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サンゴイソギンチャクにおけるZooxanthellaeについて

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Academic year: 2021

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(1)横浜国立大学教育学部附属 理科教育実習施設研究報告(10). :. (1997). ll-16. サンゴイソギンチャクにおけるZooxanthellaeについて*. 緑**・鈴木. 博***. Living. Sea. 佐倉. Zooxanthellae Entacmea. Mid.ri. summary. the endosymbiotic The the in. a. In the. that. tissues. sea. provides. is. cells, zooxantbellae. in the. its basal. near. little number dense. more. ,. to. direct exposure. the most. include. which. dense. tentacles. disc・ Algae. than. zooxanthellae,. are. dealt. with・. and. oral. disc. are. of. concentrated. sunlight・ enzyme. of nematocysts,. population. of the. acti7WStOloides). is concentrated so. *. ". SuzuKI*. localization. and. (Entacmea. anemone. it is not. while. anemone,. location. in. of zooxanthellae. population. sea. the population. report,. algae. Hiroshi. and. Anemone,. (UcHIDA). actinostoloides. SAKURA". In this short. :. with. the other. mucous. cells and. tissues・. は じめに. 共生藻類,いわゆるzooxanthellaeは植物性鞭毛虫類に属し,原生動物(有孔虫・放散 虫)や刺胞動物,軟体動物の体内で共生生活をしている。また,宿主の種によっては z。。Ⅹanthellaeよりも小さいzoochlorellaeとよばれる緑藻類の共生も確認されている 1978)。これらの藻類は二酸化炭素を利用して光合成を行 (MuscATINE, 1971 ; 0'BRIEN, et. い,宿主の体内物質を利用する代わりに宿主に簡素と栄養を供給している(SMITH. al,. 1969)0 これらの藻類の分類や生理的働きについてはこれまでにかなり詳しい研究がなされて いる(ScHOENBERG BLANK,. 1987. and BATTEY. TRENCH,. PATTON,. 1980a,. b,. c. ;. 1987他). DyKENS. and. SHICK,. 1984. ;. TRENCH. and. zooxanthellaeが宿主の体内で どのように分布しているかについての研究は十分ではなく,特に日本に生息するイソギン ;. and. 。しかし,. チャク類の調査ははとんどなされていない。 今回筆者らは,真鶴半島福浦海岸沿岸に生息しているサンゴイソギンチャク,. *. *. *. *横浜国立大学教育学部附属理科教育実習施設研究業績第48号 School *横浜市立大学大学院総合理学研究科(Graduated yokohama City University). of lntegrated. Yokobama. National. *横浜国立大学教育学部(Faculty. of Education,. Entacmea. science,. University).

(2) 12. 佐倉. acti7WStOloides. 緑・鈴木. 博. (UcHIDA)の体内に共生するzooxanthellaeの分布様式を調査し,その. 宿主との関係について考察した。 材料及び方法 材料は真鶴半島福浦海岸沿岸水深10-12mの岩礁に群生するサンゴイソギンチャクで ある。採集後材料は実験室に持ち帰り,少量のメントールで麻酔し,. 10%ホルマリン海水. で固定した。内部の共生藻類を観察するため,これを組織切片標本として観察した。個体 をいくつかの部分に分け, n-プチルアルコールで脱水し,パラプラスト(融点58℃)に 包埋し,厚さ12〟mの縦断切片を作製した。こうして得られた切片をへマトキシリン・ エオシンの二重染色標本にして光学顕微鏡下で観察を行った。 サンゴイソギンチャクの組織を触手(tentacle),体壁(column wall),口盤(oraldisc), 足盤(basal disc),口道(actinopharynx),隔膜(mesentery),隔膜糸(gastric filament), 生殖線(gonad)の8つに区分した。これらの組織の種類と正中線にそった基底面(足盤) からの距離によって切片を39の区画に細分し,その区画ごとにzooxanthellaeの密度を 調べた。切片上に断面積10,000FLm2の方形区を任意に60設定し,この中に含まれる zooxanthellaeの個体数を測定した。 60の方形区内の個体数を平均し,さらに100倍して 断面積1 mm2あたりの個体数を求めた。この数をzooxanthellaeの密度の指標として分布 様式の解析を行った。 結果及び考察 サンゴイソギンチャクの体内には直径10〟mのzooxanthellaeの共生が確認された(図 1)。. zooxanthellaeが共生している刺胞動物でイソギンチャク類についてはAnemonia Condylactis属, Phymactis属などが知られている(MuscATINE,. 属やAnthopleura属, 1974). 。しかし,サンゴイソギンチャクの属するEntacmea属については記載されていな. い。またzooxanthellaeの共生にはかなり地域差があるようである。 Anthopleura属のイソギンチャク類については,. zooxanthellaeよりかなり小さい 1971 ; 0'BRIEN, zoochlorellaeとよばれる緑藻類の共生も確認されている(MuscATINE, 1978) zooxanthellaeのみで 。今回観察したサンゴイソギンチャクについては, zoochlorellaeの共生は見られなかった。. zooxanthellaeの共生は通常宿主の内膳葉に限られている(VANDERMEULEN が,宿主の種類によっては外腫葉(ATODA, 1914 1953)や中腰(MAyER,. et. al. 1972). ; KEVINet. 1969他)で発見されたという報告もある。本研究で用いたサンゴイソギンチャクでは内 腫葉の細胞内のみにzooxanthellaeの共生が認められた0 zooxanthellaeの分布密度の指標として用いた値を5段階に分けて模式図に表した(図 2)0 zooxanthellaeは主に触手と口盤および体の前方半分に集中している.体壁にも zooxanthellaeの共生は見られ,足盤に近づくに従って密度は低くなっている。隔膜や生 殖線などの胃腔内の組織は体壁と比較して密度が低い。また,口道における密度は全体的 にかなり低い。. al..

(3) サンゴイソギンチャクにおけるzooxanthellae. 図1.サンゴイソギンチャク触手断面 矢印は共生藻類を示している。スケールは50〟m. En:内腫葉,. M:中腰,. Ec:外腫葉. 図2.サンゴイソギンチャクにおける共生藻環の分布模式図 切片の断面積1mm2あたりの個体数を5段階に分けて表した。. 13.

(4) 14. 佐倉. 緑・鈴木. 博. これらの結果から,サンゴイソギンチャクの個体内におけるzooxanthellaeの分布様式 には,光の強弱と宿主の組織の種類という2つの要因が関与していると考えられる。 光条件による密度の差異 zooxanthellaeは光合成を行って生活しているため太陽光が直接当たる場所に集中する。 体壁,隔膜,口道の3種の組織について,基底面に対して垂直方向のzooxanthellaeの密 度変化をみると,いずれの組織においてもzooxanthellaeの密度は足盤から上へ向かって 急激に高くなっている(図3)。このことはzooxanthellaeが光条件の良い場所に集まって いることを示している。一方,最も光条件の悪い足盤にもわずかながらzooxanthellaeの 存在が認められた。. 4. 共生藻類の分布密度(対数). 3. 2. ー. 0 3.5. 7.0. 10.5. 14.0. 17.5. 21.0. 24.5. 28.0. 31.5. 足盤からの距離(mm) 図3.サンゴイソギンチャクの正中線にそった共生藻類の分布密度. これに対し,zooxanthellaeとzoochlorellaeの両方の共生が確認されているAnthopleura 属のイソギンチャク,. A.. elegantissimaの組織内の葉緑体の定量によれば,藻類は触手と 口盤に集中し足盤には全く存在しない(DyKENS and SHICK, 1984)。これには宿主であ るイソギンチャクの生活様式の違いが関与していると考えられる。 A7uhopleura属のイソ. ギンチャク類は主に潮間帯の岩間に固着しはとんど移動せずに生活している。一方,サン ゴイソギンチャクは海底に生活している。その固着力はあまり強くなく,適当に移動し形 を変えながら生活している。このようなイソギンチャクではその光のあたり方も-樵では なく,個体の下方まで光が届きやすい。そのためより下の組織まで藻類の共生が可能であ ると考えることができる。.

(5) 15. サンゴイソギンチャクにおけるzooxanthellae. 組織の種類と共生藻類の密度 光条件がはぼ同じであるような場合,. zooxanthellaeの密度は組織の種類によって大き く異なる値を示した。足盤からの高さが等しい平面で組織の種類別に密度を比較すると, 生殖線で密度が高く隔膜糸や口道で密度が低いという傾向が認められる。表1に示したよ. L享主に外. うにそれぞれの組織はその構成要素に大きな違いがある。刺胞(nematocyst). 陸葉に多く含まれているが,隔膜や隔膜糸にも多く見られる。また,酵素細胞(zy甲Ogen cell)といった分泌細胞は消化作用を行う口道の cell),粘液細胞(mucous 外勝葉と隔膜糸に多く含まれる。これらの特殊な機能を持っ細胞が存在する部位にはzoo cell, enzyme. xanthellaeの共生が認められなかった。 表1.サンゴイソギンチャクの組織内の細胞と共生藻類の密度. 体重. 隔膜糸. 生殖腺. end.. elld.. e皿d.. e皿d.. eα.. 刑胞 酵素細胞. 隔膜. 十+ + ,+. .粘液細胞 0. +++. +. 75. 38. end.. ++ +. ++. ++■. ++. -. eCt.. ++. +. 共生藻類の密度. 口達. +++. +. +. 138■.. 0. 0. 13. ;なし. ++;多い +++;非常に多い +;普通 ect. ',外旺菓 end. ;内.旺菓. また,. zooxanthellaeは宿主の口から体内へ入り込み移動しながら共生を確立すること 1939)。口から入り込んだzooxanthellaeは宿主の消化作用や異. が知られている(SMITE,. 物に対する排除作用を避けて体内を移動し,その結果光量の多い触手や口盤,体壁に定着 するという共生のプロセスが考えられる。. 以上,サンゴイソギンチャクの体内におけるzooxanthellaeの分布様式について調査し たが,今後は年間を通じての共生藻類の分布様式の調査やサンゴイソギンチャクの生息条 件の異なる個体との比較を行うことによって,宿主と共生藻類との相互関係をさらに明ら かにしていきたい。. 参考文献 ATODA,. Sci. Rep. BATTEY,. Tohohu. J. F.. gLgantea.. DyKENS.. The. K., 1953.. and. Mar.. J. A. and. Anthopleura. larval. Ser. 4. Uniu., PATTON,. J.. Biol., 95 SHICK,. :. (20) S.,. :. development. of the reef-building. coral・. 1051121.. 1987.. Glycerol. translocation. Condylactis. in. 37-46・. J. M.,. elelgantissima. larval. post. and. 1984. :. defenses. Photobiology against. of the symbiotic. photodynamic. sea. effects・ and. anemone,. seasonal.

(6) 16. 佐倉. Biol. Bull., 167. photoacclimatization. KEVIN,. M.,. HALL,. W.. microadriaticum. ultrastructure.. J. Phycol,. A. G., 1914.. Pap.. TortzLgaS. MuscATINE, sea. The. Lab.. L・, 1971・. MuscATINE,. L.,. H. M.,. on. 25. Press,. New. Microsc.. Soc., 97. TRENCH,. R. K.,. with. in. zooxanthellae. Algae,. and. Perspective,. study. pp.. 376 -389,. MuscATINE,. ed.. L.. and. in amarine. of zoocblorellae. coelente-. 330-329.. :. 1980a.. Genetic. FREUDENTHAL,. microadriaticum. Ⅰ.Isoenzyme. of Symbiodinium. cultures. Cassiopeia.. York.. ultrastructural. invertebrates.. marine. with. coexistent. Cnidarians. New. Trams.. (- Gymnodinium)、. algae. of. and. Academic. D. A. and. in starving. 13-21.. :. An. rate.. weight. loss of. gr9en. T. L., 1978.. ScHOENBERG,. description,. taxonomic. 55183.. :. Endosymbiosis. Amer.. P. A. 1969.. revised. a. the. governing. Biology-Reviews. LENHOFF,. ZAHIJ.,. 341 -350.. :. Experiments. 1974.. Coelenterate. 0'BRIEN,. 5. Pacific Sci.,. anemones.. J. J. A., and FREUDENTHAL,. law. 6. 博. 683-697.. :. T., McLAUGHLIN,. Symbiodinium. MAYER,. 緑・鈴木. and. and. soluble Proc.. microadriaticum.. in Symbiodinium. variation. in its symbiosis. specifity. patterns. protein. R. Soc. Lond.,. B. of. (207). axenic :. 405 -. 427. ScHOENBERG,. D. A. and. (- Gymnodinium) with. (- GyTnnOdinium). H.. G.,. from. D.. Reu. TRENCH,. The. Biol., 16 L.,. autotrophs. CaTnbri(なePhil.. S. goreauii. BLANK,. :. the. LEWIS,. of Mar.. on. photosynthesis Biol., 16. :. D,. H.. sp. nov.and. N., and. zooxanthellae. 185-191.. micro-. actinians. and. 1969. and. Carbohydrate. mutualistic. movement. symbiosis.. Biol.. 17-90.. of marine. J. H., DAVIS,. between. relationship. S. Pilosum. sp.. nov.. J. Phycol.,. 23. invertebrates.. MuscATINE, in corals. FREUDENTHAL,. microadriaticum. 内田紘臣,1982.イソギンチャクのしらべ方,くろしお, VANDERMEULEN,. of SyTnbiodinium. 445-460.. :. in parasitic. S. hawagutii. symbionts. in its symbiosis. specifity. 334-345.. :. and. 44. micro-. in Symbiodinium. variation and. R. J., 1987. SyTnbiodinium. nov.,. sp.. dinoflagellate. Soc.. in Symbiodinium. infectivity. and. (207) of. heterotrophs. to. Genetic. FREUDENTHAL,. B. in its symbiosis. specifity. 4291444.. 1980c.. K.,. in SymbiodiniuTn. variation. variation. :. III. Specificity. MuscATINE,. R. K. and. R.. (207). significance. J. Exp.. C.,. B. R. Soc. Lond.,. 1939.. zooxanthellae. SMITH,. TRENCH,. invertebrates.. adriaticum. SMITH,. ⅠⅠ. MorphologlCal. microadriaticum. Proc.. Genetic. FREUDENTHAL,and. R. Soc. Lond.,. D. A. and. marine. 1980b.. microadriaticum. Proc.. adriaticum.. with. R. K.,. invertebrates.. marine. ScHOENBERG,. TRENCH,. : :. gymnodinioid. 469-481.. Nos.2・3. L. 1972. and. other. The. effect of inhibitors. marine. invertebrates..

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