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メタルハライドランプ式耐候性試験装置

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Academic year: 2021

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キーワード:促進耐候性試験、ウェザーメータ、メタルハライドランプ、プラスチック、塗膜、劣化、紫外線

はじめに

各種材料や製品の耐久性は重要であり耐候 性試験の必要性が年々増加しています。耐候 性試験には屋外暴露試験と促進耐候性試験が あります。屋外暴露試験は使用実態を良く反 映できますが長時間を要するため、人工光源 を用いた促進耐候性試験が主に用いられます。

今回 設置 した 岩崎 電 気 ㈱製 アイ スー パ ー UV テスター(SUV-W161)は非常に強い紫外 線を照射出来るメタルハライドランプを使用 しているため極めて促進性に優れた耐候性試 験装置です。そのため屋外曝露1年分に相当 する紫外線を約 50 時間で照射することが出 来ます。試験対象はプラスチックや塗装品だ けでなく長期間の耐候性試験が必要とされる 住宅建材や太陽電池関連の部品なども対象と なります。本装置はJISなどの規格には適用 されていませんが、優れた促進性を生かして 製品の耐久性および信頼性の維持や改善、ト ラブルの原因究明のために用いられます。

装置の外観および仕様

図1に装置の外観を示します。試験試料は 図 2 のように試料台(422mm×190mm)にア ルミテープで固定し、メタルハライドランプ を用いて紫外線を含む強力な光を試料に照射 します(図3)。

装置の主な仕様は以下の通りです。

・照射光の波長:295nm〜450nm

・紫外線強度:

150±8mW/cm2(300nm〜400nm)

・紫外線の均斉度:90%

・有効照射エリア: 422mm×190mm

・温度コントロール範囲

図1.試験装置の外観

図2.サンプルをセットした試料台

図3.照射時の内部の様子 照射時:50〜85℃、暗黒時:35〜75℃

・湿度コントロール範囲

照射時:40〜70%RH、暗黒時:50~90%RH

・試験方法 (1)光連続照射 (2)光→休止サイクル (3)光→結露サイクル (4)光→結露→休止サイクル (5)光→休止→結露サイクル

Technical Sheet 

メタルハライドランプ式耐候性試験装置

No.12001

地方独立行政法人

大阪府立産業技術総合研究所      〒594-1157 和泉市あゆみ野

2 丁目 7 番 1 号

http://tri-osaka.jp/   Phone:0725-51-2525 

(2)

紫外線照射試験

ポリカーボネートは透明性や寸法安定性お よび耐衝撃性に優れていることから、高性能 化や長寿命化が要求される光学材料や自動車 用ライトなど多くの分野で用いられています。

しかし、紫外線の吸収により着色物質が生成 し試料表面の変色(黄変)が問題となっていま す。

そこで市販のポリカーボネート樹脂板(厚

さ 2mm)を試料として、メタルハライド耐候

性試験 を行 いま した 。 試験条 件は 放射 照度 1500W/m2、ブラックパネル温度63℃、湿度 50%とし、所定の時間連続照射をしました。

試料は図4に示すように試験開始3時間でわ ずかに黄変が認められ試験時間の経過ととも に黄変の進行が見られました。試験前の試料 を基準として測色計で色差を測定した結果、

試験開始 3 時間で色差(⊿E*ab)は 0.57、24 時間では17.19と非常に大きな数値となりま した。

次に比較のために同じポリカーボネートを 用いて高照度キセノン耐候性試験を行い色差 を測定しました。試験条件は放射照度180W /m2、ブラックパネル温度63℃、湿度50%、

2時間中18分の先行降雨(スプレー)を行い 所定の時間試験を行いました。試料は試験開 始100時間でわずかに黄変が認められ試験時 間の経過とともに黄変の進行が見られました。

測色計で色差を測定した結果、試験開始100 時間で色差(⊿E*ab)は1.44、400時間では 8.15となりました。

メタルハライド耐候性試験と高照度キセノ ン耐候性試験の色差の変化を図5に示します。

Y軸は色差(⊿E*ab)を、X軸(下段赤色)はメ タルハライド耐候性試験の試験時間を、X軸

(上段青色)は高照度キセノン耐候性試験の 試験時間を示します。図5からメタルハライ ド耐候性試験と高照度キセノン耐候性試験で

は最終的に到達する色差は異なるものの色差 の増加傾向は良く似ていることが分かります。

またメタルハライド耐候性試験 13 時間の時 の色差が高照度キセノン耐候性試験275時間 に相当したことから、今回の試験条件では本 装置は高照度キセノンに対して約 20 倍の促 進性が認められました。

さいごに

当研究所には、本装置の他に各種の耐候性 試験装置(高照度キセノン、低温キセノン、

紫外線蛍光灯、サンシャインカーボン、紫外 線カーボン)を設置しています。これらの装 置は試験試料や目的に応じて使い分けること が出来ます。更に試料表面の化学的な変化、

分子量測定、抗酸化剤等の添加剤の分析、強 度試験なども実施しておりプラスチックの総 合的な劣化評価に取り組んでいます。

耐候性試験だけでなく試験後の試料の劣化 評価もあわせて皆様のご利用をお待ちしてお ります。

試験前 3H 6H 12H 24H 48H 96H 図4.ポリカーボネートの変色の状態

0 5 10 15 20

0 5 10 15 20 25

0 100 200 300 400 500

試験時間(メタルハライド:Hr) 試験時間(キセノン:Hr)

色差(⊿E*ab)

図5.試験時間と色差の変化

:メタルハライド

:キセノン

作成者 顧客サービス室 顧客サービス課 岩崎 和弥        Phone  0725-51-2630  発行日  2012 年 4 月 9 日

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