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河野眞教授、ベナブデラマン・ラッセン教授を送る

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Academic year: 2021

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河野眞教授、ベナブデラマン・ラッセン教授を送る

塚 本 倫 久

(愛知大学国際コミュニケーション学会会長)

 2017年3月をもってご退職される河野眞教授、ベナブデラマン・ラッセン 教授に国際コミュニケーション学会の構成員を代表してお礼の言葉を述べさせ ていただきます。

 河野先生は45 年の長きにわたり愛知大学に在職されました。1980 年代の後 半、文科省の教養教育の改革により、全国の大学で教養部廃止が進み、愛知大 学でも教養部の教員が学部へ分属する方針のもとに検討が進められました。そ のような流れの中、三好校舎と豊橋校舎に新学部を開設することになり、三好 校舎に現代中国学部、豊橋校舎には教養部を再編する学部設置案が検討され、

紆余曲折を経て、外国語系の教員を中心に国際コミュニケーション学部が設置 されることになりました。その時に設置委員長をお勤めになり、文書の作成、

学内対応、文科省との折衝に当たられたのが河野先生でした。三好校舎の教養

部教員であった私が河野先生と親しくお付き合いさせていただくようになった

のは、この時からでした。私は当時、在外研修でイギリスに留学中で、私が設

置委員会の委員として加わったときには、すでに構想はほとんど完成していま

した。当時の設置委員会は教養部の重鎮の先生方が活発に議論されて、個性豊

かな先生方ばかりでしたから、まとめ役の河野先生のご苦労は大変だったこと

と思います。留学から帰国した私は毎週、新学部設置のために夜遅くまで教授

会に出たことをいまでもよく覚えています。最近、河野先生がお書きになっ

た、国際コミュニケーション学部の設置構想の書類に目を通す機会がありまし

た、ドイツの壁の崩壊、東欧、ソ連など社会主義体制の崩壊後の国際情勢を踏

まえて、新しい国際化時代に対応できる人材の育成について、綿密に書かれた

設置構想案を読み、河野先生の新学部設置に懸けた情熱と行政手腕に改めて感

銘しました。開設当初は比較文化学科に夜間主コースがあり、言語コミュニ

ケーション学科にはドイツ語、フランス語、中国語専攻コースがありました

が、学科構成は少しずつ変化して、キャンパスも豊橋から新名古屋校舎へと変

(2)

vi 文明 21No. 38

わり現在に至っています。

 学問においても河野先生の業績は目を見張るものがあります。600 頁に及ぶ 単独の著書

冊、翻訳書

冊。学術論文、翻訳、学会発表、講演は

130点余り。

常にパソコンを持ち歩いて原稿を書いている御姿が目に浮かびます。

 学問分野のご関心は幅広く、民俗学はもちろん、民具、文学の話など、様々 なことを機会あるごとに私にも話してくださいましたが、私はただうなずいて 聞いているだけでした。数年前に、扇の共同研究に参加させていただいて、イ ギリスに調査旅行に出かけたことは楽しい思い出です。朝早くから夕方まで博 物館を見学したり、銀食器の骨董店を回って、まるで童心に帰ったように興味 の向くままに、あちこち歩き回り、面白いものがあると夢中で説明を始める、

好奇心旺盛な御姿を拝見して、先生の学問の原点を見たように思いました。

 ラッセン先生は1980 年4月に愛知大学に着任され、教養部のフランス語教 員として、1988 年

月からは国際コミュニケーション学部教授として共通科 目のフランス語、学部教育のフランス語を担当され、ご専門では外国人に対す るフランス語教育、教授法の分野でご活躍されました。国際コミュニケーショ ン学部開設当初は、言語コミュニケーション学科フランス語コースの教員とし て、高橋先生とともにフランス語専攻の学生の指導をされました。国際コミュ ニケーション学部の学生は未修外国語としてフランス語を履修する学生が多 く、その中からフランスに短期、長期で留学する学生が多数出ていることは、

ラッセン先生のご指導によるところが大きかったといえます。フランスの協定 校であるオルレアン大学との交流にも多大な貢献をされました。教養部時代、

フランス語は加藤先生を中心に、高橋先生、田川先生、名古屋外国語大学の稲 垣先生とともに言語学談話会の後、杯を傾けながらお話しさせていただいたの は良い思い出です。

 両先生には、長年に渡り愛知大学の教育に多大な貢献をいただき、改めて感

謝申し上げます。今後もご自愛くださり、ますますご活躍されますよう、心か

らお祈り申し上げます。

参照

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