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《巻頭言》今後

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Academic year: 2021

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(1)横浜国大国語教育研究 No.43(2018) 《巻頭言》. 今後 青山 1、学力観と言葉の力. 浩之. に社会に参加するために」という視点は、子供た. 今日の教育課程において、国語力は学力の問題. ちの生涯にわたる発達を意図した「生活」へのま. とも関わる大きな課題として捉えられ、重視され. なざしと重なり合うものだったと考えられます。. てきています。教育活動を通して国語力、つまり. 平成元年改訂の新しい学力観、平成 10 年改訂の. 言葉の力を育むことは、言語によって思索を深め. 「生きる力」、平成 19 年の学校教育法改正におけ. たり、自己表現したりする力の基盤をつくること. る学力の三要素、それを受けた平成 20 年改訂の. に他なりません。これからの社会で、一人ひとり. 「確かな学力」。これら数次にわたる改訂等で、. が他者と関わり合い、豊かに活動するためには、. 育成すべき資質・能力が学力観として示されてき. さまざまな言語活動の経験とそれを支える言葉の. ました。とりわけ、今回の平成 29 年改訂では、「何. 力が必要となります。言葉の力は、いわば社会と. ができるようになるか」といったコンピテンシー. つながる力の重要な要素と言えるものです。. ・ベースの考え方のもと、思考力、判断力、表現. 近年の国語力重視のきっかけは、平成 20 年. 力等を育成する観点から、活用を図る学習活動を. (2008 年)学習指導要領改訂の流れの中にあった. 重視するとともに、生きて働く知識・技能の習得. ように思います。2004 年の文化審答申「これから. が目指されています。. の時代に求められる国語力について」では、国語 の重要性が再確認され、これからの時代に求めら. 2、書写の教育研究. れる国語力とそれを身に付けるための方策などが. 言うまでもなく、書写は国語科として言語にか. 述べられています。続く 2006 年の中教審「初等中. かわる資質・能力を措定し、子供たちの言葉の力. 等教育分科会. 審議経過報告」で. としての書字力を支えるものでなければなりませ. は、文化審の答申を受けるように、言葉の役割を. ん。書写=習字という捉えの習慣は、ややもする. 定義し、国語力の育成はすべての教育活動を通じ. と書写を狭義の伝統文化の中に押しやって、書字. て重視するという方向性が示されました。. を通した豊かなコミュニケーションやリテラシー. 教育課程部会. そうした流れの背景には、PISA 型の学力観の影. の高まりに機能する書写指導を生み出していけな. 響も大きく関与していると言えます。上述した一. い可能性があります。従来の「何を教えるか」と. 連の流れと、PISA2003 による PISA ショックの時. いう視点を転換し、「何ができるようになるか」. 期が重なったことが一つの要因だと思われます。. 「何を学ぶのか」といったコンピテンシー・ベー. PISA がもたらした影響により、「読解力」で言え. スの検討を通して、学習内容等の構造化を図り、. ば、ただテキストを理解するだけでなく、それを. 指導方法を開発していく必要があります。. 使って考えを深めるといった「活用」等を意図し. 学力や言葉の力と書字力の関係を問うこと。社. た捉え方への転換が求められることになりまし. 会や文化における文字の役割や意義と問うこと。. た。「自らの目標を達成し、自らの知識と可能性. そうした中に、社会とつながる力としての書字力. を発達させ、効果的に社会に参加するため」の能. のあり方を見出していけると思います。. 力として、学力の問い直しが行われることになっ. これまで『横浜国大国語教育研究』の場にあり. たわけです。. そうで無かった書写の教育研究。それならば、と. 子供たちが成長の過程で言葉の力を付けること. いう意欲あふれる投稿に期待したいと思います。. は、より深い思考や表現などを実現していくため. (横浜国立大学). だといえますが、一方でそれ自体が日常に生かさ れるものでなければ意味がありません。「効果的 1.

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