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アカマツ材のパルプに関する研究 XI サルフエートパルプの漂白精製について(其1)-香川大学学術情報リポジトリ

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(1)

ⅩⅠサ′㌣フエ・−トノヾ′レブの擦白精製について(其1)

幡 克 琴・十 河 杵 男

Studies on the pulp of=Akamatsu’’(PITLuS denstflora

S鱒B・・et Zucc・)WOO孔

ⅩIOn the bleachingand refiningofthe

S可phate pⅥ1p、・(1)

KatsumiHATA and Mur・aO SoGO

(Laboratoryof chemicaltechnology offor’est Pr’oducts)

王緒

多段漂白法の苑避止.よわ、従来困難離されて−いたサノLフェートパルプの漂白が可能となわ、製紙用晒

クラフトパルプの製造は既に工菜化されている。ところが、これを十・歩進めて−、人雑用パルプに迄精製す ることは.、米国に㌧於いでは、眈に・エ業化の段階笹あると云うことであるが、我国に於いては、未だ試験 的領域む脱しない状態である。サルフエ【・トパルプの姫漂庖憧の原因としては二、蒸解申に生する色素・

樹脂石鹸加水分解物の繊維に対する匝j着。フロバクンニンより生成せる硫化染料棟物質の濱白抵抗・チ

オタグキンの綴白凶姓等槙々の説がある。(り 十方木材のパルプ化忙際し、憩硫酸殊に.おいては、中間 朕中及遵維細胞の第2次璧中のサグ・ニンをこ同時に溶出するが、焼較境港に・ては∴前者のリグニンのみが 主として除去され、細胞膜の微細問踵に可成りのリグニ・ンを腐密していると言われる。(2)H.mBBERT 氏等はサルフエ−トパルプの漠白が困難なのは、ワク㌧ン以外の化合物に関るのでなく、パルプ中に残

存するリグセンに基因する寄をト明かに・Lノた。(ユ)街、サルフェートぺルブ軋亜焼鞍パルプに此し、樹脂

含有最は著しく少いが、へミセルP・−・ズ・次分等はこ多量に残存しでぁわ、人繊用に供す\る目的で漂白精

製する場合、これらの非繊維葉物質の除去が大きな問題となって来る。

マツ材の如き樹脂材のパルプ化忙おいて、心材の蒸解雉、ピッチトラブル等の問題のため、認疏鞍法 に・よるよりも、硫酸塩淡を∵扱訳する方が披術的に∴容易であるのは当然である。智者等は今回、アかマッ

サルフ・コニ・−・トノミルプの、人数パルプむ巨摘勺とする、漂白精製試験をご試みた。醍々の処理億件について実験

をこ行ったが、本戦においては、・一應レーヨンパルプの規格に主星い値む得たものについてのみ報骨する。

∬ 密験並びに考察

1.未晒パルプの調製及その偶成 原料チップは′じ、材辺材混合せるものである。試験用売価パルプとして−A,B2稜を/調製した。前者は 既に著者の一・名(幡)が、第6報(3〕で示した通む、易漂白性サルフユニー・トパルプとし∵ては、通常と思われ

る俵件で蒸煮したもので、後者は著しく高いアルカリ琴加率忙て蒸煮したものである。後者に点いてはペ

ントーザン。次分等の十分なる除去を二予期したのであるが、蒸煮時間は予備実験に,より、未晒パルプ中 に成る可く多くのα一波維素を含有し、しかも純度が高い結典を得ると認めた催件を逸用した。(表1

参照)未戯パブレプの分析結典(表2)よわして、A,B何れもジーバ贋が40附近で、漂白し易い範囲の

ものである軍が到る。傭蒸煮時間僅か1時間なるパルプBの方が、パルプAよわ、非漁維葉物賢妹にべ

ソトサンの今有畳が少く、純度が高い0■高アルカリ添加率にて短.時間で蒸煮した場合も、普通の蒸蕃

法む探った場合も、同種魔の生成パルプについで比較した場合、収率の差は殆んど認められない。何れ もアルコール・ベンゼン抽出物は著しく少いが、未晒盃硫鞍パルプに比し、次分は■可成り高いというべ 童である。

(2)

衣1塞晒サルフエー羊パルプの蒸煮條件 】 全アルカ=会議覧解

・.‥.−●こ ‥ 1

最同濃度よ り1000Cに 要る時間 蒸 解 記 号 A B 30()c より 最市況貯に 要る時間 最 罵 某解温度 UC ユ70ニヒ2 17■0土3 縄乾木材に.対する ’\■==ソ \・ごこ.ニ チ ッ プ 縄乾式慮 600」 .= 衆2 未晒サ・ルフニ〔こ【−・トパルプの分析値 2.漂白精製方法 表3の如くA,B各パルプ共①硝酸・ 白、②鳴素ム苛性ソ√一・ダ・晒粉・苛性ソー・ダ・晒粉の5段漂白、⑨塩素・苛性ソーダ●階粉の$殴漂 白等3蜂の精製処理法について試険した。前処理にHNO8を潤いることは、次分・ベントーザγの除去 をご予期したもので∴下田博士の硝巧多汝に.よるクデフトパルプの漂白蕗(4)をこ参考とした。人繊パルプ精

製た適用すてる場合∴鼠合度低下の.おそれがあるので、HNO8の濃密は、製紙用を巨用勺とせる同氏の場合

よ針管しく低いもの(ひい22%■)を・用いた。 3.漂白精製パルプの分析精兵

日本工業規格(レー、ヨンパルプ規格並びに試験法)(5)忙.定められている■方法に.準じて、精製パルプの

化学分析をト行った。相対粘度の測定に使用した酸化銅アンモニア溶液(1β申鋼11g、アンモニア210g、 栗堅酎Og)は、王研式酸化銅アンモご・ア調製終(6)を潤い、金属鋼粉末よ鋸調製した。織新規楕に臥ベン

トーザンの含有率に関する規定はなくなわ、1%NaO王i可溶物の規定が加わっているが、本研究におい

ては従前通ゎベン1卜言ザンの患螢を待った。分析結果は衆4に示す洩りで、此を連質し、こ」に得た各

精製パルプの品質は、大体粗略88(5)に適っていることが到る。簡参考のため虹範前の昭和】3年、戦後

の昭和21年、各国産レーヨンパルプ(亜流吸法)の平均(り を儲げた。蹄製サルフエJトパルプはこれ らに比し、分析値の上ではあまわ遜色がないようである。一般に樹脂含有率及び鋼慣は著しく低く、α 一緒維素も89い6−91..7,%にて、この点非常灯好威絞なるも、樟忽亜硫酸パルプたる薗産レ←・ヨンパルプ に此し、灰分。ペン1、−ザン等の含有率彊・高く、相対精密も幾牒堰ヤ憾がある。 A①とB①.A②とB②..A⑨とB⑨各比較により明かな如く、精製後のパルプ品質に於いても、兼 晒パ/レブA及Bの純変の塞が現われてきておわ、A系列のものは8系列のものに此し、夫々ベントーザ ン。衣分等の含有率及銅傾が高い。 5段漂白による精製パ/レプ②ぎご二:3段漂白によるもの⑧より、純優が高いぼかわでなく、相対粗壁も一

般に大である。晒扮処理忙・よる漂白過経忙思いて、繊維素分子の笠合度が可成り低下すること、叉この

影熟ま使用せる晒扮液の濃度が高ければ賛しいこ⊥と等、予備実験中に認められた0又パルプをdil・・Na

OH簸で9∂∼1000Cノに.て処理する署に.より、低寄合愛の繊維素及びへミセルロ←ズの1部が除かれ、その

結典とし’て、パ′レプの鼠合愛知相対和安揉上昇する..という寄も、同じぐ予備実験にて明かであった。■雨 晴製パルプの相対粘度の差の原困として、5段漂白法にJ於いて−はⅢ晒紛処理工程を二2回に分けて行って−い るので、$段漂白の琴合よわ使用脂粉碑の濃密が低く、叉dilNaOH処理も】回多く行つでいるという 寄が考えられる。

前処理忙・硝酸を用いた場合①において、HNO8の濃度は0.22%であるから非常に稀薄であるが、次

分●ベント・ザンの除草宰対する効果は胡掟に現れてい・る0衣分は硝酸の作間に・より1部溶解し、.ペ ンサー・ザ/は水素イオンに.よわ加水分解敵うけ・るものと!且う。簡この程変のHNO3処理に・て■は.パルプの

(3)

衆8 漂 白 蹄

HNO$ 添 加浪

磐 率貯∵腰間琴

%%OC h% 硝酸 処 理 パ 勉処残 ノし プ 浬時 埋理 抽Naパ処処残 a a OHOHル 添盤プ 加 地

楽 率圧壁度問率

%%%℃h% ア ルカリ処理 .レ リ 温時カ 埋理 ノ ア ウ】 、ノ %%OCh% 嶺 率度虚聞傘 海

加況昭

プ 添レ埋埋 α パ処勉残 堵 窯 処 理 NaO王i NaOH %%%OCk% 添濃プ 基 準匿度壁間率 り

加 濃温時カ

ア ル カリ処理 ′ヾ 処 処 残 ノ!′ノ 遁 理′ノ ア ,レ 晒;扮添加率(Cj2) パ ル プ 激 j空

知 理 泥 壁

処 理 時 間

琵琶晒粉(C!ゴ)率※ %%OCh% 晒 瀞処 理 ⋮一一一 率庶皮 加 漉 流浪プ OHOHル a a N N パ 1 三…き… 95−100195−ユ…… 87.

…・l9婁.。

ア ルヵリ処理 :処 処 埋 況 ≡喝 喝 残 ア ル カリ 率嘉∈ % 晒粉添加率(Ci2) パ ル プ 地 質

処 理 況 皮

処 理 時 間

試晒三扮(C転)琴※ 晒 劾 処理

69“三i73..…

添加せる生垣薫盤(未晒′くルプに対 Lて) 消許した全塩素曳(東晒パルプに対 して) ‥.

ニ二三 ∴ ∴

※ 添加:敢に対する%

(4)

相対粘度に大した感影響を輿えないという寄は、前処理をこ行わない3段漂白放で得たノヾルプ⑧と此駿廿

ば明かである。街ブルフリツ七光密計なきため、白色壁の測定は省賂した、5段漂白を行ったものは、

市販レ←ヨン㌧ペルプと同程度の白さを有していた。唯輝変が梢′々劣っているように感ぜられた。硝酸静 処ヨ里3段漂白・8段漂白等によるものは、∂段濃白よわ、僅かに.白色変の点で劣っているようである が、とれは各パルプのミ>−ソヾ債を比較しても嶺ける。従ってエ凝は少し後備湛なるが、楷酸静処理後5 殴猥白を行えば非常に好成振が得られるのでなかろうかと推測する。 寮4 精製パル プの性質  ̄ ・ ___ _‥ _上 レ ー・ヨ ン′ パ ル プ 汀言和1:1挙 国 琶 昭和ヨ1牢 項 目 \\\】

①」◎l⑨

①l垣)l(∋ ‡・:! 三≡… ワ・ ハリ U 一l qV %%%%%% 水 樹 α−・ β− ′ミ ジ 餌 、・・  ̄ こ l __ _ 7.8一−・10.牙 0.ユ7・−−−・0..51 0朝一0.65 8よ.4−−・87.ぷ 5..4−8.2 3.■l一嶋4い8 さ.】−7..4 0.14−0.望2 0..雲9・−LO.85 84.2−89.7 5い5・−→7.1 ユ.払−3.4 0.ら9・−ユ小・≦捻 4.ユ」−−.5∩4 分分脂素素 ソ ザ叶 維維 + ヾヽ

繊繊㌧

ソ l ・ 二;:さ:三;…−:;:;ミ

相 対 粘 度

宋晒パルプに対する股率 原木に対サる収率 藻舅に使用せるCI2最及晒粉愚(有効C12に換算し)の糸和は∴未晒パルプに期しで5いう∼・8見であわ、 精華せるC12蚤と晒粉愚(有効C12)との和絃3.6∼さ.8%で、同じ未階パルプをこ略々同擁壁に腐巻け「る場 合、5段虔白・硝酸前処理8段漂眉。8段癌白の順序に・漂白剤の必要最が増加している。(寂8参照)謄 製パルプの枚挙は宋晒パルプに対して8(;.4一一90い8%で、憩硫酸パルプの場合と大差がないが、未階パル プの枚挙が柏々低い故、木材に.対する精製ノ〈ルブの枚挙は84.8∼36.す%で蕊硫酸添の場合よわ梢々低い 棟である。 4.精製パルプのビスコース化試験 英国槙準型紙験用抄紙希に・よわ、各精製パルプむ抄取む、両面に賂紙をこあて■、更に鋼紋2赦の問に:は さみ.、約40kg/cm9vこて8分間低圧搾後銅板抹除き、直射日光を∴避けて風乾した。シ′一丁トは約450g/m2 の厚さとなる如く努めた。−・般に.厚さが、梢と不均・−で 、幾分破きに大していたけれども、これをビス コース試験に用いた。結果の大要偵攻述の通わである。 (り渡波試験−8段漂白区5段漂白区は二梢々浮上わ多く成績不良・であったが、硝酸前処理区は艮総 長が得られた。 (2)圧搾によるパルプシ←l・・の崩壊−何れも崩壊なく良好で、張圧搾軋耐える。 (3)J硫化試験−ビスコースの溶解状態は、意硫酸レ←・ヨンパルプに此し、劇般に棉々不良、即ち、 パルプの反應性が乏しい憾がある。但し硝酸前処理区は.地区に比し良好であつた。 (4)ビス=l・−スの溶解状態−・−・故に・出来たビスコーバスの粘度が高く、濾過が困難であった。この場 合においても、硝酸前処理区はビスコースの粘度が他のものより低く、ビスコースの色相も此験酌見 好であった。 以上に.よわ、何れの場合に」おいても蹄酸前:処理区が、他のものに比し、好成就を示した。精製サルフ エ←トパルプは市販の証硫酸舘によZ=/−・ヨンパルプに此せば、化学分析偲の点で蛙遜色なかったが、 ビスコース化凱扱においては成践梢と不良と言うべきで、此点今後−・膚の研究を1質するものと思う。硝 酸前処理区が、ビスコース試紛に.おいて、比餃的好威蹟を:あげたのは、その次分及びベントーザンの含 有率が他のものよわ偉かった璃に・困るのでなかろうかと思うが、これも今後横倉をこ待て研究する予定で ある。

(5)

肛 締

挿 (りアカマッサルフこ⊂.−トパルプの、レ・「・ルヨン㌧ペルプを二目的とする漂白清製試験をこ行い、化学組成・相 対粘層。銅債等の点では、殆んどレー・ヨン㌧ペルプ規格に適い、感度忍硫酸レーヨこ/パルプに匹敵する ものが得られた。しかしビスコース化試験の成按は梢と不良であった。 (㌢)3段饉白法によるよわも5段漂白津による方が、漂白剤の使用急が少ぐて済み、精袈パルプの品 質も良好であった。 (8)極めて稀蒋な硝鞍で蹄処理する事により、次分,ペン1、−ザソの除去にJ効を∵収めた。この場合佐 織維の富合安に.慮影習がみられなかった。 (4)ビス←コ・−・ス化試験の結=泉、精製サルフ羊「∵トパルプは市販レー・ヨンパルプに比し、成績が意か

つたのであるが、前処理に硝酸を用いたものは、ゼスコースゐ粕鼠色調,濾過性の点で放校朋好成

技であった。 終わに臨み、御懇切な御指導を瀾った、東都大学数按摩学博士館男卑生に嘩謝申上げ、ビスコー・ス化

1執験を御快諾下さった、日永レー・ヨン藤元会新線合研努新島本田隆一氏、並び妃直接それを御担当下さ

った、同朋月山本昌士民の御馴青に対し、深甚の謝意を寂します。 文 森 (1)厚木臍基・194lいヲ献維索1一環,17,1,5“ 〔52)SUTRRMEISTER,E..1946.ChemistryQfpulpandpap占rmaking,.95・ (3)幡克美.1950‘日本林学会誌,32,11,3臥 (4)下田功り1942L繊維素工顎,18,10,3釘・ (5)パルプ及紙技術協会化繊技術部会”1950・パノープ紙丁尊顔議,4,6,77 (6)石田伸蓼.1950.パルプ及製紙工巽冥験法,455三 (7) R占sumる

Thepoly−Stage bleaching and refiningOfthepine$ulphate p叫hr making、the

ray9nPulp,Wa$ Studiedin the、SC如of chemical?PParatuS・

℃6ncernlngthechemicalcornposition,relativ6viscoきityandcoppernumberetc,the‡efined

pulps obtainedぐOnformtotheJapaneseindustr・ialstandardofrayonpulp・Butinthe

experimentofviscose,thepulps,Whencomparedwiththesulphite rayonpulpsonthe

market,aTe Of somewhatpoor quality・

Wewer・e successfulinlovverlngthe contentof pentosan anda$hin the pulp by the

PreCeding procesきWith theliquor of very diluted、nitric acidl

参照

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