奈良教育大学学術リポジトリNEAR
学校文化を創る「校長講話」の役割 −校長調査か ら−
著者 椋本 洋, 八尾坂 修
雑誌名 教育実践総合センター研究紀要
巻 10
ページ 33‑42
発行年 2001‑03‑31
その他のタイトル The Role of Principal's Message in making Organizational Culture and Leadership in a School
URL http://hdl.handle.net/10105/4154
一校長調査から −
掠 本 洋
(大阪府立住吉高等学校長)
八尾坂 修
(奈良教育大学教育経営学研究室)
TheRoleofPrincIPal sMessageinmakingOrganizationalCultureandLeadershipInaSchool
HiroshiMUKUMOTO
(PrincipalofSumiyoshiHighSchoolinOsakaPrefecture)
Osamu YOSAKA
(DepartmentofEducationalAdministration,NaraUniversityofEducation)
要旨:今日、公立高校は多様な能力・適性などを持っ生徒達が学ぶ教育機関となった。また、少子化の進行により、
生徒数は減少し、社会のニーズも変化してきた。そのため、高校教育改革が進むとともに校長のリーダーシップが問 われることとなった。校長権限の法的強化に伴い、校長の「管理・技術的リーダーシップ」については一定めどがつ いてきた。しかし、学校を変えていくためには、教員の意識改革、特に学校に固有の組織文化を含む学校文化にくさ びを打ち込まねば、今日の学校改善はあり得ないだろう。本稿は、校長が、新しい学校文化を創る時、「文化的リー ダーシップ」を発揮するための場面を「儀式における校長講話」と「職員会議における校長の発言」に限定し、校長 へのアンケート調査をおこない、それぞれの局面における学校の実態と校長の意識を明らかにし、改善の方向性を探 る。
キーワード:校長講話、学校文化、教育的リーダーシップ
はじめに
平成12年12月22[]に提案された、教育改革国民会議 報告は、「日本の教育は、今、大きな岐路に立ってお り、このままではたちゆかなくなる危機に瀕している。
」1)という危機感を全面に出している。いうまでもな く今日の教育は、戦後の教育を分析し、新しい世紀の グランドデザインを描く必要がある。
そのような認識のもと、今日の校長の役割は、学校 を変えることにある。具体的には、それぞれの学校は
「特色ある学校づくり」の課題をっきつけられている。
大阪府の場合、高校教育改革のパイロット・スクール として、総合学科を設置した学校が実績をあげ、引き 続いて、後続の総合学科をもっ新しい高校、総合選択 制高校や単位制高校等がスタートした。そして、一般 的な高等学校においても、「特色ある学校」をめざし、
教育課程などを改革する時代となった。しかし、その ような学校における「特色ある学校づくり」は、かけ
声ほどには進んでいない。それには、様々な原因が考 えられるが本稿の目的とするところではないので割愛 する2)が、本稿の中身とかかわって学校の特色の中身 が意外に曖昧であることのみを強調しておきたい。そ の解決策として、学校の現状分析が重要であり、大阪 府立高校の場合、「学校評価」がようやくその端緒に ついたばかりである3)。
また、特色づくりを進めるためには、学校の自律性 がキーであり、校長のリーダーシップが大切である。
すなわち、校長自らが特色づくりの先頭に立って、学 校の短・中・長期計画を作成し、同時に、改革を指向 する学校文化を創りだしていくことが重要である。
校長のリーダーシップについて、地方分権の流れの 中で、校長の権限を強化するため、たとえば職員会議 の位置づけを「校長の職務の円滑な執行に資するため」
というように、法的な整備を行った4)。ただし、これ で十分であるという事ではない。先に引いた報告にお いても、「学校運営を改善するためには、現行体制の
椋本 まま校長の権限を強くしても大きな効果は期待できな い。学校に組織マネージメントの発想を導入し、校長 が独自性とリーダーシップを発揮できるようにす る。」5)と指摘している。具体的提言としては、(彰予 算使途、人事、学級編成などについての裁量権の拡大、
②校長を補佐するための教頭複数性を含む運営スタッ フ体制の導入、③管理職の養成プログラムの創設、④ 若手校長の登用による校長の任期の長期化、などを揚 げている。もし、これらの提言が、真に実施されるな
ら、一定の効果は期待できる。
しかし、上記の指摘において、組織マネージメント の発想という場合、従来から、企業などのマネージメ ント理論を学校経営においても援用していく「学校経 営論」があり、たとえば、 P−S−D〝 のサイクル による学校教育計画の運営などがよく知られていると ころである。組織マネージメントの発想が、このよう な点だけにとどまるならば、学校改革、教育改革は思
うように進展しないであろう。
なぜなら、学校改革が進展する学校、逆に、進まな い学校を見ていると、その重要な鍵を握るポイントが
「教員の意識」にあることが見て取れる6)。それを、
中留は、「学校文化」と名づけている。すなわち、学 校文化とは、学校を構成している関係者の教育に対す る 認識(見方・考え方)の共通の枠組み〝 7)と定義 する。学校改革あるいは改善が進まない学校の場合、
改革に否定的な学校文化、とりわけ教員文化がある。
改革後の負担の増加を忌避する保守的な態度や、管理 職主導に対する管理アレルギー、学校の閉鎖的態度、
形式的平等主義などがそれである8)。それらの組織文 化に対抗する理論を管理職が持ち、学校文化を変革し ていかなければ、学校改革は覚束ない。「校長がかわ れば学校が変わる」9)といわれるゆえんはそこにある。
校長は、教職員や生徒たちあるいは保護者にとって 目に見える存在(visibility)〝10)でなければ、学 校は変わりえない。このようなリーダーシップスタイ ルを、中留は、「象徴的・文化的リーダーシッ プ」11)と名づけている。ところで中留は、「この種の 象徴的・文化的なリーダースタイルの研究・開発や実 践に、我が国でも本格的に取り組む必要がある。」12)
として、「アメリカの例」13)を紹介し、また、若い研 究者達の「エスノグラフイ一による校長のリーダーシッ
プの把握」14)、「学校文化を創る校長講話にみるシン ボル性」15)の研究成果を発表している。
これらは、いわば「定点観測」であって、定量的な 観点が欲しいところである。中留は、「校長の文化的 リーダーシップを具体化する機会としてもっとも有効 なのは…(中略)…教職員に対する教育課程編成、さ らに教師の教育活動レベルに対する指導・助言であり、
子供たちに対する直接的な指導・助言の機会にあるも のと考えられる。」16)としている。実際、校長は、改
洋・八尾坂 修
革に際し、教育に関する自分の信念を明確にしなけれ ばならない場面に直面するものと思われる。そこで、
掠本は、教職員レベルでの指導の局面を「職員会議に おける校長の発言」に、生徒に対する直接的指導の部 分を「儀式における校長講話」と絞り込み、公立高校 長に対するアンケート調査を実施し、考察を試みた。
以下は、その結果と考察である。
1.校長アンケート調査について
上記のような問題意識から、大阪府立学校の校長60 名17)に対して、郵送法によるアンケート調査を実施し た。調査時期は、平成12年9−10月である。その内、
回答者は42名(70%)である。その勤務校の内訳は、
全日制普通高校35名、全定併置普通高校4名、専門高 校1名、養護教育諸学校2名である。また、校長とし ての経験年数は、1年末満が10名、1年以上3年未満
までが、18名、3年以上14名であった。
次に、校長として、各種の研究会、高等学校体育連 盟、高等学校芸術文化連盟の会長などの役職について いる校長(挨拶の機会が多い)が、12名あり、特に3 年目以上の経験年数校長が就いているケースが多く見 られた。アンケートは、選択肢から選ぶ形式を取り、
必要に応じて記述を求めた。また、全定併置校の校長 については、全日制のみのを念頭に置いて回答いただ いた。
調査の回答を受けて、椋本が回答の集計・分析を行っ た。以下、はじめに述べた二つの「主題」にそって整 理し考察を加えたものを以下に報告する。なお、整理 の都合上、アンケート用紙と番号など変更している。
2.儀式における校長講話について
(1)ひとくちに校長講話といってもその内実は多 様であると考えられますが、以下のように校長 講話の場面を定義したとき、年間を通じて、何 回ぐらいの講話を行っていますか。
≪定義≫整列、着席などの体系を整えている聞 き手と向かい会って予定に従った話を行う
ア 生徒を対象にする。
イ 職員を対象にする。
り 保護者・PTAを対象にする。
エ 校外の諸団体を対象にする。
【結果と考察】
表1 校長経験年数と生徒を対象とする講話の回数
0 〜 4 5 〜 9 1 0 〜 1 5 〜 2 0 〜 ワ
1 未 満 1 2 6 1 0 0
1 〜 3 1 8 8 1 0 0
3 以 上 0 1 7 4 2 0
計 2 1 1 2 1 6 2 0
縦:校長経験年数、構:校長講話の回数 表2 校長経験年数と職員を対象とする講話回数
(職員を対象にする場合)
0 〜 4 5 〜 9 1 0 〜 1 5 〜 2 0 〜 ?
1 未 満 6 0 0 0 1 3
1 〜 3 1 0 5 0 0 2 1
3 以 上 4 7 1 0 2 0
計 2 0 12 1 0 5 4
縦:校長経験年数、桟:校長講話の回数 表3 保護者を対象とする講話回数
回数 0 〜4 5 〜 9 10 〜 1 5 〜 2 0 〜 ?
年 数 2 1 9 8 0 1 3
表4 校長経験年数と校外の団体を対象とする講話 l o〜4 l 5〜9 l 10二・I 15〜
1 未 満 8 1 0 0 0 1
1 〜 3 10 3 2 0 1 2
3 以 上 6 3 1 1 2 1
計 25 13 3 1 3 4
縦:校長経験年数、横:校長講話の回数 ア 生徒を対象とする場合
アンケート用紙には、上記のように「校長講話」を 定義付けておいたが、十分な説明ができなかったため、
「講話の定義が曖昧である」という指摘があった。掠 本の経験では、始・終業式の6回、入学式、卒業式の
2回で最小値8回は、カウントされると考えていた。
従って、厳密ではないが、大体の傾向をっかむため、
8回未満の回答を除いて、平均を取ってみると、36校 で11.7の平均値が出た。すなわち、11回か12回の実施 ということになり、体育大会、文化祭、修学旅行など の際の「講話」と考えれば妥当な線である。ちなみに、
最頻値は10回(16校)で上記の平均値を裏付けるもの であった。また、最大値は、30回であった。
表1から、読み取れるように、校長の経験年数と講 話の回数の間には、一定の相関関係が見られる。これ は、大阪府の場合、例外はあるが、3年以上の校長経 験者は、2校目の校長が多く、いわゆる校歴の古い学 校に配置されている。そのような学校においては、生 徒会活動や学校行事がさかんに行われており、従って、
校長の出番が多くなることに原因していると思われる。
イ 職員を対象にする場合
上記「講話」の定義の曖昧さが、もっとも高く現れ た項目である。
表2中、0〜4回が、高い頻度であるが、「校長講
話」の定義通りに、受け止めため、教職員に向かって 校長が自ら講師となって研修させるというような場面 をイメージしたのではないかと考えられる。実際に、
0回8校、1回2校、無答が4校あった。アンケート 中に添付されたコメントによると、年度当初の府立学 校指示事項の伝達や文部省・教育委員会などの通知文 の連絡なども「講話」として、カウントしている校長 もあり、それらが、5〜9回の12校を構成しているよ うに考えられる。また、「講話」の内容を広く挨拶な ども加えている場合もあった。
ウ 保護者・PTAを対象とする場合。
校長経験年数と講話回数の間には相関関係はなく、
トータルとして、表3のようになったが、アで述べた ように、ここでも、「講話」の定義の曖昧さが露呈す ることとなった。
ここでは、PTAに対して、学校の現状や生徒の実 態などを報告することを講話としてとらえているかど うかがカウントの分かれ目になったと考えられる。最 頻値は0〜4回の21校となっているが、内訳は、1回 が1校(おそらくはPTA総会をカウント)、2回が 5校(PTA総会を年2回実施)あった。また、回数 の多い学校は、PTA実行委員会や役員会においても、
同様の報告を行っているとしてカウントしているもの と考えられる。
エ 校外の諸団体を対象とする場合
校長経験年数の多い校長ほど、研究団体等の校外の 諸団体において、役職についていることが多く、講話 回数が増えている.
(2) 以 下 の よ う な 講 話 の 場 面 に お い て 、 講 話 の 内 容 を 作 成 す る場 合 、 講 話 の 対 象 を ど の く ら い 意 識 さ れ て い ま す か 。
ア 入 学 式 、 卒 業 式 な ど の よ う に 保 護 者 ・来 賓 の 参 加 す る場 合
イ 始 業 式 、 終 業 式 な ど 生 徒 へ の 講 話 を 行 う場 合
【結果と考察】
校長経験年数による差は認められなかったので、下 の表のようにまとめた。
表5 校長が生徒を意識する比率(入学式・卒業式)
[車重垂二 5 10 15 20 25 30
10割 9割 8割 7割 6割 5割 4割 3割 均等
椋本 上表は、たとえば、講話作成の際、生徒を意識する 度合いが8割である場合、残り2割の比重のかけ方を 教員や来賓にどの程度おいているかを示す表である。
その際、来賓より教員を強く意識する校長の人数を太 線で、同程度に意識する場合二重線で、来賓を強く意 識する場合を実線で示した。また、下表の場合は、来 賓が参列していないから、残りの比重はすべて教員を 意識しているということになる。
始業式・終業式など
10 割 9 割 8 割 7 割 6 割 5 割
校 長 の 人 数 2 1 4 12 6 5 3
講話を行うとき、対象としている人々に対する校長 の意識は次の二つにまとめることが出来る。
(A)講話の対象はあくまで生徒を中心にすえるべ きである。
(B)講話の対象として、生徒のみならず教職員や 保護者も意識しておかねばならない。
(B)の立場を取る校長を、生徒を意識する比率が8 割以下としてみると、入学式・卒業式のような場合に おいては、大半の校長(90%)が、生徒を対象としな がらも参列している保護者・来賓及び教職員を何らか の意味で意識している。
一方、始業式や終業式のような場合においては、
61.9%と率が下がり、生徒中心の講話を行っているこ とがわかる。
(3)講話内容を以下のようなテーマに類別したと き、先生はそれぞれの式において、どこにポイ ントをおいて、講話を作成していますか。
① 学習指導要領や指示事項等などに示される事 項を参考にして
② 学校教育目標に迫るような話(教育目標の具 体化、確認など)
③ 学校の伝統、歴史、校訓など
④ 人間として生きる自覚を持たせる話
⑤ 日本に伝わる年中行事の伝統、習慣などを伝 える、暦について
⑥ 自然の美しさや四季の変化に目を向けさせる ような話
⑦ 世の中の出来事や生徒の生活から考えさせる ような話
⑧ 心に残る美しい話、感動的な話
⑨ その他
その他を選択した場合は、その内容を記入下さい。
【結果と考察】
母集団が小さい事もあり、校長経験年数によるテー
洋・八尾坂 修
マ選択の差には、目を向けず(各項目の分布状態には、
大きな差はみられなかった)、それぞれの講話によっ て、どのようなテーマを選択しているかに注目をして、
統計処理を行った。
ア 入学式
表6 入学式における校長講話のポイント 5 10 15 20 25 30 35 40人
①
②
③
④
⑤
⑥
⑦
⑧
⑨
その他(⑨)
・高校時代とは
・高校生としての心構え
入学式には、大半の校長(75%以上)が、学校の教 育目標や、高校生としての心構えなど人間として生き る自覚について講話し、約半数の校長が学校の歴史や 伝統、そして社会の現状に触れている。
イ 卒業式
表7 卒業式における校長講話のポイント 5 10 15 20 25 30 35 40人
①
②
③
④
(9
⑥
⑦
⑧
(診
その他(⑨)
・社会人としての自覚、「生きる」ということ
・現代社会(日本)をどのように捉え、どう生き るか
卒業式になると、ほとんどの校長(80%〜90%)が 社会の実態を伝え、高校生活を振り返るなかで人間と しての生き方やあり方にふれながら講話を作成してい ることがわかる。また、感動的なェピソードを探し、
心に残る式辞をと考えている。
ウ 始業式・終業式
表8 始業式・終業式における校長講話のポイント 5 10 15 20 25 30 35 40人
①
②
③
④
⑤
⑥
⑦
⑧
⑨
その他(⑨)
・その学期の事業や成績会議の様子などを伝える
・各学年にとって重要と思われること
・自信を持って生きる
・生徒が自信を持って学校生活を送る気になるよ うに
・規則正しい生活習慣、継続は力、学ぶことの意 味、人との交わり
始業式と終業式では、計画と反省というように観点 は変わるであろうが、大半の校長が、生徒の生活から、
高校生としての自覚を促す方向で、講話を作成してい ることが伺われる。近年、生徒の質の変化から、自尊 感情を高める(セルフエスティーム)ことに留意をす る校長も増えている。
エ 体育祭、文化祭、文化行事など
表9 体育祭,文化祭,文化行事などの講和ポイント 5 10 15 20 25 30 35 40人
①
②
③
④
⑤
⑥
⑦
⑧
(諺
その他(⑨)
・簡単な挨拶のみ
・目的、目標の確認をしながら準備までの苦労に も触れる
・仲間と何かやり遂げることで得られるもの
・参加と感謝、感動的取り組みに対する賛辞
・元気に頑張る
学校の伝統や歴史に触れて講話を構成する(48%)
というポイント以外意識化されている事柄は少ないよ うである。むしろ、その他に記述されているような点 にポイントがあり、選択肢として入れれば、変わった かもしれない。
オ PTA行事
表10 PTA行事における校長講話のポイント 5 10 15 20 25 30 35 40人
①
②
③
④
⑤
⑥
⑦
⑧ ぜ
その他(⑨)
・学校の教育活動について情報提供
・思春期について、生活習慣について、学習と進 路について、親と子の関係
・生徒の活躍状況と支援依頼
・行事の内容にかかわる話、生徒の状況、学校の 様子
・PTAに関連した話
50%を越えるテーマは、②の学校の教育目標である。
あとは、学校や生徒の状況報告、伝統についてなどが それに続く。
(4)講話の内容について注意していることはどん なことがありますか。以下の事柄から選択して お答え下さい。(複数回答可)
(り 常に肯定的に話す
② 話題は一つに絞る
(診 言葉を選ぶ
④ 式辞の冒頭などにある決まり文句は軽く流す
(9 年間を通して話を一貫させる
⑥ 共感を得る
(郭 最初の言葉で惹きつける
⑧ その他
【結果】
表11校長講話を作成するときのポイント 5 10 15 20 25 30 35 40人 甘
(診
③
④
⑤
(沙
(診
⑧
⑨
その他(⑧)
・先輩校長の話を手本に
・生徒の反応を感じながら話に変化を持たす
・具体的な例を引いて話す
・生徒にとって身近なことを話題にする
・短くわかりやすく話す
・生徒に勇気と夢を与えられるように
・話題の選定に重点(苦労する)
・四季の季節感
【考察】
注意している項目の第1位が「共感を得る」ことが 57%を越え、生徒の実態や意識とマッチした内容を探 していることがわかる。一万、年間における講話計画 について話題の継続性を意識している校長は12%と少 ない。生徒の実態が、「私語」に見られるごとく講話 を静かに聞くという条件下にないことの反映でもあろ う。
掠本
(5 ) 講 話 の話 し方 (表 現 方 法 、 態 度 な ど) に つ い て お たず ね しま す。 講 話 の 時 間 に つ い て ど の く
らい使 って い ま す か。
ア 入 学 式 、 卒 業 式 の場 合 イ 始 業 式 、 終 業 式 の場 合
【結果と考察】
表12 講話時間(ア)
5 10 15 20 25 30人
3 分 〜 5 分 5 分 5 分 〜 10分 10分 10分 〜 15分 15分 15分 〜 20分 20分
表13 講話時間(イ)
5 10 15 20 25 30人
2 分 3 分 3 分 〜 5 分 5 分 5 分 〜 10 分 10分 10分 〜 15分 15分 20分
入学式・卒業式に比べて始業式、終業式にかける時 間が少ないことが目立った。(4)の考察でも触れたよう に、生徒の実態、校長講話に対する教員の姿勢などが 反映しているものと考えられる。また「祝辞は『縮辞』
がよし」とよくいわれるが、表13からも校長の苦心が 読み取れる。
(6)講話の時の態度について注意を払っている事 は以下のどれですか(複数回答可)
① 姿勢をよくする
② 全員に目配りをする
③ 表情や声にメリハリを
④ 服装はTPOに応じて
(む 壇上に上がるとき
⑥ 話が終わったとき
⑦ その他
【結果】
その他(⑦)の内容
・しっかりと 礼〝をする
・生徒達の反応を見ながら話をする。私語は許さ
洋・八尾坂 修
ない。間を持たす
・必ず私語のない状況にしてから話を始める
・元気良く一人ひとりに語り掛けるように
・話に関係のある英語のことわざを最後に言う
・服装を正す
表14 講話時における態度のポイント
5 10 15 20 25 30 35 40人
①
②
③
④
⑤
⑥ 甘
【考察】
講話の内容もさることながら、それと同等に大切な ことは、生徒への伝え方・伝わり方である。校長の動 きが生徒たちの印象や理解度につながり、ボディラン ゲージとして重要であり、講話の中身以上に校長の性 格や個性が出てしまう。しかも、長年の習慣で形が出 来てしまっているだけに厄介でもある。従って、校長 講話の際には、意識して振舞うことが肝要であろう。
事実、表14で、伺われるように大半の校長が、全員に 目配りすることと表情や声にメリハリをっけることに 注意していることに注目したい。
(7)講話の準備についておたずねします。
ア 準備の際、気をっけていることは以下の どれですか。(複数回答可)
(彰 必ず原稿を作る
② 引用した言葉など自分の言葉に置き換え
る
③ メモをまめに取る
④ 親しい人などにあらかじめ話を聞いても らう
⑤ 内容をキーワードにして掲げる
⑥ 講話集などを参考にする
⑦ その他
【結果】
その他(⑦)の内容
・起承転結を考える。メモを作る、原稿だととら われすぎるので
・一度自分なりに声を出して(?)だしたっもり で通してみる
・新聞、教育雑誌、社会状況など資料を日々集め
る
・普段から講話のテーマに沿った情報を集める
・どこかに書いてあるような話はしたくない、自
分しか出来ない話をするように心がける
・耳の不自由な生徒がいるので、事前にその生徒 に原稿を渡しておく
・面白いと思うことは必ずメモする
・極力短く、丁寧に
表15 講話作成の際、気をっける点
5 10 15 20 25 30 35 40人
①
② ll
③ l
④
⑤ ll⑥ l
⑦
講話の準備にあたっては、引用した言葉は自分の言 葉にし(40%)、講演集を参考にしながら、多くの校 長が、必ず原稿を作成している(76%)。また、平素 から、式辞作成のためのアンテナを張り努力している
ことが伺われる。
内容分析する際には、テーマが生徒実態や行事の内 容にふさわしく、明確な趣旨で統一されているか、説 得力があるかなど、価値を問う質的な吟味も欠かせな
いが、今回の調査では、そこまで思い至らなかった。
(8)講話の作り方について、次のような場合どの 様なことに注意を払っていますか。
【結果と考察】
寄せられた回答をもとに整理する。
ア 新聞記事を引用する場合
(丑 引用する記事
・天声人語のようなコラムを利用しながら、身近 なテーマで喜びを感じる記事を中心に。身近な 話として引用し生徒に喚起する。
・コラム欄、投書、時々のビックニュースを引用
・そのときのTPO・話題性を他方向からの視点 で判断して
・高校生に興味のある話題。本校の生徒が興味関 心を持っものを選ぶ
・高校生が起こした事件について、あるいは美談。
・「読者の声」欄で共感を得たものを自分の体験 を付け加えながら人間としての生き方等につい て生徒に参考になるような話の構成にする
・生徒が現代社会の特徴や動向を客観的に捉え るように(社会を肯定的に捉えるように)明る いニュースや感動的な内容を引用する。
② 引用するときに注意すること
・政治的なものは避ける。
・主観的な内容の記事は避ける
・あくまで自分の話したいテーマにそって使える
ものがあれば使う、すぐに使うというより切り ぬきにしておいたものを使う場合が多い
・生徒に理解しやすいように易し解説する。スト レートに引用するのではなく自分の言糞で話す よう工夫している。
・事実の確認をしたり、表現方法を参考にすると きなど引用するが、話題性があるか、本論にど う結びつけるかを考えながら引用する
・要点のみ使用
・生徒の生活やハートと結びつくか
・スクラップブックを作る
・生徒に親しみやすい話題を切りぬいておく
・原本、現物、コピーを用意する
・古い記事でも使うタイミング
・古い記事(2年以上前)はほとんど参考にしな
い
・引用したいねらいをクローズアップする
③ 出典、記事のチェックなどについて
・出典を言う。新聞名をいう。社名、目付をいう。
出典、年月日は明確にし、出来るだけそのまま の言葉を使うべき。新聞名を明らかにし、原文 を生かすと同時に、自分なりの見解を加える。
・新聞紙名は言わない
・内容の正誤。記事の真意を確認する。いくつか 他社の記事と比較する。
・記事を書いた人の紹介と記事の背景
イ 格言や有名人の言葉、あるいは昔話などを引用 する場合
① 引用する内容
・わかりやすく調子(リズム)などのよいもの
・TPOにあった格言
・硬苦しい格言は避ける
・そのときのテーマを一層引きたててくれるよう な格言等があれば使う、よく使うのは自分自身 の琴線に触れる詩。
② 引用するとき注意すること
・自分の言葉に直す。自分の言葉に置き換えるこ とに意を用いている。
・いまの若者がどう受け止めるか吟味して。聞く 相手に合わせた話し方に工夫する。聞き手に共 感してもらえるように引用。生徒が興味を持つ か否かを考える。生徒の理解度。生徒が理解で きるよう具体的な例示とともに。現在の社会状 況に即しているかどうか。誤解を受けるような 内容にならないよう、また現代の時代にふさわ しいものか否かなど、色々な状況を想定する。
・ありふれた引用にならないように。
・言葉でなく内容で探す。
・引用に間違いがないかどうか確かめてから引用
椋本 する。基本的には原典に当たる、なまかじりな 話は禁物。出展を言う。
・有名人の解説を入れる。簡単な解説を加える。
もともとの意味(状況)を説明する。
③ 収集など
・気がついた時点で書きとめる。
④ 未記入あるいは引田しないという考えの校長が 19名(45%)いたこと特筆しておきたい。
ウ 講話の内容を、対象者に定着させるために、何 か工夫されていますか。
回答のほとんどの内容はすでに触れたものが多い。
たとえば、
・繰り返して
・キーワードにまとめる
・易しく表現する
・生徒が興味関心を持ちそうな話題
・時間を短く、数点あるいは1点に絞って
・内容の厳選
・心に残るような話題
・メリハリ
などがあった。
その他、
・信頼関係が大切である。相手の立場に立って思 いやる心を持っよう心がけている。
・教員に協力してもらう言葉を添える
・前回の話をもう一度簡単に触れる「こんな話を しましたが…」など
・文字を実際に示す などが目にとまった。
3.職員会議における校長講話
(1)先生の学校では、「校長より」など発言(情 報伝達、講話など)の機会は、会議時間のどこ に設定されていますか。
【結果と考察】
表16 校長の発言の機会
人数 5 10 15 20 25 30
(む会議の最初
②会議の終わり
③適宜
④その他
その他(④)の内容
・審議事項であれば審議の最初、諸連絡ならその 最初
・重要なことや年度初めは最初、後は最後
・連絡事項であれば最初か、最後
洋・八尾坂 修
・学期の始まりは最初、学期の終わりは最後
・重い内容は最初、軽い内容は最後
(2)職員会議で、校長として、どの程度発言して いますか。
【結果と考察】
人数 5 10 15 20 25 30
①毎 日 1
l
②必要 に応 じて
③ ほ とん どない ト
④ その他
(1)、(2)を合わせて考察すると、教員の組織文化を反 映していることが良くわかる。校長を頑に協働的な雰 囲気か、校長と対立的な職場環境かに左右され、その 中で、奮闘している校長の現実が浮かび上がっくる。
(3 ) 職 員 会 議 で、 先 生 の発 言 され る内容 は 、 どの よ うな もの で すか 。 自 由 に 記述 下 さ い。
【結果と考察】
校長の発言内容を整理すると次のようになった。
ア 情報提供、諸注意など
① 学校を取りまく諸状況について情報提供 主旦撃
② 教育委員会、校長会などから示される委員会 の方針、施策、など 旦!準
※年度初めの指示事項、通達・通知などで示され る内容。具体的には、高校教育改革にともなう 高校の再編整備、学校の特色づくり、学校評価、
人材バンクの活用、授業料値上げなどがあり、
特に国旗・国歌問題を挙げる校長が多数いた。
③ 自分の教育理念、教育方針。あるいは、学校 経営上の留意点、課題など。所信表明。学校の 方向性について。教育改革に対する自分の考え
や思い。
教員の意識の改革 主墜
④ 教育活動に対する謝辞、ねぎらい。「生徒の ために頑張って欲しい」。挨拶 旦墾
⑤ 法令の遵守。服務上の注意 旦蓼 イ 職員とのやりとりなど校長としての態度
① 校内部署からの審議・報告事項などに関する
コメ ント
(診 職員会議中、質問事項に対する回答。議題に 即して自分の考えを述べる。
③ 生徒指導、生徒指導会議や成績会議での教員 の意見を正す。
④ 教員の考えや意見に対する見方考え方の違い を指摘。教員の発言で不適切なものがあるとき は見逃さない。
⑤ 年度末には、すべての教育活動に対する校長 としての総括。
⑥ 会議をスムースに進行させるように助言
⑦ 自分に対する異論や意見が違うときには、す ぐに発言する。
⑧ 職員が反対しそうな案件で発言するときは、
充分言葉を選び、しかもそれを感じさせないよ うに注意して発言する。
⑨ 自分の考えを常にハッキリ言うように心がけ ている。
⑲ 教育委員会関係の通達・通知の周知に徹底を 図る
⑪ 平素の取り組みに対する感謝、健康への気遣 いの上に、お願い事や正すべき内容を周知する ようにしている。良くなった点は、必ず誉める。
⑫ 改革にむけて機会ある毎に言いっづける、た とえ実現はしなくても校長としての意見を出す ようにしている。
4.まとめ
(1)「儀式における校長」について
第2章において、校長が講話の際に、どのような点 を意識化しているかを明らかにした。学校改善を促進 する校長の文化的リーダーシップにおいて、講話は
「校長の授業」といってもよく、生徒や教職員に対す る教育性が試される場面でもある。高等学校の校長は 当然の事ながら生徒と普段話をする機会が極めて少な い。進路の面接指導とか問題行動を起こした生徒など ごく限られた生徒としかコンタクトをもつ機会がない。
従って、終業式・始業式などを利用する以外にないこ とを考えるとそこでの話が重要になってくる。
参考のため、一人の小学校長に依頼して調査した結 果によるとは、彼が生徒に向かって講話をする機会は 45回あり、高校長よりはるかに多い。小学校では生徒 に近い存在として校長があることがわかる。もっとも、
高校においても、学校史などによると、戦前において は、校長が道徳教育を担当した時期もあり、伝統のあ る高校では、現在でも、月例朝礼などを利用して、校 長が直接、生徒への講話を実施している例もある。
とはいっても、毎回生徒に感動を与えるような話を するのも難しい。他人の講話はほとんど参考にならな い。その意味では、すべての学校に違いがあるため、
話題の発掘に苦労している。講話以外にも学校新聞の 原稿、図書館報、各種しおりの巻頭言、挨拶など原稿 書きが多い。そのためには、校長の自己研鎖が必要で あり、「色々な書物をよみ、メモを取ったりファイル
する」あるいは「さまざまな会合に出席し、特に(教 育関係以外の)民間の挨拶を」学び、「うまい表現な
どは記憶する」などの普段の努力が必要である。
いずれにしても、校長講話は、生徒を中心にしなが らも、内容的に参列している人々にも感銘を与え、そ れによって、教職員の意識変革=学校の組織文化を変 えるような営みになっていくことが望まれる。
今日、地域や保護者にとって開かれた学校であるこ とが要請されることが多い。校長は、アカウンタビリ ティを要求されることが、今後増えていくものと予想 される。その意味において、単なる「挨拶」ではなく、
校長の現状認識や教育観を「講話」として語らねばな らないだろう。特に、保護者に対しては、保護者の抱 えている子どもの課題に迫ることによって、気づきが 生まれ、教育効果が生まれることを期待したい。
(2)「職員会議」における校長の発言について 第3章において、職員会議における校長の発言の機 会、時間、内容などを調査した。学校改革を果たして いく際、重要なことは、改革に積極的な学校文化(協 働性、革新性、自律性)を形成していく「しかけ」が 必要である。校長は、中心部分にあって、自らの教育 ビジョンの実現を図るため、周辺の教員に、次の戦略 的行動をとる必要がある。すなわち、リーダー行動、
意志決定、参加促進、意欲向上、コミュニケーション である。
ここでは、意思決定場面における校長のリーダーシッ プ行動について考察してみる。
まず最初に、第3章(1)(2)に示された校長の 発言機会、回数などのデーターを補強する意味で、大 阪府立高等学校校長協会で実施した職員会議の実態ア
ンケート調査の結果を援用する18)。
「学校現場において、職員会議の現状はどのようで しょうか」という問いに対して、
ア、職員会議を依然として「議決機関」とする教員 の意識があり、多数決で事実上、ことを決めてい
る。 …41%(68校)
ィ、職員会議に出席している教職員の多数意見を参 考にしながら、校長が最終決定をしている。
…47%(78校)
ウ、職員会議において、教職員の採決は行われず、
校長の実質的な補助機関となっている。 …2%
エ、その他 ・‥10%(17校)
校長のリーダーシップ発揮には職員会議の位置づけ が決定的ともいってよいはど大きな役割を果たすが、
学校の意思決定が、教職員の意向に何らかの意味で左 右される学校が、98%にも及んでいる。
このように、椋本の実施したアンケート調査の背景 として、大阪における教員文化は、管理職に対して対 抗的であることが、読みとれるであろう。その結果、
椋本 職員会議における校長の発言の場が、最初にあるとし1
うように権威付けられた学校は38%と少ない。そのよ うな環境において、校長は、たとえば、「国旗・国歌 問題」等のように学校としての意思決定を行う時、
「教員の考えや意見に対する見方考え方の違いを指摘。
教員の発言で不適切なものがあるときは見逃さない」
など異論や異見に対して臨戦態勢で臨み、「自分の考 えを常にはっきり言うよう心がけている」というよう に原則的対応に迫られている。その際、校長が、どの ような原則や価値に重点をおいているかについて、別 の角度から改めて検討を加える必要性を感じた。
いずれにしても、教育改革の時代において、教職員 の意識改革が最大の鍵であるが、校長の発言内容を検 討すると、教育委員会などから示される指示事項や通 知などの伝達や情報提供あるいは服務上の注意の段階 にとどまっている(76%)。自己の教育観あるいは学 校の現状分析を示すには、まだいたっていない(36%)。
まして、学校改革に対する戦略的なリーダー行動は遠 いものと思われる。このような現状を打破していくた めにも、校長の文化的リーダーシップについての解明 が急がれるが、その研究は、スタートラインについた ばかりである。教育改革国民会議の報告にも、「校長 や教頭の養成プログラムを創設する。」という提言が
あり、研究者などの今後の研究に期待したい。
註、及び参考文献
1)教育改革国民会議『教育改革国民会議報告』、2000 年12月22日。
2)特色づくりの課題については以下の論文が参考に なる。
大脇康弘「学校評価から見たく特色ある学校づ くり〉の課題」『月刊高校教育』第33巻17号、学 事出版、2000年、pp20−25。
八尾坂修『現代の教育改革と学校の自己評価』
ぎょうせい、2001年。
3)大阪府教育委員会では、「学校教育自己診断」の 用紙(管理職用・教職員用・保護者用・生徒用の 4種類)を作成している。各学校は、この用紙を 参考に実施し、学校教育活動が生徒の実態や保護 者・地域住民の学校教育に対するニーズに対応し ているかどうかについて、学校教育計画の達成度 を点検し、教育活動改善のための方策をたてる資 料としている。大阪府の例は、八尾坂修「学校教 育診断と学校 協議会の役割一大阪府・東京都を 例に−」『学校経営』45巻1号、第一法規、2000
洋・八尾坂 修
年1月、pp14−25。
4)学校教育法施行規則第23条の2
「小学校には設置者の定めるところにより、校 長の職務の円滑な執行に資するために、職員会議 を置くことができる。
2 職員会議は校長が主宰する」
(第72条ので高等学校においても準用)
設置者である大阪府においては、上記法令に基 づき大阪府立高等学校等の管理運営規則第22条の 3に1、3として同様の規定を設け、さらに、2 として「職員会議においては、校務に関する事項 について教職員間の意志疎通、共通理解の促進、
教職員の意見交換を行う。」と職員会議の性格を 明らかにしている。職員会議については、戦後、
法規程のないまま、職員会議議決機関説、諮問機 関説、補助機関説が錯綜し、路線対決をしたが、
幾多の教育裁判の判例、日教組の路線変更になど にともない事実上収束し、平成12年4月の法改正 において、法的にも裏付けされた。
5)前掲、教育改革国民会議報告、p.8。
6)校長・教員の学校改善の阻害要因に対する認識の 差。中留武昭編著『学校文化を創る校長のリーダー シップ』、エイデル研究所、1998年、pp.44−52。
7)同書、p.35。
8)同書、p.20。
9)久保田武『校長がかわれば学校が変わる』、夏目 書房、1997年。
10)中留武昭『学校指導者の役割と力量形成の改革』、
第4章、東洋館出版社、1995年。
11)前掲書『学校文化を創る校長のリーダーシップ』、
pp.46−47。
12)同書、p.52。
13)同書、pp.53−69。
14)篠原清昭論文、同書、pp111−190。
15)千々布敏弥・元兼正浩論文、同書、pp191−220。
16)同書、p.49。
17)大阪府立学校長は、180名いるが、そのうち、校 長間の私的研究会である教育課題研究会及び大阪 学校経営研究会などの会員60名にご協力いただい
た。このような、私的な実践的研究会に自発的に 参加している校長へのアンケート調査であるため、
結果については一定の偏りは考えられる。
18)大阪府立高等学校長協会管理運営委員会『学校の 管理運営に関する校長の今日的課題』pp27−28。