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情報化社会の課題

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Academic year: 2021

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(1)情報化社 会 の課題 森 Issues. Relating. to. Information Yoshiaki. 要. 光 義. 昭 Technology. and. Society. Morimitsu. 旨 現 代社 会 を 表現 す る言 葉 の一 っ と して情 報 社 会 と称 して い るが 、 目ま ぐ る し く変 化 す る社 会. に対 応 す るた め に は学 校 教 育 の場 に お い て も、従 来 か ら行 わ れ て きた教 育 に対 して の変 革 が求 め られ て い る。 そ の 中 で もIT産. 業 に 伴 う情 報 の 発 展 は コ ン ピ ュー ター や そ の周 辺 機 器 の 開 発. が進 み、 人 々 は そ れ らの操 作 の 仕方 を学 習 す る こ とに追 わ れ て い る状 態 で あ る。 次 か ら次 に 商 品 の 開発 が進 め られ て い く と、 青 少 年 た ち は情 報 に っ い て の正 しい知 識 や理 解 を得 る こ とに追 い っ い て い く こ とが で きず に、 た だ 目新 しい 商 品 へ と関心 が寄 せ られ る こ とに な って い る。 本 研 究 で は そ の方 法 と して、 大 学1年 生 男女(教 職 課 程 科 目履 修者)に 対 して 質 問紙 に よ る ア ンケ ー ト調 査 を 行 う。 現 代 の若 者 の携 帯 電 話 を 中心 に据 え て そ れ らの 関連 性 の実 態 を把 握 す る こ とに よ って 、現 代 の青 少 年 の情 報 に 関 わ る課 題 を分 析 し、情 報 化社 会 を どの様 に捉 え 、 展 望 や課 題 性 を どの様 な認 識 を も って ス タ ンス を取 って い るか 、 ま た 、携 帯 電 話 に対 す る理 解 や 認 識 、携 帯 電 話 が 日常 の生 活 に どの様 な影 響 を与 え て い るか 、 さ らに 、 今後 の教 育 の在 り方 等 に つ い て研 究 す る。 調 査 結 果 か ら見 え て くる もの は、 携 帯電 話 は ほ とん どが 高 校生 まで に保護 者 か ら買 って も らっ て持 って い る。 携 帯 電 話 を持 った動 機 と して は友 人 が持 って い るの で とい う何 とな く とい う状 況 で あ る。1ヶ 月 間 の携 帯 電 話 の使 用 料 は5,000円 以 上 ∼10,000円 未 満 が も っ と も多 い。 ま た、 使 用 して い る回 数 も3回 か ら5回 辺 りに集 中 して お り、 中 に は11回 以 上 とい うの も あ り、 時 間 的 に も1時 間程 度 使 って い る とい う状 況 で あ る。 した が って 、経 費 もか な りの高 額 に な って い る。 最 近 の若 者 の活 字 文 化離 れ が指 摘 され て い るが 、手 紙 を書 く とい う生 活 経 験 も少 な く、 手 紙 を 書 く形 式 や手 紙 に 用 い られ る用 語 等 の理 解 も十 分 で は な い。 ま た 、 新 聞 、 小 説(本)、 雑 誌 な どを読 む 習慣 も身 に付 い て い な い。 情 報 社 会 に お け る情 報 機 器(マ. ス ・メ デ ィア)に 対 す る認 識 と して は、 そ の機 器 に対 す る生. 産性 や 目的 の正 の効 果 と負 の効 果 の両 側 面 を十 分 に捉 え る こ とが で きな い で い る。 特 に、 情 報 機 器(携 帯Eメ. ー ル)の 利 点 と して、 人 と直接 会 わ な い で連 絡 が取 れ るか ら便 利 で あ る と認. 識 して い る こ とに対 して は多 くの課 題 が あ るよ うに思 わ れ る。 した が って 、情 報 や情 報 機 器 に つ い て の学 習 の 在 り方 と して 、 パ ソ コ ンの 使 い方(操 作 の 仕方)の 学 習 や実 際 に学 習 課 題 の 解 決 の た め の ソ フ トを使 った 学 習 や 教 科 の学 習 は行 って い るが 、 これ か らは、 「情 報 機 器 が産 業 社 会 や 日常 生 活 に どの様 な豊 か さや危 機 を もた ら して い るか」 とい う観 点 で の 「情 報 」 に 関 す. 45.

(2) る学 習 の カ リキ ュ ラム編 成 が重 要 な課 題 とな って く る。 機 器 の取 り扱 い方 の 習得 は言 うま で も な い が、 新 しい学 力観 に立 った情 報 教 育 の 在 り方 が 幅 広 く求 め られ る こ とに な る。. キ ー ワー ド 情報社 会. 1.は. メ デ ィア. 携 帯 電 話E一. メール. パ ソコン. コ ミュニ ケ ー シ ョン. 情報教育. じめ に. 今 、 人 々 は現 代 社 会 を 国 際社 会、 福 祉 社 会、 情 報 社 会、 環 境 ・資源 保 護 社 会 な ど と称 して い る。 そ の 中 で も、IT産. 業 に お い て情 報 機 器 の一 つ で あ る コ ン ピ ュー ター や そ の 周辺 機 器 の 開. 発 が進 み 、人 々 は そ れ らの操 作 の 仕方 を訓 練 す る こ とに追 わ れ て い る状 態 で あ る。 情 報 機 器 の 開 発 は 日進 月歩 な らず分 進 時歩 とい う新 しい言 葉 が生 ま れ る程 の勢 い で進 ん で い る。 した が っ て 、新 しい機 器 の 使 い方 を 習 得 した 時 は す で に さ らに新 しい機 器 が世 間 に 出 回 って い る とい う 状 態 で あ る。 例 え ば携 帯 電 話 も当初 はPHSか. ら始 ま った が、 そ の 時 は 当然 人 との 会話 の み で. あ った。 しか し開発 が進 み情 報 を発 信 す るた め の サ イ トが っ く られ た。 当初 は天 気予 報 、 交 通 情 報 な どが主 体 で あ った が最 近 で は 出 会 い 系 サ イ トな どに み られ るよ うな青 少 年 に悪 影 響 を与 え るよ うな もの ま で 存 在 して い る。 一 方 、 経 済 の観 点 か ら見 て み る と、 商 品 に付 加 価 値 を っ け るた め に カ メ ラや ラ ジオ を 付 け た り、 着 信 の メ ロデ ィー(着 信 メ ロ)に 工 夫 を加 え た り、 ゲ ー ム や メ ー ル の操 作 の しや す さに研 究 が重 ね られ 、 ま た 、販 売 面 で は携 帯 電 話 の 使用 料 の割 引制 度 を導 入 した り しな が ら加 入者 獲 得 に 力 を注 い で い る。 した が って 、 この よ うに次 か ら次 に 商 品 の 開発 が進 め られ て い く と、青 少年 た ち は情 報 に っ い て の正 しい知 識 や理 解 を得 る こ とに追 い っ い て い く こ とが で きず に、 た だ 目新 しい 商 品 へ と関心 が寄 せ られ る こ とに な って い る。 そ こで、 本研 究 で は現 代 の青 少 年 の携 帯 電 話 を 中心 に据 え、 そ れ らの 関連 性 の実 態 を把 握 す る こ とに よ って、 情 報 化 社 会 を どの様 に捉 え、 展望 や課 題 性 を どの様 な認 識 を も って ス タ ンス を取 って い るか、 さ らに、 携 帯 電 話 に対 す る理 解 や認 識 、 携 帯 電 話 が 日常 の生 活 に どの様 な影 響 を与 え て い るか とい う こ とに っ い て研 究 す る。. 2.調. 査 の概 要. 調査方法. 質 問紙 に よ るア ンケ ー ト調 査. 対 象者. 大 学1年 生 男女(主. と して教 職 課 程 科 目履修 者). 対 象者 数368人 調 査 時期. 平 成16年7月. 表 中 の数 字 の単 位. 3.携 (1)携. パ ー セ ン ト(%). 帯 電 話 等 に 関 す る 調 査 の 集 計 と考 察 帯 電 話 を持 っ た時 期. 携 帯 電 話 を何 時手 に した か とい う こ とに っ い て は高 等 学 校1年 生 の 時 が最 も多 い。 携 帯 電 話. 46.

(3) を 買 った動 機 や理 由 は高 等 学 校 の入 学 祝 い や高 校 生 に な った記 念 に と保 護 者 か らの プ レゼ ン ト が最 も多 い。 今 回 の調 査 対 象者 に っ い て は 小学 生 の 時 に携 帯 電 話 を持 った とい う者 は な い。 中 学 生 で す で に25.1%と1/4の. 者 が持 って お り、 高 校 生(全 学 年 の 合 計)が71.8%で. 最 も多 く、. ほ とん どが この時 期 に所 有 して い る と見 て よ い。 ま た大 学 生 に な って 持 った 者 は わず か に3.1 %に 過 ぎな い。 表1携 帯電話を持った時期(%). 時. 期. 割. 合. 小 学 生. 0.0. 中 学 生. 25.1. 高校1年. 48.2. 高校2年. 11.8. 高校3年. 11.8. 大学1年. 3.1. 現 在 の 中 学 校 に お け る情 報 教 育 に 関 す る学 習 は パ ソ コ ン ソ フ トに よ る学 習 支 援 ソ フ トを 使 っ て の 学 習 が 中 心 に な っ て い る。 パ ソ コ ン の 使 い 方 が 中 心 と な っ て い る の で 、 情 報 に 関 わ っ て 出 て 来 る諸 々 の 問 題 を 考 え る よ う な 学 習 は 十 分 で は な い 。 し た が っ て 、 例 え ば サ イ ト、 迷 惑 メ ー ル 、090金. 融 な ど 、 携 帯 電 話 か ら派 生 し て く る 問 題 を 教 科 の 学 習 場 面 で 取 り上 げ る と い う よ う. な こ と は な い 。 そ こ で 、 特 別 活 動 や 道 徳 、 総 合 的 な 学 習 の 時 間 な ど で こ の よ う な 内 容 の カ リキ ュ ラ ム を 編 成 して 、 発 展 して い る情 報 機 器 に 対 す る認 識 を 深 め る よ う な 学 習 を し て い か な け れ ば な らな い。 (2)携. 帯 電 話 を持 っ た動 機. 携 帯 電 話 に は 様 々 な 機 能 が 付 加 さ れ て い る。 本 来 は 言 葉 の 伝 達 手 段 で あ る が 、 最 近 で は メ ー ル 、 カ メ ラ、 ラ ジ オ 、 テ レ ビ、 ナ ビゲ ー シ ョ ン、 レ コ ー ダ ー 、 家 庭 用 電 気 製 品 の リモ コ ン ス イ ッ チ な ど 、 モ バ イ ル と し て の 機 能 を 備 え た も の が 中 心 と な っ て い る 。(表2は 調 査 対 象 者 数 に 対 す る割 合 で 表 す 。). 表2携. 帯 電 話 を 持 った 動 機(%). 動. 機. 割. 合. 家 族 か ら連 絡 の た め に持 た され た. 54.3. 友 人 と話 が した い と思 っ た. 52.0. 友 人 が メ ー ル を して い る の を 見 て. 77.8. 友 人 が 持 って い る ので. 33.8. 何 とな く. 12.6. そ の他. 4.7. 47. 複 数 回 答 の た め、.

(4) 調 査 結 果 に よ る と 、 メ ー ル を す る た め が77.8%で. も っ と も多 い が 、 携 帯 電 話 は メ ー ル を す. る た め に 手 に 入 れ た と い う 考 え が 最 も多 い 。 そ の 他 の 理 由 と し て は 、 「保 護 者 か ら部 活 動 の 関 係 で 持 た さ れ た 」、 「友 人 と の 会 話 や 連 絡 」、 「時 代 に 遅 れ る か ら」、 「姉 妹 が 譲 っ て く れ た か ら」 な ど と な っ て い る。 ま た 、 携 帯 電 話 に よ るEメ 表3の. ー ル は現 代 の青 年 に大 い に受 け入 れ られ て い る。. 調 査 結 果 で も 、 携 帯 電 話 の 用 途 に っ い て はEメ. 表3携. 使. ー ル を す る た め が37.4%で. 帯 電 話 の使 用 目 的(%). 用. 目. 的. 割. 合. 人 と連 絡 を と る た め. 31.3. 人 と の会 話 を楽 しむ た め. 19.8 9.9. 情 報 を収 集 す る た め Eメ. ー ル をす る た め. 37.4 1.6. 写真 をとるため. 携 帯 電 話 の 用 途 目 的 と し て はEメ. 最 も多 い 。. ー ル を す る た め が37.4%で. 最 も多 い が 、 そ の 理 由 は 、 通. 常 の 電 話 と し て 使 用 す る場 合 、 直 接 相 手 が 電 話 に 出 な け れ ば 成 立 し な い が 、Eメ. ールであれば. 留 守 電 機 能 的 の 要 素 を 持 っ て い る た め 、 何 時 で も何 処 で も で き る。 そ の た め 気 楽 に 相 手 に 伝 言 す る こ と が で き る と い う考 え が 身 に 付 い て い る。 ま た 、Eメ. ー ル の 利 点 は 情 報 を 相 手 に 速 く伝. え る こ と が で き る点 に あ る が 、 僅 か な 文 字 数 に よ っ て 相 手 に 自分 の 気 持 ち を 伝 え る こ と は 非 常 に 困 難 で あ る。 若 者 の 間 で 流 行 し て い る の が 絵 文 字 と言 わ れ て い る も の で あ る が 、 こ れ を 使 う と一 通 り の 意 思 は 伝 え る こ と は で き る。 し か し 、 誤 解 を 招 く こ と も考 え ら れ る。 手 っ取 り速 い 方 法 で は あ る が 、 そ れ は 文 章 を っ く る と い う こ と で は な い た め で あ る。 人 が 他 の 人 へ 自分 の 意 思 や 気 持 ち を 伝 え る た め に は 直 接 会 っ て 話 を しな け れ ば 伝 わ る も の で は な い 。 通 常 の 会 話 の 場 合 、 そ の 時 に 伴 っ た 顔 の 表 情 を 見 て 取 る こ と か ら始 ま る。 ま た 、 そ こ に は 人 が 発 し た 言 葉 に は 感 情 が 込 め られ て い る。 語 気 が 柔 らか っ た り 強 か っ た り 、 テ ン シ ョ ンが 高 か っ た り低 か っ た り、 声 が 大 き か っ た り小 さ か っ た り、 早 口 に な っ た り遅 く な っ た り、 明 る い 口 調 で あ っ た り 暗 い 調 子 に な っ た り 、 怒 鳴 っ た り 叫 ん だ り と人 と会 っ て 話 さ な け れ ば 文 字 や 絵 文 字 だ け で は 相 手 に 気 持 ち を 伝 え る こ と は で き な い 。 そ れ が 会 っ て 話 す と い う 、 つ ま り会 話 な の で あ る。 そ こ に 、 現 代 の若 者 が コ ミュニ ケ ー シ ョン不足 で あ る とか 、 コ ミュニ ケ ー シ ョンを苦 手 と して い るな ど と 言 わ れ る よ う に な っ た 要 因 が あ る よ う に 思 わ れ る。 (3)1ヶ. 月 間 の携 帯 電 話 の使 用 料. 携 帯 電 話 の 使 用 料 は5,000円. 以 上 ∼10,000円. 未 満 が52.9%で. 最 も多 い。 現 在 の携 帯 電 話 の. 通 話 料 は 割 り 引 き制 度 を と っ て い る場 合 が 多 く、 通 常 の 会 話 の み の 使 用 料 で あ れ ば 月 定 額 の 基 本 料 金(2,500円. ∼3,000円)が. ほ と ん ど で あ る の で 、 そ れ で こ の こ と は 、Eメ. が 多 額 に わ た っ て 含 ま れ て い る こ と を 意 味 し て い る 。 な か に は30,000円 い る 者 も あ り、1日10回 に はEメ. ールの使用料. 程 の使 用 料 に な って. 以 上 送 信 し 、Eメ. ー ル に か か る 代 金 と な っ て い る。 そ れ 程 今 の 若 者. ー ル が 流 行 し て い る と言 え る。Eメ. ー ル を 送 信 す る理 由 に は ① 人 と 直 接 合 わ な く て も. 48.

(5) 表41ヶ. 月 間 の携 帯 電 話 の使 用 料(%). 使. 用. 料. 割. 合. 3,000円. 以 内(基. 本 料 金). 3,000円. 以 上 ∼5,000円. 未満. 10.3. 5,000円. 以 上 ∼10,000円. 未 満. 52.9. 10,000円. 以 上 ∼15,000円. 未 満. 22.1. 15,000円. 以 上 ∼20,000円. 未 満. 7.4. 20,000円. 以 上 ∼25,000円. 未 満. 2.9. 25,000円. 以 上 ∼30,000円. 未 満. 1.5. 30,000円. 以上. 2.9. 0.0. よ い 、② 何 時 で も何 処 で も伝 達 で き る、(留 守 電 の働 きが あ る。)③ 言 い難 い こ とで も伝 え や す い な ど とな って お り、 この こ とか ら も現 代 の若 者 が人 との接 触 を避 け、 人 との触 れ 合 い を面 倒 に思 って い る実 態 が浮 か び上 が って く る。 この こ とが コ ミュニ ケ ー シ ョンを と る こ とを苦 手 と した り不 足 とな る原 因 を っ く って い る。 ま た、 携 帯 電 話 に対 す る認 識 の実 態 と して、 携 帯 電 話 の使 用 に あ た って、 利 便 性 と不 便 性 に っ い て次 の よ うに認 識 して い る。 ま ず、 携 帯 電 話 の利 便 性 と して は、 ① 急 を要 す る時 に便 利 で あ る、② 持 ち運 び(移 動)が. しや す い 、③ 直接 当人 と話 が で き る、④ 何 時 で も連 絡 が取 れ る、. ⑤ 何 処 で も連 絡 が取 りや す い な どで あ る。(数 字 は頻 度 数 の高 い順 序 で あ る。)ま た 、Eメ ー ル の利 便性 と して は 、① 人 の 顔 を 見 な い で連 絡 出来 る、② 人 と話 さ な くて済 む 、③ 友 達 が(メ ル 友)増. え る、 ④ 時 間 を 気 に しな くて よ い、 ⑤ 持 ち運 び(移 動)が. しや す い、 な どで あ る。. (数 字 は頻 度数 の 高 い順 序 で あ る。)こ こで 問 題 で あ る と思 わ れ るの は、 「時 間 を気 に しな く て よ い」、 「人 の顔 を見 な い で連 絡 出来 る」、 「友 達 が増 え る(メ ル友)」、 「人 と話 さ な くて よ い」 な どを利 便 性 と して捉 え て い る こ とで あ る。 会 話 とい うの は 人 と人 が対 面 して こそ成 立 す る も の で あ る。 しか し、 現 代 の若 者 は人 との触 れ 合 い を必 ず し も好 ん で い な い。 そ の こ とが コ ミュ ニ ケ ー シ ョン不 足 や人 との接 し方 、挨 拶 を は じめ会 話 の交 わ し方 な どが身 に 付 い て い な い 原 因 の一 つ に な って い る。 一 方 、携 帯 電 話 のEメ ー ル の 不 便性 に つ い て は 、① い つ も携 帯 電 話 が気 に な る、②Eメ. ー ル の た め に 時 間 を と られ る、③ メ ー ル を送 った の に返 信 が な い と気 に な って. 距 離 感 を 感 じ る、 ④ い た づ ら電 話 が か か って く る、 ⑤ 迷 惑 メ ー ル が送 られ て く る、 ⑥ サ イ トか らの通 信 が あ る、 ⑦ 経 費 が掛 か り過 ぎ る、 ⑧ 個 人情 報 が漏 れ る可 能 性 が あ る、 ⑨ 便利 過 ぎて 気 配 りが 足 りな くな る、 ⑩ 誤 信 す る可 能 性 が あ る、 ⑪ 人 に相 対 す る時 の マ ナ ー が身 に付 か な い、 ⑫ 操 作 の仕 方 が わ か らな い こ とが あ る、 ⑬ メ モ リー が 消 え る こ とが あ るの で 困 る、 ⑭ 電 波 が届 か な い 時 は 困 る、⑮ 携 帯 電 話 に頼 り過 ぎ るな どで あ る。(数 字 は頻 度 数 の高 い順 序 で あ る。) 日常 生 活 の中 で 携帯 電 話 に関 して 、 か な り多 くの時 間 を 費 や して い る ことが 分 か る。 む しろ、 この こ とに よ って 時 間 を潰 して い る とい う感 じ さえ す る。 現 在 の 日常 生 活 が 便利 過 ぎて 時 間 を 持 て 余 して い る とい う生 活 が 日常 化 して い るた め、 どん な こ とに 時 間 を 使 うか、 何 を して過 ご. 49.

(6) す か とい う 目的意 識 が 明確 で は な い た め に何 とな く、 携 帯 電 話 を手 に して 時 間 を費 や して い る 者 が多 い。 ま た、 携 帯 電 話 は⑪ 番 に あ げ た よ うに、 人 に相 対 す る時 の マ ナ ー が身 に 付 か な い と 指 摘 して い る者 もい るが 、 ほ とん どは人 の存 在 よ り も携 帯 電 話 そ の物 が気 に な る とい う意 識 の 方 が 強 い こ とが分 か る。 日常 の家 庭 生 活 や社 会 生 活(就 業 時 間帯)に. お い て 、先 方 との電 話 で. の対 応 に戸 惑 うよ うな こ とが な い よ うに 、社 会人 とな る前 に学 校 とい う ミニ社 会 に お い て適 切 な対 応 が で き るよ うに学 習活 動 を編 成 しな け れ ば な らな い だ ろ う。 (4)携. 帯 電 話 の入 手 方 法. 携 帯 電 話 を手 に入 れ た 時期 は割 合 に低 年 齢 の 時期 で あ る。 した が って、 どの よ うに して入 手 した か、 ま た、 使 用 に 関 わ る経 費 は どの よ うに して い るか を見 る。 中学 生 や高 校 生 時 代 に入 手 した 者 が ほ とん ど で あ るた め に、 大 半 が保 護 者 か ら買 っ て も ら って い る。(90.2%)し. たが っ. て 、携 帯 電 話 を持 っ とい う こ とに っ い て は保 護 者 が 同意 して い る とい う こ とに な る。 む しろ保 護 者 の方 が連 絡 を取 るた め に持 た せ て い る とい う傾 向 も少 な くな い。 そ れ は事 件絡 み の社 会 不 安 か ら く る危 機 管理 や 自己 管理 の 側面 が大 き く働 い て い るか らで あ る。 表5携. 入. 帯 電 話 の入 手 方 法(%). 手. 方. 法. 割. 合. 保 護 者 か ら買 っ て も ら っ た. 90.2. 自分 のお 小 遣 いで 買 っ た. 5.0. ア ル バ イ トを して 買 っ た. 1.6. プ レ ゼ ン トで も ら っ た. 1.6. 家 族 の 人 か ら譲 っ て も ら っ た. 1.6. 携 帯 電 話 を会 話 と して 使 用 して い る回 数 は1日 平 均 も っ と も多 い の は3回 が23.4%で. 、そ. の他 は1回 か ら5回 程 度 に集 中 して い る。 送 信 の相 手 は家 族 の者 が ほ とん どで あ り、 友 人 との 会 話 は ほ とん ど行 わ れ て い な い。 表61日. 平 均 の 携 帯 電 話 の 使 用 回 数(%). 回数. 割合. 回数. 割合. 回数. 割合. 1回. 17.0. 2回. 17.0. 3回. 23.4. 4回. 12.8. 5回. 10.6. 6回. 4.3. 7回. 4.3. 8回. 2.1. 9回. 0.0. 10回. 2.1. 11回 以 上. 6.4. さ らに、 メ ー ル を送 るた め に どれ く らい の 時 間 を使 って い るか とい う こ とに っ い て は次 の 表 7の 様 な 結 果 で あ る。1日. の生 活 の 時 間帯 の 中 に お い て メ ー ル を送 るた め に費 や す 時 間 は 、 個. 人 的 な メ ー ル 送 信 に 必 要 な 技 能 面 に 差 異 は あ る と思 わ れ る が 、1時 %で. 間 以 上 使 っ て い る 者 が38.8. あ り 、 か な り の 時 間 を 費 や し て い る こ と が 分 か る。 最 近 で は 、 道 を 歩 い て い る 時 も 、 電 車. に 乗 っ た 時 も、 自転 車 を 走 ら せ て い る 時 も、 携 帯 電 話 を 見 な が ら キ ー に 触 れ て い る若 者 の 姿 を. 50.

(7) 表7メ. 時. 間. ー ル作 成 に費 やす 時 間(%). 割合. 時. 間. 割合. 時. 間. 割合. 1分 ∼10分. 4.3. 11分 ∼20分. 5.1. 21分 ∼30分. 6.6. 31分 ∼40分. 8.8. 41分 ∼50分. 11.9. 51分 ∼60分. 25.5. 61分 以 上. 38.8. 見 掛 け る こ と が 多 い が 、 そ の こ と か ら も よ く 伺 い 知 る こ と が で き る。 携 帯 電 話 を、 会話 を す る とい う 目的以 外 に どの よ うな使 わ れ方 を して い るか とい う こ とを 見 る と次 の 表8の. 通 り で あ る。. 表81日. 回. 数. 割. 平 均 の メ ール 送 信 回 数(%). 合. 回 数. 割. 合. 回 数. 合. 1回. 0.0. 2回. 0.0. 3回. 5.0. 4回. 1.7. 5回. 1.7. 6回. 0.0. 7回. 3.3. 8回. 5.0. 9回. 6.7. 10回. 6.7. 11回 以 上. 69.9. こ の こ と か ら、 携 帯 電 話 は 会 話 と し て の 使 い 方 よ り も、1日 以 上 が69.9%で. 割. 平 均 の メ ー ル 送 信 回 数 は11回. 最 も多 く、 文 字 を 送 る と い う メ ー ル に 使 わ れ て い る 例 が 多 い こ と が 分 か る 。. そ こ で 、 も は や 、 現 代 社 会 で は 特 に 青 少 年 に と っ て 携 帯 電 話 のEメ. ー ル が手 紙 の役 目に 代 わ っ. た 感 じが す る が 、 日常 生 活 に お い て ど れ だ け 手 紙 を 書 い て い る か と い う観 点 か ら 見 て お き た い 。 そ こ で 、 手 紙 を 書 く こ と、 書 式 、 手 紙 に 使 用 さ れ る、 例 え ば 「拝 啓 」 や 「謹 啓 」 の 用 語 な ど に っ い て の理 解 度 を調 べ て み た。. 表9 書. く. 手 紙 を 書 く(%). 状. 況. (30.9%)と. 合 1.5. よ く書 く. 3.0 8.8. 時 々書 く. こ の 表9の. 割. 非 常 に よ く書 く. あ ま り書 か な い. 30.9. ほ とん ど書 か な い. 55.8. 結 果 か ら 分 か る こ と は 手 紙 は ほ と ん ど 書 か な い(55.8%)、 合 わ せ る と86.7%で. 文 章 が 携 帯 のEメ. あ ま り書 か な い. あ り、 現 代 の 若 者 が 携 帯 電 話 を か け る こ と に よ っ て 、 文 字 や. ー ル に 奪 わ れ て い る こ と が 分 か る。 特 に 友 人 に っ い て は 全 く手 紙 を 書 く と い. う こ と は な く 、 携 帯 メ ー ル で 済 ま せ る と い う の が 実 態 で あ る。 わ ず か に 年 賀 状 な ど で 手 紙 を 書 く こ と は あ る が 、 日常 生 活 に お い て 、 手 紙 を 書 く と い う こ と は ほ と ん ど な い た め に 日常 的 に 習 慣 化 し て お ら ず 、 手 紙 を 書 く能 力 が 身 に 付 い て い な い こ と が 判 明 す る。 ま た 、 手 紙 の 書 き 出 し. 51.

(8) に用 い られ る 「拝 啓 」 や 「謹 啓 」 の言 葉 が どの様 な意 味 を持 ち、 どの様 な 時 に使 わ れ るか とい う こ とに っ い て 理 解 して い る者 は わず か に6.7%に. 過 ぎず 、 この 言 葉 が 手 紙 の書 き 出 しに用 い. られ る こ とは ほ とん ど理 解 され て い な い。 したが って、 職 場体 験 な どで お世 話 にな った人 々 に対 して 手紙 を書 くとい う姿 勢 が 出来 上 が っ て い な い。 これ か らは総 合 的 な学 習 の 時 間 な どに お い て も、 この よ うな一 連 の活 動 を取 り組 ん だ カ リキ ュ ラム の編 成 を考 慮 しな け れ ば な らな い と ころ で あ ろ う。. 3.現 (1)新. 代 の 青 少 年 の 傾 向 と特 徴 聞 に対 す る実 態. 大 学 生 の就 職 に 関 わ って 、現 在 、企 業 が求 め て い る人 材 は 創造 性 に富 ん で い る人 、主 体 性 の あ る人 、課 題 解決 力 の あ る人 な どで あ るが 、情 報 化社 会 が もた らす青 少 年 へ の影 響 は論 述 して きた よ うに様 々 な課 題 を呈 して い る。 携 帯Eメ. ー ル の 発達 に 伴 って 、新 聞 を読 ま な い 、読 書 を. しな い な ど活 字 文 化 離 れ が言 わ れ て い る。 表10新. 聞 や雑 誌 の読 み の実 態(%). 読. み. の. 状. 況. 割. 合. 毎 日読 ん で い る. 3.1. よ く読 ん で い る. 6.2. 時 々読 ん で い る. 12.5. ほ とん ど読 ま な い. 62.7. 読 まない. 15.5. 新 聞 は 情 報 伝 達 媒 体 の 主 流 と して そ の 重 責 を 担 っ て い る が 、 最 近 で は 世 界 の ニ ュ ー ス を 知 る た め に は テ レ ビ と い う 強 力 な メ デ ィ ア(媒. 体)が. 活 躍 を し て い る。 新 聞 は 読 む と い う能 動 的 な. 活 動 を 必 要 と す る が 、 テ レ ビ は 見 て い れ ば よ い と い う受 動 的 な 活 動 で あ り、 活 動 と し て の エ ネ ル ギ ー の 使 い 方 が 根 本 的 に 異 な っ て い る。 最 近 で は パ ソ コ ン に よ る イ ン タ ー ネ ッ トを 活 用 す れ ば さ ら に 情 報 が 高 速 で あ り、 大 容 量 の ニ ュ ー ス を 取 得 す る こ と が で き る。 し か も、 自分 が 得 た い 情 報 を 好 き な 時 間 帯 で 検 索 で き る。 ま さ に 驚 異 的 な メ デ ィ ア で あ る。 ま た 、 現 代 で は ホ ー ム ペ ー ジ や イ ン タ ー ネ ッ ト と い う手 段 を 使 っ て 簡 単 に ネ ッ ト シ ョ ッ ピ ン グ が で き る よ う に な っ て い る が 、 こ れ は コ ン ピ ュ ー タ ー 時 代 の 新 し い 商 業 方 法 と言 え る も の で あ る。 自 宅 に い な が ら買 い 物 に 関 す る情 報 が 得 ら れ 、 しか も買 い 物 が で き る と い う 時 代 に な っ て い る。 し た が っ て 、 情 報 を 得 る た め に 屋 外 に 出 て 活 動 を し た り、 図 書 館 へ 出 か け て 関 連 の 書 籍 を 探 し、 情 報 を 得 る と い うこ とを す る必 要 もな い。 したが って、 現 代 の若 者 に と って携 帯 電 話 は新 聞 以 上 の存 在 とな っ て い る。 そ こ で 、 新 聞 に よ っ で1青報 を ど の 様 な 形 で 得 て い る か と い う こ と を 見 て み た い 。 新 聞 を 読 ん で い る者 の な か で も 、 主 に ど こ を 読 ん で い る か と い う 問 い に 対 し て は テ レ ビ 番 組 面(100.0%)を. は じ め 、 ス ポ ー ツ面(88.5%)や. 家 庭 ・趣 味 ・娯 楽 面(58.5%)が. 中心 で あ. り、 現 代 社 会 の 傾 向 は レ ジ ャ ー 志 向 と い わ れ て い る 通 り、 レ ジ ァ ー 的 思 考 が 強 く、 政 治 、 経 済 、 社 会 面 に っ い て の 情 報 を 新 聞 か ら得 よ う と は 思 っ て い な い 。 そ の こ と の 背 景 に あ る も の は 、 現. 52.

(9) 表11主. と して読 ん で いる新 聞記事 の内容(複 数 回答)(%). 新聞記事欄. 割. 合. 新聞記事欄. 割. 合. 政. 治. 面. 6.8. 経済面. 5.3. 社. 会. 面. 12.7. 教育面. 8.5. 郷. 土. 面. 38.1. 家 庭 ・趣 味 ・娯 楽 面. ス ポ ー ツ面. 88.5. テ レ ビ番 組 面. 58.7 100.0. 代 の若 者 は高 度経 済 成長 期 の物 の豊 富 な 時代 に生 ま れ育 って お り、 特 に経 済 的 な観 念 の認 識 が 甘 い よ うに思 わ れ る。 した が って、 政 治 、 経 済 、 社 会 に対 す る関心 度 が低 い よ うに思 わ れ る。 現 代 の 社 会 に あ って、 「何 が社 会 問 題 と な っ て い る の か」、 「人 々 は どん な こ と に努 力 を して い か な け れ ば な らな い の か」、 「課 題 解決 の た め に どの よ うな こ とを す れ ば よ い の か」 な どの課 題 意 識 を持 っ こ と と、 今後 の 展望 を 見 開 い て い く こ との重 要 性 な どを ほ とん ど深 刻 に受 け止 め て い な い の が現 状 で あ る。 (2)若. 者 の活 字 離 れ 表12活. 情. 報. 媒. 体. 字 に触 れ る機 会 の頻 度(%) 5. 4. 3. 2. 1. 図 書 館 で 本 を借 る. 9.5. 10.2. 40.9. 19.7. 19.7. 専 門 書 ・小 説 な ど を買 う. 4.7. 4.7. 3.9. 8.0. 78.7. 雑 誌 の定 期 購 読 を して い る. 0.0. 0.0. 0.9. 2.3. 96.8. 趣 味 ・娯 楽 の雑 誌 類 を買 う. 22.0. 23.6. 26.0. 14.2. 14.2. 日記 をっ け る. 0.9. 2.3. 3.9. 10.2. 82.7. 手 紙 を書 く. 2.3. 3.9. 6.3. 30.0. 57.5. (凡例)5:非 常 によく当てはまる4:少. し当てはまる3:ど ちらともいえない2:あ まり当てはまらない1:ほ. とんど当て はまらない. 今 、 巷 に は沢 山 の書 籍 が店 頭 に並 べ て あ る。 雑 誌 類 は コ ン ビニ や駅 の売 店 な どに もあ る。 ま た 、学 校 の蔵 書 数 や 自治 体 の 図書 館 の数 も依然 と比 較 す る と随分 と増 加 し充実 して い る。 しか し、 そ れ だ け 日常 生 活 に お い て 目に触 れ る こ とが多 い に も関 わ らず 、手 に取 る とい う構 え は で きて い な い た め に現 代 の青 年 は読 む こ と も書 く こ と もあ ま り行 って い な い。 (3)情. 報 や 情 報 機 器 にっ いて の学 習 経 験. これ ま で、 中学 校 や高 等 学 校 に お い て情 報 に 関 す る学 習 の 内容 的 な側 面 を見 て み る と、 パ ソ コ ンの使 い方(操 作 の仕 方)の 学 習(100.0%)や. 実 際 に学 習 課 題 の解決 の た め の ソ フ トを使 っ. た 学 習 や教 科 の 学 習 で ソ フ トを使 って 調 べ学 習 や反 復 練 習(88.8%)を り方(ワ. ー ド)の 学 習(68.7%)を. 行 っ た り、 文 章 の 作. して きて い る。 しか し、 パ ソ コ ンの使 い方 は上 達 して も、. 例 え ば 、 「情 報 は産 業 社 会 に と って どの 様 な役 割 を果 た して い るか 」 や 「私 た ち の 日常 生 活 に どの様 な豊 か さや 危機 を もた ら して い るか」 や 「これ か らの社 会 が情 報 機 器 の さ らな る開発 に 伴 って どの 様 な社 会 が っ く られ て い くか」 な どの 学 習(6.8%)は. 53. ほ とん どな され て い な い。.

(10) ま た、 教 科 外 諸 領域(道 徳 や特 別 活 動 な ど)に お い て もほ とん ど学 習 が な さ れ て い な い。 した が って、 商 品 開発 に よ って 付加 され た 目新 しい諸 々 の機 能(例. え ば メ ー ル送 信 や着 メ ロや カ メ. ラな ど)に 興 味 や 関心 が寄 せ られ る。 ま た 、一 方 で経 済 ル ー トの面 で は青 少 年 に有 害 な 出会 い 系 サ イ トや メ ー ル とい った青 少 年 が興 味 を抱 くよ うな情 報 が氾 濫 し、 そ の結 果 、事 件 に 巻 き込 ま れ た り、高 額 の 使用 料 を請 求 され た りす るよ うな ケ ー ス も出 て きて い る。 した が って 、 ま ず は情 報 とは 何 か とい う こ とを十 分 に理 解 し、 情 報 の 価値 判 断 を し、 自分 に と って の必 要 な情 報 を選 択 で き るよ うな能 力 を学 習 の場 に お い て育 成 す る こ とが重 要 で あ る。. 4.情. 報 社 会 に対 す る認 識. 私 た ち は パ ソ コ ン の イ ン タ ー ネ ッ トに よ っ て 情 報 を い ち 早 く手 に 入 れ る こ と が で き る。 パ ソ コ ン の 威 力 は な ん と言 っ て も情 報 の 高 速 伝 達 と情 報 量 の 拡 大 に あ る。 パ ソ コ ン は 現 代 社 会 に お い て 非 常 に 重 要 な も の と な っ て い る が 、 反 面 社 会 問 題 を 引 き起 こ す 要 因 に な っ た り 、 青 少 年 に 悪 影 響 を も た ら し た り し て い る。 科 学 技 術 の 粋 を 集 め て 人 間 が 作 り 出 す 機 器 は 人 間 の 目 的 達 成 の た め の 生 産 性 の 正 の 効 果 と負 の 効 果 の 両 側 面 を 見 据 え て い か な け れ ば な ら な い 。 そ こ で 、 現 代 の 青 少 年 が 情 報 化 社 会 の 中 で 生 活 を し、 テ レ ビ を は じ め パ ソ コ ン を 中 心 に 携 帯 電 話 や パ ソ コ ン用 ソ フ ト、 情 報 に 関 す る社 会 性 な ど、 マ ス ・ メ デ ィ ア に 関 わ っ て 、 そ の こ と を ど の 様 に 認 識 し て い る か と い う観 点 か ら も 見 て お く こ と が 重 要 で あ る。 そ こ で 、 「今 、 情 報 化 社 会 と言 わ れ て い ま す が 、 こ の よ う な 社 会 に 対 し て ど ん な 感 想 を 持 っ て い ま す か 。 ま た 、 あ な た が 若 者 の 一 人 と し て 、 提 言 し た い こ と が あ り ま し た ら何 で も結 構 で す の で 自 由 に 書 い て く だ さ い 。」 と い う 設 問 に よ っ て 現 代 の 青 年 の 情 報 に 関 す る 認 識 に つ い て 分 析 を行 った。 ま ず 、 利 点(正. の 効 果)と. して の 認 識 で は 、 ① 情 報 が た や す く手 に 入 る(7.0%)、. な 社 会 に な っ た と思 っ て い る(6.1%)、 ④ 相 手 に 速 く伝 わ る(3.5%)、 (生 活 様 式 の 変 化)と. ③ ネ ッ トで 商 品 が 手 に 入 る の で 便 利 で あ る(4.3%)、. ⑤ 情 報 は 楽 し い(1.7%)で. あ る。 次 に、 生 活 な ど へ の 影 響. して 認 識 し て い る も の は 、 ① 消 費 生 活 の 拡 大 を 懸 念 す る(2.6%)、. 然 環 境 を 中 心 に し た 生 活 で は な い な ど の 生 活 様 式 が 変 化 し て い る(1.8%)、 て 買 い 物 が し易 い(1.5%)で. に は マ イ ナ ス 要 因(負. ⑧ 犯 罪 に つ な が る 可 能 性 を 含 ん で い る(7.5%)で の 効 果)が. 報 が 流 出 し や す い(6.1%)、. ② 自. ③ ネ ッ トに よ っ. あ る 。 携 帯 電 話 な ど に 対 して の 問 題 意 識 と し て 捉 え て い る も の. と して は 、 ① 出 会 い 系 サ イ トな ど の 社 会 問 題 が 出 て い る(8.0%)、 出 て く る(7.8%)、. ②便利. ② 悪 影 響 を与 え る情 報 が あ る。 一 方 、 携 帯 電 話. あ り、 疑 問 点 も あ る と し な が ら あ げ て い る も の に 、 ① 個 人 情. ② チ ャ ッ トな ど 見 知 ら ぬ 人 と の 交 流 は 好 ま し く な い(5.9%)、. ③ 便 利 で あ る 反 面 、 怖 い 面 も持 っ て い る(5.6%)、. ④ 文 字 を 書 く機 会 は 減 少 し た(3.6%)、. ⑤ 今 の 社 会 は 情 報 に 踊 ら さ れ 過 ぎ て い る(2.6%)、. ⑥ 安 心 で き る 自分 の 居 場 所 を求 め る こ と. が で き る の だ ろ う か(1.7%)、 (1.3%)、. ⑦ 本 当 の コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン を と る 機 会 と場 が 少 な く な る. ⑧ 人 と人 と の っ な が りが 希 薄 に な っ て い く可 能 性 を も っ て い る(1.0%)な. どがあ. る。 さ ら に 、 今 後 の 課 題 と し て 、 ① 必 要 な 情 報 を 選 択 す る能 力 を 教 育 し な け れ ば な ら な い(4.3. 54.

(11) %)、 ② 情 報 に 関 す る教 育 の必 要 性 を 感 じる(3.5%)、 定 が 必 要 で あ る(3.0%)、. ③ 情 報 に関 す る条 例 の 整 備 と新 た な制. ④ 情 報 に関 す る 自 己管 理 や 危 機 管 理 が 重 要 で あ る(2.6%)、. 境 問 題 との 関 連 で 情 報 化 社 会 を進 め て い くべ きで あ る(1.9%)、 ぎ るた め人 問 の機 械 化 が進 む の で は な い か(1.5%)を. ⑤環. ⑥ マ ス メ デ ィア に依 存 し過. あ げ て い る。. 現 代 の 人 々 は情 報 化 社 会 を 「便 利 な社 会 に な った 」 と思 って い た り、 「情 報 を たや す く手 に 入 れ る こ とが で き る」 とい う こ とや 「相 手 に速 く伝 え る こ とが で き る」 とい う実 感 を持 って い る反面 、 負 の効 果 に っ い て の認 識 は 薄 い。 例 え ば、 情 報 媒 体 の 開発 に よ って 人 間 の感 情 が機 械 化 され た り、 感情 の 画一 化 が 行 わ れ た り して い る こ とに気 付 い て い な い。 情 報 化 社 会 で の 人 間化 を推 進 して い くた め に は今 後 の課 題 と して、 自分 に と って重 要 な 「情 報 を選 択 す る能 力」 を育 成 した り、学 校 に お け る 「情 報 教 育 の必 要 性 」 を感 じて お り、青 少 年 が 健 全 に育 っ た め の 「情 報 に 関 す る条 例 の制 定 」 な ど も重 要 で あ る と認 識 して い る。 今 後 は 、 学 校 教 育 を 中心 に 家庭 と社 会 が協 働 し、 メ デ ィア 開 発 の現 状 に併 せ て総 合 的 な情 報 に 関 す る教 育 の充 実 を 図 って い か な け れ ば な らな い と ころ で あ ろ う。 併 せ て豊 か な情 報 社 会 を築 くた め の 産学 の一 体 的 な 体制 基 盤 を構 築 す る こ と も重 要 とな って く る。. 5.ま. とめ. 21世 紀 の 社 会 の 一 っ と し て 、 情 報 社 会 の 時 代 で あ る と 言 わ れ て い る 。 例 え ば 、 九 州 新 幹 線 が 開 通 し た 日 の 最 初 の 「っ ば め 」 の 座 席 指 定 券 が イ ン タ ー ネ ッ トに よ っ て 予 約 販 売 さ れ た が 、 そ れ が3秒. 間 で 全 席 が 満 席 に な っ た と い う。 ま た 、 野 球 観 戦 の チ ケ ッ トの 予 約 、 コ ン サ ー トや. 歌 や 踊 り の ラ イ ブ チ ケ ッ ト、 映 画 館 の チ ケ ッ ト、 ホ テ ル や 温 泉 旅 館 の 予 約 な ど も 同 じ方 法 で 行 わ れ て い る 。 マ ス ・メ デ ィ ア の 一 っ で あ るパ ソ コ ンや 携 帯 電 話 の 普 及 は 目 を 見 張 る も の が あ る 。 街 を 歩 い て い て も、 電 車 に 乗 っ て も、 携 帯 電 話 に 向 き 合 っ た 若 者 が 溢 れ て い る 。 こ の10年. 間. に お け る 変 化 の 最 た る も の は 、 「携 帯 電 話 」 に あ る と 言 っ て よ い だ ろ う。 い ろ い ろ な 会 場 で も 必 ず 、 「携 帯 電 話 の 電 源 を 切 っ て 頂 くか 、 マ ナ ー モ ー ド に 切 り換 え て 頂 き ま す よ う お 願 い 致 し ま す 」 と い う ア ナ ウ ン ス を 聞 く こ と が 多 く な っ た 。 世 間 で は 今 の 若 者 を'携 帯 世 代"と 称 し て い る が 、 現 代 社 会 を 象 徴 し て い る と言 え よ う。 特 に 若 者 に と っ て 携 帯 電 話 は 生 活 の 中 心 的 存 在 で あ り、 携 帯 電 話 を 手 か ら離 す こ と は で き な い 。 ま た 、 パ ソ コ ン の 普 及 も 目 覚 ま しい も の が あ り、 イ ン タ ー ネ ッ ト ・オ ー ク シ ョ ン と い う 新 しい 分 野 は っ い 最 近 ま で 予 想 も し な か っ た こ と で あ る 。 家 庭 に あ っ て は 育 児 に 多 くの 時 間 を 費 や す こ と よ り も 、 ホ ー ム ・ペ ー ジ に 、 「育 児 に 関 す る 悩 み や 方 法 」 に っ い て の 書 き込 み に 多 く の 時 間 を 費 や す と い う現 象 も起 こ っ て い る。 子 ど も と 向 き合 う 時 闇 よ り もパ ソ コ ン と 向 き合 う 時 闇 の 方 が 多 く な っ て き た と い う現 象 は 、 人 の 精 神 作 用 を 信 じ る こ と よ り も、 機 械 の 何 か の 力 に 頼 る こ と の 方 が 優 先 さ れ る 時 代 に な っ て い る と い う こ とな の だ ろ うか。 ま た 、 テ レ ビやパ ソ コ ンは若 者 が本 を読 ま な い 、文 字 を書 か な い 、文 章 や手 紙 を 書 か な い な ど の 活 字 文 化 離 れ を 引 き起 こ し て い る。 本 来 、 会 話 は 人 と人 が 対 面 す る こ と に よ っ て 成 り た っ も の で あ る が 、 携 帯 電 話 のEメ. ー ル は 人 と人 と の 精 神 の 交 流 を 図 る こ と な く 、. 意 思 の 伝 達 が 機 器 に よ っ て 行 わ れ る と い う点 で 、 コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン と し て の 人 間 関 係 の 希 薄. 55.

(12) 化 を招 い て い る。 さ らに、 パ ソ コ ンの使 用 は キ ー操 作一 っ で必 要 な情 報 を 簡単 に検 索 し、 解決 す るす る こ とが で き、 これ ま で の よ うな活 動 に よ って本 物 を体 験 した り、 出会 う機 会 を少 な く して い る と言 え る。 産 業 構 造 や生 産 シス テ ム の変 革 や 商 品流 通 の形 態 が多 様 化 す るな か 、IT 関連 の 商 品 開 発 の み が先 行 し、人 々 が そ の 商 品 開 発 の思 想 を十 分 に理 解 す る こ とに追 い っ く こ とが で きず 、利 潤 追 及 とい う産 業 社 会 の 仕組 み の 中 で 、青 少 年 た ち は踊 らさ れ 、 時 に は利 便性 に援 助 を受 け な が ら学 習 や情 報 収 集 の媒 体 と して活 用 して い る反面 、 危 険性 や 犯罪 性 と隣 り合 わ せ に立 ち振 る舞 って い る場 面 も少 な くな い。 そ れ だ け に、 これ か らの学 校 教 育 に お け る 「情 報 」 に 関 す る学 習 の カ リキ ュ ラム編 成 が重 要 な課 題 とな って く る。 機 器 の取 り扱 い方 の習 得 は 言 うま で もな い が、 新 しい学 力観 に立 った情 報 教 育 の 在 り方 が 幅 広 く求 め られ る こ とに な る。. 参 考 文 献 天 野 勝 文 ・松 岡新 見 ・植 田康 夫. 『 現 代 マ ス コ ミ論 の ポ イ ン ト』. 後藤 忠 彦. 『コ ン ピュ ー タ と教 育 情 報 シス テ ム」. 小林 信彦. 『テ レ ビの黄 金 時代 」. 佐藤 隆博. 『教 育 情 報 工 学 の す す め」. 島野 功 緒. 『放 送 』. 坂東太郎 早川善治郎. 1999. 文藝 春 秋 社2002 日本 電 気 文 化 セ ン ター1987. 「メ デ ィア ・コ ミュ ニ ケ ー シ ョ ン論 』. 「日本 の マ ス ・メデ ィア」. 『マ ス コ ミの秘 密 」. 暁 ・中 野. 北 樹 出版2002. 日本 評 論 社2001. ア ス トラ社2002. 『 概 説 マ ス ・コ ミュニ ケ ー シ ョ ン」. 早 川 善 治 郎 ・藤 竹. 東 京 書 籍1986. 実 務 教 育 出版2002. 竹 内郁 郎 ・児 島和 人 ・橋 元 良 明 春 原 昭彦 ・武 市 英 雄. 学 文 社2002. 学 文 社2002. 収 ・北 村 日出夫 ・岡 田 直之. 『マ ス ・コ ミュニ ケ ー シ ョ ン入 門 』. 有斐 閣.

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参照

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