ユーザニーズ最適化可能なコンテンツの開発
鈴木 正 青木 輝勝 安田 浩 東京大学先端科学技術研究センター 1. 1. 1. 1.はじめにはじめにはじめにはじめに インターネットの普及,パーソナルコンピュータ の高性能化,ネットワークのブロードバンド化に伴 い,マルチメディアコンテンツが広く利用されるよ うになった.また,コンテンツをビジネスでの利用 を前提にインターネット上を流通させるコンテン ツ流通が期待されている.このようにコンテンツを 多くの利用者に提供する必要性が高まる中で,コン テンツを利用者に適した形で提供することが望ま れている.また,それと同時に,利用者がコンテン ツを編集を伴って利用することが可能であること が望まれている.著者らはユーザニーズに最適化す ると同時に,コンテンツを編集を伴って利用したい という利用者側の要求を満たすことが可能な新た なコンテンツモデル MCOM[1]を設計し,MCOM を用いることによってキーワードを用いたユーザ ニーズ最適化が可能であることを示した[2].本稿 では,キーワードを用いたユーザニーズ最適化を実 現する際に,コンテンツ提供者自らが,既存のマル チメディアコンテンツを格納したデータベース(以 下,コンテンツデータベース)を利用するコンテン ツオブジェクトを MCOM フレームワークの拡張 機能を用いて,開発可能であることを示す. 2. 2. 2. 2.既存データベースを利用したユーザニーズ最適既存データベースを利用したユーザニーズ最適既存データベースを利用したユーザニーズ最適既存データベースを利用したユーザニーズ最適 化 化 化 化 著者らは[2]にて,キーワードを用いたコンテン ツのユーザニーズ最適化が可能であることを示し た.この方式ではキーワードとともにコンテンツデ ータをコンテンツオブジェクト内部のリポジトリ に登録しておき,ユーザがキーワードを指定した際, 対応するコンテンツと置き換える.これを MCOM フレームワークのデフォルトの実装としている.図 1 に MCOM フレームワークのデフォルトのクラス である DefaultImage クラスを用いてユーザニー ズ 最 適 化 を 行 う 様 子 を 示 す . ま た , 図 2 に DefaultImage の実装を示す. DefaultImageオブジェクト クライアント ②コンテンツデータ ①キーワードを指定して要求 DefaultImageオブジェクト クライアント ②コンテンツデータ ①キーワードを指定して要求 図 1:DefaultImage クラスpublic class DefaultImage extends PrimitiveContent implements IImage{
/** 画像を登録しておく */
private HashMap imageRegistry_ = new HashMap();
/** 画像の登録 */
public void registImageWithKeyword( String keyword, String imageFilePath){
・・省略・・
}
/** キーワードを用いたユーザ興味への最適化 */ public void adapt(String keyword){
・・省略・・ ImageIcon suitableImage = (ImageIcon)imageRegistry_.get(keyword); ・・省略・・ } ・・省略・・ } 図 2:DefaultImage クラスの実装 しかしながら,より多くのコンテンツ,例えば, 数千,数万といった数のコンテンツを登録したい場 合,このような方式では,運用が容易であるとはい えない.また,このような大量のコンテンツを登録 したコンテンツデータベースは既に存在している ことが多い.これらのことを踏まえ,本稿では,こ れらの既存コンテンツデータベースを利用し,ユー ザニーズ最適化を実現するコンテンツオブジェク トの開発を行う. 2.1 RBDMS 2.1 RBDMS2.1 RBDMS 2.1 RBDMS を用いたコンテンツデータベースを用いたコンテンツデータベースを用いたコンテンツデータベース を用いたコンテンツデータベース 本稿では図 3 に示すようなコンテンツデータベ ースを既存のデータベースとして想定する.また,
Development of Content Suitable for User Context Tadashi Suzuki, Terumasa Aoki, Hiroshi Yasuda
Research Center for Advanced Science and Technology, The University of Tokyo
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リレーショナルデータベースを用いて実装されて いるものとする.content テーブルは登録されたコ ンテンツであり,keyword テーブルは登録された キーワードである.map テーブルはコンテンツと キーワードの対応表であり,コンテンツは複数のキ ーワードに対応することが可能である.media テ ーブルはコンテンツの種類(JPEG,GIF,MPEG など)である. content map media keyword content map media keyword 図 3:想定する既存データベースの設計 2.2 2.2 2.2
2.2 サブクラスサブクラスサブクラスサブクラス StoredImageStoredImageStoredImageStoredImage の設計の設計の設計の設計
外部のコンテンツデータベースと連携し,キーワ ー ド で ユ ー ザ ニ ー ズ 最 適 化 す る ク ラ ス を StoredImage クラスとして開発した.(実際には, この拡張クラスは MCOM フレームワーク提供者 で は な く , コ ン テ ン ツ 提 供 者 が 開 発 す る .) StoredImage は PrimitiveContent のサブクラスと して追加し,IImage インタフェースを実装する. 図 4 に MCOM フ レ ー ム ワ ー ク と 追 加 し た StoredImage を示す. 1..n ContentContai ner Content PrimitiveCont ent DefaultImage IContentType java.rmi.server.U nicastRemoteObjec t IContent java.rmi.Remote
ISound IImage IMovie
DefaultSound StoredImage 1..n ContentContai ner Content PrimitiveCont ent DefaultImage IContentType java.rmi.server.U nicastRemoteObjec t IContent java.rmi.Remote
ISound IImage IMovie
DefaultSound StoredImage 図 4:MCOM フレームワークへの StoredImage の 追加 StoredImage の実装には RDBMS へのアクセス プログラムを図 5 に示すように記述する.
public class StoredImage extends PrimitiveContent implements IImage{
/** キーワードを用いたユーザ興味への最適化 */ public void adapt(String keyword){
//既存コンテンツデータベースへ //のアクセスプログラムを記述 } ・・省略・・ } 図 5:StoredImage の実装 図 6 に StoredImage を用いて,既存データベー スを利用する際の様子を示す.ここでクライアント は StoredImage オブジェクトが,内部で既存コン テンツデータベースを利用していることを知る必 要は無い. StoredImageオブジェクト 既存コンテンツデータベース ③コンテンツデータ ②キーワードを指定して要求 クライアント ④コンテンツデータ ①キーワードを指定して要求 StoredImageオブジェクト 既存コンテンツデータベース ③コンテンツデータ ②キーワードを指定して要求 クライアント ④コンテンツデータ ①キーワードを指定して要求 図 6:StoredImage を用いた既存コンテンツデータ ベースへのアクセス 3. 3.3. 3.まとめまとめまとめまとめ キーワードを用いたユーザニーズ最適化を行う 際に,MCOM フレームワークを拡張し,新たなク ラスを作成することで既存のコンテンツデータベ ースを用いることが可能なことを示した.今後は, Web サービスなどで提供されているサービスを利 用するコンテンツオブジェクトの開発を検討して いる. 参考文献 参考文献参考文献 参考文献 [1] 鈴 木 正 , 池 田 哲 夫 , 青 木 輝 勝 , 安 田 浩,"Multimedia Content Object Model 及び そ の 実 装 " 情 報 処 理 学 会 研 究 報 告 2001-EIP-13, pp.33-40 [2] 鈴木正,青木輝勝,安田浩,"利用者ニーズに最適 化されたコンテンツ提供方式の検討" 2002 年 映像情報メディア学会年次大会