に 努 め る .

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こ の よ う な 道 路 事 業 費 削 減 が 行 わ れ る な か , 近 年 , 社 会 資 本 の 適 切 な 維 持 管 理 の 手 法 と し て ,「 ア セ ッ ト マ ネ ジ メ ン ト 」が 注 目 さ れ て い る . 道 路 事 業 に お け る 「 道 路 ア セ ッ ト マ ネ ジ メ ン ト 」 と は , 従 来 , 損 傷 等 が 発 生 し た 後 に 対 処 す る と い う 「 事 後 的 管 理 」 か ら , 事 前 に 点 検 し , 異 常 が 確 認 ま た は 予 測 さ れ た 場 合 , 致 命 的 欠 陥 が 発 現 す る 前 に 速 や か に 措 置 す る と い う 「 予 防 保 全 的 管 理 」 へ と 転 換 し , 戦 略 的 に 維 持 管 理 を 実 施 す る こ と で あ る . こ の こ と か ら , 国 民 の 生 命 と 財 産 を 守 り 安 全 ・ 安 心 を 確 保 す る と と も に , 施 設 の 寿 命 を 伸 ば す こ と で ラ イ フ サ イ ク ル コ ス ト ( 以 下 L C C ) の 低 減 を 図 っ て い く 必 要 性 が あ る . ( 2 ) ア セ ッ ト マ ネ ジ メ ン ト の 取 り 組 み ア セ ッ ト マ ネ ジ メ ン ト と は , 資 産 を 効 率 よ く 管 理 ・ 運 用 す る こ と で あ る . 主 に 証 券 業 や 不 動 産 業 で 使 わ れ て い た 言 葉 で あ る . 一 般 的 に 「 道 路 構 造 物 の 劣 化 は 経 過 年 数 と と も に 加 速 度 的 に 進 展 し , 早 期 に 予 防 的 な 対 策 を 行 っ た ほ う が , 維 持 管 理 を 先 送 り し て そ の ま ま 放 置 す る よ り も ト ー タ ル コ ス ト が 安 く な る 」 と い わ れ て い る 9 ) こ の こ と か ら , ア セ ッ ト マ ネ ジ メ ン ト の 考 え を 道 路 事 業 に 取 り 入 れ る こ と に よ り , 道 路 事 業 費 の 維 持 管 理 費 を 効 率 的 か つ 計 画 的 に 活 用 す る こ と で き る . 我 が 国 で は , 国 土 交 通 省 が 2 0 0 2 年 度 の 重 点 施 策 の 1 つ と し て , ア セ ッ ト マ ネ ジ メ ン ト を 掲 げ , そ れ を 受 け て , 同 省 の 「 道 路 構 造 物 の 今 後 の 管 理 ・ 更 新 等 の あ り 方 に 関 す る 検 討 委 員 会 」( 委 員 長 : 岡 村 甫 高 知 工 科 大 学 学 長 ) が 道 路 構 造 物 の 維 持 管 理 に ア セ ッ ト マ ネ ジ メ ン ト を 導 入 す る 方 針 を 示 し た 1 0 ). そ の 基 本 フ レ ー ム を 図 1 - 5 に 示 す .

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図 1 - 5 総 合 的 な ア セ ッ ト マ ネ ジ メ ン ト シ ス テ ム の イ メ ー ジ ( 出 典 : 低 頻 度 メ ガ リ ス ク 型 の 沿 岸 域 災 害 に 関 す る 多 様 な 効 果 を 持 つ 対 策 の 評 価 に 関 す る 研 究 1 1 ) 図 1 - 5 よ り , 総 合 的 な ア セ ッ ト マ ネ ジ メ ン ト シ ス テ ム を 構 築 す る た め に は , 以 下 の 流 れ が 必 要 で あ る . ① 設 計 ・ 施 工 . ② 定 期 的 な 点 検 デ ー タ . ③ 設 計 ・ 施 工 , 点 検 結 果 , 健 全 度 評 価 を 行 っ た デ ー タ か ら , デ ー タ ベ ー ス を 作 成 . ④ デ ー タ ベ ー ス の 点 検 デ ー タ を 用 い て , 舗 装 の 劣 化 予 測 . ⑤ 施 工 管 理 を 計 画 し , L C C の 最 小 化 を 図 る こ の よ う に , ア セ ッ ト マ ネ ジ メ ン ト を 構 築 す る た め に は , ① 定 期 的 点 検 デ ー タ , ② デ ー タ ベ ー ス の 構 築 が 必 須 で あ る .

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現 在 , 道 路 ア セ ッ ト マ ネ ジ メ ン ト を 行 っ て い る 地 方 自 治 体 と し て は , 東 京 都 , 茨 城 県 , 静 岡 県 , 三 重 県 , 横 浜 市 が あ る 1 2 ) 東 京 都 建 設 局 で は , 平 成 1 8 年 度 末 に 道 路 ア セ ッ ト マ ネ ジ メ ン ト シ ス テ ム の 稼 動 を 開 始 し , 現 在 シ ス テ ム を 用 い た 橋 梁 長 寿 命 化 計 画 の と り ま と め を 行 っ て い る 1 3 ) 東 京 都 建 設 局 は ア セ ッ ト マ ネ ジ メ ン ト の 取 り 組 み と し て , ① 道 路 施 設 の 現 状 調 査 ② 道 路 施 設 の 劣 化 速 度 算 定 ③ 社 会 的 便 益 算 定 ④ 施 設 の 長 寿 命 化 工 法 の 調 査 ⑤ プ ロ ト タ イ プ 構 築 ⑥ ア セ ッ ト マ ネ ジ メ ン ト シ ス テ ム 本 稼 働 以 上 の 6 項 目 を 挙 げ て い る . こ の よ う に , ア セ ッ ト マ ネ ジ メ ン ト に 力 を 入 れ る 地 方 自 治 体 も あ る が , 全 て の 地 方 自 治 体 が 道 路 の 維 持 管 理 に ア セ ッ ト マ ネ ジ メ ン ト を 導 入 し て お ら ず , 定 期 点 検 を 実 施 し て い る 団 体 が 半 数 に 満 た な い の が 現 状 で あ る . ア セ ッ ト マ ネ ジ メ ン ト が 実 施 で き な い 理 由 と し て , 地 方 自 治 体 が 財 政 難 の た め , 定 期 的 な 点 検 を 行 う こ と す ら で き な い と い う 実 情 が あ る . こ の こ と か ら , 安 価 に 点 検 が で き , そ の 点 検 結 果 を 容 易 に デ ー タ ベ ー ス 化 す る こ と が で き , そ の 点 検 項 目 か ら 劣 化 予 測 が 容 易 に 出 来 る よ う な シ ス テ ム を 構 築 す る こ と が 有 効 で あ り , そ れ に よ り 国 民 の 生 命 と 財 産 を 守 り 安 全 ・ 安 心 を 確 保 す る と と も に , 施 設 の 寿 命 を 伸 ば す こ と で L C C の 低 減 を 図 っ て い く こ と が 必 要 で あ る .

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1 . 2 . 破 損 の 種 類 と 主 な 原 因 舗 装 の 破 損 に は 様 々 な 要 因 が 原 因 と な っ て い る た め , 様 々 な 破 損 形 態 を 示 し て い る . こ の こ と か ら , 点 検 , 補 修 を 行 う た め に は , 破 損 形 態 か ら 破 損 原 因 を 特 定 し , 原 因 を 取 り 除 く こ と が 重 要 で あ る . 本 項 で は , ア ス フ ァ ル ト 舗 装 の 主 な 破 損 の 種 類 と そ の 主 と な る 原 因 を 示 す 1 4 ). ま た ,「 ア ス フ ァ ル ト 舗 装 保 全 ハ ン ド ブ ッ ク 」 1 5 )に 掲 載 さ れ て い る ア ス フ ァ ル ト 舗 装 の 破 損 の 種 類 の 一 覧 表 を 表 1 - 1 に 示 す . ( 1 ) ひ び 割 れ ひ び 割 れ に は , ア ス フ ァ ル ト 層 下 面 か ら 生 じ る 疲 労 ひ び 割 れ や , 表 層 の 劣 化 ・ 老 化 等 に よ り 舗 装 表 面 か ら 生 じ る ひ び 割 れ な ど 各 種 の も の が あ る . ① 亀 甲 状 ひ び 割 れ ( 主 に 車 輪 走 行 跡 部 ) 主 に 車 輪 走 行 部 に 生 じ る 亀 甲 状 ひ び 割 れ は , 舗 装 厚 さ 不 足 や 路 床 ・ 路 盤 の 支 持 力 低 下 が 原 因 で 発 生 す る こ と が 多 い . 舗 装 厚 さ 不 足 や 支 持 力 低 下 が 原 因 の 場 合 , 路 盤 や 路 床 の 変 形 に 起 因 す る 沈 下 を 伴 う こ と が 多 く . ② 亀 甲 状 ひ び 割 れ ( 車 輪 走 行 部 ~ 舗 装 面 全 体 ) 亀 甲 状 ひ び 割 れ の う ち 車 輪 走 行 部 か ら 舗 装 面 全 体 に 発 達 し て い る も の は , ア ス フ ァ ル ト 混 合 物 層 の 劣 化 . 老 化 が 原 因 で あ る こ と が 多 い . ま た , 寒 冷 地 に お い て は , 路 床 ・ 路 盤 の 凍 上 に よ る 路 面 の 変 形 に 伴 い , 舗 装 路 面 全 体 に 亀 甲 状 の ひ び 割 れ が 発 生 す る こ と が あ る . ③ 線 状 ひ び 割 れ ( 車 輪 走 行 部 縦 断 方 向 ) 線 状 ひ び 割 れ の う ち , 車 輪 走 行 部 に 沿 っ て 縦 断 方 向 に 発 生 す る も の は , 舗 装 表 面 か ら 発 達 す る 表 面 ひ び 割 れ で あ る こ と が 多 く , わ だ ち 割 れ と よ ば れ る . ア ス フ ァ ル ト 混 合 物 の 劣 化 ・ 老 化 が ひ び 割 れ の 発 生 の 一 要 因 に な っ て い る と 考 え ら れ る が , そ の 原 因 や メ カ ニ ズ ム

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④ 線 状 ひ び 割 れ ( 横 断 方 向 ) 道 路 横 断 方 向 に 発 生 し た 線 状 ひ び 割 れ の う ち ,- 2 0 ℃ を 下 回 る よ う な 極 度 の 低 温 に な る 箇 所 に お い て ,5 ~ 1 0 m 程 度 の 間 隔 で 発 生 し た ひ び 割 れ は , 温 度 ひ び 割 れ と よ ば れ る . こ の ひ び 割 れ は 舗 装 の 温 度 低 下 に よ り 舗 装 内 部 に 発 生 し た 応 力 が 緩 和 さ れ な く な る こ と で 発 生 す る . ⑤ 線 状 ひ び 割 れ ( ジ ョ イ ン ト 部 ) 線 状 ひ び 割 れ の う ち ジ ョ イ ン ト 部 に 入 る ひ び 割 れ は , 施 工 ジ ョ イ ン ト 部 に 沿 っ て 直 線 的 に 発 達 す る . ジ ョ イ ン ト 部 の 接 着 不 良 や 転 圧 不 足 等 が 原 因 で あ る . ⑥ リ フ レ ク シ ョ ン ク ラ ッ ク リ フ レ ク シ ョ ン ク ラ ッ ク は , ア ス フ ァ ル ト 混 合 物 層 下 の 目 地 や ひ び 割 れ に 誘 発 さ れ て , そ の 直 上 の ア ス フ ァ ル ト 混 合 物 層 に ひ び 割 れ が 生 じ る 現 象 で あ る . ア ス フ ァ ル ト 混 合 物 層 の 下 に , コ ン ク リ ー ト 舗 装 等 の 目 地 を 有 し た 版 が あ る 場 合 や セ メ ン ト 安 定 処 理 路 盤 , ス ラ グ を 用 い た 路 盤 等 に ひ び 割 れ が 生 じ て い る 場 合 に 発 生 し や す い . ⑦ ヘ ア ク ラ ッ ク ヘ ア ク ラ ッ ク は , 表 層 表 面 に 発 生 す る 小 さ な ひ び 割 れ で , ア ス フ ァ ル ト 混 合 物 の 品 質 不 良 や 施 工 不 良 が 原 因 で 発 生 す る . ⑧ 構 造 物 付 近 の ひ び 割 れ 構 造 物 付 近 の ひ び 割 れ は ,橋 梁 と の 取 付 部 や ボ ッ ク ス カ ル バ ー ト , マ ン ホ ー ル な ど の 地 中 構 造 物 周 辺 に 発 生 す る ひ び 割 れ で , 構 造 物 周 辺 部 の 不 同 沈 下 が 原 因 で 発 生 す る . ⑨ 橋 面 舗 装 の ひ び 割 れ 橋 梁 舗 装 に 発 生 す る ひ び 割 れ に は 各 種 の も の が あ る が , 特 徴 的 な も の に ウ エ ブ や リ ブ 上 に 生 じ る ひ び 割 れ が あ る . こ の ひ び 割 れ は 鋼 床 版 の ウ エ ブ や リ ブ に 沿 っ て 発 生 し , 直 線 的 に 発 達 す る .

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( 2 ) わ だ ち 掘 れ わ だ ち 掘 れ に は , ア ス フ ァ ル ト 混 合 物 の 塑 性 変 形 に よ る も の , 沈 下 に よ る も の ,ア ス フ ァ ル ト 混 合 物 層 の 磨 耗 に よ る も の な ど が あ る . ① 塑 性 変 形 に よ る わ だ ち 掘 れ ア ス フ ァ ル ト 混 合 物 層 の 塑 性 変 形 に よ る わ だ ち 掘 れ は , 交 通 荷 重 に よ り ア ス フ ァ ル ト 混 合 物 が 塑 性 変 形 す る こ と で 発 生 す る . こ の よ う な わ だ ち 掘 れ は 一 般 的 に 流 動 わ だ ち と 呼 ば れ , 施 工 時 と 比 較 し て 車 輪 走 行 部 は 沈 下 し , そ の 周 辺 ( 車 線 中 央 側 お よ び 路 肩 部 ) は 盛 り 上 が る と い う 特 徴 が あ る . 早 期 に 塑 性 変 形 に よ る わ だ ち 掘 れ が 発 生 す る 場 合 , ア ス フ ァ ル ト 混 合 物 の 品 質 不 良 , 交 通 条 件 や 気 候 に 適 し た ア ス フ ァ ル ト 混 合 物 や ア ス フ ァ ル ト の 選 択 が な さ れ て い な い こ と が 原 因 で あ る こ と が 多 い . ② 沈 下 に よ る わ だ ち 掘 れ 沈 下 に よ る わ だ ち 掘 れ は , 路 床 や 路 盤 の 圧 縮 変 形 に よ り 路 盤 以 下 が 沈 下 す る こ と に よ り 発 生 す る . 塑 性 変 形 に よ る わ だ ち 掘 れ と 異 な り , 施 工 時 と 比 較 し て 車 輪 走 行 部 を 中 心 に 沈 下 す る が , そ の 周 辺 部 で 顕 著 な 盛 り 上 が り を 伴 わ な い . 舗 装 厚 不 足 , 路 床 の 支 持 力 不 足 , 路 盤 以 下 の 締 め 固 め 不 足 な ど が 原 因 で あ る こ と が 多 い . ③ ア ス フ ァ ル ト 混 合 物 の 磨 耗 に よ る わ だ ち 掘 れ ア ス フ ァ ル ト 混 合 物 層 の 磨 耗 に よ る わ だ ち 掘 れ は , タ イ ヤ チ ェ ー ン 等 に よ り ア ス フ ァ ル ト 混 合 物 層 表 面 が 削 り 取 ら れ る こ と で 発 生 す る . 車 輪 走 行 部 が 磨 耗 し て わ だ ち 掘 れ に な り , 沈 下 に よ る わ だ ち 掘 れ と 同 様 に そ の 周 辺 部 に 盛 り 上 が り を 伴 わ な い . ( 3 ) 平 た ん 性 の 低 下 平 た ん 性 の 低 下 は , 施 工 不 良 や 材 料 不 良 , 支 持 力 不 足 な ど 様 々 な 原 因 で 発 生 す る . 平 た ん 性 の 低 下 の な か で も 代 表 的 な も の を 以 下 に し ま す . ① コ ル ゲ ー シ ョ ン

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凹 凸 で , 通 行 車 両 が ブ レ ー キ を 頻 繁 に か け る 箇 所 や 曲 線 部 な ど に 発 生 し ,1 箇 所 発 生 す る と 縦 断 方 向 に 連 鎖 的 に 発 生 す る . ア ス フ ァ ル ト 混 合 物 の 品 質 不 良 や 混 合 物 層 間 の 接 着 不 良 な ど が 原 因 で あ る こ と が 多 い . ② 寄 り 舗 装 表 面 が 局 部 的 に 盛 り 上 が る 現 象 で , プ ラ イ ム コ ー ト や タ ッ ク コ ー ト の 過 剰 散 布 等 に よ る 層 間 の 接 着 不 良 が 原 因 で 発 生 す る . ③ く ぼ み く ぼ み は , 舗 装 表 面 に 生 じ る 局 所 的 な 沈 下 で , ア ス フ ァ ル ト 混 合 物 の 品 質 不 良 , ア ス フ ァ ル ト 混 合 物 層 間 の 接 着 不 良 が 原 因 で 発 生 す る . ④ 縦 断 方 向 の 凹 凸 縦 断 方 向 の 凹 凸 は 道 路 延 長 方 向 に 生 じ る 比 較 的 波 長 の 長 い 不 陸 で , 主 に 路 床 , 路 盤 の 支 持 力 が 不 均 一 な こ と に よ る 不 同 沈 下 が 原 因 で 発 生 す る . ⑤ 段 差 段 差 は , 構 造 物 と の 取 付 部 , 地 下 埋 設 物 な ど に 沿 っ た 不 陸 で , 構 造 物 や 地 下 埋 設 物 と 一 般 部 の 構 造 の 差 に よ る 不 同 沈 下 が 原 因 で 発 生 す る . 路 盤 層 以 下 の 締 固 め が 十 分 で な い 場 合 , 早 期 に 段 差 が 発 生 し や す い . ( 4 ) そ の 他 の 破 損 ① ブ リ ー ジ ン グ ( フ ラ ッ シ ュ ) ブ リ ー ジ ン グ は 舗 装 表 面 に ア ス フ ァ ル ト が に じ み 出 す 現 象 で , ア ス フ ァ ル ト 量 過 剰 , 粒 度 不 良 等 の ア ス フ ァ ル ト 混 合 物 の 品 質 不 良 や タ ッ ク コ ー ト の 過 剰 散 布 な ど が 原 因 で 発 生 す る . ② ポ リ ッ シ ン グ ポ リ ッ シ ン グ は 車 両 の 通 行 に よ り 粗 骨 材 と モ ル タ ル 分 が と も に す り 磨 か れ る 現 象 で ,粗 骨 材 の 品 質 不 良 が 原 因 で 発 生 す る こ と が 多 い . ポ リ ッ シ ン グ が 進 行 す る と , す べ り 抵 抗 が 低 下 す る .

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③ ポ ッ ト ホ ー ル ポ ッ ト ホ ー ル は 舗 装 が 局 部 的 に 剥 脱 飛 散 す る 現 象 で , ア ス フ ァ ル ト 混 合 物 の 品 質 不 良 や 施 工 時 の 締 固 め 不 足 が 原 因 で 発 生 す る . 排 水 性 舗 装 の 場 合 , オ イ ル な ど の 油 脂 の 浸 透 や 基 層 の 剥 離 が 原 因 で 発 生 す る こ と が あ る . ④ ブ リ ス タ リ ン グ ブ リ ス タ リ ン グ は , 舗 装 内 に 閉 じ 込 め ら れ た 水 分 や 油 分 が 機 構 的 な 作 用 で 気 化 し , そ の 蒸 気 圧 が 上 層 の ア ス フ ァ ル ト 混 合 物 を 押 し 上 げ る 現 象 で , 橋 梁 床 版 等 の 気 密 性 の 高 い 箇 所 の 上 に グ ー ス ア ス フ ァ ル ト 混 合 物 の よ う な 空 隙 率 の 小 さ い 混 合 物 を 舗 設 し た 場 合 に 発 生 し や す い . ⑤ 排 水 性 舗 装 の 骨 材 飛 散 排 水 性 舗 装 の 骨 材 飛 散 は , 排 水 性 ほ そ う の 代 表 的 な 損 傷 で , タ イ ヤ チ ェ ー ン の 打 撃 等 の 衝 撃 荷 重 に よ り 骨 材 が 飛 散 す る も の と , タ イ ヤ の ね じ り な ど に よ り 骨 材 が 飛 散 す る も の が あ る . タ イ ヤ の ね じ り に よ る 骨 材 飛 散 は , 交 差 点 部 や 道 路 周 辺 施 設 へ の 出 入 り 口 な ど で 発 生 し や す い .

(21)

表 1 - 1 ア ス フ ァ ル ト 舗 装 の 破 損 の 種 類 ( 出 典 : ア ス フ ァ ル ト 舗 装 保 全 ハ ン ド ブ ッ ク p 4 ) 機能 構造 路床・路盤の沈下による わだち掘れ ・地下水の影響などによる路床・路盤の支持力低下および圧密沈下 ・路盤の締固め不足 ・交通量および交通荷重の増大 ◎ 流動によるわだち掘れ ・夏期の高温時における交通量および交通荷重の増大 ・車両走行位置の集中化 ・混合物の品質不良(アスファルト量の過多,軟質アスファ  ルトの使用,細粒分過多,空隙不足) ◎ 磨耗によるわだち掘れ量 ・タイヤチェーン等によるアスファルト舗装の磨耗 ・混合物の品質不良(アスファルト量の不足,粒度が粗い,  空隙が大きい) ◎ 走行部 路床・路盤の支持力低下によるひび割れ ・地下水等による路床・路盤の支持力低下および圧密沈下 ・路床・路盤の長期的な品質(強度)低下 ・路盤の締固め不足 ◎ アスファルト混合物の劣化・ 老化によるひび割れ ・アスファルトの長期的な劣化と老化(紫外線,温度,雨水等) ・混合物の品質不良(アスファルト量の不足,粒度が粗い) ○ ○ 凍上によるひび割れ ・路床・路盤の凍上による盛り上がり ○ ○ わだち掘れ(走行軌跡部) ・夏期高温時に走行軌跡部に生じた微細なひび割れの成長 ◎ 床版たわみによるひび割 れ(橋面上のひび割れ) ・主桁上などの床版局部変形に対する混合物の不追従 ・混合物の長期的な品質低下によるたわみ性不足 ○ ◎ 温度応力ひび割れ (等間隔にひび割れ) ・温度低下に伴う舗装体の収縮 ○ ○ ヘアクラック (微細な線状ひび割れ) ・混合物の品質不良(粒度の不良,アスファルト量の不適合) ・ローラの転圧温度が高い ◎ リフレクションクラック ・コンクリート版の目地やひび割れからの誘発・基層および路盤のひび割れからの誘発 ◎ 施工継目ひび割れ (ジョイント部) ・ジョイント部の締固め不足 ・ジョイント部の接着力不足 ・骨材最大寸法が大きい混合物の使用による継目処理の不手際 ◎ 不等沈下によるひび割れ ・切盛境の支持力の違い ・狭小部での締固め不足 ・路床・路体の圧密沈下(長期) ◎ 縦断方向 コルゲーション ・頻繁なブレーキによる交通荷重 ・混合物の品質不良(アスファルト量の過多,粒度の不良,  安定度不足) ・層間の接着力不足(路盤の過度の湿気,タックコートの  散布ムラ等) ○ ○ 不特定 くぼみ(局部的沈下) ・路床・路盤の局所的な品質不良 ・長期間の静止荷重 ○ ○ 路肩部 路肩部寄り(こぶ状) ・アスファルト乳剤(プライムコート,タックコート)散布 量の過多もしくは不均一 ○ 構造物 周辺 段差 ・地下埋設物(ボックスカルバート,踏掛版等)の有無 ・構造物周辺での締固め不足 ○ ○ 不特定 ブリスタリング (表層の局部的な膨らみ) ・温度上昇による舗装内部に閉じ込められた水分の体積膨張 ◎ 不特定 フラッシュ,ブリージング ・混合物の品質不良(アスファルト量の過多,粒度が不適合)・タックコートの過剰散布 ◎ 走行部 ポリッシング ・すり減りやすい骨材(石灰岩等)の使用 ◎ ポットホール ・路盤の局部的な支持力不足 ・粗骨材とアスファルト間の結合力不足 ・混合物の混合不良 ◎ ポンピング ・ひび割れ部からの雨水等の浸入・水による路盤材のエローション(侵食)状態での車両走行 ◎ 走行部 ずれ ・舗装層間への水の侵入 ・タックコートの過剰散布あるいは散布量不足 ・床版防水層の施工不良 ◎ わだち掘れ 破損の種類 横断方向 主な原因 破損の区分 走行 軌跡部 すべり抵抗 値の低下 不特定 その他 縦横断 方向 線状 ひび割れ ひ び 割 れ 平たん性 の低下 舗装面 全体 亀甲状 ひび割れ 縦断方向

(22)

1 . 3 . 舗 装 の L C C ア セ ッ ト マ ネ ジ メ ン ト を 行 い , 維 持 管 理 費 を 効 率 的 に 投 資 す る た め に は ,L C C を 計 算 し , L C C を 最 小 化 す る 必 要 が あ る . こ こ で は , L C C に つ い て 記 述 す る . L C C を 計 算 す る た め に は ,道 路 整 備 に 要 す る 事 業 費 及 び 維 持 管 理 費 , 供 用 年 数 , 交 通 条 件 の 条 件 が 必 要 で あ る 1 6 ). こ れ ら の 条 件 を 図 1 - 6 の よ う に 変 化 さ せ , L C C が 最 小 に な る 条 件 を 見 出 す こ と が ア セ ッ ト マ ネ ジ メ ン ト で あ る . 図 1 - 6 予 防 保 全 対 策 を 考 慮 し た L C C の 低 減 ( 出 典 : 国 土 交 通 白 書 2 0 1 1 p 1 2 11 7 )) し か し な が ら ,L C C を 計 算 す る の に 重 要 な 供 用 年 数 は ,舗 装 構 成 , 走 行 車 両 , 気 候 , 破 壊 形 態 等 に よ り 大 き く 変 化 す る た め に , 推 定 す る こ と が 難 し い . 谷 口 ら の 研 究 1 8 ) お よ び 舗 装 設 計 施 工 指 針 ( 日 本 道 路 協 会

(23)

再 建 設 条 件 の 設 定 を す る 必 要 性 が あ る と 記 述 し て い る . こ れ は , 舗 装 は 建 設 ( 舗 装 の 新 設 あ る い は 再 建 設 ) の 後 , 交 通 に 供 用 さ れ る と , 交 通 荷 重 な ど に よ り , 次 第 に ひ び 割 れ 率 や わ だ ち 掘 れ 量 等 が 増 加 し , 舗 装 の 性 能 は 低 下 し て い く . こ の た め , 舗 装 の 性 能 の 低 下 を 予 測 し , ど の よ う な 状 態 に 至 っ た 場 合 に , そ れ に 応 じ た 補 修 ・ 再 建 設 を 実 施 す る の か を 設 定 す る 必 要 が あ る か ら で あ る . 現 在 , 舗 装 性 能 の 低 下 を 予 測 す る 方 法 と し て , ① 既 存 の 予 測 式 を 用 い る 方 法 ② 舗 装 の 設 計 条 件 や 交 通 条 件 が 類 似 す る 箇 所 の 路 面 状 態 の 推 移 を 基 に 予 測 す る 方 法 . ③ 当 該 舗 装 の 設 計 の 理 論 か ら 予 測 す る 方 法 上 記 3 つ の 方 法 が あ る . こ れ ら の 方 法 を 用 い , 舗 装 性 能 の 低 下 予 測 に も と づ き , 補 修 ・ 再 建 設 の 工 法 と そ の 実 施 時 期 を 設 定 す る . こ の 設 定 を 基 に , 道 路 管 理 者 費 用 , 道 路 利 用 者 費 用 , 沿 道 お よ び 地 域 社 会 の 費 用 に つ い て 計 算 を 行 う . L C C 算 定 に 必 要 な 項 目 を 表 1 - 2 に 示 す . 表 1 - 2 L C C 算 定 項 目 車両走行費用 時間損失費用 車両走行費用 時間損失費用 事故費用 路面劣化 車両走行費用 道路管理者費用 道路利用者費用 調査設計費用 設計費用 維持修繕費用 改築費用 廃棄処分費用 関係行政費用 工事規制区間通過 迂回 大気汚染 騒音 地球温暖化 沿道及び 地域社会の費用

(24)

1 . 4 . ア ス フ ァ ル ト 舗 装 の 寿 命 予 測 に つ い て ア ス フ ァ ル ト 舗 装 の 寿 命 予 測 方 法 に つ い て は , 様 々 な 理 論 を 用 い た 検 討 が な さ れ て い る 2 0 ) ~ 2 9 ) 前 項 に て ,舗 装 性 能 の 低 下 予 測 方 法 を 3 つ 挙 げ た .し か し な が ら , 3 式 と も に 経 験 に よ り 組 み 立 て ら れ た 予 測 方 法 あ る た め , 誤 差 が 大 き く , 条 件 が 異 な る 場 合 は , 予 測 に 用 い る こ と が 難 し い . こ の こ と か ら , 上 記 の 予 測 方 法 に 理 論 式 を 加 え た 以 下 の 3 つ の 理 論 方 法 が 現 在 使 わ れ て い る . ① ア ス フ ァ ル ト 混 合 物 の 最 下 面 の ひ ず み を 用 い た 舗 装 の 寿 命 予 測 ② 機 能 的 破 壊 ( 供 用 性 曲 線 ) を 考 慮 し た 寿 命 予 測 ③F W D を 用 い た 寿 命 予 測 以 下 に ,3 つ 寿 命 予 測 の 概 要 を 示 す . ( 1 ) ア ス フ ァ ル ト 混 合 物 の 最 下 面 の ひ ず み を 用 い た 舗 装 の 寿 命 予 測 舗 装 設 計 便 覧 ( 日 本 道 路 協 会 p p . 2 8 4 - 2 9 6 )2 0 )に よ る と , ア ス フ ァ ル ト 混 合 物 の 暫 定 破 壊 基 準 は , 一 般 的 に ア ス フ ァ ル ト 混 合 物 層 下 面 の 引 っ 張 り ひ ず み , ア ス フ ァ ル ト 混 合 物 の 弾 性 係 数 と 許 容 標 準 輪 ( 軸 ) 数 の 関 係 で 表 さ れ る . な お , 日 本 に お い て , ア ス フ ァ ル ト 混 合 物 層 の 暫 定 破 壊 基 準 は , ア ス フ ァ ル ト 層 下 面 で 発 生 し 上 方 へ 進 行 す る ひ び わ れ が , ひ び わ れ 率 2 0 % と な っ た と き と 規 定 し て い る 2 0 ) 代 表 的 な 破 壊 基 準 の 1 つ と し て A I ( A s p h a l t I n s t i t u t e ) の 式 2 1 )が あ る . こ の 計 算 式 を 式 (1 . 1 ) に 示 す . こ の 式 の 右 辺 の { } 内 が 室 内 疲 労 曲 線 で あ り , 定 数 項 1 8 . 4 は 現 場 で 観 測 さ れ た ひ び 割 れ 率 約 2 0 % と な る 時 の 輪 数 に 合 わ せ る た め , 算 出 さ れ た 経 験 的 な 係 数 で あ る .

(25)

(1 . 1 ) こ こ に ,Nf a: 許 容 標 準 輪 ( 軸 ) 数 C : ア ス フ ァ ル ト 混 合 物 の 最 下 層 に 使 用 す る 混 合 物 の 容 積 特 性 に 関 す る パ ラ メ ー タ εt: ア ス フ ァ ル ト 混 合 物 層 下 面 の 引 張 り ひ ず み ( μ : 1 0- 6 E : ア ス フ ァ ル ト 混 合 物 の 最 下 層 に 使 用 す る 混 合 物 の 弾 性 係 数 (M P a ) こ の 理 論 を 用 い た ア ス フ ァ ル ト 舗 装 の 寿 命 予 測 プ ロ グ ラ ム と し て , D A M A2 2 )な ど が あ る . ま た ,丸 山 2 3 )は ,現 道 に お け る 調 査 と 室 内 で の 曲 げ 疲 労 試 験 か ら , ア ス フ ァ ル ト 混 合 物 最 下 層 に 使 用 す る 混 合 物 の 配 合 に よ り , 疲 労 ひ び 割 れ の 発 生 年 数 が 異 な る こ と を 確 認 し , 疲 労 破 壊 基 準 式 を 提 示 し た , そ の 式 を 式 (1 . 2 ) に 示 す . ( 1 . 2 ) こ こ に ,Nf : 混 合 物 の 曲 げ 疲 労 破 壊 回 数 ( 回 ) V FA: 混 合 物 の 飽 和 度 Sm i x: 曲 げ ス テ ィ フ ィ ネ ス (M P a ) ε : 曲 げ 疲 労 試 験 時 の ひ ず み ( ×1 0- 6 こ の 理 論 を 検 証 し た 結 果 , 丸 山 ら は 「 疲 労 破 壊 年 数 の 計 算 値 が 小 さ い 断 面 ほ ど 実 際 に 路 面 に 疲 労 ひ び 割 れ の 発 生 が 観 測 さ れ て い る 傾 向 に あ り , 平 均 ± σ の 範 囲 も し く は 約- 3 年 ~ + 6 年 の 誤 差 の 範 囲 で の 疲 労 破 壊 年 数 の 算 定 が 可 能 だ 」 と 報 告 し て い る 2 3 )

{

5 3.291 0.854

}

fa

18

.

4

(

)

6

.

167

10

− − −

×

=

C

E

N

ε

t

551

.

7

log

7000

.

0

log

594

.

4

log

123

.

6

(26)

( 2 ) 機 能 的 破 損 ( 供 用 性 曲 線 ) を 考 慮 し た 方 法 谷 口 ら は 2 4 )L C C を 概 算 す る た め に は ,解 析 期 間 に 対 す る 適 切 な 供 用 性 曲 線 が 不 可 欠 で あ る こ と か ら , 確 率 論 的 解 析 手 法 を 用 い た 路 面 性 状 予 測 モ デ ル を 提 案 し た . 以 下 に そ れ ま で の 予 測 手 法 で あ っ た ① 線 形 モ デ ル , ② 漸 化 式 モ デ ル も 合 わ せ て 示 す . ① 線 形 モ デ ル こ の 許 容 性 予 測 式 2 5 )は , 建 設 省 各 地 方 建 設 局 ( 現 国 土 交 通 省 地 方 整 備 局 ) か ら 得 ら れ た 修 繕 工 法 と 路 面 性 状 の 推 移 デ ー タ を 用 い , 地 域 区 分 を 一 般 地 域 と 雪 寒 地 域 の 2 地 域 , 工 法 を 「 新 設 ま た は 打 ち 換 え 」,「 オ ー バ ー レ イ 」,「 表 面 処 理 」 の 3 種 に 分 け 合 計 6 種 類 の 維 持 管 理 指 数 (M C I ) の 供 用 予 測 式 を 示 し た . こ れ ら は , 経 年 数 ( a ), 車 線 あ た り の 交 通 量 (b ) 及 び 大 型 車 混 入 率 ( c ) で 表 さ れ る こ と か ら , 谷 口 ら は 線 形 モ デ ル と 呼 ん だ . ⅰ ) 一 般 地 域 , 新 設 ま た は 打 ち 換 え M C I = 9 . 2 - 0 . 4 8 a - 0 . 3 4 × 1 0- 4b - 0 . 2 2 × 1 0- 1c 1 . 3 ) ⅱ ) 一 般 地 域 , オ ー バ ー レ イ M C I = 9 . 3 - 0 . 5 1 a - 0 . 4 9 × 1 0- 4b - 0 . 2 2 × 1 0- 1c (1 . 4 ) ⅲ ) 一 般 地 域 , 表 面 処 理 M C I = 8 . 7 - 0 . 6 5 a - 0 . 6 3 × 1 0- 4b - 0 . 2 0 × 1 0- 1c 1 . 5 ) ⅳ ) 雪 寒 地 域 , 新 設 ま た は 打 ち 換 え M C I = 1 0 . 1 - 0 . 4 1 a - 0 . 1 8 × 1 0- 3b - 0 . 1 0 × 1 0- 1c 1 . 6 ) ⅴ ) 雪 寒 地 域 , オ ー バ ー レ イ M C I = 9 . 7 - 0 . 4 2 a - 0 . 2 7 × 1 0- 3b - 0 . 4 5 × 1 0- 1c (1 . 7 ) ⅵ ) 雪 寒 地 域 , 表 面 処 理 M C I = 1 0 . 2 - 0 . 7 1 a - 0 . 4 4 × 1 0- 3b - 0 . 2 8 × 1 0- 1c 1 . 8 )

(27)

② 漸 化 式 モ デ ル 前 述 の 6 種 類 の 維 持 管 理 指 数 に つ い て ,建 設 省 関 東 地 方 建 設 局( 現 国 土 交 通 省 関 東 地 方 整 備 局 ) の デ ー タ を 用 い て 予 測 精 度 を 検 証 し た 結 果 , 誤 差 が 大 き か っ た こ と か ら , 予 測 精 度 を 高 め た 新 た な 供 用 性 予 測 モ デ ル が 関 東 地 方 建 設 局 か ら 提 案 さ れ た 2 6 ) こ の モ デ ル は , ひ び 割 れ 率( C % ) , わ だ ち 掘 れ 量 ( D m m ), 平 た ん 性 ( σm m ) に つ い て , 3 年 前 の 実 測 値 と 最 新 の 実 測 値 と の 関 係 か ら 回 帰 分 析 に よ り 作 成 さ れ た も の で あ る . 以 下 に こ の モ デ ル の 基 本 式 を 示 す . ⅰ ) ひ び 割 れ : Ci + 1= α Ci+ β (1 . 9 ) ⅱ ) わ だ ち 掘 れ : Di + 1= α Di+ β (1 . 1 0 ) ⅲ ) 平 た ん 性 : σi + 1= α σ i+ β (1 . 11 ) こ こ に , α , β : パ ラ メ ー タ ③ 確 率 論 的 解 析 手 法 前 述 の 漸 化 式 モ デ ル は ,3 年 前 の 実 測 値 と 最 新 の 実 測 値 と の 関 係 を 回 帰 し て 作 成 さ れ た も の で ,3 年 以 内 の 短 期 的 予 測 精 度 は 高 い が , L C C 算 定 の た め に 必 要 な 長 期 的 予 測 精 度 は 実 証 さ れ て い な い . し た が っ て , 長 期 的 な 供 用 性 予 測 モ デ ル を 提 案 す る た め に は 新 た な 予 測 手 法 が 必 要 と な っ た . そ こ で , 阿 部 ら 2 7 )が 提 案 し た 確 率 論 的 に 捉 え る 手 法 ( 確 率 論 的 解 析 手 法 )を 用 い て 長 期 的 な 供 用 性 予 測 モ デ ル を 谷 口 ら 2 4 )が 提 案 し た . 提 案 式 を 以 下 に 示 す .

(28)

ⅰ ) 打 ち 換 え , ひ び 割 れ 率( C % )

+

=

1

.

3

658

.

0

1

.

3

2396

.

0

1

.

3

0054

.

0

2 3

N

N

N

C

(1 . 1 2 ) (N ≤ 7 7 , た だ し N ≤ 9 . 11 8 の と き C = 0 ) ⅱ ) 打 ち 換 え , わ だ ち 掘 れ 深 さ (D m m )

656

.

4

1

.

3

896

.

0

1

.

3

053

.

0

1

.

3

0019

.

0

2 3

+

+

=

N

N

N

D

(1 . 1 3 ) (N ≤ 7 7 ) ⅲ ) 打 ち 換 え , 平 た ん 性 ( σ m m )

622

.

1

1

.

3

2057

.

0

1

.

3

001

.

0

1

.

3

0001

.

0

2 3

+

=

N

N

N

σ

(1 . 1 4 ) ⅳ ) 切 削 オ ー バ ー レ イ , ひ び 割 れ 率( C % )

N

N

N

C

=

0

.

0054

3

+

0

.

2396

2

0

.

658

(1 . 1 5 ) (N ≤ 2 5 , た だ し N ≤ 2 . 9 4 2 の と き C = 0 ) ⅴ ) 切 削 オ ー バ ー レ イ , わ だ ち 掘 れ 深 さ (D m m )

656

.

4

896

.

0

053

.

0

0019

.

0

3

+

2

+

=

N

N

N

D

(1 . 1 6 ) (N ≤ 2 5 ) ⅵ ) 切 削 オ ー バ ー レ イ , 平 た ん 性 ( σ m m )

622

.

1

2057

.

0

001

.

0

0001

.

0

3

2

+

=

N

N

N

σ

(1 . 1 7 ) ⅶ ) 表 面 処 理 , ひ び 割 れ 率( C % )

+

=

4

.

2

658

.

0

4

.

2

2396

.

0

4

.

2

0054

.

0

2 3

N

N

N

C

(1 . 1 8 ) (N ≤ 6 0 , た だ し N ≤ 7 . 0 5 9 の と き C = 0 ) ⅷ ) 表 面 処 理 , わ だ ち 掘 れ 深 さ (D m m )

656

.

4

4

.

2

896

.

0

4

.

2

053

.

0

4

.

2

0019

.

0

2 3

+

+

=

N

N

N

D

(1 . 1 9 ) (N ≤ 6 0 )

(29)

ⅸ ) 表 面 処 理 , 平 た ん 性 ( σ m m )

622

.

1

4

.

2

2057

.

0

4

.

2

001

.

0

4

.

2

0001

.

0

2 3

+

=

N

N

N

σ

(1 . 2 0 ) ( 3 ) F W D を 用 い た 寿 命 予 測 フ ォ ー リ ン グ • ウ エ イ ト • デ フ レ ク ト メ ー タ ( 以 下 F W D ) は 1 9 6 4 年 デ ン マ ー ク の 国 立 道 路 研 究 所 に て 開 発 さ れ , 我 が 国 に は 1 9 8 0 年 代 に 港 湾 技 術 研 究 所 , 長 岡 技 術 科 学 大 学 に 導 入 さ れ た . 現 在 日 本 で は 3 5 台 以 上 の F W D が 稼 動 し て お り , 主 な 目 的 と し て , 補 修 工 法 の 選 定 を 行 う た め に , 舗 装 体 の 支 持 力 お よ び 構 造 評 価 の 計 算 に 使 用 さ れ て い る 2 8 ) F W D の 基 本 構 造 を 図 1 - 8 に , 測 定 状 況 を 写 真 1 - 2 に 示 す . F W D の 構 造 評 価 は , 重 錘 を 落 下 さ せ た と き の 衝 撃 荷 重 と , そ の と き の た わ み セ ン サ ー よ っ て 測 定 さ れ た た わ み 量 を 用 い て 行 う . 具 体 的 に は , 多 層 弾 性 理 論 お よ び 逆 計 算 法 を 用 い , 各 層 の 弾 性 係 数 ( 変 形 係 数 ) や 等 値 換 算 係 数 を 算 定 し , 評 価 を 行 っ て い る . 以 下 に 舗 装 構 造 に お け る 評 価 項 目 と そ の 概 要 お よ び F W D に よ る 評 価 手 法 を 示 す . ① 路 床 の C B R 舗 装 は , 図 1 - 7 に 示 す よ う に , 原 地 盤 の 上 に 構 築 さ れ る . 原 地 盤 の う ち , 舗 装 の 支 持 層 と し て 構 造 計 算 上 取 り 扱 う 層 を 路 床 と い う . こ の 路 床 の 支 持 力 を 表 す 指 標 と し て C B R ( C a l i f o r n i a B e a r i n g R a t i o ) 試 験 で 求 め た 値 を 用 い て い る . 一 般 的 に C B R 3 % 未 満 の 路 床 は 軟 弱 な 路 床 と い わ れ る . 表層 路盤 路床 (原地盤) 路体 舗装 図 1 - 7 舗 装 の 基 本 的 な 構 成

(30)

② 残 存 Ta 等 値 換 算 厚 (Ta ) は , 舗 装 の 相 対 的 な 強 度 を 表 す 指 標 で あ る . 舗 装 の 構 造 的 ダ メ ー ジ に よ り 供 用 後 か ら 等 値 換 算 厚 (Ta ) は 減 少 す る .残 存 Ta は ,ダ メ ー ジ を 受 け た 舗 装 に 残 っ て い る 強 度 で あ る . ③ ア ス フ ァ ル ト 層 の 弾 性 係 数 ア ス フ ァ ル ト 層 の 剛 性 を 示 す 指 標 . 一 般 的 に ア ス フ ァ ル ト 層 の 弾 性 係 数 が 減 少 す る と ク ラ ッ ク な ど の 構 造 的 破 壊 が 生 じ る . 阿 部 ら 2 9 )は ,F W D か ら 算 出 し た 構 造 評 価 に A I の 破 壊 基 準 を 加 え た 舗 装 の 寿 命 予 測 方 法 を 提 案 し た .こ の 寿 命 予 測 を 検 証 す る た め に , 幾 つ か の 実 路 線 に お い て 実 験 を 行 っ た . 提 案 方 法 の フ ロ ー チ ャ ー ト を 図 1 - 9 に 示 す . こ の 方 法 は , 繰 り 返 し 荷 重 や , 温 度 変 化 に よ り ア ス フ ァ ル ト 混 合 物 層 が 疲 労 し , ア ス フ ァ ル ト 混 合 物 の 強 度 が 低 下 し , ア ス フ ァ ル ト 混 合 物 層 の 荷 重 分 散 能 力 が 低 下 , そ の 後 下 層 に 掛 か る 垂 直 応 力 が 増 加 し , 圧 縮 に よ る 永 久 変 形 が 進 行 す る も の と 予 測 し , そ の 検 証 を 行 っ た も の で あ る . 検 証 を 行 う た め , 一 般 国 道 ( 交 通 量 区 分 N5, 設 計 C B R 8 , 1 9 8 6 年 4 月 に 供 用 開 始 ) に お い て , 1 9 8 7 年 11 月 か ら 1 9 9 3 年 6 月 ま で に 1 3 回 の F W D 測 定 を 行 い , 舗 装 の 寿 命 予 測 を 行 っ た . そ の 結 果 , 寿 命 予 測 と , 線 状 ク ラ ッ ク の 発 生 時 期 が 一 致 し た . こ の こ と か ら ,F W D 測 定 に よ り ,舗 装 が こ れ ま で 受 け た 累 積 ダ メ ー ジ を 踏 ま え た 舗 装 寿 命 の 推 定 が 可 能 と な り , 数 年 毎 に 舗 装 の 供 用 性 の 低 下 傾 向 を 把 握 す る こ と に よ り 破 壊 時 期 の 予 測 精 度 を 更 に 高 め る こ と が で き た .

(31)

図 1 - 8 F W D の 基 本 構 造 写 真 1 - 2 F W D 測 定 状 況 ( 大 成 ロ テ ッ ク 所 有 ) FWD測定結果 弾性係数の推定 多層弾性理論 応力,ひずみの計算 破壊基準式による載荷輪数の計算 ダメージの検討 マイナー則の適用 舗装の残存寿命の予測 図 1 - 9 F W D を 用 い た 舗 装 寿 命 予 測 の フ ロ ー チ ャ ー ト

(32)

1 . 5 . 本 研 究 の テ ー マ と 目 的 前 述 し た よ う に , 現 在 , 道 路 事 業 費 削 減 が 行 わ れ る な か , 近 年 , 社 会 資 本 の 適 切 な 維 持 管 理 の 手 法 と し て ,「 ア セ ッ ト マ ネ ジ メ ン ト 」 が 注 目 さ れ て い る . 道 路 事 業 に お け る 「 道 路 ア セ ッ ト マ ネ ジ メ ン ト 」 と は , 従 来 の 損 傷 等 が 発 生 し た 後 に 対 処 す る と い う 「 事 後 的 管 理 」 か ら , 事 前 に 点 検 し , 異 常 が 確 認 ま た は 予 測 さ れ た 場 合 に , 致 命 的 欠 陥 が 発 現 す る 前 に 速 や か に 措 置 す る と い う 「 予 防 保 全 的 管 理 」 へ の 転 換 で あ り , 戦 略 的 に 維 持 管 理 を 実 施 す る こ と で あ る . こ の こ と か ら , 国 民 の 生 命 と 財 産 を 守 り 安 全 ・ 安 心 を 確 保 す る と と も に , 施 設 の 寿 命 を 伸 ば す こ と で L C C の 低 減 を 図 っ て い く 必 要 性 が あ る . ま た , 東 京 都 や 横 浜 市 な ど , ア セ ッ ト マ ネ ジ メ ン ト に 力 を 入 れ る 地 方 自 治 体 も あ る が , 全 て の 地 方 自 治 体 が 道 路 の 維 持 管 理 に ア セ ッ ト マ ネ ジ メ ン ト を 導 入 し て お ら ず , 定 期 点 検 を 実 施 し て い る 団 体 が 半 数 に 満 た な い の が 現 状 で あ る . 定 期 点 検 が 実 施 で き な い 理 由 と し て ,地 方 自 治 体 の 財 政 難 が あ る . 定 期 点 検 す ら 実 施 で き な け れ ば , ア セ ッ ト マ ネ ジ メ ン ト は 導 入 不 可 で あ る . こ の こ と か ら , 安 価 に 点 検 が で き , そ の 点 検 結 果 を 容 易 に デ ー タ ベ ー ス 化 す る こ と が で き , そ の 点 検 項 目 か ら 劣 化 予 測 が 容 易 に 出 来 る よ う な シ ス テ ム が 求 め ら れ て い る . 本 研 究 は 「 安 価 に 測 定 で き る と 面 点 検 方 法 を 確 立 す る 」 た め に , 前 述 し た 既 往 の 舗 装 の 寿 命 予 測 と 点 検 方 法 の 課 題 を 踏 ま え , 安 価 に 道 路 点 検 が 出 来 る よ う , 走 行 車 両 の 鉛 直 方 向 の 振 動 を 測 定 す る こ と で , 舗 装 の ダ メ ー ジ が 推 定 で き る か 検 討 を 行 っ た . ま た , 点 検 な ど で 蓄 積 さ れ た プ ロ フ ァ イ ル デ ー タ よ り 動 的 荷 重 が 推 定 で き る か の 検 証 の 評 価 も 合 わ せ て 行 っ た . 評 価 を 行 う た め に , 以 下 の と お り テ ー マ と 目 的 を 設 定 し た .

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( 1 ) 動 的 荷 重 の 推 定 方 法 前 述 し た よ う に , 舗 装 は , 劣 化 や 疲 労 の 蓄 積 な ど に よ り 破 損 が 発 生 し , 供 用 性 が 低 下 す る . 破 壊 の 形 態 は , 路 面 性 状 の 低 下 が 主 で あ る 機 能 的 破 壊( 流 動 に よ る わ だ ち 掘 れ ,す べ り 抵 抗 値 の 低 下 等 )と , 構 造 的 破 壊 ( 路 床 ・ 路 盤 の 支 持 力 低 下 に よ る ひ び 割 れ 等 ) に 大 別 さ れ る . ク ラ ッ ク や 平 た ん 性 の 低 下 な ど , 機 能 的 破 損 が 発 生 し , 路 面 の プ ロ フ ァ イ ル が 悪 化 し た 舗 装 で は , 走 行 車 両 の 走 行 性 が 悪 化 し , 車 両 の 鉛 直 方 向 の 振 動 に 起 因 す る“ 動 的 荷 重 ”も 増 加 す る .こ れ に 伴 い , 機 能 的 お よ び 構 造 的 な 破 損 の 進 行 が , さ ら に 促 進 さ れ る と 考 え ら れ る . こ の 点 に つ い て は , 過 去 に お い て 類 似 し た 研 究 が な さ れ て い な い 為 , 路 面 プ ロ フ ァ イ ル と 舗 装 に 作 用 す る 動 的 荷 重 の 関 係 性 に つ い て は 明 ら か に な っ て い な い . 本 研 究 は , 路 面 プ ロ フ ァ イ ル と 舗 装 に 作 用 す る 動 的 荷 重 の 関 係 を 明 ら か に す る こ と で , 舗 装 が 受 け る 構 造 的 ダ メ ー ジ を 推 定 で き る 可 能 性 が あ る と 考 え , 路 面 プ ロ フ ァ イ ル , 走 行 車 両 の 振 動 , 舗 装 へ の 動 的 荷 重 , 舗 装 の ダ メ ー ジ の 相 互 関 係 の 検 証 を 実 施 し た . 舗 装 の ダ メ ー ジ を 把 握 す る に は , 走 行 車 両 が 舗 装 に 与 え る 動 的 荷 重 を 正 確 に 把 握 す る 必 要 が あ る . そ の た め , 車 両 走 行 時 に 車 軸 ( 以 下 , バ ネ 下 ) の 鉛 直 方 向 の 加 速 度 を 測 定 し , そ れ に よ り 動 的 荷 重 を 算 出 す る 手 法 を 考 え た . そ の 有 効 性 を 実 証 す る た め に , 構 内 走 行 試 験 を 実 施 し ,“ バ ネ 下 の 鉛 直 加 速 度 か ら 算 出 し た 動 的 荷 重 ” と “ 実 測 し た ひ ず み よ り 算 出 し た 動 的 荷 重 ” を 比 較 し 、 評 価 し た . ま た , 点 検 な ど で 蓄 積 さ れ た プ ロ フ ィ ル デ ー タ を 有 効 活 用 す る た め に , ク ウ ォ ー タ ー カ ー • モ デ ル ( 以 下 Q C モ デ ル ) を 用 い て , 路 面 プ ロ フ ァ イ ル か ら 動 的 荷 重 が 推 定 で き る か の 検 証 を 行 っ た . こ こ で は , 検 証 と 合 わ せ て , 動 的 荷 重 推 定 に お け る 他 の 要 因 に よ る 影 響 も 理 論 計 算 に て 評 価 し た .

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( 2 ) 動 的 荷 重 が 舗 装 ダ メ ー ジ に 与 え る 影 響 動 的 荷 重 を 舗 装 の ダ メ ー ジ お よ び 寿 命 予 測 に 用 い る こ と の 可 能 性 に つ い て , 実 路 で 測 定 さ れ た “ 路 面 プ ロ フ ァ イ ル ” か ら 計 算 し た 動 的 荷 重 と ,F W D 試 験 に よ り 測 定 さ れ た D0 た わ み 量 の 関 係 に つ い て 検 討 を 行 っ た . 検 討 を 行 っ た デ ー タ は , ア メ リ カ 連 邦 道 路 局 ( 以 下 ,F H WA ) で 公 開 さ れ て い る L o n g - Te r m P a v e m e n t P e r f o r m a n c e ( 以 下 , LT P P ) デ ー タ 3 0 )に 収 録 さ れ て い る 路 面 プ ロ フ ァ イ ル デ ー タ と F W D デ ー タ を 用 い た . ( 3 ) 路 面 プ ロ フ ァ イ ル が L C C に 与 え る 影 響 に つ い て 最 後 に , 路 面 プ ロ フ ァ イ ル か ら 計 算 さ れ た 動 的 荷 重 が , 舗 装 の 寿 命 お よ び L C C に ど の よ う に 影 響 を 与 え て い る か を ,ア ス フ ァ ル ト の 破 壊 基 準 式 を 用 い て 理 論 計 算 に て 試 算 を 行 っ た . ま た , こ の 理 論 計 算 に よ り , 本 手 法 の 有 用 性 に つ い て も 合 わ せ て 検 討 を 行 っ た .

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1 . 6 . 本 論 文 の 構 成 と 内 容 本 論 文 の 全 体 構 成 は , 次 の 通 り で あ る . 第 1 章 序 論 第 2 章 動 的 荷 重 の 推 定 方 法 に つ い て 第 3 章 動 的 荷 重 が 舗 装 ダ メ ー ジ に 与 え る 影 響 第 4 章 動 的 荷 重 が L C C に 与 え る 影 響 第 5 章 結 論 走行車両の鉛直方向における振動加速度と 動的荷重の関係把握(実測) 過去のデータの有効利用のため路面プロファイル より動的荷重の推定に関する検証 (実測値と理論値の検証) QCモデルを用い動的荷重に影響を与える 路面プロファイラ及び走行速度の影響を計算 動的荷重による舗装ダメージの関係 動的荷重がライフサイクルコストに与える影響 第2章 第3章 第4章 図 1 - 1 0 本 論 文 構 成 フ ロ ー チ ャ ー ト

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各 章 の 概 要 を 以 下 に 記 す . 第 1 章 序 論 研 究 背 景 を 把 握 し , 既 往 の 研 究 成 果 を 踏 ま え た 上 で , 本 研 究 の 目 的 を 示 し た . 第 2 章 動 的 荷 重 の 推 定 方 法 に つ い て 走 行 車 両 に よ る 鉛 直 方 向 の 動 的 荷 重 を , 車 両 走 行 時 の バ ネ 下 の 鉛 直 方 向 の 加 速 度 か ら 算 出 で き る か 検 討 を 行 っ た . ま た , 点 検 な ど に よ り 蓄 積 さ れ た プ ロ フ ァ イ ル デ ー タ を 有 効 に 活 用 す る た め に ,Q C モ デ ル を 用 い て , 路 面 プ ロ フ ィ ル よ り 動 的 荷 重 が 推 定 可 能 か 検 討 を 行 い , 結 論 付 け た . 第 3 章 動 的 荷 重 が 舗 装 ダ メ ー ジ に 与 え る 影 響 既 知 の 路 面 の プ ロ フ ァ イ ル デ ー タ か ら 動 的 荷 重 を 算 出 し , そ の 経 年 変 化 と F W D の D0 た わ み の 変 化 と の 関 係 を 求 め ,路 面 の プ ロ フ ァ イ ル と 舗 装 の 構 造 的 ダ メ ー ジ と に 相 関 が あ る か 評 価 を 行 い , 結 論 付 け た . 第 4 章 路 面 プ ロ フ ァ イ ル が L C C に 与 え る 影 響 路 面 プ ロ フ ァ イ ル か ら 計 算 さ れ た 動 的 荷 重 か ら 寿 命 予 測 を 行 う 事 で ,L C C に ど の よ う に 影 響 を 与 え る か を L C C 算 出 よ り 計 算 す る こ と に よ り , 本 手 法 の 有 用 性 に つ い て 検 討 を 行 い , 結 論 付 け た . 第 5 章 結 論 第 1 章 か ら 第 4 章 ま で で 得 ら れ た 知 見 に つ い て , 章 毎 に 簡 潔 に ま と め て 示 し た .

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参 考 文 献 1 ) 日 本 道 路 協 会 : 道 路 構 造 令 の 解 説 と 運 用 , p p . 5 7 - 5 8 , 2 0 0 4 . 2 . 2 ) 日 本 道 路 協 会 : 舗 装 施 工 便 覧 , 2 0 0 1 3 ) 全 国 道 路 利 用 者 会 議 : 道 路 統 計 年 報 2 0 1 0 , p . 1 7 , 2 0 1 1 . 4 . 4 ) 国 土 交 通 省 : 国 土 交 通 白 書 2 0 1 1 , p . 1 2 1 , 2 0 1 1 . 9 . 5 ) 全 国 道 路 利 用 者 会 議 : 道 路 統 計 年 報 1 9 9 2 ~ 2 0 1 0 の 集 計 , 表 8 6 - 1 , 1 9 9 2 . 4 ~ 2 0 1 1 . 4 6 ) 国 土 交 通 省 : 国 土 交 通 白 書 2 0 1 1 , p . 1 2 0 , 2 0 1 1 . 9 . 7 ) 国 道 交 通 省 東 北 地 方 整 備 局 : 道 路 維 持 管 理 費 の 更 な る コ ス ト 削 減 へ ! ! ( 記 者 発 表 資 料 ) , 2 0 1 1 . 5 . 1 3 8 ) 国 土 交 通 省 東 北 地 方 整 備 局 磐 城 国 道 事 務 所 : 道 路 維 持 管 理 費 の 更 な る 縮 減 に 取 り 組 み ま す ( 記 者 発 表 資 料 ) , 2 0 1 0 . 8 . 2 3 9 ) 阿 部 允 : 実 践 土 木 の ア セ ッ ト マ ネ ジ メ ン ト , 日 経 B P 社 p p . 2 0 - 2 5 , 2 0 0 6 1 0 ) 国 土 交 通 省 道 路 局 ( 2 0 0 3 ) 1 1 ) 小 田 勝 也 , 鈴 木 武 , 池 田 清 , 根 木 貴 史 : 低 頻 度 メ ガ リ ス ク 型 の 沿 岸 域 災 害 に 関 す る 多 様 な 効 果 を 持 つ 対 策 の 評 価 に 関 す る 研 究 , 国 土 技 術 政 策 総 合 研 究 所 プ ロ ジ ェ ク ト 研 究 報 告 第 3 4 号 , p . 1 4 1 , 2 0 1 1 . 4 . 1 2 ) 社 団 法 人 日 本 道 路 協 会 : 舗 装 マ ネ ジ メ ン ト シ ス テ ム ( P M S ) ガ イ ド ラ イ ン 作 成 に 向 け て , h t t p : / / w w w . r o a d . o r . j p / t e c h n i q u e / 0 9 0 2 1 0 . h t m l , 2 0 1 1 . 1 1 月 現 在 1 3 ) 東 京 都 建 設 局 : 東 京 都 道 路 ア セ ッ ト マ ネ ジ メ ン ト の 取 り 組 み 状 況 , h t t p : / / w w w . k e n s e t s u . m e t r o . t o k y o . j p / a s s e t / t o p i c s / 0 5 _ e n f o r c e . h t m , 2 0 1 1 . 1 1 月 現 在 1 4 ) 日 本 道 路 協 会 : 舗 装 調 査 ・ 試 験 法 便 覧 [ 第 1 分 冊 ] , 参 考 1 ア ス フ ァ ル ト 舗 装 の 破 損 の 種 類 と 代 表 的 な 破 損 例 , p p 3 6 - 4 3 , 2 0 0 7 . 6 1 5 ) 道 路 保 全 技 術 セ ン タ ー : ア ス フ ァ ル ト 舗 装 保 全 技 術 ハ ン ド ブ ッ ク , p 4 , 2 0 1 1 . 2 1 6 ) 国 土 交 通 省 道 路 局 都 市 ・ 地 域 整 備 局 : 費 用 便 益 分 析 マ ニ ュ ア ル , p . 2 , 2 0 0 3 . 8 1 7 ) 国 土 交 通 省 : 国 土 交 通 白 書 2 0 1 1 , p . 1 2 1 , 2 0 1 1 . 9 .

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1 8 ) 谷 口 聡 , 吉 田 武 : 舗 装 工 事 に お け る プ ロ ジ ェ ク ト レ ベ ル の L C C 算 定 法 に 関 す る 研 究 , 土 木 学 会 舗 装 工 学 論 文 集 第 7 集 , 2 0 0 2 . 1 2 1 9 ) 日 本 道 路 協 会 : 舗 装 設 計 施 工 指 針 , p p . 1 7 5 - 1 9 6 , 2 0 0 6 . 2 2 0 ) 日 本 道 路 協 会 : 舗 装 設 計 便 覧 , p p . 2 8 4 - 2 9 6 , 2 0 0 6 . 2 2 1 ) T h e A s p h a l t I n s t i t u t e : R e s e a r c h a n d D e v e l o p m e n t o f t h e A s p h a l t I n s t i t u t e ’ s T h i c k n e s s D e s i g n M a n u a l ( M S - 1 ) 9 t h E d i t i o n , p p . 8 - 1 1 , 1 9 8 2 . 8 2 2 ) 阿 部 忠 行 , 田 中 輝 栄 : ア ス フ ァ ル ト 舗 装 の 寿 命 予 測 , ア ス フ ァ ル ト , 1 9 8 6 . 1 1 2 3 ) 丸 山 記 美 雄 , 田 高 淳 , 笠 原 篤 : 積 雪 寒 冷 地 に お け る ア ス フ ァ ル ト 舗 装 の 疲 労 寿 命 予 測 手 法 , 舗 装 , 2 0 1 0 . 6 2 4 ) 谷 口 聡 , 伊 藤 正 秀 , 野 村 敏 明 , 安 部 忠 行 : 舗 装 デ ー タ ベ ー ス を 用 い た 供 用 性 曲 線 作 成 手 法 に 関 す る 研 究 , 土 木 学 会 舗 装 工 学 論 文 集 第 8 集 , 2 0 0 3 . 1 2 2 5 ) 建 設 省 道 路 局 国 道 第 一 課 , 建 設 省 土 木 研 究 所 道 路 部 舗 装 研 究 室 : 舗 装 の 管 理 水 準 と 維 持 修 繕 工 法 に 関 す る 総 合 的 研 究 , 第 4 1 回 建 設 省 技 術 研 究 会 報 告 , p p . 3 6 2 - 3 8 1 , 1 9 8 7 . 1 1 2 6 ) 落 合 文 雄 : 建 設 省 の 舗 装 デ ー タ ベ ー ス シ ス テ ム , ア ス フ ァ ル ト , V o l . 4 1 N o 1 9 8 , p p . 2 - 7 , 1 9 9 1 . 1 2 7 ) 阿 部 頼 政 , 飯 野 忠 雄 : わ だ ち 掘 れ 測 定 デ ー タ の 解 析 法 に 関 す る 研 究 , 土 木 学 会 論 文 集 , V o l . 4 7 8 v - 2 1 , p p . 1 1 7 - 1 2 3 , 1 9 9 3 . 1 1 2 8 ) 土 木 学 会 舗 装 工 学 委 員 会 , 舗 装 工 学 ラ イ ブ ラ リ 2 F W D お よ び 小 型 F W D 運 用 の 手 引 き , p . 1 , 2 0 0 2 . 1 2 2 9 ) 阿 部 長 門 , 丸 山 暉 彦 , 名 塚 忠 一 : F W D に 基 づ く 舗 装 の 寿 命 予 測 方 法 , 舗 装 , p p . 8 - 1 2 , 1 9 9 5 . 4 3 0 ) i E N G I N E E R I N G C o r p o r a t i o n : L T P P P r o d u c t s O n l i n e , h t t p : / / w w w . l t p p - p r o d u c t s . c o m / , 2 0 1 1 年 1 1 月 現 在

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第 2 章 動 的 荷 重 の 推 定 方 法 に つ い て

舗 装 は ,供 用 直 後 か ら 酸 素 や 紫 外 線 な ど の 影 響 に よ る 劣 化 や, 走 行 車 両 や 温 度 変 化 な ど の 疲 労 蓄 積 な ど に よ り 破 損 が 発 生 し , 供 用 性 が 低 下 す る と い わ れ て い る . 破 壊 の 形 態 は , 前 章 で 述 べ た よ う に , 路 面 性 状 の 低 下 が 主 で あ る 機 能 的 破 壊 ( 流 動 に よ る わ だ ち 掘 れ , す べ り 抵 抗 値 の 低 下 等 ) と , 構 造 的 破 壊 ( 路 床 ・ 路 盤 の 支 持 力 低 下 に よ る ひ び 割 れ 等 ) に 大 別 さ れ る 1 ) ク ラ ッ ク や 平 た ん 性 の 低 下 な ど に よ る 機 能 的 破 損 は , 路 面 の プ ロ フ ァ イ ル を 悪 化 さ せ , 走 行 車 両 の 走 行 性 も 悪 化 さ せ る . こ の と き の 車 両 の 鉛 直 方 向 の 振 動 に 起 因 す る “ 動 的 荷 重 ” も 路 面 の プ ロ フ ァ イ ル 悪 化 と と も に 増 加 す る . こ の 動 的 荷 重 が さ ら に 機 能 的 お よ び 構 造 的 な 破 損 の 進 行 を さ ら に 促 進 す る と 考 え ら れ る . 舗 装 路 面 と 走 行 車 両 の 振 動 に つ い て は , 国 内 外 問 わ ず , 様 々 な 研 究 が 報 告 さ れ て い る 2 )~1 0 ) ま た , 舗 装 路 面 と 車 両 走 行 時 の 動 的 荷 重 に つ い て は , 汎 用 車 両 運 動 シ ミ ュ レ ー シ ョ ン パ ッ ケ ー ジ ウ エ ア(Tr u c k S i m )1 1 )を 用 い た 既 存 の 研 究 1 2 )も あ る が ,実 際 の 路 面 の プ ロ フ ァ イ ル と 走 行 車 両 の と の 関 係 性 に つ い て 研 究 さ れ た 報 告 は な い . 本 研 究 で は , 路 面 プ ロ フ ァ イ ル に 起 因 す る 走 行 車 両 の 鉛 直 方 向 の 振 動 と 舗 装 に 作 用 す る 動 的 荷 重 の 関 係 を 明 ら か に す る こ と で , 舗 装 が 受 け る 構 造 的 ダ メ ー ジ を 推 定 で き る 可 能 性 が あ る と 考 え , こ れ ら の 関 係 に つ い て 検 証 を お こ な っ た . た だ し , ポ ー ラ ス ア ス フ ァ ル ト 舗 装 等 の 開 粒 度 舗 装 は , 骨 材 飛 散 や , 基 層 ア ス フ ァ ル ト の 剥 離 な ど 構 造 的 破 損 以 外 の 破 損 が 生 じ る た め に , 本 研 究 で は 検 証 よ り 除 外 し た .

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2 . 1 . 動 的 荷 重 の 測 定 路 面 プ ロ フ ァ イ ル に 起 因 す る 走 行 車 両 の 鉛 直 方 向 の 振 動 か ら 舗 装 が 受 け る 構 造 的 ダ メ ー ジ を 推 定 す る た め に , こ こ で は , 動 的 荷 重 を 測 定 す る 方 法 に つ い て 検 討 を 行 っ た . 測 定 方 法 は , 車 両 走 行 時 に 車 体 ( 以 下 , バ ネ 上 ) お よ び 車 軸 ( 以 下 , バ ネ 下 ) の 鉛 直 方 向 の 加 速 度 を 測 定 し , そ れ に よ り 動 的 荷 重 を 算 出 す る 手 法 と し た . ま た , こ の 手 法 の 有 効 性 を 実 証 す る た め に , 構 内 走 行 試 験 を 実 施 し ,“バ ネ 上 お よ び バ ネ 下 の 鉛 直 加 速 度 か ら 算 出 し た 動 的 荷 重 ” と “ 実 測 し た ひ ず み よ り 算 出 し た 動 的 荷 重 ” を 比 較 し 、 評 価 し た . 検 討 は , 以 下 の 手 順 で 行 っ た . ① 鉛 直 加 速 度 測 定 は , 構 内 の 試 験 走 路 に 形 状 が 既 知 の ハ ン プ を 設 け , こ の ハ ン プ を 車 両 が 走 行 し た 時 の バ ネ 上 お よ び バ ネ 下 の 位 置 に 設 置 し た 加 速 度 計 よ り 測 定 し た . ② 走 行 車 両 が ハ ン プ に 与 え る 動 的 荷 重 は , ハ ン プ の 裏 面 に 設 置 し た ひ ず み ゲ ー ジ で 測 定 さ れ た ひ ず み に よ り 求 め た . た だ し , ひ ず み と 動 的 荷 重 の 関 係 は 次 ペ ー ジ に 示 す 室 内 試 験 に て 検 証 を 行 っ た . ③ 上 記 の 加 速 度 計 で 測 定 さ れ た 加 速 度 と ひ ず み ゲ ー ジ に よ り 測 定 さ れ た 動 的 荷 重 の 関 係 を 比 較 し た .

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動 的 荷 重 と 加 速 度 計 の 関 係 に つ い て 走 行 試 験 を 行 う 前 に , 鋼 鉄 製 の ハ ン プ に 設 置 し た ひ ず み ゲ ー ジ で 動 的 荷 重 の 測 定 が 可 能 か 室 内 試 験 に て 検 証 を 行 っ た . 検 証 実 験 は , 写 真 2 - 1 に 示 す よ う に , 鋼 鉄 製 の ハ ン プ と 同 じ 材 料 の 鋼 板 に ひ ず み ゲ ー ジ を 設 置 し , そ の 上 部 に エ ア ー シ リ ン ダ ー を 用 い て 鉛 直 方 向 に 動 的 荷 重 を 発 生 さ せ , 動 的 荷 重 と ひ ず み の 関 係 を 求 め た . そ の 結 果 を 図 2 - 1 に 示 す 写 真 2 - 1 動 的 載 荷 試 験 状 況 y = 0.3258x R2 = 0.995 0.0 0.5 1.0 1.5 2.0 2.5 3.0 3.5 4.0 4.5 5.0 0 2 4 6 8 10 12 14 16 荷重(kN) ひ ず み( ε)

図 1 - 5   総 合 的 な ア セ ッ ト マ ネ ジ メ ン ト シ ス テ ム の イ メ ー ジ   ( 出 典 : 低 頻 度 メ ガ リ ス ク 型 の 沿 岸 域 災 害 に 関 す る 多 様 な 効 果 を 持 つ 対 策 の 評 価 に 関 す る 研 究 1 1 ) ) 図 1 - 5 よ り , 総 合 的 な ア セ ッ ト マ ネ ジ メ ン ト シ ス テ ム を 構 築 す る た め に は , 以 下 の 流 れ が 必 要 で あ る . ① 設 計 ・ 施 工
表 1 - 1   ア ス フ ァ ル ト 舗 装 の 破 損 の 種 類   ( 出 典 : ア ス フ ァ ル ト 舗 装 保 全 ハ ン ド ブ ッ ク   p 4 )   機能 構造 路床・路盤の沈下による わだち掘れ ・地下水の影響などによる路床・路盤の支持力低下および圧密沈下・路盤の締固め不足 ・交通量および交通荷重の増大 ◎ 流動によるわだち掘れ ・夏期の高温時における交通量および交通荷重の増大・車両走行位置の集中化 ・混合物の品質不良(アスファルト量の過多,軟質アスファ  ルトの使用,細粒分
図 1 - 8   F W D の 基 本 構 造   写 真 1 - 2   F W D 測 定 状 況 ( 大 成 ロ テ ッ ク 所 有 )   FWD測定結果 弾性係数の推定 多層弾性理論 応力,ひずみの計算 破壊基準式による載荷輪数の計算 ダメージの検討 マイナー則の適用 舗装の残存寿命の予測 図 1 - 9   F W D を 用 い た 舗 装 寿 命 予 測 の フ ロ ー チ ャ ー ト
図 2 - 1 よ り , 動 的 荷 重 ( P ) と ひ ず み ( ε ) の 関 係 を 式 ( 2 . 1 ) に 示 す . ( 2 . 1 )   こ の 関 係 式 を 用 い て , ハ ン プ 通 過 時 の 測 定 ひ ず み か ら , 動 的 荷 重 を 求 め , 加 速 度 と 動 的 荷 重 を 比 較 す る 方 法 で 検 討 を 行 っ た . バ ネ 下 の 鉛 直 加 速 度 の 測 定 の 概 要 を 図 2 - 2 に , ハ ン プ お よ び ハ ン プ
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