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ABC-Gap法による代謝性酸塩基異常診断 ― 座標を用いた全体解析 ―

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Academic year: 2021

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(1)

ABC-Gap法による代謝性酸塩基異常診断

座標を用いた全体解析

梅枝 愛郎

1 群馬県富岡市富岡2073-1 立富岡 合病院 要 旨 目 的:代謝性酸塩基異常のステップワイズ解析では, AG による全体診断は出来ず, 混合性の判定は難解のため新法を 案した.

方 法:AG,重炭酸ギャップ BG と二酸化炭素ギャップ CG を評価に用い,ABC 順に算出する基準値を 0に揃え (ΔAG を 用), 夫々の正常/増加/減少 3区 の組み合せによる解析を ABC-Gap法とした. ΔAG を横軸, BG を縦軸に取り, 各々 の正常上下限値に線を引いた直 座標上に 3区 を重ね合わせて『BG は AG とは独立した元々の HCO の増減変化量』を 見出し, 数理論理学による「代謝性病態区 図」を作成, この図に患者の ΔAG と BG を座標として plotし検証した. 結果・結語:臨床診断と座標点が属する区 病態との一致が確認され, 理論的正当性と臨床的有用性が証明された. 呼吸性 代償等の評価 CG は代謝性に加味されるので, ABC-Gap法は手順が覚え易く結果判定が容易で, 3者の組み合せで代謝性 酸塩基異常の全体診断ができる有用な診療手段と える. 目的 酸塩基平衡異常 (酸塩基異常)は,急性・重症患者に多く 見られる病態で, 正確かつ迅速な診断が求められる. その 解析には現在 Step-by-Step方式 (S方式) が多用されてい るが, 代謝性障害が一次性 (代謝性酸塩基異常) の場合, Anion Gap (AG)増大型代謝性アシドーシスが主な評価対 象で, 高 Cl血性代謝性アシドーシスは AG からは直接診 断できず, 代謝性アルカローシスには別途の扱いが必要と され, また, 他の代謝性酸塩基異常合併の有無や呼吸性代 償等の判定は かり難い, などの点が指摘されている. 今回, これらの点を鑑み, 代謝性酸塩基異常の新たな解 析法を 案したので, S方式と対比させながら報告する. 方法 1.S方式による現行の解析手順 (mmHg, mEq/L などの単位は省略) Step 1 患者動脈血液ガスの pH から, アシデミアかア ルカレミアかを判定

Step 2 同 PaCO と HCO から, 主な一次性障害が, 呼 吸性または代謝性のアシドーシスかアルカロー シスかを判定 (推定) Step 3 (代謝性アシドーシスが有れば) AG を計算し, イ) AG 増大なら ば 補 正 HCO を 算 出 し て, AG 増大型代謝性アシドーシスのみの単一 文献情報 キーワード: 代謝性酸塩基異常, アニオン・重炭酸・二酸化炭素-ギャップ, 座標, 数理論理学, 包括的診断 投稿履歴: 受付 平成28年10月5日 修正 平成28年10月21日 採択 平成28年12月8日 論文別刷請求先: 梅枝愛郎 〒370-2393 群馬県富岡市富岡2073-1 立富岡 合病院 電話:0274-63-2111 E-mail:umegaey@yahoo.co.jp

原 著

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性 (simple) か, あるいは他の代謝性酸塩基 異常を合併した混合性 (mixed) かを判定 ロ) AG 正常ならば, 高 Cl血性/AG 正常型 代謝性アシドーシスと判定 Step 4 代謝性障害が一次性ならば, 呼吸性代償反応の 適切さ, あるいはこれを逸脱した呼吸性酸塩基 異常合併の有無を判定 (呼吸性障害が一次性な らば, 代謝性代償反応を同様に検討) Step 5 臨床像に照らして 合的に酸塩基異常の原因を 診断 2.新しい代謝性酸塩基異常の解析法 ⑴ 解析の通底概念としての Gap S 方式の判定は, pH, PaCO , HCO , AG それぞれの正 常 値 と 患 者 の 実 測 値/補 正 値 と の 間 の 相 違 な ら び に PaCO の実測値と代償予測値との間の相違, すなわち 「Gap」が有るかどうかを見,有る場合にはその増減/大小 に基づいて終始行われていることから, 新解析法では 「Gap」を解析の通底概念とした. 各 Stepでの二つの値を記すと以下の如くである. Step 1 pH 7.40 (±0.05) と患者の実測値

Step 2 PaCO 40(±5),HCO 24(±2)とそれぞれの 患者の実測値 Step 3 AG 12 (±2) と患者の実測値 AG の増大が有れば, 補正 HCO 値とその正常 値 24 (±2) Step 4 PaCO の患者実測値と呼吸性代償予測値 ⑵ 各 Gapの定義, 式と判定 Step 1と 2は, 酸塩基異常の有無と主な一次性障害の判 定 (推定)のために必要だが,血液ガスの値が見かけ上正常 な症例が存在すること, また, AG 増大型」などの型を る 析や単一性か否かの判定までには至らないこと, さら に呼吸性代償等の評価手順は かり難いことなどから, Step 3と 4が代謝性酸塩基異常解析で実質的かつ複雑な箇 所といえる. そこで, この 2つの Stepが覚え易い手続きとなるよう 「Gapを解析の統一用語」とし, かり易い結果判定とな るよう「基準 (中央)値を Gapが正常または無い,減法の答 え 0ゼロ」に揃え (従って ΔAG を 用),結果が正+ならば Anion, Bicarbonate, CO の増加, 負−ならばそれらの減少 を示す解析法に変 した. すなわち, 「実測 AG 値とその正常値との相違」は ΔAnion Gap (ΔAG), 「補正 HCO 値とその正常値との相違」は Bicarbonate Gap (BG), 「実測 PaCO 値と呼吸性代償予測値との相違」は CO Gap (CG) と規定し,ABC 順に Gapを算出する,覚え易く結果判定の 容易な解析手順にした. 以下に式と判定を示す.

1) ΔAG=AG−12 {AG=Na −(Cl +HCO )} * AG の算出では, 上記 3イオン以外は低濃度なので 簡 式を用いた. この式は, アルブミン濃度を正常 とした場合, 『ΔAG は, 不揮発性酸の正常値からの 増減変化量』を表している. ΔAG= 0± 2ならば不揮発性酸の量は正常 >+2ならば不揮発性酸の量は増加 AG 増大型代謝性アシドーシスが存在 <−2ならば不揮発性酸の量は減少 不明 2) BG=ΔAG−ΔHCO =補正 HCO −24 (ΔHCO =24−実測 HCO ) (補正 HCO =実測 HCO +ΔAG) * BG の 本 来 の 定 義 は, ΔAG と HCO の 変 化 量 (ΔHCO ) との相違」で, これは, 増加した不揮発 性 酸 の 量: ΔAG」と「減 少 し た HCO の 量: ΔHCO 」とが,『酸とこれを中和 (この場合は緩衝) する塩基の量は等しい』という化学当量に当てはま るか否か, 両者の間の Gapの有無を判定するもので ある (当量ならば BG=0). しかし,この式は,本稿の定義である「補正 HCO 値 と そ の 正 常 値 と の 相 違」に 変 換 さ れ, 補 正 HCO 」は,AG の増大に影響される以前の「元々の HCO 量」であるから, 『BG は,元々の HCO の 正常値からの増減変化量』を表している. BG= 0±4ならば元々の HCO の量は正常 >+4ならば元々の HCO の量は増加 代謝性アルカローシスが存在 <−4ならば元々の HCO の量は減少 非 AG 増大型/BG 減少型代謝性アシドーシ スが存在 3) CG=実測 PaCO −代償予測 PaCO =実測 PaCO −(実測 HCO +15) *『CG は,実測 PaCO の代償予測値からの増減量』 を表している. なお, この簡 式は, 実測 HCO が 10以上, 40 以下の時に適用 される (制約の無いものもあり ). ABC-Gap 法による代謝性酸塩基異常診断

(3)

CG= 0± 3ならば実測 PaCO は代償予測値に一 致し, 呼吸性代償は正常 (適切) >+3ならば代償予測値より CO の量は増 加 呼吸性アシドーシスが存在 <−3ならば代償予測値より CO の量は減 少 呼吸性アルカローシスが存在 小括> ・新解析法では, ABC 順に計算する各 Gapの基準 (中央) 値を「0」に揃えることで,値が正+ならばその initialの 示す Anion (不揮発性酸), Bicarbonate, CO の 増 加 を, 負−ならばそれらの減少を表し (定性的), かつ正常値や 予測値からの量的増減を直接具体的に示している (定量 的).この新解析法を以下『ABC-Gap法』と呼ぶが,本法 による Step3の患者判定は次のようになる. Step 3 イ) ΔAG>+2, 且つ BG= 0± 4ならば単一性の AG 増大型代謝性ア シドーシス, BG>+ 4ならば代謝性アルカローシスとの混合 性酸塩基異常, BG<−4ならば非 AG 増大/BG 減少型代謝性ア シドーシスとの混合性酸塩基異常. ロ) 代謝性アシドーシスがあり, 且つ ΔAG= 0± 2ならば単一性の高 Cl血性/AG 正 常型代謝性アシドーシス. Step 4の問題は様々な代償予測式の存在だが, これは 所謂マジックナンバー15を用いることでほぼ解決さ れ (CG), また, 呼吸性の要素は代謝性の病態に加味されるだ けなので, 以下では代謝性部 の解析に新しい視点からの アプローチを行った. ⑶ 座標系への展開:「代謝性病態区 図」の作成 ABC-Gap 法では, 代謝性要素の解析を「ΔAG と BG の 組み合わせ」で行うが,S方式の手順に倣った上記 Step 3の 判定は,患者の ΔAG の値が,正常/増加/減少の 3区 の うち,増加時と条件付の正常時のみに行われ,また BG の評 価は, ΔAG 増加の場合のみに限定されていて副次的であ る. そこで, それぞれ 3区 から成る ΔAG および BG の全 体像とそれらの相互関係を検討するため, 横軸に ΔAG, 縦 軸 に BG を 取 り, お の お の の 正 常 上 下 限 値 に 当 た る ΔAG=+2と−2, BG=+4と−4に境界線を引いた直 座標を設定した.この座標系の原点は,AG では 12に,補正 HCO では 24に相当する. 前項(2) の 1) より, 図 1の ΔAG= 0± 2の区 , 水平線 を引いた ΔAG>+2 (AG14に相当) の区 , そ し て ΔAG<−2(同 10)の区 の状態は,それぞれ「不揮発性酸 の量は正常」, 不揮発性酸の量が増加した AG 増大型代謝 性アシドーシス」, 不揮発性酸の量は減少」である. 同様に前項の 2) より, 図 2の BG= 0± 4の区 , そし て上方斜線と下方斜線を引いた BG>+4 (補正 HCO 28 に相当) と BG<−4 (同 20) の区 の状態は, そ れ ぞ れ 「元々の HCO の量は正常」, 元々の HCO の量が増加 した代謝性アルカローシス」, 元々の HCO の量が減少し た非 AG 増大/BG 減少型代謝性アシドーシス」である. 従って, 図 1と 2を重ね合わせた図 3では, ΔAG>+2, 且つ BG=0±4の区 (図 3の①) は 単一性の AG 増大型 区 > 水平線の部 (+2<ΔAG) は, 不揮発性酸が増加した AG 増大型代謝性アシドーシスの区 を表す. > 斜線の上方と下方部 (+4<BG と BG<−4) は, それ ぞれ元々の HCO が増加した代謝性アルカローシスと 減少した代謝性アシドーシスの区 を表す.

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代謝性アシドーシス, BG >+4の同②は AG 増大型代謝性アシドーシス + 代謝性アルカローシス, BG <−4の同③は AG 増大型 + 非 AG 増大/BG 減 少型代謝性アシドーシス という区 病態を示し,これは,前項(2) 小括>の患者判 定の Step 3イ) に相当/対応している. すなわち, 患者の 「ΔAG と BG の組み合わせ」を座標 (ΔAG,BG)として扱 い, 図 3の直 座標上での位置を定めると, その座標点が 属する区 病態が患者の病態であることを示している. 一方, 図 3は同時に下記のことを示している (区 ④⑤ の斜線の向きは図 2と変 ). ΔAG≦+2, 且つ BG>+4の区 (図 3の④) は 単一性の代謝性アルカ ローシス, BG<−4の同⑤は 単一性の非 AG 増大/BG 減少型 代謝性アシドーシス. 座標系への展開で, 現行 S方式では余り言及されていな い, AG 非増大下の病態が区 として示された. ここで BG の定義式[BG=ΔAG−ΔHCO ]を見直すと, Δがそもそも意味する変化量は正だけではなく 0や負も含 むので,この式は,「AG 増大とそれに伴う HCO 減少」の 時だけではなく,『すべての「不揮発性酸の増減変化量」と 「HCO の増減変化量」との Gapを表している』, と解釈 できる.そして,変形式[BG=補正 HCO −24]と合わせ ると,『BG は,不揮発性酸 (AG)から独立した,酸緩衝作用 に伴う変動をも含む,元々の HCO の正常値からの増減変 化量』であることが かる. 従って, AG が正常または減少 (ΔAG≦+2) していて, 且つ BG が増加している区 ④と減少している区 ⑤の病 態は上の如くになる. 正常域は ΔAG= 0± 2且つ BG= 0± 4であるが, 区 ⑥ ΔAG<−2且つ BG= 0± 4の病 態は不明である. 小括> ・横軸を ΔAG, 縦軸を BG とする直 座標を設定し, X Y Z (X 且つ Y ならば Z) という数理論理学により, 代謝性酸塩基異常における代謝性部 の全体を表す図 3 「代謝性病態区 図」が作られた.この「代謝性病態区 図」は,図 1と同 2が示す,それぞれ独立した不揮発性酸 および元々の HCO の,正常値からの増減変化量を表す ΔAG と BG という conceptから構成され (conceptual framework), この二元の組み合わせで代謝性要素のすべ てが同時に解析できる可能性を示している. ⑷ 実症例を用いた「代謝性病態区 図」の検証 実際の症例を「代謝性病態区 図」に適用 (plot) し, そ の妥当性について検討した. 用いた患者は, 病名 (状)/疾 患が確定診断され, 代謝性酸塩基異常の病態が S方式また は Stewart法 で解析されている 30の誌上報告例である. 症 例 の 検 査 データ か ら 算 出 し た ΔAG と BG を 座 標 (ΔAG,BG)として「代謝性病態区 図」上に plotし,その 座標点が属する区 病態が, 報告されている患者の病態と 一致するか検証した. 成績(結果) 1.ABC-Gap法による代謝性酸塩基異常症例の解析成績 (結果) 実症例の plotting により作られたのが図 4の「患者病態 別 布図」である. 区 ⑥に属する代謝性アルカローシス の一例を除き, 患者の報告された病態と座標点が属する区 病態との一致が認められ, ABC-Gap法の代謝性部 の 理論的正当性と臨床的有用性が証明された. 区 病態ごと の症例の病名 (状)/疾患の内訳は下記の通りである. 区 ① 単一性 AG 増大型代謝性アシドーシス :7例 乳酸アシドーシス (LA) 4, 重症肺疾患 1, 急性 腎障害 1, 慢性腎不全 1 同② AG 増大型代謝性アシドーシス+代謝性アルカ ローシス :7例 糖尿病性ケトアシドーシス (DKA)+嘔吐 2, ア ル コール 性 ケ ト ア シ ドーシ ス+嘔 吐 2, 肝 不 全+利尿剤 1, 尿毒症+嘔吐 1, 嘔吐 (幽門狭窄) 図3 代謝性病態区 図> 代謝性酸塩基異常における代謝性部 全体の概念的枠組 みを表す. 図中の番号は, 下記各区 の病態を表す. ①:単一性 AG 増大型代謝性アシドーシス ②:AG 増大型代謝性アシドーシス+代謝性アルカロー シス ③:AG 増大型+BG 減少型代謝性アシドーシス ④:単一性代謝性アルカローシス ⑤:単一性 BG 減少型代謝性アシドーシス ⑥:(この時点では) 不明 ABC-Gap 法による代謝性酸塩基異常診断

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同③ AG 増大型+非 AG 増大/BG 減少型代謝性ア シドーシス :4例 LA+下痢 1, DKA+下痢 1, 慢性腎不全 2 同④ 単一性代謝性アルカローシス :6例 原発性アルドステロン症 1, 偽性アルドステロ ン症 (漢方) 1, 利尿剤 2, 嘔吐 2 同⑤ 単一性非 AG 増大/BG 減少型代謝性アシドー シス :5例 腎尿細管アシドーシス 3, 偽性低アルドステロ ン症 1, 生食大量輸液 1 同⑥ 代謝性アルカローシス :1例 慢性心不全の急性増悪 1 区 ①∼③の病態は, ΔAG と BG の組み合わせ」で診 断可能なことは既述した. 区 ④は単一性の代謝性アルカローシスで, これまでは Step 1と 2の pH と HCO 双方の高値より診断されてき たが, 本病態は HCO のみが増えている状態 (不揮発性酸 の増加はない)であり, ΔAG と BG の組み合わせ」で解析 できることが確認された. 区 ⑤の病態は, 臨床診断名から かるように高 Cl血 性/AG 正常型代謝性アシドーシスで, S方式では AG だ けからは診断できず, 代謝性アシドーシスが有り, 且つ AG が正常」が診断に必要である.この条件は「非 AG 増大 型代謝性アシドーシス」であり,これは本法では「ΔAG≦+ 2且つ BG<−4」で満たされ,本病態も「ΔAG と BG の組 み合わせ」で診断可能なことが証明された. また, 条件を 「ΔAG が正常」ではなく「ΔAG が+2以下」とすることで, 生食大量輸液で高 Cl血性代謝性アシドーシスを呈する ΔAG=−10の患者 (pH:7.16, Na :144, Cl :128, HCO : 14,K :3.3,アルブミン:4.0) も,この区 に収納できる.な お, 本病態には名称が複数存在するため, 以下では『BG 減 少型代謝性アシドーシス』と統一することとする. 区 ⑥は, AG が減少し BG が正常」で, 座標軸設定に よって初めてその存在が示された領域である. 属する病態 を想定し得なかったが, 実症例の plotting で代謝性アルカ ローシス 7例のうち高齢の慢性心不全の急性増悪 1例がこ こに入ることが かった (誌上例で不詳だが 80歳代男性, pH7.47, PaCO 41, HCO 29.3, Na 142, Cl 107: ΔAG= −6.3, BG=−1, CG=3.2) . 但し, 現時点で区 ⑥の病態 を断定することは困難と え, 代謝性アルカローシスの判 定については例外的に, そもそもの定義である「pH と HCO 双方の高値」を加えて下のように暫定した. ④:ΔAG≦+2 且つ BG>+4 又は ⑥:ΔAG<−2 & BG= 0± 4 且つ pH>7.40 & HCO >24 2.ABC-Gap法による代謝性酸塩基異常の鑑別診断 実症例を用いた検証から, ΔAG と BG の二元で代謝性 酸塩基異常の代謝性部 全体の鑑別診断が可能な事が証明 された.一方,CG による呼吸性代償反応などの評価は代謝 性の要素に加味されるだけなので, ABC-Gap法は, ΔAG (AG) と BG の組み合せに CG を加えること{(A B) C D}で, 代謝性酸塩基異常の包括的診断が同時に可能な 解析法であることが明らかになった. 以下に代謝性の部 をまとめる. ⅰ) ΔAG= 0± 2 (AG=12±2), 且つ BG= 0± 4ならば 正常 (代謝性酸塩基異常なし) ⅱ) ΔAG>+2 (AG>14), 且つ ① BG=0±4ならば 単一性 AG 増大型代謝性アシ ドーシス ② BG>+4な ら ば AG 増 大 型 代 謝 性 ア シ ドーシ ス+代謝性アルカローシス ③ BG<−4な ら ば AG 増 大 型+BG 減 少 型 (高 Cl 血性) 代謝性アシドーシス ⅲ) ΔAG≦+2 (AG ≦14), 且つ ④ BG>+4ならば 単一性代謝性アルカローシス ⑤ BG<−4なら ば 単 一 性 BG 減 少 型 (高 Cl血 性) 代謝性アシドーシス ⅳ) ΔAG<−2 (AG<10), 且つ ⑥ BG= 0± 4, 且つ pH>7.40 & HCO >24ならば 代謝性アルカローシス (ΔAG<−2且つ BG= 0± 4の区 で, 上記以外の病態は未詳) 図4 患者病態別 布図> 30例の代謝性酸塩基異常患者の ΔAG と BG を座標と して「代謝性病態区 図」にプロットしたもの.プロット された記号は各患者の臨床診断での病態を表す. ●:単一性 AG 増大型代謝性アシドーシス ○:AG 増大型代謝性アシドーシス+代謝性アルカロー シス □:AG 増大型+BG 減少型代謝性アシドーシス △:単一性代謝性アルカローシス ×:単一性 BG 減少型代謝性アシドーシス

(6)

3.ABC-Gap法による代謝性酸塩基異常の解析手順 Step 1,2,5は現行の S 方式に同じ.但し,血液ガスの値が 見かけ上正常な症例が存在することを念頭に置き, 以下の ように進める.

Step 3 すべての酸塩基異常の解析では ΔAG (AG) と BG を計算し, 代謝性障害が一次性ならば, その 結果の組み合わせで代謝性病態を判定 前項 2. の鑑別診断を参照, または「代謝性病態 区 図」に plot Step 4 代謝性障害が一次性ならば, CG から呼吸性代 償反応の適切さ, あるいはこれを逸脱した呼吸 性酸塩基異常合併の有無を判定 察 代謝性障害を一次性とする酸塩基平衡異常の新解析法を 報告した. 目的は, 現行 S方式の Step 3と 4を かり易い 手順にすることで, 解析全体に共通した conceptがあれば 円滑に進められる」との えで「Gap」に着目した.ABC-Gap 法と命名したが, これは, S 方式の主に Step 3を改変 したものである. Step 3は, 初めに AG 増大型代謝性アシドーシスが存在 するかどうか判定し,有れば次に補正 HCO を算出して単 一性か混合性かを見極める重要な解析手順である. 前者判 定のための AG の算出式は周知されているが, 非専門医に とって かり難い後者の補正 HCO とは, 実測 HCO に,不揮発性酸の増量 ΔAG を加えたもの」で, 増加した 酸とその緩衝のために われた塩基の量は等しい」ことか ら,酸の影響を受ける以前の「元々の HCO 量」にこの加 法で復し, 戻した値を正常値 24と比較してその多寡を判 定するものである. 補正」という用語も理解の妨げで,cor-rected の訳であろうが, Cecilは starting や initialと記し, 本文では かり易い「元々の」と表記した. 補正 HCO 以外に,単一性か否かを判定する評価法には delta gap/delta-delta (Δ-Δ) もあるが, 成書での扱いは 共に AG 増大型アシドーシスが有って初めて行われる副 次的なもので, 単一性の代謝性アルカローシスならびに BG 減少型 (高 Cl血性) 代謝性アシドーシスの判定には, Step 1と 2を参照した別途な扱いや条件付けが必要とな る. 一方, 本法で BG と名付けて用いた単一性か否かの評価 法は同じ delta gapだが,[ΔAG −ΔHCO ]を変形して導 いた[補正 HCO −24]はまさに「Bicarbonateの Gap」 であり,さらに座標系へ展開し,実症例での検証で,『BG は, AG (不揮発性酸) から独立した, 酸緩衝作用に伴う変動を も含む,元々の HCO の正常値からの増減変化量を表して いる』ことを見出した.つまり,BG は,AG の増大時に限定 されずに元々の HCO の増減量を直接定量的に表すとい う新知見が,本法の「ΔAG と BG の組み合わせ」で代謝性 酸塩基異常の代謝性部 全体の評価が可能な新解析法へと 繫がった. BG の定義式をさらに変形したのが下記 3番目の式であ る. BG=ΔAG−ΔHCO =補正 HCO −24 = (Na −Cl )−36 これら一連の式は, 『bicarbonateを中心に置く生理学的 解析法は, Na と Cl との差」から 36を減じる形に変換で きる』ことを示している. Na と Cl との差」は,Stewartが 提唱した strong ion difference (SID) の原形式[SID= Na − Cl ]と同じで,現在ではこれに陽イオン (K ,Ca , Mg )を加え,40∼44が正常値である. 従って,AG の簡 式と同じように,SID の簡 式から 36を引いた BG の 3番 目の変形式は, SID 値とその正常値との相違」に近似して いる. 一方逆に, SID からアルブミン, リン酸, 循環不揮発性酸 などの弱酸〔HA〕の共役塩基〔A 〕の 和 (≒AG) を引 いたものは HCO にほぼ等しく,『Stewartの式は数学的に Henderson-Hasselbalch の式に還元される』と指摘されてい る. そして, これから にその正常値 24を減じたものは BG の 2番目の式にあたることから, SID 値とその正常値 との相違」は,BG の「元々の HCO の正常値からの増減変 化量」に相当する. 即ち, BG は, AG では直接診断不能な代謝性アルカロー シスと BG 減少型 (高 Cl 血性) 代謝性アシドーシス双方 を検出できることが Stewartの SID 理論からも確認され る. 伝統的な S方式は生理学的, Stewart法は物理化学的 析法で, 二つの異なるアプローチの統合で代謝性酸塩基異 常の最適な理解がもたらされると言及されているが, 本稿 は, 両者が共に血漿の電気的中性の原理 (図 5) に基づき, 検出対象が AG では不揮発性酸の, BG では元々の HCO の正常値からの, SID では HCO の, それぞれの増減と いう違いであることを示した. ABC-Gap 法は,その検討・検証過程で代謝性酸塩基異常 の包括的診断が同時に可能な解析法へと進展したが, その 端緒は, Gapに着眼して数式化し, 基準 (中央) 値を 0に揃 えたことで思い付いた座標系という図式化である. AG の 独立性は既知のことだが, 図 2に示された BG の独自の 布から定義式と変形式に戻ってその吟味を行い, BG の独 立性」を見出したことが今回の新規な解析法へと繫がった. BG の独立性」では, HCO は代謝性酸塩基異常では PaCO の影響を受けないという前提も必要であるが, BG は HCO とは異なり,不揮発性酸 (AG)の影響を受けない ABC-Gap 法による代謝性酸塩基異常診断

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ということがより重要と思われる.

この互いに独立した ΔAG と BG それぞれの 3区 の組 み合わせによって作られたのが「代謝性病態区 図」で,こ れが代謝性部 の全容を表示した. しかし, この図は一種 の仮説 (theoretical or conceptual framework) であり,本法 の理論の正当性と臨床での有用性を明らかにしたのが実症 例の plotting による検証である.即ち,患者の病態の臨床診 断と「代謝性病態区 図」上の位置とが,⑥の一例を除き一 致することが確認され,出来たものが「患者病態別 布図」 である. 「代謝性病態区 図」と「患者病態別 布図」からは,以 下の新たな知見, 診療の参 となる情報が得られた. 1) 代謝性病態の全体像 ABC-Gap 法は, 代謝性酸塩基異常における代謝性 病態は, 不揮発性酸が増加したアシドーシスと, 元々 の HCO が増加したアルカローシスまたは減少した アシドーシスとから構成されている」ことを明らかに した. ΔAG (AG)と BG の組み合わせ」であるが,こ の 2者の conceptを理解すれば数値からだけでも鑑別 診断は可能だが, 単一性と混合性病態の全てを示した 「代謝性病態区 図」, 一種の nomogram 上に座標 として plotすれば判別は に容易になる. すなわち, 構成要素とその独立した相互関係を理解し, これらで 構築される代謝性病態の全貌を視覚的に把握すれば, 現行解析の かり難さの解消に繫がると思われる. 2) 帰属性の異なる代謝性アルカローシスの存在 本法は, 単一性の代謝性アルカローシスの診断も可 能と「代謝性病態区 図」で気付いたが,その時点では 全て区 ④に入るものと えていた. しかし, 一人の 患者が区 ⑥に入り, その後の自験の検証で, 同様に 高齢 (ⅰ 90歳とⅱ 75歳)で慢性心不全の急性増悪 (利 尿剤や ARBなどの服薬あり) 2例がここに属するこ とから, 代謝性アルカローシスが異なる領域に かれ て存在することが確認された. 2区 の症例のデータ を下に記す{BG は電解質値を提示するため (Na − Cl −36) で計算したが, (HCO +ΔAG−24) でもあ る. 尿中 Cl は⑥の誌上例のみ記載あって値は 18, 全 例 pH>7.40 & HCO >24である}. ⑥の誌上例: HCO =29.3,ΔAG=−6.3,BG=142−107−36=−1 自験例ⅰ: HCO =28.7, ΔAG=−4.7, BG=138−102−36=0 同験例ⅱ: HCO =25.9,ΔAG=−2.9,BG=130− 95−36=−1 ⑥の 3症例の平 HCO =28.0,ΔAG=−4.6,BG=−0.7,ΔHCO =4.0 ④の 6症例の平 HCO =39.7,ΔAG=−3.0,BG=12.7,ΔHCO =15.7 ⑥は「ΔAG<−2且つ BG= 0± 4」, つまり AG が 減少していて BG が正常, 元々の HCO は増加してい ない領域で, 座標設定で初めて示された病態不明の区 である. pH と HCO 双方の高値から代謝性アルカ ローシスと診断される慢性心不全の急性増悪の例がこ の区 に入ることから, これらを条件として付け加え た. しかし, 代謝性酸塩基異常の全体解析が可能と判 明した ABC-Gap法の基盤は, 理論で構築され, 実例 で立証された「代謝性病態区 図」の正当さであるの で, この区 のみを特別扱いするよりは, 本来の枠組 みにそって解釈するのが合理的と思われる.即ち,『区 血漿の陽イオンと陰イオンの電荷の 和は等しい.伝統的 (生理学的)と Stewartの (物理化学的)解析方法 は, ともに電気的中性に基づいている.

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⑥の病態は, 不揮発性酸の減少に起因する代謝性ア ルカローシス』と判定する. ⑥の症例では AG の減少 (ΔAG=−4.6) と HCO の増加 (ΔHCO =4.0) とが一致しているが, これは, 区 ①の AG の増加 と HCO の減少 とが一致している AG 増大型代謝 性アシドーシスとは逆の病態である.一方,④でも AG の減少があるが, 平 値 ΔAG=−3.0に対し BG=12. 7と, 当量以上の元々の HCO の増加がこの区 には 認められる. つまり, 代謝性アルカローシスには塩基 が増える「BG 増大型」のほかに,酸が減る「AG 減少 型」がある, という仮説である. この証明には, 不揮発 性酸の直接測定などが必要であるが, これは今後の課 題である. なお,症例で AG の減少が見られた場合,Na 以外の 陽イオンの増加やアルブミンの減少などがその原因と して挙げられ, これらの補正により患者の判定,属区 が変わる可能性は否定できない. しかしこれは症例 側の問題で, AG が減少していて BG が正常」という 区 特性はこれらとは無関係である. 現在, 他の慢性心不全の急性増悪例を検討中である が, 呼吸性アルカローシスのみ, 区 ④の代謝性と呼 吸性アルカローシスの混合性, COPD 合併例では呼吸 性アシドーシスと区 ④の代謝性アルカローシスの混 合性などと, 全例が区 ⑥に入る訳ではなく, その病 態は多様である. 治療に関しては,細胞外液 (有効循環血漿)量が減少 し, 尿中 Cl が少ない代謝性アルカローシスでは生食 反応性と診断される. しかし, 誌上例のように尿中 Cl が低値でも, 患者が区 ⑥に入るのであれば慢性 心不全の急性増悪の可能性が高く, 輸液は心不全を に悪化させる恐れがある. 患者の座標上の位置を確認 することが診療の参 になると える. 3) 視覚による病態の質的・量的把握と治療指針 AG 増大の区 ①と②に属し, ΔAG が 18 (AG が 30) 以上と大きい 6症例は, LA2例, DKA2例と AKA2例であった. 伊藤等も ΔAG の大きい病態・疾 患はある程度 り込め, 毒物を除けば LA と KA と指 摘しているように, ΔAG の図上での定量性が診断の 助けになる.

また, こういった acid anionが metabolizableな 症 例の治療の際には, NaHCO の投与は, アシデミアが 強く循環動態や全身状態が悪いものを除いては原則行 わず, 現病態の改善と原疾患の治療を優先すべき」と 言われている. この え方の根拠の一つを, 基とな る図 2の「区 ①と②の元々の HCO 量は正常または 増加」が与えてくれる.逆に,③と⑤では元々の HCO は減少していることをこの図 2は表していて, 重曹投 与が妥当な判断であることを支持してくれる. 一方, 代謝性アルカローシスで幽門狭窄が原因の嘔 吐例は, BG が 42 (pH が 7.59, HCO は 59.7, ΔAG= 6.3で区 ②に属す) と大きく, これも座標上の位置 が診断や治療の参 になる. 患者の属区 と 布図上の位置 (原点からの隔たり 度合) を見ることが, 診断, 疾患の重症度判定や治療の 参 になることをこれらは示している. 4) 病態に即した型の呼称と新 類 『BG 減少型』代謝性アシドーシスという病態名は, 区 ③と⑤に属する全例で BG が減少し,かつ「BG の 独立性」という知見から名付けたものである. 生食大 量輸液などの外因性の特殊な例を除き, BG<−4の領 域は, HCO の腸管からの喪失, あるいは腎の再吸収 障害・産生障害といった,元々の bicarbonate(HCO ) が減少している病態を直接的に表すこの名が適当と思 われる. またこの呼称自体が, 治療での重曹投与の妥当性を 示している. そして病態に見合った呼び名は, 原因疾 患の直接的な理解や治療だけではなく, 『AG 増大型』 代謝性アシドーシスと対をなして代謝性酸塩基異常の かり易い 類にも繫がると思われる. 以上,ABC-Gap法に新理論は無いが, Gap」に着眼して 既存の医学的知見に「BG の独立性」という新知見を加え, 数理論理学的手法を導入することで代謝性酸塩基異常全体 を同時に解析できる新たな方法を構築できた. 各 Gapの正 常値の設定や区 ⑥の解明などの問題点はあるが, 本法が 臨床の, 特に救急現場での有用な診療手段になるものと えここに報告した. *参 本 法 で 呼 吸 性 代 償 の 予 測 定 数 15が え る の は 10≦ HCO ≦40の時で, これ以外の場合や, 今回扱わなかった 一次性病態が呼吸性の場合には以下の代償予測基本式を 用. 1) 代謝性酸塩基異常の際の代償予測基本式 (HCO の 上記条件を含む) [予測 PaCO =(実測 HCO −24)×Km+40] 限界値 ①代謝性アシドーシス Km=1.2 15 ②代謝性アルカローシス Km=0.7 60 2) 呼吸性酸塩基異常の際の代償予測基本式 [予測 HCO =(実測 PaCO −40)×Kr+24] 限界値 ①呼吸性アシドーシス 急性 Kr=0.1 30 慢性 Kr=0.35 42 ②呼吸性アルカローシス 急性 Kr=0.2 18 慢性 Kr=0.5 12 ABC-Gap 法による代謝性酸塩基異常診断

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投稿に当たり, 御助言を頂いた前橋赤十字病院中村保子 先生, 並びに 立富岡 合病院の諸先生に感謝いたします. 引用文献 1. 黒川 清. 酸塩基平衡 水・電解質と酸塩基平衡−step by step で える―東京:南江堂, 2004:117-199. 2. 今井裕一.酸塩基平衡を克服する! 酸塩基平衡,水・電解質 が好きになる. 東京:羊土社, 2007:11-74. 3. 山田剛久, 柏木哲也. ステップバイステップの血液ガス 析. レジデントノート 2012;14:1116-1122.

4. Berend K, de Vries APJ, Gans ROB. Physiological approach to assessment of acid-base disturbances. N Engl J Med 2014;371:1434-1445.

5. Seifter JL. Integration of acid-base and electrolyte disorders. N Engl J Med 2014;371:1821-1831.

6. DuBose TD Jr. Acidosis and alkalosis. Longo DL, Fauci AS, Kasper DL, Hauser SL, Jameson JL and Loscalzo JL (eds) Harrison s Principles of Internal Medicine 19th ed. New York:McGraw-Hill, 2015:315-324.

7. 岡原修司. 3つの independent variables. 薬局 2014; 65: 46-49.

8. 石井南穂子. Strong ion difference. 薬局 2014;65:51-54. 9. 今井裕一, 飯野靖彦. 第 1回代謝性 (乳酸) アシドーシス 各科で役立つ輸液の基本.レジデントノート 2006;8:116-119. 10. 杉田 学,飯野靖彦.第 4回救急外来での代謝性アシドーシ ス 各科で役立つ輸液の基本. レジデントノート 2006;8: 566-569. 11. 杉田 学,飯野靖彦.第 5回救急外来で出会う酸塩基平衡異 常 各科で役立つ輸液の基本. レジデントノート 2006;8: 752-755. 衡・水電解質異常 各科で役立つ輸液の基本. レジデント ノート 2006;8:1006-1009. 13. 鈴木利彦, 藤谷茂樹. 救急での血液ガスの活かし方. レジデ ントノート 2012;14:1134-1140. 14. 長浜正彦. AG の正常な高 Cl血性代謝性アシドーシスの症 例. レジデントノート 2012;14:1141-1147. 15. 要 伸也. AG 増加型代謝性アシドーシスの症例. レジデン トノート 2012;14:1148-1153. 16. 龍華章裕, 志水英明. 代謝性アルカローシスの症例. レジデ ントノート 2012;14:1154-1161. 17. 須藤 博. 混合性障害の症例. レジデントノート 2012;14: 1162-1167. 18. 野口善令, 横江正道. 臨床推論 17歳男性. 吐き気, 息苦し さ. NIKKEI MEDICAL 2014;05:94-96. 19. 竹村雅至. 鑑別診断トレーニング 69 歳男性. 食思不振. NIKKEI MEDICAL 2014; 05:101-104. 20. 遠藤正之. 今月の特集 輸液をマスターする 1酸塩基平 衡異常の 析のしかた (血液ガス所見の読み方). 臨床研修 プラクティス 2006;3:77-87. 21. 伊藤綾乃,今井裕一.10.電解質異常,酸塩基平衡異常での対 応. レジデントノート 2011;13:180-185.

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25. 伊藤恭彦,湯澤由紀夫, 尾清一. .日常臨床に役立つ水・ 電解質異常の え方. 7. 代謝性アシドーシス. 日内会誌 2006;95:853-858.

(10)

New Approach to M etabolic Acid-Base Disorders by ABC-Gap

Yoshio Umegae

1 Department of Internal Medicine, Public Tomioka General Hospital, 2073-1 Tomioka, Tomioka, Gunma 370-2393, Japan

Abstract

Objectives:Management of acid-base disorders requires accurate and rapid diagnosis,but the current Step-by-Step method is complicated. This approach was designed to resolve this issue. M ethods: The assessments were performed byΔAG, bicarbonate gap (BG) and CO gap (CG), and calculated results were divided into normal, increased,or decreased gap. Analysis by combining each division of these gaps was named ABC-Gap method. To study metabolic components, coordinates were set where ΔAG and BG were taken on the horizontal and vertical axes,respectively. Coordinates with borderlines drawn between normal and abnormal revealed that ΔAG and BG were independent variables. The resulting graph showed 7 partitions which included all pathologic conditions of metabolic components. The validity of this framework constructed through mathematical logic was tested by applying patient data. Results & Conclusions:Patients diagnoses agreed with the partitions where the points were plotted according to theirΔAG and BG,so the theoretical validity and clinical usefulness of ABC-Gap method was confirmed. As respiratory components are just added to metabolic ones, it is clear that this method simplifies management and enables comprehensive analysis of metabolic acid-base disorders.

Key words:

metabolic acid-base disorder, anion・bicarbonate・CO -Gap, coordinate,

mathematical logic, comprehensive diagnosis

参照

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