2008年度 春学期 水曜 3 限(13 時~14 時 30 分)
格付評価論 (Credit Ratings)
黒沢 義孝
(NPO フェア・レーティング代表) TEL FAX: (自宅)04-7169-9638
( 日 本 大 学 教 授 ) E-mail: [email protected]
URL: http://www.eco.nihon- u.ac.jp/~kurosawa/
(1) 講義概要
格付け(信用リスクに対する格付け)は、アメリカのみならず、アジア・ヨーロッパ・ 中南米で金融インフラの必需品となり、BIS(国際決済銀行)による銀行自己資本比率規制 の世界標準として国際金融市場で使用されている。アメリカでは、エンロン・ワールドコム 事件などを背景にサーベンス・オクスリー法に基づく改革が行われ、2006 年格付機関改革 法が施行される一方、サブプライムローン(低所得者向け住宅貸付)関連証券に対する格 付けが批判の対象とされている。日本では、格付投資情報センター(R&I)および日本格付 研究所(JCR)、ムーディーズ、S&P およびフィッチの 5 社が金融庁による指定格付機関と して格付けを行っている。
本講座では、サブプライムローン関連証券の格付け、BIS の格付けによる銀行自己資本規 制(バーゼルⅡ)などのトピックスに加え、格付けとは何か、格付けの理論、資本市場や国 際金融市場における格付けの役割、日本企業に対する格付け、ソブリン格付けの変遷などを 学んだ後で、実際にどのように格付け分析を行うかについての手法やケース・スタディー を取り上げる。次いで、模擬格付け(公開情報による企業や国の格付け)を通じて格付け分 析を体験し、格付け会社から発信される格付け情報を客観的に批評できる目を養うことを 目的とする。なお、米系または日系格付会社のアナリストによるプレゼンテーションを予定 している。
(2) シラバス
第1回(4/16) :オリエンテーション(全体の構成・進め方・その他) 第2回(4/23) :格付け総論
第 3 回(5/7) :サブプライム関連証券の格付け(手法と問題点)
第 4 回(5/14) :BIS の格付けによる銀行自己資本比率規制(バーゼルⅡ) 第 5 回(5/21) :格付けの理論(1)格付けの役割
第6回(5/28) :格付けの理論(2)格付け評価と市場評価 第7回(6/4) :格付けの理論(3)格付け情報の評価方法
第8回(6/11) :格付けの手法1(民間企業) 第9回(6/18) :格付けの手法2(ソブリン)
第 10 回(6/25) :ケース・スタディー1(民間企業格付け) 第 11 回(7/2):ケース・スタディー2(ソブリン格付け) 第 12 回(7/9) :模擬格付けプレゼンテーション(1) 第 13 回(7/16) :模擬格付けプレゼンテーション(2) 第 14 回(7/23) :模擬格付けプレゼンテーション(3)
第 15 回(未定) :米系または日系格付け会社による格付けの事例説明
(第 15 回の講義日程については受講者と相談の上調整します)
(3) 教科書
教科書:黒沢義孝著『格付け講義』文眞堂 2007 年
(4) 参考文献
1. 黒沢義孝著『格付会社の研究』東洋経済新報社 2007 年<8F 図書室に収架> 2. 江川由紀雄著『サブプライム問題の教訓』商事法務 2007 年<8F 図書室に収架> 3. Edited by R. Levich, “Ratings, Rating Agencies and the Global Financial
System” Kluwer Academic Publishers<8F 図書室の収架>
4. T. Sinclair, “The New Masters of Capital” Cornell University Press<8F 図 書室に収架>
(5) 評価方法
授業参加度 30% 模擬格付けプレゼンテーション 20% 模擬格付けレポート(論文) 50%
[注]模擬格付けは対象企業(または国)を学生が選択して、授業で行った方法により模 擬格付け分析を行い、プレゼンテーションを行った後でレポート(論文)を作成しま す。模擬格付けの対象は、関心のある企業(または国)、勤務経験のある企業などのな かから学生が選択しますので、どの企業(または国)を選択するか予め考えておくこ とを勧めます
(6) 関連 URL
ホームページ黒沢 http://www.eco.nihon-u.ac.jp/~kurosawa/ NPOフェア・レーティング http://www.fair-rating.jp/
格付投資情報センター(R&I)http://www.r-i.co.jp/
日本格付研究所(JCR) http://www.jcr.co.jp/ ムーディーズジャパン http://www.moodys.co.jp/
Standard&Poor’s http://www.standardandpoors.com/japan フィッチ www.fitchratings.co.jp
(7)備考
*企業分析においては有価証券報告書の分析を行いますので損益計算書・バランスシ ートなどの初歩的な知識が必要です。