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目次 1. 総論 目的 基準策定の方法について 評価体制 審議経過 実機での試験の概要 目的 供試品の選定について 試験項目の検討 試験結果

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平成29年度

商取引適正化・製品安全に係る事業

(屋外式カセットストーブの基準策定)

報告書

平成30年2月

一般財団法人日本ガス機器検査協会

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目次

1.総論... 1 1.1 目的 ... 1 1.2 基準策定の方法について ... 2 1.3 評価体制 ... 3 1.4 審議経過 ... 4 2.実機での試験の概要 ... 5 2.1 目的 ... 5 2.2 供試品の選定について ... 5 2.3 試験項目の検討 ... 8 2.4 試験結果 ... 16 2.5 仕様基準の妥当性確認 ... 20 3.屋外式カセットストーブの仕様基準の策定 ... 45 3.1 屋外式カセットストーブの仕様基準案 ... 45 3.2 仕様基準と器具省令別表第3の対比表案 ... 79 3.3 委員から出された意見の概要 ... 83 3.4 仕様基準の検討概要(委員会の開催概要) ... 88 4.参考資料 ... 104

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- 1 - 1. 総論 1.1 目的 液化石油ガスの保安の確保及び取引の適正化に関する法律(昭和42年法律第149号)にお いては、同法の対象とする「液化石油ガス器具等」を定め、安全性の確保のため、技術上の基準 を満たすこと等を規定している。技術上の基準は「液化石油ガス器具等の技術上の基準等に関す る省令」(昭和43年通商産業省令第23号 以下「省令」という。)別表第3にこれを定めてい るが、同表は「液化石油ガス器具等」が満たす安全性能(性能基準)を示しており、この性能を 満たす例としての仕様基準を通達「液化石油ガスの保安の確保及び取引の適正化に関する法律及 び関係政省令の運用及び解釈について」(20140901商局第3号 以下「通達」という。) の別添5に定めている。 通達別添5中「開放式若しくは密閉式又は屋外式ストーブ」の欄には、「開放式のもののうち 容器が組み込まれる構造のもの(以下「組込型ストーブ」という。)として、屋内で使用される 組込型のストーブの仕様基準はあるが、屋外で使用される容器(カセットボンベのこと)を使用 するストーブの仕様基準はない。又、屋外式のストーブの仕様基準はあるが、これはカセットボ ンベを使用することを前提としたものとはなっていない。 以上より、屋外式カセットストーブは屋外式ストーブに分類されるため「液化石油ガス器具等」 に該当するものの、基準がないため規制の対象から外れた運用となっていた。こうしたことから、 今年度は屋外式カセットストーブの仕様基準案の策定を行い、通達の改正に資することを目的と する。

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- 2 - 1.2 基準策定の方法について 学識経験者、製造事業者、消費者等によって構成される委員会を組織し、屋外式カセットスト ーブの仕様基準案の検討を行った。また、仕様基準案は、実際に販売されている商品に適用が可 能であり、現実的なものとする必要があるため、市場に販売されている屋外式カセットストー ブを10型式程度購入し(1型式につき2台程度購入)、試験を行い、仕様基準 案として定め る項目や基準値の検討及び評価を行った。 なお、仕様基準案は以下の条件に基づいて策定を行った。 ① 屋外式カセットストーブについて、組込型(カセットボンベが本体に組み込まれるもの)、 直結型(カセットボンベとバーナー部を直接接続するもの)及び分離型(カセットボンベ とバーナー部を硬質管以外の管により接続するもの)の仕様基準を策定すること。 ② 具体的な材料、構造、性能等について規定することとし、省令別表第3の安全性能(性能 基準)を満たすものとすること。 ③ 策定に当たっては通達別添5中の組込型ストーブ及び屋外式ストーブの仕様基準を踏 まえ検討を行うこととし、策定する仕様基準は実際に販売されている商品に適用可能で あり、現実的なものとすること。 ④ 特定の企業に有利なものとならないようにすること。 ⑤ 体裁については、通達別添5に準じたものとすること。

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- 3 - 1.3 評価体制 屋外式カセットストーブの仕様基準案策定にあたっては、高度な専門的知識や消費者の観点か らの意見を必要とする場合がある。このような状況に対処するため、学識経験者、業界団体、及 び消費者等で構成する「屋外式カセットストーブ基準策定委員会」を設け、審議を行った。 屋外式カセットストーブ基準策定委員会のメンバー構成は、次のとおりである。 屋外式カセットストーブ基準策定委員会 委員長 堀 守雄 拓殖大学名誉教授 委員 池田 正慶 独立行政法人国民生活センター 委員 小方 秀夫 株式会社ニチネン 委員 篠崎 直美 主婦連合会 委員 嶋田 憲孝 株式会社旭製作所 委員 田瀬 明彦 株式会社新越ワークス 委員 土井 正次 株式会社千石 委員 端山 純子 特定非営利活動法人東京都地域婦人団体連盟 委員 村上 洋介 東邦金属工業株式会社 委員 丹羽 哲也 一般財団法人日本ガス機器検査協会

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- 4 - 1.4 審議経過 屋外式カセットストーブ基準策定委員会 第1回 平成29年9月14日(木) 〇 委員会規約の制定について 〇 屋外式カセットストーブの概要について 〇 屋外式カセットストーブの基準策定に係る検討概要について (1)基準の検討 (2)実験計画 第2回 平成29年12月13日(水) 〇 屋外式カセットストーブの基準策定に係る検討について (1)屋外式カセットストーブ基準案に対するご意見と対応案 (2)散水試験及び有風試験に関する実験結果 (3)屋外式カセットストーブの基準案について 第3回 平成30年1月23日(火) 〇 屋外式カセットストーブの基準策定に係る検討について (1)屋外式カセットストーブ基準案に対するご意見と対応案 (2)屋外式カセットストーブの仕様基準案 (3)器具省令(技術上の基準)と解釈(技術的内容)の対比表(案)

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- 5 - 2.実機での試験の概要 2.1 目的 屋外式カセットストーブの基準策定にあたって、策定する基準は、実際に販売されている商品 に適用が可能であり、現実的なものとするため、市場に販売されている製品を10型式程度購入 し、試験を行い、仕様基準として定める項目や基準値の検討及び評価を行うことを目的とする。 2.2 供試品の選定について 日本国内で販売されている屋外式カセットストーブについて、様々なブランド、種別、形状及 び構造の製品を偏りなく選定した。なお、製品は各型式2台購入した。購入した製品は表1-1の とおりである。 表1-1 購入した製品(注 1) 識別 A B 種類 組込型 組込型 寸法 使用時:約 260×180×255 mm 使用時/幅 195×奥行 190×高さ 390(mm) 点火 方式 圧電点火 圧電点火式 ガス 消費量 40~50 g/h 1.6kW(1400kcal/h) 115g/h *1 *1:気温 20~25℃時、最大火力で使用したときの 30 分間 実測値を 1 時間の消費量に換算 安全 装置 ― 圧力感知安全装置(閉止型) 外観 写真 (注 1):寸法、点火方式、ガス消費量、安全装置については取扱説明書から転記した。

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- 6 - 表1-1 購入した製品(注 1) (続き) 識別 C D 種類 組込型 組込型 寸法 (使用状態) 258mm(幅)×208mm(奥行)×294mm(高さ) ― 点火 方式 圧電点火方式 電圧着火方式 ガス 消費量 約 1.0kW(約 850kcal/h 約 72g/h) 80g/hr 安全 装置 圧力感知安全装置(容器離脱型)、 転倒時消火装置、立ち消え安全装置 ― 外観 写真 識別 E F 種類 組込型 直結型 寸法 幅 230mm×奥行 195mm×高さ 190mm 約φ16×17.5(h)cm 点火 方式 圧電点火方式 圧電点火式 ガス 消費量 約 70 g/h 約 55.2g/h[660kcal/h] (レギュラー缶使用時) 安全 装置 圧力感知安全装置 ― 外観 写真 (注 1):寸法、点火方式、ガス消費量、安全装置については取扱説明書から転記した。

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- 7 - 表1-1 購入した製品(注 1) (続き) 識別 G H 種類 直結型 組込型 寸法 幅 170×奥行 240×高さ 320mm (使用時、ST-760 ST-700 装着時) 175×140×270mm(Inner box) 点火 方式 圧電点火方式 圧電自動点火 ガス 消費量 ― 71g/h 安全 装置 ― ― 外観 写真 識別 I J 種類 直結型 直結型 寸法 ― 約 150×290×225(高さ)mm(使用時) ※カセットボンベ含む 点火 方式 ― 圧電点火方式 ガス 消費量 ― 最大ガス消費量(周囲温度 20℃)) レギュラーガス:64g/h プレミアムガス:68g/h 安全 装置 ― ― 外観 写真 (注 1):寸法、点火方式、ガス消費量、安全装置については取扱説明書から転記した。

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- 8 - 2.3 試験項目の検討 屋外式カセットストーブの仕様基準について、実機を用いて実力値を把握の上検討することと したため、どのような項目を実施するか、以下のとおり選定した。 2.3.1 総論 屋外式カセットストーブは通達別添5中「開放式若しくは密閉式又は屋外式ストーブ」の屋 外式ストーブに分類されるが、屋外式ストーブの仕様基準はカセットボンベを使用することを 前提としたものとはなっていない。一方、カセットボンベを使用することを前提としたものの 基準が「開放式若しくは密閉式又は屋外式ストーブ」の欄に、「開放式のもののうち容器が組 み込まれる構造のもの(以下「組込型ストーブ」という。)として規定されているが、これは 開放式(屋内で使用されるもの)を前提としたものである。以上のことから、屋外式カセット ストーブは、屋外式ストーブ及び組込型ストーブの仕様基準を踏まえ検討を行い、「屋外用と して必要な項目」及び「カセットボンベを使用するガス燃焼機器として必要な項目」を仕様基 準として規定する必要がある。また、カセットボンベを使用するガス燃焼機器には、特定液化 石油ガス器具等にカートリッジガスこんろがある。従って、実機の試験項目を検討する上で、 「開放式若しくは密閉式又は屋外式ストーブ」の屋外式ストーブ及び組込型ストーブ、カート リッジガスこんろの仕様基準を参考とした。 なお、試験項目の検討にあたり、以下のものは除外することとした。 ①適用ガス用容器(注2)を使用するもの 液 化 石 油 ガ ス を 充 塡 し た 容 器 を 使 用 す る 製 品 の う ち 、 既 に 基 準 が 規 定 さ れ て い る 「 屋 外 式 ス ト ー ブ 」 と の 違 い を 明 確 に し 、 適 用 除 外 ガ ス 用 容 器 を 使 用 す る 構 造 の も の を 対 象 と す る 仕 様 基 準 に す る た め 、 適用ガス用容器を使用するものは対 象外とすることとした。 (注2):適用ガス用容器とは、平成9年通商産業省告示第139号(高圧ガス保安法施行令関係告示)第 4条第1号又は第3号に該当する液化石油ガスを充塡した容器(「適用除外ガス用容器」という。) 以外の容器 ②交流電源を使用するもの 現在、交流電源を使用するものは製造されていない。屋外式カセットストーブは持ち運び 可能なポータブル機器であり、屋外において交流電源を使用することは考えにくい。そのた め、屋外式カセットストーブの試験項目の検討においては、交流電源を使用するものは対象 外とすることとした。 ③開放式のものに特有の項目 開放式のものに特有の項目として「表示液化石油ガス消費量が7キロワット以下であるこ と」、「不完全燃焼を防止する機能を有すること」と規定されているが、これらの項目は屋 内で使用する機器に対する項目である。特に不完全燃焼に関しては、屋外の場合、排気ガス の滞留や不完全燃焼による一酸化炭素の充満は起こりにくく、中毒事故に繋がるとは考えに くい。また、「電装基板を有するものにあっては、当該基板のはんだ部は通常使用時の温度 変化に耐えること」の基準も規定されているが、この基準は安全装置とつながる電装基板の はんだ部割れが原因で、安全装置の不正改造が起こったことから規定されたものである。屋

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- 9 - 内用のものは不完全燃焼やガス漏れなどが発生したときの危険度が高いため、不完全燃焼防 止のための安全装置の搭載が義務づけされているとともに不完全燃焼防止装置などの安全 装置とつながる電装基板の基準や不正改造防止に関する基準が規定されている。一方、屋外 式のものは不完全燃焼やガス漏れなどが発生しても拡散しやすいため不完全燃焼防止のた めの安全装置を搭載した製品がないのが現状である。さらに、屋外式カセットストーブに搭 載されている安全装置としては、組込型の圧力安全装置だけである。現状の圧力安全装置は 機械的制御となっており、はんだ割れが関係することはない。そのため、屋外式カセットス トーブの試験項目の検討においては、開放式のものに特有の項目は対象外とすることとし た。ただし、開放式のものに特有の項目を対象外としたことによる不完全燃焼を防止する機 能の搭載は規定しない方向だが、屋外で必ず使用することが安全上最も重要であるため、「屋 内やテント内、車内で使用すると死亡事故に至るおそれがある」旨の警告表示を設けること を検討した。 ④鳥等の異物に関する項目 屋外式のものは「ケーシングは、鳥等の異物が入らない措置が講じられていること」と規 定されているが、屋外に常設する機器を想定して規定されている項目である。屋外式カセッ トストーブは持ち運び可能なポータブル機器であり、常設する機器のように外に置いたまま 機器から離れて放置することはない。また、屋外式であるため、空間を暖めるものではなく、 暖を取るためには機器の前に人がいることになる。こうした状況下で鳥等の異物が入ること は考えにくいため、屋外式カセットストーブの試験項目の検討においては、鳥等の異物に関 する項目は対象外とすることとした。 2.3.2 屋外式カセットストーブの実機での試験項目(P105以降参照。以下、同じ。) の項番1「耐熱性」について: 省令では「通常想定される使用環境に応じた適切な耐熱性、耐食性等を有する部品及び材料 が使用されるものとする」との技術上の基準があり、これら確認する上で必要な基本的な項目 であるため、選定した。ただし、開放式若しくは密閉式又は屋外式ストーブでは、「液化石油 ガスの取入部からバーナーまでの液化石油ガスの通る部分(ダイヤフラム、パッキン類、シー ル材その他の気密保持部材は除く。)、熱交換部及び空気調整器は、温度500度において溶 融しないこと。」、組込型ストーブでは、「ノズルホルダーからバーナーまでの液化石油ガス の通る部分にあっては、温度500度、液化石油ガスの取入部からノズルホルダーの入口まで の液化石油ガスの通る部分(パッキン類、シール材、器具ガバナーのダイヤフラムその他の気 密保持部材を除く。)及び器具栓にあっては温度350度において溶融しないこと。」、カー トリッジガスこんろでは、「ノズルホルダーからパイロットバーナー又はメーンバーナー(パ イロットバーナーを有しないものにあっては、メーンバーナー)までの液化石油ガスの通る部 分、空気調節器、ごとく及び汁受けにあっては、温度500度、液化石油ガスの取入部からノ ズルホルダーの入口までの液化石油ガスの通る部分(パッキン類、シール材、器具ガバナーの ダイヤフラムその他の気密保持部材及び液化石油ガスを充塡した容器と燃焼器とを硬質管以外 の管によって接合する構造のこんろ(以下「分離型こんろ」という。)に使用される当該硬質 管以外の管を除く。)及び器具栓にあっては温度350度において溶融しないこと。」となっ ており、それぞれで少しずつ基準が異なる。そのため、比較検討することとした。

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- 10 - 2.3.3 屋外式カセットストーブの実機での試験項目の項番2「耐食性」について: 省令では「通常想定される使用環境に応じた適切な耐熱性、耐食性等を有する部品及び材料 が使用されるものとする」との技術上の基準があり、これら確認する上で必要な基本的な項目 であるため、選定した。 2.3.4 屋外式カセットストーブの実機での試験項目の項番3「ほうろうで耐食表面処理さ れたバーナーの耐衝撃」について: 省令では「通常想定される使用環境に応じた適切な耐熱性、耐食性等を有する部品及び材料 が使用されるものとする」との技術上の基準があり、これら確認する上で必要な基本的な項目 であるため、選定した。 2.3.5 屋外式カセットストーブの実機での試験項目の項番4「耐ガス性」について: 省令では「通常想定される使用環境に応じた適切な耐熱性、耐食性等を有する部品及び材料 が使用されるものとする」との技術上の基準があり、これら確認する上で必要な基本的な項目 であるため、選定した。カートリッジガスこんろでは、液化石油ガスに侵されないものである ことの確認としては質量変化は規定しているものの、ガス透過量の項目まで規定している日本 工業規格(以下「JIS」という。)を引用していない。開放式若しくは密閉式又は屋外式ス トーブ及び組込型ストーブでは、ガス透過量の項目を含むJISを引用しており、両者を比較 検討することとした。 2.3.6 屋外式カセットストーブの実機での試験項目の項番5「点火性能」について: ガス燃焼機器で規定されている基本的な項目であり、乾電池又は圧電素子を用いて点火を行 うものの点火操作を確認する上で必要な項目であるため、選定した。 2.3.7 屋外式カセットストーブの実機での試験項目の項番6「点火動作が自動的に行われ るもの及びパイロットレスのものの安全に点火することの確認」について: 開放式若しくは密閉式又は屋外式ストーブ及び組込型ストーブで規定されている基準であ るが、カートリッジガスこんろでは規定されていない。ストーブとして必要な項目であるかを 検討するため、選定した。 2.3.8 屋外式カセットストーブの実機での試験項目の項番7「放電装置の電極部の位置、 高圧配線の被覆、電極の固定」について: 開放式若しくは密閉式又は屋外式ストーブ、組込型ストーブ及びカートリッジガスこんろを はじめとしたガス燃焼機器の省令において規定されている基準であるため、選定した。 2.3.9 屋外式カセットストーブの実機での試験項目の項番8「爆発的着火及び着火の迅速 確実」について: 開放式若しくは密閉式又は屋外式ストーブ、組込型ストーブ及びカートリッジガスこんろを はじめとしたガス燃焼機器の省令において規定されている基準であるため、選定した。

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- 11 - 2.3.10 屋外式カセットストーブの実機での試験項目の項番9「立ち消え安全装置の有無」 について: 開放式若しくは密閉式又は屋外式ストーブ及び組込型ストーブでは、立ち消え安全装置を有 することと規定しているため、ストーブとして必要な項目であるか検討するため、選定した。 2.3.11 屋外式カセットストーブの実機での試験項目の項番10「立ち消え安全装置の炎 検出部の機能」について: 開放式若しくは密閉式又は屋外式ストーブ及び組込型ストーブでは、立ち消え安全装置を有 することと規定しており、ストーブとして必要な項目であるか検討するため、選定した。 2.3.12 屋外式カセットストーブの実機での試験項目の項番11「立ち消え安全装置の閉 弁」について: 開放式若しくは密閉式又は屋外式ストーブ及び組込型ストーブでは、立ち消え安全装置を有 することと規定しており、ストーブとして必要な項目であるか検討するため、選定した。 2.3.13 屋外式カセットストーブの実機での試験項目の項番12「再点火型立ち消え安全 装置の機能」について: 開放式若しくは密閉式又は屋外式ストーブ及び組込型ストーブでは、立ち消え安全装置を有 することと規定しており、ストーブとして必要な項目であるか検討するため、選定した。 2.3.14 屋外式カセットストーブの実機での試験項目の項番13「散水試験」について: 密閉式と屋外式ストーブでは、散水したときの消火の有無や点火性能を確認する基準が規定 されている。製品の実力値を把握した上で規定の必要性の有無を検討するため、選定した。な お、ガス燃焼機器のJISに準じた方法での散水量3.0ミリメートル毎分以外に、散水量を 0.9ミリメートル毎分に変更した場合の実験なども含めて検討することとした。 2.3.15 屋外式カセットストーブの実機での試験項目の項番14「燃焼状態試験」につい て: 開放式若しくは密閉式又は屋外式ストーブ、組込型ストーブ及びカートリッジガスこんろを はじめとしたガス燃焼機器の省令において規定されている基準であるため、選定した。 2.3.16 屋外式カセットストーブの実機での試験項目の項番15「有風時の消火、逆火、 炎のあふれ」について: 屋外式ストーブでは、「風速15メートル毎秒以下の風を受けたとき、消火、逆火又は炎の あふれがないこと」と規定されている。製品の実力値を把握した上で規定の必要性の有無を検 討するため、選定した。なお、屋外式カセットストーブは持ち運び可能なポータブル機器であ るため、常設タイプの屋外式ストーブと異なり製品自体が小さい。そのため、製品そのものが 風速15メートル毎秒以下の風を受けたときに飛ばされないかなどの耐風性を確認した上で検 討することとした。

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- 12 - 2.3.17 屋外式カセットストーブの実機での試験項目の項番16「ガス通路の気密性(器 具栓の出口から炎口)」について: 開放式若しくは密閉式又は屋外式ストーブ及び組込型ストーブで規定されている基本的な 基準であるため、選定した。 2.3.18 屋外式カセットストーブの実機での試験項目の項番17「ガス通路の気密性」に ついて: 組込型ストーブ及びカートリッジガスこんろで規定されている基本的な基準であり、カセッ トボンベを使用する製品として必要な項目であるため、選定した。 2.3.19 屋外式カセットストーブの実機での試験項目の項番18「ガス通路の気密性(容 器と燃焼器又は硬質管以外の管との接合)」について: 組込型ストーブ及びカートリッジガスこんろで規定されている基本的な基準であり、カセッ トボンベを使用する製品として必要な項目であるため、選定した。 2.3.20 屋外式カセットストーブの実機での試験項目の項番19「傾斜試験」について: 省令では「液化石油器具等には、それ自体が有する不安定性による転倒、可動部又は鋭利な 角への接触等によって人体に影響を及ぼし、又は物件に損傷を与えるおそれがないようの、適 切な設計その他の措置が講じられているものとする」との技術上の基準があり、特に機器自体 が有する不安定性による転倒に関して確認するには必要な項目である。また、開放式若しくは 密閉式又は屋外式ストーブ、組込型ストーブ及びカートリッジガスこんろをはじめとしたガス 燃焼機器において規定されている基準であるため、選定した。 2.3.21 屋外式カセットストーブの実機での試験項目の項番20「放射体の固定」につい て: ストーブとして特有の項目であり、現在流通している製品に放射方向が変えられるものがあ るため、選定した。 2.3.22 屋外式カセットストーブの実機での試験項目の項番21「放射体のガード」につ いて: ストーブとして特有の項目であり、開放式若しくは密閉式又は屋外式ストーブ及び組込型ス トーブに規定されているため、選定した。 2.3.23 屋外式カセットストーブの実機での試験項目の項番22「燃焼面が金属網性のも のの構造」について: ストーブとして特有の項目であり、開放式若しくは密閉式又は屋外式ストーブ及び組込型ス トーブに規定されているため、選定した。 2.3.24 屋外式カセットストーブの実機での試験項目の項番23「断続燃焼試験」につい て: 長時間燃焼させることが想定されるガス燃焼機器(ストーブや給湯器など)において規定さ

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- 13 - れている基準であり、屋外式カセットストーブにおいても同様であるため選定した。なお、開 放式若しくは密閉式又は屋外式ストーブの基準と組込型ストーブの基準では内容が異なるが、 カセットボンベを使用する機器であるため、組込型ストーブの基準で確認することとした。 2.3.25 屋外式カセットストーブの実機での試験項目の項番24「製品表示」について: 開放式若しくは密閉式又は屋外式ストーブ、組込型ストーブ及びカートリッジガスこんろを はじめとしたガス燃焼機器の省令において規定されている基本的な基準であるため、選定した。 2.3.26 屋外式カセットストーブの実機での試験項目の項番25「消火性能」について: 組込型ストーブ及びカートリッジガスこんろで規定されており、カセットボンベを使用する ガス燃焼機器特有の基準であるため、選定した。 2.3.27 屋外式カセットストーブの実機での試験項目の項番26「容器の接合の構造(軸 方向)」について: 組込型ストーブ及びカートリッジガスこんろの組込型のもので規定されており、カセットボ ンベを使用するガス燃焼機器特有の基準であるため、選定した。 2.3.28 屋外式カセットストーブの実機での試験項目の項番27「容器の接合の構造(ス プリング)」について: 組込型ストーブ及びカートリッジガスこんろの組込型のもので規定されており、カセットボ ンベを使用するガス燃焼機器特有の基準であるため、選定した。 2.3.29 屋外式カセットストーブの実機での試験項目の項番28「容器の接合の構造(圧 力安全装置)」について: 組込型ストーブ及びカートリッジガスこんろの組込型のもので規定されており、カセットボ ンベを使用するガス燃焼機器特有の基準であるため、選定した。 2.3.30 屋外式カセットストーブの実機での試験項目の項番29「容器の接合の構造(ガ スの滞留)」について: 組込型ストーブ及びカートリッジガスこんろの組込型のもので規定されており、カセットボ ンベを使用するガス燃焼機器特有の基準であるため、選定した。 2.3.31 屋外式カセットストーブの実機での試験項目の項番30「器具ガバナー」及び項 番31「器具ガバナー又は減圧機構」について: 組込型ストーブ及びカートリッジガスこんろの組込型のものでは、器具ガバナーを有するこ とが規定され、カートリッジガスこんろの直結型及び分離型では、器具ガバナー又は減圧機構 を有することと規定している。カセットボンベを使用する機器としていずれの構造であるかを 確認するため、選定した。 2.3.32 屋外式カセットストーブの実機での試験項目の項番32「耐圧性」について: 組込型ストーブ及びカートリッジガスこんろで規定されており、カセットボンベを使用する

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- 14 - ガス燃焼機器特有の基準であるため、選定した。 2.3.33 屋外式カセットストーブの実機での試験項目の項番33「予備容器が入らない構 造」について: 組込型ストーブ及びカートリッジガスこんろで規定されており、カセットボンベを使用する ガス燃焼機器特有の基準であるため、選定した。 2.3.34 屋外式カセットストーブの実機での試験項目の項番34「燃焼器から放出される 液化石油ガスがたまる部分の構造」について: 組込型ストーブ及びカートリッジガスこんろで規定されており、カセットボンベを使用する ガス燃焼機器特有の基準であるため、選定した。 2.3.35 屋外式カセットストーブの実機での試験項目の項番35「各部の温度上昇」につ いて: 開放式若しくは密閉式又は屋外式ストーブ、組込型ストーブ及びカートリッジガスこんろを はじめとしたガス燃焼機器において規定されている基準であるため、選定した。 2.3.36 屋外式カセットストーブの実機での試験項目の項番36「容器内圧力」について : 組込型ストーブ及びカートリッジガスこんろで規定されており、カセットボンベを使用する ガス燃焼機器特有の基準であるため、選定した。 2.3.37 屋外式カセットストーブの実機での試験項目の項番37「液化石油ガスの状態」 について: 組込型ストーブでは「通常の使用状態において、容器から取り出す液化石油ガスは、気体の 状態であること」と規定され、カートリッジガスこんろでは「通常の使用状態において、容器 から取り出す液化石油ガスは、気体の状態であること。ただし、燃焼器本体が液化石油ガスを 気化する機能を有するものにあってはこの限りでない。」と規定されている。基準としては気 化機能の有無による違いはあるが、カセットボンベを使用するガス燃焼機器特有の基準である ため、選定した。 2.3.38 屋外式カセットストーブの実機での試験項目の項番38「反復使用試験」につい て: 開放式若しくは密閉式又は屋外式ストーブ、組込型ストーブ及びカートリッジガスこんろを はじめとしたガス燃焼機器において規定されている基本的な基準であるため、選定した。なお、 安全装置及び立ち消え安全装置については、有するもののみ試験を実施することとした。 2.3.39 屋外式カセットストーブの実機での試験項目の項番39「落下試験及び振動試験」 について: 落下試験は持ち運び可能なポータブル機器において必要な項目であり、組込型ストーブ及び カートリッジガスこんろで規定されているため、選定した。また、振動試験は開放式若しくは

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- 15 - 密閉式又は屋外式ストーブ、組込型ストーブ及びカートリッジガスこんろをはじめとしたガス 燃焼機器において規定されているため、選定した。 2.3.40 屋外式カセットストーブの実機での試験項目の項番40「誤装着試験」について : 組込型ストーブ及びカートリッジガスこんろで規定されており、カセットボンベを使用する ガス燃焼機器で特に組込型のもの特有の基準であるため、選定した。 2.3.41 屋外式カセットストーブの実機での試験項目の項番41「容器の接合の構造(器 具栓が開いた状態で容器を接続してもガスが漏れないこと)」及び項番42「容器の接合の構 造(器具栓が閉じた状態でなければ容器と燃焼器を接合することができないこと)」について : 組込型ストーブでは「器具栓が開いた状態で容器を接続してもガスが漏れないこと」と規定 されており、カートリッジガスこんろでは「器具栓が閉じた状態でなければ容器と燃焼器を接 合することができないこと」規定されている。いずれも組込型のものを対象としているが、設 計思想が異なる。カセットボンベを使用するガス燃焼機器で特に組込型のもの特有の基準であ り、どのような構造のものがあるか確認するため、選定した。 2.3.42 屋外式カセットストーブの実機での試験項目の項番43「分離型の引張試験」に ついて: カートリッジガスこんろにおいて規定されている基準であり、液化石油ガスを充塡した容器 と燃焼器とを硬質管以外の管によって接合する構造の屋外式カセットストーブ(以下「分離型 屋外式カセットストーブ」という。)を想定して選定した。 2.3.43 屋外式カセットストーブの実機での試験項目の項番44「適用除外ガス用容器と 接合する硬質管以外の管の耐圧試験、引張試験、液化石油ガスに侵されないもの」について: カートリッジガスこんろにおいて規定されている基準であり、分離型屋外式カセットストー ブを想定して選定した。 2.3.44 屋外式カセットストーブの実機での試験項目の項番45「空気調節器」について : カートリッジガスこんろにおいて規定されている基準であり、空気調節器を有する機器があ るか確認するため、選定した。

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- 16 - 2.4 試験結果 購入した機器に対して、4.1実機での試験基準に示す試験方法に基づいて試験を行い、合格 型式数と不合格型式数で整理した結果を表1-2に示す。なお、材料試験や破壊試験等で実施が困 難な項目並びに対象となる製品がない項目については試験を省略した。 表1-2 試験結果(注 3) No. 液化石油ガスの保安の確保及び取引 の適正化に関する法律及び関係政省 令の運用及び解釈の項目 結果(型式) 備考 合格 不合格 1 耐熱性 ― ― 2 耐食性 ― ― 3 ほうろうで耐食表面処理されたバー ナーの耐衝撃 4 シール材、パッキン類、弁及びダイヤ フラムの耐ガス性 ― ― 5 点火性能 9 0 対象外:1 型式 6 爆発的点火 9 0 対象外:1 型式 7(1) 放電装置の電極部の位置 9 0 対象外:1 型式 7(2) 高圧配線の被覆 9 0 対象外:1 型式 7(3) 電極の固定 9 0 対象外:1 型式 8 爆発的着火及び着火の迅速確実 10 0 9 立ち消え安全装置の有無 1 9 10 立ち消え安全装置の炎検出部の機能 1 0 立ち消え安全装置のないもの:9 型式 (注 3) ― :材料試験、破壊試験、その他の理由で試験の実施が困難なため、試験を実施しなかった項目 :購入品に基準の対象となる製品がなかったため試験を実施しなかった項目

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- 17 - 表1-2 試験結果(続き) (注 3) No. 液化石油ガスの保安の確保及び取引 の適正化に関する法律及び関係政省 令の運用及び解釈の項目 結果(型式) 備考 合格 不合格 11 立ち消え安全装置の閉弁 1 0 立ち消え安全装置のないもの:9 型式 12 再点火型立ち消え安全装置 13 散水試験 (電気点火性能 散水量:3.0mm/min) 2 7 対象外:1 型式 散水試験 (消火 散水量:3.0mm/min) 2 8 散水試験 (電気点火性能 散水量:0.9mm/min) 4 5 対象外:1 型式 散水試験 (消火 散水量:0.9mm/min) 5 5 14 燃焼状態試験 10 0 15 有風時の消火、逆火、炎のあふれ (風速 2.5 メートル毎秒) 7 3 有風時の消火、逆火、炎のあふれ (風速 5 メートル毎秒) 5 5 有風時の消火、逆火、炎のあふれ (風速 10 メートル毎秒) 3 7 有風時の消火、逆火、炎のあふれ (風速 15 メートル毎秒) 2 8 16 ガス通路の気密性(器具栓の出口から 炎口) 10 0 17 ガス通路の気密性 10 0 18 ガス通路の気密性(容器と燃焼器又は 硬質管以外の管との接合) 10 0 19 傾斜試験(20°で規定した場合) 7 3 不適合の 3 型式は直結型 傾斜試験(組込型:20°、直結型・分 離型:10°で規定した場合) 8 2 不適合の 2 型式は直結型 20 放射体の固定 4 0 対象外:6 型式 (注 3) ― :材料試験、破壊試験、その他の理由で試験の実施が困難なため、試験を実施しなかった項目 :購入品に基準の対象となる製品がなかったため試験を実施しなかった項目

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- 18 - 表1-2 試験結果(続き) (注 3) No. 液化石油ガスの保安の確保及び取引 の適正化に関する法律及び関係政省 令の運用及び解釈の項目 結果(型式) 備考 合格 不合格 21 放射体のガード 10 0 22 燃焼面が金属網性のものの構造 6 0 対象外 4 型式 23 断続燃焼試験 10 0 24 製品表示 0 10 25 消火性能 10 0 26 容器の接合の構造(軸方向) ※組込型限定 5 1 組込型の基準 (対象外:4 型式) 27 容器の接合の構造(スプリング) ※組込型限定 6 0 組込型の基準 (対象外:4 型式) 28 容器の接合の構造(圧力安全装置) ※組込型限定 4 2 組込型の基準 (対象外:4 型式) 29 容器の接合の構造(ガスの滞留) ※組込型限定 6 0 組込型の基準 (対象外:4 型式) 30 器具ガバナーの構造 ※組込型限定 5 1 組込型の基準(対象外:4 型式) 31 適用除外ガス用容器と接合するもの の器具ガバナー又は減圧機構 4 0 直結型・分離型の基準(対象外: 6 型式) 32 耐圧性 10 0 33 予備容器が入らない構造 10 0 34 燃焼器から放出される液化石油ガス がたまる部分の構造 ― ― 35 各部の温度上昇 10 0 36 容器内の圧力 10 0 37 液化石油ガスの状態 10 0 気化機能のあるもの:1 型式 (注 3) ― :材料試験、破壊試験、その他の理由で試験の実施が困難なため、試験を実施しなかった項目 :購入品に基準の対象となる製品がなかったため試験を実施しなかった項目

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- 19 - 表1-2 試験結果(続き) (注 3) No. 液化石油ガスの保安の確保及び取引 の適正化に関する法律及び関係政省 令の運用及び解釈の項目 結果(型式) 備考 合格 不合格 38 反復使用試験(器具栓) 10 0 反復使用試験(点火装置) 9 0 対象外:1 型式 反復使用試験(安全装置) 4 1 安全装置を備えているもの:5 型 式(1 型式は、No.28 の基準を満 足しない) 反復使用試験(器具ガバナー) 5 0 器具ガバナーを備えているもの :5 型式 反復使用試験(接合部) ※組込型限定 6 0 組込型の基準 (対象外:4 型式) 反復使用試験(立ち消え安全装置) 1 0 立ち消え安全装置のないもの:9 型式 39 落下試験及び振動試験 10 0 40 誤装着試験 ※組込型限定 4 1 組込型の基準(対象外:4 型式) *2:未実施:1 型式(1 型式は構造 (No.26)で不適合のため試験実施 不可) 41 容器の接合の構造(器具栓が開いた状 態で容器を接続してもガス漏れがな いこと) ※組込型限定 1 1 組込型の基準 (対象外:4 型式、接合できない 構造:4 型式) 42 容器の接合の構造(器具栓が閉じた状 態でなければ容器と燃焼器とを接合 することができないこと。) ※組込型限定 4 2 組込型の基準 (対象外:4 型式) 43 分離型の引張試験 分離型の基準 44 適用除外ガス用容器と接合する硬質 管以外の管の耐圧試験、引張試験、液 化石油ガスに侵されないもの 分離型の基準 45 空気調節器の構造 10 0 (注 3) ― :材料試験、破壊試験、その他の理由で試験の実施が困難なため、試験を実施しなかった項目 :購入品に基準の対象となる製品がなかったため試験を実施しなかった項目

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- 20 - 2.5 仕様基準の妥当性確認 実機での試験項目の検討に基づき試験を実施した結果、仕様基準の妥当性を以下のとおり検 証し、屋外式カセットストーブの仕様基準(案)を提言する。なお、基準(案)の検討及び検 証の際に用いた資料「屋外式カセットストーブの基準策定に係る関連品目の現行基準の比較 表」を参考までにP31~P44に示す。 2.5.1 屋外式カセットストーブの実機での試験項目の項番1「耐熱性」について: 通常試験を実施する際には、申請者が提出する材質一覧表などと併せて確認を行っている。 今回は、実機の購入だけでは全ての材質の確認ができないため、試験は実施していないが、参 考とする基準としてどの品目が妥当であるかの検討を行った。ガス通路部の温度として、開放 式若しくは密閉式又は屋外式ストーブでは、「液化石油ガスの取入部からバーナーまでの液化 石油ガスの通る部分(ダイヤフラム、パッキン類、シール材その他の気密保持部材は除く。)、 は、温度500度において溶融しないこと。」と規定しているが、組込型ストーブ及びカート リッジガスこんろでは、「ノズルホルダーからバーナーまでの液化石油ガスの通る部分にあっ ては、温度500度、液化石油ガスの取入部からノズルホルダーの入口までの液化石油ガスの 通る部分(パッキン類、シール材、器具ガバナーのダイヤフラムその他の気密保持部材を除く。) 及び器具栓にあっては温度350度において溶融しないこと。」と規定しており、適用される 温度範囲が異なる。屋外式カセットストーブはその構造が組込型ストーブ及びカートリッジガ スこんろに近く、構成部品等も類似している。また、今回基準策定にあたって、現在流通製品 はないものの、分離型屋外式カセットストーブにも適用可能な基準とすることとしており、分 離型屋外式カセットストーブの硬質管以外の管については、カートリッジガスこんろ同様、耐 熱性の対象から除く必要がある。 以上のことから、屋外式カセットストーブの仕様基準にあっては、ストーブとして必要では ない部品である「空気調節器」、「ごとく」、「汁受け」を除く、カートリッジガスこんろの 基準を参考にして規定することが妥当であると提言する。 2.5.2 屋外式カセットストーブの実機での試験項目の項番2「耐食性」について: 通常試験を実施する際には、申請者が提出する材質一覧表などと併せて確認を行っている。 今回は、実機の購入だけでは全ての材質の確認ができないため、試験は実施していないが、開 放式若しくは密閉式又は屋外式ストーブ、組込型ストーブ及びカートリッジガスこんろ全て同 じ基準が規定されていることから、開放式若しくは密閉式又は屋外式ストーブの基準に準じて 規定することが妥当であると提言する。 2.5.3 屋外式カセットストーブの実機での試験項目の項番3「ほうろうで耐食表面処理さ れたバーナーの耐衝撃」について: 現在流通製品がないため、試験は実施していないが、材質としてほうろうの製品を製造する 可能性も考えられるとのことから、開放式若しくは密閉式又は屋外式ストーブの基準に準じて 規定することが妥当であると提言する。 2.5.4 屋外式カセットストーブの実機での試験項目の項番4「耐ガス性」について: 通常試験を実施する際には、申請者が提出する材質一覧表などと併せて確認を行っている。

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- 21 - 今回は、実機の購入だけでは全ての材質の確認ができないため、試験は実施していないが、開 放式若しくは密閉式又は屋外式ストーブ、組込型ストーブ及びカートリッジガスこんろに規定 されている項目である。カートリッジガスこんろについて、質量変化は規定されているものの、 ガス透過量は規定されていない。しかし、本製品はストーブであるため、開放式若しくは密閉 式又は屋外式ストーブの基準に準じてガス透過量も含む基準を規定することが妥当であると提 言する。 2.5.5 屋外式カセットストーブの実機での試験項目の項番5「点火性能」について: 実機による試験を実施したところ、放電装置を持たない1型式を除く残りの9型式全て基準 を合格したため、本項目を規定することは問題ないと考える。なお、基準の内容については、 開放式若しくは密閉式又は屋外式ストーブ及び組込型ストーブの場合、交流電源を含む内容と している。2.3.1において、交流電源を使用するものは、基準策定の対象外としたため、 乾電池又は圧電素子を対象としているカートリッジガスこんろの基準に準じて規定することが 妥当であると提言する。 2.5.6 屋外式カセットストーブの実機での試験項目の項番6「点火動作が自動的に行われ るもの及びパイロットレスのものの安全に点火することの確認」について: 実機による試験を実施したところ、放電装置を持たない1型式を除く残りの9型式全て基準 を合格したため、本項目を規定することは問題ないと考える。なお、基準の内容については、 他のガス燃焼機器においても規定されている基準であり、開放式若しは密閉式又は屋外式スト ーブの基準に準じて規定することが妥当であると提言する。 2.5.7 屋外式カセットストーブの実機での試験項目の項番7「放電装置の電極部の位置、 高圧配線の被覆、電極の固定」について: 実機による試験を実施したところ、放電装置を持たない1型式を除く残りの9型式全て基準 を合格したため、本項目を規定することは問題ないと考える。基準の内容については、開放式 若しくは密閉式又は屋外式ストーブ、組込型ストーブ及びカートリッジガスこんろのいずれに おいても基準の内容は同じであるため、開放式若しくは密閉式又は屋外式ストーブの基準に準 じて規定することが妥当であると提言する。 2.5.8 屋外式カセットストーブの実機での試験項目の項番8「爆発的着火及び着火の迅速 確実」について: 実機による試験を実施したところ、10型式全て基準を合格したため、本項目を規定するこ とは問題ないと考える。基準の内容については、開放式若しくは密閉式又は屋外式ストーブ、 組込型ストーブ及びカートリッジガスこんろのいずれにおいても基準の内容は同じであるた め、開放式若しくは密閉式又は屋外式ストーブの基準に準じて規定することが妥当であると提 言する。 2.5.9 屋外式カセットストーブの実機での試験項目の項番9「立ち消え安全装置の有無」 について: 今回実機として購入した製品の中には、立ち消え安全装置を備えている製品は1型式だけで

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- 22 - あった。よって、当該基準を規定した場合にはほとんどの製品は設計から見直す必要がある。 また、部品点数も増えるためコストの観点で製品として成り立たなくなることが考えられ、国 内メーカーは撤退することが予想される。その場合、海外から廉価な粗悪品が入ってくること 等により事故の危険が増すおそれがある。策定する仕様基準の条件として、「実際に販売され ている商品に適用可能であり、現実的なものとすること」、「特定の企業に有利なものとなら ないようにすること」という条件がある。屋外式カセットストーブは人の手足を局所的に暖め る目的で使われるため、万が一火が消えたとしてもすぐに認識できる。以上のことから、屋外 式カセットストーブにあっては、立ち消え安全装置の有無の項目は規定しないことを提言する。 ただし、立ち消え安全装置の有無の項目は規定しないが、安全性の観点からガスが滞留しや すい場所で使用しないよう、機器本体の見やすい箇所に容易に消えない方法で「屋内やテント 内、車内で使用すると死亡事故に至るおそれがある」旨の警告が原則として赤系色の20ポイ ント以上の大きさの文字で表示するよう、別途表示事項の規定を設けることを提言する。 2.5.10 屋外式カセットストーブの実機での試験項目の項番10「立ち消え安全装置の炎 検出部の機能」について: 2.5.9と同様の理由により、屋外式カセットストーブにあっては、立ち消え安全装置の 炎検出部の機能の項目は規定しないことを提言する。 2.5.11 屋外式カセットストーブの実機での試験項目の項番11「立ち消え安全装置の閉 弁」について: 2.5.9と同様の理由により、屋外式カセットストーブにあっては、立ち消え安全装置の 閉弁の項目は規定しないことを提言する。 2.5.12 屋外式カセットストーブの実機での試験項目の項番12「再点火型立ち消え安全 装置の機能」について: 2.5.9と同様の理由により、屋外式カセットストーブにあっては、再点火型立ち消え安 全装置の機能の項目は規定しないことを提言する。 2.5.13 屋外式カセットストーブの実機での試験項目の項番13「散水試験」について: 実機による試験を実施したところ、3.0ミリメートル毎分(180ミリメートル毎時)の 散水量はもちろんのこと、散水量が少ない0.9ミリメートル毎分(54ミリメートル毎時) の場合においても10型式中5型式が基準を満たさなかった。また、調節可能な範囲でできる だけ小雨の状態(8ミリメート毎時程度)も再現した実験を参考として行ったが、3型式が点 火性能の基準を満たさなかった。 雨が降った場合に、屋外式カセットストーブのような持ち運び可能なポータブル製品を雨の 中で使用し続けることは考えにくく、また、雨の中に製品を放置することも考えにくい。また、 人の手足を局所的に暖める目的で使われるため、万が一火が消えたとしてもすぐに認識できる。 策定する仕様基準の条件として、「実際に販売されている商品に適用可能であり、現実的なも のとすること」という条件もあり、散水試験自体は規定しないことを提言する。ただし、使用 者に雨の中でも使用可能な製品であるとの誤解を招かないためにも『機器本体の見やすい箇所 に容易に消えない方法で「雨の中では使用しない。」旨の注意事項が表示されていること。』

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- 23 - という表示の基準を別途規定することを提言する。 2.5.14 屋外式カセットストーブの実機での試験項目の項番14「燃焼状態試験」につい て: 実機による試験を実施したところ、10型式全て基準を合格したため、本項目を規定するこ とは問題ないと考える。基準の内容について、特に理論乾燥一酸化炭素濃度の基準は、開放式 若しくは密閉式又は屋外式ストーブ及びカートリッジガスこんろではともに0.14パーセン ト以下である。一方、組込型ストーブの理論乾燥一酸化炭素濃度の基準は0.03パーセント 以下であるが、これは一酸化炭素が拡散しにくい屋内用であることを踏まえての基準であり、 屋外式カセットストーブは屋外専用であるため、0.14パーセント以下という基準で問題な いと考える。以上のことから、開放式若しくは密閉式又は屋外式ストーブの基準に準じて規定 することが妥当であると提言する。 2.5.15 屋外式カセットストーブの実機での検討試験項目の項番15「有風時の消火、逆 火、炎のあふれ」について: 実機による試験を実施したところ、定格充塡量の容器を接続した場合に10型式全て風速1 5メートル毎秒での耐風性を有していることを確認した。続けて風速を2.5メートル毎秒、 5メートル毎秒、10メートル毎秒、15メートル毎秒の4段階で有風時の消火、逆火、炎の あふれを確認したところ、風速が最も小さい2.5メートル毎秒の場合でも10型式中3型式 が炎のあふれで不合格となることが分かった。 策定する仕様基準の条件として、「実際に販売されている商品に適用可能であり、現実的な ものとすること」という条件があるが、屋外式カセットストーブは屋外専用であり、屋外での 使用状態として常に無風であることは考えにくい。不合格の要因である炎のあふれについては、 液化石油ガス消費量の調整などで炎の大きさなどを変えられることから、少なくとも風速が最 も小さい2.5メートル毎秒は満足できると考え、2.5メートル毎秒の有風試験を規定する べきであると提言する。また、2.5メートル毎秒以上の弱風から15メートル毎秒のような 強風までの範囲について、炎のあふれや消火などの現象が見られる型式が大半であったため、 使用者に対し、こうした状況下での注意を促す必要性がある。別途、製品表示として『機器本 体の見やすい箇所に容易に消えない方法で「風などにより炎のあふれや消火などが発生した場 合には直ちに使用を中止する」旨の注意事項が表示されていること。』という基準を規定し、 弱風から強風域までの使用状態を包含できる規定とするべきであると考え、注意事項の表示も 併せて、提言する。 2.5.16 屋外式カセットストーブの実機での試験項目の項番16「ガス通路の気密性(器 具栓の出口から炎口)」について: 実機による試験を実施したところ、10型式全て基準を合格したため、本項目を規定するこ とは問題ないと考え、開放式若しくは密閉式又は屋外式ストーブの基準に準じて規定すること が妥当であると提言する。 2.5.17 屋外式カセットストーブの実機での試験項目の項番17「ガス通路の気密性」に ついて:

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- 24 - 実機による試験を実施したところ、10型式全て基準を合格したため、本項目を規定するこ とは問題ないと考える。基準の内容について、屋外式カセットストーブでは液化石油ガスを充 塡した容器が燃焼器に直接取り付けられる構造のもの(以下「直結型屋外式カセットストーブ」 という。)があり、また、現在流通製品はないが分離型屋外式カセットストーブも想定してい る。そのため、直結型及び分離型について基準を書き分けて規定しているカートリッジガスこ んろの基準に準じて規定することが妥当であると提言する。 2.5.18 屋外式カセットストーブの実機での試験項目の項番18「ガス通路の気密性(容 器と燃焼器又は硬質管以外の管との接合)」について: 実機による試験を実施したところ、10型式全て基準を合格したため、本項目を規定するこ とは問題ないと考え、組込型ストーブの基準に準じて規定することが妥当であると提言する。 2.5.19 屋外式カセットストーブの実機での試験項目の項番19「傾斜試験」について: 実機による試験を実施したところ、開放式若しくは密閉式又は屋外式ストーブに準じて「角 度20度」で判定すると10型式中3型式が不合格となった。この不合格となった製品はいず れも直結型屋外式カセットストーブであり、構造上「角度20度」の基準を規定することは難 しい。直結型のものが製造されているカートリッジガスこんろの「角度10度」の基準では、 3型式中1型式が合格、2型式が不合格となった。 策定する仕様基準の条件として、「実際に販売されている商品に適用可能であり、現実的な ものとすること」という条件があるが、機器自体が有する不安定性による転倒がない設計とい う観点では、最低でも「角度10度」は担保すべきと考える。直結型屋外式カセットストーブ では接続する容器が機器を支えており、充塡された液化石油ガスの残量が少なくなると不安定 になりやすいが、機器の転倒防止のために容器に取り付ける補助部品などを改良したり附属さ せることが可能であり、製品として対応可能と考える。以上のことから、当該基準を規定する こととし、基準の内容は、液化石油ガスを充塡した容器が組み込まれる屋外式カセットストー ブ(以下「組込型屋外式カセットストーブ」という。)は開放式若しくは密閉式又は屋外式ス トーブの基準に準じて「角度20度」の基準を規定し、直結型屋外式カセットストーブ及び分 離型屋外式カセットストーブはカートリッジガスこんろの基準に準じて「角度10度」の基準 を規定することを提言する。 2.5.20 屋外式カセットストーブの実機での試験項目の項番20「放射体の固定」につい て: 実機による試験を実施したところ、放射方向が変えられる4型式は全て基準を合格したた め、本項目を規定することは問題ないと考える。ストーブとして特有の項目であるため、開放 式若しくは密閉式又は屋外式ストーブの基準に準じて規定することが妥当であると提言する。 2.5.21 屋外式カセットストーブの実機での試験項目の項番21「放射体のガード」につ いて: 実機による試験を実施したところ、10型式全て基準を合格したため、本項目を規定するこ とは問題ないと考える。ストーブとして特有の項目であるため、開放式若しくは密閉式又は屋 外式ストーブの基準に準じて規定することが妥当であると提言する。

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- 25 - 2.5.22 屋外式カセットストーブの実機での試験項目の項番22「燃焼面が金属網性のも のの構造」について: 実機による試験を実施したところ、燃焼面が金属網製のものである6型式は全て基準を合格 したため、本項目を規定することは問題ないと考える。ストーブとして特有の項目であるため、 開放式若しくは密閉式又は屋外式ストーブの基準に準じて規定することが妥当であると提言す る。 2.5.23 屋外式カセットストーブの実機での試験項目の項番23「断続燃焼試験」につい て: 実機による試験を実施したところ、10型式全て基準を合格したため、本項目を規定するこ とは問題ないと考える。長時間燃焼させることが想定されるガス燃焼機器では必要な基準であ るため、組込型ストーブの基準に準じて規定することが妥当であると考えられる。 2.5.24 屋外式カセットストーブの実機での試験項目の項番24「製品表示」について: 実機による試験を実施したところ、10型式全て基準を合格したものはなかったが、現状、 どの程度の表示がされているかということは把握できた。製品表示は機器として基本的に必要 な基準であるため、規定することが妥当であると提言する。その際、必要事項については、屋 外特有の事項やカセットボンベを使用する機器として特有の事項があるため、各品目から抜粋 してまとめる必要があると考える。そこで、組込型ストーブの基準に準じて機器本体に「型式」、 「液化石油ガス消費量(単位 キロワット)」、「使用すべき容器の名称」「届出事業者の氏 名又は名称」、「製造年月」、「製造番号」の表示を、開放式若しくは密閉式又は屋外式スト ーブの基準に準じて、屋外式特有の「屋外式」が表示されていることとし、カートリッジガス こんろの基準に準じて、燃焼器又は容器の見やすい箇所に「使用上の注意に関する事項」が表 示されていることとすることが妥当であると提言する。 2.5.25 屋外式カセットストーブの実機での試験項目の項番25「消火性能」について: 実機による試験を実施したところ、10型式全て基準を合格したため、本項目を規定するこ とは問題ないと考える。そのため、組込型ストーブの基準に準じて規定することが妥当である と提言する。 2.5.26 屋外式カセットストーブの実機での試験項目の項番26「容器の接合の構造(軸 方向)」について: 実機による試験を実施したところ、組込型屋外式カセットストーブ6型式のうち、5型式が 合格、1型式が不合格となった。不合格の1型式は大きな構造の見直しを図らなくても対応可 能であると考えられるため、組込型ストーブの基準に準じて規定することが妥当であると提言 する。 2.5.27 屋外式カセットストーブの実機での試験項目の項番27「容器の接合の構造(ス プリング)」について: 実機による試験を実施したところ、組込型屋外式カセットストーブ6型式全て基準を合格し たため、本項目を規定することは問題ないと考え、組込型ストーブの基準に準じて規定するこ

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- 26 - とが妥当であると提言する。 2.5.28 屋外式カセットストーブの実機での試験項目の項番28「容器の接合の構造(圧 力安全装置)」について: 実機による試験を実施したところ、組込型屋外式カセットストーブ6型式のうち、4型式が 合格、2型式が不合格となった。不合格のもののうち、1型式は海外製のものであり、圧力安 全装置の作動圧力の設定範囲が高いことが原因であるが、その設定値の調節は可能であると考 える。もう1型式はそもそも圧力安全装置を持たない製品であり、圧力安全装置を備えるため には大きな設計変更が必要であると考えられる。圧力安全装置の基準はカートリッジガスこん ろのように、容器を覆うような大きな調理器具等が使用され、容器が加熱されるおそれがある ものに対して特に有効である。また、組込型ストーブのように室内の雰囲気温度が高くなり容 器温度が上がる可能性のあるものにも必要である。一方、屋外式カセットストーブは、冬季や 寒冷地での屋外使用であることと、機器上部に調理器具等が置かれることがないことから、容 器が加熱される使用状態は考えにくい。ただし、容器が組み込まれるという観点では、庫内に 熱がこもったりした場合に容器の圧力が上がらないようにするために、本項目は規定する必要 があると考える。容器を組み込んだ部分の雰囲気温度が上がらない構造(庫内に熱がこもらな い構造)の製品については本項目を要求する必要はないため、ただし書きを追加することで、 策定する仕様基準の条件として、「実際に販売されている商品に適用可能であり、現実的なも のとすること」という条件も満たすと考える。以上のことから、本項目は組込型ストーブの基 準に準じて圧力安全装置を備える基準と一部庫内に熱がこもらない構造のものは、ただし書き を設け当該基準を除外することが妥当であると提言する。 2.5.29 屋外式カセットストーブの実機での試験項目の項番29「容器の接合の構造(ガ スの滞留)」について: 実機による試験を実施したところ、組込型屋外式カセットストーブ6型式全て基準を合格し たため、本項目を規定することは問題ないと考える。そのため、組込型ストーブの基準に準じ て規定することが妥当であると提言する。 2.5.30 屋外式カセットストーブの実機での試験項目の項番30「器具ガバナー」及び項 番31「器具ガバナー又は減圧機構」について: 実機による試験を実施し、組込型屋外式カセットストーブは器具ガバナーを有するかどうか を確認したところ、6型式のうち、5型式が合格、1型式が不合格となった。直結型屋外式カ セットストーブは器具ガバナー又は減圧機構を有するかどうかを確認したところ、4型式全て 合格した。組込型屋外式カセットストーブで1型式不合格となったものは器具ガバナーは持た ないが、減圧機構は有していることが確認された。器具ガバナーの機能としては、減圧するこ とと圧力調整をすることであり、減圧機構は減圧のみの機能である。カートリッジガスこんろ の特に組込型のものでは、調理機器として一定の火力を保ちながら調理する機能が求められて おり、構造上の違いによって基準を分けているが、屋外式カセットストーブにおいては、減圧 のみでも安全上支障はないと考える。以上のことから、組込型、直結型、分離型の違いによっ て必要とする構造を分けて規定するのではなく、まとめて「器具ガバナー又は減圧機構を有す ること」と規定することが妥当であると提言する。

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