国立防災科学技術セソター研究速報 第6;} 1967年7月
624,042.7 =621−533:550.346
耐震実験装置に関する試験研究報告
(第1報)
Reports of Experimental Stu(iy for an
Electrohydrau1ic Vibration Generation System
(First Report)ま え が き
近時わが国の国土開発の高度化に伴つて,建築物,タ.ム,道路,橋,堤防等各種構造物が大型化し,
しかも好ましくない地盤に建設しなけれぱならない場合が多くなった.地震に対し安全にして経済的に 建造するためには,地震時に呑ける構造物と地盤の振動応答性状,破壊状況等について,精密な解析を 行在うことが必要となった.
従来関係機関に拾いて種々の耐震実験が行なわれてきたが,実験台の容量が小さいため構造物を部分 的に実験するとか相似率の低い模型縮尺による実験をせざるをえない欠陥があり,実物大に近い模型を 用いて耐震実験の必要性が,各界関係者の間で強く要望されてきた.
国立防災科学技術セソターでは,昭和4工年度大型耐震実験装置整備を前提として、耐震実験用大出力 加振機の試作試験を行なった.この大型耐震実験装置ぱ規模性能において世界にその前例がなく多額の 経費を要するものである.そもそも地震波を忠実にシミュレートする大型の耐震実験装置を実現させる ためには,大出力高性能の油圧式加振機の製作,大型の振動台の支持,振動台を数個の加振機で多点加 振する場合の制御,基礎の施工.騒音振動対策等解決し在けれぱ庄ら在し(技術上の問題点が多い.
これらの問題を解決するため,二,三の試験研究を行たったので第1報として報告する、
・・グ
一1一一
耐震実験装置に関する試験研究報告(第1報) 国立防災科学技術セソクー研究速報 第6号 1967
耐震実験用大出力加振機拾よび付属装置の概要は次のとおりであり,三菱重工業株式会社名古屋航空 機製作所大幸工場で製作されたものである.
1.加 振 機
出力 90,000kg−G
最大振幅 100㎜
ピストン受圧面積 550c㎡
ピストン重量 900kg 2、試験用振動台
大きさ 3.5mx3.5mxO.4m
許容塔載荷重 30,000kg
外観 箱形ガーダ溶接構造 重量 約4,700kg
3.振動台支持機構
垂直方向 コロ軸受による4点支持 水平方向(振動方向) コロ軸受ガイド4点
および静圧軸受ガイド2点(片側)
4.加振機架台 H,I形鋼溶接構造 5.油 圧 源
型式 ブラ1・ジヤー型定吐出ポソプ 吐出量 300Zノ句inx2台 圧力 210kg■㎝2
6一バラス ト 鋳型等 16,100kg 7.制御回路 図一1に示す
本試験にあたっては,三菱重工業株式会社名古屋航空機製作所関係老の協力により行なわれたもので あり,深く謝する.
本試験研究の担当者は,国立防災科学技術セソター第3研究部長 菅原正巳,同企画課長 福沢久勝,
同企画課 小池幸男,同第3研究部 勝山ヨシ子・尾崎春子である.な拾,以下の執筆は菅原正巳・勝 山ヨシ子が行在つた.またデータ解析にあた(て,国立防災科学技術セソター第3研究部八十島久,渡 辺八重子の協力を得た.
一2一
ン加振機制御回路図
90ト
90トン加振機 サーボ増幅器
サーボ弁
−−
、−
−、
試験台
7散1
/ 案内軸受 一制止台︒o.◎z胞阜誼無埠制
㎝.◎z胞単壬怒阜制
幽掲目倶誼怒
一.oz胞単男怒埠制
眺
利得 レベル
静圧軸受
振動
設定器一圧一豪一i■一一i一一一7
利得 利得 /
/
一補「
振動量
Z
演算増幅器
開ループ制御 補助継電器接点
㏄^
亙。
K
〆11
モードセレクタスイッチ
・・扱・扱・㌫惚桝
帰還変位信号 帰還変位信号
信号増幅器 復調器
㏄^ DM
利得およぴレベル
㏄^ DM
制御系 設定器
帰還変位信号
DM
㏄^
帰還加速度信号
DM
㏄^
モードセレクタ回路
モードNo.
入力信号 制御信号 補償信号
M。
変 位 変 位 な し
M。
変 位 変 位 速 度
M。
変 位 変 位 加速度
M。
加速度 加速度 加速度
M。
加速度 変 位 加速度
M。
自 由接続
増構
漸機
器
皮〜生
玄弓発
正周波数
K
2帯域
設定器
始 動
電磁弁
復 帰
不規則波 発生器
上限 振幅
下限 振幅設定
始功位置
設 定
セレクタスイッチ
SIN
補助継電器
RDM刊
Tl
XN■EI S
ヨーRDM
K,EXT
0
刑 時 油圧印加
限
リミットスイッチ
○外
部入力
1
・K
異常
制御電源1{榊ブ
シ制御電源
油圧源
非 常 停 止
電 源 ス イ
ツ
チ
100ボルトAC
安定化電源