中国 の都市化 の政策 的展 開(武)53
中国 の都 市化 の政策 的展 開
武 膨 東
1は じめに
II行 政 区分の調整
皿 工業 化 と都市化 の乖離 IV都 市化 の政策 的展 開
Vむ すび
1は じ め に
都 市 化 は、0般 に工 業 化 に した が って加 速 す るが 、 そ の速 度 は工 業 化 を上 回 る とい う現 象 も多 くみ られ る。 しか し中 国 の 工 業 化 は、1978年 が44.1%に 達 した に もか か わ らず 、 都 市 化 は わず か17.9%し か な か った 。2006年 に は工 業 化 が1978年 の44.1%か ら43.3%に 微 減 した が 、 都 市 化 が1978年 の17.9%か
ら2.45倍 の43.9%に 拡 大 し、都 市化 と工 業 化 の乖 離 が み られ た 。
2008年 現 在 の 中国 の都 市 化 路 線 は、 第16回 共 産 党 大 会 に よ って 打 ち 出 され た 、 「都 市 化 レベ ル を逐 次 高 め、 大 中 小 型 の 都 市 と小 さい 町 の協 調 的 な発 展 を堅 持 し、 中国 の特 色 の あ る都 市化 の 道 を歩 む」 こ とで あ る。 その政 策原 則 は共 産 党 第16期5中 総 会 で 、 「順 を追 って 次 第 に進 み 、 土 地 を節 約 し、集 約 的 に発 展 し、 合 理 的 に配 置 す る こ と」 とされ 、 さ ら に 「都 市化 の健 康 な発 展
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を促 進 す る」 と定 め られ た 。
第ll次5ヵ 年 規 画(2006‑2010)は 、 この 原 則 に した が い 、 「積 極 的 に穏 当 に都 市 化 を推 進 し、」 「都 市化 の健 康 な発 展 を促 進 す る」 方針 で あ る。 しか し2008年 現 在 、 都 市 の定 義 や 農 村 との区分 な どの基 本 的 な概 念 で さ え統 一 し て い ない 。 そ のた め政 府 各 部 門 で統0し た 見 解 が な く、 政 府 が 公 表 した統 計 で は、 城 鎮 は 「城 市 と城 鎮 」 で あ り、 都 市 計 画 法 で は、城 市 は 「城 市 と城 鎮 」 で あ る こ とに な って お り、 都 市 化 の表 現 も 「城 市化 」、 「城 鎮 化 」 に な っ
(Z)
て い る。 都 市 化 とい う表 現 は計 画 経 済 のや り方 を引 き起 こ しや す い た め、 代
{2}
わ りに都 市 発 展 を使 用 す るべ きだ とい う主 張 もあ る。
本 稿 で は、 まず行 政 区分 上 と統 計 上 の都 市 概 念 の生 成 か ら概 観 し、 そ の相 違 点 を整 理 した い。 次 に都 市化 と工 業 化 の乖 離 を 明 らか にす る。 最後 に都 市 の 設 置基 準 、 農 業 人 口の都 市 へ の流 入 、 政 府 の5ヵ 年 計 画 の観 点 か ら見 た 都 市 化 政 策 の展 開 につ いて 検 討 を試 み た い 。
II行 政 区分 の調 整
中 国 の都 市 は、 民 政 部 の行 政 区分 の規 定 に よ って そ の等 級 が 規 定 され て い る。 そ の 区分 法 は、 表1で 示 して い る よ うに まず全 国 を4つ の等 級 に分 け、
そ して それ ぞ れ の 等 級 の なか で さ らに市 、 区 な どの行 政 単 位 を設 け て い る。
中 国 で は地 級 市 が管 轄 す る県(市)の 数 が よ く変 わ り、 鎮 が 市 に昇 格 した り 新 た に 地 級 市 を設 け た りす る例 も あ る。 例 え ば、2007年 を2006年 と比 べ る と、4つ の 等 級 の 合 計 数 こ そ変 わ らな い が 、 「地 級 市 」 と 「県 級 市 」 が そ れ ぞれ268、374に な って い る。
しか し国 家 統 計 局 が提 供 す る都 市 に関 す る統 計 数 値 は、行 政 級別 に よ る分 類 の 数値 で あ り、 都 市 の行 政 レベ ル を表2の 通 り、 直 轄 市 、 副省 級 市 、 地 級 市 、 県級 市 と四 つ に分 け て い る。表2の 副省 級 市 は表1で は地 級 市 に分 類 さ
中国 の都市化 の政策 的展 開(武)55
表12006年 の 行 政 区 分
省 級 地 級 県 級 郷 級
行政区分 数 行政区分 数 行政区分 数 行政区分 数 直轄市
省 自治区 特別行政区
4 23 5 2
地級市 地 区
自治 州 盟
283 17 30 3
市轄区 県級市 県
自治県 旗 特区
林区
856 369 1463 117
49 2 1
区役所 鎮
郷 蘇木 民族郷 民族蘇木 街道
10 19369 14119 98 1088 1 6355
合 計34
333 2860 41040
出 所:民 政 部 『行 政 区 画 簡 冊2007』 よ り
れ て お り、 その地 級 市 の数 は表2の 通 り増 減 す る。2004年 の増 加 は、 甘 粛 省 の 地 級 市 がllか ら12に な っ た か らで あ る。 しか し新 た に認 定 さ れ た 朧 南 市
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は 、 県 級 市 か ら の 昇 格 で は な い の で 、 県 級 市 の 数 は 変 わ っ て い な い 。 表22003‑2005年 の行 政 級 別 に よ る都 市 区 分
年 行政級別 に よる区分
直轄市 副省級市 地級市 県級市 合計
Zoo3 4 15 267 374 660
Zoo4 4 15 268 374 661
2005 4 15 268 374 661
出 所:国 家 統 計 局 城 市 社 会 経 済 調 査 司 『中 国 城 市 統 計 年 鑑 』2004‑2006年 版 よ り作 成
二 つ の 区分 法 が存 在 す る こ とは、 中 国 の都 市 の 中心 的 な役 割 を果 た して い る地 級 市 をい う とき に、 民 政 部 の行 政 区分 な の か 、 あ るい は 国家 統 計 局 の 区 分 な の か を明 示 しな けれ ば、15の 副省 級市 とそ の所 轄 す る県 級 市 が含 まれ る か ど うか もわか らな い。
また1997年 か ら、 国家 統 計 局 は中 国 の都 市 に関 す る統 計i数値 を 「地 級 お よ
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び そ れ 以 上 の 都 市 」 と 「県 級 の都 市 」 と2つ に わ け て 集 計 す る よ う に な っ た・ その た め も う1つ の 区分 法 が現 れ、 省 レベ ル の直轄 市 も副 省 級 市 、 地 級 市 と と もに集 計 され て 、 その 結 果 として、 都 市 の 人 口、 面積 お よびす べ て の 経 済 指 標 や 環 境 指 標 の総 計 が 変 わ る。 使用 す る 「市 轄 区」 とい う用 語 も、 地 級 お よ び それ 以 上 の都 市 と近 郊 の 意 味 で あ り、 非 都 市 的 な要 素 をな るべ く排 除 した称 呼 で あ る。 「全 市 」 とは 「市轄 区」 と所 轄 す る県 お よ び県 級 市 の こ
とで あ り、 地 級 お よ び それ 以 上 の都 市 が所 轄 す るす べ て の 行 政 単 位 が 含 まれ るの で、 非 都 市 的 な要 素 を総 合 的 に把握 す る こ とが可 能 にな る。
(4)
つ ま り民 政 部 の行 政 区分 は、 各 地域 の 特 殊 な事 情 を考 慮 して制 定 され た も の で あ るた め、 一 部 の都 市 は、 そ の総 人 口や 非農 業 人 口が 都 市 設 置 基 準 を満 た さず 、 あ るい は土 地 面積 が 広 す ぎて、 非 都 市 的 な要 素 を多 く含 ん で い る。
国 家 統 計 局 は、 都 市 の 非農 業 人 口 を把 握 す るた め 、 これ らの 非 都 市 的 な要 素 を な るべ く排 除 しよ う と考 えて い る。
政 府 は、 民 政 部 の行 政 区分 を妨 げ ない 前提 の下 で 、1999年12月6日 に 「統 計 上 で 都 市 と農 村 を 区分 す る こ とに 関 す る規 定(試 行)」、 「統 計 上 で 都 市 と 農 村 を区分 す る こ とに関 す る暫 定 規 定 」 とその 「暫 定規 定 」 を執 行 す るた め
に制 定 され た 「統 計 上 で 都 市 と農 村 を 区分 す る工 作 の管 理 方 法 」 を公 布 し、
国 家 統 計 局 の集 計 方 法 を容 認 した。
しか し この よ うな 多重 基 準 を並 存 させ るや り方 は、 都 市 とい うよ りむ しろ 非 農 業 人 口 の管 理 とい っ た ほ うが適 切 で あ ろ う。 また このや り方 は、 政 府 が 掲 げ る労働 力 市場 の 形 成 、 産 業 構 造 の転 換 、都 市 化 の 推 進 、 の ス ピー ドを阻 害 す る要 因 に もな って い る と思 わ れ る。 今 後 、 諸 外 国 の 都 市 と比 較 で き る よ うな名 称 、 概 念 と統 計 数値 を整 備 し、 行 政 区分 の基 準 を一本 化 す る調 整 の必 要 が あ る と思 われ る。
中国 の都市化 の政策 的展 開(武)57
III工 業 化 と都 市 化 の 乖 離
中 国 で 工 業化 が 全 面 的 に展 開 され た の は、 工 業化 建 設 を 中心 とす る第1次 5力 年 計 画 が 実 施 され た1953年 か らで あ る。 この時 期 は、 工 業 都 市化 、都 市 工業 化 とい う発 展 戦 略 が 推進 され 、 重 工 業 に重 点 が置 か れ た 。 しか も重 工 業 の分 布 は、 中西 部 地 域 に傾 斜 し、 そ の た め1978‑1979年 に は、 全 国工 業 生 産
(5)
総 額 に 占 め る沿 海 地 域 の 比 重 は12.7%に ま で 下 降 した 。
1953年 か ら1978年 ま で の26年 間 で 、 工 業 生 産 総 額 の 平 均 伸 び 率 は11.5%に 達 して お り、GDPに 占 め る構 成 の 割 合 も19.8%か ら44.3%に 増 え た 。 工 業 と
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農 業 の 増 加 速 度 は5.75:1で あ り、 か な りの ア ン バ ラ ン ス が 生 じ た 。 工 業 化 は19.84%か ら44.34%に24.5%増 加 した が 、 都 市 化 は13.31%か ら17.92%に わ ず か4.6%し か 伸 び ず 、 両 者 の 差 は19.9ポ イ ン トに も達 した 。
1978年 か ら2006年 ま で 中 国 の 工 業 化 は 、 図1で 示 して い る よ う に 、35%か
(7)
ら45%の 間 で 推 移 して い る 。
図11978̲2006年 の 中 国 の都 市 化 と工 業 化 の 推 移
% 0 5 0 5 0 5 0 5 0 5 0 5 4 4 3 3 2 2 1 1
詔aρ4σ 巧3一
一 一
34.78 '30
.148… … … → 一 都 市 化 … 一 唖 工 業 イ ヒ ー … 25=32‑‑2α4寸 一 一2ヱ99
1‑23..1J120二 丁σ
̲一̲.17‑92
5 Il IIS Ii ll
788184879093969936
出 所:『 中 国 統 計 年 鑑 』 よ り作 成
し か し都 市 化 は 、1978年 の17.92%か ら2006年 の43.9%に 上 昇 し、 そ の 差
は25.98ポ イ ン トに 達 し た 。 と くに96年 か ら都 市 化 が 急 激 に 伸 び た が 、 工 業
化 は そ れ と連 動 せ ず ほ ぼ40%台 で 安 定 した 推 移 を み せ て い る。 工 業 化 に 依 存
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しな い 都 市 化 現 象 が み られ 、 両 者 の 乖 離 は 明 らか で あ る。
1978年 か ら2006年 ま で のGDPに 占 め る各 産 業 の 構i成 比 は 、 図2の 通 り、
工 業 を 中 心 と す る 第2次 産 業 が 、1978年 の47.8%か ら2006年 の1%増 の 48・8%に と と ど ま り、 これ ま で の ハ イ テ ク技 術 の 導 入 や 工 業 企 業 グ ル ー プ の 再 編 な どの 産 業 構 造 の 転 換 の 成 果 と連 動 せ ず 、28年 間 、40%台 で 安 定 した 推 移 を み せ た 。 む し ろ 第1次 産 業 が1978年 の28.2%か ら2006年 のll.7%に 減 り、 第3次 産 業 が23.9%か ら39.4%に 大 幅 に 増 え た 。2006年 の 数 値 を 見 る 限 り、 第1次 産 業 が 減 少 し た16.5%が 、 ほ ぼ そ の ま ま 第3次 産 業 の 増 加 分 に な っ た 格 好 と な る。
100%
90%
80%
70%
60%
50%
40%
30%
20%
10%
0°10
図21978‑2006年 のGDPに 占 め る各 産 業 の構 成 比
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一
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788184879093969936
出 所:『 中 国 統 計 年 鑑2007』 よ り作 成 ■第1次 産業 □第2次産業 ■第3次産業
都 市 化 と工 業 化 の 乖 離 を も た ら した 主 な原 因 は、 政 府 の50年 代 か らの シ ェー レ政 策 、 重 工 業 の重 視 と農 村 人 口の都 市 へ の移 動 の 阻止 で あ ろ う。 つ ま り農 産 物 価 格 と工 業 製 品 価 格 との差 に お い て 工 業総 額 を大 き く見 積 もっ て し ま い、 そ の た めGDPに 占 め る比 重 が 多 くな っ た。 また 重 工 業 に重 点 を置 いた た め、 軽 工 業 の よ うに 多 くの 労働 力 を吸 収 で きず 、 都 市 工業 化 とい う戦 略 を立 て て も都 市 人 口の増 加 に つ なが らなか っ た。
農 村 人 口の都 市 へ の移 動 も都 市 人 口の増 加 要 因 に な る。1998‑2005年 の8
中国の都 市化 の政策 的展開(武)59
年 間 、 非 農 業 産 業 に移 動 した 農 村 労 働 力 は 少 な く と も6220万 人 存 在 して い
(8)
た 。 その うち 県 以 上 の都 市 が 占め る比 例 は59.7%の3710万 人 とされ る。 しか し政 府 は、 農 村 人 口 の都 市 へ の移 動 を意 図 的 に阻 止 し、 しか も都 市 に定 住 す る農 業 従 事 者 を都 市 人 口 と して 集 計 せ ず 、 都 市 の設 置 基 準 の要 件 も非 農 業 人 口で あ り、定 住 者 で は なか った 。 都 市 の設 置 基 準 の緩 和 策 も非 農 業 人 口を拡 大 解 釈 す る とい うや り方 で 行 っ て い た 。
政 府 は、 農 業 人 口 を重 視 す る主 な理 由 は お そ ら く食 糧 の供 給 で あ ろ う。 し か し食 糧 生 産 高 は、 図3の 通 り、1978年 か ら93年 まで の 問 、耕 地 面 積 が 毎 年 微 減 した に もか か わ らず 、 着 実 に増 加 して い る。 綿 花 の 生 産 高 も1978年 の 216.7万 トンか か ら2006年 に は3.1倍 の674.6万 トン に な った 。
図3耕 地 面積 と食糧生産高 の推移
140000
1200ao
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‑・ …
憩 蚤60000
1111
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出所:『 中 国 統 計 年 鑑 』 よ り作 成
・1111
5aOOO X1111
./saOOO R 20000
10000
0
耕 地 面 積 は、 図3の 通 り土 地 再 測 量 や 耕 地 の 確 保 で1996年 に1.3億 ヘ ク タ ール に増 加 し、 食 糧 生 産 量 も初 めて5億 トン に達 した。 問題 は食 糧 生 産 量 が1998年 の 史 上最 高 記 録 の5.12億 トン を境 に産 出 量 が 反 落 し、 と くに2003年 に4.3億 トン に低 下 した 。 この よ う な反 落 は、 都 市化 の積 極 的 な推 進 の 懸 念 要 因 の0つ にな って い る と思 われ る。
so
IV都 市化 の 政 策 的展 開
都 市 化 が 工 業 化 か ら乖離 した 最大 の 要 因 は、 政 府 の都 市 化 政 策 で あ る。 政 府 は これ まで 意 図 的 に重 工 業 を推 進 しつ つ 、 都 市 発 展 を制 限 す る多 くの政 策 を制 定 して きた 。 した が って 中 国 の都 市 化 を究 明 す るた め に は、 政 策 的 な展 開 とい う側 面 か ら取 り上 げ る必要 が あ る と思 わ れ る。
中国 の都 市 化 は1952‑65年 の重 工業 発展 の 時 期 、1966‑76年 の文 化 大 革 命 の 時期 、1978年 か ら現 在 との見 解 が あ るが 、 こ こで 、 都 市 の設 置 基 準 、 農 村
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人 口の都 市 へ の流 入 と5力 年 計 画 の観 点 か ら、都 市化 の政 策 的 な展 開 を検 討 した い。
1.都 市 の 設 置 基 準
中 国 で は 、都 市 とい う言 葉 を城 市 、 城 鎮 と都 市 で 表 現 して い る。 国家 統 計 局 が 制 定 した 「統 計 上 で 都 市 と農 村 を 区 分 す る こ とに 関 す る規 定(試 行)」
で は、 城 鎮 に は城 市 と城 鎮 が含 まれ る と明 記 した。 しか し 「中華 人 民 共 和 国 城 市 規 画 法 」 の第3条 は、 「本 法 で い う城 市 は、 国 家 が 行 政 制 度 に した が っ て設 立 した 直轄 市 、 市 、 鎮 を指 して い る」 とあ る。 そ の た め城 鎮 は 「城 市 と 城 鎮 」 で あ り、 城 市 は 「城 市 と城 鎮 」 で あ る。 都 市 の統 計 数 値 も国家 統 計 局
の法 規 に した が って 集 計 され 、 民 政 部 の行 政 区 分 だ けで は な く、 全 人 代 が採 択 した都 市 計 画 法 に も相 違 して い る。 城 鎮 の設 置基 準 は、 これ まで 次 の よ う 展 開 され て い る。
(1)市 、 鎮 の設 置 基 準 は人 口数 で あ り、 市 は省 ・自治 区 の 所 轄 、 鎮 は県 ・市 の所 轄 、鎮 の 下 に郷 は設 けな い。
市 、 鎮 の設 置 基 準 を決 めた 最 初 の法 規 は、1955年6月9日 に公 布 され た政 務 院 の 「市 、 鎮 を設 置 す る制 度 に関 す る決 定 」 で あ る。 この 決 定 は、社 会 主
中国の都 市化 の政策 的展 開(武)61
義 工 業 化 に適 応 し、 市 、 鎮 建 設 と行 政 上 の統 一 指 導 を強化 す るた め、 憲 法 第 53条 に した が って 制 定 され もの で あ る。
こ の決 定 で は、 市 と鎮 を工 商 業 と手 工 業 が 集 中 す る場 所 と定 め た。 市 は 省 、 自治 区 に所 属 す る行 政 単 位 で 、 郊 外 を大 き く持 たず 、 人 口が10万 以 上 の 城 鎮 で あ り、 こ こで は市 を設 け られ る。 人 口不 足 の 場 合 は 重 要 な鉱 工 業 基 地 、省 レベ ル の 国家 機 関所 在 地 、規 模 が や や 大 きな物 資 集 散 地 、 あ るい は遠 い辺 境 地 に あ る重 要 な鎮 で な けれ ば な らな い。 特 殊 な事 情 が な い限 り、20万 人 以 下 の市 は区(市 轄 区)を 設 け な い、 と定 め た 。
鎮 は県 、 市 に所 轄 され る行 政 単 位 で、 そ の下 に郷 を設 置 せ ず 、 県 レベ ル あ るい は県 以 上 の レベ ルで な けれ ば鎮 は設 置 で きな い。 この 条 件 を満 た さな く て も、人 口が2000人 以上 、 そ の うち工 商 業 に従 事 す る住 民 が か な り居 り、 し か も設 置 す る必 要 性 が あ れ ば鎮 を設 置 で き る と規 定 した。
(2)市 、 鎮 の設 置 基 準 は農 業 人 口の 多寡 に よ って決 定 し、 市 の 農 業 人 口 は 農 村 人 口 と して統 計 す る。
1963年12月7日 に党 中央 と国務 院が 公 布 した 「市鎮 制 度 を調 整 し、 都 市 郊 外 を縮 小 す る こ とに関 す る指 示 」 で は、 市 、 鎮 の経 済条 件 と生 活 方 式 は農 業 地 域 と異 な るの で 、 政府 は市 、 鎮 とい う行 政 区分 を設 置 し、 専 門 的 に管 理 す る必 要 が あ る と規 定 した。 また政 府 は市 と鎮 の 人 口 を厳 格 に コ ン トロ ー ル し な けれ ぼ な らな い と定 め た。
この 「指 示 」 は、1962年10月 に 党 中央 ・国務 院 が 出 した 「当面 の都 市 工 作 の若 干 の 問題 に関 す る指 示 」 の原 則 と55年 の 「決 定 」 が 規 定 した条 件 に した が っ て 、条 件 を満 た して い な い市 の資 格 を取 り消 し、 市 の総 人 口の うち農 業 人 口が全 体 の20%を 超 え て は な らな い と市 の 郊 外 を縮 小 した。 さ らに 市 とそ の郊 外 の 農 業 人 口 を農 村 人 口 と して統 計 す る、 とよ り厳 しい姿 勢 で 臨 ん だ 。 鎮 の 設 置 条件 は、 工 商 業 と手 工 業 が か な り集 中 して お り、 人 口が3000人 以
62
上 、 そ の うち 非 農 業 人 口 は70%以 上 、 あ るい は 人 口 が2500人 以 上3000人 未 満 、 そ の うち非 農 業 人 口 は85%以 上 、 しか も県 級 政 府 の指 導 を必 要 とす る地 域 、 と修 正 した。
(3)鎮 の 設 置 基 準 が 緩 和 され 、 鎮 が 郷 を 管 轄 す る体 制 を実 施 す る。
1984年ll月22日 の 国務 院 の 「鎮 の設 置 基 準 を調 整 す る報 告 に関 す る通 知 」 で は、55年 の 「決 定 」、64年 の 「指示 」 を次 の よ うに修 正 した。
① 県 級 政 府 所 在 地 は鎮 を設 置 す る。 ② 総 人 口が2万 人 以下 の 郷 で 、 そ の郷 政 府 所 在 地 の非 農 業 人 口が2000人 を超 えた 地 方 は鎮 を設 置 で き る。 また 総 人
口 は2万 人 以 上 の郷 で、 そ の郷 政 府 所 在 地 の 非 農 業 人 口が郷 の総 人 口の10%
以 上 の 地 方 も鎮 を設 置 で き る。③ 少 数 民族 地 域 、 遠 い辺 境 地 、 山 間部 と小 型 工 場 ・鉱 山 地 区 、 小 港 、 観 光 地 、 国境 検 問所 等 は人 口2000人 以下 で も必 要 が あ れ ば鎮 を設 置 で き る。 ④ 鎮 の条 件 を満 た した 郷 は、郷 を撤 回 してか ら鎮 を 設 置 し、鎮 が郷 を管 轄 す る体 制 を行 う。
この 「通 知 」 は2002年8月ll日 に公 布 した 「郷 を撤 去 し鎮 を設 け る工 作 を 一 時停 止 す る こ とに関 す る通 知 」 に よっ て執 行 停 止 され た。
(4)GNPを 市 の 設 置基 準 に加 え た。
1986年4月19日 に公 布 した 「市 の設 置 基 準 と市 が県 を管 轄 す る条 件 を調 整 す る報 告 に関 す る通 知 」 で は 「大 都 市 の規 模 を コ ン トロー ル し、 中型 都 市 を 合 理 的 に発 展 させ 、 小 都 市 を積 極 的 に発 展 させ る」 方 針 を貫 徹 す るた め市 の 設 置 基 準 を次 の よ うに見 直 した 。
① 非 農 業 人 口 が6万 人 以上 、GNPが2億 元 以 上 、 す で に その地 域 の 経 済 中 心 地 とな った 鎮 は、 市 とい う行 政 編 制 に変 え る こ とが で き る。 これ らの条 件 を満 た さ な い少 数 民 族 地 域 、 遠 い辺 境 地 、 重要 な工 場 ・鉱 山研 究 基 地 、 著 名 な観 光 地 、交 通 要衝 、 国 境 検 問所 等 は必 要 が あれ ば、 市 の 行 政 編 制 に す る
中国の都 市化 の政策 的展 開(武)63
こ とが で き る。
② 総 人 口が50万 以 下 の 県 で 、 そ の県 政 府 所 在 地 の 鎮 の 非農 業 人 口が10万 人 以 上 、 定 住 人 口の うち の農業 人 口が40%を 超 過 せ ず 、GNPが3億 元 以 上 で あれ ば、 県 を市 に変 え る こ とが で き る。 総 人 口が50万 以 上 の県 で 、 そ の県 政 府 所 在 地 の鎮 の 非農 業 人 口が12万 人 以 上、GNPが4億 元 以 上 な らば、 県 を 市 に変 え る こ とが で き る。 自治 州 政 府 所 在 地 の鎮 の非 農 業 人 口が10万 人 に足
らず 、GNPが3億 元 を満 た さな くて も、必 要 性 が あれ ば県 を市 にす る こ と が で き る。
③ 市 区 の非農 業 人 口が25万 人 以 上 、GNPが10億 元 以 上 の 中型 都 市 が す で に当 該 地 区 の政 治 、 経 済 、 文 化 の 中 心 地 にな って お り、 そ の周 辺 各 県 に強 い 影 響 力 を もつ な ら、 そ の市 が 県 を管 轄 す る体 制 を とる こ とが で き る。
また 非 農 業 人 口の概 念 を 「非 農 業 人 口の うち に は、 県 の所 管 企 業 が 招聰 し た 農 民契 約 工 と長 期 雇 用 の臨 時 労 働 者 、 工 商 行 政 管 理 部 門 が 許 可 ・登 録 した 第2次 、 第3次 産 業 の従 業 員 、 中学 ・高 校 が 募 集 した農 村 学 生 お よび部 隊 も
表31978‑2006年 の 都 市 数 量 の 変 化
1978年 1995年
増減数1996年 2006年
増減数省 級の数
30 31 1 31 34 3
地級 の数
310 334 24 335 333 ̲2
うち地級 市
98 210 102 218 283 65
県級の数
2653 2849 196 ii 2860 2
うち市 の直轄 区
408 706 298 717 856 139
県級市
92 427 335 445 3fi9
一76 県2153 1716
一4371697 1463
一234鎮
217fi 17532 15356 18171 19369 1198
郷
52534 29502
一2303227056 14119
一12937注:1978年 の 郷 の数 値 は人 民 公 社 。 郷 の 数 値 に は 民 族 郷 は含 まれ な い。
出所:『 新 中 国 五 十 五 年 統 計 資 料 匪編 』 『中 国統 計年 鑑 』 『 行 政 区画 簡 冊 』 よ り作 成
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含 ま れ る」 と大 幅 に 緩 和 し た 。
政 府 は、 こ の よ う に政 策 転 換 を 行 い 、 非 農 業 人 口 の 定 義 を 広 く解 釈 し た た め 、 統 計 上 に お い て 都 市 人 口 が 急 増 す る こ とに な り、 と くに 県 級 市 や 市 の 直 轄 区 が 激 増 した 。
都 市 数 量 の 変 化 は 、 表3の 通 り、 地 級 市 の 数 は1978年 の98か ら2006年 の 283に な り、167増 加 した 。 市 の 直 轄 区 の 数 も、1978年 の408か ら2006年 の856
に な り、 倍 以 上 の448増 と な っ た 。 しか し県 は1978年 の2153か ら1995年 の437 減 の1716に な り、2006年 は さ ら に234減 の1463と な っ た 。 な お 郷 級 の 鎮 の 数
は1978年 の2176か ら1995年 に は7倍 増 の17532と な っ て い る。
2.農 村 人 ロ の 都 市 へ の 流 入
(1)盲 目流 入 へ の勧 告 ・制 止 か ら制 止 ・阻止 へ
1950年3月 に 「中華 人 民 共 和 国 土地 改 革 法 」 が 公 布 され 、1952年 に土地 改 革 が基 本 的 に完 了 した。 しか し この 改 革 の 推 進 に よっ て農 村 の余 剰 労働 人 口 や都 市 部 の 失 業 問 題 が 表 面 化 した 。1951年8月20日 に労 働 部 が 出 した 「労働 力 の 需 給 状 況 と今 後 の仕 事 の注 意 す べ き い くつ か の意 見 に 関 す る通 知 」 は、
都 市 と農 村 の 余 剰 労 働 力 の 調 査 ・登 記 を実 施 す る必 要 性 を 指 摘 し、 と くに 1952年8月6日 の 「労 働 就 業 問題 に関 す る決 定 」 は、 農 村 余 剰 労働 力 の都 市 へ の 「盲 目流 入 」 を克 服 す る よ うに求 めた 。
この 時 期 の農 村 余 剰 労 働 力 の 各都 市 へ の 移 動 に 関 す る具 体 的 な デ ー タ は十 分 に整 備 され て い な い が、1953年4月17日 に政 務 院が 採 択 した 「農 民 の都 市 へ の盲 目的 な流 入 を勧 告 ・制 止 す る こ とに関 す る指 示 」、 同年7月 の政 務 院 の 「農 民 の都 市 へ の 盲 目的 な流 入 の制 止 に 関 す る緊 急通 知 」、 翌 年3月20日 の 内務 部 と労働 部 の 「ひ きっづ き農 民 の都 市 へ の盲 目的 な流 入 を勧 告 ・制 止 す る こ とに関 す る指 示 」 は、 大 量 の農 民 が 都 市 へ 流 入 し、 そ れ を阻止 す るの
中国 の都 市化 の政策 的展 開(武)65
が 困 難 で あ る こ とを裏 づ けた政 府 文 書 とな る。80年 代 の 「盲 流 」 は この 時期
(io)
の政 府 文 書 の 「盲 目流 入 」 か ら作 っ た言 葉 とされ る。
そ の 後 、 政 府 は 多 くの 文 書 を通 達 し、 「勧 告 し制 止 させ る」 か ら 「制 止 」
「阻 止 」 へ とよ り強 い 姿 勢 に切 り替 えた が、 農 民 の都 市 へ の流 入 が 一 向 に 止 ま らな か った 。 「盲 目流 入 」 を 阻止 す る強 力 な 手 段 は 、1958年1月9日 の全 人 代 常 務 委 員会 が採 択 し、 毛 沢 東 が 署 名 した 第1号 主 席 令 の 「中華 人 民共 和 国戸 籍 登 録 条 例 」 で あ っ た。 この条 例 に よ る と、 都 市 で は 「定 住 、 臨 時 、 出
(11)
生 、 死 亡 、転 入 、 転 出、 変 更 」 の7項 目の人 口登 録 制 度 が 実 施 され 、農 村 で は 「定 住 人 口登 録 」 と 「出生 、 死 亡 、転 入 、 転 出」 の4項 目の変 動 登録 が 実 行 され た 。
政 府 は、 さ らに都 市 の人 口登 録 制 度 を、 市 民 の住 宅 制 度 、 人 事 制 度 、 厚 生 福 利 制 度 、 教 育 制 度 と婚 姻 制 度 に連 動 させ 、 政 策 的 に都 市 と農 村 を分 割 し た 。
この 戸籍 登 録 制 度 は、住 宅 、 人 事 、 厚 生 福 利 な どの諸 制 度 と ともに、 中 国 の 歴 代 王 朝 の 「禁 迂 徒 、 止 流 民 」(住 居 、戸 籍 の移 転 を 禁 じ、 流 民 を止 め さ せ る)政 策 の よ うに 、農 民 の都 市 へ の 流 入 を厳 し く制 限 し、 中国 の都 市 と農 村 とい う二 元 化 社 会 経 済 構 造 を形 成 させ た の で あ る。
(2)阻 止 か ら誘 導 へ
改 革 開 放 政 策 採 択 後 、 各 地 で展 開 され た 農 地 の請 負 制 は、余 剰 労働 力 を0 段 と生 み 出 し、 農 村 余 剰 労 働 力 が ふ た た び都 市 へ 移 動 した 。1980年 末 、 国 有 部 門 が 雇 用 した農 村 労 働 力 は固 定 労 働 者 を 除 い て も931万 人 に達 した 。1984 年10月13日 に公 布 され た 国務 院 の 「農 民 が 集 鎮 に定 住 す る問 題 に 関 す る通 知 」、1985年1月1日 の 党 中央 ・国務 院 の 「農 村 経 済 を さ らに活 気 付 け る こ
とに関 す る十 項 目の政 策 」、1986年7月 の 「国 営 企 業 が 労 働 者 を募 集 す る暫 定 規 定 」 は、 農 村 人 口 の小 都 市 へ の移 動 、 定住 の規 制 を緩 和 した条 例 で あ る。
66
と くに80年 代 後 半 、 郷 鎮 企 業 が農 村 の 労働 力 を 吸収 す る能 力 が低 下 し、50 年 代 にみ られ た い わ ゆ る 「盲 目流 入」 が 、 地 元 の県 か ら隣 県 へ 、 そ して省 を 離 れ 、 沿海 地 域 に移 動 した。 この移 動 は血 縁 、 地 縁 と人 間 関係 にた よ って 、
(12)
無 秩 序 に盲 目的 に流 動 す るの で 「盲流 」 と も呼 ばれ た 。
(13}
80年 代 末 、 「 盲 流 」 は 「 民 工 潮 」 と呼 ば れ る よ う に な り、 大 規 模 の 民 工 潮 が 初 め て 勃 発 した の は1989年 と さ れ る 。1989‑1993年 の 農 民 工 移 動 の 年 平 均
(I4)
増 加 速 度 は25%だ っ た 。
郷 お よ び 郷 以 上 の 行 政 区 域 を 流 動 す る農 業 労 働 力 は 、1988年 が2600万 人 、 89年 は3000万 人 、91年 が4200万 人 、93年 は6200万 人 、94年 は7000万 人 、95年
(15)
に は7500万 人 に達 した 。 年 平 均 の増 加 速 度 は16.3%と な った 。
この 時期 は図4の 通 り、 政 府 は イ ン フ レの抑 制 、 天 安 門 事 件 、 社 会 主 義 市 場 経 済 の採 択 、 現代 企 業 制 度 の導 入 と再 度 の イ ン フ レの 抑 制 を体 験 した。 こ の よ うな状 況 の 下 で 、政 府 は、1994年ll月 に 「農 村 労働 力 の省 を越 え る移 動 就 業 を管 理 す る暫 定規 定 」 を公 布 し、1995年 に 「流 動 人 口 の管 理 工 作 の強 化 に 関 す る意 見 」、1997年11月 に 「農 民 工 を組 織 し、秩 序 の あ る移 動 工 作 を さ
ら に立 派 に成 し遂 げ る こ とに関 す る意 見 」 を通 達 した 。 これ らの 行 政 法 規 は、 農 村 労 働 者 移 動 の 「制 止 か ら誘 導 」 へ と政 策 を転 換 した こ とを意 味 す る
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出 所:『 中 国統 計 年 鑑 』 よ り作 成
中国の都 市化 の政策 的展 開(武)67
とみ られ る。
中 国 の 労 働 力 市 場 の概 念 も、1993年11月 の 中共 第14期3中 総 会 で 、 現代 企 業 化 制 度 と ともに正 式 に提 起 され た 。 これ まで 労 務 市 場 、 人 材 市 場 あ る い は 就 業 市 場 と表 現 され たが 、 ご く一 部 の業 種 と人 員 の み で、 企 業 の 自主 採用 と 労働 者 の 自主 就 業 が 許 され て い た 。 労 働 力 市 場 の概 念 が 明確 に規 定 され て か
ら、 労 働 力 が 商 品 と認 め られ 、 生産 要 素 と して市 場 に参 入 し、 自主 的 に行 う 求 人 と求 職 とい う新 型 の雇 用 制 度 の確 立 に大 きな役 割 を果 た した 。 また 都 市 改 革 の要 とな る労 働 契約 制 の 全 面 的 な実 施 や 、 国 有企 業 の余 剰 人 員 の配 置 転
(16)
換 を行 う根 拠 とな り、農 村 の 余 剰 労 働 力 の都 市 へ の流 動 を よ り容 易 に した。
表4は 、 都 市 と農 村 の 人 口数 と就 業 者 数 の推 移 を示 して い る。 と くに都 市 の就 業 者 数 は都 市 化 が30%台 に上 っ た1996年 の1億9922万 人 か ら2006年 の2 億8310万 人 に8388万 人増 加 し、 農 村 は、 同 じ時期 に逆 に4億9028万 人 か ら4 億8090万 人 に938万 人 減 少 した。 しか し この 増 減 は本 格 的 な都 市 化 の 到 来 を 意 味 す る もの で はな か った 。 っ ま り全 人 代 が採 択 した 「都 市 計 画 法 」 と共 産 党 が 提 案 し政 府 が執 行 す る5ヵ 年 計 画 で は、 依 然 として統 一 企 画 に よ り慎 重
に進 む こ とにな って い る。
表4都 市 ・農村 の人 口数 と就 業者 数の変 化
1978年 1995年
増減数1996年 2006年
増減数人 口数(万 人) 96,259 121,121 24,862 122,389 131,448 9,059
うち都市17,245 35,174 17,929 37,304 57,706 20,402
農村79,014 85,947 6,933 85,085 73,742
一11 ,343就業者数
40,152 68,065 27,913 68,950 76,000 7,050
うち都市9514 19,040 一 一9 ,536 19,922 28,310 8,388
農村
30,638 49,025 18,387 49,028 48,090
一938出所:『 新 中 国 五 十 五 年 統 計 資 料 匪 編 』 『中 国統 計 年鑑2007』 よ り作 成
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3.都 市 計 画 の 立 ち遅 れ と五 ヵ年 計 画 の決 定
(1)都 市 計 画 の 立 ち遅 れ
新 中 国 の 建 国 後 、都 市 建 設 の 主 管 部 門 は、政 務 院 の 財 経 委 員 会 計 画 局 の
「基 本 建 設 処 」 で あ り、都 市 計 画 は ソ連 方 式 を援 用 して い た。1956年 に 国家 建 設 委 員 会 が 認 可 した 「都 市 計 画 を制 定 す る暫 定 方法 」 は、 中国 政 府 が 自 ら 立 案 した都 市 計 画 の最 初 の 法規 で あ る。
しか し7章44条 に及 ぶ この法 規 は実 施 され た に もか か わ らず 、 「四 つ の過 ぎ る」 す な わ ち 「規 模 が大 きす ぎ る、 占用 土 地 面 積 が 多 す ぎ る、 新 型 を 急 ぎ す ぎ る、 基 準 が 高 す ぎ る」 とい う問 題 を 表 面 化 させ 、 そ の 上 に 「長 官 の 意 志 」 に よっ て計 画 が変 わ る とい う弊 害 も生 じた。 と くに工 業 を重 ん じて 都 市 の基 礎 施 設 と商 業 、 サ ー ビス施 設 を 「非 生 産 性 建 設 」 とみ な した こ とは、 都 市 の機 能 を大 い に損 な っ た 。都 市 建 設 の 主 管 部 門 も、 「基 本 建 設 処 」 か ら建 築 工 程 部 の 「城 市 建 設 局 」 に、 そ して 国 家 計 画 委 員会 の 「城 市 局 」 に、 さ ら に国 家 経 済 委 員 会 の 「城 市規 画 局 」 にか わ り、1965年 に所 属 変 更 で 国 家 建 設 委 員 会 に編 入 され た。
改 革 開 放 政 策 が 採 択 され て か ら、都 市 の機 能 が 多元 的 にな り、 都 市 管 理 と 経 済 管 理 との 関係 が よ り複 雑 に な っ た。1984年1月5日 に国務 院 の 行 政 法 規
として 「都 市 計 画 条 例 」 が公 布 され た が 、 都 市 の 土地 開発 や プ ロ ジ ェ ク ト建 設 が 広 範 囲 で進 め られ 、都 市 計 画 は都 市 建 設 よ り立 ち遅 れ た 。1986年8月 に
「都 市 計 画 法 」 の制 定 が検 討 され 始 め、1989年12月26日 に都 市 計 画 と建 設 に 関 す る最 初 の 法律 で あ る都 市 計 画 法(城 市 規 画 法)が 全 人 代 で 採 択 され 、 翌 年 の4月1日 か ら実 施 され た 。 建 設 部 も関連 す る行政 法規 、例 え ば 「都 市計 画 制 度 方 法 」、 「都 市 計 画 制 度 方 法 を実 施 す る細 則 」、 「開 発 区計 画 管 理 方 法 」 等 を公 布 し、 法 体 系 の確 立 に努 め た。 都 市 計 画 法 第3条 は、 「大 都 市 の 規 模
を厳 格 に コ ン トロ ー ル し、 中 型 都 市 と小 型 都 市 を積 極 的 に 発 展 させ る」 と
中国の都 市化 の政策的展 開(武)69
し、都 市 発 展 の 方 針 を定 めた 。
1991年 に 中国 の 土 地 市 場 が 初 め て設 立 され た 。 しか し翌 年 か ら、 国家 レベ ル、 市 ・県 レベ ル 、 郷 鎮 レベ ル の経 済 開発 区 が 急 激 に現 れ た。 政 府 は1993年 か ら農 業用 地 の転 用 を厳 格 に コ ン トロー ル し、 不 動 産 市 場 を規 範 化 し、整 頓
しは じめ たが 、1999年 に国家 、省 、 市 県 レベ ル の 開発 区 は2000余 りあ る とさ
(17)
れ た。 政 府 は そ の 過 熱 ぶ りを沈 静 化 す るた め行 政 指 導 を 中 心 に抑 制 に動 い た。 しか し取 っ た 対策 は都 市 計 画 や 建 設 の観 点 か らの もの で は な く、 む しろ 経 済 過 熱 や イ ン フ レを抑 制 し、 開 発 区 の計 画 や建 設 を抑 え よ う と した もの で あ る。
また政 府 は、 農 民 収 入 を増 や す た め 、 品種 改 良 や 農 業 産 業 化 を進 め 、 農 業 税 の 撤廃 な ど農 業 と農 村 経 済 構 造 の調 整 を戦 略 的 に推 進 して きた 。 しか し農 業 の労働 生 産 性 を高 め るた め に、 農 村 の大 量 な余 剰 労働 力 を第2・3次 産 業 に導 き、 農 民 を減 らす 必 要 が あ る。 都 市 と農 村 の所 得 格 差 の 拡 大 を緩 和 す る
(18)
た め に も農 村 人 口の 都 市 へ の 移 動 は不 可 欠 だ 。 その た め都 市 計 画 の遅 れ を取 り戻 す 具体 策 を全 面 的 に打 ち 出 し、都 市化 建 設 を速 め る こ とが 課 題 とな って い る。
(2)5力 年 計 画 に み られ る都 市 化政 策 の 進 展
政 府 は、 第8次5ヵ 年 計 画(1991‑1995)か ら都 市 化 に 関 す る内容 を徐 々 に増 や し、 都 市 建 設 に対 す る考 え方 も微 調 整 した。 まず 第8次5力 年 計 画 か
らを整 理 し、 都 市 化 政 策 の進 展 を明 らか に した い。
1)住 宅 と公 共 施 設 の 建設 を 中心 とす る都 市 政 策
1990年12月30日 に 共 産 党 第13期7中 総 会 は、 第8次5ヵ 年 計 画(1991‑
1995)に 関 す る提 案 を採 択 した 。 提 案 の なか で都 市 の発 展 方針 につ いて は、
「大 都 市 の 規 模 を厳 格 に コ ン トロ ー ル し、 中型 都 市 と小 型 都 市 を合 理 的 に発
70
展 させ 、 郷 鎮 企 業 に頼 り、 配 置 が 合 理 的 で 交 通 便 利 、 地 方 の特 色 を もつ 新 型 郷 鎮 を建 設 す る」 と述 べ て い る。
しか し これ は建 築 業 を積 極 的 に発 展 させ 、 都 市 建 設 と農 村 建 設 の推 進 に努 力 す る とい う枠 組 の なか で 、 都 市 と農 村 の建 設 の 統 一・計 画 を強 化 し、 住 宅 と 公 用 施 設 建 設 を穏 や か に進 め る とな っ て い る。 商業 の ネ ッ トワー ク、 教 育 と 医療 施 設 、 文 化 と体 育施 設 も、住 宅 発 展 の需 要 に応 じて組 み 合 わせ て 付 属 施 設 と して発 展 す る よ うにな る。
農 村 余 剰 労 働 力 は、 郷 鎮 企 業 に頼 っ て 「労働 者 で もあ り農 民 で もあ る」、
「土 地 を離 れ て も故 郷 を離 れ な い」 な どの 形 で 吸 収 す る。 ま た農 村 労 働 力 の 都 市 へ の逐 次 移 動 の規模 と速 度 は経 済 発 展 と都 市 の受 容 力 に適 応 すべ きだ と 定 め た。
1990年 か ら95年 まで 都 市 の 数 は、 中型 都 市 がll7か ら52%増 の178に な り、
最 も速 く伸 び た。 大 都 市 は59か ら29%増 の76に 、小 型 都 市 は291か ら34%増 の390に な っ た 。小 城 鎮 全 体 は増 加 せ ず 、 た だ そ の う ち の集 鎮(非 農 業 人 口
を主 とす る町)が 減 少 し、建 制 鎮(集 鎮 よ り大 きな行 政 編 制 上 の 町)が 増 加
{19)
し た 。
2)基 礎 施 設 の強 化 及 び郷 鎮 企 業 の発 展 を小 城 鎮 の建 設 に結 び つ け る政 策 1995年9月28日 に 中 共 が 党 第14期5中 総 会 が 採 択 した 第9次5ヵ 年 計 画 (1996‑2000)に 関 す る提 案 は、都 市 の発 展 に触 れ な か っ た が 、 農 業 を確 実 に強 化 し、農 村 経 済 を全 面 的 に発 展 ・繁 栄 させ る とい う項 目の なか で、 郷 鎮 企 業 が適 切 に集 中す るよ うに誘 導 し、 郷 鎮 企 業 の 発展 を小 城 鎮 の建 設 に結 び つ け る よ うに求 めた 。
農 業 余 剰 労 働 力 の移 動 に関 して は、① 農 業 労働 力 を組 織 し、 農業 の底 力 を 深 く、 広 く開 発 す る、② 郷 鎮 企 業 、 第3次 産 業 を積 極 的 に、都 市 と農 村 の集 団経 済 を強 力 に、 個 人 と私 営経 済 を継続 的 に発 展 させ る。 ③ 規 範 化 した 労働
中国の都 市化 の政策的展開(武)71
力 市 場 を確 立 し、 労働 力 の合 理 的、 秩 序 の あ る流 動 を促 進 す る、 な どの政 策 を打 ち 出 した。 た だ 第8次5ヵ 年 計 画 の農 村 余 剰 労 働 力 を 農 業 余 剰 労 働 力 と、 その 表 現 を変 え た。
第9次5ヵ 年 計 画 期 で は、 都 市 建 設 の主 要 な任 務 と政 策 措 置 と して 、① 都
(za)
市 の基礎施設建設 を強化 す る、②公共事業 の発展 を速 め、都 市 の住宅建設 を
(21)
速 め る、③ 小城 鎮 を順 序 よ く発 展 させ る こ とが 目標 とされ た。
つ ま り1991年 か らの10年 間 は、政 府 は、 まず 住 宅 と公 共 施 設 の建 設 を 中心 に進 め、 そ れ か ら重 点 を基 礎 施 設 の建 設 の強 化 に移 した 。 そ して 大 都 市 の規 模 を厳 格 に制 限 しな が ら、 中小 型 都 市 を合 理 的 に発展 させ て 郷 鎮 企 業 を小 城
(22)
鎮 建 設 に結 び つ け る方 針 で 都 市 と農 村 を建 設 した 。 余 剰 労 働 力 の 吸収 は、郷 鎮 企 業 た よ りか ら、 集 団経 済 、 私 営 経 済 へ広 げ られ た。 そ の 目的 は建 築 業 の 積 極 的 な発 展 と農 村 経済 の全 面 的 な発 展 に あ っ た と思 わ れ る。
3)都 市化 戦 略 の 実 施
2001年3月15日 に第9期 全 人 代 第4回 会 議 が 採 択 した第10次5ヵ 年 計 画 (2001‑2005)綱 要 に、 初 め て 「都 市 化 戦 略 の実 施 」 が 綱 要 の第9章 と して 登 場 した。 登 場 した理 由 は、農 業 生 産 力 の 向上 と工 業 化 の進 行 過 程 の加 速 につ れ て都 市 化 を推 進 す る条 件 が 漸 次 成 熟 したか らで あ る。
そ の推 進 は、① 経 済 発 展 と市 場 の成 長 程 度 に適 応 し、 順 序 よ く漸 進 す る、
② 国情 に合 致 し、 大 中小 都 市 と町 が協 調 的 に発 展 す る多 様 化 の都 市 化 の道 を 歩 む 、③ 合 理 的 な都 市 体 系 を逐 次 形 成 しな けれ ば な らな い、 と定 め た。
そ のた め町(鎮)を 重 点 的 に、 中小 都 市 を積 極 的 に発 展 させ る。 地 域 性 を 持 つ 中心 都 市 の機 能 を完備 し、大 都 市 の牽 引効 果 を発 揮 させ る。都 市 の 密 集 地 域 の秩 序 の あ る発展 を導 く、 とな っ て い た。
さ らに① 大 都 市 の規 模 を盲 目的 に拡 大 す る こ とを防 ぐ、② 都 市 経 済 を大 い に発 展 させ て就 業 の 吸 収 力 を高 め 、基 礎 施 設 の建 設 を強化 す る。③ 都 市 の居
72
住 ・ 公 共 サ ー ビス とコ ミュニ テ ィーサ ー ビス の機 能 を健 全 化 す る。 ④ 都 市 の 生 態 建 設 と汚 染 の処 理 能 力 を強 化 し、 都 市 環 境 を 改善 す る。⑤ 都 市 計 画 、 設 計 、 建 設 お よび管 理 レベ ル を高 め る、 こ とを求 め た。
(23)
最 後 に、都 市 化 体 制 を整 備 し政 策 障害 を取 り除 くた め に、 ① 都 市 の戸 籍 制 度 を改革 し、 人 口の秩 序 の あ る移 動 の メ カ ニ ズ ム を形 成 させ る。 ②農 村 労 働 力 の都 市 で の就 業 の 不合 理 な制 限 を撤 廃 し、 農 村 余 剰 労働 力 の秩 序 の あ る移 動 を誘 導 す る。 ③ 耕 地 の確 保 と農 民 の 合 法権 益 を保 障 しな が ら、 土地 利 用 の
{24)
構 造 を調整 し、 都 市 の建 設 用 地 を解 決 す る。④ 都 市建 設 の投 資 や 融 資 体 制 を 確 立 す る。 ⑤ 政 府 の 主 導 の下 で市 場 メ カ ニ ズ ム を通 して 町 を建 設 し、 企 業 と 住 民 の投 資 を奨 励 す る。 ⑥ 科 学 的 に市 と鎮 の設 置 基 準 を制 定 し、 市 場 経 済 体 制 と都 市 化 の要 求 に合 致 す る行 政 管 理体 制 を形 成 す る、 ⑦ 政 策 の協 調 を強化
し、 都 市 化 の マ クロ管 理 を改 善 す る、 と定 めた 。
っ ま り政 府 は2001年 に入 っ て か ら、 よ うや く都 市化 戦 略 を5ヵ 年 計 画 に明 記 した。 この5年 間 、政 府 は、 ① 都 市 の体 制 を完 備 す る、② 都 市 経 済 を発 展 させ る、 ③ 都 市 の機 能 を健 全 化 す る、④ 都 市 の環 境 を 改 善 す る、⑤ 都 市 の管 理 を強 化 す る こ とを都 市化 戦 略 の基 本任 務 と して遂 行 す る よ うにな った 。 ま
(25)
た 大 都 市 に対 して は そ の規 模 を一貫 して 抑 制 し、 そ の機 能 を完 備 し、 中小 都 市 を牽 引 で き る よ うに求 め た。
4)都 市 化 の健 康 的 な発 展 を促 進 す る
2008年 現 在 、 中 国 の 都 市 化 路 線 は、 第16回 共 産 党大 会 が 打 ち 出 した、 「都 市 化 レベ ル を逐 次 向上 し、大 都 市 ・中小 都 市 と小 さ い町 の協 調 的 な 発 展 を堅 持 し、 中国 の特 色 の あ る都 市 化 の道 を歩 む 」 こ とで あ る。
そ の原 則 は、共 産 党 第16期5中 総 会 が 提 起 した 「① 順 を追 って 次 第 に進 み、 ② 土 地 を節 約 し、③ 集 約 的 に発 展 し、 ④ 合 理 的 に配 置 す る こ と」 で あ
り、 「都 市化 の健 康 な発展 を促 進 す る」 こ とが 求 め られ た 。
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第11次5ヵ 年 規 画(2006‑1010)は 、 地域 の協 調 的 な発 展 を促 進 す るな か で 、 都 市 化 の健 康 的 な発 展 を促 進 す る と目標 を掲 げた。 その た め大都 市 ・中 小 都 市 と町 の 「協 調 的 な発 展 」 を堅 持 し、 城 鎮 の 総 合 的積 載 能 力 を 高 め、
「積極 的 に確 実 に都 市化 を推進 す る」 と述 べ た 。 これ は、 「積 極 的 に確 実 に都 市化 を推 進 す る」 こ とに よっ て 「都 市 化 の健 康 な発 展 を促 進 す る」 とい う 目 的 を完 遂 す る こ とに な る と思 われ る。
「協 調 的 な発 展 」 「健 康 的 な発 展 」 とい う表 現 は90年 代 に よ く見 られ た 。例 え ば、 図4の 通 り、1989年11月 の 第13期5中 総 会 は、 イ ン フ レ を抑制 す るた め に経 済 再 調 整 政 策 を採 択 し、 国 民 経 済 の 「持 続 的 、安 定 的 、協 調 的 」 な発 展 を訴 えた 。 当 時 の 体 制 は 「計 画 経 済 と市 場 調 節 との結 合 」 で あ っ た ・
しか し1993年11月 の 第14期3中 総 会 は、 「計 画 経 済 と市 場 調 節 との 結 合 」 か ら 「社 会 主 義 市 場 経済 体 制 」 へ 移 行 す る こ とを 決定 し、 その た めイ ン フ レ
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を抑 制 しな が ら 「持 続 的 、快 速 的、 健 康 的 な発 展 」 を掲 げた 。
した が っ て 「健 康 な発 展 を促 進 す る」 こ と、 ま た 大都 市 ・中小 都 市 お よび 小 さい 町 の 「協 調 的 な発 展 を堅 持 す る」こ とは、 発 展 させ る よ りむ し ろ発 展 が 速 す ぎ て 、調 整 す る必 要 が あ る とい う意 味 に な る と思 わ れ る。 「都 市 化 を 推 進 す る」 「そ の 推 進 は積極 的 で確 実 だ 」 も、0つ の 堅 持 、 一 つ の 向 上 と四 つ の原 則 の 下 な ら ば、積 極 的 で 確 実 的 に推 進 し よ う とい う意 思 表 明 で あ ろ
う。
また ① 都 市化 発 展 に相 応 す る財 税 、 土 地 徴 収 、行 政 管 理 と公 共 サ ー ビ ス な どの制 度 を健 全 化 す る、② 戸籍 と流 動 人 口管 理 方法 を完備 す る、 ③ 都 市 計 画 と土地 利用 計 画 を統0企 画 し、 居 住 環 境 を改 善 す る、④ 地 方 の特 色 を保 ち 、 都 市管 理 の レベ ル を高 め る、 等 の こ とは、 関連 す る制 度 や 問題 が 多 くて これ か ら健 全 化 し、 完 備 ・改 善 す る と読 み取 れ る。 した が っ て 大 都 市 は速 度 を求 め る よ りむ しろ リー ダ ー都 市 に な っ て周 辺 地 域 を牽 引 す べ きだ 。 小 さ い町 も 第10次5ヵ 年 計 画 の 「重 点 的 に発 展 す る」 か ら 「協 調 的 に発 展 す る」 こ とに
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な っ た 。 少 な く と も2010年 ま で 都 市 化 を本 格 的 に 展 開 す る可 能if生は な い で あ ろ う と思 わ れ る。
Vむ す び
中国 は1953年 の第1次5ヵ 年 計 画 期 か ら重 工 業 の発 展 を重 ん ず る都 市 工 業 化 を推進 して きた。 国家 は、 ほ とん どの 生産 要 素 を独 占 し、 多 くの労 働 力 を 吸 収 で き る軽 工 業 の 発 展 を軽 視 し、 シ ェー レ政 策 の実 施 と商 業 や サ ー ビス を 非 生 産 部 門 とす る考 え方 は、 中国 の都 市 化 と工 業 化 の 乖離 を もた ら した最 大 の要 因 とな った 。
この よ うな認 識 の下 で 、 非 農 業 人 口の 多寡 が都 市 の 主 な 「設 置 基 準 」 に な り、 都 市 に定 住 して い る農 業 生 産 者 は都 市 人 口 と して集 計 せ ず 、 「都 市 の な か に農 村 あ り」 とい う現 象 を作 り、 都 市 人 口 は定 住 者 で はな く、都 市 の 非 農 業 人 口で あ る とい う考 え方 が定 着 した 。 また 民 政 部 、 国家 統 計 局 と全 人代 が 採 択 した都 市 計 画 法 に は、 それ ぞれ の独 自の城 鎮概 念 が み られ 、 そ の た め都 市 の実 態 の把 握 を よ り困 難 に して い る。
政 府 は、 農 村 人 口の都 市 へ の移 動 を 「盲 目流 入 」 と考 え、歴 代 王朝 の流 民 防 止 の よ うに厳 し く制 限 して きた 。 阻 止 策 と して戸籍 登 録 条 例 の制 定 、 人 口 登 録 制 度 を住 宅 制 度 、 人 事 ・厚 生 福 利 制 度 、教 育 制 度 と連 動 させ る等 が講 じ られ た。 そ の結 果 、 住所 の ほか 職 業 も 自由 に選 択 で きず 「農 民 の 子 は永 続 に 農 民 な り」 の世 襲 制 が確 立 し、 都 市 と農 村 の分 割 に よ る二 元 化 社 会経 済構 造 を政 策 的 に作 り上 げ た。 これ らの措 置 で も抑 制 し切 れ な い農 村 余 剰 労 働 力 の 都 市 へ の移 動 に対 して は、 「勧 告 して制 止 す る」 か ら 「制 止 ・阻止 す る」 へ 、
さ らに 「誘 導 す る」 へ と政 策 転 換 した。
中 国 の都 市 計 画 は都 市建 設 よ り立 ち遅 れ て い る。 政 府 は、1991年 か ら住 宅 と公 共 施 設 の 建 設 を 中心 とす る都 市政 策 を推進 し、1996年 か ら基 礎 施 設 の 強
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化 お よび 郷 鎮 企 業 の 発 展 を小 城 鎮 の建 設 に結 び つ け る都 市 政 策 に切 り替 え て 、2001年 か ら都 市化 戦 略 を実 施 す る と初 め て5力 年 計 画 で 宣 言 した。
2008年 現 在 は、 「大 都 市 、 中小 都 市 と小 さ い 町 の協 調 的 な 発 展 」 が掲 げ ら れ て お り、 政 府 は 「順 を 追 っ て 次 第 に進 み、 土 地 を節 約 し、集 約 的 に 発 展
し、合 理 的 に配 置 す る こ と」 とい う原 則 の下 で 、 「積 極 的 に確 実 に都 市 化 を 推 進 す る」 こ とに して い る。 少 な くと も2010年 まで 都 市 化 の発 展 速度 を速 め