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自動化された岩石用多段階三軸試験の導入について

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Academic year: 2022

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(1)

軸載荷

制御 封圧

載荷フレーム 軸アクチュエータ

3軸セル

封圧発生装置

制御装置

制御 コンピュータ ピーク検知

コンピュータ データ

トリガー

自動化された岩石用多段階三軸試験の導入について

株式会社フジタ  正会員  野間 達也 加藤 卓朗       三井建設㈱ 

正会員 

木山 保

1.はじめに  

 筆者らの一人は、自動化された岩石用多段階三軸圧縮試験法(以下 MST 法)の開発に取り組んでいる1)もの の、いまだに標準化された試験法として確立されたとはいいがたい。これは、この試験法を採用した機関が他 に無く、蓄積されたデータが少ないことに帰因している。 

 本報では、開発した MST 法を他の試験機に導入し、本法の有効性を確認するとともに、自動化への精度につ いての検証を行った結果について述べる。 

2.試験装置 

 図.1に今回導入した三軸試験装置を示す。

載荷装置は、最大軸荷重 1,000kN、最大封圧 70MPa と既報の装置と比較して劣るものの、制 御系は全てディジタルサーボコントロールと なっており、今回実施した最大封圧 25MPa 程 度までの載荷には実用上問題はない。封圧媒 体としては鉱油を使用しており、三軸セル内 の供試体にはテフロン系熱収縮チューブを用 いて被覆し、その外側に軸・周方向変位計を 取り付けており、さらに軸力計もセル内に設 置している。供試体試験時の軸荷重・封圧・

軸変位・周方向変位等は全て制御装置を経て

制御コンピュータに取り込まれ、この結果よりサーボ弁にフィードバック する制御系としている。 

 また、この計測結果をピーク検知コンピュータに送り、後述する条件に 該当した段階でピーク検知コンピュータは制御コンピュータに信号を送る ことにより、次のステップに進む。 

 今回の多段階三軸試験の応力経路を図.2に示すが、既報と同様に、最 大主応力差と判断した段階で直ちに所定の封圧まで上昇させる方法(以下 Cont)と、最大主応力差と判断した段階でいったん軸圧を解放し、所定の 封圧とした後再度軸圧を載荷する方法(以下 Step)の両者の比較を行った。 

3.制御方法 

 今回の試験に用いた供試体は稲田花崗岩であるが、稲田花崗岩は Class

Ⅱに属しており、通常の軸変位制御では最大主応力差後に不安定な挙動を 示すことが予想される。このため、軸方向の制御方法としてはこれまでに も実績がある周変位計を用いた定横ひずみ速度制御を採用した。 

 最大主応力に至ったという判断は、軸差応力と横ひずみの増分の比(応力−横ひずみ曲線の勾配)に着目し、 

 キーワード 多段階三軸試験 岩石 自動化 

 連絡先   〒243‑0125 厚木市小野 2025‑1 TEL046‑250‑7095 FAX 046‑250‑7139 

3軸セル 供試体

軸力計

軸変位計 周変位計

図.1 試験装置

cont step σ1=σ3

最大主応力σ1

最小主応力σ3

図.2 応力経路

土木学会第57回年次学術講演会(平成14年9月)

‑891‑

III‑446

(2)

基本的にはこの比が若干負となった瞬間(dσ/d ε=‑0.001)を次のステップへの変化点とした。た だし、多段階三軸試験の場合、この最大主応力差 の判断が重要となる。このため、比較として主応 力差の増加が無くなった瞬間(dσ/dε=0)におけ る点を次のステップへの変化点とし、両者の差を 検証した。なお、今回の試験では、封圧を 5MPa より開始し、最大主応力差を確認後 5MPa ずつ上昇 させ、25MPa の段階で終了とした。 

4.試験結果  

 図.3に Cont、図.4に Step によるによる主 応力差−軸・周方向ひずみ曲線を示す。両者とも、

最大主応力差時の挙動に不安定な点は認められず、

導入した制御方法が正常に作動している。 

 次に、Cont と Step の強度に及ぼす影響を検討するため、

通常の三軸試験結果(以下 SST 法)との比較を行った結果を図.5に示す。ここで、この図は供試体の個体差 による強度差を補正するため、 各供試体の封圧 5MPa における最大主応力差を 1 とし、封圧の増加に対する最 大主応力差の増加率として無次元化している。また、‑1 は dσ/dε=‑0.001、0 は dσ/dε=0 における制御を 意味している。これより、SST と Step はほぼ一致しているのに比較して、Cont は高封圧になると若干最大主 応力差が低下する傾向が認められる。また、最大主応力時の判断による差は、ほとんど認められない。これら の結果は、既報の試験装置結果とほぼ一致している。 

5.おわりに 

 自動化された岩石用多段階三軸圧縮試験機を新たに導入することを試みた結果、良好な結果が得られ、本手 法の有効性が確認できた。今後は、さらにデータの蓄積に取り組む予定である。 

(参考文献)1)木山他:硬岩の多段階三軸圧縮試験−試験法の確立と有効性について−、岩の一軸および三軸 圧縮試験の方法と適用に関するシンポジウム、地盤工学会、pp.107〜112、1998. 

0 100 200 300 400 500

‑6000‑4000‑2000 0 2000 4000 6000 8000 10000 0 100 200 300 400 500

Differential Stress (MPa)

Axial Strain (μ) Lateral Strain (μ)

σ3 = 5 MPa 10 MPa

15 MPa 20 MPa

25 MPa

0 100 200 300 400 500

0 100 200 300 400 500

‑6000‑4000‑2000 0 2000 4000 6000 8000 10000

Differential Stress (MPa)

Axial Strain (μ) Lateral Strain (μ)

σ3 = 5 MPa 10 MPa

15 MPa 20 MPa

25 MPa

図.3 Cont による試験結果 

1 1.1 1.2 1.3 1.4 1.5 1.6

5 10 15 20 25 30

step‑1 step0 cont‑1 cont0 SST

1 1.1 1.2 1.3 1.4 1.5 1.6

Ratio for Confining Pressure Increasing

Confining Pressure (MPa) 図.5 各試験における封圧の増加と     最大主応力差の関係

図.4 Step による試験結果 

土木学会第57回年次学術講演会(平成14年9月)

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III‑446

参照

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