肺癌の診断と放射線治療

72 のについても研究を続行して貰いたいと患う。 20．糖尿病の頻度について （申山内科）鈴木美佐子・斎藤文子 質問 村瀬正雄i（口腔外科） 糖尿病の血糖値140mg／d1に決定した理由如何。糖 尿病性歯槽膿漏というものから本学病院入院患者470 名の．血糖値より考えて飽食後の血糖値より糖尿病は 120mg／d1位から決定されても良いかという疑いを持 つたがどうか，従って140mgfdlというのは少し高い 線ではないか。 応答 中山光重（中山内科） 第1次試験の血糖値を140mg／dlにしたのは米飯2 杯以上食した約2時間後の血糖であるからこの辺が妥 当ではないかと考えた。一人残らず発見ということに はいかないがスクリーニングテストとしてはこの辺で よいのではないかと考える。ブドウ糖負荷した2次試 験では120mg／d1以上のものを陽性者とした。 26．腎炎におけるAntistreptolysin O価につい て （小児科）笠井和・安岡孝子 質問 佐藤イクヨ（耳鼻科） 咽頭からの培養は何寒行つたか。 庄島 演 者 急性腎炎患者24例中咽頭粘液より溶連菌を検出致し ましたのは7例でありました。 諸家の報告のごとく慢性腎炎は大体低値を示してお りますので主に急性腎炎について詳しく研究がすすめ られているるようであります。 迫加 佐藤イクヨ（耳鼻科） 私共は扁桃性病巣感染診断の目的でこの検査に材料 をお願いしたものがある。腺窩性アンギ戸ナ時に急陛

腎炎を伴った1例に溶連菌を証明しASL−O価高く

尿所見稻軽快時に黙止を行いAS L−O価正常値に復 した興味ある1例が含まれている。悪性期のものに高 値をみるが慢性腎炎では上昇しないとすれば，慢性扁 桃炎からの病巣感染診断上の価値は悲観的と思われる が，なお方法をかえて研究してみたいと闘う。 追加 磯田仙三郎（小児科） 溶連菌は狸紅熱のときでも初期に検出するが忽ちに 陰性となるので腎炎を起す頃には初めの陽性者でも陰 性になっている。故に腎炎が溶連菌と関連あるかを知 るためにはASL−0の方面から迫求することを必要 と考える。 追加 平野憲正（細菌学） 連鎖球菌の研究は臨床方面から開拓することが特に 必要と考えられる。この方面の研究が益々盛んになる ことを希望します。 シンポジウム 2．癌の診断と内科的治療 中山光重 質問 菊地恥骨（生理学） 癌反応の陽性率は各種の癌を区別なく取扱って算出 したものでしょうか。 応答： 癌反応の陽性率ですが癌腫については研究者などは 区別していない。従って全例を合計した陽性率となる。 5。子宮癌（診断及び治療について）柚木祥怠郎 質問 小栗 元（会員） 子宮癌の早期診断法としての「スメヤ」テストの固 定液についてお伺い致します。 応答 無水アルコー7レ及びエ・・一テフレの等量混合液に少くと も15分間固定します。 3．肺癌の診断と放射線治療 島津フミヨ 質問 長川 静（会員） 骨転移で死亡された剖検所見申に結核性病変が混在 してはいなかったかどうか。即ち癌と結核の合併を思 わせるレ線陰影の有無について。 応讐 松本武四郎（病理学） 組織検査を完了していませんので決定的なことは後 剛こ譲りたいと思いますが少くともX搬象の主体は癌 と認められます。

東京女子医科大学学会第86回例会

日時 昭和32年11月29日（金）午後2時半

田所東京女子医大臨床講堂

1． 立体的再構成による細葉性循環障害の検討な らびに肺の構造単位と血管構築の空間的関係につ いて （病理）近藤智里・武石 訥 丹沢康子・野口昌子 さきに松本教授は肺動脈循環障害において紬葉末棺 領域にまず強くあらわれるものと，細葉中枢をまずお かすものとの二様の発現様式があることを推定し，そ のhtimodynamischな説明を試みたが，これはおもに 連続切片の鏡検によつたものであった。したがって病 一 72 ・一