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全身性強皮症における爪郭部毛細血管顕微鏡所見の検討

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Academic year: 2021

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Title

全身性強皮症における爪郭部毛細血管顕微鏡所見の検討( 内

容の要旨(Summary) )

Author(s)

渡部, 裕子

Report No.(Doctoral

Degree)

博士(医学)乙 第907号

Issue Date

1994-03-16

Type

博士論文

Version

URL

http://hdl.handle.net/20.500.12099/15373

※この資料の著作権は、各資料の著者・学協会・出版社等に帰属します。

(2)

氏名(本籍) 学位の種類 学位授与番号 学位授与日付 学位授与の要件 学位論文題目 審 査 委 員 渡 部 裕 子(岐阜県) 博 士(医学) 乙第 907 号 平成 6

3

月16

学位規則第4条第2項該当

全身性強皮症における爪郭部毛細血管顕微鏡所見の検討

(主査)教授

二 (副査)教授

田 圭

教授 野 間 昭 夫 論 文

容 の 要

全身性強皮症(PSS)の手指には様々な異常がみられる。とりわけpittingscar,指尖の形の変化末節の短 縮は特徴的である。また爪囲の変化として爪の線状小出血爪囲角質増殖,爪上皮延長は診断上重要である。さ らに毛細血管顕微鏡下で爪郭の毛細血管を観察することにより,PSSの早期からその異常を知ることができる。 この毛細血管顕微鏡装置を用いた検査方法は患者に対して無侵襲であり,かつその手技が簡便であり,必要であ ればつねに同じ観察部位が得られるなどの理由からこの装置を用いて,人の爪郭部毛細血管を観察する試みが, 膠原病のみならず他の疾患についてもなされている。本研究の目的は強皮症患者の指尖爪郭部の毛細血管係蹄 (loop)の変化を毛細血管顕微鏡装置を用いて観察し,それらの変化と本疾患の病型別,重症度別,抗核抗体別・ 内蔵病変の有無そして指尖の臨床的変化などとの関連について検討することにある。 方法としては強皮症と診断され,毛細血管顕微鏡検査をおこなった強皮症患者180例を観察の対象とした。患 者の被検部位は,指尖の爪部後縁のはぼ中央で通常は左右第2指から第5指までの計8か所の爪郭を観察するこ ととし,写真撮影,記録した。 本研究から以下の結果が得られた。爪郭の毛細血管顕微鏡所見は正常人ではそのloopの形はヘアーピン型を示 すが,PSSでは全例に様々な変形が見られ,次の3型に分類できた。typeA:レイノーループ型といい,係 蹄の頂部の拡張,Smallaneurysma様の拡張を示す。このtypeAの中でその頂部が著しい拡張をしめすloop をgiantAと名付けた。typeB:ヘアービン型が変形し,屈曲,蛇行,loop径の拡張を示す○このtype Bの中 で特に内径の拡張の著しいloopをwideBと名付けた。typeC:loopの狭小化棲小化減少,消失をしめす○こ れらのloopの変化と厚生省強皮症診断基準(1982)の小基準の6項目のスコアとの関連を検討したところ・type Bのスコア1の群が他の群に比し有意に差を認めた。 loopの変化と強皮症にみられる特異抗核抗体との関連を検討したところ,抗topoisome-raSeI抗体陽性例は typeA,B,C間に差を認めなかった。抗centromere抗体陽性例ではtypeAが多く,抗RNP抗体陽性例ではtype

Cが少なかった。3抗体陰性例ではtypeBを多く認めたこ

loopの変化を経時的に検討したところ,初回時検査から3年後の観察においてレイノーループのかずが増す症 例を認めた。初回時検査から6年後の観察においてloopの数の減少を認める症例があり,loopの数およびその拡 張において経時的な変化を認めた。 毛細血管顕微鏡装置を用いた強皮症患者の爪郭部の毛細血管所見は早期から特徴ある変化を示した0またこの 病気の経過とともにその所見に変化が見られた。したがってこの部を観察することは強皮症の早期診断および確 定診断に有用であり,重要な臨床検査方法として強皮症のみならず,各種末梢血管病変の診断に活用されるべき と考えられた。 149

(3)

論文辛査の結果の要旨

申請者渡部裕子は毛細血管顕微鏡装置を用いて全身性強皮症における爪郭部毛細血管係蹄が特徴ある変化を示 すことを明らかにした○また,これらの所見は本疾患の皮膚病変の成立機序の解明のみならず,本症の早期診断 および確定診断に有用であることが示され,強皮症の研究および臨附こ寄与するものと認められる。 [主論文公表誌] 全身性強皮症における爪郭部毛細血管顕微鏡所見の検討 岐阜大医紀 42(1):31∼47;1994 150

参照

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