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砂粒子堆積構造に着目した砂の力学特性の評価

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Academic year: 2022

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(1)III-A027. 砂粒子堆積構造に着目した砂の力学特性の評価 JR 東日本. 正会員 ○長谷川 真吾. 東京理科大学. 正会員. 石原. 研而. 東京理科大学. 正会員. 中澤. 博志. 東京理科大学大学院. 学生会員 柴山. 高徳. 1.はじめに 砂の力学的性質と供試体の初期構造という構造異方性との相互関係を把握することは、小田(1972)を始め として研究が行われてきた。しかし、より明確にこれらの関係を示すことには大きな意義があるものと思わ れる。本研究では、豊浦砂の砂粒子堆積構造を観察し、その定性的・定量的な評価を行うとともに、砂粒子 堆積構造と力学特性との関連性について検討することを目的とした。 2.実験概要 本研究では、砂粒子堆積構造を観察するために、直径 8cm、高さ 16cm のモールドを使用して、含水比 5% の湿潤試料をタンピングロッドでまんべんなく突き固める湿潤締固め法で供試体を作製した。作製時の相対 密度 Dr は、表-1 に示すように 17%から 60%までの 6 種類に設定した。作製した供試体を冷凍庫で凍結させ た後、モールド上端面と底面が粒子堆積構造に与える影響. 表-1. 試験条件. を避けるため、供試体上部と下部をそれぞれ凍結成型機に. 試料砂. 豊浦砂. て切断した。その後、粒子堆積構造が顕著な鉛直断面を露. 供試体作製方法. 湿潤締固め法. 出させるために、凍結成型機で二等分した。そして、その. 相対密度 Dr(%). 17,30,37,43,50,60. 切断面を液体接着剤でプラスチック板に貼り付け、余分な 試料を水で洗い流して観察用サンプルを作製した。これを 光学顕微鏡と CCD カメラを用いて、写真-1 のように拡大 倍率 60 倍として撮影した後、画像を処理し、砂粒子堆積 構造の観察を行った。 また、力学特性を調べるために、湿潤締固め法で、豊浦 砂により作製した直径 6cm、高さ 12cm の供試体を用い、 間隙水圧係数 B 値が 0.96 以上であることを確認した上で、 拘束圧 98kPa のもとで等方圧密後、ひずみ制御の非排水三 軸圧縮試験、三軸伸張試験をそれぞれ行った。. 写真-1. 顕微鏡写真の一例(拡大倍率 60 倍). 鉛直方向. 3.角度の計測及びデータ整理方法 本研究では、砂粒子堆積構造を決定するのは砂粒子長軸. 長軸方向. の水平方向に対する傾きであると考え、それを計測した。 α° α°. 観察する際、図-1 のように、明らかに長軸方向があると認. 水平方向. められる粒子のみを観察の対象とし、パソコンソフト上に 映し出した各砂粒子に水平方向と長軸方向に図-1 のよう に線を引き、そのなす角を反時計回りを正として計測した。 なお、計測角が 90 度を超えるものは、180 度を引いて結 果を整理した。. 反時計回りを正として角度を計測する。. 図-1. 粒子長軸の傾きの計測方法. キーワード:砂粒子堆積構造、粒子長軸方向の傾き、非排水三軸試験、卓越配列方向 〒278-8510. 千葉県野田市山崎 2641. 東京理科大学. Tel:0471-24-1501(内 4056) Fax:0471-23-9766. -54-. 土木学会第56回年次学術講演会(平成13年10月).

(2) III-A027. 4.非排水三軸圧縮・伸張試験結果 図-2 に、相対密度 30%,40%として行った力学試験結 500. 膨張的挙動を示すが、伸張試験では収縮的挙動を示すこ. 400. 張という載荷モードによらず、砂は膨張的挙動を示すこ とがわかる。. 豊浦砂 圧縮・伸張試験 湿 潤 締 固 め 法 拘 束 圧 98kPa. 圧 縮 試 験 ,Dr=40%. 300 軸差応力. とがわかる。一方、相対密度 40%の場合では、圧縮・伸. q(kPa). 果を示す。相対密度 30%で作製した場合、圧縮試験では. 伸 張 試 験 ,Dr=40% 圧 縮 試 験 ,Dr=30%. 200 伸 張 試 験 ,Dr=30%. 5.砂粒子堆積構造の観察結果及び考察. 100. 砂粒子堆積構造を観察した結果を図-3 に示す。この図. 0 0. から、相対密度 30%及び 43%ともに、卓越した配列方向. 5. 10 軸ひずみ. 15. 20. ε (%). が見られず、砂粒子は供試体内で様々な傾きを持って堆 図-2. 積していることがわかる。なおこの傾向は、相対密度に. 非排水三軸圧縮・伸張試験結果. 30. よらず同様に見られた。. Dr = 3 0 . 0 %. 25. トグラムから得られた定性的な評価に加えて、次式に示 す Curray の提案式を用いて卓越配列方向θを算出し、. 出 現 率 (%). 本研究では、砂粒子配列構造を把握するために、ヒス. 定量的評価を併せて行った。. ∑ sin 2α i i =1 n. ∑ cos2α i =1. 10. 0 -90 -75 -60 -45 -30 -15 0. 15 30 45 60 75 90. 粒 子 長 軸 の 水 平 方 向 に 対 す る 傾 き (d e g r e e ). (deg ree ). 図-3. i. 粒子長軸の傾きと出現率との関係. 20. ここに、 α i は観察した各砂粒子の計測角(degree)、 n は 観察した砂粒子の個数(個)である。この値を知ること で、様々な傾きを持つ砂粒子を代表した一つの配列方向 として簡易に表現できるという特徴がある。. 卓 越 配 列 方 向 θ (d e g r e e ). 1 arctan 2. 15. 5. n. θ=. Dr = 4 3 . 0 %. 20. 湿潤締固め法 15. 10. 5. 0 10. 30. 40. 50. 60. 70. 相 対 密 度 Dr(%). このように、サンプルごとに算出した卓越配列方向と 相対密度との関係を図-4 に示す。この図より、相対密度. 20. 図-4. 相対密度と卓越配列方向との関係. 30%では、卓越配列方向が 5 度とほぼ水平な状態で砂粒子が堆積していると判断できる。一方、相対密度 4 3%では、その値が 18 度であることがわかる。 ここで、砂粒子堆積構造と力学特性との関連性について検討する。卓越配列方向の算出結果から、相対密 度 30%における砂粒子は、ほぼ水平方向に配列していることから、圧縮試験においては、作用力方向と堆積 方向がほぼ垂直であるために圧縮力に十分耐えることができ、膨張的挙動を示すと考えられる。一方、伸張 試験においては、砂粒子の配列方向と作用力方向とが平行であることと、作用力方向の砂粒子間の間隙が大 きいため、収縮的挙動になると考えられる。 6.まとめ 本研究による一連の検討により、以下の知見を得た。 ・ 相対密度 30%の供試体であれば、載荷モードによって、砂は収縮的挙動にも膨張的挙動にもなり得る。 ・ 卓越配列方向θを用いることで、砂の力学的挙動に及ぼす一要因である構造異方性について説明するこ とができる。 <参考文献> Curray,J.R.: ”The analysis of Two-dimensional Orientation Data”, Journal Of Geology,vol.64,pp.117〜131,1956.. -55-. 土木学会第56回年次学術講演会(平成13年10月).

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