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ひずみ可視化シートを用いた曲げ載荷試験におけるひずみ測定

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Academic year: 2022

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ひずみ可視化シートを用いた曲げ載荷試験におけるひずみ測定

㈱計測リサーチコンサルタント 正会員 ○梅本 秀二 非会員 大畑 秀之

㈱計測リサーチコンサルタント 非会員 宮本 則幸 正会員 岡本 卓慈 広島大学大学院工学研究科 非会員 高木 健 広島大学大学院工学研究科 正会員 藤井 堅

1.はじめに

構造部材の応力計測では,一般的にひずみゲージ のような電気式のセンサが用いられる.そのような センサを多点に設置する場合,各測点への電源供給 と測定データを有線あるいは無線によって伝送しな ければならない.そのため,計測システムの規模が 大きくなり,コストが増加する傾向にある.この問 題を解決するために,我々は,アンプ,信号線,ひ ずみゲージのような電気的な要素を使用せず,ひず み量に応じた文字や模様を表示することができるひ ずみ可視化シートを開発した1).図-1にひずみ可視化 シートの概念を示す.このシートは,目視で概略の ひずみ情報を得ることができ,ひずみの正確な数値 は,シートのデジタル画像から得ることができる.

本論文では,このひずみ可視化シートの構造部材へ の適用性を確認するために実施した検証実験の概要 と検証結果について報告する.

2.ひずみ可視化シート

図-2 に開発した2種類のひずみ可視化シート

(SheetⅠ・SheetⅡ)を示す.SheetⅠは,線格子 と文字格子(数字)で構成されている.SheetⅡも同 様に線格子と文字格子で構成されているが,文字格 子を目盛状に配置し,ひずみの変化量を直読できる 構造としたひずみ可視化シートである.ともに基準 長さL=50mmに設定した.

3.曲げ載荷試験

試験では,幅150mm,高さ300mm,長さ4300mm のI型鋼を供試体とした.支点間距離は4000mm,

支承は両側ローラー支承である.載荷点は,供試体 中央から両側に500mmの位置とし,2点載荷とした.

供試体の中央直下には,ひずみ可視化シートの計測 用にデジタルビデオカメラを供試体から約 30cm 離 し,正対するように設置した.また,ひずみ可視化 キーワード モアレ縞,ひずみ,可視化,維持管理

連絡先 732-0033 広島県広島市東区福田 1 丁目 665-1 ㈱計測リサーチコンサルタント TEL 082-899-5472 図-2 試験に用いたひずみ可視化シート

図-1 ひずみ可視化シートの概念

基準長さL=50 mm SheetⅡ

SheetⅠ

供試体

SheetⅡ

ひずみゲージ

(単軸)

SheetⅠ

図-3 センサの配置

多点計測

遠隔地

画像処理

カメラ+望遠レンズ ひずみは約100με

視覚的な評価+ひずみ測定

土木学会第67回年次学術講演会(平成24年9月)

‑499‑

Ⅵ‑250

(2)

シート(SheetⅠ・SheetⅡ)および比較対象とするひ ずみゲージを供試体中央の下フランジにそれぞれ配 置した.センサの配置を図-3 に示す.ひずみ可視化 シートの撮影画像は,リアルタイム画像解析装置(図 -4)により処理し,ひずみを算出した.なお,載荷 ステップは10 kNとし,150 kNまで載荷した.

4.試験結果

(1)ひずみゲージとの比較

荷重とひずみ可視化シート(SheetⅠ)から得られ たひずみの関係を図-5 に示す.また,ひずみゲージ とひずみ可視化シートの差を併記する.荷重とひず みの関係は,除荷直後を除き,載荷時,除荷時とも に直線性を示している.ひずみゲージとひずみ可視 化シートの差は最大30 μεであり,曲げひずみに対 しても概ね精度良く測定できることが検証できた.

(2)ひずみの可視化

図-6 にひずみ可視化シートの画像を示す.また,

発生ひずみと SheetⅠのモアレ縞(文字格子)の関 係を表-1に,発生ひずみと SheetⅡのモアレ縞(文 字格子)の関係を表-2 にそれぞれ整理する.Sheet

Ⅰは,概ね200 με毎に文字格子(数字)が1つ増え ることが確認できた.また,SheetⅡは,概ね200 με 毎に文字格子(目盛)が消え,発生ひずみ800 μεに 対し,目盛は1000μ~200μに変化すること(測定ひ ずみ800 με)が確認できた.

4.おわりに

我々は,ひずみゲージのような電気的な要素を使 用せず,無電源で,ひずみ量に応じた文字や模様を 表示することができる,モアレ縞の原理を用いたひ ずみ可視化シートを開発・検証した.その結果,ひ ずみ可視化シートによって,概略のひずみ情報を可 視化できることが確認できた.また,非接触で得ら れたシート画像を画像処理することによって,ひず みゲージとほぼ同等の正確なひずみ量を得ることが 確認できた.以上のことから,ひずみ可視化シート は,構造物の変状をとらえることのできる有効なツ ールとなり得ると考える.今後もさらに測定精度お よび視認性の向上に努めていく予定である.

参考文献

1)梅本ら:モアレ縞を用いたひずみ可視化シートの 開発,土木学会第 66 回年次学術講演会,pp.509-510,

2011

図-5 試験結果

図-4 リアルタイム画像解析装置

図-6 ひずみ可視化シート画像

-2 SheetⅡの文字格子の変化の様子

表-1 SheetⅠの文字格子の変化の様子

0 με 800 με

発生ひずみ モアレ縞(文字格子)

0

με 1 2 3 4 5 6

200

με 1 2 3 4 5 6

400

με 1 2 3 4 5 6

600

με 1 2 3 4 5 6

800

με 1 2 3 4 5 6

発生ひずみ モアレ縞(文字格子)

0

με

1000μ 800μ 600μ 400μ 200μ 0μ 200

με

1000μ 800μ 600μ 400μ 200μ 0μ 400

με

1000μ 800μ 600μ 400μ 200μ 0μ 600

με

1000μ 800μ 600μ 400μ 200μ 0μ 800

με

1000μ 800μ 600μ 400μ 200μ 0μ

SheetⅡ SheetⅠ

SheetⅡ SheetⅠ

-200 -160 -120 -80 -40 0 40 80 120 160 200

0 200 400 600 800 1000

0.0 50.0 100.0 150.0

ひずみージとの差ε (x10-6)

ひずε (x10-6)

載荷荷重 (kN)

ひずみ可視化シート (載荷)

ひずみ可視化シート (除荷)

ひずみゲージとの差 (載荷) ひずみゲージとの差 (除荷)

土木学会第67回年次学術講演会(平成24年9月)

‑500‑

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参照

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