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甲殻類研究への2次元電気泳動法の応用

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(1)

甲殻類研究への

2 次元電気泳動法の応用

大 石 正 道

1 . は じ め に 2 次元電気泳動法は,さまざまな組織に含まれ る多種多様のタンパク質成分を解析する際に有効 な技術のひとつである. 最近, この方法が様々な 生物群において種間差を比較する手段として用い られるようになった. そこで,

2

次元電気泳動法 の原理,およびカニ類紺脚筋肉を実験試料として 用いた場合の実験例を紹介する .

2. 2

次元電気泳動法の原理

2

次元電気泳動法は,

2

つの異なる原理に基づ いた電気泳動法を組み合わせた 方法である. その 中でも一般的に用いられているのは,まず『等電 点』の違いでタンパク質成分を分離し( 1 次元目 等電点電気泳動法) ,さ らに『分子量』の違いで 分離する C 2 次元日 SD S ポリアクリルアミドゲ ル電気泳動法,以下SD S - P A G E 法と略す) 方 法である . ① 等電点電気泳動法の原理 タンパク質は両性電解質( 水溶液中で酸性と塩 基性の両方の性質を示しうる物質) であるので, ある pH において分子全体の荷電がゼロになる . このp H の値を『等電点

J

Ci

soelectric point , p 1 と略す) と呼ぶ. 等電点が異なるタンパク質に低 イオン強度下で電場をかけると ,各々のタンパク 質は等電点の順序に配列し ,等電点で静止する . このような原理を利用して タンパク質を分離する 方法を『等電点電気泳動法』という( 図1 ). ② S D S - P A G E 法の原理と SD S の役割 タンパク質表面は おおよそ 負の電荷を帯びてい るので,電場をかけると陽極に向かつて移動する .

Masamichi OH-IsHI: Application of two-demensional gel electrophoresis to crustacean research このとき,適当な網目を持った支持体の中では, 小さい分子は網目をすりぬけながら速く移動する. それに対 して,大きい分子は網目にひっかかりな がらゆ っくりと移動する . これを『分子ふるい効 果』と呼び,各々のタンパク質をその大きさに応 じて分離する手段として利用される( 図

2 ).

この支持体には,ポリアクリルアミドゲルがよ く用いられる . このケ. ルは機械的に丈夫で- 化学的 に安定であり, しかもタンパク質の吸着性が低い などの長所を持っている. さらに,ア クリルアミ ドの濃度を変えることによって,ゲルの網目構造 の孔径を自由に変えることが できる ので,大きい 分子は低い濃度のゲルで,また小さい分子は高い 濃度のゲルで分析すればよいなど , この支持体に は優れた点が多い. しかし , タンパク質はその大きさ( 分子量) の 違いばかりでなく , その形( 円形,棒状など) の 違いによってもゲル中の移動速度が異なる . そこ で, タンパク質を含む試料にドデシル硫酸ナトリ

ウム Csodium dodecyl sulfate, S D S と略す) を

θ{

臨み性

@も

e

I

t

JJ │l

(2)

+ 宮 内 M 制 問 4

"5 "

内 H U / 向 2 ¥ C M M " C / h z ¥ n b M M H C / h h ¥ C C / 恥 ・ 2 ¥ C H M " C / 2 M M H 2 ¥C H M H C / 鳥 3 ¥ C H M " R E h w A

θ

ltliT/i.按 斗多種多織のタ ンパク質成分l

田 両 国 団 雪 ・

@・

v

..____...

h

V

の 白 、

f

r

l

o

B

3. SDS

の構造

(A )

SDS

ーポリ ペプチド複合体 形成の模式図

(B )

E

装置および実験器具: テフロンホモジェナイザー およびモーター, ドライブロック,冷却遠心機, ディスク型等電点電気泳動装置,等電点電気泳動 用 ガ ラ ス 管 ( 外 径5 m m, 内 径2 . 6 m m,長さ26 cm),透析膜,輪ゴム, 5 m l用 シリンジ( 注射器 の先にポリ エチレンチュ ー ブを付けたもの) , タビライザ ー ( 定電源装置2,000 V, 200 m Aまで 出力できるもの) ,ペリスタポンプ,謹流用のガ ラス管とビニール管,アガ、ロースゲル移動用キャッ プ付きヵーラス管( ゲルトランスファー, 内 径3.2 m m,長さ36 cm), ビニ ール管付きピペット , ア ガロ ー ス ゲ ル セ ッ テ ィ ン グ 用 の 器 (33 x 23 x 2 cm) ,

2

次 元 用 垂 直 平 肢 型 電 気 泳 動 装 置 ( ゲ ル のサイズは縦×横×厚さ= 140 X 190 X

1.

3 m m ), 濃度勾配作成用連通管 (50 m l用 ), ノfスツ ー ル ピペット,ゲルの染色用プラスチック箱 (30X

22

x 6 c m ),ゲル震壷用シェイカ ー, ゲル乾燥装置, セロファン紙,ゲル観察用ライトボックス. 試薬. アガロース IEF ( ファルマシア) , ソル ビトール,尿素,チオ尿素, ファルマライト 4種 類 ( p H2.5-5, p H 3-10, p H 4-6.5, p H 8-10.5の もの, ファルマシア) , トリス,塩酸,s -メルカ プトエタノ ー ル,

D.L.

アス パ ラ ギ ン 酸, 水 酸 化 トリクロロ酢酸,スルホサリチル酸, (ド ータイト ),ア クリルアミド, ルの上にのせて ,

SDS - P A G E

法を行 う. ④

2

次 元ゲルをピクリン酸 ・クーマジー染色法で染色し, ⑤脱色した後,⑥ゲ. ルを透明なセロファン紙の聞 にはさんで乾燥させる. 試薬および器具

@

加えてタンパク質を変成させ,類似した形状と負 の電荷密度を持つ

SDS

ポ リ ペ プ チ ド 複 合 体 を 形 成 さ せ て か ら , 電 気 泳 動 を 行 う 場 合 が 多 い (図

3

) . この

SDS

処 理 に よ っ て , 個 々 の タ ン パ ク質は分子量の差だけに依存してポリアクリルア ミドゲルの分子ふるい作用を受けるため ,

SDS-P A G E

法 は タ ン パ ク 質 の 分子 量 を 求 め る の に 有 効な手段である.

分子ふるい効果 図

2.

ス ナトリウム , アガロース

I

3.

2

次元電気泳動法の手

I

J

贋 2次元電気泳動法は, 1975年にO ' F A R R E L L によって開発された . この方法では,

1

次元自 の 等電点電気泳動の支持体にポリアクリルアミドゲ ルが用いられているが,網目が小さいためミオシ ン重鎖をはじめとする分子量10万以上の高分子量 タンパク質分子を分析することが困難であった. そこで, H I RA B A Y A SHI

(1

981 ) は

l

次 元 自 に ア ガロースゲルを支持体とする

2

次元電気泳動法を 開発し, この問題を解決した. さらに本法には改 良が加えられ (OH-IsHI& H I R A B A Y A S H I, 1988), 筋肉,心臓,脳,肝臓など,多種多様な組織から, 全タンパク質成分の9 5 %以上を

l

枚 のゲル上で分 析することが可能になった. 以下に,筆者が用い ている本法についての手

I

J

闘を紹介す る. 主な手順を図4に示した . ①まず比較的細長い ガラス管を用いてアガロースゲルを支持体とする 等電点電気泳動を行い,②トリクロロ酢酸を含む 固定液でタンパク質をゲル中に固定する. ③それ をポリアクリルアミドゲルを支持体とした平板ゲ

(3)

(3)

2

次元目 電 気 泳 動 用

試料をのせる

-

S D S

ポリアクリルアミドゲル電気泳動法

l

次元自 等電点電気泳動7 i

l

500Vx 24

時間 電気泳動用ガラス管 ( 内径

2.6

田皿、 長さ 26cm)

固定液でタンパク 質をゲル中に固定

i

ピクリン酸ク

7

マジー染色

2 0 0

0 0 0 i

5 0

0 0 0

-1

10

0 0 0 4

3 %

濃縮ゲノレ

1 2 - 2 0 % の濃度勾配を

7.0

4.0 等電点

--

-

_..

.

.

.

••

••

司. 田. . . .

.

.

4. 2

次元電気泳動法の手) 1 康

10% T E M E D 10 ml

θ

ビスアクリルアミド,

S D S

T E M E D

, 過 硫 酸 ア ンモニウム , グリシン,グリセリン ,ブロムフ ェ ノール ブルー, クーマ ジーブリリアントブルー

R

, ピクリン酸,メタノール,酢酸.

0

過硫酸アンモニウム溶液

(APS

溶液と略す)

APSO.5 g

に,蒸留水を加えて

10m!

にする.

0

抽出液:

5

M

尿素,

1 M

チオ尿素,

0.5%

s -メ jレカプトエタノール

20 ml

0

上部液

4 M

尿素,

1 M

チオ尿素

10 ml

O

等電点電気泳動用電極液

2

種類

0 2 次元 S D S - P A G E

用電極緩衝液 ( 使用時に

10

倍に薄めて使用する) トリス

30.28 g

夕、リシン

143.1 g

S D S

10.0 g

これに蒸留水を加えて

1

R

とする.

00. 1%

寒天溶液 鴎極用電極液:

0.04M

アスパラギン酸

250 ml

陰極用電極液:

0.2M

水 酸化ナト リウム

250 m!

0

固 定 液 :

1 0 %

卜リクロロ酢酸,

5 %

スルホサリ チル酸

100 m !

アガロース

1

( ドータイト)

0.5 g

に 蒸 留 水

50

m!

を加えて,使用直前に

100

0

C

で熱して溶かす.

0 2 次元目 SD S

ゲル作成用スト ック溶液

5

0.75M

卜リス一塩酸

p H 8.8 500 ml

0.25M

トリス 塩 酸

p H 6.8 100 m!

5 0 %

アクリルアミド1 .

3 3 %

ビスアクリルアミド

500 ml

2 0 % S D S 100 ml

O S D S 処理液

0.25M

トリス塩酸

pH 6.8

25 ml

S D S

2.0g

グリセリン

10ml

βーメルカプトエタノール

5 m !

ブロムフェノ - )レフソレ ー

0.02 g

(4)

これに蒸留 水 を 加 えて100 m l とする.

0 2

次元ゲ、ル用 固定液 (ケ刊ル1枚あたり) 4 5 %メタノ ール,10% 酢 酸 500 m l

0 2

次元ゲル用前処理 液 ( 再利 用が可能) O.lM ピクリン酸

p H

7.0 500 m ! 水酸化 ナトリウムを加えて

p H

を調整する .

0

ピクリン酸 ・クーマジ ー染色液( 再利用可能)

A

液 0.1M ピクリン酸

p H

7.0, 300 m l と,

B

液 : 4 5 %メタノ ー ル,10% 酢 酸,0.2 % クー マ ジー ブリリアン トブル ーR液 ,100m!を 混 合 する. 実 験 操 作

A.

等電点電気泳動用アガロースゲルの調製

1

) アガロ ー スゲ、ルを詰めるガラス管の下端( 酸 性 側 ) か ら ,20 m m, 125 m m, 180 m mにマ ジックで印 を付ける .

2

) 透析膜 を蒸留水 に浸し , ハサミで切り開いて 約3 x 3 c mの シート を作り ,輪 ゴ ム で ガ ラ ス 管 の下端に 付 け る. このガ、ラス管をディスク型等 電 点 電 気泳動装置に取り付ける.

3)

1

に従って, アガロ ース

IE F

とソルビト ー ルを秤量 し,蒸留水と共に試験管に入れ熱湯中 で完全に溶かす. 4 ) これを熱湯中から 取り出 し, すぐに粉末状の 尿素とチオ尿素を表1に示す分だけ加え,よく 混合して溶かす. [ 注意点] 熱湯中 に試験管を置いたまま原素とチ オ尿素を加えると ,熱のためこれらの試薬が分解 してしまい,後 で ア ガ ロース液が固まらなくなる ことがあるので,常温下で尿素とチオ尿素を加え る. 尿素とチオ尿素は水に溶けると吸熱し,すぐ にアガ ロー ス溶液 の温度が低下するので, これら の試薬は分解されずにすむ.

5

) 完全に溶けたアガロ ー ス液は常温では固まら ないので,表

1

に従って

3

本の試験管 に分注し, それぞれのフ ァル マライトを加え , よく混合す る. 6 ) ポリエチレンチ ュー ブ付き5 m l用 シ リ ン ジ を用いて,酸 性 溶 液, 中性 溶液, 塩基性溶液の 順 に, アガ ロー ス液を ガラス管内に下から積ん で い く( 図

5 ).

7 ) 塩基性溶液 を積み終わ った後, 5 m m ほど上 部液を入れる.

8)

ゲル積みが完了したら ,泳 動 装置 と共に,低 温 室 ( 40C ) に持ち込み, アガ ロー ス液が固ま

1 1

次元自 等電点電気泳動用アガロースの調製

(3

本用) p H 2.5-5 ファJレマラ イト p H 3-10 pH 4-6.5 p H 8-10.5 ガラス管下端から pH 領 域 アガ ロー スIEF 0.04 g ソノレビ ト- )レ 0.48 g 蒸留水 l.65 m l 一一一一一 混合して熱湯中で溶かす 一一一一一 尿素 1.2

0 g

チオ尿素 0.30 g 一一一一一 よく混合して完全 に溶かす一一一一ー アガロ ース溶液を3本の試験管に分ける 0. 6 m l l.8 m l 60 μl 120 μl 60 μl 20 m m まで 125 m m まで 酸性溶液 中性溶液 90 μl 180 m mまで 塩基性溶液

(5)

ポリエチレンチ ュー プ付きシリンジ 中性溶液 ヨ高 # 酸性溶液 図

5.

アガロース溶液の積み方 る の を 待 つ (一晩放置) . B . タンパク 質試料の調製

1

) カニ紺脚の筋肉

(0.01 g)

をテフ ロンホ モジェ ナイザ ー中に入れて秤量し ,重量あたり

40

倍容 量の抽出液 (0

.4

m

l) を加え, 氷 中ですりつぶ す. 2 ) このホモジェネ ー卜 を600 C で 5 分イン キュベ ー 卜した後, さらに氷中に置く .

3

) 冷却遠心機を用いて ,

4

0

C

15

000 rpm

15

分遠心し , その上清をタン パ ク質試料とする . 4 ) 前日に調製しておいた等電点電気泳動用アガ ロースゲルを常温に持ち出し,マイク ロディス ペンサ ーを用いて

40μl

のタンパク質試料をガ ラス管内壁を伝わらせて入れる.

5

) 試料を注入し たガラ ス管の上部の空所には, マイク ロディスペン サー (また はシリンジ) で, 上部液を上端まで満たす. 6 ) 下槽には陽極用電極液( アス パ ラギン酸液) を,上槽には陰極用電極液(水酸化 ナトリウム 液) を満たし ,泳動槽を低温室 (40 C) に置く . C . 等電点電気泳動 電圧× 泳動時間 = 一定値( 1

2

000 V x

時間) に なるように電気泳動を行う.

(500 V

24

時間泳動 すれば

12

000 V x

時間になるが, 実験の都合に より,

800 V

x 15

時間でもよ い)

D.

アガ ロースゲルの固定

1

) 三角フラスコに

100ml

の固定液をとり , ベ リスタポンプにビニ ール管と謹流用ガラス管を

l

本ずつ接続する. ポンプのスイ ッチで調節し ながら , ガラス管の先端まで固定液を満たす.

2

) 泳動が終わ った等電点電気泳動用ガラス管か ら透析膜と輪ゴムをはずした後, そのガ、ラス管 を濯流用ガラス管のシリ コンチュ ーブ部分に 差 し込み, ベ リスタポンプを逆回転させてアガ ロー スゲルを固定液の中に吸い込む. 3 ) アガロ ースゲルが抜けたガラス管をはずし , アガ ロー スケ〉レの入 った謹流用ガラス管にビニ ー ル管を接続し , さらにそれにもうひとつの瀧流 用 ガラス管を直列に接続し,ぺリスタポンプを 調節 して固定液 を満 たす.

1 )

から

3

) の操作 を繰 り返 して, アカ。 ロースゲルの入っ た瀧流用 ガラ ス管を次々に直列につなげていく . そして, 最後の口を固定液の入った 三角フラスコにもど す( 図

6 ).

4 ) ペリスタポンプのスイ ッチを入れて, 1 時間, 固定液を循環させる .

E. 2

次元目垂直平板電気泳動装置のセ ッティン グとポリアクリルアミドゲルの調製

1

) 表

2

に従 って,分離ゲル作成用に

12 %

アクリ ルアミド溶液と

20%

アクリルアミド溶液を調製 し,濃度勾配作成用連通管にそれぞれ

19.0 m l

ずっとる( 図

7

) . このとき ,

20%

溶液が先に 平板泳動槽に流れ込むようにする . 過硫酸アン モニウム溶液を両方のアクリルアミド溶液にそ れぞれ

0.3 ml

ずつ加え, よく撹枠する .

2

) ぺリスタポンプをまわし ,平板泳動槽の壁面 を伝って

20%

溶液を流し始める . このとき ,連 通管の聞の コックを 聞き,

12%

溶液が

20%

溶液 に少 しずつ混合するようにする . 連通管の 液面 が低下するに従 って連通管内のアクリルアミド 溶液濃度が低下し ,平板泳動槽には

12- 20%

の 濃度勾配ができる . アクリルアミド溶液がすべ て泳動槽に入 ったら , シリンジでその上に静か ベリス タポンプ 4・ーーーーー 図6. 等電点電気泳動後のア ガロ ースゲル固定法

(6)

表2 2 次元自 S D S ーポリアクリルアミドゲルの調製 A. 分離ゲルの調製( 1 台分) 12% 溶液 2 0 %溶液 0.75M 卜リス 一塩酸 p H 8.8 9.75 m l 9.75ml 5 0 % アクリルアミド, 4.68 m l 7.80ml 1.33% ビスアクリルアミド 20% S D S 0.86ml 0.86ml 10% T E M E D 0.20 m l 0.20 m l 蒸留水 4.01 m l 0.89ml 19.0 m l 19 .0 m l ( それぞれの溶液を 19.0ml ずっとり,連通管に入れる) A P S 溶液 0.3ml 0. 3 ml B .濃縮ゲルの調製( 1 台分) 0.25M トリス 一塩酸 p H 6.8 3.0 m l 5 0 % アクリルアミド, 0.36ml 1.33% ビスアクリルアミド 2 0 % S D S 0.30 m l 10% T E M E D 0.06ml 蒸留水 2.16 m l ( 溶液をよく撹排する)

+

A P S 溶液 0.13ml 図7. 2 次元自ポリアクリルアミドゲルの調製 に蒸留水を注入する . 10 - 30分後にこの溶液は ゲル化する.

3

) 表

2

に従って,濃縮ケ、ル作成用に

3 %

アクリ ルアミド溶液を調製し,分離ゲル上の蒸留水を 十分に取り除いた後で,平板泳動槽に流し込む. その上にシリンジで蒸留水を注入する. 濃縮ゲ ルは 5 - 15分ほどでゲル化する. F . 2 次元目 S D S - P A G E

1 ) D

で 固 定 し た ア ガ ロ ー ス ゲ ル を , 蒸 留 水 300 m l で 1 時間濯流して洗 う.

2

) 濯流したアガロースゲルを一度アガ、ロースゲ ルセッテイング用の器に満たした蒸留水中に流 し出し, これをゲルトランスファーで吸い取り, 平板ゲ‘ルの濃縮ゲ‘ル上に押し出す. このとき, 濃縮ゲ‘ルの上に蒸留水を満たしておくと,アガ ロースゲルが入りやすい. 3 ) アガロースゲ. ルが適当な位置に落ち着いたと ころで, ビニール管付きピペットで蒸留水をく み出す. さらにキムワイプで完全に蒸留水を除 いた後で,

1

% 寒天溶液( 熱を加えて溶かした もの) をノfスツ ールピペットでとり,ケ、ルの上 に均一に 3 - 5 m m の深さになるように入れ, アガロ ースゲルが動かないように固定する. 4 ) 平板泳動槽の上槽と下槽にそれぞれ電極緩衝 液を入れ( 上槽と下槽を併せて,泳動槽

l

台あ たり 1

R

必要) ,アガロースゲルの上に SD S 処 理液を均一 に深さ 5 m m になるようにのせる.

5

) ブロムフェノ ールフeルー ( 色素) が濃縮ゲル 中に完全に濃縮するまでは 4 0 m A で , 色 素 が 分離ゲ‘ル中に入ったら 7 0 m A で 泳 動 す る . 約

3

時間で泳動が終了する .

G. 2

次元ゲルの染色 ・脱色 ・ゲル乾燥 1 ) 2 次元ゲルの染色法は Stephano ら( 1986) の方法に従った. 泳動が終了したゲ‘ルを平板泳 動槽から取り出し,分離ケソレのみをゲ. ル染色用 プラスチック箱に入れて

2

次元ゲル用固定液に 浸し ,

1

時間 シェイカ ーで震損する. 2 ) 2 次元ゲル用固定液を捨て, 2 次元ゲル用前 処理液を入れ, 30分間震還する.

3

) 前処理液を保存用試薬ビンに戻す. ピクリン 酸クーマジー染色液を箱に入れ, タンパク質の スポットがよく見えるまで染色する( 短いとき は数分の染色でよいが,細かいスポットを観察 するためには染色に一晩かかる) . 4 ) 染色液を保存用試薬ビンに戻し,ゲルを蒸留 水で何度も洗う( ピクリン酸( 黄色) が抜けて パックグラウンドが完全に透明になるまで行う).

5

) ゲルにアラビアゴムの粉末を均一にふりかけ, 約1時開放置 す る (糊付け の操作)

6

) ゲルを軽く蒸留水で洗い,ゲ‘ル表面のアラビ アゴムのぬめりを除いてから , ゲルを

1 0 %

グリ セロールに 浸したセ ロファ ン紙の聞にはさみ, ゲル乾燥装置を用いて乾燥する. 乾燥時聞は60

oc

の乾燥機で約

2

時間かかり ,常温では一晩か

(7)

M W

x 1 0

・3

2 0 0

p H

7

t

気 電

8

'

占 山 電 等 同 口

i

'

1

-A

3

I t:¥:)

67-6

F

4

'

5

内 庁 凶 田

ω

ω

同 ︾ ﹀ の 開 図8. ペニ ツケガニ Thalamita p r y m m a (H erbst) 錯脚筋肉の2次元パターン かる. 7) 図 8にベニツケガニ鉛脚筋肉の2次元ゲルの ノfターンを示した. アクチンやトロポミオシン, ミオシン重鎖を初め,細かいスポッ卜まで観察 できた .

2

種間でタンパク質成分を比較する場 合には,

A

種,

B

種,および

A

種と

B

種の試料 を等量ず、つ混ぜたA + B,の3つの2次元パタ ー ンを用いた

r3

つ組法』を行う. この場合,

A

種で数えたスポット

N

Aと

B

種で数えたスポッ ト

N

B, および

A

種と

B

種の両方に共通のスポッ トN ASを求め,次のA Q U A D R O

&

A VISE (1981) の式に従って

2

種間の類似度

F

を求める . F = .. - 2 NAS NA 十A s 以上,

2

次元電気泳動法の原理および,実験方 法について述べてきたが,この方法は①甲殻類の 系統分類学的研究に活用できるばかりでなく,② ある組織から

2

次元電気泳動法によってタンパク 質を生成し,そのスポ ッ トからアミノ酸配列を解 析することによ ってそのタンパク質を同定するこ ともできる ので,今後は,さまざまな甲殻類の研 究分野にも活用できることを期待している . 文 献

AQUADRO, C.F. and AVIS, J.C., 1981. Proc. Natl. Acad.Sci., U S A 78・3784-3788.

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OH-IsHI, M .

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STEPHANO, J.L. et. al., 1986. A n al. Biochem., 152: 308-313

図 1. 等電点電気泳動法の原理
表 2 2 次元自 S D Sーポリアクリルアミドゲルの調製 A. 分離ゲルの調製( 1 台分) 12% 溶液 2 0 %溶液 0.75M 卜リス 一塩酸 p H 8.8  9.75 m l   9.75ml  5 0 % アクリルアミド, 4.68 m l   7.80ml  1

参照

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