博士(医学)曽我良輔 学位論文題名
IL
一6
とホルボルエステルによるマウス未分化造血前駆細胞の コロニー形成とそのシグナル伝達学 位 論 文 内 容 の 要旨
〔目的〕
造血幹 細胞に 作用す るサイト カインの中でインターロイキン―
6
(IL−6)、顆粒球コ口ニー刺激因子(G
―CSF)
、IL−11
、IL―12、Leukemia inhibitory factor¥ Stem cell factor
はGo
其H
にあ る 未 分化造 血前駆 細胞に 働き、細 胞周期へと移行させる共通の作用 を有する。一方、IL
−3
と顆粒球―マク口ファージコロニー刺激因 子(GM
ーCSF)
には上記のような作用はないが、細胞周期ヘ移行した 前 駆 細 胞の 活発な 増殖を 支持する 能カを 有する 。最近 、IL
−6
とprotein kinase C(PKC)
の活性イヒ剤の一一っである12−0―tetraーdecanoyl
―phorbolー13―acetate (TPA)との併用により顆粒球一マク口 ファージコロニー形成細胞の増殖が刺激されることが報告された。も しこの 組み合 わせが 未分化造 血前駆細胞の増殖を刺激するとす れ ば、ま だ十分 には解 明されて いないサイトカインによる未分化 造 血前駆 細胞の 増殖に おけるシ グナル伝達機構の解明の一助にな る ことが 想定さ れる。 そこで、 私は
IL
―6
とTPAとが未分化造血前 駆 細胞の 増殖を 支持で きるか否 か、その増殖のシグナル伝達はど のようなものであるかにっいて検討した。〔対象および研究方法〕
1
.TPA
とIL
―6
によ る未分化 造血前 駆細胞 のコ里 三ニ形 成:無 菌 環境 下 に飼育 したBDF
ユ雄性 マウス を10
な いし15
週齢で 用いた 。 未分化造血前駆細胞の濃縮のため、 150 mg/ kgの5−FUを尾静脈よ り注入し、48
時間後に大腿骨を採取して、骨髄細胞浮遊液を得た。この 細 胞を種 々のサ イトカ インと ともに
2
週間培 養し、 倒立顕 微 鏡下に50
個以 上の細胞 から成 る細胞集塊をコ口ニーとしてコ口二 ー型に従って算定した。2
.Delayed addition:IL
−6
とTPA
との 併 用 によ るコ口 ニー形 成 におい ぞ司冫6
とTPA
は 同時に 存在しなければならないか否かを、delayed addition
に よって 検討し た。培 養開始 時にIL
―6
、あ る し、 はTPA
を 添 加 して お き 、 培養2‑4‑8
日 目 にTPA
.また はIL
―6
を添加した。
〔結果〕
1
.TPA
とIL
−6
に よ る 未 分 化 造 血 前 駆 細 胞 の コ 里 三 ニ 形 成 :TPA
およびIL
−6
軍爾はーコ石―三ー形成爾1
―,まとんど認められなかった。IL
−6
とTPA
と を 併 用 す る と14
日 目 に は11
個 の コ ロ ニ ーが 形成 さ れ た 。 コ 口 ニ ー 形成 を 経時 的に 観 察す るとIL
→3
によ るコ 口 ニー 形成 に 比 較 し て 形 成 さ れ る コ ロ ニ ー 数 は 少 な か っ た が、 経時 的 増加 傾 向 は ほ ぼ 平 行 し た 。IL
―6
とTPA
と に よ り 形 成 さ れる コ 口ニ ーは 、GM
コ ロ ニ ー 、GEMIK
コ 口 ニ ー 、Blast
コ 口 ニ ー で あ っ た 。2
.Delayed addition:
培 養 開 始 時 にIL
―6
を 添 加 し て お く と コ ロ ニ ー 数 百 彊 彌 眄 孫 た れ 、TPA
の 添 加 が お く れ る ほ ど コ 口 二 ー 数 は 滅 少 す る 傾 向 に あ っ た 。 一 方 、TPA
を 培 養 開 始 時 に 添 加 し て お きIL
ー6
を お く れて 添加 し た場 合に は コ口 ニー は ほと んど 形 成さ れな かった。3
.PKC cD down regulationcD
三 里 三 ニ 形 成 に お よ ぼ す 影 響 :TPA
溶 液 と 同 一濃 度のDMSO
を用 い たコ ント 石 こー ルで は 、骨 髄細 胞 の105
個 あ た り6
個 の コ 口 ニ ー が 形 成 さ れ た の に 対 し 、TPA
と48
時 間 培 養 し た も の で は コ 口 ニ ー は 全 く 形 成 さ れ な か っ た 。4
. 蛋 白 質 リ ン 酸 化 酵 素 阻 害 剤 の コ 旦 三 ー 形 成 に お よ ぼ す 影 響 :カ ル フ ォ ス チ ン
C
は100nlK
(PKC
に 対 す るIC50
の2
倍 の 濃 度 ) 以 上 の 濃 度 でIL‑3
お よ びIL
―6
十TPA
に よ る コ 口 ニ ー 形成 を完 全 に 抑 制 し た 。 ゲ ニ ス テ イ ン は1
彫g/ ml
(EGF
レ セ プ タ ー のIC50
に 当 た る ) 以 上 の 濃 度 でIL
−6
十TPA
に よ る コ 口 ニ ー形 成 を完 全に 抑 制 し た 。 ハ ー ビマ イ シンAl00
―200ng/mlの濃 度でIL
ー3
によ るコ 口 ニ ー 形 成 は 完 全 に 抑 制 さ れ 、IL
−6
十TPA
に よ る コ口 ニ ー形 成は75
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5
.Delayed addition
と 阻 害 剤 の 組 み 合 わ せ に よ る コ 口 ニ ー 形 成 におよぼず影霤IIL一醒固酉―で百5―丁面―の−・コDニ.ーが形成された が、こーれ, t三―カルフエスチンC
またはハービマイシンAを併用する と そ れ ぞ れ の 添 加lOOnM
以 上 、200ng/ml
以 上 で コ 口 ニ ー 形 成 が 抑 制 さ れ た 。IL
―6
と と も に 培 養 を 開 始 し て 、2
日 目 にTPA
を 単 独 ま た は 阻 害 剤 と と も に 添 加 す る と 、TPA
に よ る コ 口 ニ ー 形 成 の 増 強 効果は阻害剤によって打ち消された。〔 考按 〕
IL
−6とTPA
とに よ るコ 口ニ ー 形成 はIL−3
の それ には わ ずか にお よ ば な い も の の 、GM
コ 口 ニ ー の み で なく 、GEMM
コ ロ ニー と芽 球 コ ロ ニ ー を も 含 む こ と か らGM
コ ロ ニ ー 形成 細 胞よ りも 未 分化 な前 駆 細 胞 由 来 の も の で あ る こ と が 示 唆 さ れ た。IL
―6
とTPAと の併 用 に よ る 最 大 の コ ロ ニ ー 形 成 に は 両 者 が 培 養開 始 時か ら存 在 する こと が 必 要 で 、TPA
の 添 加 が お く れ る に っ れコ ロニ ー は減 少し 、IL
―6
が 培 養 開 始 時 か ら2
日 間 存 在 し な い と 、TPA
を 後 か ら 添 加 し て も コ 口 ニ ー は ほ と ん ど 形 成 さ れ な い こ と から 、 未分 化造 血 前駆 細胞 の コ 口 ニ ー 形 成 に はIL
―6
の 必 須 な こ とが 示唆 さ れた 。TPA
と 細 胞 と の長 時間 接 ゑ虫 によ るPKC
のdown regulationによ ってIL
―6
十TPA
の コ 口 ニ 一 形 成 作 用 が 打 ち 消 さ れ た 事 か らIL
−6
とTPA
の 併 用 作 用 はPKC
を 介 し て い る こ と が 強 く 示 唆 さ れ た 。PKC
阻 害 剤 で あ る カ ル フ エ ス チ ンC
あ る い は 、 チ ロ シ ン キ ナ ー ゼ 阻 害 剤 で あ る ゲ ニ ス テ イ ン 、 ハ ー ビ マ イ シ ンA
に よ りIL
―6+TPAのコ ロニ ー 形成 作用 が 抑 制 さ れ た こ と か らIL
―6
十TPA
の シ グ ナ ル 伝 達 経 路 に はPKC
、 お よ び チ 口 シ ン キ ナ ー ゼ の 存 在 す る こ と が 示 唆 さ れ た 。A
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2
害 の 伝 る学 位 論文 審 査 の 要旨
主査′教授 副査 教授 副査 教授 学位論
川上 小野江 上出 文題名
IL
−6とホルボルエステルによるマウス未分化造血前駆細胞の コロニー形成とそのシグナル伝達III
.結果シ グ ナ ル 伝 述 機 柵 は 、
(IL
―6)
とス テ ル の
TPA
と が 、 の シ グ ナ ル 伝 述 は ど の15
遡 齢 の 細 胞 浮 遊 以 上 の 細 し ておき、:
TPA
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IL
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…に
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:合 3 形成 で的 場同
1) 11
−6
とTPA
はqi
独 で は 乗的にコロニー形J戊を支持した2)
コ ロ ニ ー 形 成 はGM
コ 口 を も 含 む こ と か らGM
コ ロ ニ ー ることが示唆されたヵ3)
コ ロ ニ ー 形 成 は 、PKC
あるいはチ口シンキナーゼ|叭轡W.考察及び縦;糾
コ ロ ニ ー 形 成 を 支 持 で き
。
ニ ー の み で ナ ょ く 、 GEM 形成網川包よりも氷/./}化な
ないが、併 用によって杣 Mコロニー と芽球コ口ニ
nH鰍 網 ‖Jl包 |li来 の も の で あ び特輿『r、Jl KC llll'*i′r卉II、
以上 の 結 采か ら 、こ の コ ロニ ー 形 成に お ける
IL
ー6とTPAと のシ グ ナ ル伝 述 にー 89 ‑
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‑ さ と消 系 のし o 丁 を 制 とち た ー 制 甜 一
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