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血液疾患における白血球-血小板相互作用検討による血栓症リスク指標の探索

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Academic year: 2021

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60 −  − 神戸常盤大学紀要  第 5 号 2012 61 −  − 背 景:血液疾患の臨床においては、血栓症と出血のコントロールが重要課題である。循環器領域では、動脈 硬化性の血栓症患者で末梢血中の白血球-血小板凝集が増加することが報告されている。 目 的:末梢血の白血球-血小板凝集が血液疾患患者の血栓症リスクの指標となるか検討する。 対象および方法:健常人と CMPD 患者の末梢血を、抗凝固剤 ACD-A 液で採血し、以下の検討を行った。 1)フローサイトメーター(FCM)による血小板 ‐ 白血球凝集の測定方法の検討  まず健常人血液で、全血を蛍光標識抗体と反応後に、①溶血させてから白血球分画における血小板結合の比 率を測定する方法(白血球法)と、②溶血させずに血小板分画における白血球結合の比率を測定する方法(血 小板法)、の二つを比較検討した。 2)採血後の時間が血小板−白血球凝集に及ぼす影響の検討  患者検体の測定は実際的には採血翌日となるため、血小板−白血球凝集の比率が採血後の時間経過によって どのように変わるかを検討した。 3)CMPD 患者検体の測定  真性多血症(PV)患者血液の血小板−白血球凝集測定を行った。 結果及び考察: 1)血小板法は簡便で1時間以内に測定を完了でき、血小板と白血球の結合を再現性よく測定でき、血小板活 性化も解析できた。しかし大量に赤血球が混在しているため、どのような白血球と結合しているかは解析で きなかった。白血球法は測定に約2時間を要したが、サイトグラム上で顆粒球、単球、リンパ球に区分して 血小板との結合を解析できた。   以上の結果より上記2つの方法を併用して測定していくことにした。 2)健常人血液では、採血直後には血小板活性化抗原 CD62P(P-selectin)は陰性であるが、採血翌日には血 小板の約20%がCD62P陽性となっていた。しかし、血小板中の血小板 ‐ 白血球凝集の比率は不変であっ た。以上の結果から、採血翌日の血液を用いて患者検体と健常人血液を測定し比較検討することにした。 3)PV 患者の血小板 ‐ 白血球凝集は健常人と同程度であった。この患者は薬剤(ハイドロキシウレア)治 療後で血球数は正常化していたため、とも考えられる。今後さらに症例を増やして検討を進める必要があ る。

血液疾患における白血球-血小板相互作用検討による

血栓症リスク指標の探索

井本しおん 

松元英理子 

坊垣美也子 

澤田 浩秀 

西郷 勝康 

参照

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