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アンカー工設置のり面の 健全性評価に関する研究 報告 平成 22 年 9 月 10 日プロジェクトリーダー神戸大学名誉教授沖村孝

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全文

(1)

アンカー工設置のり面の

健全性評価に関する研究

報告

平成22年9月10日

プロジェクトリーダー

神戸大学名誉教授

沖村

(2)

研究体制

・研究代表者:神戸大学都市安全センター特別研究員

沖村孝(神戸大学名誉教授)

・参加大学 :神戸大学(沖村孝、芥川真一)

・近畿地整 :道路部

姫路河川国道事務所

近畿技術事務所

・参加企業 :西日本高速道路株式会社

日特建設株式会社

ライト工業株式会社

応用地質株式会社

株式会社ダイヤコンサルタント

(3)

研究の背景

切土のり面の安定化工法としてアンカー工が多くののり面

で採用されてきたが、アンカー工が

昭和32年(1957年)に我

が国において初めて導入

されて以来、

50年近くが経過

しア

ンカー工の

腐食

や、のり面の

劣化

等の問題が発生しており、

アンカー工設置のり面の健全性を評価

することが重要な課題

となってきている。

特に

昭和63年(1988年)

11月に制定された土質工学会(地

盤工学会)基準「グランドアンカ-設計・施工基準」(JS

F:D1-88)において

二重防食が義務づけられ

、続いて

グラウンドアンカーがその目的に応じて適切に使用されるよ

うに、

平成2年

2月に

「グラウンドアンカー設計・施工基準、

同解説」

が発刊された。これ以前のアンカー(以後

「旧タイ

プアンカー」

と呼ぶ)は、防食を重要視していなかったため

、アンカーの腐食・劣化等によりアンカーが破損し、飛び出

し現象などが見られ、ひいては交通障害を招くおそれがある

状況が発生している。

(4)

破断したアンカー

(5)

研究目的

このような背景から、本研究では、近畿

圏におけるアンカー工設置のり面の実態把

握や現地調査を実施し、この結果から現状

を明らかにするとともに、のり面の変状や

アンカー緊張力の簡易なモニタリング手法

の開発を進めるとともに実際のモニタリン

グなどを通じて、アンカー工が設置されて

いるのり面の健全性評価手法確立のための

課題を明らかにすることを目的とする。

(6)

NO

YES

アンカー工設置斜面の抽出

法面の健全性評価を実施

アンカー体の健全性評価

地山の健全性評価

平成2年

以前か

磁歪法による軸力測定

手法の検討

①目視点検

②頭部背面調査

③リフトオフ試験

④磁歪法による軸力測定

⑤モニタリング

①地表踏査

②現地調査による確認

 ・物理探査

 ・ボーリング

③変状観測

①アンカー変状状況の確認

②アンカー体の健全性確認

 ・リフトオフ試験による

  軸力測定

 ・磁歪法による軸力測定

①斜面変状の確認

②地質状況の確認

③変状原因の推定

④変状速度等の確認

アンカー工が設置された法面の点検手法の検討

と健全性評価に向けての課題抽出

評価する路線の抽出

20年度実施

21年度実施

22年度計画

研究の

フローチャート

(7)

磁歪センサ

磁歪センサ

非破壊で鉄表面の応力を計測できる.

非破壊で鉄表面の応力を計測できる.

アンカーの軸力推定

アンカーの軸力推定

アンカー固定部の応力を計測.

アンカー固定部の応力を計測.

その応力から間接的に軸力を

その応力から間接的に軸力を

推定

推定.

リフトオフ試験装置

(8)

調査対象位置図

9号関宮地区

29号シソジカ谷地区

29号原地区

(9)

フリーフレーム工法(現場打ち吹付法

枠工)

型式F300-2.0m×2.0m

許容最大設計アンカー力

約80kN

受圧

構造

自由長

Lf=5.0~9.0m

定着長

La=3.0m

アンカー長

L=8.0~12.0m

総ネジPC鋼棒

φ23mm

ゲビンデスターブ(ナット定着方式)

29号

シソジカ谷

地区

「旧タイプアンカー」*施工現場

20年度 リフトオフ試験・磁歪法

モニタリング(アンカー)

21年度 地盤調査

モニタリング(地山)

22年度 予定

アンカー引き抜き試験

・モニタリングの継続

(10)

調査の経緯

H20年点検でアンカー頭部にゆるみ

H20年度

リフトオフ試験

(一部のアンカーで引き抜

け)

断層破砕帯の影響か?

H21年度調査

地質状況の把握(特にアンカー定着部)

地山の変状の観測

アンカー頭部のゆるみ

間詰めモルタル除去後

(11)

リフトオフ試験

荷重-変位量曲線

メンテナンスジャッキ

(12)

リフトオフ試験結果

シソジカ谷地区

●リフトオフ荷重は、約25~80kNとバラツキのある。

●最下段のI列に大きい荷重が集中している。

●リフトオフ試験荷重で25kN程度のアンカー(B-8,H-8)は、全体の平均に比べ荷重が低いことから、荷重が

減少した可能性がある。

3本のアンカーの引き抜けを確認

(13)

引原断層の位置

日本の活断層

1991年

確実度Ⅱ 活動度

C

近畿の活断層

2000年

L(リニアメント)

引原ダムの東側をほぼ南北に走る。

山地の高度不連続、断層鞍部が続く。

調査地

調査地

(14)

現地調査の目的・内容

アンカー定着部の地質確認

→ アンカーが抜けた原因の究明

• 弾性波探査:1測線

L=100m

・断層破砕帯位置の把握

• ボーリング:2箇所

・標準貫入試験:N値の把握

・孔内水平載荷試験:岩盤の変形特性の把握

・PS検層:Vp、Vs速度の把握

現状の法面は安定か?

• 観測

・孔内傾斜計:地中の変位

・地下水位計:水位変化

No1

No2

(15)

現地調査の順序

①主測線設定(平面測量・縦断測量)

②弾性波探査

③調査ボーリングおよび原位置試験

④孔内傾斜計および地下水位観測

ボーリングNo1位置

No1

ボーリング

No2孔位置

No2

(16)

H 477.75 478.26 477.92

至 戸倉

477.11 477.77

TA.3

478.41

TA.4

477.72

477.37

TA.5

TA.6

506.48

TA.7

522.22

TA.8

520.00

501.93

TA.9

TA.10

493.67

A1T

477.79

A2T

477.95

国道29号

山崎

509.97 477.00 477.02 477.02 478.05 478.04 477.94 477.83 477.68 477.48 477.32 477.54 477.40 477.26 477.13 476.35 478.37 489.07 488.97 489.26 489.45 489.77 489.56 489.05 490.47 490.60 479.42 485.14 497.00 478.92 477.27 482.02 479.22 481.94 482.80 495.76 496.62 477.80 477.69 478.63 510.03 509.73 506.87 504.54 501.39 499.94 496.71 493.46 488.43 486.04 487.86 481.74 476.26 477.75 478.78 479.79 509.96 501.79 496.75 497.65 498.26 499.15 481.58 487.82 497.23 497.57 486.84 493.93 497.09 492.83 487.79 496.55 494.21 500.97 496.21 501.33 502.19 504.49 505.88 507.28 506.59 512.82 510.07 507.51 499.30 494.36 488.29 495.76 506.34 519.14 517.34 519.90 523.94 526.91 530.31 534.01 536.80 541.41 546.60 535.75 527.86 513.32 513.42 523.24 534.51 543.05 534.05 531.34 529.37 522.46 518.33 516.45 513.00 509.38 538.15 536.63 544.71 549.16 543.25 537.33 535.57 535.79 542.99 529.63 530.49 521.03 514.88 521.79 527.28 513.68 513.97 511.88 511.81 512.01 505.42 506.02 509.70 508.20 507.82 506.36 506.16 503.63 507.60 504.77 500.73 498.77 497.27 499.28 499.35 499.36 497.70 497.42 498.81 501.17 500.84 502.97 502.40 502.02 503.64 499.55 506.21 502.80 494.56 500.47 494.11 486.52 497.24 495.44 502.81 490.48 491.21 501.34 495.75 530.66 506.99 501.57 500.93 495.44 501.93 503.50 502.49 506.14 513.98 519.68 523.22 512.83 504.20 497.29 490.56 485.84 493.04 485.57 485.26 494.19 498.17 501.04 499.81 503.59 499.86 500.94 494.96 502.79 500.92 483.35 483.11 483.71 492.95 499.25 502.40 479.46

(土)

As As As As S S S S 480 485 490 495 500 520 525 530 535 540 545 505 510 515 54 5 545 54 5 54 0 53 5 53 0 52 5 520 51 5 51 0 50 5 49 5 50 0 48 5 4 90 48 0 500 500 49 0 4 9 5 4 8 0 4 8 5 4 9 0 4 9 5

100

90

80

70

60

50

40

30

20

10

0

弾性波探査L=100m

No2-1,No2-2ボーリング

No1-1,No1-2ボーリング

鞍部

鞍部

急崖部

崩落土砂

低速度帯

低速度帯

低速度帯

断層位置

断層位置

崩壊地

推定地すべりブロック①

推定地すべりブロック②

1:500

0

10

20

30m

調査地平面図

鞍部

鞍部

調査地周辺のルートマップ

尾根の鞍部

鞍部

(17)

主測線の設定

No2位置

No1位置

主測線

弾性波探査測線

リフトオフ試験で引き抜けた

アンカー(A-3,7,8)

(18)

FH= GH=482.47

A

As As A-0 GH=482.47 A-5 GH=487.17 A-10 GH=490.51 A-15 GH=495.40 A-20 GH=498.64 A-25 GH=500.68 A-30 GH=502.70A-35 GH=502.34 A-40 GH=504.33 A-45 GH=506.19 A-50 GH=507.37 A-55 GH=510.99 A-60 GH=515.27 A-65 GH=517.05 A-70 GH=519.22 A-75 GH=521.30 A-80 GH=522.85 A-85 GH=524.47 A-90 GH=526.51 A-95 GH=528.20 A-100 GH=530.10 A1 GH=477.75

3.8

1.6

0.8

0.35

3.4

1.6

0.8

0.36

0.35

0.8

1.6

3.8

1.6

1.8

1.6

1.6

0.8

0.35

3.5

L=8. 0m L= 8.0m L= 8.0m L= 8.0m L= 8.0m L=8.0 m L=10.5 m L=9. 0m A-7 :L= 8.0 m A-8:L =1 0.5m

用地境界

No1孔 L=10m

速度層境界

低速度帯

1.6

1.6

3.8

0.8

0.35

弾性波速度値(km/s)

E.L.489.840m

No2孔

L=15m

E.L.499.604m

強風化部

弱風化部

未風化部

断層破砕帯

断層破砕帯

断層破砕帯

崖錐堆積物

dep= 1 0.00 m 489.840 m No1-1 CH CL CM CL CH D

弾性波探査

断層破砕帯

1.6、1.8

低速度帯

硬質岩盤

3.4、3.5、3.8

第4速度層

弱風化部

1.6

第3速度層

強風化部

0.8

第2速度層

崖錐堆積物及び強風化部

0.35、0.36

第1速度層

地質

Vp速度(km/sec)

速度帯

受振器

2.5m間隔に設置

ハンマリングによる起震

(19)

調査ボーリング

立会検尺

(20)

ボーリングNo1孔

頁岩

レキ岩

凝灰岩

頁岩(強風化部)

●地質

頁岩の強風化部、頁岩、礫岩、凝灰岩

からなる。

頁岩の強風化部は、土砂状にまで軟化

しており、N値は6~18。

それ以深は非常に硬質な岩盤(CM級及

びCH級岩盤主体)に急変する。

●地下水位

地下水位はGL-1.5m程度。

ボーリング作業中に掘削水の漏水はな

かった。

●孔内水平載荷試験の位置について

頁岩の強風化部および岩盤部において

合計2箇所を予定。

(21)

ボーリングNo2孔

頁岩

レキ岩

凝灰岩

頁岩(強風化部)

●地質(No1孔とほぼ同じ)

頁岩の強風化部、頁岩、礫岩、凝灰岩

からなる。

頁岩の強風化部は、土砂状にまで軟化

しており、N値は2~17。

それ以深は非常に硬質な岩盤(CM級

及びCH級岩盤主体)に急変する。

●地下水位

地下水位はGL-5.2~8.5m(強風化岩の

下面付近) 。降雨の影響で上下する。

(22)

FH=

GH=482.47

A

As

A-0

GH=482.47

A-5

GH=487.17

A-10

GH=490.51

A-15

GH=495.40

A-20

GH=498.64

A-25

GH=500.68

A-30

GH=502.70

A-35

GH=502.34

A-40

GH=504.33

A-45

GH=506.19

A-50

GH=50

3.8

1.6

0.8

0.35

1.8

1.6

1.6

0.8

0.35

3.5

L=

8.

0m

L=

8.

0m

L=

8.

0m

L=8

.0

m

L=

8.

0m

L=

8.

0m

L=

10

.5

m

L=

9.

0m

A-

7:

L=

8.0

m

A-8

:L

=10

.5

m

用地境界

No1孔

L=10m

E.L.489.840m

No2孔

L=15m

E.L.499.604m

強風化部

弱風化部

未風化部

断層破砕帯

断層破砕帯

崖錐堆積物

dep

= 1

0.0

0 m

489

.84

0 m

No1

-1

CH CL CM CL CH D

No2孔

ボーリング位置

No2孔の位置は、アンカー定着部の山側

(アンカー定着部と低速度帯との間)

ボーリング

No2孔位置

引き抜けたアンカーA-7,A-8

(23)

アンカー付近断面図

As

断層破

FH=

GH=482.51

A

A-0

GH=482.51

A-5

GH=487.51

A-10

GH=490.55

A-15

GH=495.44

A-20

GH=498.68

A-25

GH=500.72

A-30

GH=502.74

A-35

GH=502.38

A-40

GH=504.3

用地境界

崩落土砂

1.8

1.6

0.35

1.6

0.8

0.35

3.5

3.8

0.8

1.6

崖錐堆積物

凝灰岩

礫岩

頁岩

A-7

:L=

8.0

m

A-8:L

=10

.5

m

L=1

0.5

m

L=9

.0m

L=8

.0m

L=8

.0m

L=8

.0m

L=8

.0

m

L=8

.0m

風化頁岩

断層破砕帯

Fs=0.85

Pr=29kN/m

すべり面②

円弧すべり

10

20

30m

0

1:500

引き抜けたアンカーA-7,A-8

(24)

孔内傾斜計・地下水観測

1目盛:20mm

1目盛:20mm

雨量:気象庁 大屋観測所

最大傾斜方向観測結果図

日雨量観測結果

横断方向観測結果図

-15.0

-14.0

-13.0

-12.0

-11.0

-10.0

-9.0

-8.0

-7.0

-6.0

-5.0

-4.0

-3.0

-2.0

-1.0

0.0

1/

22

1/

29

2/

5

2/

12

2/

19

2/

26

3/

5

3/

12

3/

19

3/

26

深度(m)

-15.0

-14.0

-13.0

-12.0

-11.0

-10.0

-9.0

-8.0

-7.0

-6.0

-5.0

-4.0

-3.0

-2.0

-1.0

0.0

1/22

1/29

2/5

2/12

2/19

2/26

3/5

3/12

3/19

3/26

深度(m)

0

10

20

30

40

50

60

70

80

90

100

1/2

2

1/2

9

2/

5

2/1

2

2/1

9

2/2

6

3/

5

3/1

2

3/1

9

3/2

6

日雨量

(m

m

)

-10

-9

-8

-7

-6

-5

-4

-3

-2

-1

0

地下

(G

L

-m

)

日雨量

地下水位

(mm/日)

土砂部下面:GL-8.3m

土砂部下面:GL-8.3m

D CM CH CM CL CM CM CL ~ 0 10 20 30 40 50

N値

2

2/35

5

6

11

10

17

6

50/5

50/0

50/10

D CM CH CM CL CM CM CL ~ 0 10 20 30 40 50

N値

2

2/35

5

6

11

10

17

6

50/5

50/0

50/10

1目盛:20mm

1目盛:20mm

雨量:気象庁 大屋観測所

最大傾斜方向観測結果図

日雨量観測結果

横断方向観測結果図

-15.0

-14.0

-13.0

-12.0

-11.0

-10.0

-9.0

-8.0

-7.0

-6.0

-5.0

-4.0

-3.0

-2.0

-1.0

0.0

1/22

1/29

2/5

2/12

2/19

2/26

3/5

3/12

3/19

3/26

深度(m)

-15.0

-14.0

-13.0

-12.0

-11.0

-10.0

-9.0

-8.0

-7.0

-6.0

-5.0

-4.0

-3.0

-2.0

-1.0

0.0

1/22

1/29

2/5

2/12

2/19

2/26

3/5

3/12

3/19

3/26

深度(m)

0

10

20

30

40

50

60

70

80

90

100

1/22

1/29

2/5

2/12

2/19

2/26

3/5

3/12

3/19

3/26

日雨量

(m

m

)

-10

-9

-8

-7

-6

-5

-4

-3

-2

-1

0

下水位(

G

L

-m

)

日雨量

地下水位

(mm/日)

土砂部下面:GL-3.4m

土砂部下面:GL-3.4m

D CL CH CL CM CL CH 0 10 20 30 40 50

N値

8

8

18

6

50/0

50/10

D CL CH CL CM CL CH 0 10 20 30 40 50

N値

8

8

18

6

50/0

50/10

孔内傾斜計観測では、両観

測孔とも特に有意な変位は

観測されていない。

地下水位はおおむね

土砂部と岩盤との境

界付近にある。

No1-1 は 降 雨 に よ る

影 響 は 小 さ い が 、

No2-1 孔 は 降 雨 の 影

響を大きく受け、地

下水位が大きく上下

する。

(25)

道路のり面アン

カー打設後

道路のり面最上

部アンカー破損

道路拡幅後

(地形条件3)

上部地すべり

土塊移動後

(地形条件2)

地すべり開始

(地形条件1)

備考

地形・地質・地下水位条件

時期

安定解析

地形条件

(26)

すべり面の形状条件

中規模

2

大規模

1

備考

すべり面形状・すべり面せん断強度

すべり

面条件

φ

=25°

C=6.0kN/m

2

Fs=1.000

φ=25°

C=6.0kN/m

2

Fs=1.054

(27)

すべり面1

すべり面2

すべり面1

内部摩擦角

φ=25

°

粘着力

C=6kN/m

2

1.059

(392.7kN/m)

道路拡幅後

(地形条件3)

(すべり面1)

5

内部摩擦角

φ=25°

粘着力

C=6kN/m

2

1.002

(357.2kN/m)

上部地すべり

土塊移動後

(地形条件2)

(すべり面2)

4

内部摩擦角

φ=25°

粘着力

C=6kN/m

2

1.082

(352.9kN/m)

上部地すべり

土塊移動後

(地形条件2)

(すべり面1)

3

平均層厚Hより

粘着力cを設定

し、φを逆算

内部摩擦角

φ=25°

粘着力

C=6kN/m

2

1.000

(365.7kN/m)

地すべり開始

(地形条件1)

(すべり面2)

2

内部摩擦角

φ=25°

粘着力

C=6kN/m

2

1.054

(520.6kN/m)

地すべり開始

(地形条件1)

(すべり面1)

1

備考

安全率

Fs=1.2必要抑止力

地形・地質・地下水位・すべり面条件

時期

(条件)

計算

ケー

すべり面2

すべり面1

すべり面2

すべり面1

すべり面1

(28)

内部摩擦角

φ=25°

粘着力c

=6kN/m

2

アンカー力

80kN/本

8段(1段破損)

1.130

(111.7kN/m)

道路拡幅後

アンカー

一部破損

(地形条件3)

(すべり面2)

10

内部摩擦角

φ=25°

粘着力c

=6kN/m

2

アンカー力

80kN/本

8段(1段破損)

1.161

(107.4kN/m)

道路拡幅後

アンカー

一部破損

(地形条件3)

(すべり面1)

9

内部摩擦角

φ=25°

粘着力c

=6kN/m

2

アンカー力

80kN/本

9段

1.152

(76.0kN/m)

道路拡幅後

アンカー設置

(地形条件3)

(すべり面2)

8

内部摩擦角

φ=25°

粘着力c

=6kN/m

2

アンカー力

80kN/本

9段

1.174

(71.7kN/m)

道路拡幅後

アンカー設置

(地形条件3)

(すべり面1)

7

内部摩擦角

φ=25°

粘着力c

=6kN/m

2

0.951

(397.0kN/m)

道路拡幅後

(地形条件3)

(すべり面2)

6

備考

安全率

Fs=1.2必要抑止力

地形・地質・地下水位・すべり面条件

時期

(条件)

計算

ケース

すべり面2

すべり面1

すべり面1

すべり面2

すべり面2

(29)

時系列と安全率の推移

1.082

1.059

1.174

1.002

0.951

1.054

1.161

1.000

1.152

1.130

0.50

0.60

0.70

0.80

0.90

1.00

1.10

1.20

1.30

1.40

1.50

0

2

4

6

8

10

12

14

16

18

20

時間

安全率

地すべり1-安全率Fs

地すべり2-安全率Fs

安全率Fs=1

計画安全率Fsp=1.2

道路拡幅切土後

アンカー施工後

上部地すべり発生後

アンカー破損

(30)

モニタリング手法について

モニタリング

シソジカ谷

関宮

データロガによる

荷重の計測

(31)

シソジカ谷モニタリング位置図

C-10

C-4

E-13

(32)

モニタリングの経過

0

50

100

150

200

250

300

350

400

450

500

0

10

20

30

40

50

60

70

80

90

100

2009/04/01

2009/05/01

2009/06/01

2009/07/01

2009/08/01

2009/09/01

2009/10/01

2009/11/01

2009/12/01

2010/01/01

荷重

N

降水

量(

mm

アンカー荷重のモニタリング(シソジカ谷地区)

C‐4

C‐10

E‐13

I‐13

降水量

52kN

41kN

72kN

83kN

39kN

65kN

37kN

63kN

減少傾向

平衡傾向

降水量と荷重に連動が見られる

(33)

29号シソジカ谷の問題点の整理と

今後の検討課題

●問題点

現在のところ、地すべりは停止状態であるが、安定計算

の結果では現況は計画安全率(Fs=1.20)を下まわっており

、近年頻発する集中豪雨や地震をきっかけに地すべりが動

き出すことも十分考えられる。

●検討課題

これらのアンカーが抜けた原因は何かを確かめるために、

アンカー鋼棒を引き抜き、鋼棒が切れて抜けて来るのか、

鋼棒は切れずに定着部分の周面摩擦力が低下して抜けてく

るのかを確かめる事。

また、変位・地下水位観測は継続し、対策工の追加・補

修の検討が望ましい。

(34)

プレストレスコンクリート受圧板

許容最大設計アンカー力

329kN

以下

受圧

構造

自由長

Lf=11.0m(14.0m)

定着長

La=6.0m(9.0m)

アンカー長

L=17.0m(23.0m)

()内は最大

PC鋼より線 φ12.7mm×4本

KTB(くさび定着方式)

29号

地区

1988年11月に制定された土質工学会

基準「グランドアンカ-設計・施工

基準」に準拠した施工現場

21年度 リフトオフ試験・磁歪法

(35)

原地区アンカー

受圧板と背面調査結果

止水ゴムの劣化

(36)

リフトオフ試験結果

原地区

●3本共ほぼ同等の残存荷重を確認した。

●施工後に荷重が大きくなった可能性は低い。

●アンカーの機能に問題はない。

(37)

現場吹付法枠工

□400-2.0m×2.0m

許容最大設計アンカー力

50kN以下

受圧構造

自由長

Lf=7.4~10.4m

定着長

La=3.0m

アンカー長

L=10.4~13.4m

PC鋼より線 φ12.7mm×2本

VSL

(くさび定着方式)

9号

関宮

地区

「旧タイプアンカー」*施工現場

22年度 地盤調査予定

モニタリング(地山)

21年度 リフトオフ試験・磁歪法

モニタリング(アンカー)

(38)

Coキャップ頭部背面調査結果

関宮地区アンカー

変状箇所では、頭部露出後プレートの浮きが確認された。

(39)

関宮地区

法面下段のアンカーほど残存アンカー力が小さい傾向が

見られた。

リフトオフ試験結果

1本のアンカーの引き抜けを確認

(40)
(41)
(42)
(43)

(44)
(45)
(46)
(47)
(48)

(49)
(50)

9号関宮地区の問題点の整理と

今後の検討課題

●問題点

現在のところ変状は見あたらないが、アンカーの上位段

になるほどアンカーにかかる力が大きくなっている。

●検討課題

上位段のアンカーにかかる応力の増加が、地質状況に依

存している可能性があり(上部は盛り土の可能性がある)

、地盤調査をしてその原因を究明する。

また、磁歪法を用いて継続的なモニタリングを実施し、

アンカーにかかる力の経時的な変化を捉える。

(51)

アンカーの問題点と今後の課題

旧タイプアンカーの問題点

①当時の設計図書及び定着時の荷重の記録

が現存しないため、残存荷重を確認して

も、評価が困難である。

②頭部コンクリートキャップに大きな変状

が生じない限り、残存荷重の増減が不明

である。

③地山の劣化による周面摩擦抵抗の減少や

アンカー本体の性能低下により、本来の

機能が果たせていない可能性がある。

(調

査を行った3現場のうち2現場で変状を確認)

(52)

アンカーの問題点と今後の課題

旧タイプアンカーの問題点

④コンクリートキャップによる頭部処理を

行っているクサビ式アンカーは、鋼線と

クサビの間にセメント分が浸透して、所

定の能力を発揮できない場合がある。

(53)

今後の展望

これまでの調査により、旧タイプアンカーが設置された

のり面では、地山の劣化やアンカー本体の性能低下に伴い

法面の健全性に問題があることが判明したが、この調査結

果は、9号と29号の2箇所での結果であり、近畿地方整

備局におけるその他の旧タイプアンカーが設置された法面

においても、同様な問題が発生しているのかを確認する必

要がある。

また、このような法面を早期に発見し、適切な補修を実

施するためには、点検手法、点検結果の評価方法、補修方

法を示す「手引き」などを作成して、対応することが重要

と思われる。

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