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論文の審査の要旨

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Academic year: 2021

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論文の審査の要旨

氏名:髙𣘺 卓裕

博士の専攻分野の名称:博士(歯学)

論文題名:卵巣摘出ラットにおける Synthetic bone mineral の摂取がインプラント体周囲骨の骨形成に 与える影響

審査委員:(主査)日本大学教授 歯学博士 岡田 裕之

(副査)日本大学教授 博士(歯学) 河相 安彦

(副査)日本大学教授 歯学博士 川良 美佐雄

超高齢化社会を向かえた我が国では,骨代謝の低下により骨強度が低下する疾患である骨粗鬆症患 者が増加する傾向にある。骨粗鬆症患者に口腔インプラント治療を施す場合,通常の治癒期間に加え,

さらなる期間の延長が見込まれるため,咀嚼機能や審美性の回復が遅れ,Quality of life の低下を引き 起こす。よってインプラント体埋入から最終補綴装置を装着するまでの期間を短縮することは臨床上 重要な課題である。本論文の著者は,インプラント体埋入後の治癒期間短縮に,骨粗鬆症の改善およ び予防を目的として開発された Synthetic bone mineral (以下, SBM) を健常ラットに経口摂取させ,大 腿骨に埋入したインプラント周囲およびインプラントの埋入がされていない大腿骨における骨形成促 進に関する検討を行い,その効果を検証してきた。しかしながら, SBM を骨粗鬆症モデルラットに摂 取させたときのインプラント体周囲の骨形成に関する検討は,未だ行われていない。そこで本研究は,

SBM が卵巣摘出ラットのインプラント体周囲骨の骨形成に与える影響を明らかにする目的で以下の 2 つの研究を計画した。

研究 1 SBM が骨粗鬆症ラットにおけるインプラント体周囲の骨強度に与える影響について,引き

抜き強度,Bone mineral density (以下, BMD)BMD color imaging を用いた検討。

研究 2 SBM が卵巣摘出ラットにおけるインプラント体埋入後のインプラント体周囲骨微小構造へ 与える影響について,CT 画像を用いた骨梁構造計測の骨体積分率,骨表面積比,骨梁幅,骨梁の連続 性を示すTrabecular star volume(以下, Vtr),および骨梁数を用いた検討。

その結果,本論文の著者は研究 1 より SBM を含んだ飼料を与えた実験群は,埋入 2 および 4 週間 後における引き抜き強度および BMD が,対照群と比較して有意に高い値を示したとの結果を得てい る。また,BMD color imaging は実験群で対照群と比較し,インプラント体周囲骨に,より高い BMD 観察したとしている。同時に蛍光顕微鏡画像においても実験群が対照群と比較して,より高い骨形成 を示す緑色蛍光を示したとしている。

研究 2 より実験群の,骨体積分率,骨梁幅およびVtrは埋入 2 および 4 週間後で対照群と比較し て有意に高い値を示し,また実験群の骨表面積比は埋入 2 および 4 週間後で対照群と比較して有意に 低い値を示した。骨梁数は,埋入 2 および 4 週間後で両群間に有意の差を認めなかったとしている。

以上のことから,SBM を摂取した卵巣摘出ラットは,SBM を摂取していないラットと比較し,

インプラント体周囲の骨形成が促進され,骨の微小構造が向上することが明らかとなった。

本研究は,卵巣摘出ラットにおける骨粗鬆症サプリメントのインプラント体周囲骨の骨形成につい て新しい知見を得たものであり,歯科医学ならびに口腔インプラント治療の発展に大きく寄与するも のである。

よって本論文は,博士(歯学)の学位を授与されるに値するものと認められる。

以 上 平成28年2月25日

参照

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