「すべての子供の学習権を保障する学校をつくる」
木村泰子先生の講話から
先日、熊本市教委主催の管理職研修が行われました。内容は、大 阪市の大空小学校といって、住吉区にある公立小学校で、2006年 に開校した学校の元校長先生であった木村泰子先生の講演でした。木 村先生は開校から9年間校長を務められ、数々の改革をして「みんな の学校」を作り上げられました。大空小は2015年に全国で公開さ れて大ヒットしたドキュメンタリー映画の取材対象校です。木村校長 先生は「すべての子どもたちの学習権を保障する学校をつくる」とい う理念を掲げ、保護者らの支援も積極的に受け入れた「地域に開かれ た学校」として地域の住民や学生のボランティア等の多くの大人たち で見守ることのできる体制をつくられました。いじめを受けて学校に行けなくなった子、発達 障害と診断された子、支援の必要な子が多く転校してきたりする中、約200人余りの児童の すべての子どもたちがそれぞれの教室でみんなが顔を揃えて学ぶ、という不登校ゼロの学校 です。その元校長先生の木村先生は、現在全国で講演をして回られており、今回は熊本市教委の要請をうけて熊本 市の校長を対象にオンラインで講演をしてくださいました。「社会の変化に対応した学校経営ビジョンの構築につい て」というタイトルでお話いただきました。その中でとても印象に残ったことを下記の通りご紹介します。あまり意 を尽くせないとは思いますが、できる限り正確にお伝えしたいと思います。〈 〉内が木村先生の言葉で、(とは言 え、そのままの言葉ではなく、私が勝手にそう解釈している部分もありますのでご容赦を。)それ以降のコメントは私 が感じたこと、といった書き方で表現します。
〇〈学校は、「失敗してはいけない」と思い過ぎています。「失敗したらやり直せばい い。やり直すことで成功体験が得られます。それを繰り返すとどんどん前へ進むこと ができるのです。「失敗しないように‥」と何も行動を起こさなければ、何も変化は生 まれません。成長することができないのです。「このことは校長自身が先頭を切ってや
っていけばいいですよ。」〉確かにこれは子どもたちにも言えていることですし、私たち教師にも大いに言えている気 がします。“こうしたら変わるんじゃない?”と思い立ったことは、思い切ってやってみることが大切だと思います。失 敗したら、思うような方向に進まなかったら、修正してやり直せばいいんですよね。
〇〈職員室は、子供たちが「困っています。助けて!」と駆け込んでくる場所にしましょう。そのための関係作りを しなくてはなりません。子供たちが困ったらすぐに助けを求めることができる、本音をぶつけ られる・弱みを出せることが安心につながります。そのために必要なことは、「失敗したらや り直せばいい。やり直して成功すればそれが成功体験になる。」という考えをみんなが共有す ることです。成功体験はそのままその子(人)の自己肯定感につながります。〉そういった雰 囲気に満ちた学校は安心感につながり、だれもが安心して登校できますよね。
〇〈子供たちには「自分から自分らしく自分の言葉で」語るように仕向けることが必要です。
令和3年度 学校だより くすわかば 第6号 令和3年 6月18日
熊本市立中緑小学校 校長 吉田 高広
つまり、ありのままの自分のことばで語ることです。〉誰かに忖度して、とか、「あの人はこう自分に言ってもらいた がっているだろう。」などといった気持ちから出るような言葉ではなく、ということです。多くの学校では、多くの教 師がそういった授業をしているのかもしれません。特に道徳の授業などはその最たるもので、「ここで先生はこんなこ とを言ってほしいと思っているでしょう。」みたいな意見を子供に強制するような授業(している本人にはその自覚は あまりない)を、私自身もやってきたように思います。本音を出し合える関係づくり・雰囲気づくりは必要ですね。
〇〈子どもを主語にしていくことが大切です。学習指導にしても生徒指導にしても、
教師側からではなく、児童側からどうしたいかを大切にして何事も考えていくことが 大切です。“学校は先生が教えるところではなく、子供たちが学ぶところ”です。「子 供たちが学べているか」を考えることが重要です。“見える学力”ばかりを高めるので はなく、“見えない学力”を高めなくてはなりません。私がいう“見えない学力”という のは「人を大切にする力」「自分の考えをもつ力」「自分を表現する力」「チャレンジ
する力」のことです。〉子どもたちが自分の考えを持つためには、やはり“安心して本音が語れる場”としての学校づく りが必要不可欠だと感じました。たてまえばかりを引き出してしまうような授業等は、その対極にあるものだと言え そうです。本音を出すと周りが「えーーーっ!なんてこと言うの?」などといった反応はなくしていく必要があると 思います。そうしたことの繰り返しにより、本音が語れない・自分を表現できない人に育て上げられ、おしまいには 自己肯定感の低い人になってしまうのではないかと考えさせられるお言葉でした。
〇〈「できてあたりまえ。」「規律を守ることがふつう。」「守れない者は特別(な存在)」という発想から抜け出さなく てはいけません。〉学校では、そういったものの見方・考え方をしてしまいがちです。勝手に線を引き、そこまで達し ていないと失格!とばかりに子どもを追い詰めてしまう。そのようなことをしようとしてしまっていることに気づか なくてはいけないと思います。そのためにも「これって当たり前なの?」とあらゆることを問い直すことが大切だと 感じました。
〇〈教師に必要な力は「人の力を活用する力」です。これを身につければ怖いもの なしです。手が足りない、と感じたらすぐに助けを求める。一人でかかえ込んでい る暇はないのです。〉そのためにもいろんなつながりを、いろんな場で持っておか なくてはいけないんですよね。人と関わることの重要性を改めて認識するお言葉で した。
以上のような学びをさせていただきました。今後の学校運営に生かせる内容でしたが、どれだけ生かせるかは、私の 力量次第です。精一杯努力はしたいと思いますので、お見守りいただければ幸いです。
今後の予定(6月 21日~7月 2日)
日 曜 行事等 日 曜 行事等
21 月 5時間授業 28 月 5 時間授業
22 火 花クラブ(花クラブ会員) 29 火 23 水 児童集会(中緑総会) 30 水
24 木 1 木 5時間授業 (校内研修)
25 金 児童引き渡し訓練(水防) 5時間授業 2 金 委員会活動