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AVA卵巣癌適正使用改訂 indd

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Academic year: 2021

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(1)

適正使用ガイド

適正使用ガイド

アバスチンを含むがん化学療法は、緊急時に十分対応できる医療施設において、がん化学療法に十分な

知識・経験を持つ医師のもとで、本療法が適切と判断される症例についてのみ実施してください。適応患

者の選択にあたっては、アバスチン及び各併用薬剤の添付文書を参照して十分注意してください。また、

治療開始に先立ち、患者又はその家族に有効性及び危険性を十分説明し、同意を得てから投与してくだ

さい。

本ガイドでは、アバスチンを適正に使用していただくため、投与対象患者の選択、投与方法、

治療前から治療終了後までの注意すべき事項や、発現する可能性のある副作用とその対策

について解説しています。

熟読の上、アバスチンの使用ガイドとしてください。

アバスチンに特徴的な副作用としては、以下の項が警告に記載されています。

●消化管穿孔

●創傷治癒遅延

●腫瘍関連出血

●肺出血(喀血)

●血栓塞栓症

●高血圧性脳症・高血圧性クリーゼ

●可逆性後白質脳症症候群

これらのうち消化管穿孔、腫瘍関連出血、肺出血(喀血)、血栓塞栓症、高血圧性脳症・高血圧

性クリーゼにより死亡に至った例も報告されています。

卵巣癌に用いる際に

(2)

治療スケジュールと注意事項

アバスチンの使用に際しては、治療上の必要性を十分に検討の上、投与の可否を判断してください。

治療前日

治療中

︵投与間隔

週間以上︶

【投与方法】

用法・用量をご確認ください。

使用に際し、以下をご確認ください

・投与患者の選択(P.32)

・リスクが予想される患者(P.32∼33)

・調製方法(P.38)

・点滴時間(P.39)

注意を要する副作用とその対策

・消化管穿孔(P.6)

・血栓塞栓症(P.10)

・高血圧(P.12)

・創傷治癒遅延(P.14)

・出血(P.15)

・蛋白尿(P.17)

・瘻孔(P.19)

・骨髄抑制(P.20)

・感染症(P.22)

・うっ血性心不全(P.23)

・可逆性後白質脳症症候群(P.24)

・ショック、

アナフィラキシー(P.25)

・間質性肺炎(P.26)

・血栓性微小血管症(P.27)

・治療中の注意事項(P.40)

・治療終了後の注意事項(P.40)

患者さんへの説明(P.74)

アバスチンハンドブック

チェックリストで確認してください(P.76)

投与前チェックリスト

インフォームド コンセント

投与の準備

経過観察

副作用対策

投与前

初回投与

投与後

「臨床試験の成績」を熟知した上で、

アバスチンを投与してください

(P.44∼56)

※ 具体的な投与スケジュールについてはP.31を ご確認ください。

併用化学療法

前投与薬

アバスチン

(3)

副作用

5

発現のおそれのある副作用(重大な副作用)

5

注意を要する副作用とその対策

6

1.消化管穿孔

6

2.血栓塞栓症

10

3.高血圧

12

4.創傷治癒遅延

14

5.出血

15

6.蛋白尿

17

7.瘻孔

19

8.骨髄抑制

20

9.感染症

22

10.うっ血性心不全

23

11.可逆性後白質脳症症候群

24

12.ショック、アナフィラキシー

25

13.間質性肺炎

26

14.血栓性微小血管症

27

効能・効果及 び用法・用量

28

効能・効果

28

用法・用量 

28

投与スケジュール

31

ご使用にあたって

32

適正な投与対象患者の選択

32

投与の準備

38

1.

調製方法

38

2.

点滴時間

39

治療中・治療終了後の注意事項

40

〈参考〉臨床試験における休薬・中止基準

41

臨床試験の成績

44

国際共同臨床試験の成績

44

〈参考〉

海外臨床試験の成績

48

副作用発現状況

50

Q&A

58

別添

74

患者及 び家族への事前説明と同意の取得

74

投与前チェックリスト

76

参考資料

78

参考文献

80

Drug Information

81

臨床試験

ご使

用にあ

明と同

Q

A

副作

床試

治 療 中 ・ 治 療 終 了 後 の 注 意 事 項

与の

患者

アバスチンをご使用いただくにあたってのポイントや

(4)

※ CP(カルボプラチン・パクリタキセル)療法は TC 療法と略すこともあり

ますが、本ガイドでは CP 療法に統一しています

適正使用のお願い

この適正使用ガイドは、アバスチンを適正に使用していただくために、投与

対象患者の選択、投与方法、治療前から治療終了後までの注意すべき事項、発現

する可能性のある副作用とその対策について解説したものです。

アバスチンの使用に際しましては、最新の製品添付文書及び適正使用ガイド

を熟読の上、適正使用をお願い致します。

臨床試験名一覧

GOG-0218 試験

: 国際共同第Ⅲ相二重盲検ランダム化比較試験

(国際共同第Ⅲ相試験)

(併用化学療法:CP 療法)

ICON7

(BO17707)試験 : 海外第Ⅲ相ランダム化比較試験

(海外第Ⅲ相試験)

(併用化学療法:CP 療法)

略語集

VEGF :Vascular Endothelial Growth Factor(血管内皮増殖因子)

CBDCA :カルボプラチン

PTX

:パクリタキセル

GEM

:ゲムシタビン

CP

:カルボプラチン・パクリタキセル併用

GC

:ゲムシタビン・カルボプラチン併用

P.44参照

P.48参照

◆GOG-0218試験 ・ ICON7(BO17707)試験における投与群

プラセボ カルボプラチン AUC 6 パクリタキセル 175mg/m2 プラセボ アバスチン 15mg/kg カルボプラチン AUC 6 パクリタキセル 175mg/m2 アバスチン15mg/kg カルボプラチン AUC 6 パクリタキセル 175mg/m2 CPP群: CP+プラセボ(2∼6サイクル*間)⇒プラセボ継続投与 (7∼最大22サイクル*まで) CPB15群: CP+アバスチン15mg/kg(2∼6サイクル*間)⇒プラセボ継続投与 (7∼最大22サイクル*まで) CPB15+群: CP+アバスチン15mg/kg(2∼6サイクル*間)⇒アバスチン継続投与 (7∼最大22サイクル*まで)

<GOG-0218試験>

カルボプラチン AUC 6 パクリタキセル 175mg/m2 パクリタキセル 175mg/m2 CP群: CP CPB7.5+群: CP+アバスチン7.5mg/kg (最大18サイクルまで)

<ICON7(BO17707)試験>

アバスチン7.5mg/kg *プラセボ又は本剤として最大21サイクル P.44参照 P.48参照

卵巣癌に対するアバスチンの用法・用量

他の抗悪性腫瘍剤との併用において、

通常、

成人にはベバシズマブ

(遺伝子組換え)

として1回15mg/kg

(体重)

を点滴

(5)

消化管穿孔

………

血栓塞栓症

………

高血圧性脳症、高血圧性クリーゼ(高血圧)

………

創傷治癒遅延

………

出血

………

ネフローゼ症候群(蛋白尿)

………

瘻孔

………

骨髄抑制

………

感染症

………

うっ血性心不全

………

可逆性後白質脳症症候群

………

ショック、アナフィラキシー

………

間質性肺炎

………

血栓性微小血管症

………

P.6参照

P.10参照

P.12参照

P.14参照

P.15参照

P.17参照

P.19参照

P.20参照

P.23参照

P.22参照

アバスチンは、VEGF を阻害することで、腫瘍組織での血管新生を抑制し、抗腫瘍効果を

発揮します。一方で、正常組織での正常な血管新生における VEGF の機能も阻害する可能性

があり、アバスチンの生物学的活性に関連する副作用が発現するおそれがあります。

国内における臨床経験が限定的であるため、本ガイドに記載されていない副作用についても、

十分にご注意ください。

――――――――― VEGF の生物学的活性/生理的血管新生の役割 ――――――――――

【VEGF の生物学的活性】

血管内皮細胞の増殖

血管内皮細胞の遊走

未熟な内皮細胞の生存

血管透過性の亢進

【生理的血管新生の役割】

生後発育

骨格の成長

卵巣の黄体形成

創傷治癒過程

P.24参照

P.25参照

P.26参照

P.27参照

(6)

副作用

副作用

注意を要する副作用とその対策

1. 消化管穿孔

●発現状況

国際共同第Ⅲ相試験(GOG-0218 試験)

1)

において、消化管穿孔は、プラセボを併用した CPP

群で 601 例中 2 例(0.3%)

、アバスチンを併用した CPB15 群、CPB15+ 群でそれぞれ、

607 例 中 11 例(1.8 %)

、608 例 中 12 例(2.0 %)に 発 現 が 認 めら れ まし た。Grade 5 は

CPB15 群で 4 例(0.7%)

、CPB15+ 群で 2 例(0.3%)でした。なお、国内症例において消化

管穿孔は、CPB15 群で12 例中1例に認められました。

国内症例

全症例

CP+プラセボ

⇒プラセボ

CP+アバスチン15

⇒プラセボ

CP+アバスチン15

⇒プラセボ

CP+アバスチン15

⇒アバスチン15

CP

CP+アバスチン15

⇒アバスチン15

CPP

CPB15

CPB15+

CPP

CPB15

CPB15+

CP+アバスチン7.5

⇒アバスチン7.5

CPB7.5+

ICON7

(BO17707)

試験

国際共同第Ⅲ相試験

GOG-0218試験

海外第Ⅲ相試験

両試験とも、有害事象の Grading は CTCAE ver.3.0 に、用語は MedDRA ver.13.0 に準拠 CP:カルボプラチン・パクリタキセル併用療法(6 サイクル)  投与群の説明は P.4 参照

消化管穿孔の発現状況

(有害事象)

1)2)

試験名

投与群

安全性評価

対象例数

全Grade

Grade 3

Grade 4

Grade 5

601

2

(0.3%)

2

(0.3%)

0

0

608

12

(2.0%)

7

(1.2%)

1

(0.2%)

2

(0.3%)

20

0

0

0

0

12

1

(8.3%)

1

(8.3%)

0

0

12

0

0

0

0

763

3

(0.4%)

1

(0.1%)

2

(0.3%)

0

746

10

(1.3%)

6

(0.8%)

3

(0.4%)

1

(0.1%)

607

11

(1.8%)

3

(0.5%)

3

(0.5%)

4

(0.7%)

P.9参照 P.4参照

CP+プラセボ

⇒プラセボ

腹痛があった場合は、鑑別診断

に消化管穿孔を含めてください。

※画像診断(胸腹部単純 X 線、腹部 CT、エコー)

卵巣癌に対するアバスチンの用法・用量

他の抗悪性腫瘍剤との併用において、

通常、

成人にはベバシズマブ

(遺伝子組換え)

として1回15mg/kg

(体重)

を点滴

静脈内注射する。

投与間隔は3週間以上とする。

消化管穿孔があらわれることがあり、死亡に至る例が報告されています。消化管穿孔と診

断された場合は、アバスチンの投与を中止し、適切な処置を行ってください。重篤な消化管

穿孔が再度発現するおそれがありますので、アバスチンを再投与しないでください。

(7)

明と同

Q

A

副作用

発現状況

臨床試験結果

治 療 中 ・ 治 療 終 了 後 の 注 意 事 項

投与

対象患者

●発現時期

●消化管穿孔の発現リスクが高いと考えられる患者

海外第Ⅱ相試験(AVF2949g 試験)における消化管穿孔の発現状況

3)

国際共同第Ⅲ相試験(GOG-0218 試験)

1)

では、化学療法併用期間中(サイクル 2 からサイクル

6まで)

に消化管穿孔の発現が多く認められ、海外第Ⅲ相試験

(ICON7

〔BO17707〕

試験)

2)

では、

サイクル 7 以降に発現が多く認められました。アバスチンの投与後は、時期にかかわらず消化管

穿孔が発現するおそれがあります。アバスチン投与期間中は、注意して観察してください。

●消化管穿孔の発現状況

海外第Ⅱ相試験(AVF2949g 試験)では、消化管穿孔の発現率が

11.4%(5/44 例)

と、これまでの他癌腫での知見と比較して高頻度に認められたため、試験は中止され

ました。レトロスペクティブな解析の結果、消化管穿孔の有意な

リスク因子は 3 レジ

メンの前治療歴

であったと報告されています

4)

3)社内資料:海外第Ⅱ相試験(AVF2949g 試験)

*卵巣癌に対するアバスチンの用法・用量

他の抗悪性腫瘍剤との併用において、

通常、

成人にはベバシズマブ

(遺伝子組換え)

として1回15mg/kg

(体重)

を点滴

  

消化管など腹腔内の炎症を合併している患者

  

3 レジメン以上の化学療法前治療歴のある患者

   

※本剤は化学療法未治療の患者を対象に投与してください。 慎重投与

進行再発卵巣癌患者にアバスチン15mg/kgを単独投与した際の有効性、

安全性の検討

プラチナ製剤抵抗性再発卵巣癌患者:44例

・2レジメン又は3レジメンの前治療歴を有する  

・ドキソルビシン塩酸塩リポソーム注射剤又はノギテカン塩酸塩の治療

中あるいは治療終了後3ヵ月以内に病勢進行がみられたプラチナ製剤

抵抗性再発卵巣癌患者

アバスチン15mg/kg単剤

を3週間毎に点滴静注

目  的:

対  象:

試験方法:

参考

PD

アバスチン 15mg/kg

3週間毎に点滴静注

2レジメン

又は3レジメンの

前治療歴を有する

プラチナ製剤抵抗性

再発卵巣癌患者

44例

前治療歴

消化管穿孔発現例

3レジメン(n=21)

5(23.8%)

2レジメン(n=23)

0

Q&A P.66

(8)

副作用

副作用

国際共同第Ⅲ相試験(GOG-0218 試験)では、以下の患者は除外基準の一部として

設定されていたため、国内における投与経験はありません。

国際共同第Ⅲ相試験(GOG-0218 試験)における選択基準は P.36、除外基準は P.37 を

参照してください。

・腸閉塞の臨床症状や所見があり、点滴及び / あるいは中心静脈栄養が必要な患者

・腹腔、骨盤内を含む放射線療法の治療歴がある患者

・GOG Performance Status が 3 又は 4 の患者

・重症の非治癒創傷、潰瘍のある患者

・試験治療開始前 28日以内の腹部の瘻孔、胃腸穿孔、腹腔内の膿瘍の既往歴のある患者

・ アバスチン投与開始前 28 日以内の大きな外科的手術、開腹生検、大きな外傷のある

患者

参考

P.78参照

(9)

明と同

Q

A

副作用

発現状況

臨床試験結果

治 療 中 ・ 治 療 終 了 後 の 注 意 事 項

投与

対象患者

● 国際共同第Ⅲ相試験(GOG-0218 試験)の日本人症例での消化管穿孔発現経過

1) 投与群 原疾患の病期 (Stage) 転移箇所(手術時情報) 穿孔部位 消化管穿孔に 対する 手術の有無 転帰 化学療法 開始から アバスチン/ プラセボ 投与開始から 1 CPP 43 21 結腸、肝、大網、骨盤及び大 動脈周囲リンパ節、骨盤 及び腹腔内、横隔膜 小腸 回復 2 94 73 結腸、大網、膀胱、骨盤及び 腹腔内 小腸 軽快 3 CPB15 69 47 結腸、大網、骨盤及び腹腔内 大腸 情報なし 軽快 4 114 72 結腸、肝、大網、骨盤及び 腹腔内 大腸 有(試験開腹術) 軽快 5 80 59 結腸、脾、大網、骨盤及び腹腔内 大腸 死亡 6 26 5 大網 横行結腸 死亡 7 88 60 結腸、大網、腹腔内 小腸 回復 8 35 14 骨盤及び大動脈周囲リンパ節 直腸 S 状結腸 有(試験開腹術) 回復 9 45 24 大網、腹膜、腹腔内 小腸 情報なし 回復 10* 36 15 大網、骨盤及び腹腔内 S 状結腸 回復 (後遺症) 11 45 24 大網、骨盤及び 大動脈周囲リンパ節、骨盤 小腸 回復 12 51 30 結腸、大網、骨盤及び腹腔内 結腸直腸吻合部 死亡 13 27 8 大網、虫垂、骨盤 大腸 死亡 14 CPB15+ 46 25 結腸、肺、大網、骨盤リンパ節、骨盤 大腸 軽快 15 61 41 結腸、肺、大網、大動脈周囲 リンパ節、卵巣、卵管、虫垂、 骨盤及び腹腔内 消化管 吻合部 回復 16 74 50 結腸、大網、骨盤内 大腸 軽快 17 55 34 結腸、大網、骨盤及び腹腔内 大腸 回復 18 29 8 結腸、大網、腹腔内 小腸 情報なし (情報なし)不明 19 37 15 結腸、大網、骨盤及び大動脈 周囲リンパ節、骨盤及び 腹腔内 消化管 吻合部 回復 20 71 32 結腸、肺、大網、大動脈周囲 リンパ節、骨盤及び腹腔内 大腸 軽快 21 114 93 骨盤リンパ節 大腸 死亡 22 65 43 結腸、肝、大網、骨盤及び 大動脈周囲リンパ節、 骨盤及び腹腔内 大腸 未回復 23 404 383 大網、骨盤及び腹腔内 大腸 回復 24 292 268 大網、膀胱、腹膜、骨盤及び腹腔内 大腸 情報なし 回復 25 118 97 結腸、大網、大動脈周囲リン パ節、腹腔内、腹膜面 腸吻合部位 死亡 * No.10 は日本人症例

投与群

患者背景

重篤度

経過

転帰

CPB15 群

日本人

40 歳代

重篤

アバスチンの初回投与日(サイクル 2

:Day 22)から 15 日目(Day

36)に下腹部の軽度圧痛、さらに 5 日後(Day 41)に実施した腹部 CT

で Grade 3 の S 状結腸穿孔が認められたため、投与中止基準に従い本

試験を中止した。アバスチン投与 38 日目(Day 59)に係蹄式結腸瘻造

設術を施行し、術後 18 日目(Day 76)に穿孔は回復していた。主治医

は、穿孔は試験治療との関連の可能性ありと評価した。

*サイクル 1 は、化学療法(CP 療法)のみ投与

回復

(後遺症)

CP+

アバスチン 15

⇒プラセボ

P.4参照

(10)

副作用

副作用

動脈血栓塞栓症があらわれ、死亡に至る例が報告されています。観察を十分に行い、異常

が認められた場合には、アバスチンの投与を中止し、適切な処置を行ってください。また、

動脈血栓塞栓症があらわれた患者では、動脈血栓塞栓症が再度発現した場合に死亡に至る

可能性もありますので、アバスチンを再投与しないでください。

●発現状況

国際共同第Ⅲ相試験(GOG-0218 試験)

1)

において、動脈血栓塞栓症は、アバスチンを併

用 し た CPB15 群、CPB15+ 群 で そ れ ぞ れ、607 例 中 19 例(3.1 %)、608 例 中 19 例

(3.1%)に発現が認められました。Grade 5 はそれぞれ 1 例(0.2%)で、死因は内臓動脈虚

血及び消化管壊死、塞栓症及び突然死でした。なお、国内症例において動脈血栓塞栓症は認

められませんでした。

2. 血栓塞栓症

1)動脈血栓塞栓症

●事象

・脳血管障害:脳血管発作、一過性脳虚血発作、脳虚血、脳梗塞 等

・心血管障害:心筋梗塞、狭心症 等

国内症例

全症例

CP+プラセボ

⇒プラセボ

CP+アバスチン15

⇒プラセボ

CP+アバスチン15

⇒プラセボ

CP+アバスチン15

⇒アバスチン15

ICON7

(BO17707)

試験

国際共同第Ⅲ相試験

GOG-0218試験

海外第Ⅲ相試験

動脈血栓塞栓症の発現状況

(有害事象)

1)2)

試験名

投与群

安全性評価

対象例数

全Grade

Grade 3

Grade 4

Grade 5

601

14

(2.3%)

3

(0.5%)

11

(1.8%)

0

608

19

(3.1%)

1

(0.2%)

16

(2.6%)

1

(0.2%)

20

0

0

0

0

12

0

0

0

0

12

0

0

0

0

763

12

(1.6%)

6

(0.8%)

4

(0.5%)

1

(0.1%)

746

26

(3.5%)

12

(1.6%)

6

(0.8%)

2

(0.3%)

607

19

(3.1%)

2

(0.3%)

15

(2.5%)

1

(0.2%)

CP+アバスチン7.5

⇒アバスチン7.5

両試験とも、有害事象の Grading は CTCAE ver.3.0 に、用語は MedDRA ver.13.0 に準拠 CP:カルボプラチン・パクリタキセル併用療法(6 サイクル)  投与群の説明は P.4 参照 P.4参照

CP+アバスチン15

⇒アバスチン15

CP

CPP

CPB15

CPB15+

CPP

CPB15

CPB15+

CPB7.5+

CP+プラセボ

⇒プラセボ

卵巣癌に対するアバスチンの用法・用量

他の抗悪性腫瘍剤との併用において、

通常、

成人にはベバシズマブ

(遺伝子組換え)

として1回15mg/kg

(体重)

を点滴

静脈内注射する。

投与間隔は3週間以上とする。

(11)

明と同

Q

A

副作用

発現状況

臨床試験結果

治 療 中 ・ 治 療 終 了 後 の 注 意 事 項

投与

対象患者

静脈血栓塞栓症があらわれ、死亡に至る例が報告されています。観察を十分に行い、異常

が認められた場合には、アバスチンの投与を中止し、適切な処置を行ってください。

●発現状況

国際共同第Ⅲ相試験(GOG-0218 試験)

1)

において、静脈血栓塞栓症は、アバスチンを併

用 し た CPB15 群、CPB15+ 群 で そ れ ぞ れ、607 例 中 21 例(3.5 %)、608 例 中 25 例

(4.1%)に発現が認められました。Grade 5 は認められませんでした。なお、国内症例にお

いて静脈血栓塞栓症は、CPB15 群で 12 例中 2 例(16.7%)に認められました。

2)静脈血栓塞栓症

●事象

・深部静脈血栓症、肺塞栓症 等

国内症例

全症例

CP+プラセボ

⇒プラセボ

CP+アバスチン15

⇒プラセボ

CP+アバスチン15

⇒プラセボ

CP+アバスチン15

⇒アバスチン15

ICON7

(BO17707)

試験

国際共同第Ⅲ相試験

GOG-0218試験

海外第Ⅲ相試験

静脈血栓塞栓症の発現状況

(有害事象)

1)2)

試験名

投与群

安全性評価

対象例数

全Grade

Grade 3

Grade 4

Grade 5

601

24

(4.0%)

16

(2.7%)

0

0

608

25

(4.1%)

14

(2.3%)

0

0

20

1

(5.0%)

0

0

0

12

2

(16.7%)

1

( 8.3%)

0

0

12

0

0

0

0

763

34

(4.5%)

10

(1.3%)

2

(0.3%)

0

746

51

(6.8%)

19

(2.5%)

11

(1.5%)

0

607

21

(3.5%)

10

(1.6%)

2

(0.3%)

0

CP+アバスチン7.5

⇒アバスチン7.5

両試験とも、有害事象の Grading は CTCAE ver.3.0 に、用語は MedDRA ver.13.0 に準拠 CP:カルボプラチン・パクリタキセル併用療法(6 サイクル)  投与群の説明は P.4 参照 P.4参照

CP+アバスチン15

⇒アバスチン15

CP

CPP

CPB15

CPB15+

CPP

CPB15

CPB15+

CPB7.5+

CP+プラセボ

⇒プラセボ

Q&A P.70

(12)

副作用

副作用

3. 高血圧

●事象

・高血圧、高血圧性脳症、高血圧性クリーゼ

●発現状況

国際共同第Ⅲ相試験(GOG-0218 試験)

1)

において、高血圧は、アバスチンを併用した CPB15

群、CPB15+ 群でそれぞれ 607 例中143 例(23.6%)

、608 例中196 例(32.2%)に発現

が認められました。Grade 5 は認められませんでした。なお、国内症例において高血圧は、

CPB15 群、CPB15+ 群でそれぞれ12 例中 2 例(16.7%)

、12 例中 3 例(25.0%)に発現が

認められました。

国内症例

全症例

CP+プラセボ

⇒プラセボ

CP+アバスチン15

⇒プラセボ

CP+アバスチン15

⇒プラセボ

CP+アバスチン15

⇒アバスチン15

ICON7

(BO17707)

試験

国際共同第Ⅲ相試験

GOG-0218試験

海外第Ⅲ相試験

高血圧の発現状況

(有害事象)

1)2)

試験名

投与群

安全性評価

対象例数

全Grade

Grade 3

Grade 4

Grade 5

601

81(13.5%)

12

(2.0%)

0

0

608

196(32.2%)

57

(9.4%)

3

(0.5%)

0

20

1

(5.0%)

0

0

0

12

2

(16.7%)

1

( 8.3%)

0

0

12

3

(25.0%)

0

0

0

763

49

(6.4%)

2

(0.3%)

0

0

746

191(25.6%)

45

(6.0%)

1

(0.1%)

0

607

143(23.6%)

32

(5.3%)

2

(0.3%)

0

CP+アバスチン7.5

⇒アバスチン7.5

両試験とも、有害事象の Grading は CTCAE ver.3.0 に、用語は MedDRA ver.13.0 に準拠 CP:カルボプラチン・パクリタキセル併用療法(6 サイクル)  投与群の説明は P.4 参照 P.4参照

CP+アバスチン15

⇒アバスチン15

CP

CPP

CPB15

CPB15+

CPP

CPB15

CPB15+

CPB7.5+

CP+プラセボ

⇒プラセボ

アバスチンの投与期間中は血圧を定期的に測定してください。 

コントロール不能の高血圧、高血圧性脳症、高血圧性クリーゼがあらわれた場合には、ア

バスチンの投与を中止し、適切な処置を行ってください。また、高血圧性脳症、高血圧性ク

リーゼが再発するおそれがありますので、このような患者にはアバスチンを再投与しない

でください。

Q&A P.69

卵巣癌に対するアバスチンの用法・用量

他の抗悪性腫瘍剤との併用において、

通常、

成人にはベバシズマブ

(遺伝子組換え)

として1回15mg/kg

(体重)

を点滴

静脈内注射する。

投与間隔は3週間以上とする。

(13)

明と同

Q

A

副作用

発現状況

臨床試験結果

治 療 中 ・ 治 療 終 了 後 の 注 意 事 項

投与

対象患者

収縮期>150

又は

拡張期>90

臨床症状を伴う

Grade 1∼3

生命を脅かす

(例:高血圧性クリーゼ)

Grade 4

投与継続可能

モニタリングを継続

国際共同第Ⅲ相試験(GOG-0218試験)

における高血圧発現時の休薬・中止基準

1) 参考

・国際共同第Ⅲ相試験(GOG-0218試験)では、Gradeの基準はCTCAE ver.3.0に準じていました。   

・国際共同第Ⅲ相試験(GOG-0218試験)では、経口降圧薬としてACE阻害薬、β遮断薬、利尿薬、Ca拮抗薬等が用いられました。 ・パクリタキセルとCa拮抗薬は、併用に注意が必要です(併用により骨髄抑制等の副作用が増強するおそれがあります)。詳細についてはパク リタキセルの添付文書をご参照ください。

投与中止

薬物療法を開始し、

血圧がコントロール可能になるまで

休薬

■アバスチン/プラセボ投与と化学療法を併用している期間中、  1週間を超えてコントロール不能→次サイクルは投与中止 ■化学療法終了後の期間で、休薬後3週間を超えてコントロール不能→以降、投与中止 Q&A P.68

●臨床試験での休薬・中止基準

(14)

副作用

副作用

4. 創傷治癒遅延

●発現状況

国際共同第Ⅲ相試験(GOG-0218 試験)

1)

において、創傷治癒遅延による合併症は、アバス

チンを併用した CPB15 群、CPB15+ 群でそれぞれ、607 例中 29 例(4.8%)、608 例中

22 例(3.6%)に発現が認められました。Grade 5 は認められませんでした。なお、国内症

例において創傷治癒遅延による合併症は認められませんでした。

●事象

・創し開、術後出血 等

創傷治癒に影響を及ぼす可能性が考えられ、創傷治癒遅延による創し開及び術後出血等の

合併症があらわれることがあります。創傷治癒遅延による合併症があらわれた場合は、

創傷が治癒するまでアバスチンの投与を中止し、適切な処置を行ってください。

※ 臨床試験において大きな手術後 28 日間経過していない患者にアバスチンを投与した経験は

ありません。大きな手術を行った場合、少なくとも 28 日間経過したことを確認した上でア

バスチンを投与してください。

国内症例

全症例

CP+プラセボ

⇒プラセボ

CP+アバスチン15

⇒プラセボ

CP+アバスチン15

⇒プラセボ

CP+アバスチン15

⇒アバスチン15

ICON7

(BO17707)

試験

国際共同第Ⅲ相試験

GOG-0218試験

海外第Ⅲ相試験

創傷治癒遅延による合併症の発現状況

(有害事象)

1)2)

試験名

投与群

安全性評価

対象例数

全Grade

Grade 3

Grade 4

Grade 5

601

27

(4.5%)

8

(1.3%)

0

0

608

22

(3.6%)

9

(1.5%)

1

(0.2%)

0

20

0

0

0

0

12

0

0

0

0

12

0

0

0

0

763

12

(1.6%)

1

(0.1%)

0

0

746

34

(4.6%)

9

(1.2%)

0

0

607

29

(4.8%)

11

(1.8%)

1

(0.2%)

0

CP+アバスチン7.5

⇒アバスチン7.5

両試験とも、有害事象の Grading は CTCAE ver.3.0 に、用語は MedDRA ver.13.0 に準拠 CP:カルボプラチン・パクリタキセル併用療法(6 サイクル)  投与群の説明は P.4 参照 P.4参照

CP+アバスチン15

⇒アバスチン15

CP

CPP

CPB15

CPB15+

CPP

CPB15

CPB15+

CPB7.5+

CP+プラセボ

⇒プラセボ

卵巣癌に対するアバスチンの用法・用量

他の抗悪性腫瘍剤との併用において、

通常、

成人にはベバシズマブ

(遺伝子組換え)

として1回15mg/kg

(体重)

を点滴

静脈内注射する。

投与間隔は3週間以上とする。

(15)

明と同

Q

A

副作用

発現状況

臨床試験結果

治 療 中 ・ 治 療 終 了 後 の 注 意 事 項

投与

対象患者

●事象

●発現状況

・腫瘍関連出血を含む、消化管出血(吐血、下血)、肺出血(血痰、喀血)

§

、脳出血

†‡

 等

・粘膜出血:鼻出血、歯肉出血、膣出血 等

 †脳出血の診断には、CT あるいは MRI(T2 star 強調画像)にて検査を行うことが推奨されます。

国際共同第Ⅲ相試験(GOG-0218 試験)

1)

において、中枢神経系以外の出血は、アバスチン

を併用した CPB15 群、CPB15+ 群でそれぞれ、607 例中 216 例(35.6%)、608 例中

223 例(36.7%)に発現が認められました。Grade 5 は認められませんでした。なお、国内

症例において中枢神経系以外の出血は、CPB15 群で 12 例中 8 例(66.7%)、CPB15+ 群

で 12 例中 6 例(50.0%)に認められました。

中枢神経系出血はアバスチンを併用した CPB15+ 群でのみ 3 例(0.5%)発現が認められ、

うち Grade 5 は 1 例(0.2%)でした。国内症例では発現が認められませんでした。

5. 出血

腫瘍関連出血を含む、消化管出血(吐血、下血)

、肺出血(血痰、喀血)

、脳出血等があらわれ

ることがあります。また、鼻出血、歯肉出血、膣出血等の粘膜出血があらわれることがあり

ます。

重度の出血においては死亡に至る例が報告されていますので、肺出血(喀血)又は重度の出

血があらわれた場合は、アバスチンの投与を中止し、適切な処置を行ってください。また、

このような出血があらわれた患者では、再度発現するおそれがありますので、アバスチン

を再投与しないでください。

脳転移を有する患者にアバスチンを投与することで脳出血があらわれる場合があります。

観察を十分に行い、脳出血が疑われる症状が認められた場合は、アバスチンの投与中止を

含め適切な対応を行ってください。

T2

強調画像(T2 star 強調画像)とは:〔T2 star weighted image(T2

WI)〕

T2

強調画像は出血性病変の検出力が極めて高く(黒色に描出される)、過去に発症した出血

巣の確認や無症候性微小出血の検出に優れている。

§

肺出血(血痰、喀血)

肺出血(血痰、喀血)については、原発性肺癌では扁平上皮癌

※ 1

や喀血(2.5mL 以上の鮮血の

喀出)の既往

※ 2

が重要なリスク因子と考えられます。また明らかな腫瘍の空洞化、大血管への

癌浸潤がリスクとなる報告がありますので、注意が必要です。

脳転移を有する患者への投与について

脳転移を有する患者にアバスチンを投与した場合のリスクについて

P.32参照

P.34参照

※ 1 国内では適応外 ※ 2 国内では禁忌

(16)

副作用

副作用

国内症例

全症例

中枢神経系以外

出血

中枢神経系

出血

CP+プラセボ

⇒プラセボ

CP+アバスチン15

⇒プラセボ

CP+アバスチン15

⇒プラセボ

CP+アバスチン15

⇒アバスチン15

ICON7

(BO17707)

試験

国際共同第Ⅲ相試験

GOG-0218試験

海外第Ⅲ相試験

出血の発現状況

(有害事象)

1)2)

試験名

投与群

安全性評価

対象例数

601

607

608

20

12

12

763

746

96(16.0%)

6

(1.0%)

0

0

0

0

0

0

223(36.7%)

9

(1.5%)

3

(0.5%)

0

3

(0.5%)

0

0

1

(0.2%)

8

(40.0%)

0

0

0

0

0

0

0

8

(66.7%)

0

0

0

0

0

0

0

6

(50.0%)

0

0

0

0

0

0

0

84(11.0%)

1

(0.1%)

1

(0.1%)

1

(0.1%)

0

0

0

0

294(39.4%)

6

(0.8%)

1

(0.1%)

0

3

(0.4%)

1

(0.1%)

1

(0.1%)

1

(0.1%)

216(35.6%)

8

(1.3%)

0

0

0

0

0

0

全Grade

Grade 3

Grade 4

Grade 5

全Grade

Grade 3

Grade 4

Grade 5

CP+アバスチン7.5

⇒アバスチン7.5

両試験とも、有害事象の Grading は CTCAE ver.3.0 に、用語は MedDRA ver.13.0 に準拠 CP:カルボプラチン・パクリタキセル併用療法(6 サイクル)  投与群の説明は P.4 参照 P.4参照

CP+アバスチン15

⇒アバスチン15

CP

CPP

CPB15

CPB15+

CPP

CPB15

CPB15+

CPB7.5+

CP+プラセボ

⇒プラセボ

Grade 4

Grade 3

Grade 1∼2

投与継続可能

モニタリングを継続

国際共同第Ⅲ相試験(GOG-0218試験)

における出血発現時の休薬・中止基準

1) 参考 ・有害事象のGradeはCTCAE ver.3.0に準拠

投与中止

以下の条件

を満たすまで

休薬

※上記の条件を満たさず3週間を超えて症状が遷延した場合、  あるいはGrade 3の出血が再発した場合は投与中止

Full-doseの抗凝固剤の投与を受けている

NO

YES

・止血した

・ヘモグロビンレベルが安定している

・治療のリスクを高める出血性素因を有さない

・再出血のリスクを高める解剖学的、病理学的な

因子を有さない

卵巣癌に対するアバスチンの用法・用量

他の抗悪性腫瘍剤との併用において、

通常、

成人にはベバシズマブ

(遺伝子組換え)

として1回15mg/kg

(体重)

を点滴

静脈内注射する。

投与間隔は3週間以上とする。

●臨床試験での休薬・中止基準

(17)

明と同

Q

A

副作用

発現状況

臨床試験結果

治 療 中 ・ 治 療 終 了 後 の 注 意 事 項

投与

対象患者

6. 蛋白尿

国内症例

全症例

CP+プラセボ

⇒プラセボ

CP+アバスチン15

⇒プラセボ

CP+アバスチン15

⇒プラセボ

CP+アバスチン15

⇒アバスチン15

ICON7

(BO17707)

試験

国際共同第Ⅲ相試験

GOG-0218試験

海外第Ⅲ相試験

蛋白尿の発現状況

(有害事象)

1)2)

試験名

投与群

安全性評価

対象例数

全Grade

Grade 3

Grade 4

Grade 5

601

39

(6.5%)

4

(0.7%)

1

(0.2%)

0

608

51

(8.4%)

9

(1.5%)

1

(0.2%)

0

20

1

(5.0%)

0

0

0

12

0

0

0

0

12

2

(16.7%)

0

0

0

763

17

(2.2%)

1

(0.1%)

0

0

746

33

(4.4%)

4

(0.5%)

0

0

607

32

(5.3%)

4

(0.7%)

0

0

CP+アバスチン7.5

⇒アバスチン7.5

両試験とも、有害事象の Grading は CTCAE ver.3.0 に、用語は MedDRA ver.13.0 に準拠 CP:カルボプラチン・パクリタキセル併用療法(6 サイクル)  投与群の説明は P.4 参照 P.4参照

CP+アバスチン15

⇒アバスチン15

CP

CPP

CPB15

CPB15+

CPP

CPB15

CPB15+

CPB7.5+

CP+プラセボ

⇒プラセボ

アバスチンの投与期間中は尿蛋白を定期的に測定してください。 

ネフローゼ症候群があらわれることがありますので、観察を十分に行い、高度の蛋白尿等

の異常が認められた場合には、アバスチンの投与を中止し、適切な処置を行ってください。

Q&A P.70

●発現状況

国際共同第Ⅲ相試験(GOG-0218 試験)

1)

において、蛋白尿は、アバスチンを併用した

CPB15 群、CPB15+ 群でそれぞれ、607 例中 32 例(5.3%)、608 例中 51 例(8.4%)

に発現が認められました。Grade 5 は認められませんでした。なお、国内症例において蛋白

尿は、CPB15+ 群で 12 例中 2 例(16.7%)に発現が認められました。

(18)

副作用

副作用

●臨床試験での休薬・中止基準

1+

又は

0.15∼1.0g/24h

Grade 1

2+∼3+

又は

1.0∼3.5g/24h

Grade 2

4+

又は

>3.5g/24h

Grade 3

ネフローゼ症候群

Grade 4

投与継続可能

モニタリングを継続

投与中止

Grade 1以下に回復するまで休薬

ただし、Grade 2であっても24時間蓄尿による定量検査を

実施し、蛋白量が2g/24h以下であれば投与可能

・有害事象のGradeはCTCAE ver.3.0に準拠

他癌腫(転移・再発乳癌)

を対象とした国内臨床試験における蛋白尿発現時の休薬・中止基準

5) 参考

UPC比<3.5

UPC比≧3.5

Grade 4

又は

ネフローゼ症候群

投与継続可能

モニタリングを継続

投与中止

UPC比<3.5になるまで

休薬

UPC比:尿蛋白/クレアチニン比 ・有害事象のGradeはCTCAE ver.3.0に準拠 ※蛋白尿による休薬が2ヵ月を  超えた場合は投与中止

国際共同第Ⅲ相試験

(GOG-0218試験)

における蛋白尿発現時の休薬・中止基準

1) 参考

(19)

明と同

Q

A

副作用

発現状況

臨床試験結果

治 療 中 ・ 治 療 終 了 後 の 注 意 事 項

投与

対象患者

●事象

●発現状況

・消化管瘻:腸管皮膚瘻、腸管瘻、気管食道瘻 等

・消化管以外の瘻孔:気管支胸膜瘻、泌尿生殖器瘻、胆管瘻 等

国 際 共 同 第 Ⅲ 相 試 験(GOG-0218 試 験 )

1)

に お い て、瘻 孔 は、ア バ ス チ ン を 併 用 し た

CPB15 群、CPB15+ 群でそれぞれ、607 例中 5 例(0.8%)、608 例中 12 例(2.0%)に

発現が認められました。Grade 5 は認められませんでした。なお、国内症例において瘻孔は

認められませんでした。

7. 瘻孔

消化管瘻又は消化管以外の瘻孔があらわれ、死亡に至る例が報告されています。瘻孔が認

められた場合はアバスチンの投与を中止し、適切な処置を行ってください。また、気管食道

瘻又は重度の瘻孔があらわれた患者では、アバスチンを再投与しないでください。

国内症例

全症例

CP+プラセボ

⇒プラセボ

CP+アバスチン15

⇒プラセボ

CP+アバスチン15

⇒プラセボ

CP+アバスチン15

⇒アバスチン15

ICON7

(BO17707)

試験

国際共同第Ⅲ相試験

GOG-0218試験

海外第Ⅲ相試験

瘻孔の発現状況

(有害事象)

1)2)

試験名

投与群

安全性評価

対象例数

全Grade

Grade 3

Grade 4

Grade 5

601

7

(1.2%)

5

(0.8%)

0

0

608

12

(2.0%)

7

(1.2%)

1

(0.2%)

0

20

0

0

0

0

12

0

0

0

0

12

0

0

0

0

763

9

(1.2%)

4

(0.5%)

1

(0.1%)

0

746

13

(1.7%)

6

(0.8%)

0

0

607

5

(0.8%)

3

(0.5%)

1

(0.2%)

0

CP+アバスチン7.5

⇒アバスチン7.5

両試験とも、有害事象の Grading は CTCAE ver.3.0 に、用語は MedDRA ver.13.0 に準拠 CP:カルボプラチン・パクリタキセル併用療法(6 サイクル)  投与群の説明は P.4 参照 P.4参照

CP+アバスチン15

⇒アバスチン15

CP

CPP

CPB15

CPB15+

CPP

CPB15

CPB15+

CPB7.5+

CP+プラセボ

⇒プラセボ

*瘻孔の発現状況

国際共同第Ⅲ相試験(GOG-0218 試験)及び海外第Ⅲ相試験(ICON7〔BO17707〕試験)

では、膿瘍を瘻孔に含めて集計しています。

卵巣癌に対するアバスチンの用法・用量

他の抗悪性腫瘍剤との併用において、

通常、

成人にはベバシズマブ

(遺伝子組換え)

として1回15mg/kg

(体重)

を点滴

静脈内注射する。

投与間隔は3週間以上とする。

(20)

副作用

副作用

●事象

●発現状況

・ 汎血球減少症、好中球減少、白血球減少、貧血、血小板減少、高度の好中球減少症、発熱性

好中球減少症

国際共同第Ⅲ相試験(GOG-0218 試験)

1)

において、好中球減少症は、アバスチンを併用し

た CPB15 群、CPB15+ 群 で そ れ ぞ れ、607 例 中 578 例(95.2 %)、608 例 中 580 例

(95.4%)に発現が認められました。Grade 5 は CPB15 群で 1 例(0.2%)、CPB15+ 群

で 3 例(0.5%)でした。なお、国内症例において好中球減少症は、CPB15 群及び CPB15+

群の全例で認められました。

また、発熱性好中球減少症は、アバスチンを併用した CPB15 群、CPB15+ 群でそれぞれ、

607 例中 31 例(5.1%)、608 例中 27 例(4.4%)に発現が認められました。Grade 5 は

認められませんでした。なお、国内症例において発熱性好中球減少症は、CPB15 群で 12 例

中 1 例(8.3%)、CPB15+ 群で 12 例中 2 例(16.7%)に発現が認められました。

8. 骨髄抑制

アバスチン投与期間中は、定期的に血液検査を実施してください。

他の抗悪性腫瘍剤との併用により、汎血球減少症、好中球減少、白血球減少、貧血、血小板

減少があらわれることがありますので、定期的に血液検査を行うなど観察を十分に行い、

異常が認められた場合には適切な処置を行ってください。なお、他癌腫の臨床試験で他の

抗悪性腫瘍剤にアバスチンを併用した群において、併用していない群と比較して、高度の

好中球減少症、発熱性好中球減少症の発現頻度が高まることが報告されています。

(21)

明と同

Q

A

副作用

発現状況

臨床試験結果

治 療 中 ・ 治 療 終 了 後 の 注 意 事 項

投与

対象患者

国内症例

全症例

好中球減少症

発熱性好中球

減少症

CP+プラセボ

⇒プラセボ

CP+アバスチン15

⇒プラセボ

CP+アバスチン15

⇒プラセボ

CP+アバスチン15

⇒アバスチン15

ICON7

(BO17707)

試験

国際共同第Ⅲ相試験

GOG-0218試験

海外第Ⅲ相試験

好中球減少症/発熱性好中球減少症の発現状況

(有害事象)

1)2)

試験名

投与群

安全性評価

対象例数

601

575(95.7%)

174(29.0%)

349(58.1%)

0

21

(3.5%)

18

(3.0%)

3

(0.5%)

0

608

580(95.4%)

139(22.9%)

386(63.5%)

3( 0.5%)

27

(4.4%)

25

(4.1%)

2

(0.3%)

0

20

20(100.0%)

0

18(90.0%)

0

1

(5.0%)

1

(5.0%)

0

0

12

12(100.0%)

1( 8.3%)

11(91.7%)

0

1

(8.3%)

1

(8.3%)

0

0

12

12(100.0%)

2(16.7%)

10(83.3%)

0

2

(16.7%)

2

(16.7%)

0

0

763

219(28.7%)

97(12.7%)

30( 3.9%)

0

15

(2.0%)

12

(1.6%)

2

(0.3%)

0

746

211(28.3%)

103(13.8%)

30( 4.0%)

0

21

(2.8%)

12

(1.6%)

7

(0.9%)

0

607

578(95.2%)

148(24.4%)

383(63.1%)

1( 0.2%)

31

(5.1%)

28

(4.6%)

3

(0.5%)

0

全Grade

Grade 3

Grade 4

Grade 5

全Grade

Grade 3

Grade 4

Grade 5

CP+アバスチン7.5

⇒アバスチン7.5

両試験とも、有害事象の Grading は CTCAE ver.3.0 に、用語は MedDRA ver.13.0 に準拠 CP:カルボプラチン・パクリタキセル併用療法(6 サイクル)  投与群の説明は P.4 参照 P.4参照

CP+アバスチン15

⇒アバスチン15

CP

CPP

CPB15

CPB15+

CPP

CPB15

CPB15+

CPB7.5+

CP+プラセボ

⇒プラセボ

*好中球減少症の発現状況

国際共同第Ⅲ相試験(GOG-0218 試験)及び海外第Ⅲ相試験(ICON7〔BO17707〕試験)

では、好中球減少症、好中球数減少、顆粒球減少症を好中球減少症として集計しています。

なお、GOG-0218 試験では各サイクルの検査値(好中球・顆粒球数)に基づいた有害事象も

好中球減少症に含めて集計しています。

卵巣癌に対するアバスチンの用法・用量

他の抗悪性腫瘍剤との併用において、

通常、

成人にはベバシズマブ

(遺伝子組換え)

として1回15mg/kg

(体重)

を点滴

静脈内注射する。

投与間隔は3週間以上とする。

参照

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