秋 田大学教育文化学部教育実践研究紀要 第2 2 号 2 000 年
大学生の体育 における競争の認識 に関する一考察 †
長葦 光雄 ★ 秋 田大学教育文化学部
工学系 と教育系学部学生 に,体育 の授業中におけるスポーツの競争 に対す る認識を,質 問紙 により調査 した.回答を集計 し,園子分析 した結果,専攻 の違 いによるスポーツの競 争 に対す る認識 に差 はなか ったが,男女間では差があ った.男子学生か ら
6因子,女子学 生か ら8 因子が抽出された.最 も大 きな因子 は両性 とも達成動機 に関連する因子であった.
これは一般的競争 と同 じで,小学生 の競争 の認識 とも一致 している. その他 の因子 は敗北 に関連す る因子が多 く,特 に女子学生 にその傾向があ った.
キーワー ド:競争,体育,因子分析,達成動機
1.
日的
平成
10年度
(1998年
12月及び
1999年
3月), 文部 省か ら小 ・中 ・高等学校の新学習指導要領が告示 さ れた57 ) .その改訂 の趣 旨は, 完全学校週
5日制 の 下で
,「ゆとり」の中で 「 特色 ある教育」を展開 し, 幼児児童生徒 に自ら学 び自ら考え る [ 生 きる力] を 育成す ることとされた. また, その改訂 は第
2,第
4土曜休業か ら,完全週
5日制 に移行す ることによ る授業時間数 の減少 に伴 う内容 の削減を, おおむね
3割程度 ともくろんだ ものであ った. その小学校体 育科の内容でボール運動 は,保健領域 と共 に内容 の 増加が見 られた.保健領域 の内容増 は近年 の健康問 題 の重要性が増 した ことと,発育加速現象の促進 に 対応 したためと考え られ る. ボール運動の内容増は, 教育課程審議会の答申における体育科 の改善の基本 方針
,「明 る く豊かで活力ある生活 を営 む態度 の育 成を目指 し,生涯 にわたる豊かなスポーツライフ及 び健康の保持増進 の基礎を培 う観点 に立 って内容 の 改善 を図 る」 ことに沿 った対応であろ う.
2000
年
1月
21日受理
IA Study orUniverslty Students'Understandlng
ofCompetitionlnSportsasPartofPhysicalEdu‑
catlOn
*MitsuoN AGASAWA,FacultyofEducatlOnandHu‑
manStudies,AkltaUnlVerSlty,Akita
翌11 年度 に入 り,新学習指導要領 の内容を具体的 に示 した小 ・中学校の各教科 ごとの 「 解説」 も発行 された
8 9). それは,現行の学習指導要領 に対 応 し た 「 指導書」か ら,学校や教員の創意工夫を重視す る観点か ら,名称が変更 された ものである. その解 説の小学校体育編及 び中学校保健体育編 を見 ると,
1977年及 び
1989年改訂か ら一貫 して体育 の内容 とし てスポーツを中心 とし, その特性 にふれ る楽 しさを 重視す る傾向が見 られ るが, それ は今回 も維持 され ている
10 14).小学校 のボール運動領域 の内容増 に伴 う特色 ある教育 を求 める方向性 は,その端的な例で ある.
体育 の中心的内容 とな っているスポーツの特性 に は,身体活動性 と共 に競争性があげ られ る.
1989年 改訂か らさらに明確 にされた運動 の特性 にふれ る楽 しさの経験 は, スポーツの競争的特性を経験 させ る 方向によって強化 された
15).それ はスポー ツ的学習 内容の競争型学習の重視 となって例示 されて い る.
そ して,発達刺激 としての身体や精神活動を強化す る機能的側面 の重視か ら,遊 びの要素 を含んだ文化 的側面 の重視 に推移 してい く過程 が見 られる.
あいまいさや懇意的要因を含んではいて も,競争 の場 を提供す る体育 の学習機会 が膨 らんで い った.
その競争の場 によって,作戦を練 った り,積極的に
体力を トレーニ ングした り,技術 の向上 を はか り,
戦術 の理解 を深 め る教育 内容 と して の ス ポー ツの, 多面的価値 を獲得す る契機 とな って きている. ただ
し, プロスポーツの世界 を含 めた競技 スポーツの競 争 や,一般社会 における競争 には,排他性 な どの負 の側面 が指摘 されている1 ) .体育 の学 習指導 を効 果 的 にす るためには,競争 による影響 を把握 し,負 の 側面 を縮小 し,学習者 たちの競争 に対す るとらえ方 を明 らかにす ることは意義 のあ ることといえ る.
以上 の背景 の もと,著者 は小学生 のスポーツ教材 の学習後 における競 争 の認 識 につ いて分 析 した1 6 ) . その中で,体育 の学習 における競争 には達成動機 や 楽 しさの要因が含 まれ,負 の側面 であ る排他性 を否 定 して認識 してい ることを明 らか に した. また,大 人 にとって競争 は,社会比較 や優秀性 の証明 と して 大 きな動機 とな ると言 われて いる
4). しか しそれ は, 小学生 にとって は重要 な要因 とまで はな らない特徴 を兄 いだ して きた. また,達成動機や競争 の背景 に ある攻撃性 には男女 の差 が指摘 されているが1 7 ) , 小 学生 の学習 の場 における競争の認識 には性差がなか っ た ことを明 らか に している.
以上 のよ うに,達成動機 を高 め,楽 しさを増大 し, 排他性 を否定 し,性差 のない小学生 の競争 に対 す る 認識 と,一般社会 にお ける競争 に対 す る認識 に隔た りがあることが判 明 した. そ こでその隔 た りを明確 にす るために,本研究 で は身体 的成長がほぼ終了 し,
社会 的 には学生 としてひ護 されている大学生 を対象 と した.大人 と子 どもの問 に位置す る存在 である大 学生 に対 し,体育やスポーツ教育の学習 として,サ ッ カーやバ スケ ッ トボールな どの試合すなわち競争 に つ いて,意識調査す ることに した. 意 識調 査 か ら, 大学生 の競争 につ いての認識 を明 らかにすることと, 小学生 に認 め られなか った性 による競争 の認識 に差 杏,大学生 につ いて確認す ることを,本研究 の 目的 とした.
2.
方法
2‑1
対象
地方国立大学 の工学系学部学生 と,教員養成系学 部学生 の 1年生 ( 有効回答男子
97名,女子
68名,計
165名) を対象 とした.質問紙調 査 は, 4 月 か ら
9月の
1期 にスポーツ教育 として体育 の実技 を経験 し た後 の
,10月か ら
2月 にわた る
2期 に,体育関係 の 講義時間中 に実施 した.表 1に示 した授業実践 は一 例で,全員が これを受講 したわけで はない.
2‑2
調査用紙
「 体育
」,「スポーツ教育」等の授業で行 ったスポー ツの競争 を前提 と して, その受 け とめ方 につ いて, 最 も肯定す る 「そ う思 う」 を
1と し,最 も否定す る
「そ う思 わない」 を
5と して
, 5段 階評 定 で 回答 を 求 めた.質問項 目は小学生 の体育 の学習 における競
表 1 スポーツ教育指導計画の一例
段
階 時 間 活 動 内
容1 オリエンテーション
紘 じ
2授業のE ]標、評価方法の説明
ゲームを中心とした自主的なスポーツ実践 出席状況と活動態度による評価基準の提示 実践種目の選択
サッカー、バスケットボール、バ レーボールの希望者でクラスを構成 ( 約
80名) 用器具の取 り扱いと準備方法の説明
め 実践種目ごとのチーム分け、及びオフィシャル担当時の役割分担 試 しのゲーム
な
13〜3実践種目ごとの リーグ戦 試合後の練習
か ( 雨天の場合、サッカーも体育館に引き留めリーグ戦の合間や‑‑フタイムにフットサルを行 う) リーグ戦で2 回ずつ対戦 した種目から、チームの編成替え
ま
と
め
14自由なチーム編成で、チーム数に応 じた対抗戦
争 に対す る認識の調査 ( 島津光雄
1999)を参考 に して
,40項 目を設 けた.その際,小学生の調査では 負荷量が小 さく意味のなか った項 目や,負荷量の絶 対値が
0. 4以上複数の因子 に現れて解釈が困難 な項
目を修正 した.言葉 も大学生向 きに直 した.
2‑3
分析方法
回収 した調査票の中で,性別や年齢その他の項 目 に記入漏れや,二重回答,全項 目同一回答の無効回 答を除外 した.残 った有効回答数が表
2である.
表
2調査対象学生数
工学系 教育系 計
男
88 9女
28 40計 116 49
基本統計処理並びに因子分析 は, パ ー ソナル コン ピュータで表集計 ソフ ト
Excel , 及 び 「
EXCEL多 変量解析」を用いて因子分析 した3 ) .
差の検定 には
t検定を用い,危険率
5%以下 を有 意な差 と判断 した
2).3.
結果
3‑1
項 目別得点及び男女差
質問紙調査を行 った授業 は学部 ごとに異なり,男 女 は混合であった.回答状況 を得点平均で見 ると, 男女 とも全項 目平均で
3.00を下回 り,全体的 に質問 を肯定す る傾向があった. ( 表
3参照) 最 も肯定 さ れた項 目は男女 とも 「 項 目番号
7勝っ とうれ しい.
」で,標準偏差 も最 も小 さか った.第 2,第 3に肯定 された項 目も,男女共通で 「同
12くや しくて も八つ 当たりしてはいけない.」
,「同
28勝つ と, きもちよ か った」であった.逆 に最 も否定されていた項目は, 男子学生で 「同
38相手のことを考えるとちょっと悲
しい.」,女子学生で 「同
34相手 に 『ざまあみろ』 と 思 った.」であり,それ らの項 目は男女相互 に第 2 及び第
3に得点平均が高 く,強 く否定 されて いた.
さらに,比較的強 く否定 されていた項 目は 「同
34相 手 にもん くをっけて しまったことがある
.」 で,男 子学生で第
2,女子学生で第
4に高得点であった.
学部間の差は全項目の得点平均では有意ではなかっ た.ただ 「同
20相手 にもん くをつけて しまったこと がある
.」は,工学系学部学生平均
3.22評準偏差
1.56, 教員養成系学部学生平均
3.69標準偏差
1.34で, その
差
0.48となり,教員養成系学部学生が有意 に強 く否 定 していた. さらに 「 同
21次 もがんばろうと思 った
.」は,工学系学部学生平均
2.23標準偏差
1.32,教員養 成系学部学生平均
1.65標準偏差
0.74で, その差
0.58であった.「同
25もっとがんば らなきゃ,と思 った
.」は,工学系学部学生平均
2.30標準偏差
1.25, 教員養 成系学部学生平均
1.96標準偏差
1.09で, その差
0.34であった
.「同
39もう少 し頑を使えば良か った.」の 工学系学部学生平均
2.53標準偏差
1.33,教員養成系 学部学生平均
2.16標準偏差
1.06で,その差
0.36であっ た.以上の
3項 目は工学系学部学生より教員養成系 学部学生 は有意 に肯定 していた.
表
3に示 したように男女間全体の差 は有意で,男 子学生が女子学生 に くらべて多 くの項 目で強 く肯定 する傾向があった.全項 目平均が男子学生
2.45,女 子学生
2.51で,その差 は
0.06程度 と見 え るか もしれ ないが,差 はそれ以上である
.「同
30練習 よ り試合 の方が楽 しい.」 と 「同
31試合 よ り練習 の方 が気が 楽だ
.」の項 目ように,内容的 に対立す る逆転項 目 がい くつか含 まれている.そのために全体平均 にお ける見かけの差が小 さくなった ものである.従 って, 差の実態を知 るには差の絶対値の平均で見なければ な らない.その差の絶対値の平均 が表
3の最下段, 全項 目の平均の差
0.19であって,有意な差であった.
各項 目別に男女差を見 ると,その差が有意 となっ た項 目は 「同
3勝 って もよろこべないことがある. 」 ,
「同
6負 けたあとは次 に勝っため練習や作戦 を考 え た. 」
,「同
10勝てる力があっても負けることがある. 」 ,
「同
40結果が分 っている試合 はお もしろくない
.」の, 4項 目のみであった.その内の 「同 6負けたあとは 次 に勝っため練習や作戦を考えた
.」 で は, 男子学 生が肯定す る傾向があるのに対 し,女子学生が否定 する傾向があった.他の
3項 目は,男子学生が女子 学生よりも強 く肯定 していて,その差が有意なもの となった.差の有意な項 目数が少 ないことか ら,男 女差 は各項 目のわずかずつの差が,全体集計す るこ
とによって統計的に有意 となる結果 となった.
3‑2
因子分析結果
全学生を一括 して分析す ると,累積寄与率が低 く,
固有値
1.
0以上の因子数 も少な く,絶対値 が
0.4以上
の負荷量を持っ質問項 目数 も少なか った.得点 に男
女で差があり,学部の違いによる得点 に有意な差が
なか ったことか ら,男女別に因子分析を行 うことに
した.その結果,男子学生か ら固有値
1.
0以上 の
6表
3大学生の競争 に対する認識の得点平均
平均 男子
(SD)女子
(SD) 差
p < 0 LJH10 1勝ち負 けは実力で きまると思 う.
2
負 けたのは しかたがないと思 った.
3
勝 って もよろこべないことがある.
4
負けて も,内容のいい試合だ った らくや しくない.
5
試合を しているだけで楽 しか った.
6
負 けたあとは次 に勝つため練習や作戦を考えた.
7
勝つ とうれ しい.
8
勝敗 は練習や努力の結果が出ることだ と思 う.
9
負 けると,が っか りして しまう.
1
0 勝てる力があって も負 けることがある.
1
1 負 けるとくや しか った.
12
くや しくて も八つ当た りしてはいけない.
13
勝つ とはめ られた.
14
勝 ったあとまた勝っための練習や作戦を考える.
15
勝つ とラッキーと思 う.
16
勝つ と, うまくなったかなと思 う.
17
負 けることは練習や努力の不足のためだ と思 う.
18
負けると, イライラす る.
19
勝つ ことは自慢で きる.
20
相手 にもん くをつけて しまったことがある.
21
次 もがんばろうと思 った.
22
勝つ と,得することがある.
23
負けると,そんをす ることがある.
24
勝 って表彰 された.
25
もっとがんば らなきゃ, と思 った.
26
やればで きる, と思 った.
27
全体で,いい成績だ った.
28
勝つ と, きもちよか った.
29
試合では, よ くや ったと思 う.
30
練習より試合の方が楽 しい.
31
試合 より練習の方が気が楽だ.
32
勝てそうもない相手 に勝つ こともある.
33
負 けるとむな しい.
34
相手 に 「ざまあみろ」 と思 った.
35
試合でがんば ったと思 う.
36
もう一回試合 したい.
37
勝つために練習 しようと思 った.
38
相手のことを考えるとち ょっと悲 しい.
39
もう少 し頭を使えば良か った.
40
結果が分 っている試合 はお もしろ くない.
61437
1
57187161093146023494200021143853643134304
0012211130221033200031210033201004000000
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2.45(
1.42) 2.51荏)
1そ う思 う
, 2少 しそ う思 う
, 3わか らない
, 4あま り思わない
, 5そ う思わない
因子 , 女 子 学 生 か ら同 じ く
8因子 が抽 出 され た. そ れ らの因子 につ いて, さ らにバ リマ ックス法 に よ る 回転 を行 った. ( 表 4, 5参照)
各 質 問項 目を因 子 別 負 荷 量 の絶 対 値 が最 も大 きな 因子 に ま とめ, 負 荷 量 の絶 対 値 の大 きい順 に列 挙 し た. そ れ ぞ れ の絶 対 値 が
0. 4以 上 の 負 荷 量 を 持 っ 項
910
Eid1
31(目を 中心 と し, そ れ らの項 目の得 点 と負 荷 量 を考慮
しな が ら, 抽 出 され た男 子 学 生
6個 と女 子 学 生
8個
の因子 の解 釈 を試 み た. な お, 男 子 学 生 の累 積 寄 与
率 は
48.35%, 女 子 学 生 は同 じ く
55.14%で , 男 子 学
生 の方 が や や低 か った. 負 荷 量 の絶 対 値 が
0. 4以 上
に な らなか った項 目, す な わ ち因子 分 析 に よ る競 争
表
4 男子学生の競争 に関 す る認 識 構 造 (
パリマ ックス回転後 の因子 負荷 量 )
因子名 N o . 質問項 E ] 因 子 I Ⅱ Ⅲ
IV V
3 5 試合でがんば ったと思 う.
3 6 もう一回試合 したい.
2 1 次 もがんばろ うと思 った.
3 0 練習 よ り試合 の方が禁 しい.
2 9 試合 で は, よ くや ったと思 う.
2 6 やればで きる, と思 った.
Ⅰ 2 8 勝つ と, きもちよか った.
達成 2 5 もっとがんば らな きゃ, と思 った.
動機 5 試合 を しているだけで楽 しか った.
3 7 勝つために練習 しよ うと恩 った.
3 9 もう少 し頭 を使えば良か った.
3 2 勝 てそ うもない相手 に勝っ こともある.
2 7 全体 で, いい成績 だ った.
1 0 勝て る力があ って も負 ける ことがある.
7 勝つ とうれ しい.
02 8 083 223 065 187 239 097 342
034
10.9817 273 380 10 5 ■
ll1 . 一 . . .
7 5
06 6 5 9 2 2 2 2 2 8 5 7 3 0 5 2 9 6 3 1 8 4 2 1 9 7 6 8 8
77 6 6 6 6 5 5 5 5 4 4 4
22 4 一 .
003 ‑.0158 9 5 4 9 4 3 7 7 2 4 4 1 4 5 3 4 3 2 3 0 6 2 1 8 Q
U5 4 1 1 1 2 3 1 4 0 5 1 1 2 0 0
058
‑.0161 9 9 1 1 4 7 6 4 2 7 3 9 5 7 7 8 5 5 7 0 1 4 0 5 4 1 0 0 1 0 2 0 0 0 1 1 2 0 一 l L 1
一.040
‑.059 325371098570245908432101200230002 87(目白233403133021022 4247LLU5230800103
3 3 負 けるとむな しい.
1 8 負 けると, イ ライラす る.
Ⅱ 2 3 葛 藤 壬 呂
負 けると, そんをす ることがある 勝つ ことは自慢で きる.
勝っ と, うま くな ったかな と思 う
4 0 結果が分 っている試合 はお もしろ くない.
3 勝 って もよろこべない ことがある.
6 0 3 3 7 7
39 . 532
4 8 2 6 5 5 0 ハU 1
67 . 4 5 4 . 256
78 . 387 . 038
05 . 386 ‑. 090
0 9 . 38 3 . 1 66
71
nO
686345086551410000914846667017141021320
5 2 4 8 9 4 2 1 7 6 3 2 0 3 0 0 nU 2 2 1 1
1 4 勝 ったあとまた勝つための練習や作戦を考える. . 40 1 6 負けたあとは次に勝つため練習や作戦を考えた . . 325
1 3 勝 って はめ られた.
2 0 相手 に もん くをっ けて しま った こ
2 4 勝 って表彰 された.
2 2 勝 っ と,得 す ることがある.
2 負 けたのは しかたがないと思 った.
0 2 2 190 9 2 2 0 9 4
る あ が と
17 5
35 4 . 67 1
204 . 602
111 . 568
8 4 4 6 0 5 5 7 4 1 3 0
. 462 . 442 . 365
‑. 31 2
006891444597800020100
592350364825201030031
9 4
729 1 0 6 1
650 1 6 0 0
000 0 1
8 勝敗は練習や努力の結果が出ることだと思 う. . 20 7 . 11 6 09 2
Ⅳ 1 7 負けることは練習や努力の不足のためだと思 う. . 081 . 209 .
04 0社会 1 勝 ち負 けは実力で きまると思 う. ‑ . 242 . 066 ‑, 138 比較 1 2 くや しくて も八つ当た りして はいけない. . 185 ‑ . 234 ‑ 226
4 負けても,内容のいい試合だったらくやしくない. . 06 3 ‑. 13 4 ‑ 117
554949185900101
310313662100002
2 7 2 7 9 8 2 7 8 4 7 6 5 2 2
3 8 相手 の ことを考え るとち ょっと悲 しい. . 05 5 V 1 5 勝つ とラッキーと思 う. ‑ . 035 エゴ 3 1 試合 よ り練習の方が気が楽 だ. ‑ . 180 3 4 相手 に 「ざまあみろ」 と思 った. . 01 6
9690478300nU1
317782055554
4 9 3 6 8 0 4 2 0 0 3 1
8 5 4 2 3 0 0 6 2 0 1 1
8 7 7 9 2 CX j 0 2 0 1 2 4
Ⅵ 1 1 負 けて くや しか った. . 27 9 屈辱 9 負 けると, が っか りして しまう. 13 4
197364
631210
4 7 5 5 0 0
3 7 9 4 1 2 9 4
I‑ T ︼ 2 4
各項 目の因子負荷量 の二乗和 6 . 8 5 全項 目の分散 に対す る各因子 の寄与率 17. 12
り︼lLJ6014
41 01
25
5 2
01I
;) l
rHJ7 6 0 6 3 7
1 7 7 2 3 9
の認 識 を把 握 す るの に重 要 な意 味 を持 た な か った項 目が, 男 子 学 生 で
7項 目, 女 子 学 生 で
3項 目 とな っ た. 累 積 寄 与 率 の高 さ と, 意 味 の な か った項 目が 少 な い こ とか ら, 男 子 学 生 よ り女 子 学 生 の競 争 の認 識 を把 握 す るの に妥 当性 が 高 い結 果 とな った.
因 子 分 析 に よ って 抽 出 され た第 Ⅰ因 子 は, 男 子 学 生
15項 目, 女 子 学 生 17項 目か ら構 成 され, そ の 内
14項 目が共 通 で あ り, ほ ぼ等 しい 因 子 と考 え られ る.
また , 第 Ⅰ因 子 の 寄 与 率 は, 男 子 学 生 で
17.12%,
女 子 学 生 で
19.31%で あ り, そ れ ら は共 に第 Ⅱ因 子
表
5女子学生の競争 に関する認識構造 ( パ リマックス回転後の因子負荷量)
因子名
No . 質問項 目 因子 Ⅰ Ⅱ Ⅲ Ⅳ Ⅴ
28
勝つ と, きもちよか った.
26
やればできる, と患 った.
35
試合でがんばったと思 う.
21
次 もがんばろうと思 った.
32
勝てそ うもない相手 に勝つ こともある.
29
試合では, よ くや ったと思 う.
10
勝てる力があって も負 けることがある.
Ⅰ
36もう一回試合 したい.
達成
30練習 より試合の方が楽 しい.
動機
11 負 けて くや しか った.
37
勝つために練習 しようと思 った.
7
勝つ とうれ しい.
27
全体で,いい成績だ った.
16
勝つ と, うま くな ったかなと思 う.
9
負 けると,が っか りして しまう.
5
試合を しているだけで楽 しか った.
25
もっとがんば らなきゃ, と思 った.
549739491319CX322463QU891096029380303001nU2220001110112
39107742797874150920cc959319251101910001000011211003
742116480686954434881624069006894510011222302200000
一 一
,一一・4465481
1464627681745104139(=0254016000101011030101202063ハXU805430180555521QU96310132351CO4220100200202310012
877177526975860580174049(=XU39208590900110201100001040
141249905154351581061122985564621434021202025204012一一一一一一一169367312507442714520988643205549777776666666655544
17
負けることは練習や努力の不足のためだと思 う.
Ⅱ
23負 けると, そんをす ることがある.
自己
14勝ったあとまた勝つための練習や作戦を考える.
保存
19勝つ ことは自慢で きる.
13
勝 ってはめ られた.
20
相手 にもん くをつけて しまったことがある
Ⅲ
34相手 に 「ざまあみろ」 と思 った・
8
勝敗は練習や努力の結果が出ることだと思 う.
4
負けても,内容のいい試合だったらくやしくない.
2
負 けたのはしかたがないと思 った.
公正
124300231203112
486521142801002一一1147336090602011 一一
93985QU380501110
1
QU
9229878002311 一一
794390193102010
734233317566543
655013629301422 0742833nU5465543一
L
一805890372710310767430006610101
3
勝 って もよろこべないことがある.
6
負けたあとは次に勝つため練習や作戦を考えた.
15
勝つ とラッキーと思 う.
負 けると, イライラす る.
結果が分 っている試合 はお もしろ くない.
負 けるとむな しい.
Ⅵ
31試合 より練習の方が気が楽だ.
エゴ
38相手の ことを考えるとち ょっと悲 しい.
Ⅶ 12
くや しくて も八っ当た りしてはいけない.
理性
39もう少 し頑を使えば良か った.
1
勝ち負 けは実力で きまると思 う.
一一1
456514640100
050
592250432410013一一10014818O360800200
007478705901100
8591826235
119‑,291‑.099 .645‑.245 373 .466 .055 .508‑.044 022‑.073‑.091‑.506‑.204
803061010
45049710〇
一
L471298ハU00.008 .424 .219 134‑.728
‑
.
025‑.007‑.001‑.070‑565 .033 .384 .205‑.129‑.501 .111 003 .280 .048‑.050 .005‑.125 .017‑.088‑.139‑
.
111‑.139‑.166 ,110.
242 .156 .162 .233‑.316 .230 155‑.050
771806011
821602001
576̀′.432131 9271 00 01
83 01
1
9 QU54 7 021 302 509 一一 426362653 031570041 一一
688642011
Ⅷ
22勝つ と,得す ることがある. .
217 .143 .267‑.024利害
24勝 って表彰 された.
.135 .093 .073 .385421964
019111
38 5603
340810
各項 目の因子負荷量の二乗和
7.72 3.56 208 1.97全項 目の分散 に対する各因子の寄与率
19.31 8.92 5.20 4.91934713
4458 13
44
73L4
5CO9814
の はぼ
2倍 で, 累 積 寄 与 率 の
3分 の 1強 で あ った . そ して そ れ らは, 勝 った と きの喜 びや が ん ば り, 読 合 や試 合 結 果 の肯 定 的評 価 に関連 す る項 目か ら構 成 され て い た. 以 上 の こ とか ら男 女 共 通 して第 Ⅰ因子 を 「達 成 動 機 」 と名 付 けた.
第 Ⅱ因子 以 下 はそ の寄 与 率 が高 い因子 か ら並 べ ら
れ て い るが, そ の構 成 され た項 目 は男 女 で か な り異
な り, 性 差 が現 れ て い た. 男 子 学 生 の 第 Ⅱ因 子 は,
負 荷 量 の大 きい
2項 目 まで が敗北 時 の感情 に関連 し,
第
3項 目が, 得 点 平 均 か ら否 定 され て い る と判 断 で
きる 「同2 3 負 けると, そんをす る ことが あ る
.」 で あった.以上の
3項 目に対 してその対極 となる 「同
19勝つ ことは自慢で きる.」が第
4項 目にあ り, こ こまでの項 目の負荷量が
0. 4以上 とな って いた. 負 荷量が0. 4以上 とはな って いないが, 他 の因子 の負 荷量 に対 しこの第 Ⅱ因子 の負荷量が
0.386と
0.383と, 突出 している
2項 目 「同
40結果が分 っている試合 は お もしろ くない.」 と
,「同
3勝 って もよろこべない ことがある.」 は勝利 と敗北 によ る心 の振 幅 を表 し ていた. これ ら6 項 目を総合的に判断 し,男子学生 の第 Ⅱ因子を 「葛藤」 と名付 けた.
女子学生 の第 Ⅱ因子 を構成す る主 な
4項 目は多様 な意味を含んでいて, この因子 の命名がかな り困難 であ った.最 も負荷量 の大 きい 「同
17負 けることは 練習や努力の不足のためだ と思 う.」 は, 敗北 の原 因を努力不足 に帰属 させ
,「同1
9勝 つ ことは自慢 で きる.」 との考え と,得点平均 か ら否定 されて い る 項 目の 「同2 3負 けると, そん をす る ことが あ る
.」を見 ると, 自分 の感情 に素直に従 う自愛の感情が背 景 に考え られるので
,「自己保存」 と名付 けた.
第 Ⅲ因子 は,男子学生では 「同1
4勝 ったあ とま た勝つための練習や作戦を考え る.」 と
,「同
6負 け たあとは次 に勝つため練習や作戦 を考 えた.」 の両 項 目が中心 で あ った. そ して この因子 を構成 す る
「同
20相手 にもん くをつ けて しま った ことが あ る
.」と
,「同
24勝 って表彰 された.」の両項 目は,得点平 均か ら否定 されていた. これ らのことか ら,競争 に 積極的に立 ち向か う姿勢,すなわち勝利を求める姿 勢が現れていて,公正 に謙虚 に結果を受 けとめてい
ることか ら
,「 克 己」 と名付 けた.
女子学生 の第 Ⅲ因子では,得点平均 か ら共 に否 定 している項 目の 「 同
20相手にもん くをつけて しまっ た ことがある
.」 と
,「同
34相手 に 『ざまあみろ』 と 思 った.」の両項 目の負荷量が正で大 きく
,「同
8勝 敗 は練習や努力 の結果 が出 る ことだ と思 う.」 と,
「同
4負 けて も, 内容のいい試合 だ った らくや しく ない.」の両項 目の負荷量が負で あ った. これ らの 要因を考慮 して この因子を 「 公正」 と名付 けた.
女子学生 の第Ⅳ因子 は
,「同 3勝 って もよろ こべ ないことがある.」 と,得点平均 か ら否定 して い る 項 目の 「同
6負 けたあとは次 に勝つため練習や作戦 を考えた.」, さ らに 「同
15勝つ とラッキーと思 う
.」は負 の負荷量を示 し, これ らの項 目か ら構成 されて いることか ら 「 不安」 と名付 けた.
男子学生の第Ⅳ園子 を構成 す る負荷量 が0. 4以上 の
3項 目は,全て勝敗の原因 に関す る もので
,「社 会比較」 と名付 けた. また, 第Ⅳ因子 に列挙 した
「同
12くや しくて も八つ当た りしてはいけない.」 と
「同
4負 けて も,内容 のいい試合 だ った らくや しく ない
.」 は,共 に負荷量が小 さ く因子 の解釈 に意 味 を持たない項 目である.
男子学生の第Ⅴ因子 を構成す る項 目の
,「同
38相 手 の ことを考えるとち ょっと悲 しい
.」 と 「同
34相 手 に 『ざまあみろ』 と思 った.」 は, 共 に否定 され ていて,相手 の心 情をかえ りみない要因である. さ らに
,「ラッキー」や 「 気が楽だ」 との表現 が含 ま れ る項 目か ら構成 されていることか ら
,「エ ゴ」 と 名付 けた.
女子学生 の第 Ⅴ因子を構成す る3 項 目の負荷量 は 全て負で,「同1
8負 けると, イライ ラす る.」 と 「同 3 3 負 けるとむな しい.」 は,共 に否定 して いた. こ の二重否定 になることと
,「同
40結果 が分 って いる 試合 はお もしろ くない.」を考慮 して 「屈辱」 と名 付 けた.
男子学生 の第Ⅵ因子 は,女子学生の第Ⅴ因子 と構 成す る項 目は異な っていたが,敗北時の心情を示 し ていて,同一の 「 屈辱」 と名付 けた.男子学生 の回 答を分析 して得 られた因子 は以上の6 因子であった.
女子学生の第Ⅵ因子 は,男子学生 の第 Ⅴ因子 に共 に含 まれる 「同
31試合 よ り練 習 の方 が気 が楽 だ
.」と
,「同
38相手の ことを考えるとち ょっと悲 しい
.」か ら構成 されていた ことか ら,同一の 「エゴ」 と名 付 けた.
第Ⅶ,第Ⅷ因子 は,女子学生 の回答 を分析 しての み得 られた因子で,理性的な対処 の様子を示す項 目 か ら構成 された第Ⅶ因子 を 「 理性」 と名付 け,勝利 の結果 に伴 う利得 に関連す る項 目か ら構成 された第
Ⅷ因子を 「 利害」 と名付 けた.
4.