実験的結核の治療試験 (第1報) (細菌)須子田キョ マウスの時偶内に結核菌を注射し,その後1群に.は
PyrazinamideとINAH,2群にはINAHを注射’し,
3群を対照とした。治療後2,3,5及び10週目にマウ スを殺し,肺臓及び脾臓の肉眼的所見とこれ等臓器に於 ける生菌数を比較した。その結果PyrazinamideとINAHとの併用はINAH単独と殆ど同様の成績を得
た。 20,赤痢菌群集素に関する研究 第1報 (細菌)山川寿子,服部紀代子 我々は小児赤痢患者に血清凝集反応を行い成入の場合 と同様血清凝集反応により感染菌型を椎定する事は園難 であるとの結論を得,赤痢患者血清に於ける擬集価上昇 には感染赤痢菌以前に何か別の要因が与るものの如く愚 :われた。そこで先づ新生児及び健康乳幼児血清につき’月 を追って凝集素出現の時期を観察した。即ち生後4ヵ月 迄は凝集素の出現が見られないが,6ヵ月を過ぎると凝 集価がほぼ成入の値に近づいた。しかも之二月令の乳幼 児には未だ赤痢菌の感染が殆ど考えられず凹むしろ流行 の少いSh. flex. IV型・Var−Y V型に於て凝集価の高 い事実等より,赤痢菌に対する凝集素の出現は単に不顕 性感染にのみ帰せられない様に息われた。我々は赤痢菌 と共通抗原を有する大腸菌数株を用いて同様丁令別に血 清凝集反応を行い,赤痢菌の場合と同一傾向の成績を得 た。「 21,心臓疾患患者よリ摘出した口蓋扁耕の細菌学 的研究 (第1報) (耳鼻科)鈴木千鶴子 扁桃性病巣感染の中,心内膜炎に続発する後天性心臓 弁膜疾患はその1つに挙げられる場合がある。後天性心 臓弁膜疾患者で慢匪扁挑:炎を有するものを選び出して心 臓手術後に扁桃摘繊を行い,対照として心臓弁膜疾患を 有しない一般の慢性扁桃炎患者の摘出扁桃について,各 々の細菌叢を検索し,比較検討した。 後天性心臓弁膜疾患々者で慢性扁桃炎を有する者22例 (44個),及び心臓弁膜疾患を有しない慢性扁桃炎患者同 数例につき,笹木氏法に.より扁桃摘出術を行い,厳重な 無菌的操作の下に,その摘出扁桃の扁桃腺上窩から,血 液寒天平板に分離培養を行った。 分離菌につぎ,各種の生物学的性状をしらべ,菌の同 定を行い,その分布状態を調べた結果,‘緑色連鎖球菌に おいて,心臓疾患者の場合においては一一ecの慢性扁桃炎 患者よりも多数なることを認めた。 22,先天性心臓障碍屍の血再挙上分屑について (小児科)(演)近藤昌子,小山暁子 成入に於ける代償性心疾患(心臓喘息,代償性心弁膜 4 症患者)の血清蛋白分屑では軽度のアフレブミン減少及び r一グ・プIJンの増加を示し,非代償性心疾患(灘血性心 不全)に於ては,代償性の場合よりも更に著明なアルブ ミンの減少とβ一及びγ一グ・プリンの増加を示すとい う。私達は先天性の心臓障碍児に就ては如何なるかと考 えて,種々なる症型はあるが,チアノ」ゼのあるものと 無いものとに区別してのその蛋白分屑を検査した。その 成績によると上述め後天性のものと同様に概してアルブ ミンが減少し,γ一グロブリンの増加している事を認めβ一 グロブリンには変化が無かった。 23,本邦心臓疾患死亡率の研究 第皿報 一大正における死亡率について一 (衛生)安楽城元 近年になり心臓疾患が老入性疾患としてわが国国民死 因の主因の一つとなってぎたことに.注目し,わが国にお ける死亡率の推移を知るべく,先に第1報に昭和(戦 後),第兀報で昭和〔戦前),における死亡率につき観察 し発表した。今回は前回にさかのぼり,国勢調査の行わ れた大正14年および大正9年,ならびに人口静態調査の 行われた大正2年を主として,大正における死亡率につ き観察した。 ①粗死亡率の推移は,最高死亡率をしめしたのは全国 総数,男女ともに大正7年で,tれはインフルエンザ大 流行の影響とおもわれる。また震災の年の大正12年にや や高率をしめし,大正年代を通じ死亡曲線は二つの峰を しめている。なお最低死亡率をしめしたのは大正2年と なっている。 ②総数,男女ともに大正2年,9年,14年と年次のす すむにつれ,粗および訂正死亡率ともに上昇している。1 とくに注目されるのは男子においては女子より年次によ る上昇率がi著開である。なお総数および女子は3享年と も訂正死亡率は粗死亡率より低率であるが,男子では大 正14年は高率となっている。 (3)男女の死亡率を比べると,粗死亡率では各年次いず れも女子の方が高く,訂正死亡率では大正2年,6年の 両年は女子が高率であるが,14年は男子が女子より高率 である。 (4)Ptn年次とも北海道,東日本地方および:東京,大阪等 大都会を含む地方が訂正死亡率が粗死亡率より高率とな っている。 ⑤性別年令別死亡率は,過年度全国,各府県とも殆ど 同様な死亡曲線をしめし,老入層で高率で,年次のすす むにつれ高率となる。なお若年層で女子が男子より,高 年層で男子が女子より高率で,死亡曲線が40∼50才で交 叉するととは各年次とも同様に観察した。 24,農村に於ける血圧調査 工 福岡村に於ける調査5 ‘(衛生)諸岡妙子,山口たか子,安楽城元 (演)吉田 央,和田歌 戦時中は脳浴血の死亡率が減り,叉当時は一般入の血 圧も下っていたことが種々の:文献に出ている。然し4∼ 5年前から守門血死亡率の上昇をみせているが,それに 伴って一般入の血圧も上ってきているのではなかろう か。 都会,農村を聞わず高血圧に対する関心が昂まりつつ ある今日,吾々は実地踏査によってその実態を知るべ く,先ず本年5月下旬より約一ヵ月間に亘b,埼玉県川 越保健所管内の福岡村に赴き,血圧の集団検診を行っ た。対象は40才以上の男女1,202名で,尿蛋白の検査, 問診による生活調査及び血圧測定(左右)を実施した。 測定はリバロツチ氏水銀血圧計を用い,椅坐位で聴診法 により行った。 1) 日本入正常.血圧値(渡辺氏,昭22)に比べると, 最高血圧は40才台では男女とも数ミリ高いが,50才以上 になると男はほぼ数ミリの増加をしめしているのに反 し,女は急に高くなって60才台でla20・V30ミリの差を生 じている。正常値では全年令に亘って男が女よりも高い が,本調査では45∼50才の間で女が男よりも高くなって いる。最低血圧は正常値に比しやや高めの程度である。 2)高血圧(最高血圧15Gmm/Hg以上)の割合は, 40∼44才では男16.5 %,女8.6%であるが,50N54才に なると男32.8%に対し女54.47%となっている。それ以 上の凡ての年令に於て女の方が高率であり,全体では男 40.4%,女45.oo%となる。最低血圧100 mm/Hg以上は 男22.1%,女16.7%で男の方が高い。低血圧(最高血圧 99mm/Hg以下)の割合は,男G.8%,女3.G%で女の方 が高率である。 25,心筋の毛細管分布について (病理)(演)平悦子,条々末子噛 心筋の栄養条件と心筋繊維の形態的変化及びこれらと 心機能との関係を追求する一助として,心筋の毛細管分 布を調べた。 心疾患を主とし,その他無選択的な剖検例の左右心室 壁の組織標本を用い,心筋の横断面に於げる毛細管数と 筋繊維数の比を求めた。 tれにより此の比は正常の場合に1ま半々一定値をしめ すこと,心筋繊維の肥大増殖はある程度毛細管網の発達 と相挨って起る事,N先天性心疾患でHyp・xami6のあ る場合は特に毛細管網が発達していること等を知った。 26,血球容積率の季節的変動 (三神内科)小林博子 昭和27年12月から同29年1月までの第一回観察では, 健康青年男子13入,おなじく女子11人,つづいて昭和29 年2月から同30年2月までの第2回観察では,男女各8 入つつを被験者として,Wintrobe法により、,各入各月1 回,血球容積率を測定した。生理機能の日時変動を考慮 して,肘静脈からの採血時間は,常に11時30分目ら12時 20分の間,しかも昼食前に厳しく制限した。加うるに,女 子では月経時と排卵期とおぼしい時をさげて採血したQ 2年余にわたる男女両性の血球容積率の毎月の平均値 をみるに,冬高く,夏低い美事な年間周期型の季節的変 動を示した。夏の平均値は,冬のそれより17∼12%減少 している。また,検定により,四季の変化の程度は,お おむね十分だということである。 さて,冷暖房の全くない家内正午の感覚温度と血球容 積率の関係は,相関係数で表わすとき,男手で一〇.370(P <D.eOl),女子では一⑪.394(p<O.OO1)であった。また, 両者の関係を,回帰方程式で示すならば, 男子 y・・一〇,106X十52.167 女子・ Y == 一〇.094X十44.695 である。とこにYは血球容積率,Xは感覚温度を表わ す。ただし,上式は25∼85。E.T.のFHH IC.限り成立す る。 血液は温暖で稀釈され,寒冷で濃縮する。その原因に ついて,先入の業績ならびに私のそれから考察を加え るσ 27,1949年T月より 1964年7月迄の頓原外蒋教室 で取扱つた藷疾患に就て (外科)高橋敬亮 1949年7月に榊原教授が,当校に着任されて1954年7 月で丁度満5年になる。それで,∼二の5力年間,榊原教 授を中心に当外科教室が如何に変遷して来たか,心臓病 患者を除外した純外科患者の数の上からふり返って見よ うと思う。 工949年度総患者教155名,同50年366名,同51年433 名,同52年473名,同53年516名,同54年(当年に限り 7月迄)362名で,毎年増加の一途を辿っている。以上 の各年度に下げるものの中,肺結核及び虫垂炎は数も多 いので,之等について少しく述べる。 肺結核に於ては胸廓成形術が多いが,この統計から後 には肺藁切除,部分切除の著しい増加がみなられる。次 に虫垂炎に就いては男女別に依る罹患率,及び月別に依 る発病数の差が共に認められない。年令別罹患率では, 16才e30才の間で過半数を占めて居る。手術所見に於て は,各年度共カタフレ型,次で壊死型が大半を占めて居 る。又,発病より手術迄の時間に依る病型では,6時聞 以内ではカタル型,12時間以内及び24時間以内では壊死 型が主で,2肩以内となると,カタル型,壊死型,穿孔 型となり,3日以内ではカタル型,穿孔型,3日以上で は,慢1生型となって居る。又,白血球と虫垂炎各新型と の関係は,カタル型の殆んどが8 ‘Fe 9千台,出血性型