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医薬品製造者責任の展開(三-完) : アメリカにおける製造者責任の法的構成を中心として

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(1)

1

薬 品

製 造

責 任

開 (

完 )

ア メ リ カ に お け る

製 造者

法 的構

心 と して

The

 

Developments

 of 

Ethical

 

Drug

 

Manufacturer

s 

Liability

3

With

 special  reference 七〇

legal

 construction  of

  

manufacturer ’

s 

liability

 

in

 

the

 

United

 

States

Izumi

 

Mi

ura 目 次 工  は じめ に

ll

序       説 皿  製造者 責任における過失理論の展 開       ノ   囚  Winterbottom  v

 

Wright

(1848) 事 件   〔B)

Thomas

 v

 

Winchester

1852) 事 件

 

〔◎

 

MacPherson  v

 Buick Moter  

Co .

1916

IV  医 薬 品 製 造 者の過失 責 任   1

  ネ グ リジェ ン スと は         過 失の要 件       (1) 医薬 品 製 造 者の注 意 義 務         凶   開 発 上の注 意 義 務         回   製 造 上の注 意 義 務             警 告上の注 意 義 務

        a) 警 告の方 法     {B) 過 失の立 証 責 任         (

m

  情 況 証 拠      

           レスノ イプサ

トゥ

ル原 則           法 律 違反 即過 失 自体               (以上 本 学 紀 要第 5号 に掲 載)

V  

判例

つ :

Hoffman

 v

 

Sterling

 

DrUg

 

Inc.

485 

F

 

2d

 

132

3d

 

Cir

 1973

  事件

  (

1

) 事実の概 要

     事件の争点と分 析

VI

製 造 者 責 任にお け保 証理論の展 開

 

 

 Mazetpi

 v

 

Armour

Co ,

1931

)事 件

(2)

NII-Electronic Library Service

2

三  浦    泉

 {c) Henningsen  v

 

Bloomfield

 

MQters

, 

Inc.

(1960) 事 件

V

皿  医 薬 品 製 造 者の保 証責 任  

L

  保 証 責 任と は

    囚   明示 保 証 責 任

   (B) 黙 示 保 証責任      (以 上本学 紀要第 6 号に掲 載 )

顎 判例

つ :

Gottsdanker

 v

 

Cutter

 

Laboratories

事 件 1960年 ) (182 

Cal .

 

App .2d

 

602,

6Cal

 

RPTr .320

1960

))

 (

1

) 事 実の概 要

    事 件の争点と分析

IX  製 造 者 責 任にお ける厳 格理 論の展 開

 

 Escola

 v

 

Coca

 

Cola

 

Bottling

 

Co .

 of 

Fresco

(1944)事 件

 

{B)

Chapman

 

Chemical

 

Co .

 v

 

Taylor

1949) 事件

 〔C)

Greenman

 v

 

Yuba

 

Power

 

Prod .

ucts

 

Inc.

(1962) 事件

X

 医 薬 品製 造 者の 厳格責 任   1

厳格責 任とは    囚 欠 陥の念      (d) 製造 上の欠 陥

   

In

) 開 発 上あ

      .

     囚   警 告 上の欠 陥    【B} 第二次 不 法 行 為 リス テイ ト メン トの厳格責 任

 

判例

つ :

Reyes

 v

 

Wyeth

 

Laboratories

事件 (

1974

年 ) (498 F

2d

 

1264

  (5th 

Cir

 

1974

 (

1

) 事実の概 要

    事 件の争点と分析

皿 む す び                                         (以 上 本 号 )

Vm

 判 例 一

つ :

Gottsdanker

 v

 

Cutter

 

Laboratories

事 件 (

1960

年)

       

182Ca

 

App

2d

 

602

6Cal

 

RPTr

.320 (

1960

前 稿に おい て , 医薬 品 製 造 者の保 証 責 任に

する法理論 的展開を

分析

し た。 そこ で

稿で は, それ らの分 析に従いつ つ 判 例 を

紹 介 し検 討 すること と した。

 

こ の判 例 は, 事 実 審 裁 判 所におい て, 原 告 (

Gottsdanker

)に

示の保 証 違 反を 理 由と して

示 評

し たもの で あ り,

被告

Cutter

 

Lab .社

)が不 服と して控 訴 した もの である。 そ れは ソ

クワク チ ン

麻痺

ワ ク チン

二人の

子供

に予 防 接 種 した

結果

, 灰 白 髄 炎 (

polio−

myelities に罹 患 した とい う もの であ

り,

原 告が損 害 賠 償 を 請

した事 件で ある。 {

1

) 事 実 の 概 要

 

この

事件

二 人の子 供 が

被告

し たソ

クワク チ ン

Salk

 

Vagcine

) を 予 防 接 種 し た 後, す ぐ灰 白髄 炎に罹

し た という もの で ある。

論, ワ ク チンは ポ リォを 予 防 する た めに意 図されて い たもの であ り, 二人の子 供に注 射 され たワ クチ ン は

さ れ た

で薬

か ら医 師 が

入 し

,一

人の 子 供には

医 師が それ を

下 注 射 を し

他の子 供に は

,医師

36

N工 工

Eleotronio  Library  

(3)

医薬 品製造 者責任の 展開 (三) 3 の指 導の

に看 護 婦 が な した もの である。 これ が 当判 例 集による事 実の概 要であ り, こ の よう に簡 単に説明 さ れて い る にすぎ ない。  そ こ で, では被 告 医 薬 品 製 造 者が当 該ワクチ ン をどのよ うな状 態の下に置いてい た か を, 文 c129)

明か ら理解し たい。

 1955

年春

被 告は

活 性 小児

痺ウ イル ス を含

し た 六種 類の ソ

ク反 ポ リオ ワ ク チ ン を 販

して いた。 こ の ワク チンの製 造 過 程は

ワ クチン の

製法中

に用い られ た

性ウ イル ス を不

化にすることが 期 待 さ れ ていた が

し か し実 際は不 活 化 されて いな かっ たのである。 被 告は

全 テス ト に おい て ウ イル ス が

全に弱 っ て い た た め, 六

の ウ イル スを不 活

さ せ ること まではで き な かっ たのである。 しか しながら

これ らのテス トは

当 時の出来 得る限 りの知 識 と

験に基づい て適切 に

全 に

なわれ た。 そ れ らは

指導

に よ っ て

め られて いたも の で あ り

被 告の 競 争 会

において は成 功 して用い られて いたの であ る。 ウイル ス の不 活

存否

は テス

5

が終 了

る ま で疑わ れ な か っ たの である。 (

2

}事

点 と 分析 前 述の

事実

に基づき

高 等 裁 判 所 (カリフ ォル ニ ア

Alameda

裁判所)

において, 以

の ような判 決が な さ れ た。   訴 訟 の 訴 因

 

訴 訟 は第

に過 失, 第二 に商 品 性の 黙 示 保 証 違 反

第三 に

定 昌 的へ の適 合 性の黙 示 保 証 違

を 理

と して提 起さ れ た

 これに対 して陪 審の意 見 は

要 約 す れ ば 次の通 りで ある。 第

の 過 失 訴 因に関 して は

“ 状 況 証

優位性

か ら,

被告

して,

直接

的に

ま た

推論

に よ っ て

, 過

な し ” と

結論付

け た。 な ぜ な ら ば, 被告 がワク チ ンを市 販 し, 原 告に投与 さ れ た時

その 原 告が灰 白髄炎に 罹患 し たこ とが原 因であ り, それ らは被 告の保 証

反に よ っ て生じ たものである と し た。 陪

二 の商 品 性の黙 示 保 証 違 反

第三の 特 定 目 的へ の適 合 性の黙 示 保 証 違 反の点で原 告 を 支 持 し, 過

して は

被告

持し た。 こ の

決定

に対して 被 告は(

1

C2

)(

3

)に関して 疑 問 ありとし

また 原

は, 過失の

因に

して不 服である と して, そ れ ぞれが カ リフ ォ ル ニ ア州 地

裁 判 所に上 訴 した もの であ る。 そこ で 陪審 評 決 は

被 告に対 し, 原 告 側の二人の子 供に

13

900

ドル , その 両

特別損害賠償

金と し て

8

300

ドル の

支払

を 指 示 した。

 

では, そ の際, 当該 裁 判 所はいか なる論 拠によ っ 七こ の ような判 断 を 示し たの であ ろ うか。

, 筆

な りに

裁 判 所にお ける

決の要

の法 律 的 問 題 点 を 分 析 したい。  こ の事 件の基 本 的 問 題は, 被 告 (医 薬 品 製造者 )が原 告に対 して, 直 接 販 売 する製 品の 欠陥 につ い て黙 示 保 証 上の

任を負 うか ど うかで ある。 こ の問

論ず

る た め,

筆者

当判例

か ら 四つ の論 点 を 要 約 し

したい。 第

論 点

 

さ て, ま

ず契約関

係の問 題 が

提示

さ れる。 アメ リカ の裁 判 所においては, 歴 史 的に黙 示 保 証 責 任に対 して, 契 約 関 係 (被 告 か ら原 告へ の 直 販 )が必 要であ る と判 断 きれて きた。 し か し, こ の原 則は, 現 代

社会

傾向

か らこ うし た

要請

の厳 格 性 を修 正せざるを 得 ず

カ リフォ ル ニ ァ

(4)

NII-Electronic Library Service 4   浦     泉 州において もこれ に

わざるを 得 ない と した

製 品が人

消費物

と して の食 品であること か ら, 少 数の裁 判 所 は契 約 関

排除

を認めて きて い る』 しか し

,15

ない し

18

の州において は

製 造 者又 は最 初の販売者が, 卸 売 商によっ て直 接販売さ れ た製品 につ い てさ え 最 終 消 費 者に 対 して責 任 を

るとい う原 則 を支

て いる。 ところ で, カ リフ ォ ル ニ ア

は,

1939

年に 契 約 関係の 排 除 を 認めて い る ので あ る。

 

さ て,

食品

薬品

のケ

おいて, その 契 約 関 係 問 題につ き

当 該

裁判所

はどの よ

断を 示 して い るの か

 

食 品の ケ

ス に おい て問 題になるの は

人 間に消

さ れ る

品である ということで ある。

品は, 人 体に直 接入 り消 化さ れ るもの で あ り, 生 命

健 康に大 きな影 響 力 を 持つ こ と勿 論で あ       (13e)

る。 した がっ て

の強 調 点 と して,

Klein

 v

 

Duckness

 

Sandwich

 

Co

事 件の 判 例 が 引 用

さ れ,

「安全 な

品は

消費

の ため に

売さ れ る が ゆ えに

序良

俗 (

Public

 policy )」 に関 すると 主張が な されてい るので あ る

こ の意 味す る ところ は

食 品の よ うに他の製 造

(人

直接

入 らない) と は異な り, 公 共 的 政 策 的な

響 力を

っ て いる製 品に関 しては, 販 売 者 (製 造 者 )か ら

直 接の購 買 者との間の契 約 関 係 を排 除 すべ で ある

との

え方が前 面 に押し

さ れて い るの で あ ろ う か。 しか る に 当該

判所 は

食品の 場 合

黙示 保証

任 につ い ては

販 売 者 か ら直 接 購 買 者に対 してのみ責 任 を 否 定 している。

 

さて食 品のケ

ス につ い ては前 述のごとく考え られ るの で あ る が, 当

件の薬 品のケ

おいて はど うで あ ろ うか。

 

まず

良に して

全な

品と食 品は, 公 的

慮か らして区 別

ること は ない と 述べ , 両 製 品 に関 しては

契 約を排 除 する 立場に立つ 前 述 判 決 (

Klein

事 件 )に 当該 裁 判所も

と判 示 して い るの で あ る。 な ぜ な ら ば, 当ワ ク チン は, 食 品と同

に人間の体内に注入 さ れ る よ う に 意 図 されてお り, さらに注 射 という方 法 を 持っ て入 間の組

体に 入 るの である か ら, 食 品よ り も直 接 的に摂 取 されるとい うことである。 実 質 的には

経□ で 投 与 され た 毒 性 混 合 物 は

その 作用

か ら見れば

皮 下 注

によっ て

内に注 入された有 害な物 質よ りも

よ り最 少に止 ま り

,害

が少ない と考え られる

ところで薬 品は

経口 また は注 射の 方 法によっ て 使 用される もの で あ る から, 食 品よ り も影 響力 は大きい と考え るのが自然であ ろ う

であ る か ら

食 品

ic

おい て 契 約 関 係が排 除されるな ら

薬 品におい て もまた排 除さ れ るべ き もの と考え る。 当 該 裁

判所 も

そ う判

してい る。   こ の判 断に対 して, 被 告の主 張は

次の よ うに主 張 した。

 

(a) 同 , かつ て の他の裁 判 所に おける

用 (血

又は

品ケ

に お     して, 黙 示 保 証 責 任におい て は, 例 外な しに契 約 関係が要 請さ れて い たの で ある か ら, 当

   事例

に おい て も採 用

べ きる と

いた。

 

〔b ) っ ぎに, た と え契 約 関 係が要 請さ れ ない と して も

原 告が購 買 者 自身であ れば

訴 訟の

  

対 象と なり うる黙 示

証 とな る。

 

〔c) 医

売 上め欠 陥に おいて,

原告

に よっ て

買 された にせよ

品 製 造 者の

  

黙示 保 証 責 任の伝 達方 法が ない。 (こ の理 由 と して判例を引用 して

病 院は血 液供 給の件 に

  

つ い て

黙示

保 証の

責任

わ ない と

る。 なぜな ら血 液 は 販 売 晶ではない か ら であろ う。)

38

N工 工

Eleotronio  Library  

(5)

医薬 品製造者責 任の展開 (三 )

5

第 二 の 論 点

 

つ ぎに医 薬 品にお ける売 買と は何であ る か

被 告と原 告との

に おける

品の

買と は どの よ う なものを

すので あ ろうか。 判 決 を要

する と,

 

特 定 目的 及び商 品 性の黙 示 保 証は

販 売 者に対 して の み

効であるという理論か ら

問 題 化 して くると考 え られる。 言いか え れ ば

製 造 者 は 黙 示 保 証 責 任 を 負 わ ないとい うこと に な る。 そこで販売者と最 終 消

者との関 係が問 題に な るの で あ る

被 告が

医師と原 告との 間の商 取 引は

販売

で は ない と主 張

につ い てで ある が,

当該裁判

所は,

応 予

接 種 を さ れ , 又は

督 した 医

へ のワ ク チンの

売は,

販売

で は ない であろ

, と確 認 した。 と

か く

, こ の ケ

ス の こ の処理 に同 意で きない とし てい る。 それは こうし た 理由に よ るの であ ろ う。

 

 

 

食 品ケ

ス においては, いかな る

消費者

にも保 証 は拡

さ れるとし た

判例

があ り,

契約

   な くして も保 証 責 任を認 容して い る。

 

b

) ワク チ ンは, 小 児 麻 痺のた あ

予 防 接 種 を求め る人に注 射 されるの で あ り

するの

  

は医 師で あり, その 目 的のた めに製 造さ れ た もの で ある。 明 らかに ワ ク チ ン の最 終 消 費 者

  

は医 師で は な く患 者で ある。 だ が 医 薬 品の場 合, 売 買 は 黙 示 保 証の下で責 任 を 課

のが 本

  

質で あるか ぎり

卸 売 業

者又

売 商へ の最 初の売 買が製 造 者の意

し た人, ま た消

費者

    となっ た人の 利 益の ために黙示保証 を 果 たす 責 任 を 製 造 者に課 すことで十 分で あ る と し た

  

これ は

な わち, 医

卸売商

, 小

売商

との 間の

買が

れば 要 件が満たさ れる とい

  

うことで あ り

,製

造 者 は 医 師 (患 者の代 理 と して)に黙 示保 証の責 任 を負 担 するとい うこ    と であろ う か。 第 三 の 論 点

 

つ ぎに

法律

とめ

係につ いて,

当判決

が指 摘 し ていることを 検 討 して み たい 。

 

ま ず 判 旨は

「特 定 目 的の 適 合 及 び

商品

黙 示 保 証 責 任

販 売 者に対 して のみ

施せ ら れ

こ う した 保 証 責 任 は

販 売 法の

部 と して 採 用 さ れ た法 典 (カ リフ ォ ル ニ 州 民 法 典 (

Civ

CQde

第 1735条)

に基 づ く」と して い るのである。

責任

に おい ては, 人 間の

体 内

に注 入さ れ, ま た意

された

商品

に関して は,

か ら

消費者

へ という

販売経路

を た ど る必 要 は ない。 さ らに被 告 は, ワ ク チ ンの供 給 が, 健 康 安 全 法 (カリフォ ル ニ ア州の

health

Safty

Code

)の第

1623

条に従えば

販 売 品と は考え られない と しているが, こ の条 項の 内

「人 聞の

内に注 射又 は輸 血の 目 的の ために, 血 液

漿

血 液 製 品と血 液 誘 導

の 処理, 製 法

供 給又 は利用が

その 会 社に関 与 して い る商 社 あるい は会 社に関 与 して い る個 人 及 び 会 社 ある い は会 社に 関与して い る法人 に よっ て サ

ビス 品の交

であり及 び 供用

に な る ように

合わ されている な らば

いか なる目 的に して も販 売 品で ある ように組 合 わせ られ ない し

かつ 販 売 品 と して は表 明されない」 (こ の

定は

1955

年に議 会で採 択 され た )。   本 件の事 例におい て , こ の規 定 がワ クチン に適 用される か否 かを論じて い る の で あ るが, 特 に論 議の

対象

と な っ て いるの は 生 物 学 的 製 剤が

1623

条に適用 される か否か で あ る。 判

被 告 が

済 さ れる法 条 項 と して は, 第

1601

条があ り, その定 義に よれ ば

Serum

ワク チン

Iive、

ワ ク チ ン 

Killed

ワク チ ン  tissue ワ ク

チ ン

  autogenous ワ ク チ ン 

live

ウ イル ス

Killed

ウイル ス (等 他 を含 む

全 血

血 液

導 剤 )」 と さ れて い る が, 第

1623

条の

売 行 為 の適 用につ い て

血液と 血液血漿の供 給は販 売では ないと規 定して い ること か ら

こ の 規 定に

(6)

NII-Electronic Library Service

6

三  浦    泉 該 当し ない と し, 当 該ワ ク チ ン も また こ の条 項に適 用 さ れないと して い る。 保 証 責 任は前 述し た ご とく法 (統

商 法 典 (前 稿 第

6

31

頁〜

32

頁 ) , 販 売 法 )に よっ て課せ られ るもの であ り, そ の

部であ る健 康 安 全 法の 第 1623 条規 定該 当 (生

物学

製剤

)する と し た被 告の主張に 対 して

判 決はこれ を 認

, 第

1623

条の

黙示

保証違 反で あ る

と したの であ る

 さて

本 件で 問 題になっ て い る保 証 責 任にお け る免 責 約 款につ い て論 じて みたい

      (131)

 

責約

款 と は

「基

的 には完全 に契 約 上の

念である」 と説か れ, 「その理論 的基礎は 契

      “32)       

 

の 自由に求め られ る」と さ れて い る。 す な わ ち 被 告 医 薬 品 製 造 者における保 証 責 任 は, 免 責 約 款に よ っ て排 除されるという もので あ り

被 告が その 医 薬 品の保証 につ いて ま っ た く保証 し な いか, あ るい は

定の

につ い ての み保証する と か, あ るい は医 薬品製 造者の 責 任におい       (133

品の

交換

が な さ れ た場

は,

免責

を認め よ うとするもの である。 しか しな が ら

般の 製 造 物の保 証 責 任 論において は, 免 責

款が認め られてい る例 もあ り

,統一商法

典に おい て も 承 認 さ れて い る ところ である が,

薬 品に関 し て は, そ れ を 認 め た

判例

が ほ と ん ど皆 無であ る と指 摘 されて

YD

る。

 

さて , 以

略を

ま えて,

件の ワ ク チンの場

は ど う で あ ろ う か。  まず 結 論 か ら述べ れ ば , 判 決 は 否 定に解 して い る。 そ こ で まず, 被 告の立 場 か ら概 観 しよう。 被 告は

当 ワク チ ン の箱に印刷 じ た

示が, い か な る黙示保証を も否 定 する

表 示 してい る と 主張してい る。 し か し, こ の 明 示の

証 が

理的で矛

して い ない以 上,

こ うした黙 示の

証 もすで に存 在して いた (

Civ

 

Code

1735

条 )と認めて よ い で あ ろう。 さらに当 該 裁 判 所は, 被 告が

特 定 目的 及 び 商 品 性の 黙 示 保 証にお ける指 示 が矛 盾 して い る こと を見っ け 出 さなかっ

と述べ い るの である。 被 告はこの ワクチンが

Natienal

 

institutes

 of 

health

 of the 

U .

 

S.

Public

 

Health

 

Service

の基準に従っ て製 造さ れ, さらに こ の薬を用いる場 合には局 部 的かつ不

都 合な反 応が, 非 常に少ない という指 示の記 述 を 信 頼 する か く実 際の記 述 は, ウ イル ス がホル ム アル ヒ ド で不 活 化さ れ る と して い る が)

こ の指示の 内 容で は, ワ クチ ンが

定 目的 及び商 品 性に適合 する とい う免 責 約

を見つ けるこ と は 不 可能であ る と し た

すな わ ち 「局部的 かつ 不

合な反応」とい う

文言

で は, 活 性ポ リオ ウ イル ス の

存在

を示 唆

る に は

分で は な く, 生 ポ リオウ イル ス の存 在 を示 した ことに は な ら ないとし た。 した がっ て それは免 責 約 款に は な ら ないと判 示 し てい るの で ある。 さ ら に

け加え て

,被

告の 指 示は

ワク チ ンが安 全で あ り

活 性ウ イル スが遊 離 したと して黙 示 保 証 を 否 定 したことに対して結 論 を見い出 さないと し, また

示 が, いか な る効 果を原 告 もしくは

親 又は医

に伝 達し た か とい う

けは な し え ない。 原 告は, ワ ク チンが灰 白髄 炎 (小 児 麻 痺 ) を 引 き起 こすの を

が な かっ た とい うの で は な く, ワ ク チ ン

体が病 気 を 発 生せ し めたと主 張 して い る の である。 第 四 の 論 点

 

最 後に, 裁 判 所 が 被 告に

して公

良 俗 論 を 根 極とする責 任 を 否 定 した点につ いて論 述 した い。   公 序 良 俗 とは何 か。 ア メ リ カの 民 事 裁 判に現 わ れて い る

つ の論 点 は, 公 序 良 俗の問 題で あ る。 公序 良 俗につ き, 「社 会の福 祉の

め, こ の原理 に基 づい て法

は契 約及び

引の

      (134) 由を

限 する」と説か れ, さらに 「明 らかに公衆

生, 公の道

司法

する公 衆の

信頼

を 侵

し, 又は

民の享

する

個人的権利

に関

る保

を 害 する虞の ある如 き場 合には

か かる 40 N工 工

Eleotronio  Library  

(7)

医薬 品 製 造者 責 任の 展 開 (三 )

7

      (Is5)

行為若

しくは

契約

は,

Public

 

policy

に反 するもの と して

効なりと さ れ る」と説かれる。 そ し てすなわち 医 薬 品の 場 合

この

衛 生野に該 当 するので あろ う か。 言い か え れば

それ が 公 衆 衛 生に貢 献 するもので あれ ば

公 序 良 俗に照 ら して認め られて もよい と考え られる の で あ ろ うか。 医 薬 品は 公共 性 と有 害

の 表 裏 的に合わ せ もっ た物 質で ある ことか らして

複 雑 な 問 題 を提 起 すると思 わ れる

こ の点にっ いて は

それ が 本 件の判 決 中に

告の主 張 と して 取 り上

られて い るの で

記 述に従っ て論じて みたい。

 

結論

か ら述べ

公 序 良

ら し て , 新 薬の保 証につ いての損 害 賠 償 を否 定

ること がで き る と

く主 張し た が, 当 該 裁 判

はこ の

告の主張を拒 否 してい るの で ある。 そ の被 告の議 論 はこ うで ある。 「公 序 良 俗で は

新 薬の保 証の点で損 害 回 復 を否 定 すること に よっ て 償わ れ る ことになる で あろ う。 もし医

それらの欠 陥のゆ えに

格責

任を負う べ

る とる な ら

開 発が 遅滞 す あ ろ う

内在 す証 が , 治

療薬

又 は

防ワ ク チンの単な る欠 如 と関 連

あっ た なら ば

こ の議 論 も説 得 力 を もっ た と考 えて も よ い が, その

証は,

製品

が それを

ぐように

図さ れ た

病気

積極的

こ さ ない という 確 言に

定 さ れてい る場 合には

その重

要性

は わ ず かにす ぎ ない と思 う」 さ

に被

の主 張 は

前述の

健康

安全法 第

1623

条に血液と 血液血漿の供

は販 売で は ない と規 定さ れて い る法 規か ら

       ノ

分に窺えると指 摘し た が, 当 該 裁 判 所は, 健 全な公 序 良 俗 論が

般に生 物 学 的製 剤 又は特 殊 なワ ク チ ンへ の例 外 を 拡 張 するよう要 求

る な らば

1

ξ

な議 論が, 立 法 府におい て な される べ き もの で

と判 示 した

 

以 上の 判 決 文の要 点 を 列 挙し

,筆

者な りに検 討 し たの である が

結 論 として判 決は 以下の よ う に

ん でい る

被告

の ワク チ ン は

活 性ポ リオウイル ス

ん でいた ゆ え に

本件

の ワ ク チ ン は安 全なもの で は ない そ れ に

品 性 又は 意図さ れ た目 的に適 し たもの で は な か っ た。

審 は明ら か にこ の ウ クチン を原 告 が 予 防 接 種 したことに よ りポ リ オを 罹 患 したこと を認 定 し

。       (1S

fi) こ の事 実 認 定は証

さ れ る と し たの である。」  な お

こ の件に関しては, 上 訴は棄 却 され, 原 判 決を確認 された。

12

Note

The

 cutter polio vaccine  

incident

:Acase  study  of Manufaqturer

s 

Liability

 with

  out 

fault

五n tort and  warran

65

 Yale

 L

 J 

Nov ,

1955, July

1956, at 262

130

14Cal .2d

 

272,93

 

p .2d

 

799g

13D

黒田喜重

「製造物責 任 と免責約款

米法上の製造物責任の

考察

,20,

法学 研究 (愛学大 )

  2

1976

93頁 参照

13Z

黒 田

前掲 論文,

94

頁参照。 α謝 小林 秀文

前 稿掲載論 文囲

55頁を参照 し ながら

薬品に当てはめ て論じた。 {

1

鋤 高 柳 賢三

延 三次・稿掲 載書β  , 389頁 参照。 な お

Public

 

policy

をわ が国で は, 公 的政 策, 公

 

共 政 策, 公 益, 等々 と訳 されてい るが

本 文で は 「公 序 良俗」 を 用い た。

U3S

高 柳

末 延

前 掲 書

389頁 参 照。 〔

1

蹲 こ の箇 所に関しては 植木 哲

前 稿 掲 載 論 文

U4

, 50頁

57頁に引用さ れて い る訳 文を参 考にさ せて い   た だ い た。

IX

 

製 造者 責

お け

厳格

の 展 開 前 稿の過 失 理 論, 保 証 理 論の展 開において製 造

の法 的理

の内 容にっ い て論 述 した が

(8)

NII-Electronic Library Service

8

三  浦     泉 の基

本的

は,

にい か に

しい責 任 を追 求 しうる かの模 索の結 果である。 いわ ゆる過 失 責 任 論におい て,

被害

者の立証の困 難 性を除 去し よ うとする 理 論 構 成の展開が, 保証理論に おい て帰 結せ し め ようど し, 保 証理論におい ては

契 約 法 的 売 買 法の伝 統 的 構 成 か らより厳 格 な 製 造 者へ

責任

問 題

約関係

全 に

排除

, さらに過

の立証 を

除去

しようと し た

厳格

責 任 論を構 成 して き た, と言え るの で ある。       (!37 )

 

さて

現 在ア メ リ カの裁 判 所に おい ては,

44

州 が厳

法を採用 してい る と言わ れて い る。 そ れ は19 世紀の 経 済 的 自 由主義の全 盛 期 後 現 出して きた 企業 責 任へ の社 会 的 要 請お よ び

20

      (13s) 世 紀の

会 的 経 済 的

え方を表わす もの で あ り, 特に製造者 又は販 売 者の製 品か ら惹 起 する人 体へ の傷 害

財 産へ の損 害に対 して

消 費 者より も当 然 資 本 的 有 利な立 場にある製 造 者 (企

) に負 担せ しめ よ うとする

会 的 概 念に基づい てい る と言わ れ ている

 

こ の ことを 法 的

面か ら観れば

かっ て コ モ ン ・ ロ

にお ける古 典 的 態 度 が

最 終 消 費 者こ       {139) そ欠 陥 品の 危 険 を

し なければな ら ない と定 義

け られ てい た こと を

わ せ る と き)

い       L か にも社 会 的 意 識の変 化 を顕 著に示 して い る と言 えるであ ろ う。 こ う した社 会 状 況の

化が, ア メ リ カ法の急 速な新展開を な さ し めて い るこ と に注 目し な け れ ば ならない。

 

さて, こ のよ うな 法 理 論 的 展 開の な か か ら厳

任論

は 提 示 されて き た わ けであるが

厳 格 責 任 論が どの よ うな 理論 構 成 を な して い るもので あるか, 以 下の判 例の展 開 を 通 して分 析 して       “40) みたい と考える。 言 うまで もな く,

例の展 開は, ア メ リカ の

者の著 書に

紹介列挙

さ れ た も の を参照 し

原 判 例 集に よっ たもの で あ る

      (141)

 

A

Escola

 v

 

COca

 

Cola

 

Bottling

 

Co

 of  

Fresco

事 件 (

1944

年 )

 

格責任

の法理論が登

し たのが, こ の事

であ る と

わ れて い る。 し か し な が ら同 責 任 法 理 は判 例 上 垣 間 見 られたにす ぎず

デ ン グ

ス が現 れる には, 後 述〔

C

)の判 例 を 待た ね ば な ら な か っ た。 したが っ て 本件判 決は 理論 的展開の 先 駆的な もの と して 重要 視さ れてい る もの で ある。

        

  さて

事 実の 概 要 を 簡 単に述べ

こ の 判 例 が 指 摘 してい る点の 要 約 を 記 してみたい

 

本 件は

原 告 (レ ス ト ランのウエ イ トレ ス

Coca

 

Cola

の瓶が破 裂 し, 同 人が傷 害を

蒙っ たという事 実 か らはじまる。 原 告は被 告に対 して

ガス が過 度 な圧 力 (excessive  

Pressure

) で加え られ, 瓶

la

ある種の欠 陥があっ た た め, 飲

が 入 っ て い る

険な もの と な り, ま た 爆 発 しそ うな状 態にあっ た とし, これ を 販 売 した ことに過 失があっ た と 主張し た。 こ の主張に 対 して陪

は 証拠 等か ら判 断 して原 告

持に評 決 したもの で ある。

 

こ の事 件

的 争 点は, 原 告の行 為が, ア メ リカ不 法

行為

法の 法理

あ る 過 立証

任の要

, レス ノ イプサ ・ ロ クィ トゥ

原 則 (

1

−・

IV

B )

該 当 す か とい う点で あ り

被 告に過 失があっ たか 否か が論 争 点で あっ た。   さて , こうし た論 点を要 約して みれ ば, ま ず 原 告は, レ ス ノイ プサ

ロ クィ トゥ

原 則の 適 用 を 主 張 するに必 要 な 事 実 関 係の証 明 を 行 わ な け れ ば な らない。 (その立 証 と して, 原 告の瓶 のぎ ざ ぎ ざの

が破 裂し

彼 女のの ひらの血 管 を 切 り, 親 指の神 経と筋 肉に傷 害 を与え た と して破 片 を 示 し,

裂の

れ 目の部 分 を 証

と して

提出

し た

被告

然の こと と して, こ う した証 拠で は, こ の裁 判を維 持 する に は十 分で は ない と 主 張 し た

こ の原 則におい て要請さ れて い るのは,

告 が 傷

を 惹 起

排他

配 を有 してい た か 否 かであ り

その前 提 と

42

N工 工

Elebtronio  Library  

(9)

医薬品 製造者 責 任の展 開 (三)

9

して過 失の

為 がなけ れ ば 起こ ら なかっ た で あろう ということが 必 要で ある。

要す

る に

原告

は, 原 告が

害を蒙っ た

が被 告の所 有 を 離 れた後におい て も

変化

し な か っ た か とい う立 証を

め ら れてい るので あ る。

い か え れば, 原 告は,

らが 当該 瓶 を 注 意 深 く扱っ た とい うこ と を要 請 さ れてい るの である。 ところで 当該 裁 判 所 は, これ らの立 証に おい ては 第三者の合 理 的 推 論 を 認 める 証拠がれば十 分で ある, と見てい る。

 

さて

,陪審

は, 次の よ うな 理由で被 告の過

を認め た。

な わち

,被告

炭酸

料水

全 な圧 力で瓶に入っ て い る ことに責 任があるの で あ り, し た が っ て被 告の懈怠によ る欠 陥 瓶か ら 傷

が生じ る な らば

被告

責任

がある と し たので あ る。 ところ で

被告

の 過

の推

は, 被 告が 欠 陥 瓶 を 見っ け 出 さな か っ た という懈 怠 か らで き得る と したの である。 こ の点 を もっ と具 体 的 に云 え ば 被 告 が 適 切 な検 査 を 行 わな か っ た とい うことから推 定できるということ である

 

以 上, 事

の あ らま しを 論 じたのであるが, こ の判 例 は, そ の後の厳 格 責 任 論に影 響 する理 論 を 提 示して

b

ると

般 的に述べ ら れい る。 で は

それはなにを根 拠と して いるの であろ う か。 そ れ は当

判決

足意見と して

Traynor

裁 判

が論じ た な かに

ま れて い る の で ある。       (142) この点 は

が国の研 究 論 文にもすで に 引 用されて い る箇 所であるの で

ここで は その 要 点 を

するに留め たい と思うb

      

t

 指摘す

る ま でもな く

そ こで は, かの レ ス ノ イ プ サ

ロ クィ トゥ

適 用

を め ぐる

件が基 礎にな っ て いるの で あ っ て こ の 問題を前提 と して論じ ら れ たの で あ る

 

「私はこ の判 決

意 する が

しか し

製 造 者の 過失は

こ の よ う なケ

ス におい て 損 害 回 復のた めに原 告の

利の基礎と して

もは や 選択 すべ きで ない と信 じ る。 私の意 見 は

製 造 者が製 品 を 市 場に置 く時

検 査 なしに使 用 さ れることを 知っ て い るの で あ り

人 間

ic

傷 害 を 引き起 こ

欠 陥 を 持つ ことを 立証 さ れ る

に,

絶対責任

くこ と を 認識 すべ きで あ る」とQ     

      (143)

 

(B}

Chapman

 

Chemical

 

Co .

 v

 

Taylor

事 件 (

1949

年 )

      s

 

本 件は

除草剤 (

Chemical

 

dust

) (2

4

− D

」)あ る学 粉

布 し た ところ

損害

っ た とい う

事件

で あり, 被 告 (製造者 (

Capman

 chemical

)は危 険 を 内 在 する製 品 を 市

販す

る前に

他の作 物に損 害 を

え る かど うかを 検 査 (テス ト)

義務

がある, と し て厳

貢 任 を課 し た

事例

である。

      

 

事件

概略

を 述べ れ ば ,

告 (

Taylor

)は, 農

作物

綿花

)を

栽培す

る目的で

1947

年に

Mrs

V

C

(農 園 所 有 者 )の所 有の土 地 を賃 借 した。 

El

皿s

2− 4− D

を 使 用 した ところ

原 告の 農 作 物が損 害を蒙っ たため

原 告お よび上 記 土 地 所 有 者が

Elms

社に対 して損 害 賠 償 請 求の 訴 訟 を提 起 した もの である

2

4

− D

原 告の 農 作 物 から 1マ ル 3/4 

ee

れ た ところの, 

Elms 社

所有

する

地の

散布

された もの であ っ た

 

以 上の こと を 前 提 と して論 旨の要 点 を 述べ てみ よ う

まず 被 告の主 張 か ら概

すると, 契

の品質につ い て, 被 告が

版し た文 献に警 告が な さ れ, よく知 られて い たこと )に

綿 花, じや がい も, 野 菜などの植 物に非 常に

険で あるとい うこ と が, 警 告, 流 布 されていた

被告

6

しか し , 原

反対上訴人

は,

被告

Elms

が こ の

使

用に よ る

綿

花 作 物の損 害に対

して責 任がある と 主張

, 裁 判 所は その 主張を 認定した。 多 年にわた っ て 除 草 剤 を用い た

経験

の あ る農

園者

の 証

によ れば, 「こ うし た

化学物質剤

は,

家畜

に危 険なもの であ り,

(10)

NII-Electronic Library Service ユ

0

三  浦     泉 ま た

他の様々な植 物

IC

も危

な もの であ る が

種々な 目的に使用 さ れ るもので あ る

除 草 剤 の用い方と しては, そ れ が飛 行 機

ic

よっ て散 布 され

適 切に使 用さ れ た な ら

,.

そ の範 囲は

50

又 は

100

フ ィ

ト以 上に流 れた り広が ること は ない」 と 証言 して い る。 問 題

なの は証 拠に よれ ば,

Elms 社

が 不 注 意であっ たこ と そ して

被告

が 知っ て い たこ とを

さ な かっ た ことであ り

,2−

4− D

が飛 行

で空 中に

さ れ る時,

1

マ イル は飛 散 して い る とい うこ とであ る。 経 験の ある

農 園

主の証

では, 同

が適 切に使 用 され れ ば,

50

フ ィ

150

フ ィ

ト よ り広

囲の

離に飛 散 すると述べ い る。 また反 対 上 訴 者の 綿 花

物は最 も近い 範 囲で も

Elms 社

の 米 作 物 か ら

1

マ イル 3/4の 距 離

IC

あ っ たの であ る。

 

さてつ ぎに, 当 該 製 品 を使 用 した

Elms

社に責 任 が あるか 否 か め 問 題で ある。 当 該 裁 判 所 は, 陪審の事

確 定か ら評 決 した こと に関して

意 してい るのであるが

それは

Elms

が 除

入し使 用 する前にマ ネ

C

7,8

年 前

S

七uttgart の

Rice

 

Experimental

 

S

七ation の

マ ネ

ジャ

であっ た)に

談 し,

C

は そ の

使

用を 正 しい

法で あ る, と考え た。 陪

は,

Elms 社

が危

学 薬 品 を

使用

した とい

う事

実 が 認

され た と して も

,責任

を 課

だ け証 拠 は ない と したの で ある。 被 告に対 して は

製 品の責 任に関 して種々 の テス トを 適 用し なければ な ら ない と し

危 険な製 品 を

売し てい

ことで責

が あると した。 その理由として は

製 品 自体の使 用にお ける推 薦

宣 伝

頌 布 をコ ン トロ

ル し, 指 示 を 与 えて い たと したの であ る。 さ ら に付 け加 え れ ば,

Elms 社

に よっ て

1947

7

1

日に使 用 され た

2− 4− D

除 草 剤 は, その内

危険性

人の財 産に損

を 与え た。 そ れ は テス トが な さ れず

被告

に 過

が あ っ た の である

また テス トの内 容 と して は

,2

4− D

散 布

除 草 剤 と同 様

行 機}こ よる

布が可

で あるか否か を 確 認すべ で あ っ た。 さ らにその テ ス トは

剤の浮 遊 質 (

floating

 

quality

)に関 して な さ れず, その 使用 に

有害

な性 状又 は 量の テス トで あ

他の 除 草 剤にない

2− 4−

D

囲 に わ たっ て流 れ る テス ト と知 識を持つ 義 務の に あ る とい うこと で ある。 その ことは,

2− 4− D

が安 定せず 長い時 間 空 気に浮び, 長い距 離にわた り (

10

15

30

あ る証 言に よ れば

35

)広が っ て い る とい うこと である。 こ の ことは

の 類 似の除 草 剤 には存 在 しない のである。 当 該 裁 判 所 はこう した

分析

っ て

論旨

結論付

けた。

当該裁判所

は 「被 告が販 売して い た除 草 剤の

特殊

頌 布

peculiar

 carrying  

quality

)に気づか なか っ た こ

と を

に立 証 する こ とに よっ て責 任 を

が れ る と は 思 わ ない

通 常の 注 意と は

,販

売 された製 品の 危 険性につ い て知るべ きこ とを 意 味 すると さ れる。 テス トが明 確な指 示によっ て な さ れ る べ こと を 義 務づけた。 こ のケ

ス は厳 格 責 任の原 則が適用 さ れ るべ き もの の

る 」 。       (144)  (

C

Greenman

  v

 

Yuba

 

Power

 

Products

 

Inc

事 件 (

1962

 

事件

は, 厳 格 責 任 を 採 用 し た リ

判 例 と し

さ れ て 。 これ は, 前述 (A)の

Traynor

裁 判

の意見を

踏襲

し た もの で あ

厳 格 責 任 判 決の法理

と なっ て い るもの で ある。 以 下, そ の法理論 的

拠を検

して い き たい。

 

本 件は

,1955

年, 原 告 (

greenman

)の 妻が

「シ ョ ップス ミス (shopsmith )」 (の こぎ り, き

り, 木の旋 盤 と して用い られる) とい う動 力 大工道 具 を 被 告 (

Yuba

 

Power

 

Product

社 )のノ

1

か ら, ク リス マ ス に夫に

る た め,

一式

入し た。 原 告は,

1957年

に, 盃 (chalice )を 作る目 的で, 大き な

切れ を細工する た め旋盤 と して 「シ ョ ッ プス ミス」の付 属 品を購入 し,

使

用し た ところ

数 回

片を切 断し た後, 木

片が機械

か ら飛 び

し “ ひ たい

に重

っ た

44

N工 工

Eleotronio  Library  

(11)

医 薬 品 製造者 責 任の展開 (三 ) 11 の で あ る。 約

10

ケ月 後, 原

は書 面によ り保 証 責 任 違 反を通 知し, 被 告 (製 造 者 と小 売 商 )に 対 して保 証 違 反 及 び 過 失によ る損 害 賠 償 請

訴 訟 (陪 審 は, 製 造 者に対 して原 告}e 

6

SOO

ドル の損

償責

任 と して 評 決, 被 告と原 告は控 訴 した もの)を提起 し た事 件で ある。       (i45)

 

さて

本 件の論 点 を記 述 し, 厳 格 責 任 論 を考 察 するこ と と

た。

 

1

) 被 告が 主張 する点で ある が

原告は合理 的な時 間 内に保証違 反の通知を し な かっ た。 そ

  

れゆえに保 証 違 反の訴 因は, カ リフ ォ ル ニ ァ州 民 法 典 (civil code

)第 1769条

に よっ て

    げ られるとし た。 これに対して当 該 裁 判 所は

原 告が製 造 者に時 宜 をえた 通 知 を 与えな か

  

っ た と し て も

被 告の パ ンフ レッ トに あ る

示に基づいた訴 訟 原 因 を

妨 げ

られ ない と し た。       さ らに

こ の ケ

ス の状 況の下で

製 造 者に責 任 を 課 すた めには

原 告には

民 法 典 第

   1732

条に規 定されて い る明

の保 証の 立 証 が 課せち れて い な かっ た。 製 造 者は

物 品が欠

  陥

検索

さ れ ること な く

使

用 さ れ る とい うこと を知っ て い て

市場

に置 く場

, 人 間の

傷害

  

を 惹 起 す る欠 陥 が あ ること を 立 証 さ れ た な ら不 法 行 為 法の厳 格 責 任 を 負 う。

 

3

} かつ ての判

において

厳格責

任は, 通

か ら

原告

へ の 明 示

・黙

証に

づい

  

たけれ ど も, それ ら との間の

約の要 請は放

さ れ,

責任

意 によっ て引受 け られるも

  

の で はな く

法に よ っ て課せ られ るこ とが 承 認 さ れてい た。 そ して製 造

に欠 陥 製 品に対

  

して

己 の責

囲 を

限定す

ること を

拒否

さ れ, その責

ec

は, 契

約保

証法に よっ て

  

配 さ れ るので は な く

不法 行 為法の

厳格

任の 支 配を受け るこ と に な る。

 

 

こ の よ

任の 目的は, 欠 陥 製 品か ら生 じ る傷

の 代価 が, そ

欠 陥か ら身を守

  

る力のない傷

者よ りも むし ろ,

市 場

製品

を置 く製 造 者によっ て

担さ れ るこ と を

保     する た めである。 売 買の保 証は十 分に この 目 的に奉 任 する。

 

 

 

任を肯 定

る た め

は, 原 告

r

シ ョ ッ プス ミス 」 を用 途

IC

従っ て用い て い

  

る間, デザイン上 及び製 造 上の欠 陥の

果 と して傷 害 を 受 け だ もの であ り

原 告が 「シ ョ

  

ッ プス ミス 」の 意 図さ れ た使 用

IC

つ い て

が ない こと を知っ て い な かっ た とい うこ と

  

を 立 証 することで

十分

で ある」。 {

137

} ジョ

D ,

ビロ

喜 十 郎 訳

前 稿 掲論 文 駒

,117

頁参照

13B

Ja

皿 es 

B

Sales,

 

The

 

Marketing

 

Defect

Warning

 and  

lnstruction

in

 

Strict

 Tort Liability

 

Kemneth

 

Ross

 

Martin

 

J

 

Fuley

 

Product

 

Liability

 of 

Manufacturers

Prevention

 and  

De −

 

fense

 1981

 Practising La

w  InstituteJ at 67

q39

)Ann  N

 James

 Warnings  and  The  Pharmaceutical  

Companies

:Legal Status of the   package  insert, 

Houston

 

Law

 

Review ,

 

Vol .

16 :140,1978, at 157

140

Dix

 

W .

 

Noel ,

 

Jerry

 

J

 

Phillips

, 

P

写oducts  Liability

 

Cases

 and  

Material

『,

West

 

Publishing

 

Co

, 1976, at 71

82

U41

}24 

Cal

 

2d

 453, 150

p

2d 436,1944

14Z

廣川

前 稿 掲 載論文

UO4

,824〜825

頁参照

圃 215Ark

630

222 

S.

 W

2d

 

820,

1949

14459CaL

 

2d

 

57

27

 

Cal

 

Rptr.697.377

 

P ,2d

 

897

1963.

     

  

(145〕こ の判 例につ いて, わ が 国の研 究 者の著 書

論 文に紹 介 されて おり

筆 者 はつぎの土 井 輝 生

プロ ダ  ク ト

ラ イァ ビ リ ティ

ア メ リカ欠 陥 製品裁 判 事 例の解 説, 昭和53年

7

月10日初 版

同文 館

144

頁〜  

147

並 びに前稿掲 載書鬮

「製 造物 責任と賠償 負 担」,

189

191頁の訳文を参考に検討 させ ていた   だいた

(12)

NII-Electronic Library Service

12 三  浦    泉

X

  医 薬品 製造 者

厳 格責 任

L

  厳 格 責 任 と は

 

不法行為法 上の厳 格 責 任 (

Strict

 

I

iability

 

in

 

Tort

)と は,

般 的う定 義 付 て い るの であ ろ うか。  それ は, 「製 品の製造者は, 製 造 上の 過 失 を立証されずとも

製 品の 欠 陥の傷 害に対 して責       c146) 任が あ る」とい うもの であ り

原 告 (被 害 者 )は

製 造 者の 過 失 を 立 証 する必 要の の で ある。 いわゆ る製 造 者が 「注 意 を 払っ た が避け難い偶 発 的な事 故の 可 能 性の た め に 「欠 陥 製品 」       (l47) を 製 造 した場 合に課せ られる責 任で あ る 」 と

か れ ているもの で あ る。 こ の厳

格責

任法 理 の

義 は, 第

に製 造 者の過 失 を 問 題 と

る の で はな

「製 品

体 」の状 態 を 問 題の

本質

ると ころ に 理論 的 特 色 が ある。 その ことは

体に欠 陥 が あっ た か 否 か が 問 題 なのである6

般       〔148) 的に製 品が 「被 告の 支 配を離 れた時に不 安 全な

態に あっ た か

か」が問 題と な るの で あ る 第二 と して, その

品 自

態 が どうである か が問 題と な るの で あ る。

そ れ に はっ ぎの よ う       (149) な点を指 摘 する こ と がで き るで あろ う。       9

 

1

) 製 品に欠 陥 あ りや

2

} 

製 品

され たか ら

実質

的 変 化 が な く消 費 者に達 した か

3

) 製 品が不 合理 な

危険

を示 す 欠 陥 品で あ る か

4

) 最 終

費 者に傷 害を引 き起 こす 不 合理 な 危 険な欠 陥 品であるか, こう した点に基づいて訴 訟 原 因の要 件 と さ れて い るのであ る。 以 上の 点を

れば, おの

か ら

厳 格責

任 論に お け る重

な問 題

は, “

欠陥

” とい う

念が

心 を占めてい るこ と を知 らさ れ るの で ある。 この欠 陥 概 念の 登場は, 前 稿で論じ た過 失 責 任, 保 証 責 任におい て見い 出せ な かっ た概 念で ある。 しか しな が ら過 失理

におい て

製 造 者の過 失 を論 ずる際に

製 品の 欠 陥 を 生み出 す 製 造 者の 過 失 (注 意 義 務の 問 題 ) を 追 求 し

被 害 者の 損 害 回 復 を

めるとい こ とが あり, 過 失の立証の ポ イ ン トで もあっ た

だが 過

立証の 責 任は 困 難な問 題で あり

いか に原 告の過 失の立 証を排 除 する かの展 開が保証 理論 を 生み出し た ごと を考え れ ば,

厳格責

任 法理論に おい て “ 欠 陥” その もの の

証に

視点

とで,

に より厳 格 な 責 任 が 課せ られ た と言 え るであ ろ う。 しか し な が ら, 過

の立 証 を 必 要 とし ない な が らも

原 告は

製 品に欠 陥が あ り

不合理な危 険が あっ た こ とが原 因で被 害を蒙っ た な ら, その

の 回復の た め に は

その 近因 関 係を 立 証 し なければな ら ない

とい うの が原 則なの で   {i5o) あ る。 (

A

) 欠 陥 の 概 念

 

さて欠

と は な に か。

欠陥

と は英 語の “

defect

” の

であ り

わが

の製 造

物責任論

におい て瑕 疵 と 区別されて 論ぜ られて い るもの で ある。 欠 陥と は製 品 自体にな ん らかの瑕 疵があ り,       (151) 不 十

な もの である。 いわ ゆ る製 品が 「不 合理 に危 険な状 態」 にある場 合を指して言 うの で ある。   医 薬 品に当ては め れ ば, 医 薬 品にな んらかの内在 的 危 険 性, い わ ゆ る有 害 性 (副作用等) を 内含 するものを 欠 陥 医 薬 品 とい っ て よいであろう。 欠 陥 医 薬 品は人 間の生 命

健 康に大 きな影 響力 を持つ もの で あっ て, すな わ ち, 概念 と して は

医 薬 品 自体が剤型的 異型的 欠 陥の こと で は な く, 人 体へ の 内 在 的 危 険 性, 有 害 性 を 保 有

る製 品の こと を総 称 して 欠 陥 医 薬 品 と呼んで

46

N工 工

Eleotromo  Llbrary  

参照

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