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耐環境コーティング材料の耐減肉特性評価試験装置の開発

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Academic year: 2021

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(1)主要な研究成果. 耐環境コーティング材料の耐減肉特性評価試験装置の開発 背 景 ガスタービン高温部品にセラミックスを適用することによって無冷却化が可能となり、複合発電プラントな ど、ガスタービンを用いる発電システムの一層の熱効率向上が期待される。しかしながら、燃焼ガス流中では 水蒸気との反応・気化によりセラミックスに減肉が進行するため、減肉を防止する耐環境コーティングの開発 が必要である。耐環境コーティング材料の探索には、材料の耐減肉特性を定量的に評価する必要があるが、試 験・評価には長時間を要するため、従来の大規模な燃焼ガス流曝露試験装置では困難を伴う。そのため、耐環 境コーティング材料の耐減肉特性評価には、新たに小型かつ簡便な試験装置を開発する必要がある。. 目 的 耐環境コーティング材料の耐減肉特性を定量評価できる小型かつ簡便な試験装置を開発する。. 主な成果 1.高温ガス流材料減肉試験装置の開発 耐環境コーティング材料の耐減肉特性評価に必要な雰囲気ガス条件(水蒸気分圧、ガス温度)を制御する ことができる高温ガス流材料減肉試験装置を考案・試作した(図 1、表 1)。本試験装置では加熱源に高温電 気炉を採用するとともに、雰囲気ガスの加熱部に伝熱促進体を設置することにより小型化し、加熱した雰囲 気ガスを縮流させて約 10m/sまでのガス流速による長時間の試験を簡便に実施することが可能である。 2.高温ガス流材料減肉試験装置の検証 燃焼ガス流中での耐減肉特性* 1 が既知の Al2O3 を用いて、本試験装置による曝露試験* 2 を行い、以下の ことを明らかにした。 (1)本試験装置は Al2O3 に対して減肉現象を発現させることができる。Al2O3 の重量は燃焼ガス流曝露試験 と同様に、試験時間に対してほぼ直線的に減少するため(図 2)、重量減少速度による耐減肉特性評価 が可能である。 (2)Al 2 O3 の重量減少速度に及ぼすガス温度と水蒸気分圧の影響を検討した結果、見かけの活性化エネル ギーと水蒸気分圧に係わる指数は燃焼ガス流曝露試験の結果と概ね一致する(図 3、図 4、表 2)。 以上の結果から、開発した高温ガス流材料減肉試験装置は、材料の耐減肉特性の定量評価が可能であり、耐 環境コーティング候補材料の探索・評価に活用できる。. 今後の展開 耐環境コーティング候補材料として有望な高純度 ZrO2(Y2O3 安定化 ZrO2)* 3 の耐減肉特性について、本試 験装置を用いて評価する。 主担当者 関連報告書. エネルギー技術研究所 高効率発電領域 上席研究員 百合 功 「ガスタービン用セラミックスの耐環境コーティングの開発─耐減肉特性評価のための高温 ガス流材料減肉試験装置の開発─」電力中央研究所報告: Q08033(2009 年 8 月). * 1 :例えば、電力中央研究所報告 W02017「燃焼ガス流中におけるセラミックスの減肉予測手法の開発」 * 2 :試験条件は温度 1300 ∼ 1500 ℃、水蒸気分圧 40 ∼ 70kPa、ガス流速 1 ∼ 8m/s、圧力は大気圧、試験時間は最大 60 時間とした。また、試験片曝露部寸法は幅 16×奥行5 ×厚さ1mm である。 * 3 :電力中央研究所報告 W03009「ガスタービン用セラミックスの耐減肉コーティングの開発」. 108.

(2) 6.化石燃料発電. 表1 高温ガス流材料減肉試験装置の設計仕様 ●ガ ス 温 度. MAX. 1700℃. ●ガ ス 圧 力. 大 気圧. ●雰 囲気 ガス. Air+H2O、あるいは 搬送 ガス+H2O. ●水 蒸気 分圧. MAX. 70kPa. ●ガ ス 流 速. MAX. 10m/s. ●試 料 寸 法. 板状: 5× 20×t 1mm(基 準). ●装 置 寸 法. 1800W×1850H× 950Lmm. ●装 置 構 成. 高温試験部、雰囲気ガス供給部、制御部等. 本装置では、雰囲気ガス(水蒸気分圧、空気量等) の調整も含めて自動制御される。. 重量減少速度(mg/cm h). 1.0 0.0. 2. 本試験装置 T = 1490℃,P = 0.1MPa V = 4m/s,PH2O = 70kPa. Al2O3. 2. 重量変化(mg/cm ). 図1 高温ガス流材料減肉試験装置の構成概略. -1.0 -2.0. 燃焼ガス流曝露試験装置 T = 1500℃,P = 0.3MPa V = 150m/s,PH2O = 31kPa. -3.0 0. 10. 20. 30. 2. 重量減少速度(mg/cm h). -2 0.010 10. 本試験装置 P = 0.1MPa PH2O = 70kPa ● V = 8m/s ▲ V = 1m/s. -3. 10 0.001. 5.0. 6.0. 7.0. 8.0. 図3 重量減少速度に及ぼすガス温度の影響. 0 1.000 10. 表2 ガス温度と水蒸気分圧の影響. Al2O3 燃焼ガス流曝露試験装置 T = 1500℃,P = 0.4MPa V = 150m/s. 本 試 験 燃焼ガス流曝露試験. n. 220 ∼ 270 約240. 1.2 ∼ 1.5 1.3 ∼ 1.5. E Re0.8 k w = c・exp − ・( PH 2 O ) n・ RT P. -3 0.001 10. 20. E (kJ/mol). 注:燃焼ガス流曝露試験における重量減少速度   式は以下の通り。. 本試験装置 P = 0.1MPa,V = 4m/s ● T = 1490℃ ▲ T = 1360℃. 10. -1 0.100 10. 燃焼ガス流曝露試験装置 P = 0.4MPa, V = 150m/s PH2O = 70kPa. 10,000/ガス温度(1/K). 図2 試験時間と重量変化の関係. -2 0.010 10. Al2O3. 4.0. 試験時間(h). -1 0.100 10. 0 1.000 10. 40. 60. 100. kw : 重量減少速度(mg/cm2h) ,c : 定数 E : 見かけの活性化エネルギー(kJ/mol) R : ガス定数 (8.31kJ/kmol・K) T : ガス温度 (K) ,PH2O : 水蒸気分圧 (MPa) n : 水蒸気分圧に係わる指数 Re : レイノルズ数,P : ガス圧力 (MPa). 水蒸気分圧(kPa) 図4 重量減少速度に及ぼす水蒸気分圧の影響. 109. 6.

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