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学生用 小坂研

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Academic year: 2017

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(1)

1.ひずみゲージの原理

 金属材料は、その金属固有の抵抗値を持っているので、外部から引張力(圧縮力)を加え られると伸縮し、その抵抗値は増加、減少する。金属材料にひずみが加えられたとき R だっ た抵抗値が⊿R だけ変化したとすれば、次の関係が成り立つ。

 

 

S

S K

L K L R

R

KS はゲージ率といい、ひずみゲージの感度を表す係数で、一般的に使われている銅・ニッ ケル系、ニッケル・クロム系合金はほぼ 2 である。

2.ひずみゲージの構造

      図 1 ひずみゲージの構造

ひずみゲージを被測定箇所に専用接着剤で接着する。被測定箇所に発生したひずみは、ひ ずみゲージのベースを介してひずみ受感部に伝達される。ひずみを精度よく測定するため には、被測定材料・使用温度など使用条件に合ったひずみゲージと接着剤を選択する必要 がある。

(2)

3.ひずみゲージの結線法

 ひずみゲージでブリッジ回路を構成する場合、測定方法に応じて 1、2、4 ゲージ法がある。

(1)1 ゲージ法

 ブリッジ回路の一辺にひずみゲージが、ほかの三辺に固定抵抗が接続される回路。この方 式は一般の応力・ひずみ測定に簡便なため、広く使われているが、図 4-1 の 1 ゲージ 2 線式 ではリード線の影響を大きく受けるため、温度変化の大きい場合やリード線が長くなる場 合には、図 4-2 の 1 ゲージ 3 線式を使用しなければならない。

     図 2 1 ゲージ法を用いた回路

(2)2 ゲージ法

 ブリッジ回路の二辺にひずみゲージが、ほかの二辺に固定抵抗が接続される回路。2枚の ひずみゲージのうち 1 枚をアクティブゲージ、他の 1 枚を温度補償用のダミーゲージとする アクティブ・ダミー法(図 5-1)や 2 枚ともアクティブゲージとする 2 アクティブ法がある。 2アクティブ法は、測定対象以外のひずみ成分の除去などに使われるが、測定目的によって 図 5-1 や図 5-2 の 2 通りの接続がとれる。

     図 3 2 ゲージ法を用いた回路

(3)4 ゲージ法

(3)

 ブリッジ回路の各辺がすべてひずみゲージで構成される回路(図 6)。この回路は、変換 器(センサ)製作時の出力を大きくしたり、温度補償を向上させる。また、測定対象以外の ひずみ成分の除去などに使われる。

    図 4 4 ゲージ法を用いた回路

4.実験で用いるひずみゲージの仕様

(1) ひずみゲージ

    ひずみゲージは,メーカー型番 FLA-5-11-5LT を用いる.

    

      図 5 FLA-5-11-5LT

     

      図 6 ゲージ部分

(4)

表 1 FLA-5-11-5LT の仕様

項目 仕様 単位

ゲージ長 5 mm

ゲージ幅 1.5 mm

ベース長 10 mm

ベース幅 3 mm

抵抗値 120 Ω

リード線の長さ 3線 5m 付き m

(2)ひずみゲージアンプ

ひずみゲージの信号は非常に微小なため,信号を増幅させるために型番 SGI-100A のひずみゲージアンプを用いる.

   図 7 ひずみゲージアンプ

(5)

表 2 SGI-100A の仕様

項目 仕様

測定対象 ひずみゲージ、ひずみゲージ式変換器

測定チャネル数 1点

適用ゲージ抵抗 1ゲージ法   120Ω

2ゲージ法   60~1000Ω(ただし対辺 2 アクティブゲージ法は不可) 4ゲージ法   120~1000Ω

ブリッジ電圧 2V DC

測定範囲 ±2000×10-6ひずみ(±1mV/V)

零点調整範囲 ±2000×10-6ひずみ ただし 4 ゲージ法 120Ω の場合に限る

(ゲージ抵抗値が 120Ω 以外の場合、調整範囲は変動する) 応答周波数特性 DC~100Hz(-3dB±1dB)

表示 液晶表示   -1999~1999(単位:×10-6ひずみ) 電源ランプ 

 電源 ON/OFF モニタ(電源電圧が 7V 以下になると消える) 電圧出力 出力:±1.0V/±2000×10-6ひずみ  負荷抵抗 5kΩ 以上

電源 積層 9V 電池×1 本(006P)  (アルカリ電池で約 8 時間稼動) 消費電流 30mA以下(4 ゲージ 120Ω 接続時)

使用温湿度範囲 5~40℃、20~80%RH(ただし結露しないこと)

外形寸法 120mm(W)×80mm(D)

(3) 差動増幅器

(6)

ひずみゲージアンプを用いても信号が小さく,さらに増幅する必要がある場合,差 動増幅器(増幅率 10 倍)を使用する.

図 8 差動増幅器

5.実験方法

   (1)ひずみゲージアンプ

     入力端子にひずみゲージと短絡線を接続,出力端子の+端子に差動増幅器の      入力を接続し,-端子にグラウンドを接続する.電源には 9V の電池を接続する.    (2)差動増幅器

     定電圧電源には 5V,入力端子にはひずみゲージアンプの出力端子を接続し,出力 端子は A/D ボードに接続する.

定電圧電源 入 力

出 力

(7)

6.部品表

 ひずみゲージ FLA-5-11-5LT×1 ひずみゲージアンプ SGI-100A×1 9V電池×1

差動増幅回路

 ・ユニバーサル基板×1

・オペアンプ LM358N×1

・コネクタ×3

・金属皮膜抵抗 1kΩ:誤差±1%×4         10kΩ:誤差±1%×4

参考 URL

ひずみゲージとは

http://www.kyowa-ei.co.jp/support/technical/info/strain_gages.html ひずみゲージの結線法

http://www.kyowa-ei.co.jp/support/technical/info/sg_04.html ひずみゲージブリッジの組み方例

http://www.kyowa-ei.co.jp/support/technical/pdf/straingage_bridge.pdf ひずみゲージの接着法と防湿処理の一例

http://www.kyowa-ei.co.jp/support/technical/memo/glue.html 教材用ひずみゲージアンプ

http://www.kyowa-ei.co.jp/japanese/e-shop/sgi100a_2.htm RS Mobile

http://jp.rs-online.com/mobile/search/searchBrowseAction.html? method=getProduct&R=5005959

(8)

ひずみゲージマニュアル

目次

1.ひずみゲージの原理・・・P.1 2.ひずみゲージの構造・・・P.1 3.ひずみゲージの結線法・・・P.2

4.実験で用いるひずみゲージの仕様・・・P.3 5.実験で用いるひずみゲージの結線法・・・P.6 6.部品表・・・P.7

表 1 FLA-5-11-5LT の仕様 項目 仕様 単位 ゲージ長 5 mm ゲージ幅 1.5 mm ベース長 10 mm ベース幅 3 mm 抵抗値 120 Ω リード線の長さ 3 線 5m 付き m (2)ひずみゲージアンプ ひずみゲージの信号は非常に微小なため,信号を増幅させるために型番 SGI-100A のひずみゲージアンプを用いる

参照

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