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阪本 公美子 子あり未婚,2 男性 子あり既婚,9 未回答, 2 子なし, 8 女性 子あり未婚,0 子あり既婚, 未回答, 6 子なし, 図 リンディ州におけるシングル マザー 出典 質問票調査 200, Sakamoto 2009a の属性 性別 婚姻の

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(1)

コミュニティにおける「女性世帯主世帯」の生計戦略

―タンザニア南東部の食料対策を中心として―

阪本 公美子

はじめに 世界の「貧困」は赤道アフリカ(以下アフリカ) に集中しているといわれており、その中でも、社 会構造の権力関係の中における弱者の一例として 女性が注目されており、その情況は「貧困の女 性化」1としても表現されている。更にそのコン テキストの中で「女性世帯主世帯 (female-headed households: FHH)」も注目される。アフリカの農 村社会における「女性世帯主世帯」の脆弱性が問 題となる背景には、男女分業によって完結すると 見なされてきた生活基盤である農業の存在があ る。しかし、経済・社会、そして生活の変動とと もに男女分業も変容しつつあり、「女性世帯主世 帯」の脆弱性も疑問視されつつある。 例えばタンザニアにおける「女性世帯主世帯」 に関する研究では、その貧困や脆弱性について議 論がある。世界銀行が全国的に行った定性的参加 型調査では、「女性世帯主世帯」の貧困や脆弱性 が強調された2。他方、定量的な調査によると、「女 性世帯主世帯」は、土地・家畜・財産(時計・自 転車・ラジオなど)が少ないものの、消費や支出 レベルは、必ずしも「男性世帯主世帯」に引けを 取らなかった3。さらに、貧困率は、「男性世帯主 世帯」が 43%であったのに対し、「女性世帯主世 帯」は 37%であった4。 また、タンザニア西部に暮らすニャムウェジの 父系社会において行われた研究によると、「女性 世帯主世帯」を未婚、離婚・別居、死別、長期不 在に累計して分析し、一概に「女性世帯主世帯」 が貧困であるといえないことを示した。また、未 婚、離婚・別居や長期不在、死別という類型を、 ライフ・サイクルの段階として捉え、それぞれの 生計戦略を描いた。また、多くの「女性世帯主世 帯」が、配偶者と生活しないことを一つの生き方 として選んでいることも明らかにした5。   著者がこれまで研究してきたタンザニア南東部 においても、女性、特に「女性世帯主世帯」は、 夫婦世帯とは異なる情況にあり、脆弱な面も「自 在」6な面も見受けられる。本論文では、「女性世 帯主世帯」に注目し、その脆弱性と自在性の両面 からその実態を、コミュニティ内の相互扶助関係7 も考慮した上で明らかにする。 「女性世帯主世帯」の定義は、何をもって「世 帯主」とするか、定義上、さまざまな混乱があ る8。その中でも、女性世帯主に、未婚・離婚・ 別居・死別といった理由で配偶者が存在しない場 合 (de jure) と、出稼ぎなどの理由で同居していな い場合 (de facto) とを区別する考え方もある9。ま た、夫婦世帯の場合でも、経済的な貢献によって 「世帯主」を決定すべきである、という議論10や、 世帯自身が「世帯主」を判断すべきである、とい う観点もある。 タンザニアをはじめとするアフリカの「女性世 帯主世帯」を対象とする研究では、男性や夫婦が 年長者である場合は男性が当該世帯によって「世 帯主」と見なされる「男性世帯主世帯」、女性が 年長者である場合、その女性が当該世帯によって 「世帯主」と見なされる「女性世帯主世帯」と認 識されていることが多い11。また、必ずしも婚姻 関係だけでなく、出稼ぎのために夫が事実上長期 間不在である世帯を含むことが多い12。 本論においてもアフリカにおける先行研究の流 れを汲み、「未婚、別居、離婚、死別、長期不在 などの理由で夫と同居しておらず、女性が世帯主 となっている世帯」と定義し、同居世帯構成から 「女性世帯主世帯」を特定する。「世帯主」は、世 帯構成の中で、年長者が夫婦の場合は、「夫婦世帯」 とするが、必要に応じて「男性世帯主世帯」と分 類する。それ以外の場合の世帯構成の場合、年長 者の性別をもとに判断する13。

(2)

図 1 は、タンザニア南東部の調査から、婚姻関 係と子の有無を確認した結果である。ここで示し た「子あり未婚」の女性は、必ずしも世帯主では なく、女性世帯主世帯と重なるわけではない。し かし、シングル・マザーが多いという事実を示し ており、本論では、女性世帯主のみならず、シン グル・マザーも対象とする。 本論文は、タンザニア南東部リンディ州 (図 2) R村及び M 村における調査をもとに分析する。 いずれの村も 1974 年に登録され、現在行政的に はそれぞれ 2 村から成り立つ。R 村の合計人口は 4,941人(女性 2,559 人、男性 2,382 人)、総世帯 数は 1,320 世帯14、M 村の合計人口は 5,335 人(女 性 2,804 人、男性 2,531 人)、総世帯数は 1,517 世 帯15である。両村とも民族はムウェラ民族が多 数を占めるが、M 村はムウェラが圧倒的な大多 数であり、R 村は過半数のムウェラに次いで 1 割 前後のマコンデが生活をしている。タンザニア南 東部で多数を占めるムウェラ、マコンデ、マクア、 ヤオ民族は、従来、母系的傾向が強かったが、イ スラム教及びウジャマー集村化によって父系化し つつある。またムウェラ民族の間で氏族は、伝統 的に二重単系出自である16。 調査方法は、2006 年 (R 村)及び 2007 年 (M 村) に行なった質問票をもとにしたインタビュー (い ずれもスワヒリ語)結果、並びに同年に聞き取っ た家系図について、改めて「女性世帯主世帯」と シングル・マザーに焦点を当てて再分析した。ま た、住み込み調査の基づく参与観察や 2001 年 (リ ンディ州)に行った質問票調査17から知り得た 知見によっても分析を補った。 2006年に行った調査(以下「質問票調査 (R 村 2006)」と表記)、及び 2007 年に行った調査(以 下「質問票調査 (M 村 2007)」と表記)は、筆者 が R 村における住み込み調査で理解した生活環 境を前提として作成した質問票をもとに、筆者及 び調査協力者がインタビューを行った。性別に留 意して村行政官・インフォーマント・筆者が対象 者をリクルートし、R 村では 16 歳から 82 歳まで の 114 人(女性 57 人、男性 57 人)、M 村では 17 歳から 85 歳の 100 人(女性 52 人、男性 48 人) に対して、主に軒下で個別にインタビューを行っ た18。 いずれの調査においても、男女比については留 意しているものの、村全体を代表するサンプルは 意識しておらず、村役場並びに市場が存在する村 の中心に近い地域に暮らし、村行政官・インフォー マント・筆者と良好な関係を持つ対象者に偏りが あると考えられる。よって、本研究は、それぞれ の村の行政的(地理のみならず関係も含む)・経 済的中心に暮らす男女の視点から「女性世帯主世 帯」の生計戦略を把握するものとする。 家系図は、リンディ州 R 村と M 村にて 2006 年及び 2007 年に、それぞれの聞き取り対象者か ら、家族や親族の姓名・誕生年・民族名・氏族名 を、本人のリニージにおいて記憶している限り 聞きとり、作成・分析した。その結果、R 村にて 合計 11 家系図、M 村にて 10 家系図を作成した。 聞き取りによって得られた家系図は、5 世代から 10世代、家系図に現れる人数は 27 人から 188 人

1:リンディ州におけるシングル・マザー

未回答, 16 未回答, 21 子なし, 14 子なし, 8 0 20 40 60 80 100 120 140 女性 男性 出典:質問票調査 (2001, Sakamoto 2009a) の属性「性別」「婚姻の有無」「子供の有無」より再計算 子あり既婚,93 子あり既婚,41 子あり未婚,30 子あり未婚,2

2䋺䉺䊮䉱䊆䉝䈱20Ꮊ䈫⺞ᩏኻ⽎࿾䊥䊮䊂䉞Ꮊ

಴ౖ䋺Sakamoto, 2009a: 9 䉋䉍 図 1:リンディ州におけるシングル・マザー 出典:質問票調査 (200, Sakamoto 2009a)の属性「性別」「婚姻の有無」 「子供の有無」より再計算 図 2:タンザニアの 20 州と調査対象地リンディ州 出典:Sakamoto, 2009a: 9 より

(3)

までの幅がある19 本稿では、「質問票調査 (R 村 2006)」及び「質 問票調査 (M 村 2007)」結果を、同居世帯によっ て類型し、女性世帯主世帯とシングル・マザーを 特定する。その上で、第一に、彼女たちの平均年齢、 民族、生業、平均世帯員数、畑・家畜の有無など の特徴を確認する。第二に、食料に関して、女性 世帯主世帯やシングル・マザーが脆弱であるかど うかを明らかにする。そして、食料不足の際に取 る対策をもとに、コミュニティの相互扶助関係も 考慮の上で、女性世帯主世帯やシングル・マザー の自在性についても考察する。以上の分析を通し て、女性世帯主世帯とシングル・マザーが、特に 食料に関して抱えている脆弱性の有無や、コミュ ニティの相互扶助関係の中で実践している生計戦 略や自在性を明らかにする。 最後に、家系図分析や参与観察から女性世帯主 及びシングル・マザーに注目をし、彼女たちの特 徴を異なる角度から見直し、調査方法についても 考察する。本稿においては、女性世帯主世帯やシ ングル・マザーに焦点を当てた現地調査ではなく、 既に収集した情報をもとに再分析したという限界 がある。そのため、本論の制約とともに、今後、 女性世帯主世帯やシングル・マザーに焦点を当て た研究を展開するための課題も明らかにする。 Ⅰ 質問票調査からみる女性世帯主世帯とシング ル・マザー 本節では、質問票調査 (R 村 2006 及び M 村 2007)の対象者を、同居世帯構成によって類型・ 細分類し、女性世帯主世帯及びシングル・マザー を特定した上で、彼女たちの特徴、食料へのアク セス、食料不足の際とる生計戦略について分析す る。 1 女性世帯主世帯とシングル・マザーの特定 まず、表 1a において、配偶者の有無、子の有 無を基本的な考慮材料として、調査対象者を以下 の通り、世帯別に 7 類型した。 1.配偶者も子も不在である「単身」世帯 2.配偶者も子も不在であるが、「孫・親戚と」暮 らす世帯 3.配偶者はいないが、子はいる「母子」「父子」 世帯 4.配偶者はいるが、子はいない「夫婦」世帯 5.配偶者も子もいる「核家族」 6.配偶者も子もおり、親子以外の同居人が暮す「拡 大家族」 7.夫が複数の妻を持つ「一夫多妻」 その上で、調査対象者の性別によって、14 類 型とした。 本調査では、「世帯主」について直接問わなかっ たという情報の制約もあり20、同居世帯構成から 「世帯主」を推測した。基本的には、年長者を「世 帯主」としてその性別によって女性世帯主世帯で あるか、男性世帯主世帯であるか判断した。また、 年長者が夫婦である場合、可能な限り「夫婦世帯」 としたが、集計する場合、男性世帯主世帯に加え た。男性調査対象者が世帯の年長者でなく、母親 と暮らす例も R 村で 2 例あったが、本分析では 男性を世帯主別に分類せず、女性世帯主世帯には 含めなかった。 以上の原則から、上記 1 の「単身」女性は女性 世帯主と特定でき、4 ~ 6 の類型の女性は、「夫 婦世帯(男性世帯主世帯)」と特定できる。但し、 2「孫・親戚と」暮らす女性や、3「母子」を含む ⴫1a䋺หዬ਎Ꮺ䈱㘃ဳ ㈩஧⠪ ሶଏ ⺞ᩏኻ⽎⠪ ᅚᕈ ↵ᕈ 1. නり × × FHH MHH 2. ቊ䊶ⷫᚘ䈫 × × F/MHH MHH 3. Უሶ䊶ῳሶ × 䂾 F/MHH MHH 4. ᄦᇚ 䂾 × ᄦᇚ਎Ꮺ(MHH) ᄦᇚ਎Ꮺ (M/FHH) 5. ᩭኅᣖ 䂾 䂾 ᄦᇚ਎Ꮺ(MHH) ᄦᇚ਎Ꮺ (MHH) 6. ᜛ᄢኅᣖ 䂾 䂾 ᄦᇚ਎Ꮺ(MHH) ᄦᇚ਎Ꮺ (M/FHH) 7. ৻ᄦᄙᆄ 䂾 䂾 ᄦᇚ਎Ꮺ(MHH) ᄦᇚ਎Ꮺ (MHH) 表 1a:同居世帯の類型1b䋺หዬ਎Ꮺ㘃ဳ೎⺞ᩏኻ⽎⠪ᢙ ㈩஧⠪ ሶଏ R᧛ M᧛ ว⸘ ᅚᕈ ↵ᕈ ᅚᕈ ↵ᕈ 1. නり × × 3 6 4 3 16 2. ቊ䊶ⷫᚘ䈫 × × 4 2 5 0 12 3. Უሶ䊶ῳሶ × 䂾 21 3 10 0 33 4. ᄦᇚ 䂾 × 3 12 2 10 27 5. ᩭኅᣖ 䂾 䂾 16 21 26 24 87 6. ᜛ᄢኅᣖ 䂾 䂾 10 9 5 8 32 7. ৻ᄦᄙᆄ 䂾 䂾 0* 4 0 3 7 ว⸘ 57 57 52 48 214 ᵈ䋺*ᄦ䈫᥵䉌䈚䈩䈇䈭䈇䈫╵䈋䈢৻ᄦᄙᆄ䈱ᆄ䈲䇮䇸Უሶ䇹䈮฽䉄䈢䇯 ಴ౖ䋺⾰໧␿⺞ᩏ 䋨R᧛2006, M᧛2007) ⾰໧㗄⋡1 䇸䈅䈭䈢䈲䇮ኅ䈪⺕䈫᥵䉌䈚䈩䈇䉁䈜䈎䋿䇹(Sakamoto 2007: 36; Sakamoto 2008a: 27-28) 䉋䉍 表 1b:同居世帯類型別調査対象者数 注:* 夫と暮らしていないと答えた一夫多妻の妻は、「母子」に含めた。 出典:質問票調査 (R 村 2006, M 村 2007) 質問項目  「あなたは、 家で誰と暮らしていますか?」(Sakamoto 2007: 36; Sakamoto 2008a: 27-28) より

(4)

世帯は、世帯主を判断するためには、より詳細な 分類が必要である。なお、「一夫多妻」妻に関し ては、調査対象者女性が夫と同居していないと本 人が見なしている場合、7 ではなく、3 に類型した。 「シングル・マザー」については、本質問票調 査では、婚姻関係や子の有無を問わなかったため、 同居配偶者が不在であり、同居する子どもがいる 場合を、「シングル・マザー」と特定した。本来、 同居の有無に係らず婚姻や子どもの有無によって 判断すべきであると考えられるため、本質問票調 査で特定した対象者は、「 」付きの「シングル・ マザー」とした。 表 1b では、世帯類型別の人数を示したが、女 性世帯主世帯である「単身」女性世帯は、R 村の 調査対象者に 3 人、M 村に 4 人いる。女性世帯 主世帯である可能性のある「孫・親戚と」暮らす 女性は R 村に 4 人、M 村に 5 人おり、「母子」に 類型した「シングル・マザー」は R 村に 21 人、 M村に 10 人いる。 上記において、世帯主が不明瞭であった「孫・ 親戚」と暮らす女性や「母子」を含む世帯につい て、その世帯構成をより細かく分類したものが表 2aであり、表 2b は、その細分類に基づいた調査 対象者の数である。「孫・親戚」と暮らす女性の 内訳は、「オジと」暮らす女性(R 村に 1 人)、「母 親と」暮らす女性(M 村に 2 人)、「孫と」暮ら す女性(R 村に 3 人、M 村に 3 人)に細分類す

2a䋺FHH䈫䇸䉲䊮䉫䊦䊶䊙䉱䊷䇹䈱⚦ಽ㘃

ᄦ 䈫 ሶ 䈫 MHH FHH ῳⷫ䊶䉥䉳䈫 Უⷫ䈫 නり ቊ䈫 නり × × ቊ䊶ⷫ ᚘ䈫 × × 䇸䍚䍻䍖䍼 䍷䊶䍭 䍙䍼䍎䇹 × 䂾 Უⷫ䈫 ቊ䈫 ῳⷫ䈫 䉨䊢䉡 䉻䉟䈫 ሶ䈫 **䉥䉳䈫 Უⷫ䈫 ሶ䈫 䉨䊢䉡 䉻䉟䈫 ሶ䈫 ሶ䈫 *ᄦ䈲೎ 䈱ᆄ䈫 ሶ䈫 ቊ䈫 䉥䉳䈫 ሶ䈫***䉨䊢䉡䉻䉟䈱ሶ䈫 ಠ଀ ↵ᕈ ᅚᕈ ᅚᕈ䉝䊮䉬䊷䊃ኻ⽎⠪ ਎Ꮺਥ 䉲䊮䉫䊦䊶䊙䉱䊷 หዬ⠪ ਎Ꮺ ਇ࿷⠪ 表 2a:FHH と「シングル・マザー」の細分類2b䋺FHHᢙ䈫䇸䉲䊮䉫䊦䊶䊙䉱䊷䇹ᢙ䋨⚦ಽ㘃೎䋩 ᄦ ሶ ᧛ MHH FHH ว⸘ ῳⷫ䊶䉥䉳䈫 Უⷫ䈫 නり ቊ䈫 නり × × R 3 3 M 4 4 ⸘ 7 7 ቊ䊶ⷫᚘ䈫 × × R (1**) 0 3 3 M 2 3 5 ⸘ 2 6 8 䇸䉲䊮䉫䊦䊶 䊙䉱䊷䇹 × 䂾 R 4** 0 10* 7 21 M 0 3 7*** 0 10 ⸘ 4** 3 17 7 31 ว⸘ 4 (5) 5 24 13 46 ᵈ䋺*䈉䈤1ੱ䈲৻ᄦᄙᆄ䇯**䈉䈤1ੱ䈲䉥䉳䈫䋨ઁ䈲ῳⷫ䈫䋩䇯***䈉䈤1ੱ䈲ሶ䈫䉨䊢䉡䉻䉟䈱ሶ䈫䇯 ಴ౖ䋺⾰໧␿⺞ᩏ 䋨R᧛2006, M᧛2007) ⾰໧㗄⋡1 䇸䈅䈭䈢䈲䇮ኅ䈪⺕䈫᥵䉌䈚䈩䈇䉁䈜䈎䋿䇹(Sakamoto 2007: 36; Sakamoto 2008a: 27-28) 䉋䉍 表 2b:FHH 数と「シングル・マザー」数(細分類別) 3䋺⺞ᩏኻ⽎⠪䈱ਛ䈱FHH䈫䇸䉲䊮䉫䊦䊶䊙䉱䊷䇹 ᧛ MHH䊶ᄦᇚ਎Ꮺ FHH ว⸘ หዬኅᣖ ↵ᕈ ᅚᕈ ᅚᕈ 䇸䉲䊮䉫䊦䊶 䊙䉱䊷䇹 R 0 4 17 21 M 0 0 10 10 ⸘ 0 4 27 31 ઁ R 57* 30 6 93 M 48 33 9 90 ⸘ 105 63 15 183 ว⸘ R 57 34 23 114 M 48 33 19 100 ⸘ 105 67 42 214 109 ᵈ䋺* R᧛䈱↵ᕈ䈱䈉䈤2ੱ䈲䇮Უⷫ䈫หዬ䈚䈩䈍䉍䋨ῳⷫਇ࿷䋩 䇮ᱜ⏕䈮䈲FHH䈮ಽ㘃䈘䉏䉎䈏䇮ᧄ⺰䈮䈍䈇䈩↵ ᕈ䈲䇮਎Ꮺਥ೎䈮ಽ㘃䈚䈭䈎䈦䈢䇯 ಴ౖ䋺⾰໧␿⺞ᩏ 䋨R᧛2006, M᧛2007) ⾰໧㗄⋡1 䇸䈅䈭䈢䈲䇮ኅ䈪⺕䈫᥵䉌䈚䈩䈇䉁䈜䈎䋿䇹(Sakamoto 2007: 36; Sakamoto 2008a: 27-28) 䉋䉍 表 3:調査対象者の中の FHH と「シングル・マザー」 注:* うち  人は一夫多妻。** うち  人はオジと(他は父親と)。   *** うち  人は子とキョウダイの子と。 出典:質問票調査 (R 村 2006, M 村 2007)質問項目  「あなたは、 家で誰と暮らしていますか?」(Sakamoto 2007: 36; Sakamoto 2008a: 27-28) より 注:* R 村の男性のうち 2 人は、母親と同居しており(父親不在)、 正確には FHH に分類されるが、本論において男性は、世帯主別 に分類しなかった。 出典:質問票調査 (R 村 2006, M 村 2007)質問項目  「あなたは、 家で誰と暮らしていますか?」(Sakamoto 2007: 36; Sakamoto 2008a: 27-28) より

(5)

ることができ、「オジと」暮らす女性以外は、女 性世帯主世帯と分類できる。「シングル・マザー」 についても類似した細分類ができ、「父親・オジと」 暮らす R 村の 4 人以外は、女性世帯主世帯と分 類できる。但し、彼女たちは、男性世帯主世帯に 内包される「シングル・マザー」として、本稿の 分析対象とする。この他、母親と子と住む「シン グル・マザー」(M 村に 3 人)、子と住む「シングル・ マザー」(R 村に 10 人、M 村に 7 人)、子と孫と 住む女性(R 村に 7 人)がいる。 表 3 で示したように、上記のように類型・細分 類した結果、本調査対象者 214 人(うち女性 109 人)中、女性世帯主世帯の女性は 42 人(R 村 23 人、M 村 19 人)、重複もある形で「シングル・ マザー」は 31 人(R 村 21 人、M 村 10 人)含ま れおり、本分析は彼女たちに焦点を当てる。他方、 夫婦世帯(男性世帯主世帯)における女性は、合 計 67 人(R 村 34 人、M 村 33 人)おり、女性世 帯主世帯より若干多いが、随時、比較対象とする。 2 女性世帯主世帯と「シングル・マザー」の特徴 (1) 年齢・民族・生業・世帯員数 表 4 は、同居世帯の細分類別に計算した調査対 象者の平均年齢である。親などと住む女性たちは、 「父親・オジと」暮らす「シングル・マザー」が 平均年齢 32 歳、「母親と」暮らす「シングル・マ ザー」が 33 歳、「母親と」暮らす(子不在)女性 が 36 歳と、いずれも平均年齢が 30 歳代である。 次いで単身女性が 39 歳であるが、平均値に含ま れていない年齢不詳の女性もいる。母子のみで暮 らす「シングル・マザー」の平均年齢は、46 歳 である。「孫と」暮らす女性は、年齢不詳の女性 も含むが、子と同居の場合平均年齢が 58 歳、同 居していない場合 57 歳であり、いずれも平均年 齢が 50 歳代である。 全調査対象者(214 人)の民族は、ムウェラが 多数(172 人)で、マコンデ(19 人)が次ぎ、マ クア(8 人)、ンギンド(6 人)、ンゴニ(4 人)、 ヤオ(2 人)が続いた。その中の女性世帯主世帯 の女性や「シングル・マザー」も、ムウェラが多 数(16 人)であるが、マクア(3 人)が若干目立っ た。ンゴニは 2 人、ヤオ、マコンデ、ンギンドは 各 1 人である。 主たる生業は、全調査対象者のうち 177 人が農 業であり、21 人が商売(うち 3 人が兼業)である。 女性世帯主世帯の女性や「シングル・マザー」の 中でも農業が 39 人と主たる生業であるが、商売 も 7 人いた。商売を行っている 7 人のうち、6 人 が「シングル・マザー」であり、1 人が単身である。 平均世帯員数は、女性世帯主世帯の場合、R 村 では 3.3 人、M 村では 4.0 人であり、男性世帯主 世帯の 4.6 人(R 村)、5.4 人(M 村)を下回る。 この傾向は、タンザニアにおける先行研究、並び に多くのアフリカ諸国の傾向とも一致している21。 「シングル・マザー」の平均世帯員数は、R 村で 3.9 人、M 村では 4.5 であり、女性世帯主世帯の平均 世帯数より多く、男性世帯主世帯よりも少ない。 (2) 家畜・畑所有 では、女性世帯主世帯や「シングル・マザー」 の家畜や畑の所有や使用は、どのような状況であ ろうか。 タンザニア南東部には、母系的伝統のため婚資 として家畜が使用されず、気候的にも家畜に適し ていなかったため、家畜飼育は近年の現象である。 図 3 では、R 村及び M 村における家畜の有無を、 性別、世帯主の性別に分けて示した。両村におい て、家畜を所有していない人の方が多い。その中 でも、家畜所有者を見ると、家畜を所有している

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ᄦ䈫 ሶ䈫 MHH FHH ῳⷫ䊶䉥䉳䈫 Უⷫ䈫 නり ቊ䈫 නり × × 39* ቊ䊶ⷫᚘ䈫 × × 36 58* 䇸䍚䍻䍖䍼䍷䊶䍭䍙䍼䍎䇹 × 䂾 32 33 46 57* ᵈ䋺*⸘▚䈮฽䉁䉏䈩䈇䈭䈇ᐕ㦂ਇ⹦䈱ኻ⽎⠪䉅䈇䉎䇯 ಴ౖ䋺⾰໧␿⺞ᩏ 䋨R᧛2006, M᧛2007) ⾰໧㗄⋡0-2䇸ᕈ೎䇹෸䈶1 䇸䈅䈭䈢䈲䇮ኅ䈪⺕䈫᥵䉌䈚䈩䈇䉁䈜 䈎䋿䇹(Sakamoto 2007: 35, 36; Sakamoto 2008a: 26, 27-28) 䉋䉍

表 4:FHH と「シングル・マザー」の平均年齢 注: * 計算に含まれていない年齢不詳の対象者もいる。 出典:質問票調査 (R 村 2006, M 村 2007)質問項目 0-2「性別」及び  「あ なたは、家で誰と暮らしていますか?」(Sakamoto 2007: 35, 36; Sakamoto 2008a: 26, 27-28) より ࿑3䋺R᧛䊶M᧛䈮䈍䈔䉎ኅ⇓ᚲ᦭䈱᦭ή 䋨ᕈ೎䊶਎Ꮺਥ೎䋩 34 31 15 19 5 14 㪉㪍 㪉㪏 5 4 14 19 㪇 㪈㪇 㪉㪇 㪊㪇 㪋㪇 㪌㪇 㪍㪇 㪎㪇 㪏㪇 㪤᧛ኅ⇓䈅䉍 㪩᧛ኅ⇓䈅䉍 㪤᧛ኅ⇓䈭䈚 㪩᧛ኅ⇓䈭䈚 ↵ᕈ ᄦᇚ਎Ꮺᅚᕈ FHH

಴ౖ䋺⾰໧␿⺞ᩏ(R᧛2006, 䌍᧛2007) ⾰໧㗄⋡7 䇸ኅ⇓䉕ᜬ䈦䈩䈇䉁䈜䈎䋿䇹䈱࿁╵ (Sakamoto 2007: 40, Sakamoto 2008a: 30) 䈎䉌⸘▚

図 3:R 村・M 村における家畜所有の有無 (性別・世帯主別)

出典:質問票調査 (R 村 2006, M村 2007)質問項目 7 「家畜を持って いますか?」の回答 (Sakamoto 2007: 0, Sakamoto 2008a: 30) か ら計算

(6)

女性世帯主世帯の女性は、R 村で 4 人、M 村で 5 人と非常に少ない。 図 4 では、同様に性別並びに世帯主の性別に分 けて、家畜所有形態を見た。女性世帯主世帯の女 性は、R 村で子と所有している 1 人を除いて全員、 単独で家畜を所有していた。 全般的に、所有されていた家畜種は 5 割程度が 鶏であり、2 割が山羊、そのほか牛・鳩・アヒル などであった。R 村では、山羊を飼育していた人 は 11 人おり、平均所有頭数は 9 頭であり、その 数は 3 頭から 18 頭までの開きがあった。牛は、1 人が 3 頭飼っていた。その他の家畜については、 2人がアヒル、1 人が鳩を飼っていた。M 村では、 山羊所有者は 5 人で、平均所有頭数は 4 頭であり、 1頭から 11 頭までの幅があった。牛は 4 人が所 有しており、それぞれ、2 ~ 3 頭づつ所有してい た。それ以外には、2 人がアヒル、各 1 人が鳩・猫・ ギニアファウル・猿などを飼っていた人がいた。 そのような所有状況の中、表 5 では、女性世帯 主世帯が所有している家畜種と数を、細分類した 同居世帯員の情報とともに示した。家畜を飼育し ていた女性世帯主世帯は少なかったものの、R 村 において、平均値を上回る 10 頭の山羊を子と飼 育していた 65 歳の女性もいる。また、父親と子 と暮らし男性世帯主世帯に内包されている「シン グル・マザー」(41 歳)は、最多の 18 頭の山羊 を飼っている。M 村でも、子と住む女性(37 歳)が、 数少ない牛の所有者であり、孫のみと住む年齢不 詳の女性も鶏に加えて山羊を所有している。以上 のように、女性世帯主世帯の女性が家畜を所有し ている割合は少なかったが、抜きん出て多くの家 畜を所有している女性世帯主世帯の女性や「シン グル・マザー」もいる。 図 5a は、R 村における畑の所有・使用を示し ている。女性世帯主世帯においては、同居配偶者 が不在であるため、当然ではあるが、「配偶者と」 所有・使用しているのは、男性と夫婦世帯の女性 である。女性世帯主世帯の女性が 1 人「配偶者」 と所有・使用しているのは、結婚予定の相手と畑 を耕している、という例であった。他方、大半の 女性世帯主世帯の女性は、「自分」で畑を単独所 有し、それを使用している。また、畑がない人び とも若干名存在し、際立ってはいないが、女性世 帯主世帯の女性 2 人も含まれる。彼女たちは 2 人 とも、子と孫と暮らす年齢不詳の女性たちであり、 1人は農業、1 人は商業を生業としており、3 項 で議論する「食料不足」も経験している。 M村(図 5b)においても、同様に、多くの男 性と夫婦世帯の女性が「配偶者と」畑を所有・使 用しており、殆どの女性世帯主世帯の女性が「自 分」で単独に畑を所有・使用している。女性世帯 主世帯の女性は、それ以外にも「家族」と所有・ 使用している女性が 2 人、「近隣」住民と所有・ 使用している女性が 2 人、「畑なし」の女性が 1 人いる。畑がない女性は、1 人で暮らす年齢不詳 の女性であり、後述の「食料不足」を経験している。 3 女性世帯主世帯と「シングル・マザー」の食 料へのアクセス 本項では、1 項で示した類型・細分類をもとに、 女性世帯主世帯や「シングル・マザー」の食料へ のアクセスや食料対策を分析する。 (1) 食料へのアクセス まず、2 つの質問票調査において、「あなたの ࿑4䋺R᧛䊶M᧛䈮䈍䈔䉎ኅ⇓ᚲ᦭ᒻᘒ 䋨ᕈ೎䊶਎Ꮺਥ೎䋩 㪈㪉 9 5 1 3 3 1 5 4 5 㪇 㪉 4 㪍 㪏 㪈㪇 㪈㪉 14 㪈㪍 㪈㪏 㪩᧛ሶ䈬䉅䈫 㪤᧛䋱ੱ䈪 㪩᧛䋱ੱ䈪 㪤᧛㈩஧⠪䈫 㪩᧛㈩஧⠪䈫 ↵ᕈ ᄦᇚ਎Ꮺᅚᕈ FHH ಴ౖ䋺⾰໧␿⺞ᩏ 䋨R᧛2006, 䌍᧛2007) ⾰໧㗄⋡7 䇸ኅ⇓䉕ᜬ䈦䈩䈇䉁䈜䈎䋿䇹䈮䇸䈲䈇䇹䈫࿁╵䈚䈢ੱ䈮ኻ䈚䈩䈠䈱ᚲ᦭ᒻᘒ䋨⺕䈫䇮1ੱ 䈪䋩䉕⡞䈇䈢⚿ᨐ(Sakamoto 2007: 41, Sakamoto 2008a: 30) 䈎䉌⸘▚

図 4:R 村・M 村における家畜所有形態 (性別・世帯主別)

出典:質問票調査 (R 村 2006, M村 2007)質問項目 7 「家畜を持って いますか?」に「はい」と回答した人に対してその所有形態(誰 と、 人で)を聞いた結果 (Sakamoto 2007: , Sakamoto 2008a: 30) から計算 ⴫5䋺FHH䊶䇸䉲䊮䉫䊦䊶䊙䉱䊷䇹䈏ᚲ᦭䈜䉎ኅ⇓⒳䊶ᢙ 䋨⚦ಽ㘃೎䋩 ᧛ ᚲ᦭ ᒻᘒ ῳⷫ䈫ሶ䈫 Უⷫ䈫ሶ䈫 ሶ䈫 ሶ䈫ቊ䈫 නりᅚᕈ ቊ䈱䉂䈫 R 1ੱ 2ੱ 1ੱ 1ੱ 1ੱ䈪 ໡ᄁ(41ᱦ): ጊ⟠18㗡 ໡ᄁ(34ᱦ):㢚2⠀ ㄘᬺ(40ᱦ):㢚4⠀ ㄘᬺ(60ᱦ):㢚䋵඘ ሶ䈫 ㄘᬺ(65ᱦ): ጊ⟠10㗡 M 1ੱ 3ੱ 1ੱ 1ੱ䈪 ㄘᬺ(26ᱦ): 㢚1⠀ ㄘᬺ䋨37ᱦ):㢚䋲⠀䇮 ‐䋲㗡 ㄘᬺ(ᐕ㦂ਇ⹦): 㢚䋳⠀䇮ጊ⟠䋱㗡 ㄘᬺ䋨68ᱦ):㢚䋴⠀ ㄘᬺ(35ᱦ):㢚䋲⠀ ಴ౖ䋺⾰໧␿⺞ᩏ 䋨R᧛2006, 䌍᧛2007) ⾰໧㗄⋡7 䇸ኅ⇓䉕ᜬ䈦䈩䈇䉁䈜䈎䋿䇹䈮䇸䈲䈇䇹䈫࿁╵䈚䈢ੱ䈮ኻ䈚䈩䈠䈱 ኅ⇓⒳䉕⡞䈇䈢⚿ᨐ(Sakamoto 2007: 41, Sakamoto 2008a: 30) 䈎䉌⸘▚

表 5:FHH・「シングル・マザー」が所有する家畜種・数 (細分類別)

出典:質問票調査 (R 村 2006, M村 2007)質問項目 7 「家畜を持って いますか?」に「はい」と回答した人に対してその家畜種を聞 いた結果 (Sakamoto 2007: , Sakamoto 2008a: 30) から計算

(7)

世帯で、年間、食料は充足していましたか?」と いう質問をしたが、その回答を、性別、世帯主の 性別、「シングル・マザー」別に示したものが図 6である。殆どの世帯において、食料が不足する 時期があるが、それは M 村(図 6b)において特 に顕著である。両村(図 6a, 6b)で単純に性別別 に比較した場合、女性の食料不足が多いが、世帯 主でみるとさらに顕著になり、全ての女性世帯主 世帯は、いずれかの時期に食料不足を経験してい る。「シングル・マザー」も R 村(図 6a)の 2 人 を除くと全員食料不足を経験している。食料が充 足しているその 2 人は、父親(子の祖父)と住む 「シングル・マザー」である。 本論において、女性世帯主世帯に加えて「シン グル・マザー」も分析対象としたが、家畜の所有 という観点からも、食料充足という本観点からも、 男性世帯主世帯に組み込まれている「シングル・ マザー」の脆弱性は顕著ではなかった。 図 7 は、前述の質問で食料が不足すると回答し た対象者に、前年度に不足した月数を、性別、世 帯主の性別、「シングル・マザー」に分け、平均 値であらわしたものである。 図 7a(R 村)では、女性世帯主世帯が 1 年間 のうち平均 5.1 ヶ月間、「シングル・マザー」が 平均 4.9 ヶ月間と、長く食料が不足しており、食 料に関して最も脆弱と読み取れる。さらに細かく ࿑5a䋺R᧛䈮䈍䈔䉎⇌䈱ᚲ᦭䊶૶↪ 䋨ᕈ೎䊶਎Ꮺਥ೎䋩 1 3 4 㪍 9 㪊㪍 㪉 5 4 㪉㪊 㪈㪏 1 㪉 1 㪍 1 㪉 1 1 㪇 㪈㪇 㪉㪇 㪊㪇 㪋㪇 㪌㪇 㪍㪇 㪎㪇 ෹ੱ䈱 ㄭ㓞 䉫䊦䊷䊒䈪 ⇌䈭䈚 ⾓⾉ ኅᣖ ⥄ಽ ㈩஧⠪䈫 ↵ᕈ ᄦᇚ਎Ꮺᅚᕈ FHH ಴ౖ䋺⾰໧␿⺞ᩏ(R᧛2006) ⾰໧㗄⋡5 䇸⺕䈱⇌䉕⠹䈚䈩䋨૶↪䈚䈩䋩䈇䉁䈜䈎䋿䇹䋨ⶄᢙ࿁╵䋩䈱࿁╵ (Sakamoto 2007: 39) 䈎䉌⸘▚ ᐕ㦂ਇ⹦䋺ㄘᬺ䊶㘩ᢱਇ⿷ ᐕ㦂ਇ⹦䋺໡ᬺ䊶㘩ᢱਇ⿷ ᧂᇕ䈣䈏⚿ ᇕ੍ቯ䈱 䊌䊷䊃䊅䊷䈫 図 5a:R 村における畑の所有・使用(性別・世帯主別) 出典:質問票調査 (R 村 2006)質問項目 5 「誰の畑を耕して(使用して) いますか?」(複数回答)の回答 (Sakamoto 2007: 39) から計算 ࿑5b䋺M᧛䈮䈍䈔䉎⇌䈱ᚲ᦭䊶૶↪䋨ᕈ೎䊶਎Ꮺਥ೎䋩 1 3 9 㪋㪇 1 㪉 㪉㪍 㪉 13 㪍 1 1㪉 1 㪇 㪈㪇 㪉㪇 㪊㪇 㪋㪇 㪌㪇 㪍㪇 㪎㪇 ઁ䊶࿁╵䈭䈚 䉫䊦䊷䊒䈪 ⇌䈭䈚 ㄭ㓞 ኅᣖ ⥄ಽ ㈩஧⠪䈫 ↵ᕈ ᄦᇚ਎Ꮺᅚᕈ FHH ಴ౖ䋺⾰໧␿⺞ᩏ(M᧛2007) ⾰໧㗄⋡5 䇸⺕䈱⇌䉕⠹䈚䈩䋨૶↪䈚䈩䋩䈇䉁䈜䈎䋿䇹䋨ⶄᢙ࿁╵䋩䈱࿁╵ (Sakamoto 2008a: 29) 䈎䉌⸘▚ ᐕ㦂ਇ⹦䋺ㄘᬺ䊶㘩ᢱਇ⿷ 図 5b:M 村における畑の所有・使用(性別・世帯主別) 出典:質問票調査 (M 村 2007)質問項目 5 「誰の畑を耕して(使用して) いますか?」(複数回答)の回答 (Sakamoto 2008a: 29) から計算 ࿑6a䋺R᧛䈮䈍䈔䉎㘩ᢱਇ⿷䊶ల⿷ 䋨ᕈ೎䊶਎Ꮺਥ೎䋩 ੱ 㘩ᢱਇ⿷㪃㩷㪈㪐 㘩ᢱਇ⿷㪃㩷㪉㪊 㘩ᢱਇ⿷㪃㩷㪉㪊 㘩ᢱਇ⿷㪃㩷㪋㪍 㘩ᢱਇ⿷㪃㩷㪊㪐 㘩ᢱల⿷㪃㩷㪈 㪈 㘩ᢱల⿷㪃㩷㪈 㪈 㘩ᢱల⿷㪃㩷㪈 㪏 㘩ᢱల⿷㪃㩷㪉 㪇 㪈㪇 㪉㪇 㪊㪇 㪋㪇 㪌㪇 㪍㪇 䇸䉲䊮䉫䊦䊶䊙䉱䊷䇹 㪝㪟㪟ᅚᕈ ᄦᇚ਎Ꮺᅚᕈ ᅚᕈ ↵ᕈ หዬ਎Ꮺ ಴ౖ䋺⾰໧␿⺞ᩏ(R᧛2006) ⾰໧㗄⋡12 䇸䈅䈭䈢䈱਎Ꮺ䈪䈲䇮ᐕ㑆 (2004䌾2006)䇮㘩ᢱ䈲 ల⿷䈚䈩䈇䉁䈚䈢䈎䋿䇹(Sakamoto 2007: 43) 䈎䉌ౣಽᨆ 図 6a:R 村における食料不足・充足(性別・世帯主別) 出典:質問票調査 (R 村 2006)質問項目 2 「あなたの世帯では、年 間 (200 ~ 2006)、 食 料 は 充 足 し て い ま し た か?」(Sakamoto 2007: 3) から再分析 ࿑6b䋺M᧛䈮䈍䈔䉎㘩ᢱਇ⿷䊶ల⿷ 䋨ᕈ೎䊶਎Ꮺਥ೎䋩 㘩ᢱਇ⿷㪃㩷㪈㪐 㘩ᢱਇ⿷㪃㩷㪊㪈 㘩ᢱਇ⿷㪃㩷㪌㪇 㘩ᢱਇ⿷㪃㩷㪋㪉 㘩ᢱల⿷㪃 㩷㪉 㘩ᢱల⿷㪃 㩷㪉 㘩ᢱల⿷㪃 㩷㪍 㘩ᢱਇ⿷㪃㩷㪈㪇 㪇 㪈㪇 㪉㪇 㪊㪇 㪋㪇 㪌㪇 㪍㪇 䇸䉲䊮䉫䊦䊶䊙䉱䊷䇹 㪝㪟㪟ᅚᕈ ᄦᇚ਎Ꮺᅚᕈ ᅚᕈ ↵ᕈ หዬ਎Ꮺ ੱ ಴ౖ䋺⾰໧␿⺞ᩏ(M᧛2007) ⾰໧㗄⋡12 䇸䈅䈭䈢䈱਎Ꮺ䈪䈲䇮ᐕ㑆䇮㘩ᢱ䈲ల⿷䈚䈩䈇䉁䈚 䈢䈎䋿䇹(Sakamoto 2008a: 31-32) 䈎䉌ౣಽᨆ 図 6b:M 村における食料不足・充足(性別・世帯主別) 出典:質問票調査 (M 村 2007)質問項目 2 「あなたの世帯では、年間、 食料は充足していましたか?」(Sakamoto 2008a: 3-32) から再分 析 ࿑7a䋺R᧛䈮䈍䈔䉎ᐔဋ㘩ᢱਇ⿷᦬ 䋨ᕈ೎䊶਎Ꮺਥ೎䋩 4.9 5.1 3.1 3.9 3.3 㪇 1 㪉 3 4 5 㪍 䇸䉲䊮䉫䊦䊶䊙䉱䊷䇹 㪝㪟㪟ᅚᕈ ᄦᇚ਎Ꮺᅚᕈ ᅚᕈ ↵ᕈ หዬ਎Ꮺ ᦬ ಴ౖ䋺⾰໧␿⺞ᩏ 䋨R᧛2006) ⾰໧㗄⋡12 䇸䈅䈭䈢䈱਎Ꮺ䈪䈲䇮ᐕ㑆 (2004䌾2006) 䇮㘩ᢱ䈲ల⿷䈚䈩䈇䉁䈚䈢䈎䋿䇹䈮䇸䈇䈇䈋䇹䈫╵䈋 䈢85࿁╵䈱䈉䈤䇮⾰໧㗄⋡12A䇸䈬䈱᦬䈮䈲㘩ᢱ䈏ల⿷䊶ਇ⿷䈚䈩䈇䉁䈚䈢䈎䋿 䇹 (2004ᐕ1᦬䌾2006ᐕ8᦬䋩 䈫䈇䈉⾰໧䈱೨ᐕ 䋨2005ᐕ䋩 ৻ᐕ㑆䈱࿁╵ (Sakamoto 2007: 43) 䈎䉌⸘▚ 図 7a:R 村における平均食料不足月(性別・世帯主別) 出典:質問票調査 (R 村 2006)質問項目 2 「あなたの世帯では、年 間 (200 ~ 2006)、食料は充足していましたか?」に「いいえ」 と答えた 85 回答のうち、質問項目 2A「どの月には食料が充足・ 不足していましたか? 」(200 年  月~ 2006 年 8 月 ) という質 問の前年(2005 年)一年間の回答 (Sakamoto 2007: 3) から計算 ࿑7b䋺M᧛䈮䈍䈔䉎ᐔဋ㘩ᢱਇ⿷᦬ 䋨ᕈ೎䊶਎Ꮺਥ೎䋩 1.7 㪊㪅㪉 㪋㪅㪏 㪋㪅㪉 3.7 㪇 1 㪉 3 4 5 㪍 䇸䉲䊮䉫䊦䊶䊙䉱䊷䇹 㪝㪟㪟ᅚᕈ ᄦᇚ਎Ꮺᅚᕈ ᅚᕈ ↵ᕈ หዬ਎Ꮺ ᦬ ಴ౖ䋺⾰໧␿⺞ᩏ(M᧛2007) ⾰໧㗄⋡12 䇸䈅䈭䈢䈱਎Ꮺ䈪䈲䇮ᐕ㑆䇮㘩ᢱ䈲ల⿷䈚䈩䈇䉁䈚䈢䈎䋿䇹䈮䇸䈇䈇䈋䇹䈫╵䈋䈢92࿁╵䈱䈉䈤䇮 ⾰໧㗄⋡12A䇸䈬䈱᦬䈮䈲㘩ᢱ䈏ల⿷䊶ਇ⿷䈚䈩䈇䉁䈚䈢䈎䋿 䇹 (2006ᐕ1᦬䌾2007ᐕ8᦬䋩 䈫䈇䈉⾰໧䈱೨ᐕ 䋨2006ᐕ䋩 ৻ᐕ㑆䈱 ࿁╵(Sakamoto 2008a: 32) 䈎䉌⸘▚ 図 7b:M 村における平均食料不足月(性別・世帯主別) 出典:質問票調査 (M 村 2007)質問項目 2 「あなたの世帯では、年 間食料は充足していましたか?」に「いいえ」と答えた 92 回答 のうち、質問項目 2A「どの月には食料が充足・不足していま したか? 」(2006 年  月~ 2007 年 8 月 ) という質問の前年(2006 年)一年間の回答 (Sakamoto 2008a: 32) から計算

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分類した同居世帯構成による平均(図 8a)をみ ると、子と孫と暮らす高齢女性が、平均 7.1 ヶ月 間と、長期間食料の不足があり、食料へのアクセ スを見る限りにおいて、最も脆弱といえる。 図 7b を見ると、M 村では、むしろ男性世帯主 世帯の女性が平均 4.8 ヶ月間と最も長く、食料が 不足している。但し、さらに細分化してみると(図 8b)、「孫のみと住む女性」が、平均 7.0 ヶ月間、 食料不足の月があり、食料へのアクセスといった 面での脆弱性は顕著である。他方、男性世帯主世 帯の女性の中でも子が不在の妻は、食料が不足す る月数は 1.3 ヵ月間と、際立って短い。 以上の通り、本調査対象者の食料へのアクセス の面では、女性世帯主世帯の中でも、孫がいる高 齢女性が脆弱である。 (2) 食料対策 食料不足、といった面からみると、女性世帯主 世帯、中でも孫のいる高齢女性が脆弱であった。 では、彼女たちは、食料不足に直面した場合、ど 図 8a:R 村 FHH と「シングル・マザー」の 平均食料不足月(細分類別) 出典:質問票調査 (R 村 2006)質問項目 2 「あなたの世帯では、年 間 (200 ~ 2006)、食料は充足していましたか?」に「いいえ」 と答えた 85 回答のうち、質問項目 2A「どの月には食料が充足・ 不足していましたか? 」(200 年  月~ 2006 年 8 月 ) という質 問のうち前年(2005 年)一年間の回答 (Sakamoto 2007: 3) から 計算 図 8b:M 村女性の平均食料不足月(細分類別) 出典:質問票調査 (M 村 2007)質問項目 2 「あなたの世帯では、年 間食料は充足していましたか?」に「いいえ」と答えた 92 回答 のうち、質問項目 2A「どの月には食料が充足・不足していま したか? 」(2006 年  月~ 2007 年 8 月 ) という質問のうち前年 (2006 年)一年間の回答 (Sakamoto 2008a: 32) から計算 ࿑8a䋺R᧛FHH䈫䇸䉲䊮䉫䊦䊶䊙䉱䊷䇹䈱ᐔဋ㘩ᢱਇ⿷᦬ 䋨⚦ಽ㘃೎䋩 7.1 㪋㪅㪍 4 3.3 㪈㪅㪏 㪇 1 㪉 3 4 5 㪍 7 Უሶ䋫ቊ Უሶ ቊ䈱䉂䈫૑䉃ᅚᕈ නりᅚᕈ ῳⷫ╬䈫૑䉃Უሶ หዬ਎Ꮺ ᦬ ಴ౖ䋺⾰໧␿⺞ᩏ 䋨R᧛2006) ⾰໧㗄⋡12 䇸䈅䈭䈢䈱਎Ꮺ䈪䈲䇮ᐕ㑆 (2004䌾2006) 䇮㘩ᢱ䈲ల⿷䈚䈩䈇䉁䈚䈢䈎䋿䇹䈮䇸䈇䈇䈋䇹䈫╵䈋 䈢85࿁╵䈱䈉䈤䇮⾰໧㗄⋡12A䇸䈬䈱᦬䈮䈲㘩ᢱ䈏ల⿷䊶ਇ⿷䈚䈩䈇䉁䈚䈢䈎䋿 䇹 (2004ᐕ1᦬~2006ᐕ8᦬䋩 䈫䈇䈉⾰໧䈱೨ᐕ 䋨2005ᐕ䋩 ৻ᐕ㑆䈱࿁╵ (Sakamoto 2007: 43) 䈎䉌⸘▚ 図 9a:R 村における食料対策(性別・世帯主別) 出典:質問票調査 (R 村 2006)質問項目 2 「あなたの世帯では、年 間 (200 ~ 2006)、食料は充足していましたか?」に「いいえ」 と答えた 85 回答のうち、質問項目 2B「もし食料が不足した場合、 まず何をしますか? 」の回答 (Sakamoto 2007: 3) から計算 ࿑8b䋺M᧛ᅚᕈ䈱ᐔဋ㘩ᢱਇ⿷᦬ 䋨⚦ಽ㘃೎䋩 1.9 1.3 3.5 7 5.5 1.5 㪋㪅㪏 㪋㪅㪏 㪇 1 㪉 3 4 5 㪍 7 Უሶ Უⷫ䈫૑䉃Უሶ Უ䈫૑䉃ᅚᕈ ቊ䈱䉂䈫૑䉃ᅚᕈ නりᅚᕈ ሶਇ࿷ᆄ ᩭኅᣖᆄ ᜛ᄢኅᣖᆄ หዬ਎Ꮺ ᦬ ಴ౖ䋺⾰໧␿⺞ᩏ 䋨M᧛2007) ⾰໧㗄⋡12 䇸䈅䈭䈢䈱਎Ꮺ䈪䈲䇮ᐕ㑆䇮㘩ᢱ䈲ల⿷䈚䈩䈇䉁䈚䈢䈎䋿䇹䈮䇸䈇䈇䈋䇹䈫╵䈋䈢92࿁╵䈱䈉䈤䇮 ⾰໧㗄⋡12A䇸䈬䈱᦬䈮䈲㘩ᢱ䈏ల⿷䊶ਇ⿷䈚䈩䈇䉁䈚䈢䈎䋿 䇹 (2006ᐕ1᦬䌾2007ᐕ8᦬䋩 䈫䈇䈉⾰໧䈱೨ᐕ 䋨2006ᐕ䋩 ৻ᐕ㑆䈱 ࿁╵(Sakamoto 2008a: 32) 䈎䉌⸘▚ 図 9b:M 村における食料対策(性別・世帯主別) 出典:質問票調査 (M 村 2007)質問項目 2 「あなたの世帯では、年 間食料は充足していましたか?」に「いいえ」と答えた 92 回答 のうち、質問項目 2B「もし食料が不足した場合、まず何をし ますか? 」の回答 (Sakamoto 2008a: 32) から計算 ࿑9a䋺R᧛䈮䈍䈔䉎㘩ᢱኻ╷䋨ᕈ೎䊶਎Ꮺਥ೎䋩 1 㪉 3 㪉 3 3 14 㪈㪉 1 1 㪉 1 5 㪍 㪈㪉 1 4 4 1 3 9 㪇 5 㪈㪇 15 㪉㪇 㪉㪌 㪊㪇 35 ᷫ䉌䈜 ઁ ੱ䈱ኅ䈪㘩䈼䉎 ୫㊄䉕䈜䉎 ઁੱ䈎䉌㘩ᢱ䉕ᓧ䉎 ᫪䈎䉌 ໡ᄁ ⾼౉䈜䉎 ᣣ㓹䈇ഭ௛㩿㫂㫀㪹㪸㫉㫌㪸㪀 ↵ᕈ ᄦᇚ਎Ꮺᅚᕈ FHH ಴ౖ䋺⾰໧␿⺞ᩏ 䋨R᧛2006) ⾰໧㗄⋡12 䇸䈅䈭䈢䈱਎Ꮺ䈪䈲䇮ᐕ㑆 (2004䌾2006)䇮 㘩ᢱ䈲ల⿷䈚䈩䈇䉁䈚䈢䈎䋿䇹䈮䇸䈇䈇䈋䇹䈫╵䈋 䈢85࿁╵䈱䈉䈤䇮⾰໧㗄⋡12B䇸䉅䈚㘩ᢱ䈏ਇ⿷䈚䈢႐ว䇮䉁䈝૗䉕䈚䉁䈜䈎䋿 䇹䈱࿁╵ (Sakamoto 2007: 43) 䈎䉌⸘▚ 図 10a:R 村 FHH と「シングル・マザー」の 食料対策(細分類別) 出典:質問票調査 (R 村 2006)質問項目 2 「あなたの世帯では、年 間 (200 ~ 2006)、食料は充足していましたか?」に「いいえ」 と答えた 85 回答のうち、質問項目 2B「もし食料が不足した場合、 まず何をしますか? 」の回答 (Sakamoto 2007: 3) から計算 ࿑9b䋺M᧛䈮䈍䈔䉎㘩ᢱኻ╷䋨ᕈ೎䊶਎Ꮺਥ೎䋩 1 5 5 㪈㪉 㪉㪇 1 㪉 4 15 1 5 㪍 㪍 7 1 㪇 5 㪈㪇 15 㪉㪇 㪉㪌 㪊㪇 35 㪋㪇 45 ᫪䈎䉌 ㄭ㓞䈱ኅ䈪㘩䈼䉎 ୫㊄䉕䈜䉎 ⾼౉䈜䉎 ઁੱ䈎䉌㘩ᢱ䉕ᓧ䉎 ໡ᄁ ᣣ㓹䈇ഭ௛㩿㫂㫀㪹㪸㫉㫌㪸㪀 ↵ᕈ ᄦᇚ਎Ꮺᅚᕈ FHH ಴ౖ䋺⾰໧␿⺞ᩏ 䋨M᧛2007) ⾰໧㗄⋡12 䇸䈅䈭䈢䈱਎Ꮺ䈪䈲䇮ᐕ㑆䇮㘩ᢱ䈲ల⿷䈚䈩䈇䉁䈚䈢䈎䋿䇹䈮䇸䈇䈇䈋䇹䈫╵䈋䈢92࿁╵䈱䈉䈤䇮 ⾰໧㗄⋡12B䇸䉅䈚㘩ᢱ䈏ਇ⿷䈚䈢႐ว䇮䉁䈝૗䉕䈚䉁䈜䈎䋿 䇹䈱࿁╵ (Sakamoto 2008a: 32) 䈎䉌⸘▚ 図 10b:M 村 FHH と「シングル・マザー」の 食料対策(細分類別) 出典:質問票調査 (M 村 2007)質問項目 2 「あなたの世帯では、年間、 食料は充足していましたか?」に「いいえ」と答えた 92 回答の うち、質問項目 2B「もし食料が不足した場合、まず何をしま すか? 」の回答 (Sakamoto 2008a: 32) から計算 ࿑10a䋺R᧛FHH䈫䇸䉲䊮䉫䊦䊶䊙䉱䊷䇹䈱㘩ᢱኻ╷ 䋨⚦ಽ㘃೎䋩 ಴ౖ䋺⾰໧␿⺞ᩏ 䋨R᧛2006) ⾰໧㗄⋡12 䇸䈅䈭䈢䈱਎Ꮺ䈪䈲䇮ᐕ㑆(2004䌾2006)䇮㘩ᢱ䈲ల⿷䈚䈩䈇䉁䈚䈢䈎䋿䇹䈮䇸䈇䈇䈋䇹䈫╵䈋䈢 85࿁╵䈱䈉䈤䇮⾰໧㗄⋡12B䇸䉅䈚㘩ᢱ䈏ਇ⿷䈚䈢႐ว䇮䉁䈝૗䉕䈚䉁䈜䈎䋿 䇹䈱࿁╵ (Sakamoto 2007: 43) 䈎䉌⸘▚ ሶ䈫㪃㩷㪈 ሶ䈫㪃㩷㪉 ሶ䈫㪃㩷㪈 ሶ䈫㪃㩷㪉 ሶ䈫ቊ䈫㪃㩷㪊 ሶ䈫ቊ䈫㪃㩷㪉 ῳⷫ╬䈫ሶ䈫㪃㩷㪈 ῳⷫ╬䈫ሶ䈫㪃㩷㪈 ሶ䈫㪃㩷㪈 ሶ䈫㪃㩷㪊 ሶ䈫ቊ䈫㪃㩷㪈 නりᅚᕈ㪃㩷㪊 ቊ䈱䉂䈫㪃㩷㪈 ቊ䈱䉂䈫㪃㩷㪈 ቊ䈱䉂䈫㪃㩷㪈 㪇 㪉 4 㪍 㪏 㪈㪇 㪈㪉 ᷫ䉌䈜 ໡ᄁ ⾼౉䈜䉎 ઁੱ䈎䉌㘩ᢱ䉕ᓧ䉎 ᫪䈎䉌 ᣣ㓹䈇ഭ௛㩿㫂㫀㪹㪸㫉㫌㪸㪀 ῳⷫ╬䈫ሶ䈫 ሶ䈫 ሶ䈫ቊ䈫 නりᅚᕈ ቊ䈱䉂䈫 41ᱦ ໡ᬺ 61ᱦ ㄘᬺ 51ᱦ䇮61ᱦ 62ᱦ 65ᱦ 60ᱦ ᐕ㦂ਇ⹦ 43ᱦ䇮ᐕ㦂ਇ⹦ 27ᱦ䇮60ᱦ䇮ᐕ㦂ਇ⹦ ࿑10b䋺M᧛FHH䈫䇸䉲䊮䉫䊦䊶䊙䉱䊷䇹䈱㘩ᢱኻ╷ 䋨⚦ಽ㘃೎䋩 ಴ౖ䋺⾰໧␿⺞ᩏ 䋨M᧛2007) ⾰໧㗄⋡12 䇸䈅䈭䈢䈱਎Ꮺ䈪䈲䇮ᐕ㑆䇮㘩ᢱ䈲ల⿷䈚䈩䈇䉁䈚䈢䈎䋿䇹䈮䇸䈇䈇䈋䇹䈫╵䈋䈢92࿁╵䈱䈉䈤䇮 ⾰໧㗄⋡12B䇸䉅䈚㘩ᢱ䈏ਇ⿷䈚䈢႐ว䇮䉁䈝૗䉕䈚䉁䈜䈎䋿 䇹䈱࿁╵ (Sakamoto 2008a: 32) 䈎䉌⸘▚ ሶ䈫㪃㩷㪈 ሶ䈫㪃㩷㪊 ሶ䈫㪃㩷㪉 නりᅚᕈ㪃㩷㪉 Უⷫ╬䈫ሶ䈫㪃 㩷㪈 Უⷫ╬䈫ሶ䈫㪃㩷㪉 ሶ䈫㪃㩷㪈 Უ䈫㪃㩷㪈 Უ䈫㪃㩷㪈 නりᅚᕈ㪃㩷㪈 නりᅚᕈ㪃㩷㪈 ቊ䈱䉂䈫㪃㩷㪉 ቊ䈱䉂䈫㪃㩷㪈 㪇 1 㪉 3 4 5 㪍 7 ᫪䈎䉌 ୫㊄䉕䈜䉎 ઁੱ䈎䉌㘩ᢱ䉕ᓧ䉎 ᣣ㓹䈇ഭ௛㩷㩿㫂㫀㪹㪸㫉㫌㪸㪀 ໡ᄁ Უⷫ╬䈫ሶ䈫 ሶ䈫 Უ䈫 නりᅚᕈ ቊ䈱䉂䈫 18歳:カシュ-ナッツの 収穫を売る 37ᱦ:‐੃ᄁ䉍䇮 33ᱦ:⨥ደ 26ᱦ:䍔䍚䍋䍎䍣䍍䍠 33ᱦ/44ᱦ: 䍔䍚䍋䍎䍣䍍䍠 35ᱦ 45ᱦ ᐕ㦂ਇ⹦ ᐕ㦂ਇ⹦ ᐕ㦂ਇ⹦

(9)

のような対策をとっているのだろうか。 図 9a は、R 村において食料不足を経験する調 査対象者の食料対策を、性別・世帯主の性別によっ て分類したものである。全般的には、「日雇い労 働 (kibarua)」や「食料を購入する」対策が最も多 い。その他には、「商売」をする、「森から」食料 を得る、「他人から食料を得る」、「借金をする」、 「人の家で食べる」といった回答もある。その中で、 女性世帯主世帯の女性は、例に漏れず「日雇い労 働」をする女性や食料を「購入する」女性もいるが、 男性世帯主の女性と比較すると「森から」食料を 得る女性や、「他人から食料を得る」女性も目立つ。 図 10a では、R 村の女性世帯主世帯の女性と 「シングル・マザー」の食料対策を、より細分化 した同居世帯の分類別に示している。「日雇い労 働」をする女性は、多様な同居世帯細分類に属す るが、「他人から食料を得る」女性たちは、「子と 孫と」暮らす高齢女性(いずれも年齢不詳)が殆 ど(4 人中 3 人)である。「子と」2 人で暮らす女 性も、60 歳であり、年齢的にはいずれの女性も 高齢であるといえる。「森から」食料を得る女性 たちも、「子と」暮らす女性 2 人(51 歳、61 歳)、 「子と孫と」暮らす女性 1 人(62 歳)、「孫のみと」 暮らす女性 1 人 (65 歳)と、同居世帯構成は多様 であるが、年齢はいずれも高齢女性が多い。 M村でも (図 9b)、「日雇い労働」によって食 料不足を解消する対策が最も一般的であるが、次 いで「商売」をする人びとも多く、「他人から食 料を得る」人も少なくない。女性世帯主世帯の女 性は、いずれの対策も取るが、全調査対象者の割 合からいうと、「他人から食料を得る」対処法が 目立つともいえる。 より細分化した同居世帯の分類別で見ると(図 10b)、M 村で、「商売」によって食料不足を解消 しているのは、若い女性が多い。「単身女性」2 人(33 歳、34 歳)、「母と」暮らす女性 1 人(26 歳)、 「母親等と子と」暮らす女性 1 人(18 歳)は、カ シューナッツを売ることによって食料難をしのい でいる。その他、「子と」暮らす女性 1 人(37 歳) は牛乳を売り、もう 1 人(33 歳)は茶屋をして いる。M 村でも、「他人から食料を得る」のは、「孫 のみと」暮らす女性 2 人(年齢不詳)、「単身女性」 1人 (年齢不詳)と、高齢と推測される女性が多 いが、「母と」暮らす女性(45 歳)や「子と」暮 らす女性(35 歳)もいる。 II 家系図分析と参与観察からみる女性世帯主世 帯とシングル・マザー 1 女性世帯主の家系図 R村及び M 村で筆者が聞き取った 21 家系図の うち 2 家系図において、聞き取り対象者が「女性 世帯主」であった。この数は、筆者がインフォー マントや村行政官に「親族の歴史を語れる人物」 の紹介を依頼し、それに対してインフォーマント や村行政官がより多くの年配男性を紹介した、と いうバイアスに基づくものであり、必ずしも「女 性世帯主世帯」の割合を示すものではない。但し、 2つの家系図からも、いくつかの特徴が見出せる ため、ここでは取り上げる。 まず、図 11 の女性世帯主 H(2007 年当時 58 歳) さんの場合、3 人の女児を出産しているが、第 1 子は 10 代後半の時に婚外子出産しており、第 2 子は 20 代前半の時に出産、第 3 子は 20 代中頃に 出産している。第 2 子の父親とは正式に結婚して いるが、その後、離婚している。筆者が、(合意 のもと)離婚した (achana) のか聞いたところ、H さんは、一方的に離縁された (acha) ことを強調し た。第 3 子の父親とは正式に結婚していないが、 既に死亡している。 同じく女性世帯主である図 12 の M さん(2007 年当時 41 歳)は、2 人の男児を、正式に結婚し た相手ともうけたが、その夫とは死別し、寡婦と なった。その後、異なる 3 人の男性との間で、3 人の子ども(男子 1 人、女子 2 人)を出産してい るが、必ずしも結婚していない。再婚を考えなく もないが、「ちゃんと一緒に働いてくれる男性な ら」と条件をつけ、働かないような男性との結婚 は敬遠している。 Mさんの話 (2006 年) によると、自分の畑から の食料だけでは一年間食べていくことができるこ とは稀であった。食料が不足する雨季には、村に 住む他の農民の農地にて日雇い労働 (kibarua) を するが、そのことによって自分の畑の手入れがお ろそかになってしまうこともある。また、村に住 む商人にお金を借りることも可能だが、そうした 場合、返済のために自分の収穫物を安く買い叩か

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れるのが不満であった。 Mさんは、農業の他、2006 年には収穫期に行 われる祭に合わせて茶屋を開き、商売も行ってい た。2007 年には子どもを出産したためか同様の 商売はしていなかったが、安定した職を持つ子ど もの父親(既婚)から経済的な支援があったと見 受けられた。 2 男性世帯主世帯に内包されるシングル・マ ザー 上記の女性世帯主世帯以外の男性世帯主世帯の 中にも、シングル・マザーが含まれている。例えば、 図 13a に見られるように、男性世帯主 L さんの 世帯にも、30 歳の次女と 22 歳の三女(2006 年当 時)が、未婚のまま出産して、同居していた。 次女は、本村で取れたココナッツを買い取り、 ダルエスサラーム市で売る商売をしており、安定 はしていないように思われるものの、服装やラジ オ22の所有をみるとはぶりは悪くなかった。また、 商売のため留守が多い彼女の小学生の息子は、彼 女の両親や妹(三女)が世話をしていることも多 かった。 三女は幼女とともに両親のもとで暮らし、料理 などの家事もこなしながら、父親から分けられた 土地を婚約者と耕し始めていた。時に近隣の女性 たちと市場で食事を売る仕事 (mama untilie) をし 凡例 男性 女性 シングル・マザー 未婚 夫婦 正式に結婚 死亡 結婚後離婚 世帯 死別 女性世帯主 婚姻関係未確認 男性世帯主 別居(婚姻関係未確認) ? ? - 1966 1932-1985 195x? - 196x- ? - 1949- ? - 2001 194x- ?-2001-2003   ? (1) 196x- ? ? (2) 197x-   ? - 2003 (3)197x- ? 198x- 198x- 199x- 200x- 199x- 199x- 200x- 200x-197x-19xx

2000-図

12:女性世帯主Mさんの家系・世帯

?- 1922-1991 1968- 1966- 1964-19xx 197x- 195x- 195x- 195x-198x (2)19xx- (5)200x- (4)199x- (3)19xx- (1)197x-200x 1979-19xx 図 12:女性世帯主 M さんの家系・世帯 図 11:女性世帯主 H さんの家系・世帯

(11)

ていたが、売れ残ることもしばしばあった23 彼女たちの父親 L さんは、堅実な農家であり、 年間、食料が不足することはなかった。雨季には 人を日雇いとして雇うほどであり、家の倉庫に米 なども蓄積されていた。よって、シングル・マザー である彼女たちは、それぞれの生計戦略を、父親 による安定した食料供給のもと営んでいた。 三女はその後、幼女の父親と正式に結婚し、 2007年には、L さんの世帯から転出し、新しい 世帯にて生活をしていた(図 13b)。他方、L さ ん宅には、新たに子と孫 2 人が生活していた。子 は、次男であり、ダルエスサラーム市に仕事を探 しに村を出ていたが、成功せず、村に帰っていた。 孫のうち 1 人は、両親が同じ村に住むが、中学生 になり、勉学にいそしめるように、祖父の家に住 み込むようになったという。もう一人の孫はより 複雑な関係であり(図 13c)、L さんが、過去に 結婚後離婚した相手との娘の娘である。その娘(孫 の母親、2007 年当時 40 歳代中頃)は、現在、新 たなパートナーと同居しており、男性世帯主世帯 に含まれるが、結婚・離婚を 2 回、婚外子出産を 3回、経験していた。 むすびに 本論では、タンザニア南東部のコミュニティに おける女性世帯主世帯とシングル・マザーの脆弱 性の有無や、特に食料不足の際に見られる生計戦 略を見てきた。その結果、以下の三点が明らかに なった。 第一に、質問票調査や家系図分析から、シング ル・マザーが男性世帯主世帯に内包されている実 例を示し、女性世帯主世帯だけでなくシングル・ マザーも本論の対象とした。しかし分析の結果、 男性世帯主世帯の中の「シングル・マザー」は、 1956-62 1964-1972 1935- 1967- ?- 2006- 1957-2006- 1984-1996 1989-1995-96 1964-1972 2006- 1984-1996 1995-96 196x- 196x- ? 196x- ? ? ? 196x-197x- 197x- 198x- (1)198x- (6) 200x- (5) 200x- (4)197x-(1)200x- (2)200x- 200x- (2)198x-

(3)199x-図

13c:Lさんの家系

図 13c:L さんの家系 (2007 年 8 月 )

(2007年8月)

13a:男性世帯主Lさんの家系・世帯(2006年8月) 1956-62 1967-1964-1972 1935- ?-1989- 2006予定 1964- (1)1970- (2)197x- (4)198x- (3)1978- (5)1984- 1980-198x- 198x- 199x- 200x- 199x- 200x-図 13a:男性世帯主 L さんの家系・世帯 (2006 年 8 月 )13b:男性世帯主Lさんの家系・世帯(2007年8月) 1956-62 1964-1972 1967- ?-1957- 2006- 1935-1989- 2006 1964- (1)1970- (2)197x- (4)198x- (3)1978- (5)1984- 1980-199x- 198x- 198x- 199x- 200x- 200x-図 13b:男性世帯主 L さんの家系・世帯 (2007 年 8 月 )

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食料充足や家畜所有がむしろ目立ち、脆弱性は見 られなかった。 第二に、家畜を所有している女性世帯主は少な かったものの、平均より多い大型家畜を飼ってい る場合もあり、格差があった。このことから、女 性世帯主間の格差や多様性については、先行研究24 を確認することとなった。また、畑や家畜の所有 形態は、男性や夫婦世帯の女性と異なり、単独で 所有することによる自立性の可能性を示してい た。 第三に、食料不足を見ると、女性世帯主世帯、 特に高齢女性の脆弱性が目立った。但し、高齢女 性は、他人から食料を融通してもらっていること が多く、それを可能にするコミュニティの社会規 範があると考えられる。この点は、タンザニア西 部の先行研究で、女性世帯主世帯、中でもライフ・ サイクルの段階の後半にいる寡婦が、男性世帯主 世帯よりも贈与に頼っているという指摘25とも 共通している。森から食料をより多く得ていたの も高齢女性であり、森から得られる食べ物に関す る知識があると考えられる26。 他方、若い女性たちは、異なる生計戦略を持っ ていた。特に、M 村では若い女性たちが商売に よって食料不足を積極的に補っていた。また、年 齢に関わらず、家畜を所有している女性世帯主世 帯は多くなかったが、所有している女性世帯主世 帯の女性並びに「シングル・マザー」は、平均よ り多い大型家畜を飼っている場合もあった。また、 畑や家畜の所有形態は、男性や夫婦世帯の女性と 異なり、単独で所有していた。 以上のことから、女性世帯主世帯は、特に食料 不足といった面で脆弱性があるものの、それぞれ の年齢に応じた生計戦略を取っており、それをサ ポートするコミュニティの環境も見受けられた。 高齢女性たちは、コミュニティ内の相互扶助の規 範の中で、伝統的知識も活かして生計戦略を取っ ていた。他方、若い女性世帯主世帯の女性たちは、 生計戦略が多様化する中、自ら現金収入を獲得し、 配偶者不在の中で従来の男女分業とは異なる新た な生き方を創造していた。 次に家系図分析から、今後の本課題の研究方法 を示唆する以下の 3 点も確認できた。 第一に、確認した女性世帯主の家系は 2 事例の みであるが、いずれの事例においても、正式な結 婚後の離婚や死別、その前後の婚外子出産、といっ た特徴が見られた。先行研究27において、未婚、 離婚・別居、死別をライフ・サイクルの段階とし て捉え、類型していたが、家系図において女性の 婚姻関係を確認すると、必ずしもライフ・サイク ルの段階と一致してないのみならず、未婚・離婚・ 死別が順不同で入り混じっていたため、実際の類 型における難しさが示された。 第二に、2006 年と 2007 年の家系図を比較して、 家系内における世帯間の動きもあった。よって、 質問票調査による「女性世帯主世帯」や「シング ル・マザー」への分類は、一時的である可能性も 高く、世帯間の人びとの移動をどのように捉える か、課題である。 第三に、家系の歴史を聞き取る過程で、女性世 帯主には、離縁されて否応なしに女性世帯主と なった例と、寡婦になった後、選択的に独身であ り続けている事例を垣間見た。先行研究28では、 後者のように主体的に女性世帯主であり続ける女 性たちが多いことが示されていた。女性世帯主が、 どのような生き方を望んでいるか、またどのよう な半生を生きてきたかという動態を、上記の第二 の点とも関連して捉える意味でも、彼女たちのラ イフ・ヒストリーの聞き取りなど有効であると考 える。 本研究では、父系社会を対象とした先行研究29 を確認する点が多かったが、本調査地域のような 母系的傾向が強い二重単系社会における特徴を見 出すことは、課題として残った。また、質問票調 査においては、「世帯主」や「婚姻状況」が質問 項目に含まれていなかったため、女性世帯主世帯 やシングル・マザーの特定に恣意性が残った。所 得や同居世帯外からの仕送りなども、女性世帯主 世帯の情況を把握するにあたって、重要な情報で あると考える。そして研究方法についても、地域 の代表性、研究の深度双方において満足できるよ うな方法によって、女性世帯主世帯の状況を、よ り包括的に理解すること今後目指したいと考えて いる。

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謝辞 本論文は、2008 年 7 月にアジア経済研究所「ア フリカ農村における住民組織と社会」研究会にお いて講義した「南東タンザニア農村における相互 扶助と生計戦略」に対する重冨真一氏のコメント をきっかけに、女性世帯主世帯に焦点を当て、再 分析したものである。本稿の 1 節は、2010 年 5 月に日本アフリカ学会第 47 回学術大会において 発表し、富永智津子会員と杉村和彦会員から有益 な助言を頂き、本論にて部分的に反映させて頂い たとともに、今後の課題の道しるべとさせて頂い た。また、本論の完成にあたり参考となった査読 者の適切な指摘にも感謝を述べたい。        注 1 Muhutdinova (2006). 2 Narayan (997), p.3.

3 Narayan (997), p.3; Ferreira and Griffin (996).

4貧困率は、993 年の  人当たり支出に基づく。Blackden and Bhanu (999), p.26. 5 Vuuren (2003). 6 「自在性」の定義については、内山 (999) に依拠し、人 間関係に支えられた技と定義している。 7 Sakamoto (2007, 2008a) において詳述。

8 Chant (997), pp.7-0; Fuwa (2000), pp.25-28; Vuuren

(2003), pp.22-28. 9 Chant (997), pp.5-8; Fuwa (2000), pp.25-28. 10 Fuwa (2000), pp.26-27; Vuuren (2003), pp.22-28. 11 Vuuren (2003), p.28. 12 例えば高根(2007, pp. 2, 6)は、「離婚、死別、長期不 在などの理由で夫が不在であり、女性が世帯主となって いる世帯」を「女性世帯主世帯」とし、「村外居住」・「一 夫多妻」によって夫が長期不在の世帯も含んでいる。 13 但し、「女性世帯主世帯」「男性世帯主世帯」という分 類のブレや恣意性は完全に解消できていないこともあ り、以降、括弧そのものは省略するものの、括弧(「 」) 付きと同様の扱いとする。 14 200 年村役場記録による。R 村は、行政的には RZ 村 (人 口 2,2 人、70 世帯) と RS 村(人口 2,99 人、60 世帯) であり、各  人(計 2 人)の村行政官が常駐しているが、 共通の村役場を持つ。 15 世帯は 2006 年村役場記録による。人口は、同記録に不 整合性があったため、2002 年国勢調査 (Tanzania 2005) に よ る。M 村 も、 行 政 的 に は RM 村( 人 口 2,398 人、 785 世帯)と MN 村(人口 2,937 人、732 世帯)であり、 2 人の村行政官が常駐しているが、共通の村役場を持つ。 16 Sakamoto (2008b). 17 200 年の調査(以下「質問票調査(200)」と表記)は、 リンディ州の4県(リンディ州5県のうちリンディ県、 ナチングウェア県、ルワングワ県、キルワ県)1市にま たがる5農村・2都市で、筆者が作成した質問票をもと に、インタビューを行った。各農村では、年配女性 0 人、 若年女性 0 人、年配男性 0 人、若年女性 0 人、合計 0 人の成人を目安に、地区行政官・村行政官等がリク ルートし集めた対象者に、筆者及び調査協力者がインタ ビューを行い、当日回収した。2 都市(リンディ市、キ ルワ市)では県行政官に調査協力者としてインタビュー を委託し、後日回収した。リンディ州における調査対象 者は、5 歳から 8 歳までの男女 225 人(男性 2 人、 女性 0 人)である。本質問票調査 (200) の対象者内訳・ 質問票・結果は、Sakamoto (2009a: 36, 85-523) 参照。本 論文では、そのうちダルエスサラームを除き、リンディ 州の 225 人のデータを使用した。 18 質問票調査 (R 村 2006) の全質問項目・結果は Sakamoto (2007)、質問票調査 (M 村 2007) の全質問項目・結果は Sakamoto (2008a) 参照。 19 2006 年 8 月~ 9 月に、筆者が参与観察を目的に滞在し た世帯及び近隣住民の親族について、人びとの日常生活 の合間に模造紙を広げて、上記情報を聞き取り、3 家系 図を作成した。2007 年 8 月~ 9 月には、これらの家系 図からの知見をより広範に確認・分析するため、イン フォーマントや村行政官に「親族の歴史を語れる人物」 の紹介を依頼し、対象者に筆者が聞き取りを行った。聞 き取りは個人に対して行ったが、可能な場合、配偶者や 同席した他の家族や親族に対しても行った。聞き取り 対象者 (2006 年調査含む)は、年齢不詳・920 年代か ら 970 年代までの生まれの合計  人(男性 23 人、女 性 8 人)で、高齢男性が多い。全家系図の氏族継承は Sakamoto (2008b)、姓名の継承は Sakamoto (2009b) で、 匿名にて公表した。 20 アンケート対象者は、必ずしも世帯主とは限らない。 21 Blackden and Bhanu (999), p.25 の 993 年の調査による

と、タンザニアの女性世帯主世帯の平均世帯員数は .9 人、男性世帯主世帯の平均世帯員数は 6.2 人である。そ の他、アンゴラ及びガーナを除くアフリカ 6 カ国にお いて、男性世帯主世帯の平均世帯員数は、女性世帯主世 帯のそれより多い。 22 ラジオの所有は稀ではないが、全世帯にあるわけでも ない。 23  食 TSh500 という市場の女性間で統一された価格が高 すぎる、という話もあった。 24 Vuuren (2003). 25 Vuuren (2003), pp.3-5. 26 森から得る食料については、知識なく行った場合、中 毒死する危険性もある。 27 Vuuren (2003). 28 Ibid. 29 Ibid. 参考文献 内山節 (999)『市場経済を組み替える』農山漁村 文化協会。 児玉由佳 (2009)「農村部における女性世帯主の公 共圏への参加―エチオピア・アムハラ州農村 部の事例」児玉由佳編『現代アフリカ農村と 公共圏』アジア経済研究所、267-303 頁。 高根務 (2007)「マラウィ農村における女性世帯主 世帯の特徴と世帯間格差」『開発学研究』7

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Livelihood Strategies of “Female-Headed Households”

within the Community:

From Food Strategies in Southeast Tanzania

SAKAMOTO Kumiko

Abstract

Female-headed households tended to be discussed as vulnerable groups, but its vulnerabilities are also starting to be questioned in Tanzania, and throughout the African continent. This article analyzes "female-headed households" as well as "single mothers" of Southeast Tanzania, especially on their access to food and their livelihood strategies within the community.

Firstly, "single mothers" can be embedded in male-headed households, but their vulnerability was not seen in their access to food nor their cattle ownership.

Secondly, cattle ownership is rare in this region, but this was especially so among the "female-headed households". However, "female-headed households" and "single mothers" that owned cattle had more than average, indicating the diversity among "female-headed households" and "single mothers". In addition, "female-headed households" owned farm land and cattle on their own, unlike women and men in male-headed households who co-owned farm land and cattle with their spouses.

Thirdly, "female-headed households", especially elderly women, tended to be vulnerable in terms of access to food. However, elderly women were able receive food as gift from others, in comparison to other age groups. Furthermore, they were able to collect food from the forest. On the other hand, younger women had strategies of petty trade, in addition to casual work (kibarua).

In conclusion, it can be argued that "female-headed households" are diverse, but do have vulnerability in terms of access to food. However, they endeavor strategies based on their position and knowledge within the community that support them upon necessity. Further research is necessary to understand the sufficiency of the support from the community and their livelihood strategies for female-headed to households to overcome their vulnerability.

図 1 は、タンザニア南東部の調査から、婚姻関 係と子の有無を確認した結果である。ここで示し た「子あり未婚」の女性は、必ずしも世帯主では なく、女性世帯主世帯と重なるわけではない。し かし、シングル・マザーが多いという事実を示し ており、本論では、女性世帯主のみならず、シン グル・マザーも対象とする。 本論文は、タンザニア南東部リンディ州 (図 2) R 村及び M 村における調査をもとに分析する。 いずれの村も 1974 年に登録され、現在行政的に はそれぞれ 2 村から成り立つ。R 村の合計人口は 4
表 4:FHH と「シングル・マザー」の平均年齢 注: * 計算に含まれていない年齢不詳の対象者もいる。 出典:質問票調査 (R 村 2006, M 村 2007)質問項目 0-2「性別」及び  「あ なたは、家で誰と暮らしていますか?」(Sakamoto 2007: 35, 36;  Sakamoto 2008a: 26, 27-28) より ࿑ 3䋺R᧛䊶M᧛䈮䈍䈔䉎ኅ⇓ᚲ᦭䈱᦭ή䋨ᕈ೎䊶਎Ꮺਥ೎䋩34311519514㪉㪍㪉㪏541419㪇㪈㪇㪉㪇㪊㪇㪋㪇㪌㪇㪍㪇㪎㪇 㪏㪇㪤᧛ኅ⇓䈅䉍㪩᧛ኅ⇓䈅䉍㪤
図 4:R 村・M 村における家畜所有形態

参照

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