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〈論文〉韓国語の「内部空間」表示語の概念分析--「안[an]」と「속[sok]」を対象に

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(1)文 学 ・芸 術 ・文 化/第23巻. 第2号/2012.3. 韓 国語 の 「 内部 空間」 表示語の概念分析 「唱[an]」. と 「舎[sok]」. 李. 1.は. 眩. を対 象 に. 浮. じめ に. 「内 部 」 と 「外 部 」 とは概 念 的 にお 互 い に支 え合 う関係 に あ るが 、 「内 部 」 が あ っ て 初 め て 「外 部 」 が 生 まれ る関 係 で あ る の は言 う まで もな い 。 す な わ ち、 両 関 係 を 決 め る規準 は 「内 部 」 概 念 が まず 存 在 す る こ とで あ る 。何 も存 在 しな い 空 間領 域 に 「内 部 」 を示 す境 界 線 を設 定 す る と、 そ の境 界 線 外 に 「 外 部 」 と呼 べ る概 念 が 生 じ る 。 この 意 味 に お い て 、 「夕倍 剛 よ り 「内部 」 が 中心 的 存 在 とな る と言 え る。 この よ う な 「内 部/外 部 」 関 係 は 、 実 は 人 間 の 「内 面 」 と 「外 面 」 との 関 係 が 基 盤 と な っ て い る 。 そ れ は 、 人 間 の皮 膚 を境 界 面 に した 「肉体 内部 の世 界」 と 「肉体 外 部 の 世 界 」 との 関係 で あ り、 ま た 人 間 の 肉体 が 占め る 空 間 領 域 の 「内側 」 と 「外 側 」 との 関係 で あ る 。 この よ うな 主 旨 に言 及 して い る引 用 を以 下 に付 す 。. (1)Wearephysicalbeings,boundedandsetofffromtherestofthe worldbythesurfaceofourskins,andweexperiencetherestofthe worldasoutsideus.Eachofusisacontainer,withabounding surfaceandanin-outorientation.Weprojectourownin-out orientationontootherhsicalob°ectsthatareboundedbsurfaces.. Thuswealsoviewthemascontainerswithaninsideandanoutside. Roomsandhousesareobviouscontainers.Movingfromroomtoroom ismovingfromonecontainertoanother,thatis,movingo班(ヅone roomand勿'oanother._.evenwherethereisnonaturalphysical boundarythatcanbeviewedasdefiningacontainer,weimpose boundaries-markingoffterritorysothatithasaninsideanda boundingsurface-whetherawall,afence,oranabstractlineor. 一134一. (173).

(2) 韓国語の 「 内部空間」表示語の概念分析一 「 魁[an]」. と 「 舎[sok]」. を対象に 一. 李. plane. (わ れ わ れ は 肉 体 を も っ た 存 在 で あ り、 皮 膚 の 表 面 に よ っ て 外 界 と接 し 、 外 界 か ら区 切 られ て い る。 そ して 、 自分 の 肉体 以 外 の世 界 を わ れ わ れ の 外 に あ る 世 界 と し て 経 験 し て い る 。 一一人 一 人 の 人 間 が そ れ ぞ れ 、 外 界 と境 界 を 接 す る 表 面 と 、 内 と外 と い う 方 向 性 を も つ 、 ひ と つ の 容 器 な の で あ る 。 わ れ わ れ は 自 分 自 身 が も っ て い る 内 と外 と い う方 向 性 を 、. 表 面 に よ っ て境 界 を接 して い る他 の 物 理 的 物 体 に も投 影 して 考 え る。 だ か ら 、 そ れ ら の 物 体 も ま た 内 側 と外 側 を も っ た 容 器 で あ る と わ れ わ れ は み な す 。 部 屋 や 家 は 明 ら か に 容 器 で あ る 。 部 屋 か ら部 屋 へ の 移 動 は、 あ る容 器 か ら他 の 容 器 へ の 移 動 とい う こ とに な る 。 つ ま り、 あ る 部 屋 か ら外 に(o初. 出 て 、 他 の 部 屋 の 中 へ(勿'o)入. る とい う こ とで. あ る 。 … ひ と つ の 容 器 と し て は っ き りみ な せ る よ う な 自 然 の 物 理 的 境 界 が 存 在 し な い よ う な 所 に も、 わ れ わ れ は 境 界 を 設 け る 。 内 側 と 境 界 面 一 そ れが 壁 で あ れ 生 け垣 で あ れ 、 あ る い は抽 象 的 な線 や 面 で あ れ 一 を もつ よ う な 領 域 を 区 分 け す る の で あ る 。) -LakoffandJohnson(1980:29)(渡. 部 他(訳)(1986:44))(下. 線 筆 者). そ こで 、以 下 で は この よ うな 身体 性 に基 盤 を置 い た 「内/外 」 の方 向性 の認 識 を通 して 、 韓 国 語 の 内 部 空 間 表 示 語 で あ る 「唱 」 と 「舎 」 の 概 念 的 相 違 を 明 らか にす る1。 そ の理 由 は、 この2語 が 教 科 書 、 文 法 書 、辞 書 ・辞 典 で全 く不 統 一 に しか扱 わ れ て い な い が た め に 、韓 国語 の外 国 人(特 に初 級)学 習 者 が 正 し く理解 しな い ま まで終 わ っ て しま う危 険性 をは らん で い る こ とに よる 。. 2.先. 行 研 究. 日本 語 の 名 詞. 「内/中. 」 に相 当 す る と され る 内 部 空 間 表 示 語 と して韓 国 語 に は. 「?}」 と 「舎 」 が 存 在 す る2。 例 え ば 、 次 の(1)の で 表 す 場 合 、 「ポ ケ ッ トの 中 」3の. 「中 」 は 「魁 」 と 「舎 」 の い ず れ を 用 い て も 表. 現 す る こ とが 可 能 で あ る。. (174). 日本 語 文 が 表 す 事 象 を韓 国語 文. 一133一.

(3) 文 学 ・芸 術 ・文 化/第23巻. (1)a.ポ. 第2号/2012.3. ケ ッ トの 中 に コ イ ン が 入 っ て い る 。. b.手. 川 月?}/舎. ・d1暑 組01暑(判. しか し な が ら 、 次 の(2)に. 虫 良1斗.. お け る 「公 園 の 中 」 の 「中 」 に 相 当 す る 韓 国 語 と し て. 用 い ら れ る の は 「牡 」 の み で あ り、 「舎 」 を 用 い る と不 自 然 な 表 現 と して 見 な さ れ る 。 こ こ に 、 ま ず は 、(1)で. は 同 様 と 見 な さ れ か ね な か っ た 「曾 」 と 「舎 」 が 概 念. 的 に異 な る こ とが観 察 され る 。. (2)a.公. 園 の 中 に 博 物 館 が. b.暑. 組?}/?舎. 一 方 、 次 の(3)の. あ る 。. 司1叫 呈 モ}・1象又じ}.4. よ う に 「海 の 中 」 と表 現 す る 場 合 、 こ の 「中 」 に 相 当 す る 韓 国. 語 と して 用 い ら れ る の は 「唱 」 で は な く 「舎 」 で あ る 。. (3)a.海. の 中 に は 多 く の 生 き物 た ち が 棲 ん で い る 。. b.日}一亡ト?(ヒ}/舎. ○刊モ∋ モ害{}ノ 理暑 暑01杢}、 工L象又τ 斗.. 以 上 か ら、 日本 語 「内/中 に 示 す3通. 」 の 空 間 方 向 性 を 韓 国 語 で 表 現 す る 場 合 、 以 下(4a-c). りが 存 在 す る と言 え る 。. (4)a.「 竪 」 「舎 」 の い ず れ も が 用 い ら れ る 場 合(=(1)) b.「 曾 」 し か 用 い ら れ な い 場 合(=(2)) c.「舎 」 しか 用 い ら れ な い 場 合(=(3)). そ こ で 、 以 下(5)に. (5)上. 出(1)の. 疑 問 点 を 整 理 して お く。. 「ポ ケ ッ トの 中 」 の 「中 」 に 相 当 す る 韓 国 語 と し て 「豊 」 と. 「杢]」の い ず れ を 用 い て も 自 然 な 表 現 で あ る の に 対 し、 上 出(2)に 「公 園 の 中 」 の 「中 」 に は 「唱 」 を 、 ま た 上 出(3)に. 一132一. おける. お け る 「海 の 中 」 の. (175).

(4) 韓国語の 「 内 部 空 間 」 表 示 語 の 概 念 分 析一. 「 魁[an]」. と 「 舎[sok]」. を対 象 に 一. 李. 「中 」 に は 「舎 」 を用 い な け れ ば 自然 な表 現 と見 な され な い 韓 国語 母 語 話 者 の 認 識 は何 か 。. 実 際 に教 育 機 関 で 韓 国語 を教 え て い る 筆 者 は、 日本 語 母 語 話 者 の 韓 国語 学 習 者 が (1)一(3)の. よ う な 例 文 を 目 に した と き に 「『曾 』 と 『舎 』 と の 使 い 分 け が 非 常 に 難. しい 」 と い う 声 を 幾 度 と な く聞 い て きた 。 こ れ ら の 表 現 は 韓 国 語 を 学 ぶ 側 に と っ て 確 か に 使 い 分 け が 難 しい か も知 れ な い が 、 韓 国 語 を 指 導 す る 側 に と っ て も説 明 に 困 難 を 伴 う表 現 で も あ る 。 し か し な が ら、 筆 者 の 知 る 限 り 、 こ の 「魁 」 と 「舎 」 と の 使 い 分 け に つ い て 明 確 な 説 明 を 示 して い る 韓 国 語 教 授 用 の 教 科 書5は い 。 以 下(6)一(10)に. 見当 た らな. 筆 者 が 参 照 し た 韓 国 語 教 授 用 の 教 科 書 で 「魁 」 と 「舎 」 と. が ど の よ う に 不 統 一 に 扱 わ れ て い る の か 、 そ の 例 の い くつ か を取 り挙 げ る 。. (6)魁(中)舎(奥. 、 中) 一 生 越 直 樹 ・曹 喜 徹(2002:38)『. (7)唱. (8)曾. 中(空. 間 的 に 広 い)/舎. 中、 内. (9)?}:中. 中(空. こ とば の 架 け橋 』. 間 的 に 狭 い) 一 李 昌 圭(2003:89)『. 韓 国 語 初 級』. 一 油 谷 幸 利 ・高 榮 珍(2006:45)『. 実 用 韓 国語 』. 舎 中 、奥. 舎:中 (牡 と 舎 は ど ち ら を 使 っ て も い い 場 合 が あ る な ど使 い 分 け は 難 しい で す が 、 基 本 的 に は 目 に 見 え る 場 合 は 「牡 」、 見 え な い 場 合 は 「舎 」 を 使 い ま す 。) 一 金 束 漢 ・張 銀 英(2007:102)『. (10)※. 韓 国 語 レ ッ ス ン初 級1』. 「唱 」 は 空 間 や 物 体 等 の 内 側 を 示 し ま す 。 [可 ヱ 翌 唱(教. 室 の 中)、 骨 魁(部. 屋 の 中)、 計?}(車. の 中). ※ 「舎 」 は 物 体 、 液 体 等 の 奥 深 い 内 部 を 示 し ま す 。 國]司 司 舎(頭. の 中)、 日刊 舎(腹. の 中)、 可 τ十 舎・(海 の 中). ※ 「鮭 」 ま た は 「舎 」 が 共 に 使 え る もの 画]7ト 骨(暑(舎)(カ. (176). バ ン の 中)、 刈 者(暑(舎)(引. 一131一. き 出 しの 中).

(5) 文 学 ・芸 術 ・文 化/第23巻. 第2号/2012.3. 一 入 佐 信 宏 ・文 賢 珠(2011:55)『. 上 述(6)一(10)か. よ くわ か る 韓 国 語 』6. ら わ か る よ う に 、 「曾 」 と 「舎 」 と の 使 い 分 け に つ い て 統 一 的 な. 説 明 は 示 さ れ て い な い 。 確 か に 、 こ れ らが 日本 で 出 版 さ れ た 韓 国 語 初 級 学 習 者 向 け の 教 科 書 と い う こ と を 考 え れ ば 、 記 載 量 が 限 ら れ る だ け に 簡 潔 に 要 点 を示 す こ と が 第 一 に 要 求 さ れ る こ と は 理 解 で き る 。 しか し な が ら、 こ の ま ま だ と 、 学 習 者 に 誤 用 が 生 じ る 可 能 性 が あ る 。 そ こ で 、(6)一(10)に し 、 筆 者 が 正 し い と考 え る 概 念 指 摘 を(12)に. (11)a.ま. ず 、(6)、(8)に. 関 す る 疑 問 点 を 以 下(11)に. 整理. 示 して お く。. お い て 「唱 」 と 「舎 」 の 日 本 語 訳 と し て 両 者 と も. 「中 」 と い う 日本 語 訳 が 当 て ら れ て い る た め 「牡 」 と 「舎 」 各 々 が 持 つ 概 念 の 相 違 が 明 確 で な く、 学 習 者 は 何 を 頼 り に 使 い 分 け れ ば 良 い の か 混 乱 して し ま う 。 b.(7)で. は 「魁 は 空 間 的 に 広 い/舎. 「望 昊 舎(池. は 空 間 的 に 狭 い 」 と述 べ て い る が 、. の 中)」 と 「叫 叫 舎(海. の 中)」 の よ う な 例 は ど う 説 明 す. れ ば よい の か 。 c.(9)で. は 「曾 と舎 は ど ち ら を 使 っ て も い い 場 合 が あ る な ど使 い 分 け は. 難 し い で す が 、 基 本 的 に は 目 に 見 え る 場 合 は 『唱 』、 見 え な い 場 合 は 『舎 』 を 使 い ま す 。」 と 述 べ て い る が 、 そ れ で は 「・ 囲屠(暑/舎(金. 魚鉢. の 中)」 の よ う な 例 を ど う 説 明 す れ ば よ い の か 。 「金 魚 鉢 の 中 」 は 目 に 見 え る 内 部 で あ る に も拘 ら ず 、 「舎 」 が 使 用 可 能 な の は 「基 本 的 」 に 属 す る使 い 分 け の 一 つ で は な い の だ ろ うか 。 d.(10)で. は 「「唱 』 は 空 間 や 物 体 等 の 内 側 を 示 し ま す 。 『舎 』 は 物 体 、 液. 体 等 の 奥 深 い 内 部 を 示 し ま す 。」 と 述 べ て い る が 、 そ れ で は 「空 気 の 中 に 大 量 の 放 射 能 が 存 在 し て い る 。」 の よ う な 例 を ど う 説 明 す る の だ ろ う か。 この 場 合. 「空 気 の 中 」 の. 「中 」 に 相 当 す る 韓 国 語 と し て 用 い ら れ. る の は 「舎 」 の み で 、 何 故 「牡 」 を 用 い る と不 自 然 な 表 現 に な っ て し ま うの か を説 明 で きな い。 (12)a.(6)、(8)の. 「奥 」 及 び(10)の. 一130一. 「奥 深 い 内 部 」 に は 「舎 」 を 用 い る と. (177).

(6) 韓 国 語 の 「内 部 空 間 」 表 示 語 の 概 念 分 析一. 「 魁[an]」. と 「 舎[sok]」. を対象に 一. 李. い う 指 摘 は 概 念 的 に 正 しい 。 b.(9)の. 「見 え な い 場 合 は 『舎 』 を 使 い ま す 。」 も 上 記(12a)「. 内 部)」 と概 念 的 に 重 な り を 持 つ こ と か ら、 次 記(12c)の. 奥(深. い. 理 由で正 し. いO. c.「 奥(深. い 内 部)」 と 「目 に 見 え な い 場 合 」 と は 、 結 局 の と こ ろ 、 「閉 鎖 」. とい う同一 概 念 に収 束 す る。. 上 記(12)に. 示 した 概 念 が 筆 者 の 主 張 す る 結 論 の 一 部 と な る が 、 論 文 作 成 上 の 一 般. 的 な 手 順 と して 、 セ ク シ ョ ン2で. は ま ず 、 先 行 論 文 を2つ. 挙 げ 、 「鮭 」 と 「舎 」 が. どの よ う に扱 われ て い る の か を紹 介 し、 同 時 に筆 者 の疑 問 点 を提 示 す る 。 そ の 後 、 セ ク シ ョ ン3で. は 「牡 」 と 「舎 」 各 々 が 持 つ 中 核 概 念 を 見 出 す 作 業 を 行 う 。. 2.1.目‡召 琶(1987)の. 研究. ま ず 、 叫 石 観(1987)で 後 」 「左/右. 」 「内/外. は 、 韓 国 語 の 空 間 表 示 語 、 す な わ ち 、 「上/下. 」 に 関 す る 語 が 取 り挙 げ ら れ 、 そ れ ら の 意 味 分 析 が 行 わ れ て. い る 。 そ の 中 で 、 日 本 語 の 「内/中 を 次 の(1)の. (1)-コ.冠. 」 に 相 当 す る 空 間 表 示 語 の1つ. と し て 、 「舎 」. よ う に 説 明 して い る7。. 舎,金. 舎・,唱 舎,暑. 暑 舎(山. の 中 、 森 の 中 、 土 の 中 、 洞 窟 の 中). コ 潮 「杢 コ 」 薯 「曾 」 皇 呈 三 代 置 碧 午 叙 ゼ 唄 三 郎 ヱ,ユ 郎珠. 」 「前/. ユ η}計薯. 「杢 コ」 書. 01叫 ユ 草}午 象又1斗.〔+翌. 〔+曾}〕,〔+翌. 司 糾 ス1昊 糾 引 三. 叫 〕 釧 到 ロ1ス圏 暑7ト ス1フ1剛{}. τ 二 干〕 モ三 「3ヌ}一 ≦ 己t羽杢}91そ 皇{}フ1{}≦≧」 ≡.(≧}立 」 呈.{≡ ・. 司 社 碧 三 升 豆 歪 獣 旦1斗 ヨ 叫 」 暑 到 司 耐 亡卜. (コ の 「舎 」 は 「牡 」 に 置 き換 え 可 能 な も の も あ れ ば 、 そ う で は な い も の も あ る 。 そ の 理 由 は 「杢 コ 」 は[+?}(内/中)]、[+翌 味 素 性 を 持 つ か ら で あ る 。[+翌. τ十(深 い)]は. 叫(深. い)]の. 意. 「3次 元 対 象 物 の 表 面 を. 規 準 に し て 内 側 に 入 っ た 度 合 が 標 準 値 よ り大 き い 」 こ と を 意 味 す る 。) 一. (178). 叫 を 嗣(1987:110. 一129一. -111)(下. 線 ・日本 語 訳 筆 者).

(7) 文 学 ・芸 術 ・文 化/第23巻. 第2号/2012.3. そ して 、 「唱 」 と 「舎 」 各 々 の 核 心 的 意 味 が 以 下(2)の. (2)魁:碧. 測 呈 暑 遇2叫. 宅 剤 朗 甘91フ ト金 司 呈 磐 尋 尋01叶. (境 界 で 囲 ま れ た2次 舎:摺. よ う に ま とめ られ て い る。. 元 的 対 象 の 真 ん 中 の 方 に 向 け た 方 向 や 場 所). 測 呈 暑 遇3ヌ ト組 司 剛 杢}91フ ト岳 司 呈 磐 尋 奔01耳 (境 界 で 囲 ま れ た3次. 昊. 昊. 元 的 対 象 の 真 ん 中 の 方 に 向 け た 方 向 や 場 所) 一 叫 石 観(1987:121)(日. 上 記(1)、(2)の. 分 析 は 説 得 力 が あ る 。 と は 言 え 、(2)に. て 「牡 」 の 核 心 的 意 味 は 「境 界 で 囲 ま れ た2次. 本 語 訳 筆 者). 見 られ る よ う に、 果 た し. 元 的対 象 の真 ん 中 の方 に 向 け た方 向. や 場 所 」 で あ ろ う か 。 こ の こ と に 関 して は 、4.1.で 明 ら か に す る 。. 2.2.召 想 劃(1988)の. 研究. 次 に 、 沼 組 司(1988)で と が で き る 「望(前)一. は 、 空 間 表 示 語 の う ち 時 間 表 示 語 と して も用 い ら れ る こ 月(後)」. 「曾(内/中)一. 鼎(外)」. の基 本 的概 念 が 扱 わ れ. て い る が 、 空 間 表 示 語 「曽 」 と 「舎 」 に つ い て は 下 記(1)の. (1)・`?}'{}(判. 屯 号 え}司囚. 薯 碧 刈 組d1刈. 望 ヌ干組 到 組 立 呈 重}碧宅 碧 眉困{}申. 牛 剤 ⊇一 呈 翌01暑. (… 「牡 」 は 或 る 空 間 で1次. 元 で あ る 線 で 限 定 さ れ た 境 界 線 を 表 し、 「舎 」 元 で あ る 面 を 表 す 。). 一 石 組 司(1988:19)(一. 主 張 は2.1.(2)の. (1987)で. 叫 石 観(1987)の. 部 省 略 ・日 本 語 訳 筆 者). 主 張 とは 異 な る もの で あ る。 叫 ぞ 観. は 「曾 」 に お け る 核 心 的 意 味 と して 「境 界 で 囲 ま れ た2次. ん 中 の 方 に 向 け た 方 向 や 場 所 」 と し て い る が 、 召 組 司(1988)で る よ う に 、 「或 る 空 間 で1次 そ し て 、 招 想 司(1988)で. 斗司 明,`ギ. 司 フド壬01升 組 到 遇 暑1斗 モ 斗田 叫 .. は 境 界 線 か ら垂 直 に 深 く入 る2次. (1)の. 記 載 が 見 られ る。. 元 的 対 象 の真. は(1)に. 見 られ. 元 で あ る 線 で 限 定 さ れ た 境 界 線 を 表 し」 と し て い る 。 は 、 時 間 表 示 語 と し て 使 わ れ る 場 合 に は 「唱 」 と. 「杢 コ 」 の う ち 「曾 」 の み 用 い る こ と が で き る と し て い る 。 そ の 理 由 と して 以 下(2). 一128一. (179).

(8) 韓国語の 「 内 部 空 間 」 表 示 語 の 概 念 分 析一 「魁[an]」. と 「 舎[sok]」. を対 象 に 一. 李. の 記 述 を挙 げ て い る 。. (2)…. 入1え}01呈(竺(穀. 豆 竜糾 司ヱ line)01銀 観譜 午. 午. 銀 馬三 参1{}`屯F身}01τ. 量 剛 入14司. τ 斗.暑,入1え}{}暑 銀味. 叫 ε囚,望. ・レ 囲 到 週 剋`ギ. 剋 骨 唱立呈. 干.♀. モ 列フ㌃ 入1そ}{}ス1z}口1甘. 望 升 組91q舎. 刈 剋 入R}{}(time. イ}重}量 そ1♀011,入1そ}暑(暑 ズト組91組 ヌ團 潮 冠 剋 蹴'薯. ≦≧呈. ≦≧呈 ヨ 王. 入1イ 回 呈 埜望 午. 銀 ス博,. 薯 入1君司 呈 埜 ・1ス1鴇 ゼ 叫.. (…時 間語 と して 使 え るの は 「牡 」 の み で あ る。 我 々 が 時 間 を知 覚 対 象 と して 表 現 し よ う と す る と き 、 視 覚 的 な 方 法 と し て1次 時 間 帯(timeline)が. 元 で あ る連 続 帯 の. あ る 。 す な わ ち 、 時 間 を 空 間 化 す る 場 合 、 時 間 を1. 次 元 で あ る 線 で 表 現 す る こ とが で き る 。 し た が っ て 、1次 元 で あ る 線 の 「唱 」 は 時 間 語 で 使 わ れ る が 、2次. 元 で あ る 面 の 「舎 」 は 時 間 語 と して 使. わ れ な い 。) 一 石 組 司(1988:21)(省. 上 記(1)、(2)の. 略 ・下 線 ・日本 語 訳 筆 者). 分 析 か ら 得 ら れ る も の は 大 き い が 、 疑 問 点 が2点. あ る。 そ の疑 問. 点 を 以 下 に ま と め て お く。. (3)a.「 舎 」 は 果 た し て 「2次 元 で あ る 面 」 を 表 す の で あ ろ う か 。 b.「 舎 」 が 果 た して 「時 間 語 と して は 使 わ れ な い 」 の で あ ろ う か 。. (3)の. 疑 問 点 に 関 して は5.1.と6.で. 詳 し く検 討 す る 。. 以 上 、 韓 国 語 教 授 用 の 教 科 書 と 論 文 で は 「鮭 」 と 「舎 」 が ど の よ う に 扱 わ れ て い る の か を 紹 介 して き た 。 さ ら に 、 日本 語 母 語 話 者 が 韓 国 語 を 学 習 す る と き 最 も 頼 り に す る 「韓 日辞 典 」 で は 「魁 」 と 「舎 」 各 々 が ど の よ う に 記 載 さ れ て い る の か を 以 下2.3.に 示 して お く。. (180). 一127一.

(9) 文学 ・芸 術 ・文 化/第23巻. 第2号/2012.3. 2.3.「 魁 」 と 「舎 」 の 辞 書 定 義 ま ず 、 次 の(1)は. 「曾 」 の 辞 書 に お け る 定 義 で あ る 。. (1)2}囮1.(囲. ま れ た 部 分 の)中;う. セ 畳 ∼ 列 戴 叫.彼 2.(時. ち ゜内 部;内. 側 。 ¶唱. は 部 屋 の 中 に い る 。/皿. 間 ・空 間 ・数 量 の)あ. 叫./ユ. 唱∼教室内。. る 範 囲 内;内;以. 叫 皇 叫 。 十 日 以 内 に 帰 る 。/01∼. ∼01香. 内 。 ¶望 薯 ∼ 州 暑. 州 刈 ヱ 旦 入1皇.こ. の 内 か ら選 び. な さい 。 一. 『互 叫 望 妊 望 朴 週(プ. そ して 、 次 の(2)は. (2)舎. ラ イ ム 韓 日辞 典)』(一. 部 省 略 ・下 線 筆 者). 「舎 」 の 辞 書 に お け る 定 義 で あ る 。. 囮1.中;内. 部;う. ち;奥. 冠 ∼ 州 暑 叫.山 2.(外. 。 ¶ 者 ∼ ト ン ネ ル の 中/手. の 奥 に 住 む 。/暑. 皮 を 除 い た)中. 身;実;芯. ∼d1叫. 。 ¶剛手. 司 司 ∼ 懐 の 内/. ス1叫.水. 中 に落 ち る。. ∼ 白 菜 の 芯/叫. 早 ∼ 饅. 頭 の実 3.(物 事 の)中. 心 を な す 部 分;内. 容;中. 身 。 ¶肚 薯 ユ 望 昊 苛 耳 ∼. 。1叡τ十 .言 う こ と は も っ と も ら し い が 内 容 が な い 。 一. 上 記(1)一(2)の. 『並 ヨ杷. 毬 望 朴 石(プ. ラ イ ム 韓 日辞 典)』(一. 部 省 略 ・下 線 筆 者). 下 線 の 部 分 か ら も わ か る よ う に 、 「勉 」 と 「舎 」 と の 使 い 分 け に. つ い て 異 な る 点 が 明 確 に 示 さ れ て い な い 。 例 え ば 、(1)、(2)と. も 「中 」 「内 部 」. 「内 」 と 同 一 日 本 語 訳 を与 え て い る こ と は 小 さ な 問 題 で は な い 。 何 故 な ら 、 日 本 人 (初 級)学. 習 者 は 「日本 語 訳 を 通 し て 他 言 語 表 現 を捉 え よ う と す る 」 こ と が 常 で あ. る か ら で あ る 。 そ の た め 、 学 習 者 の 韓 国 語 表 現 の 選 択 に お い て 誤 りが 生 じ る 可 能 性 が 大 い に あ る。 以 上 、 「妊 」 と 「舎 」 の 辞 書 記 載 を 見 た が 、 次 に 「空 間 」 と 切 り離 し て 考 え る こ とが で き な い 「次 元 」 に つ い て 観 察 す る 。. 一126一. (181).

(10) 韓国語の 「 内部空間」表示語の概念分析一 「 魁[an]」. 3.「. と 「 舎[sok]」. を対象に 一. 李. 空 間 」 と 「次 元 」 と の つ な が り. 「 空 間」 とは 、以 下 の よう に大 き く2つ に分 けて 考 え る こ とが で きる。. (1)乱 物 理 的 空 間/b.抽. し か し な が ら 、 こ れ ら2つ. 象的空間. の空 間が 我 々 の認 識 の 中 の 同 じ レベ ル で存 在 して い る わ. け で は な い 。 我 々 人 間 は 物 理 的 世 界 に 身 を 置 き な が ら 日常 生 活 を 送 っ て い る 。 そ し て 、 「人 間 は 視 覚 動 物 で あ る 」 と言 わ れ る よ う に 、 視 覚 で 物 理 的 な も の を捉 え る こ と を基 盤 と して 毎 日 を送 る 。 し か し 、 抽 象 物 ・抽 象 事 象 は 視 覚 で は 捉 え ら れ な い こ と か ら 、 我 々 は 物 理 的 対 象 物 ・物 理 的 事 象 を根 源 領 域 と し た メ タ フ ァ ー 化 に よ る 目 標 領 域 と し て 捉 え て い る と考 え る 。 図 示 す れ ば(2)の. 図になる。. (2). そ して 、 「空 間 」 は 以 下(3)の. 辞 書 記 載 に 見 ら れ る よ う に 、 「次 元 」 と も 関 係 が あ. る領 域 表示 表現 で あ る 。. (3)じ. 一 げ ん 【次 元 】(dimension) ①. 〔数 〕 一 般 的 な 空 間(数 え ば 直 線 は1次 空 間 は3次. 学 的 空 間)の. 元 、 平 面 は2次. 元 で あ る が 、n次. 広 が り方 の 度 合 を 表 す も の 。 例. 元 の空 間 で あ る。 通 常 の ユ ー ク リ ッ ド. 元 や 無 限 次 元 の 空 間 も考 え られ る 。. 一 『 広 辞 苑』(下 線 筆 者). (182). 一125一.

(11) 文 学 ・芸 術 ・文 化/第23巻. 第2号/2012.3. つ ま り、 「点 」 が 集 ま れ ば 「線 」、 「線 」 が 集 ま れ ば 「面 」 と な り 、 「面 」 が 集 ま れ ば 「空 間 」 と な る の で あ る 。 こ れ ら を 各 々 イ メ ー ジ ・ス キ ー マ で 表 す と以 下(4)図. の. よ うに な る。. (4)0次. 元8:一. 1次 元:線(点. 点. の 集 合). ●. 2次 元:面(線. の 集 合). 3次 元:空. 間(面. の 集 合). 口 そ して 、 「物 理 的 空 間 」 に 至 る 次 元 の 論 理 は(4)の そ こ で 次 の4.で (4)の. よ う に して 考 え る こ とが で き る 。. は 、 韓 国 語 内 部 空 間 表 示 語 で あ る 「?}」 と 「舎 」 そ れ ぞ れ が 、. よ うに 区分 さ れ た対 象 物 の 中 で どの よ う に分 布 す るの か を様 々 な例 文 を取 り. 挙 げ な が ら観 察 を 行 い 、 「唱 」 「舎 」 各 々 に 関 し て 「中 核 概 念 」 とい う 用 語 を 用 い て 筆 者 な りの 分 析 を 行 う9。 つ ま り 、 以 下 は 根 源 領 域 で あ る 物 理 的 世 界 に お け る 物 理 的 対 象 物 に関 わ る論 述 で あ る。. 4.物. 理 的空間の中での. 4.1.「1次 元/2次. 「魁 」 と 「舎 」 の 概 念. 元 」 にお け る 「 曾」 と 「 舎 」 の概 念. まず 、 次 の例 文 に 目 を向 け る。. (1)?}週. 組?}/?舎. 皇 呈 暑 明 フト手 到 入1皇.. (安 全 線 の 内(側)へ. 上 例(1)の 冠 想(安. 入 っ て くだ さ い 。). 例 文 は 韓 国 の 地 下 鉄 駅 で よ く耳 に す る 案 内 放 送 で あ る 。 こ こ で の 「牡 全 線)」. と は 、 日 本 の 駅 の プ ラ ッ トホ ー ム で よ く耳 に す る 「黄 色 い 線 」 や. 「白 線 」 に 相 当 す る 言 葉 で あ り 、 「唱 週 組?}(安 1次 元 で あ る 「(境 界)線. 全 線 の 内(側))」. とは 、物 理 的 な. 」 を 規 準 に して 車 両 が 通 ら な い 側 に な る。 こ れ を 以 下. 一124一. (183).

(12) 韓国語の 「 内部空間」表示語の概念分析一 「 魁[an]」. (2)に. と 「 舎[sok]」. を対 象 に 一. 李. イ メ ー ジ ・ス キ ー マ と し て 示 す 。. (2). 耳 卑(夕玉(側)). ?}石 忍(安 全 線). 「牡 」 と は 、 前 出2.3.(1)の. 辞 書 記 載 に 見 ら れ る よ う に 「(囲 ま れ た 部 分 の)中;. う ち;内. 部;内. 側 」 を 連 想 しが ち だ が 、 図(2)に. 分 の)中. 」 だ け で は な く、 線 で 仕 切 ら れ た 境 界 内 の 場 合 に も 「謡 」 は 用 い ら れ る 。. そ の 理 由 は 前 出1.(1)に. 見 ら れ る よ う に 、 「(囲 ま れ た 部. 見 ら れ る よ う に 、 我 々 は 日常 の 経 験 か ら境 界 線 で 区 切 ら. れ た 領 域 を 「内 」 と 「外 」 と い う 方 向 性 を 持 つ も の と し て 認 識 し て い る か ら で あ る 。 語 彙 面 か ら言 え ば 、1次 元 表 示 に は 「唱 」 は 自 然 だ が 、 「舎 」 は 不 自 然 に な る とい う こ とで あ る。 次 に 、2次. 元 で あ る 「面 」 で 「魁 」 と 「舎 」 が ど の よ う な 振 る 舞 い を 見 せ る の か. を 観 察 す る 。 結 果 か ら 言 え ば 、1次. 元 で あ る 「(境 界)線. 」、 或 い は 「(境 界)線. 」. で 囲 ま れ た 内 側 と 同 様 に 、2次 元 で あ る 「面 」 と して 認 識 さ れ る 対 象 物 に お い て も 「舎 」 を 用 い る と不 自 然 に な る 。 まず 、 前 出 し た 例 文(以. (3)a.暑 b.公. (3)の. ≦ 己(≧}/?舎011叫. 下(3)と. し て 再 掲)に. 再 度 目を 向 け る こ とにす る。. 暑 平}01タ 又亡ト.(=2.(2)). 園 の 中 に博 物 館 が あ る。. 日本 語 の 訳 に 「中 」 を 用 い る と3次. 元 空 間 が 想 起 しや す くな っ て し ま う が 、. 「鮭 」 と 「舎 」 の 概 念 的 使 い 分 け を 明 確 に す る に は 、 例 文(3)の は2次. 元 で あ る 「(地)面. 「暑 組(公. 園)」. 」 と し て 捉 え う る こ と で そ れ ら を 区 別 す る概 念 的 基 準 を. 設 け る こ と が で き る 。 「線 」 が 集 ま れ ば 「面 」 に な る と い う こ と を 考 え る と、2次 元 で あ る 「(地)面. (184). 」 と して 捉 え ら れ て い る 「公 園 」 も 「(境界)線. 一123一. 」 概 念 を持 つ こ.

(13) 文 学 ・芸 術 ・文 化/第23巻. と に な る 。 そ の た め 、 物 理 的 な1次. 第2号/2012.3. 元 で あ る 「(境界)線. 」、 或 い は 「(境界)線. 」. で 囲 ま れ た 内 側 と い う概 念 を持 つ 「唱 」 が 用 い ら れ る の で あ る 。 こ の よ う に 考 え る と以 下(4)の. よ う な 例 文 に お い て も 「唱 」 が 用 い ら れ る 理 由 が 理 解 で き る 。. (4)a.岳. 暑 看?}/?舎(運. b.碧 剣?}/?舎(庭. 園 の 中). c.梓 叫?}/?舎(国. の 中). つ ま り、(4)の 「(境界)線. 「金 号 を(運. 動 場)」 「碧 組(庭. 園)」 「叶 叫(国)」. も1次. 元で ある. 」 で 囲 ま れ た 「面 」、 す な わ ち 、2次 元 概 念 と し て 捉 え ら れ る の で あ る 。. 事 実 、(3)、(4)の (国)」 は(5)に る 「香 叫(狭. (5). 動 場 の 中). 「号 組(公. 園)」 「金 暑 を(運. 示 さ れ る よ う に 、 韓 国 語 で は(平. 動 場)」 「碧 望(庭. い)」 や 「嘉 叫(広. 面)面. 園)」 「し}叫. 積 の 大 きさ を 表 す 語 で あ. い)」 と共 起 す る 。. 苦 ♀1(公 園) い 狭 く. 叫 詔. い 広 く. 動 場) §).  . 01/フ}一(カ.  . 叫 香. 岳 号 書(運. 碧 ♀1(庭 園) 耳 叫(国). こ の こ と か ら も 「号 組(公. 園)」 「岳 暑 看(運. 動 場)」 「閣 組(庭. が1次. 」 で 囲 ま れ た2次. 元 で あ る 「(地)面 」 と し て 捉 え ら れ. 元 で あ る 「(境界)線. て い る こ と が 確 認 さ れ る 。 そ し て 、 こ の こ と を 以 下(6)の. 園)」 「叫 叫(国)」. よ う な イ メ ー ジ ・ス. キ ー マ で 表 す こ とが で き る 。. (6). 一122一. (185).

(14) 韓国語の 「 内 部 空 間 」 表 示 語 の 概 念 分 析一. 「 吐[an]」. と 「 舎[sok]」. を対象に 一. 以 上 の こ と か ら 「唱 」 と 「舎 」 各 々 が 持 つ 概 念 を 以 下(7a-b)の. 李. よ う に ま とめ る こ. とが で き る 。. (7)a.「 轡 」:1次. 元 で あ る 「(境界)線. 置 、 及 び 「(境界)線. 」 を越 え た(内. 」 で 囲 ま れ た2次. 側 の)任. 意 の 場 所 ・位. 元 で あ る 「面 」 に お け る. 任 意 の 場 所 ・位 置 。 b.「 舎 」:上 記. 「唱 」 の 概 念 を持 た な い 。. 今 まで 見 て きた 内容 か ら、 「舎 」 は1次 元 で あ る 「(境界)線 」 や 「(境界)線 」 に 囲 まれ た2次 元 の 「面 」 で は な く、3次 元 の 「物 理 的 内部 空 間 」 と関 りが あ る こ と が 容 易 に推 測 され る。事 実 、 今 ま で 出 した 例 文 の 中 で 用 い られ た物 理 的 対 象 物 は 、 全 て2次 元 空 間 の広 が りを表 す 語 で あ る 「曽 叫(浅 い)」 「翌 叫(深 い)」 と共 起 し に くい こ とか ら この推 測 の 妥 当性 が確 認 され る。. (8). 曾 週忍(安 全 線) 暑 魁(公 園) ?蛙 亡卜(浅 い). 01/フ}(が). 岳 暑 看(運 動 場). ?翌 叫(深. い). 碧組(庭 園) 耳 叫(国). 前 出 し た 叫 碧 観(1987)で (前 出 し た2.1.(2)の. (9)曾:碧. は 、 「魁 」 の 核 心 的 意 味 が 次 の よ う に 記 述 さ れ て い る. 記 述 を 一 部 省 略 し、 以 下(9)と. 刈 呈 暑 弔2叫. 組 司 司 な91フk}日1呈. (境 界 で 囲 ま れ た2次. して 再 掲)。. 書 尋 警01t斗 昊. 元 的 対 象 の 真 ん 中 の 方 に 向 け た 方 向 や 場 所) 一 叫 ぞ 観(1987:121)(日. しか し な が ら、 今 ま で 見 て き た 内 容 か ら 「魁 」 は 、 叫 ぞ 観(1987)で る よ う な 「境 界 で 囲 ま れ た2次. (186). 本 語 訳 筆 者). 記 述 され て い. 元 的 対 象 の 真 ん 中の 方 に向 け た方 向 や 場 所 」 で は な. 一121一.

(15) 文 学 ・芸 術 ・文 化/第23巻. く 、 「1次 元 で あ る で 囲 ま れ た2次. 「(境界)線. 第2号/2012,3. 』 を 越 え た 任 意 の 場 所 ・位 置 、 及 び 『(境界)線. 』. 元 で あ る 『面 』 に お け る 任 意 の 場 所 ・位 置 」 を 表 示 す る 語 で あ る こ. とが 明 確 に な る 。 で は 、3次. 元 の 「物 理 的 内 部 空 間 」 で は 「唱 」 と 「舎 」 が ど の よ う に 扱 わ れ る の. か 。 こ の 問 題 を 以 下 の4.2.で 観 察 す る 。. 4.2.3次. 元の. 「物 理 的 内 部 空 間 」 認 識 に 必 要 な 物 理 条 件 と 「舎 」 が 内 包 す る 概 念. の正 体 まず 、 前 出 し た 例 文(以. (1)乱. して 再 掲)に. 再 度 目を 向 け る こ とにす る 。. ポ ケ ッ トの 中 に コ イ ン が 入 っ て い る 。(=2.(1)). b.手. (1)の. 下(1)と. 司 目?}/舎(斗1暑. 「手 司 月(ポ. む 。4.1.(7)で. 迅01{≡}(>i郎. τ 斗.. ケ ッ ト)」 の 場 合 、 「鮭 」 と 「舎 」 の い ず れ で も 自 然 な 表 現 を 生. 明 ら か に し た よ う に 、 「曾 」 の 中 核 概 念 が 「1次 元 で あ る 『(境界). 線 』 を越 え た 任 意 の 場 所 ・位 置 、 及 び 『(境界)線. 』 で 囲 ま れ た2次. に お け る 任 意 の 場 所 ・位 置 」 で あ る こ と を 考 え れ ば 、(1)の トの 中)」 と は 、1次. 元 で あ る 「(境界)線. 元 で あ る 『面 』. 「手 川 月?}(ポ. ケッ. 」 に お け る 場 所 ・位 置 で 捉 え る こ と が で. き る 「ポ ケ ッ トの 内 側 」 に 焦 点 が 当 て ら れ た 表 現 で あ る こ と が わ か る 。 そ し て 、 4.1.(7)で (1)の. 指 摘 した よ う に 、 「舎 」 が 「『曾 』 の 概 念 を 持 た な い 」 こ と を考 慮 す れ ば 、 「手 司 月 舎(ポ. ケ ッ トの 中)」 の 「舎 」 と は 、3次. 元 の 「物 理 的 内 部 空 間 」. を 示 し て い る こ と に 誰 し も気 付 くの で は な い か 。 こ の こ と を 次(2)の. よ うなイ. メ ー ジ ・ス キ ー マ で 明 示 す る 。. (2) ポ ケ ッ トの 入 り 口. a.. ポ ケ ッ トの 内 部. b.. 一120一. (187).

(16) 韓 国 語 の 「内部 空 間 」 表 示 語 の 概 念 分 析 一 「勉[an]」. 図(2a)は. と 「 舎[sok]」. ポ ケ ッ トの 入 り 口 を 広 げ て な い 状 態 で 、(2b)は. げ た 状 態 で あ る 。(2b)の 元 で あ る 「(境界)線 め 、3次. を対象に 一. 李. ポ ケ ッ トの 入 り 口 を 広. 図 で わ か る よ う に 、3次 元 の 「物 理 的 内 部 空 間 」 は1次. 」 と2次. 元 で あ る 「面 」 を も 含 意(implication)し. 元 の 「物 理 的 内 部 空 間 」 で あ れ ば 「魁 」 が 前 提(presupposition)的. と な り得 る 。 以 下(3a-h)に. てい るた 表現. 「吐 」 と 「舎 」 の い ず れ を 用 い て も 自然 な 表 現 と な る. 例 を挙 げ る。. (3)a.財?}/舎(教. b.ヌ}?}/舎(車. 室 の 中). c.暑 量 豊/舎(洞. d.♀. 窟 の 中). 暑(暑/舎(井. f思?}/舎(瓶. g.σ慎}蛙/舎(金. h.(召(廿/舎(口. (3a-h)の. e.刈 君 魁/舎 ・(引 き 出 しの 中). 全 て 「骨(部. 魚 鉢 の 坐). 屋)」 ∼ 「唱(口)」. は3次. の 中) の 中) の 中) の 中). 元 の 「物 理 的 内 部 空 間 」 と し て. 捉 え られ る 。 そ こで 、 次 の 例 文 に 目を転 じる。. (4)01菟}?}/舎. ○刊 君 号6i7}一 鳳(>i豆.. (金 魚 鉢 の 中 に 金 魚 が い ま す 。). (4)の. 例 文 に お い て 、 「金 魚 鉢 の 中 」 の 「中 」 に 相 当 す る 物 理 的 内 部 空 間 表 示 語 と. して 、 「唱 」 と 「舎 」 の い ず れ も が 使 用 可 能 で あ る 。 と は 言 え 、 次 の(5)の 同 じ形 状 の 容 器 を 用 い て 、 水 量 が 少 な い 状 態(=5a)で 状 態(=5b)で. は 合 わ ない 。. b. a.. 〈水 面 〉. (188). は 「鮭 」 の み 、 水 量 が 多 い. は 「舎 」 が 用 い ら れ る と す る 主 張 は 韓 国 語 母 語 話 者 の 直 観(ま. は 、 無 意 識 的 意 識)に. (5). よ うに. 一119一. た.

(17) 文 学 ・芸 術 ・文 化/第23巻. さ す れ ば 、(5a)及. び(5b)が. 第2号/2012.3. 表 す い ず れ の 状 態 に も 「唱 」 「舎 」 の い ず れ も が 使. 用 可 能 で あ る と い う事 実 を 鑑 み れ ば 、 「容 器 の 形 状 」loと. 「そ の 形 状 を ど う 捉 え る. か と い う 認 識 」 と い う観 点 か ら 以 外 に は 、 こ の 問 題 を 解 決 す る 方 法 は な い の で は な い か 、 と筆 者 は 考 え ざ る を得 な い 。 そ して 、 次 の(6a-b)の. (6). 金 魚鉢 に 目 を転 じる。. a.. 筆 者 は(6a)を. 韓 国 の プ ロ ト タ イ プ 的 形 状 の 金 魚 鉢 図 と し て 挙 げ る が 、(6b)を. 問. 題 解 決 に繋 が る形 状 の 金魚 鉢 と考 え、 韓 国 の 大 学 で 外 国 人 に韓 国語 を教 え る母 語 話 者10人. に 次 の(7)に. 示 す ア ン ケ ー トを 行 っ た 。 そ の ア ン ケ ー トの 中 身 と 、 結 果 と. を示 す 。(な お 、 調 査 の 際 、(6a-b)は. (7)〈. 同 時 に 手 渡 し た 。). ア ン ケ ー ト用 紙 の 記 載 内 容 〉. 牡() 司 重}611召 舎(). 一 号(判7干 司 唱 ヌ1コ.タ又じ}.. (金 魚 鉢 の 中 で 金 魚 が 泳 い で い る 。) 召{}:01重}テ(>1モ}そ}○. 刊 象艮(判・ 禍 「(暑 」 立卜 「舎 」(判き 二 奪01(6a),(6b)≦. 斗. な 喜}暑 豆 観 脅 州 銚 判 ス阻 ム 弔 告 日 叫? (こ の 韓 国 語 文 の 「唱 」 と 「舎 」 の ど ち ら が(6a)、(6b)両. 図 の状. 況 を 表 す の に 「自 然 」 で す か 。). 結 果:(a図). 10人 5人. 5人. ◎. ○. 舎. ◎. (b図). 舎. 10人. ○. 注:「 ○ 」 は 「等 し く意 識 す る 」 を 表 し、 「◎ 」 は 「よ り 強 く意 識 す る 」 を表 す 。. 一ll8一. (189).

(18) 韓 国 語 の 「内 部 空 間 」 表 示 語 の 概 念 分 析一 「魁[an]」. と 「 舎[sok]」. を対 象 に 一. 李. こ の デ ー タ 結 果 か ら 、 対 象 物 の 形 状 が 母 語 話 者 に 「魁 」 が 「舎 」 に 比 べ て 「よ り 自 然 」 か 、 そ れ と も 「舎 」 が 「牡 」 よ り 「よ り 自 然 」 か を 決 定 さ せ る 要 因 と して 働 い て い る の で は な い か 、 と い う 推 論 が 成 り 立 つ 。 次 に 、 同 じ 母 語 話 者10人 (8)の. に次 の. 文 と図 を見 せ た と こ ろ、 この 推 論 を裏付 け る結 果 が 出た 。. (8)状. 況:し 干モ∋剋 斗 剋 思 皇}/舎 司1者 号(>1暑71旦. ヱ 戴 亡ト.. (私 は ワ イ ンの 空 き瓶 の 中 に 金 魚 を 飼 っ て い る 。). 母 語 話 者10人. 全 員が. 「"」 で も 「自 然 」 だ が 「舎 」 の 方 が 「よ り 自 然 」 だ と 思. う 、 と い う 点 で 一 致 し た 。 デ ー タ収 集 の 締 め と し て 、 次 の(9)を. 同 じ母語 話 者 た. ち に示 した。. (9)し 干美三 ♀ ・ 呈一(≧}/舎 ◎11暑 ユ フ1暑 フ1旦 ユ1銀 τ 斗. (私 は 井 戸 の 中 に 魚 を 飼 っ て い る 。). 」工. く地 面 〉. 〈井戸〉. こ の 文 に 関 し て も 母 語 話 者 た ち の 反 応 は 上 出(10)の. 場 合 と 同 様 で 、 「曾 」 で も. 「自然 」 だ が 「舎 」 の 方 が 「よ り 自然 」 だ と 思 う、 で あ っ た 。 こ の よ う に 、 デ ー タ の 結 果 は 筆 者 の 推 論 を 裏 付 け る も の で は あ っ た が 、3次 元 物 理 空 間 の 種 類 の 違 い を 示 す の に 対 象 物 の 違 い に よ っ て 「魁 」 と 「舎 」 の ど ち らが 「よ り 自 然 」 か を 単 に 羅 列 す る こ と が 目的 で は な い 。 筆 者 の 真 の 目的 は 、 同 じ3次. 元 物 理 空 間 を持 つ 物 体 が. 「縦 向 き 」 で あ ろ う と 「横 向 き 」 で あ ろ う と 、 同 一 の 概 念 で 捉 え ら れ る と い う こ と で あ る 。 我 々 人 間 は(夜. (190). は 体 力 回 復 の た め に 横 臥 姿 勢 を と る が)日. 一ll7一. 中 は地 面 、 床 に.

(19) 文 学 ・芸 術 ・文化/第23巻. 足 を つ け て 立 姿 勢(座 で 、 上 出 の 「司 譜(金. 第2号/2012.3. 姿 勢 は 立 姿 勢 に 準 ず る)で 魚 鉢)」 「剋 斗 望 碧(ワ. を 「縦 向 き の 物 体 」 と し て 、 ま た 「日 豊(ト. 視 覚 を 働 か せ て い る こ とが 理 由. イ ン の 空 き 瓶)」 「♀ 暑(井 ン ネ ル)」 「号 者(洞. 向 き の 物 体 」 と し て 捉 え て い る 。 し か し な が ら 、 前 者 を90度 同 じ横 向 き の(3次. 元 空 間 を 持 つ)容. b.日. 週11⇔. 本 語:縦. 穴. 回転 させ れ ば後 者 と. 横 向 き に して 対 象 物 を 視 覚 で 捉 え れ ば. 同 じ結 果 と な る こ と を 示 す 具 体 的 言 語 事 例 と し て 次 の(10)を. 国 語:牛. 窟)」 な ど を 「横. 器 と して捉 え られ る。 現 実 に は 、 この よ う な. こ と は 物 理 的 に 起 こ り得 な い が 、 顔 を90度. (10)a.韓. 戸)」 な ど. 挙 げ る。. 碧 望 ⇔. 横 穴. こ の 例 が 示 す 通 り 、 「縦 」 で あ ろ う が 「横 」 で あ ろ う が 、 「週(穴)」. は 「望(穴)」. で あ る こ と に は 違 い は な く、 両 者 と も に 「3次 元 物 理 空 間 」 と い う 同 一 概 念 を 持 つ 容 器 と捉 え られ る 。 も う一 例(ll)に. (11)a.英. 語:pitln.1《OE》. 英 語 を加 え た 言 語 事 例 を 挙 げ て お く。. 地 面 の 穴 … †2《OE》. ・†3《?al200Layamon》 L勿. 一. 一 《1611AV》. 《1626》. 墓 .◆OEρ. ヅ'<…. 伽 ∫well… 一. b.韓. 井 戸,泉,池.. 寺 澤(1997:1072). 国 語:ヨ.望. c.日 本 語:墓. 穴. 韓 国 語 、 日 本 語 、 英 語 に 共 通 し て 、 「墓 は 穴 で あ る 」 と い う 概 念 メ タ フ ァ ー が 存 在 し て い る こ と が 判 明 す る 。 言 語 は 異 な っ て も 、 各 々 の 母 語 話 者 は 同 じ人 間 で あ る か ら 同 種 の 対 象 物 を 同 一 概 念 で 捉 え る こ と は 当 然 あ り得 る 。 ま た 、 英 語 で 「地 面 の 穴 」 「井 戸 」 「泉 」 「池 」 「墓 」 な ど現 実 世 界 で は 異 な る 対 象 物 が 一 語 のpitで れ る と い う こ と は 、 こ れ ら の 指 示 物 が 同 一 概 念 の(中. 表わ さ. で 意 味 変 化 を起 こ した)も. の. に しか 過 ぎ な い と い う こ と で あ る 。 こ の よ う な 観 点 に 立 て ば 、4.2.(3a-h)「. 一116一. 雪(部. 屋)」 ∼ 「沼(口)」. は 全 て 「3次. (191).

(20) 韓 国語 の 「内部 空 間」 表 示 語 の 概 念 分 析 一R}[an]」. と 「舎[sok]」. を対象に 一. 李. 元 物 理 空 間 を持 つ 物 体 」 と し て 捉 え る こ とが で き る 。 つ ま り 、 こ れ ら全 て が 同 一 概 念 を 共 有 し て い る と い う こ と で あ る 。 し か し な が ら 、 概 念 が 同 一 で あ る こ と と、 「魁 」 「舎 」 い ず れ を用 い て も概 念 は 同 じ で あ る 、 と い う こ と と は 別 で あ る 。 上 述 し た 「σ1屠(金 魚 鉢)」 「剋 斗 剋 思(ワ. イ ン の 空 き瓶)」 「♀ 暑(井. 戸)」 に 「牡 」 「舎 」. い ず れ を 共 起 させ る か に よ っ て 、 ど の よ う な 概 念 的 相 違 が 生 ず る の か を ど の よ う に 処理 すべ きか 、 とい う問題 は依 然 と して残 っ て い る。. 4.2、1.「o偲(金. 魚 鉢)」 「剋 叫2」 曽(ワ. イ ン の 空 き 瓶)」 「♀ 暑(井. 戸)」. と 「曾 」. 「舎 」 と の 共 起 関 係 が 生 む 概 念 的 相 違 前 セ ク シ ョ ン で は 、3次 元 物 理 空 間 容 器 が 「『司 屠(金 イ ン の 空 き 瓶)』 →. 「♀ 暑(井. 魚 鉢)』 →. 『剋 斗 剋 電(ワ. 戸)』」 の よ う に 形 状 が 変 わ る に つ れ て 「鮭 」 よ り. 「杢 コ」 の 方 が 空 間 表 示 に は 「よ り 自然 」 に 感 じ ら れ る こ と を 、 韓 国 語 母 語 話 者10名 を 対 象 と し た ア ン ケ ー ト調 査 の 結 果 と し て 得 ら れ た こ と を 提 示 し た 。 こ の こ と を (1)と. して 記 載 し確 認 し て お く。. 〈金 魚 鉢 〉. (1). 〈井 戸 〉. 」工. 「?}」 陰 」 共 、 同 じ 程 度 に 自 然(10人). 「曽 」 よ り 「舎 」 の 方 が よ り 自然(5人). そ の 結 果 、 容 器 の 形 状 に 応 じ て 容 器 の 中 味 で あ る3次. 「唱 」 よ り 「舎 」 の 方 が よ り 自然(10人). 元 空 間 表 示 語 と さ れ る 「鮭 」. 「舎 」 の 選 択 と無 意 識 的 意 識 内 で 感 じ る 「自 然 さ 」 と の 間 に は 密 接 な 関 係 が あ り、 そ し て 、 そ の 「密 接 な 関 係 」 の 概 念 的 相 違 は 何 か 、 と い う と こ ろ ま で 辿 り着 い た 。 以 下 で は 、 こ の 「密 接 関 係 」 を 概 念 的 観 点 か ら論 述 す る 。 まず 、 次(2)に. (192). 目を向 け る。. 一115一.

(21) 文 学 ・芸 術 ・文 化/第23巻. (2)a.金. 第2号/2012. .3. 魚 鉢 は深 い容 器 で あ る 。. b.ワ イ ン の 空 き瓶 は 深 い 容 器 で あ る 。 c.井 戸 は 深 い 容 器 で あ る 。. こ れ ら の(2a-c)は. 一 種 の 定 義 文 で あ る が 、 各 々 が 定 義 文 と して 成 立 す る か 否 か. は 、 我 々 が 日 常 生 活 を 送 る 中 で 主 部 の 名 詞 句 の 指 示 物 を視 覚 で 捉 え て(時 で な く写 真 な ど を 通 して)得. た 情 報 が ど の よ う な 概 念(ま. に、 実 物. た は 、 イ メ ー ジ)で. 大脳. 内 に 定 着 し て い る か に 依 る 。 筆 者 が 無 意 識 的 意 識 と し て 大 脳 内 に 持 っ て い る 「金 魚 鉢 」 「ワ イ ン の 空 き瓶 」 「井 戸 」 の 概 念 を 掘 り起 こ し て み る と 、(2a-c)は. いずれ も. 正 し い 定 義 文 で あ る と思 え る 。 さ ら に 、 そ の 理 由 は 何 か 、 と考 え る と 、 こ れ ら3つ の 容 器 に 共 通 す る 要 素 が 、 い ず れ も 「幅 に 比 べ て 高 さ/長 か 、 と い う 容 器 の 形 状 に 辿 り着 く。(1)の3つ. さが あ る」 こ とで は ない. の 容 器 に 当 て る 視 線 を 「① 一② 一. ③ 」 と 右 へ 移 す に つ れ て 「幅 に 比 べ て 高 さ/長. さが あ る 」 の程 度 が 明 白 に感 じられ. る の は 、 あ く ま で も 「比 較 」 の 問 題 に 過 ぎ な い の で あ る 。 が 、 「金 魚 鉢 」 な ら 「金 魚 鉢 」 の み に 焦 点 を 当 て る と 、 そ こ に は 紛 れ も な く 「幅 に 比 べ て 高 さ/長. さが あ. る 」 と筆 者 自 身 が 捉 え て い る こ と に 気 付 く。 こ の こ と は 、 さ ら に 「高 さ/長. さ」 を. 持 つ3次. 元 物 理 空 間 は 「深 さ 」 「奥 行 」 と い う概 念 に 繋 が る 。 こ の 「深 さ 」 「奥 行. き」 概 念 が 「舎 」 と緊 密 な 共 起 関 係 を生 む 最 大 の 要 素 で あ る 、 と 考 え る 。 前 述 した よ う に 、 「縦 の3次. 元 物 理 空 間 」 と 「横 の3次. 元 物 理 空 間」 とは 、 単 に視 点 の 違 い. で あ る に 過 ぎず 、 両 者 を 同 一 概 念 、 つ ま り 「3次 元 物 理 空 問 」 と捉 え ら れ る こ と か ら 、 「深 さ 」 と 「奥 行 き」 を 一 ま と め と し て 、 「舎 」 が 要 求 す る 概 念 を 次 の(3)と して記 す 。. (3)「 舎 」 が 要 求 す る概 念:「 奥 深 さ 」 概 念. 「舎 」 と は 異 な り、 「唱 」 に は 「奥 深 さ 」 概 念 は な い 。 前 出 し た よ う に 、 「牡 」 は3 次 元 物 理 空 間 を持 つ 容 器 を 正 面 か ら捉 え て 、3次. 元 空 間 の 入 り口 「線 」 と い う1次. 元 の 「内 側 」 概 念 を 表 示 す る 語 で あ る 。 こ の よ う な 考 え 方 か ら 、 「牡 」 と 「舎 」 と の 概 念 の 相 違 を 明 白 な 形 で 示 す 目的 で 、 プ ラ ス ・マ イ ナ ス を 用 い て 一 種 の 意 味 素 性. 一114一. (193).

(22) 韓国語の 「 内 部 空 間」 表 示 語 の 概 念 分 析一 「魁[an]」. の よ う に 提 示 し た の が 次 の(4)で. (4)a.魁. と 「 舎[sok]」. を対 象 に 一. 李. あ る。. 二〔一 奥 深 さ 〕. b.舎:〔+奥. 深 さ〕. 4.2.2.「 舎 」 と 「閉 鎖 」 概 念 の つ な が り 前 セ ク シ ョ ン で は 、 「舎 」 に は 「奥 深 さ 」 概 念 が 内 包 さ れ て い る の に 対 し て 「蛙 」 に は 同 概 念 が 内 包 さ れ て い な い こ と を述 べ 、 そ の 概 念 的 相 違 を 「舎:〔+奥. 深. さ 〕」 「?}:〔 一 奥 深 さ 〕」 と 表 記 し た 。 こ こ で は 、 特 徴 的 な 言 語 事 例 の 分 析 を 通 し て 、 「吐 」 と 「舎 」 と の さ ら な る 概 念 的 相 違 の 解 明 に 踏 み 込 む 。 ま ず 、 次 の(1)の. 例 を 見 る こ とか ら始 め る 。. (1)ヌ}?}/舎(車. 「升(車)」. の 中). の 代 表 例 と し て 「(4∼5人. 乗 り の)自. 動 車 」 を 取 り挙 げ る 。 こ の 場 合. で も、 や は り 「獣 」 「舎 」 の い ず れ も が 使 用 可 能 語 と し て 現 れ る が 、 ま ず 我 々 が 心 して お か ね ば な ら な い こ と は 、 「升(車)」 元 物 理 空 間 が(比. 較 的)小. の 指 示 物 が 現 実 の 世 界 に お い て 持 つ3次. さ な もの で あ る 故 に 「奥 深 さ 」 概 念 は 感 じ られ な い 、 と. い う先 入 観 を持 た な い こ とで あ る 。 さ もな い と問 題 の 本 質 を見 失 う恐 れ が あ る。 「ヌ}(車)」. と 「射/舎. (瓶)」 「号 舌(洞. 」 と の 共 起 現 象 は 、 既 出 の 「手 司 月(ポ. ケ ッ ト)」 「思. 窟)」 な ど と 「?}/舎 」 と の 共 起 現 象 と 同 様 に 「容 器 一 内 容 物 」 関. 係 の メ タ フ ァ ー と し て 捉 え な け れ ば な ら な い 。 さ す れ ば 、(1)の. 「升?}」. と 「叫. 舎 」 と の 概 念 的 相 違 は 、 前 者 は 「車 の 中 の 物 理 的 空 間 」 と 「車 の 外 の 物 理 的 空 間 」 と の 「境 界 線 と な る 車 の ドア 枠 の 下 部 分 の 内 側 」 を 示 す 場 合 に は 「唱 」 を 、 「車 の 内 部 の3次. 元 空 間 に 奥 深 さ」 を 感 じ る も の と して 示 す 場 合 に は 「舎 」 を 選 択 す る 、. と い う 話 し手 の 言 語 行 為 に よ っ て 表 わ さ れ る こ と に な る 。 逆 の 言 い 方 を す れ ば 、 「車 の 中 」 と い う場 所 を 言 語 化 す る 場 合 、 「魁 」 を 使 うか. 「舎 」 を 使 うか に よ っ て 話. し手 が 「車 の 中 」 の 場 所 を 、 ど の よ う な 概 念 で 捉 え て い る か が 聞 き手 は す ぐ に 理 解 で きる 、 とい う こ とで もあ る。. (194). 一113一.

(23) 文 学 ・芸 術 ・文 化/第23巻. 第2号/20123. で は 、 こ こ か ら は 「舎 」 の 新 し い 概 念 の 提 示 に 移 る 。 結 論 を 先 に 述 べ る と、 そ れ は 「閉 鎖 」 概 念 で あ る 。 例 え ば 、 筆 者 が 全 部 の ドア が 閉 ま っ た 車 の 中 に 居 る 状 態 を 想 像 す る と、 自 身 が 車 の 中 と い う3次 持 つ 。 と こ ろ が 、(1つ. で も)ド. 元 空 間 の 中 に 「閉 じ込 め 」 られ て い る 概 念 を. ア が 開 い て い る 車 の 中 に 居 る と き に は 「閉 じ 込. め 」 ら れ て い る 概 念 は 持 た な い 。 既 出 の 別 の 例 を 用 い た 事 例 、(2a)で が 、(2b)で. は 「唱 」. は 「舎 」 が 母 語 話 者 の 無 意 識 的 意 識 に よ っ て 第 一 選 択 肢 に な り得 る の. は 、 「至 コ 」 に 「奥 深 さ 」 概 念 と 密 接 に 関 る 「閉 鎖 」 概 念 が 内 包 さ れ て い る か ら に 他 な らな い。. (2)a.暑. 暑?}(召. 子 暑 暑 司 組 昊 剛 銀 飯 フ1剛{}州. 社 司 銀 ゼ フ1甚薯 石 司 叡 銀. じ}. (洞 窟(の)中. の 入 り 口 を 入 っ た 所 に 居 た の で 、 閉 じ込 め ら れ て い る 気. 持 ち は 全 くな か っ た 。) b.号 者・舎 翌 薯 昊(¶λ般 三(召 〒-7ト 唱 旦01フ1剛. 呈 叫 君 ストフ1社 司 銀 ゼ フ1甚. 01暑 飯 叫 . (洞 窟(の)中. の 奥 深 い 所 か ら は 入 り 口 が 見 え な い た め 、 急 に 閉 じ込 め. ら れ て い る 気 持 ち に な っ た 。). こ の こ と を概 念 的 意 味 素 性 と して 次 の(3)と. (3)舎:〔+奥. 深 さ〕 →. して記 す 。. 〔+閉 鎖 〕. こ の 「+閉 鎖 ・奥 深 さ 」 概 念 を 利 用 す れ ば 、 さ ら に 多 くの 既 出 の 例 の 説 明 が 容 易 と な る 。 例 え ば 、 セ ク シ ョ ン4.2.(3a-h)の. 中 か ら(初. 解 し に くそ う な 例 を(4)と. して引 用 す る。. (4)刈i昔(≧}/舎(引. き 出 し の 中)(=3.2.2.(3e)). 「刈 君(引. 級)学. 習 者 に と っ て 、一 見 理. き 出 し)」 は 「容 器 」 で あ り、 そ の 中 の 「内 容 物 」 に は2種. 一112一. 類 あ り 、1つ. (195).

(24) 韓 国語 の 「 内 部 空 間」 表 示 語 の 概 念 分 析 一 「魁[an]」. は 「常 時 存 在 す る3次. 元 空 間 」 で 、 も う1つ. と 「舎[sok]」. は 「そ の3次. 李. 元 空 間 内 に仕 舞 っ て あ る. 物 体 」 で あ る 。 こ の よ う な 言 い 方 を す る と 、 「常 時 存 在 す る3次 中 に 仕 舞 っ て あ る 物 体 」 の2つ. を対象に 一. 元 空 間 」 と 「そ の. が 容 器 と して存 在 す る よ うに 思 え る か も知 れ な い. が 、 そ の 場 合 に は 「物 体 」 よ り も 「3次 元 空 間 」 を 優 先 さ せ て 考 え る こ と が 大 切 で あ る 。 何 故 こ の よ う に 考 え る べ き か の 理 由 を 次 の(5)と. (5)3次. して記 す 。. 元 空 間 に物 体 が存 在 す る と き、 そ して 、 そ の 物 体 の量 が 如 何 な る もの. で あ れ 、3次 元 空 間 が 本 来 的 に 存 在 し て い る か ら こ そ 物 体 も存 在 し得 る 。 従 っ て 、 「引 き 出 しの 中 」 に もの が 詰 ま っ て い よ う が 、 ま た 少 し し か 入 っ て い な か ろ う が 、 本 来 的 な3次. 元 空 間 の 量 は 全 く同 じで 、 変 わ る こ と は あ. り得 な い 。. こ う 考 え る と 、 「引 き 出 し の 中 」 と 「?}/舎 」 と の 共 起 関 係 の 概 念 的 メ カ ニ ズ ム は 次 の(6)と. な って い る こ とが 明 らか で あ る。. (6)a.「 引 き 出 し の 中 」 の 場 合 、 「引 き 出 し」 を 容 器 と し て 捉 え 、 そ の 中 に 存 在 す る 物 体 を 取 り出 し、 そ の 後 に 残 る3次. 元 空 間 を 「内 容 物 」 と し て 捉 え. る。 b.そ の3次. 元 空 間 の 境 界 線 の 内 側 を 示 す と き に は 「曾 」 を 選 択 す る 。. c.そ の3次. 元 空 間 に 「奥 深 さ」 を 感 じ れ ば 「舎 」 を選 択 す る 。. d.「 引 き 出 し 」 が. 「閉 鎖 」 概 念 を 観 察 者 に 意 識 さ せ る と き(具. 体 的 には、. 完 全 に 閉 ま っ て い る 、 開 い て は い る が 閉 鎖 部 分 が 少 し で も存 在 す る 場 合)に. は 「舎 」 を 選 択 す る 。. 4.2.3.「 閉 鎖 」 概 念 を 用 い た 分 析 前 述 し た よ う に 、 「閉 鎖 」 概 念 と は 、 具 体 的 表 現 を 用 い れ ば 「目 で 捉 え ら れ な い 」、 「奥 」 を包 含 す る 。 以 下 で は 、 こ の 線 に 沿 っ て 既 出 の 実 例 を 扱 う。. (196). 一111一.

(25) 文 学 ・芸 術 ・文 化/第23巻. (1)「 皿碧?}(教. こ れ ら の 「皿 ・ 毬(教. 室 の 中)」 「居?}(部. 室)」 「噛(部. 第2号/2012.3. 屋 の 中)」 「斗 牡(車. 屋)」 「升(車)」. 3次 元 空 間 を 持 つ 物 体 で あ る 。 そ の 物 理 的3次 図 が 次 の(2)で. の 中)」(=2(10)). の 指 示 対 象 物 は い ず れ も物 理 的. 元 空 間 を 黒 く塗 りつ ぶ した イ メ ー ジ. あ る。. (2). 〈物 理 的3次 元 空 間 を持 つ 物 体 〉. こ の よ う な 物 理 的3次 次 の(3)で. (3)し. 元 空 間 の 中 に お け る 我 々 の 行 為 の1つ. と して挙 げ られ る のが. あ る。. 干モ∋ 丑11ム 玉三モ ま 會}/?舎011・. 入1込1・入ト{≡一 重旦1:干.. (私 は レ ス トラ ン の 中 で 食 事 を し た 。). こ の よ う な場 合 、(3)が. 示 す よ う に、 韓 国語 母 語 話 者 の頭 に先 ず 浮 か ぶ 空 間 表示 名. 詞 は 「曾 」 で あ っ て 、 「舎 」 で は な い 。 む し ろ 、 「舎 」 は 不 自 然 で あ る 。 と こ ろ が 、 次 例(4)に. な る と 「唱 」 か 「舎 」 か の 選 択 は 逆 転 す る 。. (4)週 望 号 暑 暑01書. 尋 升 洲 石 司 ム 呈 君 舎・ 列刈 司 朴 暑 碧 午 銀τ 斗.. (天 然 の 洞 窟 を利 用 し た カ フ ェ を 兼 ね た レ ス ト ラ ン の 中 で 食 事 を す る こ と が で き る 。) 一 磐 噌 薯(2008:77)(日. 本 語 訳 ・下 線 筆 者). 「天 然 の 洞 窟 を 利 用 し た カ フ ェ 」 は 「天 然 の 洞 窟 」 が 焦 点 化(pro且le)さ. れた表現. で そ の 内 部 に カ フ ェ が あ ろ う が な か ろ うが 問 題 で は な い 。 そ れ ら は 焦 点 化 さ れ ず に 背 景 化(background)さ. れ る 。 次 に 考 え る べ き こ と は 、 我 々 は 経 験 上 「天 然 の 洞. 一110一. (197).

(26) 韓国語の 「 内部空間」表示語の概念分析一 「 魁[an]」. と 「 舎[sok]」. を対象に 一. 李. 窟 」 を い か な る イ メ ー ジ で 捉 え て 自 身 の 大 脳 内 に 定 着 させ て い る か で あ る 。 筆 者 自 身 の 経 験 を 基 盤 に す る と、 「自然 の 洞 窟 」 を 見 た こ と が あ る 人 々 は 以 下(5a-c)の 主 要 素 で構 成 され た イ メー ジで捉 えて い るで あ ろ う と考 え る。. (5)「 自 然 の 洞 窟 」 の イ メ ー ジ a.物 理 的3次. 元 内 部 空 間 を持 つ 。. b.内 部 は(比. 較 的)奥. 行 き が あ る 。(従 っ て 、(観 察 者 が)奥. を 目で捉 え ら. れ な い 場 合 が あ る 。) c.内 部 に は 曲 が り くね りが あ る 。(従 っ て 、 観 察 者 か ら 遮 蔽 さ れ た 場 所 空 間 が 存 在 し得 る 。). こ れ ら(5a-c)の. 「自 然 の 洞 窟 」 構 成 要 素 か ら 得 られ る 概 念 は 「閉 鎖 」 で あ る 。 そ. し て 、 認 知 言 語 学 的 に 言 え ば 、 こ の 「閉 鎖 」 概 念 が 韓 国 語 母 語 話 者 の 無 意 識 的 意 識 を 働 か せ て 「舎 」 を 選 択 さ せ る と い う 結 論 に 行 き 着 く。 こ の 結 論 を応 用 し て 、 「自 然 の 洞 窟 」 の 主 要 素(5c)の 例(6)の. み を 取 り 除 き 、 さ ら に 「洞 窟 」 を 縦 向 き に 捉 え る と次. よ う な 状 況 を表 わ せ る 。. (6)01翌{≧. ♀ 暑 舎(川 入ト阜}01湘 中ス1屯{}(穀01τ. (こ の 深 い 井 戸 の 中(奥(底))に. 斗.. 人 は 落 ち た ら 大 変 だ 。). こ こ で も 、 ま た 新 し い 認 識 が 得 ら れ る 。 そ れ は 、 「洞 窟 」 と 「井 戸 」 と は 現 実 世 界 で は 「横 向 き」 か. 「縦 向 き」 か 、 と い う視 点 の 違 い だ け で 、 我 々 の 無 意 識 的 認 識 行. 為 で は 概 念 的 同 類 物 と見 な さ れ て い る と い う こ と で あ る 。. 4.2.4.唯. 一の例外 一. 前 出 し た 例 文(以. 「海 の 中 」 一. 下(1)と. し て 再 掲)に. 再 度 目 を 向 け る と 、 「海 の 中 」 の 「中 」. に 相 当 す る 韓 国 語 と して 用 い ら れ る の は 「唱 」 で は な く常 に 「舎 」 で あ る 。. (198). 一109一.

(27) 文 学 ・芸 術 ・文 化/第23巻. (1)a.1ヨ}一亡卜?(≧}/舎 b.海. ・)刊 ÷∋ 毘 喜. 第2号/2012,3. 想 暑 暑01・ 全ナこ 丑 銀t斗.(=2.(3)). の 中 に は 多 くの 生 き 物 た ち が 棲 ん で い る 。. こ こ で 、 何 故 「海 の 中 」 の 「中 」 に 「舎 」 を 用 い な け れ ば 不 自 然 な 表 現 と な る の か 、 と い う疑 問 が 生 じ る 。 つ ま り、 「叫 τ十(海)」 ∼ 「沼(口)」. と 上 出4.2.(3a-h)の. の 各 々 の 指示 物 に対 す る 母 語 話 者 の 認 識 の 違 い は. 「財(部. 屋)」. 、 一 体 ど こ にあ る. の か 、 と い う 疑 問 で あ る 。 結 論 か ら 言 え ば 、 「海 」 の 指 示 物 は 常 に 「奥 深 さ ・閉 鎖 」 概 念 を 持 つ が 故 に 共 起 し得 る の は 「舎 」 の み で あ る 。 こ の 言 語 事 象 に は 、 お そ ら く、 次 の 定 義 文 の 陳 述 内 容 が 母 語 話 者 の 無 意 識 的 意 識 の 中 に 存 在 して い る か ら で あ ろ う と考 え られ る。. (2)「 叫 叫(海)」. の 定 義 文:a.海. は深 い もの だ 。. b.?海 は 浅 い も の だ 。. 「叫 叫(海)」. に 関 し て は(1a)を. 加 え た 次 の(2)が. 母 語 話 者 の 大 脳 内 に 定 着 して. い るで あ ろ うこ とを示 す こ とで この セ クシ ョンの 締 め とす る。. (3)「 叫 叫(海)」:①[+3次 ②[+奥. 4.2.5.「 号(水)」. 元 物 理 空 間] 深 さ]→[+閉. 鎖]. を構 成 要 素 に持 つ 韓 国 語表 現. こ こ で の 目 的 は 、 日本 語 と 異 な り韓 国 語 で は 「暑(水)」 を 表 記 す る 際 に 、 物 体 そ の も の を 示 す 表 記 に 「暑(水)」 る 実 例 を 示 す こ と に よ り、 韓 国 語 は 日本 語 よ り 「暑(水)」 る こ と を 示 す こ と と 、 「号 舎(水. と近 接 関 係 を 成 す 物 体 を添 加 した 表 現 が 見 られ の 言 語 化 が 徹 底 して い. 中)」 と い う 表 記 を 通 し て 韓 国 人 は 無 意 識 的 意 識 の. 中 で 「水 は 深 い も の で あ る 」 と捉 え て い る の で は な い か 、 と い う可 能 性 に つ い て 述 べ る 。 次 の(1)は. 同 種 の 物 体 の 表 現 を 各 々 、 日 本 語 と韓 国 語 と を 対 照 さ せ た も の. で あ る。. 一108一. (199).

(28) 韓国語の 「 内 部 空 間 」 表 示 語 の 概 念 分 析一. (1)日 本 語. 「 蛙[an]」. と 「 舎[sok]」. を対 象 に 一. 李. 韓国語. 小川. 入1唄暑(小. 川(の)水). 川. そ}暑(川(の)水). 井戸. ♀ 暑 暑(井. 溝. 三 看 暑(溝(の)水). 泥. 岳 喝 暑(泥(の)水). スー プ. 琴 暑(汁(の)水). こ こ で 注 目 す べ き は 、 次 の(2)の. 戸(の)水). よ う に 、 日 本 語 で は 文 脈 に 依 っ て 「小 川 」 が. 「小 川 の 水 」 を 含 意 す る こ とが あ る の を 、 韓 国 語 で は 「小 川 の 水 」 型 の 表 現 を 好 む こ とで あ る。. (2)日 本 語. 韓 国語. ノ1・ 川 が流 れ る. 入1り1暑01重 旦 叫 .(小. 井 戸 を掘 る. ♀ 暑 暑 暑 叫1斗.(井. 川(の)水. 戸(の)水. が 流 れ る 。) を 掘 る 。). こ れ は 論 理 的 と も重 複 的 と も取 れ る 。 しか し、 表 記 文 字 の 観 点 の み か ら 言 え ば 、 日 本 語 「井 戸 を 掘 る 」 で も韓 国 語 で は 「井 戸(の)水 ら も、 韓 国 語 の 「暑(水)」. の 言 語 化 は 日本 語 に 比 べ て 特 殊 で あ る 。 ま た 、 「暑 舎 」. は 普 通 の 韓 国 語 表 現 で あ る の に 対 し 、 「?暑?到 (水)」 と[+奥. 深 さ][+閉. を掘 る」 の 型 を 固執 す る こ とか. 鎖]概. が 存 在 し 得 な い と こ ろ か ら 、 「暑. 念 との結 び つ きの 強 さが 韓 国 人母 語 話 者 の 大 脳. の 中 に 潜 ん で い る 可 能 性 が あ る と思 わ れ る が 、 慎 重 を 期 し て 、 こ れ 以 上 の 言 及 は 別 稿 と した い。 今 ま で 「物 理 的 内 部 空 間 」 の 中 で 「曾 」 と 「舎 」 そ れ ぞ れ が ど の よ う に 扱 わ れ る の か を 見 て き た 。 次 の5.で. は 「抽 象 的 内 部 空 間 」 の 中 で 「魁 」 と 「舎 」 そ れ ぞ れ. が ど の よ う に扱 わ れ る の か を観 察 す る 。. (200). 一107一.

(29) 文 学 ・芸 術 ・文 化/第23巻. 5.抽. 象 的 空 間 の 中 での. 「魁 」 と. 第2号/2012,3. 「舎 」 の 概 念. 5.1.時 ・空 間 目で 見 る こ と も手 で 触 れ る こ と もで き な い 「抽 象 的 対 象 物 」 の 代 表 例 と して 「時 」 が 挙 げ られ る 。 まず 、 次 の 例 文 に 目を向 け る。. (1)重}入1そ}?}/?・ (1時. (1)に. 舎(刈レ 暑oト 皇 奴 含 月 τ キ.. 間 内 に 帰 っ て き ま す 。). 見 ら れ る よ う に 、 「時 間 内 」 の 「内 」 に 相 当 す る 内 部 空 間 表 示 語 と して 用 い. ら れ る の は 「杢 コ 」 で は な く 「曾 」 で あ る 。(1)は. 以 下(2)の. よ う な イ メ ー ジ ・ス. キ ー マ で 表 す こ とが で きる。. (2). 上 例(1)の 刻 が2時. 「1時 間 内 」 の 「内 」 は 、 図(2)に. 見 ら れ る よ う に 、 話 した 時 点 の 時. で あ る と す る な ら ば 、 「2時 」 と 「3時 」 と の 問 の こ と で あ る 。 つ ま り、. 「時 刻 が 始 ま る 時 点 」 と 「時 刻 が 終 わ る 時 点 」 の 「両(境 る 。4.1.(7a)で 界)線. 界)線. の 間」 の こ とで あ. す で に 明 ら か に し た よ う に 、 「曾 」 の 概 念 は 、 「1次 元 で あ る 『(境. 』 を 越 え た(内. 側 の)任. 意 の 場 所 ・位 置 、 及 び. 『(境界)線. 』 で 囲 ま れ た2. 次 元 で あ る 『面 』 に お け る 任 意 の 場 所 ・位 置 」 で あ る 。 こ の こ と を 考 え る と 、 「1 時 間 内 」 の 「内 」 に 相 当 す る 内 部 空 間 表 示 語 と し て 用 い ら れ る の は 「舎 」 で は な く 「魁 」 で あ る こ と が 理 解 で き る12。 こ の こ と に 関 し て 、 招 冠 司(1988)は. 以 下(3). の よ うに 述べ て い る。. (3)(…. 時 間 語 と し て 使 え る の は 「曾 」 の み で あ る 。 我 々 が 時 間 を 知 覚 対 象 と. して 表 現 し よ う とす る と き、 視 覚 的 な 方 法 と して1次 元 で あ る連 続 帯 の. 一106一. (201).

(30) 韓 国語 の 「内部 空 間」 表 示 語 の概 念 分 析 一 「牡[an]」. 時 間 帯(timeline)が. と 「舎[sok]」. を対 象 に 一. 李. あ る。 す な わ ち、 時 間 を空 間化 す る場 合 、 時 間 を. 1次 元 で あ る 線 で 表 現 す る こ とが で き る 。 し た が っ て 、1次 元 で あ る 線 の 「鮭 」 は 時 間 語 で 使 わ れ る が 、2次 元 で あ る 面 の 「舎 」 は 時 間 語 と し て 使 わ れ な い 。)(=2.2.(2)の. (3)の. 「時 間 を1次. 日 本 語 訳 部 分). 元 で あ る 線 で 表 現 で き る 。 し た が っ て 、1次 元 で あ る 線 の 『鮭 』. は 時 間 語 で 使 わ れ る 」 と い う部 分 は 筆 者 も 同 感 で き る 。 し か し な が ら 、 「時 間 語 と して 使 え る の は. 『魁 』 だ け で あ る 」 と い う部 分 に 全 面 的 に は 同 感 で き な い 。 な ぜ な. ら ば 、 時 間 語 と し て は 「曾 」 だ け で は な く 、 「舎 」 も使 用 可 能 で あ ろ う か ら で あ る 。 例 え ば 、 以 下(4)の. よ う な例 文 が そ れ に当 た る。. (4)1斗 ゼ ス1音((判 と)斗 (私 は 今(或. (4)の. る)過. 円91入1イ}??}/舎. 司 叫 暑 司 咽 豊 含 旦 司 ユ 銀 叫.. 去 の 時 間 の 中 に 埋 もれ て 生 活 を 送 っ て い る 。). 例 文 に 見 ら れ る よ う に 、 「過 去 の 時 間 の 中 」 の 「中 」 に 相 当 す る 韓 国 語 と し. て 用 い ら れ る の は 「魁 」 で は な く 「舎 」 で あ る 。 つ ま り、 日 々 の 生 活 が 行 わ れ る 物 理 的 な 場 所 ・空 間 属 性 が 明 確 な 輪 郭 を現 さず 、 直 接 手 に 取 っ て 知 覚 す る こ とが で き な い 抽 象 的 な 時 の 世 界 に 投 影 さ れ て い る と言 え る 。 そ れ 故 、 人 間 は 「物 理 的 空 間 」 と 「時 」 と い う 空 間 の2つ. の 空 間 に 身 を置 い て生 活 して い る と我 々は捉 え て い る わ. け で あ る 。 我 々 は 無 意 識 的 意 識(unconsciousconsciousness)に う な 「時 は 空 間 で あ る("TIMEISSpACE")」. 存在 す る、 この よ. と も言 うべ き概 念 メ タ フ ァ ー が 我 々 の. 大 脳 内 の 概 念 体 系 の 中 に 存 在 して い る と 言 え る 。 以 上 の こ と を 基 盤 に 考 え る と 、 上 例(4)の. 「過 去 の 時 間 の 中 」 は 上 例(1)の. 「一 時 問 内 」 と違 っ て 、 「時 刻 が 始 ま る 時 点 」 と 「時 刻 が 終 わ る 時 点 」 が は っ き り し な い た め 、1次. 元 の 「(境 界)線. で あ る 。(4)は. 以 下(5)の. (202). 」 の 概 念 を 持 つ 「牡 」 を 用 い る こ と は で き な い の. よ う な イ メ ー ジ ・ス キ ー マ で 表 す こ とが で き る 。. 一105一.

(31) 文 学 ・芸 術 ・文 化/第23巻. 1一 翻 多多. (5). 一. 第2号/2012.3. 一 発話時. 以 下 で は 、 時 空 ・間 以 外 の 抽 象 空 間 の 中 で 「唱 」 と 「舎 」 が ど の よ う に 使 わ れ る か を観 察 す る。. 5.2.「頭 の 中 」 「 腹 の 中」 の分 析 既 出2.(10)の. (1)※. 先 行 研 究 に 次 の(1)に. 示 す 記 載 が あ る。. 「舎 」 は 物 体 、 液 体 等 の 奥 深 い 内 部 を 示 し ま す 。(=2.(10)) 國]司 司 舎(頭. の 中)、 剛 舎(腹. の 中). こ の 記 載 は 韓 国 語 母 語 話 者 に と っ て は 問 題 な い が 、 日 本 人 の(初 と っ て は ミ ス リ ー デ ィ ン グ(misleading)に. 況:低. 習者 に. な る 可 能 性 が あ る 。 以 下 で は 、 よ り丁. 寧 な 記 載 表 記 の た め の 論 述 を 行 う。 ま ず 、 例(2)、(3)に. (2)[状. 級)学. 着 目す る 。. い 点 数 の 答 案 用 紙 を見 た 教 育 マ マ が 子 供 の 頭 に手 を当 て な が ら. 言 う] ・回. 司 曾}/舎 司1三 咽. 囲7レ. 暑・ 囲 象朗?. (こ の 頭 の 中 に 一 体 何 が 入 っ て る?) (3)01(月. 碧91看71{}半. 明{}杢. 号 苛 川 司 司?皇}/舎. 司1イ}剤 司 早 双 告 月 亡ト.. (こ の 旅 行 の 楽 し い 思 い 出 は 大 切 に 頭 の 中 に し ま っ て お き ま す 。). 同 じ 「頭 の 中 」 で も 、(2)で. は 「?}/舎 」 は 自 然 と な る が 、(3)で. で 「曾 」 が 不 自 然 に な る こ と か ら も 、 上 出(1)の で は 、(2)、(3)の え ば 、(2)の 抽 象 的3次. は 「舎 」 が 自 然. 記 載 は 混 乱 を 招 きや す い 。 そ れ. 「頭 の 中 」 に は ど の よ う な 概 念 上 の 相 違 が あ る の か 。 結 論 を 言. 「頭 の 中 」 は 物 理 的3次. 元 空 間 を 指 す の に 対 し 、(3)の. 「頭 の 中 」 は. 元 空 間 を 指 す 。 前 者 の 「頭 の 中 」 に 関 し て は 、 物 理 的3次. 元 空 間 の境 界. 一104一. (203).

(32) 韓 国語 の 「 内 部 空 間 」 表 示 語 の 概 念 分 析 一R}[an]」. 線 の 内 側 を示 す と き に は 「唱 」 を 、 そ の3次. と 「 舎[sok]」. を対象に 一. 李. 元 空 間 に 「奥 深 さ」 を 感 じ、 そ し て 、. 生 き て い る 人 間 の 頭 内 部 を 物 理 的 に 目で 捉 え る こ と が で き な い と い う 点 で 「閉 鎖 」 概 念 が 存 在 し得 る と 感 じれ ば 「舎 」 を 選 択 す る 。 こ れ に 対 して 、 後 者 の 抽 象 的3次 元 空 間 の 「頭 の 中 」 に 関 して は 、 い く ら で も 自 由 に 「奥 」 「奥 の 奥 」 や 「奥 底 」 等 を創 造 す る こ とが 可 能 で あ る 。 そ れ 故 、 「司 司?}」. は 不 自 然 で 「司 司 舎 」 は 自 然. とな る 。 冗 長 に な る が 、(3)の こ と か ら も 、(3)の. 「頭 」 を 「記 憶 」 と言 い 換 え て も意 味 的 に 等 価 な 文 に な る. 「頭 」 が 抽 象 的3次. 元 空 間 を指 してい る こ とが 明 らか に な る。. な お 、 「腹 の 中 」 も 「頭 の 中 」 に 準 ず る も の で あ る た め 、 そ の 論 述 の 必 要 は な い と考 え る 。. 6.ま. とめ. こ れ ま で 諸 々 の 言 語 事 例 を 用 い て 検 討 を 繰 り返 して き た 「魁 」 「舎 」 各 々 の 中 核 概 念 を 下 記 に ま と め て(1)と. (1)a.「. して 記 す 。. 魁」 の 中核 概 念. ①1次. 元 の 「(境界)線. 」 を 越 え た(内. は 、2次 元 の 「(境 界)面. 側 の)任. 」 を 通 り抜 け た(内. 意 の 場 所 ・位 置 。 ま た 側 の)3次. 元 空 間内の. 任 意 の 場 所 ・位 置 。 ②[一. 奥 ・深 さ]⇔[一. 閉 鎖]. b.「 舎 」 の 中 核 概 念 ①3次. 元 の 「内 部 空 間 」 に お け る 特 定 的 場 所 ・位 置 。. ② 特 定 的 場 所=[+奥 (注:「[+奥 く]こ. 深 さ]⇔[+閉. 深 さ]⇔[+閉. と 、 ま た は[閉. 鎖]. 鎖]」 は[奥. 深 さ概 念 が 閉鎖 概 念 に結 び つ. 鎖 概 念 が 奥 深 さ 概 念 に 結 び つ く概 念]の. いず. れ を も表 す 。). 「曾 」 と 「舎 」 との相 違 点 を見 出 す の に困 難 さが伴 う とす れ ば 、 両 語 と も3次 元 物 理 空 間 を表示 す る 表現 と共 起 し得 る か らで あ ろ うこ とは 間違 い な い 。 そ の際 の重. (204). 一103一.

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