読みの主体性を保障する説明的文章の学習指導:―「テクストとの対話」に着目して―
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(2) (4)実践の考察と結果. (2)実践の目的. 第3章(1)における学習指導案の検討より、. 既有知識1経験の観点から. 言語技術の習得を学習指導過程の中核と位置づけ、. 既有知識・経験については、rかむ」という題材. 教材文を絶対的存在として位置づける標準的な授. が身近であったことが要因であろうが、第二次の. 業においては、既有知識・経験、筆者概念、批判的. 初めから最後まで一貫してよく活性化できていた。. 思考という三要素は賦活されず、読みの主体性は. ただ、文章の内容に関わる既有知識・経験に偏. 保障されないことが明らかになった。. っていることが課題である。. このような考察を踏まえ、本実践において読み. 筆者概念、批判的思考の観点から. の主体性を保障する学習指導を計画するにあたり、. 学習の初めにおける児童の読みの実態において、. 教材(・筆者)を絶対的存在としての立場から、読み. 筆者の存在に関わる記述は全く確認されなかった。. 手と対等な関係へと位置づけることが必要だと考. しかし、第二次1時間目において、約半数の児童. えた。そのために、森田信義氏の「評価読み」の. は筆者概念を賦活することができた。このことか. 知見を援用してrテクストとの対話」を促し、既. ら、「評価読み」によって、筆者概念を賦活できる. 有知識・経験と筆者概念の活性化を目指した。. 可能性が見出せた。また、筆者概念を賦活するた めには、その前提として既有知識・経験の想起が. (3)実践の方法. 活発に行われる必要があることも分かった。. 対象 兵庫県加東市立福日ヨ小学校 第4学年. 一方、「評価読み」によって筆者概念を賦活でき. 教材 「かむことの力」(光村図書4年上). ない学習者に関しては、他の学習者との意見交流. 授業の実際的展開. の場を持つことで、筆者の存在への意識が高まる. 第二次の精読段階において、森田信義氏のr評. のではないかと考える。. 価読み」の知見を援用し「なにがどのように書い. また、筆者の存在が希薄で、既有知識・経験の. てあるか」という確認の読みだけでなく、「どうし. みを拠りどころにした読みにおいては、文章の一. てそのように書かれているのか」という筆者の書. 部あるいは狭い範囲のみを考慮の対象とした批判. き方を評価することでrテクストとの対話」を促. 的カを欠いた独りよがりなものになる傾向が明ら. した。図1は、第二次の各時間に準備したr評価. かになった。このことから、批判的思考を促すた. 読み」を意図した発問を提示している。. めには、既有知識・経験と筆者概念の両方を十分 に賦活しなければならないと考える。. 「最初の一文はいりますか、いりませんか」. 4.今後の課題. 峰者はみんなが一番驚くことを最後に書いてい. 読みにおける主体性をより促進するために、既有. ます。賛成ですか、反対ですか」. 「かめばいいことを説明しているのに、どうして. 知識・経験の再構成のための実践のあり方を探っ. かまなければおこる困ったことを書くのだろう」. r金田さんは、このように困りますよってかくこ. ていきたい。具体的な手立てとして考えられるこ とは、「仲間との対話」の活性化や、第一次及び第 三次における学習指導のあり方の工夫である。. とで、どうしたかったのだろう?」. 図1 第二次における「評価読み」を意図した発問. 一167一. 修学指導教員 吉川芳則.
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