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研究課題:「結腸切除手術時の術前処置におけるセンノシドとニフレックの前向き比較臨床研究」に関する計画書

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Academic year: 2021

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研究課題:「進行癌患者への EPA 含有経口濃厚流動食(ONS)の有用性と分子マーカーに関 する探索的研究」に関する計画書 研究実施責任者 埼玉医科大学総合医療センター 消化管·一般外科 桑原 公亀 【背景および目的】 癌悪液質は,進行癌患者の多くに認められる消耗性状態であり,食欲低下を伴う筋肉や蓄 積脂肪の減少および体重減少や水・電解質の異常などを示す臨床症候群である.その発現は 患者の Quality of life(QOL)にも大きな影響を与える.癌患者の治療は,手術や化学療法, 放射線治療など病態の根源である癌そのものの治療に主眼が置かれており,癌悪液質の病態 を改善する治療法の開発には着目されてこなかった.癌悪液質を伴った癌患者の予後は,同 じ癌に罹患していても癌悪液質を伴っていない癌患者よりも悪いという報告がある1).した がって,癌悪液質の治療を行うことで QOL を維持しながら癌患者の延命が期待できることが 考えられる.しかし,癌悪液質の病態は,ひとつの生理的活性物質で説明できるほど単純で はなく,複雑な症候群であるために,いまだその病態と治療法については十分に明らかにな っていない.最近の研究にて,腫瘍壊死因子α(TNF-α),インターロイキン-1(IL-1),イン ターロイキン-6(IL-6)などの炎症性サイトカイン,神経内分泌システム,タンパク質分解 誘導因子などが関与しているとわかってきた. ω-3 系脂肪酸の 1 つであるエンコサペンタエン酸(EPA)には,抗炎症作用が報告されてお り,EPA を補給することで炎症性サイトカインの産生が減り,その結果,炎症状態が改善さ れ体重減少が抑制される.また,体重が減少している癌患者に EPA または魚油を投与すると, 体重が安定し悪液質が改善されたという報告がある2).さらに進行した膵癌患者に EPA 強化 経口栄養補助剤を投与すると体重が戻り,除脂肪体重が増え,生活の質が改善する報告もあ る3)

Glasgow Prognostic Score (GPS)は,C-reactive protein (CRP)と Albumin を組み合わ せた指標で,血清 CRP 値(>1.0mg/dL)と血清 Albumin 値(<3.5g/dL)のいずれも満たさない場 合は GPS:0,いずれか一方を満たす場合は GPS:1,両者を満たす場合は GPS:2 としたスコ アである 4).GPS は,癌の予後因子であることが報告されており 5),我々も根治切除不能胃 癌での GPS について検討し6),参考ながら予後因子の指標としている. 本研究の目的は,癌悪液質を伴う進行癌患者において,EPA を投与することにより,栄養 状態や QOL に与える影響を観察し,各種サイトカインや GPS の変動を評価することで,分子 マーカーとしての有用性について検討する. 【対象・方法】 1)対象 倫理委員会承認後に,埼玉医科大学総合医療センター消化管・一般外科において,化学療法 を行っているもしくはこれから受ける予定の切除不能・再発進行癌で患者の同意が得られた 症例を対象とする.

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選択基準 埼玉医科大学総合医療センター 消化器外科の大腸癌(n=10)・胃癌患者(n=10)で,以下の条 件を満たすもの. 1. GPS スコアが 1 点ないし 2 点の患者 2. 経口摂取が可能な患者. 3. 内因性疾患で消化器または腹部臓器に異常がない患者. 4. 化学療法を受けている患者,もしくはこれから受ける予定の患者. 5. 推定余命が 3 ヶ月を超えていること. 6. その他,重篤な合併症が無い患者. 除外基準 以下の症状を合併していないこと. 1. 転移性脳疾患の患者 2. 免疫学的疾患の患者 3. 心臓病,肝臓,腎不全,活動性小腸疾患の患者(例:クローン病) 4. 腸閉塞や消化管出血などの消化器症状のある患者 5. 栄養剤成分に対するアレルギー 6. コントロール不良の糖尿病患者 7. その他,担当医師が対象として不適当と判断した患者 2)方法 ①投与法 EPA 含有経口濃厚流動食(ONS)(商品名:プロシュア)を 1 日 2 パック摂取 14 日間(2 週 間分) (EPA にして 2g/日) ②問診 a) 開始前に「がん薬物療法における QOL 調査票」を用いて問診. b) 開始前に身体測定を行う. c) プロシュア服用中は,「今日からつける栄養・体調管理手帳」の記載 次回の再診時(2 週目もしくは 3 週目)に,QOL 調査票を用いて再度問診と手帳の確認. さらに,4 週目(もしくは 6 週目)と 8 週目(もしくは 9 週目)時にも同様に評価する. 「今日からつける栄養・体調管理手帳」の記載は8 週間. ③検査 化学療法のために施行した採血結果および残血清を用いる. 通常,実臨床の場においては,化学療法を行う場合,化学療法開始日やそのフォローアップ のために 2 週間後もしくは 3 週間後には採血を行う.本研究は,この採血結果および残血

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a) 化学療法のために,実臨床で施行した採血結果を検討に用いる. b) 実臨床で採血した残血清を冷凍保存し,サイトカインなどを測定する. この研究のために,実臨床の場でサイトカインの測定は行わない. (実臨床でサイトカインの測定が必要な場合は除く) よって,本研究のために余分な採血や費用は発生しない. サイトカインは残血清を用いて,外科共同研究室にて測定する. 癌増悪によるなどの全身状態悪化の場合は,プロシュアの服用および「今日からつける栄 養・体調管理手帳」の記載を中止する. プロシュアの提供は,14 日間である.15 日目以降のプロシュアについては患者の自由意志 とする.手帳には15 日目以降のプロシュア服用の有無を記載する. 【検討項目】

primary endpoint;QOL の改善(厚生省「がん薬物療法における QOL 調査票」) secondary endpoint;栄養状態と GPS,サイトカインなどの改善 具体的には, ① 身長・体重・TSF(上腕三頭筋皮下脂肪厚),AC(上腕周囲長),AMC(上腕筋面積)など ② WBC,リンパ球数,Hb,Ht などの血算検査, ③ TP,Alb,BUN,Cr,T-chol,TG,HDL-chol,GOT,GPT,CRP などの生化学検査 ④ IL-6,IL-1,TNF-αなどのサイトカイン(凍結保存した残血清を使用) 【サンプルサイズ・研究期間】 胃癌10 例,大腸癌 10 例の計 20 例を目標とする. 研究期間は承認日より2 年.2013 年 7 月 31 日まで. 【実施者の役割】 消化管・一般外科 助教 桑原公亀:研究実施責任者 消化管・一般外科 講師 馬場裕之:研究実施 消化管・一般外科 講師 石橋敬一郎:研究実施・化学療法責任者 消化管・一般外科 講師 隈元謙介:検体統括 消化管・一般外科 教授 石田秀行:研究統括 【検体の取り扱い】 検体(残血清)は,採血室から授与された後すぐに,連結可能匿名化を行い,個人が特定で きないようした後,当科研究室にて冷凍保存する.検体は,研究継続中は冷凍保存のまま保 管するが,本研究終了後に,すべての検体を匿名化したまま一括破棄する.また,患者から 同意撤回書が提示された場合,検体はすぐに破棄する.

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【利益相反(COI)について】 本研究はアボット・ジャパン社より患者1 症例に対し,プロシュア 2 パック×14 日分と 「今日からつける栄養・体調管理手帳」1 冊の提供を受ける.症例数は 20 症例である. 本研究は,アボット・ジャパン社より物品の提供を受けて実施するが,金銭的な利益やそれ 以外の個人的利益のために専門的な判断を曲げることはない.また,企業との雇用関係なら び親族,師弟関係等の個人的関係もなく,利益相反はない. 【研究から生じる知的財産権の帰属】 この研究の結果として特許権などが生じる可能性があるが,その権利は研究機関および研 究遂行者などに属する.また,その特許権などをもととして経済的利益が生じる可能性があ るが,それらすべての権利は研究機関および研究遂行者などに属する 【費用負担】 特別な患者負担は発生しない. プロシュアの提供は,14 日間である. それ以降のプロシュアについては患者の自由意志とする. サイトカインの測定は,当科研究費で行う. 【実施場所】 総合医療センター消化管・一般外科 外来,研究室,共同研究室 および外来化学療法室を使用する. 【臨床研究に関する同意・プライバシーの保護】 (1)研究などの対象となる個人の人権の擁護 ヘルシンキ宣言に従って人権擁護の配慮に努める.本研究計画への参加を承諾するか否か については,提出した研究計画書にのっとり,文書および口頭による説明を行い,十分理解 を得た上で,披験候補者本人の自由意志で決定される.この決定は,臨床上の取り扱いにな んら影響を与えるものではないことも文書により説明する.また同意後であっても,被験者 本人の意思によりいつでも中止が可能であることを説明し文書にも明記・保存する.本研究 の結果は個人が同定できる形では,いかなる状況においても公表せず,消化管・一般外科で 本研究に直接関与しない芳賀紀裕准教授のもとで連結可能匿名化された後,当院個人情報管 理責任者である病理部 田丸 淳教授のもとで厳重に管理・保存される. (2)対象者に理解を求め同意を得る方法 対象者に対し説明者(研究実施責任者およびその他の消化管・一般外科共同研究者)は研究 計画書にのっとり,以下の内容を明記した書類を用い,外来あるいは病棟のプライバシーの 保たれた場所で説明する.説明時期は外来診療時,入院時,化学療法導入前などに行う.本 研究の目的及び方法,予想される利益と不利益,研究的側面の説明,本研究に同意しなくて

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承諾を得た場合,本人より署名を得る. (3)研究等によって生じる個人への不利益及び危険性 本研究で使用されるプロシュアはすでにアボット社より販売されているもので,通常の日 常診療において行なわれており,安全性は非常に高いものであると考える.しかしながら, 長期間の本品のみの摂取は微量元素の不足のおそれが注意喚起されている.また,国内の副 作用の発生は2 例が報告されており,1 例が下痢,1 例が黄疸(プロシュアとの因果関係不明) である.海外文献では,切除不能な膵臓癌 13 例に,プロシュアを 7 週間投与したところ, 1 例(8%)が脂肪便の状態が悪化し,2 例(15%)が脂肪便になったケースが報告されている. これらの点について開始前にインフォームドコンセントを行い,さらに,日常の診療におい ても上記の点を特に注意しながら診療を行う.本研究における血液は,通常の診療で採取し た検体の残血清を使用する.そのため,本研究における対象症例に対する不利益および危険 性は少ないものと考える. (4)医学上の貢献の予測 1) 本研究により,進行癌における栄養状態の改善またその維持について,有効な治療法 を示せる可能性がある. 2) 栄養状態が改善することで,QOL の改善が見込まれる点で臨床的意義がある. 3) 栄養状態の改善が直接的にも,またそれによって化学療法の継続が可能となることで 間接的にも,予後を改善する可能性につながることが期待される. 【参考文献】

1) Dewys WD, Begg C, Lavin PT, et al: Prognostic effect of weight loss prior to chemotherapy in cancer patients. Eastern Cooperative Oncology Group. Am J Med 69:491-497, 1980

2) Wigmore SJ, Fearon KC, Maingay JP, et al: Downregulation of the acute-phase response in patients with pancreatic cancer cachexia receiving oral eicosapentaenoic acid is mediated via suppression of interleukin-6.Clin Sci 92:215-221, 1997

3) Fearon KC, Von Meyenfeldt MF, Moses AG, et al: Effect of a protein and energy dense n-3 fatty acid enriched oral supplement on loss of weight and lean tissue in cancer cachexia: a randomised double blind trial. Gut 52:1479-8-1486,2003

4) McMillan DC, Crozier JE, Canna K et al: Evaluation of an inflammation-based prognostic score (GPS) in patients undergoing resection for colon and rectal cancer. Int J Colorectal Dis 22: 881-886, 2007

5) Proctor MJ, Talwar D, Balmar SM, et al: The relationship between the presence and site of cancer, an inflammation-based prognostic score and biochemical parameters. Initial results of the Glasgow Inflammation Outcome Study. Br J Cacer 103:870-876, 2010

6) 桑原公亀,芳賀紀裕,石畝亨 他:根治切除不能胃癌の最適な治療法と予後予測に関する検討. 消化器外科第65回総会 2010 (会議録)

参照

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研究計画題目.

Facsimile-edition of the Latin Charters prior to the ninth century, part XV, France III, Dietikon/ Zürich, 1986.. eds., Chartae