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(図-1) 偏荷重状態

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Academic year: 2022

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(1)Ⅵ− 4. 第38回土木学会関東支部技術研究発表会. 軌陸車安全支援システムの開発 JR東日本 正会員 ○武井 JR東日本. 那須. 潤 政顕. 1.はじめに 鉄道工事では、軌道上での作業や、重量物の運搬・人力移動において材料搬入出が不可能な箇所での作業時 に、軌道上も走行できる自動車(以下,軌陸車)を使用し、作業を行っている。本稿では、軌陸車走行時の触車 事故や脱輪事故防止のため、安全性向上について取組んだ内容について報告する。 2.現状と課題 現在、軌陸車の周辺確認や積載状況は誘導員や工事管理者が実施し、人間 の注意力のみに頼った体制で行っている。過去には軌陸車後方での挟まれ事 故や、積荷の偏荷重による脱輪が発生している。背景には、①軌陸車後方の 死角をカバー出来ない事、②土木工事では不定形、重量不明の建設材料、撤 偏荷重. 去材料等を軌陸車で運搬する場合、車両重量が測定できず、過積載、偏った. (図-1) 偏荷重状態. 積載状態になり、走行不能となることがある。その際、重量物の積載超過や 左右軸重の偏荷重状態は、目視とならざるを得ず、詳細に把握することは困. 難な事が挙げられる。このように、人間の注意力・判断力には限界がある中で、どのように安全性を向上させ るかが課題である。 3.システム構築によるハード対策の検討 前述の課題を解決するために、人間の注意力・判断力のみに頼らない方法として、後方の死角や偏荷重を自 動的に検知するシステム(ハード対策)を構築する事を検討した。以下に、軌陸車後方の触車防止として「後 方監視レーザー測定システム」、偏荷重把握として「偏荷重検知装置システム」の概要を示す。 3-1 後方監視レーザー測定システム. 軌陸車後方. 車両後方にレーザー測定センサー(レーザースキャン式測定センサー) を設け、後方の安全確認を補助するシステムである。監視レーザー測定シ ステムは、(図-2)のように任意の範囲を設定し、障害物を検知するシステ ムである。1.レーザーより発光をする。2.発光されたレーザーが測定対象 物に照射される。3.照射された距離を三角測量を応用し距離を測定する。. 任意の範囲を レーザーで障害物を検知 設定可能. 4.設定した距離を支障する事により障害物を検知する。. (図-2)監視レーザーシステム. 3-2 偏荷重検知装置 鉄輪に与える荷台の重量を検知し管理することで、偏荷重による脱輪事 軌陸車荷台. 故等を未然に防止する装置である。偏荷重検知装置は、(図-3)のように左 右に設置された装置が、片荷状態での左右の歪量を測定し、その数値によ って注意喚起を促すシステムである。測距方法は 3-1 と同様だが、4.セン. センサー センサー レーザーにより、 センサーとレールの距離を測定 ※左右の差により、偏荷重を検知. サーを軌陸車荷台の左右に設置し、左右レールの距離の差異を検出するこ とで、偏荷重状態を把握し、注意喚起を促すシステムである。. (図-3) 偏荷重検知装置概要図. キーワード 連絡先 〒101-0014. 東京都千代田区外神田 1-17-4. JR 東日本. 東京支社東京土木技術センター TEL03-3257-1693.

(2) Ⅵ− 4. 第38回土木学会関東支部技術研究発表会. 4.実証試験 4-1 軌陸車制動距離試験 後方監視範囲を決定するために、軌陸車制動距離の. 表-1. 試験を行った。後方監視レーザー測定システムには、. レール湿潤状態(ブレーキ操作・・・1 回踏み込んだ状態保持). キーエンス社製の LMS211 を採用した。採用した理由. 積載=0kg. 10km/h 15km/h 20km/h 25km/h 10km/h 15km/h 20km/h 25km/h. としては線路並行方向は最大で 80m までの距離が測定 可能で、線路直角方向も任意の範囲を設定可能な事か ら、今回目的とする監視範囲を充分カバーできると考 えたからである。試験内容としては、レール湿潤状態、. 積載=2220kg(最大積載量). 表-1. 1 回目. 1.8. 4.3. 7.0. 9.0. 2.3. 5.2. 10.1. 12.6. 2 回目. 2.6. 4.0. 6.7. 7.3. 2.5. 5.5. 9.5. 14.8. 3 回目. -. -. -. -. -. -. -. 11.2. 平均. 2.2. 4.2. 6.9. 8.2. 2.4. 5.4. 9.8. 12.9. 無積載状態と、最大積載量状態での制動距離を各スピ ード毎に実施した。その結果、表-1 の通り最大制動距離である 12.9m(積載 2,220 ㎏、25 ㎞/h)まで管理でき れば良いので、後方検知範囲は安全率 1.3 倍を考慮して、16m~18m(12.9×1.3)内で設定する事が最適である。 この設定値で管理する事で、車両後方の安全を確保できるシステムとして活用できる事が判明した。 4-2 偏荷重試験 今回のシステムは、歪量を測定する為、荷重と歪量の関係を確認する事とした。(図-4)のように、軌陸車左 側に荷重を 0.1t~1.0t まで載荷し、各荷重状態で左右の歪量を測定した。表-2 のように 0.3t 載荷以降、1.0t 載荷まで歪量は進行せず、ほぼ一定となる事が 荷重. 判明した。その結果、左右のバランス変化が顕. 表-2 載荷重試験での歪量(㎜). 著に現れている 0.3t の差が生じた場合を基準と. 8 6. って、0.3t の差が生じた場合を危険喚起、その 50%の 0.15t の差が生じた時を注意喚起にするな. 左. 軌陸車後部. 歪量. 右. 歪量. 変化量. して、偏荷重の判定を行う事が最適である。よ. 0. 量. (図-4) 図-3 断面図 断面図. どして、偏荷重を管理する事で、脱輪事故の防. 4. 歪 2. -2 -4 -6 0.0. 止について安全性の向上に繋がると考える。 5. 0.1. 0.3. 0.5. 0.7. 0.8. 1.0. 荷重(t). まとめ. 今回は、①後方監視レーザーシステム、②偏荷重検知装置の実証試験を行うことで、システムを樹立し直線 区間では、実用化が可能である事を確認した。その結果、①軌陸車後方の触車防止、②偏荷重による脱輪事故 防止について、人のみの注意力・判断力によらず、補助手段としてのシステム(ハード対策)により、安全性 が向上することを確認した。 今回のシステムは、現段階では直線区間でのみの対応であり、勾配区間・曲線区間・カントなど、今後も様々 なシチュエーションでのフィールド試験を実施して検証を行っていく予定である。 脱輪のメカニズムについては、今回実証した左右の荷重差だけではなく、軌陸車の速度、遠心力、風荷重等 とも密接にかかわっており、今後検討を行っていく予定である。 今後とも、更なる軌陸車安全支援システムの精度向上に向けて取り組み、安全性を向上することで、事故防 止に取り組んでく所存である。.

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