タレントマネジメントシステム企画・構築・運用支援
2016年1月
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タレントマネジメントの必要性とデータベースが果たす役割
昨今の事業環境や人事環境の変化に対応して、タレントマネジメント(自社グループ全体に対して網羅的蓄積された定
量的な情報に基づいて総合的かつ計画的に人事施策に取り組むこと)求められる。この実現の一つの手段として人材
データベースが求められる。
タレントマネジメントの必要性と データベースが果たす役割 これまでの多くの取組 国内需要が頭打ちで、従来の延長では事業 拡大が困難であり、新たな事業展開や海外へ の事業展開が求められる。 そのため、小規模な人員異動にとどまらず、国 内外で組織再編やM&Aに伴う大規模な人 員再配置が求められることが多い。 人材を取り巻く環境変化 事業環境の変化 人事環境の変化 国内の労働人口の減少や社会的な要請の 高まりにより、多様な人材(女性、シニア、外 国人等)や多様な働き方への対応が求めら れる。 従来の男性、正社員、終身雇用だけでない 人材に対しても、的確な能力把握にも基づく 配置など、適切な対応が求められる。 今後の取組 目の届く範囲 個人の感覚 定性的な情報 にもとづく断片的な取組 自社(グループ)全体 網羅的に蓄積された情報 定量的な情報 にもとづく総合的・計画的な取組 人材データベース (タレントマネジメントシステム)=タレントマネジメント
※ A部門 B部門 C部門 a社 集約 人材の各種プロファイル (能力、経歴、評価等) 人材発掘、要員計画 人材育成、意欲向上 などの施策の検討 データベースが果たす役割 閲覧、 分析 b社タレントマネジメントシステム構築でよくある失敗
タレントマネジメントシステム(人材データベース)の構築は、システム構築が優先で運用がついて行かないことが多い。
業務システム(使用しないと業務が実施できないシステム)ではなく、システムを構築しただけでは利用が進まない。
タレントマネジメントシステムの導入は、システムの導入ではなく新しいマネジメントスタイルの導入と捉えるべきである。
新しいマネジメントスタイルが定着しないと、システムの運用がついていかない。
マネジメントスタイルの定着のためには、特定部署や特定のケースで成功事例を作り、その情報共有をすることが早道。
2 タレントマネジメント システムの構築 利用の仕方が分からない 利用されていない印象から、データ整備 (従業員からの情報収集)が進まない システムの 「ハコ」だけが残る 未整備のデータで、さらに利用が進まない (数年度)あらためて取組を始める際に 過去の失敗が、取組への「後ろ向き姿勢」を招くここが
重要
良くみられる失敗例利用者が、具体的に「どのような情報」を見て、「どのよう
に分析」し、「どのように判断」するか、理解する必要。
特定部署/特定のケース等で成功事例をつくり
その情報共有をすることが、
利用者の理解を深める為の早道。
タレントマネジメントシステムの導入は、システムの
導入ではなく、新しいマネジメントスタイルの導入
と捉えるべき。
従来のやり方からマネジメントスタイルを変える必要
がある。
タレントマネジメントシステムの狙い
タレントマネジメントシステムの狙いは大きく「人材の発掘、選抜管理に重点を置いたもの」と、「育成管理に重点を置いたも
の」の2つに分けて捉えることができる。狙いにより対象とする範囲、管理項目、実現上のカギが異なる。
人材の発掘、選抜 人材配置、後継者管理 狙い 人材育成(能力管理) 育成進捗管理 対象範囲(人材) 人材を発掘・選抜したい範囲 (例:管理職層以上など) 一般的に全従業員 管理項目 個人属性情報(氏名、年齢、性別、入社日、 学歴、住所、勤務地、家族 他) パフォーマンス、評価履歴、 360度評価結果 経歴(社内、社外)、発令歴 公的資格、社内資格、語学 研修履歴、研修プログラムでの評価 その他実績(定型情報及びテキスト情報) 等 左記加えて 能力評価 業務遂行力 専門性 スキル 育成計画 等 人材の発掘・選抜 型 人材の育成管理 型 実現上 のカギ 多くは既存の情報(社内に散在している) 社内(グループ内)のデータベースの連携がカギ 多くが未だ存在しない情報 (新たに収集をする 必要がある) 自社人材を評価する能力項目の設定がカギ【参考】能力評価項目の設定例
能力評価は評価項目の設定(切り口の設定)が難しく、タレントマネジメント導入の“難所”となりやすい。三菱総合研究
所固有の方法論であるTRM
®:テクノロジー・リソース・マネジメントでの能力評価の切り口は以下の通り。
4 業務遂行力 業務1 業務2 バリューチェーン 業務3 事業1 事業2 事業1 事業1 事業1 事業1 事業1 事業1 専門性 専門1 事業3 事業1 事業1 事業1 専門2 専門3 業務を実現するために 必要な専門を表現 スキル コンピテンシー 知識 ~できる ~している 各業務を細分化し 「~できる」で表現 学習可能な知識・方法 各専門を細分化し 学習可能な知識で表現 業務にのぞむ 心構えを表現 TRM®:テクノロジー・リソース・マネジメントでの能力評価の切り口の例 当社テンプレート から選択運用 設計・構築