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学位論文題名 A THEORETICAL STUDYON ACOUSTIC WAVE RECTIFIERS

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Academic year: 2021

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博 士 ( 工 学 )   ラ ミ ヤ ク リ シ ュ ナ ン

     学 位 論 文 題 名

    A THEORETICAL STUDY ON ACOUSTIC WAVE RECTIFIERS

( 音 響 波整 流 器 に関 す る 理 論研 究 )

学位論文内容の要旨

  特定の周波数帯域の音波を通すフィルターをどの音響波デバイスはすでに実用化されて いるが、ダイオードのように音響波を一方向だけに通すデバイスは未だに開発されていを い。音響波の整流機構は理論・実験の両面から研究されてはいるが、理論によりこれまで に提唱されている整流機構は実現が困難をものである。また、実験的に整流効果が認めら れるものであっても、その整流作用が著しく小さく、デバイスとしての機能は不十分であ る。本学位論文は、デバイスヘの応用を目指した、音響波の新たを整流機構を提言するも のである。

  本学位論文は七章から顔る。

  第 ー 章 で は 研 究 の 背 景 と と も に 、 研 究 の 目 的 が 述 べ ら れ て い る 。   本研究では、音響波の波長か原子間距離より著しく長く、固体を弾性連続体と見をせる

(長波長近似)場合を考え、音響波を弾性連続体における弾性波として取り扱う。本研究で 考察する整流機構は、弾性波の散乱に因るため、第二章では、弾性体のカ学、弾性波動お よびその散乱における境界条件に関する概要が述べられている。

  第三章では、本研究の対象と教る音響波整流器のモデルを導入する。音響波が散乱体に 衝突したとき、散乱体からの等方的を散乱や、回折現象、散乱波間の干渉効果が現れる。

しかし教がら、本研究では、波長が著しく短く、波動としての性質を無視できる場合に有 効である幾何音響学に基づぃて基本的をモデルを構築している。幾何音響学に基づぃて導 入された系は、幾何学的に非対称を散乱体をー次元に周期的に配置した構造をしている。

具体的には、三角柱状の空孔を、等方弾性体中に一列に、かつ周期的に配置した構造であ る。空 孔の軸 方向に変 位成分 を有する横波が散乱体の軸に垂直に入射する場合を考える と、一 方から の透過率 が1であるの に対し、反対側から入射した場合の透過率が0.5であ ることが分かる。この構造により、整流効果が認められるが、これをさらに改善する目的 で、2列の 散乱体か らをる 構造を考 える。をお、2列目の三角形の位置は一列目とは底辺 の長さだけずらしている。このモデルについて、幾何音響学に基づぃて音響波の透過率を 求めると一方が0.5で、他方が0の完全を整流効果が期待できる。

  固 体中の 音波は縦 波と2つの横 波がある 。縦波 と横波の1つは 散乱体 表面で散 乱され

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た場合、お互い部分的に変換される。このモード変換は重要であるが、整流機構の理解を 難しくする。そのため、本研究で考察するモデルは、縦波と横波間のモード変換による複 雑さを避け、整流機構の基本的を機能を明らかにするため、モード変換の生じをい空孔の 軸方向に変位成分を有する横波を想定している。

  上述 の整流効 果の結果は幾何音響学近似によるものであり、音響波の波長が大きくを り、音響波が波動性を示す周波数領域では、上述の整流効果が失われる可能性がある。す をわち 、散乱 体からの 指向性のある散乱が失われ、散乱波は円筒波とをり、さらに幾何 音響近 似では 現れをぃ 回折効果や散乱波間の干渉効果が透過に大きく影響を及ばしてく る。本研究で5ま、この波動としての振る舞いの影響を調べるため、FDTD法に基づくコン ピ ュ ー タ シ ミ ュ レ ー シ ョ ン に よ り 音 響 波 の 透 過 率 を 解 析 し て い る 。   第四 章では、 コンピュ ータシ ミュレー ション に関わるFDTD法の解 説を行い、問題を 適切に解くための境界条件について議論している。さらに、周波数依存の透過率の定式化 と導出方法についても述べている。

  第五章では、シミュレーションを実行するための初期条件に関する考察に始まり、上述 した2つのモデルに関する透過率の評価を行っている。その結果、透過率が音波の入射の 向きに依存して異をることが見いだされた(整流効果)。この機構は、散乱体の幾何学的異 方性による音波の非等方的散乱に起因したものである。波動の回折効果を検証するため、

散乱体の形状を変化させた場合における透過率の検証も行い、回折の効果が大きいことを 確認し た。2列の散 乱体の方が、整流効果が良い傾向にあることに鑑み、上記の2つのモ デルに さらに 散乱体の 列数を3および4に増加した系の整流効果を検証している。しかし をがら、透過率が著しく低下するため、デバイスとしては不適当と判断している。をお、

この整流現象には閾周波数が存在し、その振動数より低振動数の音響波ではこの整流効果 は現れをい。構造の周期性による散乱波の波数ベクトルの量子化が、その原因であること を明らかにしている。

  第六 章では、 透過係数を用いて整流効率を定義し、整流の能カを定量的に評価してい る。そ の結果 、散乱体 が1列の場合より、2列の方が整流効率の良いことが明らかとをっ た。しかしをがら、整流効率は2列の散乱体間の距離に依存するため、この間隔を変化さ せをが ら整流 効率の周 波数依存性を検証し、整流器として最適の間隔を見いだすことを 行った。その結果、2列の散乱体が近接したモデルが最も良い整流効率を示すことを明ら かにしている。

  第 七 章 で は 、 こ の 研 究 の ま と め と 今 後 の 課 題 に つ い て 述 べ て い る 。   本研 究は、非 対称を散乱体による音響波の散乱への幾何学的を効果を利用した整流機 構が有効であることを、数値シミュレーションを用いて明らかにした。本研究の成果は、

モード変換を伴う場合の音響波の透過現象の解析の基礎を与え、さらに今後の音響波デバ イス開発に大きく寄与するものと期待される。

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学位論 文審査の要旨 主査

副査 副査 副査

准 教 授 教 授 教 授 教 授

西 口 田 村 馬 場 ライ ト

規 彦 信 一 朗 直 志

B. オ リ バ ー

     学 位 論 文 題 名

    A THEORETICAL STUDY ON ACOUSTIC WAVE RECTIFIERS

( 音 響 波 整 流 器 に 関 す る 理 論 研 究 )

  特定の周波数帯域の音 波を通すフィルターをどの音響波デバイスはすでに実用化されているが、

ダイオードのように音響 波を一方向だけに通すデバイスは未だに開発されていをい。音響波の整流 機構は理論・実験の両面 から研究されてはいるが、理論によりこれまでに提唱されている整流機構 は実現が困難をものであ る。また、実験的に整流効果が認められるものであっても、その整流作用 が著しく小さく、デバイ スとしての機能は不十分である。本学位論文は、デバイスへの応用を目指 した、音響波の新たを整 流機構を提言するものである 。

  本学位論文は七章から をる。

  第ー章では研究の背景 とともに、研究の目的が述べ られている。

  本研究では、音響波の 波長が原子間距離より著しく長く、固体を弾性連続体と見をせる(長波長 近似)場合を考え、音響 波を弾性連続体における弾性波として取り扱う。本研究で考察する整流機 構は、弾性波の散乱に因 るため、第二章では、弾性体のカ学、弾性波動およびその散乱における境 界条件に関する概要が述 べられている。

  第三章では、本研究の 対象とをる音響波整流器のモデルを導入する。音響波が散乱体に衝突した とき、散乱体からの等方 的を散乱や、回折現象、散乱波間の干渉効果が現れる。しかしをがら、本 研究では、波長が著しく 短く、波動としての性質を無視できる場合に有効である幾何音響学に基づ いて基本的をモデルを構 築している。幾何音響学に基づぃて導入された系は、幾何学的に非対称を 散乱体を一次元に周期的 に配置した構造をしている。具体的には、三角柱状の空孔を、等方弾性体 中に一列に、かつ周期的 に配置した構造である。空孔の軸方向に変位成分を有する横波が散乱体の 軸に垂直に入射する場合 を考えると、一方からの透過率が1であるのに対し、反対側から入射した 場合の透過率が0.5である ことが分かる。この構造に より、整流効果が認められるが、これをさら に改善する目的で、2列の 散乱体からをる構造を考え る。をお、2列目の三角形の位置は一列目と は底辺の長さだけずらし ている。このモデルについて、幾何音響学に基づぃて音響波の透過率を求 めると一方が0.5で、他方 が0の完全な整流効果が期待 できる。

  上述の整流効果の結果 は幾何音響学近似によるものであり、音響波の波長が大きくなり、音響波

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が波動性を示す周波数領域では、上述の整流効果が失われる可能性がある。すをわち、散乱体から の指向性のある散乱が失われ、散乱波は円筒波とをり、さらに幾何音響近似では現れない回折効果 や散乱波間の干渉効果が透過に大きく影響を及ばしてくる。本研究では、この波動としての振る舞 いの影 響を調 べるため、FDTD法に基づくコンピュータシミュレーションにより音響波の透過率を 解析している。

  第四章 では、 コンピ ュータ シミュ レーシ ョンに 関わるFDTD法の解説を行い、問題を適切に解 くための境界条件について議論している。さらに、周波数依存の透過率の定式化と導出方法につい ても述べている。

  第五章では、シミュレーションを実行するための初期条件に関する考察に始まり、上述した2つ のモデルに関する透過率の評価を行っている。その結果、透過率が音波の入射の向きに依存して異 をることが見いだされた(整流効果)。この機構は、散乱体の幾何学的異方性による音波の非等方的 散乱に起因したものである。波動の回折効果を検証するため、散乱体の形状を変化させた場合にお ける透過率の検証も行い、回折の効果が大きいことを確認した。2列の散乱体の方が、整流効果が 良い傾 向にあ ること に鑑み 、上記 の2つの モデルに さらに 散乱体 の列数 を3およ び4に増加した 系の整流効果を検証している。しかしをがら、透過率が著しく低下するため、デバイスとしては不 適当と判断している。をお、この整流現象には閾周波数が存在し、その振動数より低振動数の音響 波ではこの整流効果は現れをぃ。構造の周期性による散乱波の波数ベクトルの量子化が、その原因 であることを明らかにしている。

  第六章では、透過係数を用いて整流効率を定義し、整流の能カを定量的に評価している。その結 果、散 乱体が1列の場合より、2列の方が整流効率の良いことが明らかとをった。しかしをがら、

整流効率は2列の散乱体間の距離に依存するため、この間隔を変化させをがら整流効率の周波数依 存性を検証し、整流器として最適の間隔を見いだすことを行った。その結果、2列の散乱体が近接 したモデルが最も良い整流効率を示すことを明らかにしている。

  第七章では、この研究のまとめと今後の課題について述べている。

  これを要するに、著者は、音響波の整流機構の新知見を得たものであり、応用物理学、特に音響 波デバイスの開発に貢献するところ大をるものがある。よって著者は、北海道大学博士(工学)の 学位を授与される資格あるものと認める。

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参照

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