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初生児総輸胆管欠除による胆汁欝滞性肝硬変の一例

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Academic year: 2021

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山ハ Rハ

初生兄総輸膿管訣除による謄汁欝滞性

肝硬愛の一例

東京女子讐學轟門學校病理學教竃

       安  川

 余は初生當時より高度の黄疸を俘ひπる一例に就て其総輸早耳が肉眼的に全く敏劃せるものなるを確め鴬 るによりて妓に臨淋的並に解剖的所見を述んとす。 實  験  例   患者病歴 ○泉○ヅ ・女 生㎝後四ヶ月二十三日。  父母は元享健康にして殊に徽毒に就ては全く認むべき既往症なし、兄弟三人、第一見は三歳の時に死し第 二見は健在、患者は第三見なり母子共にW玩反鷹陰性なり、患者は正常分娩にして母乳を以て育てらる、分 娩當時より全身の皮膚帯黄色にして約一ヶ月後より特に強度に黄色を現はせり、糞便は舜漸時より死亡まで 全経過を蓮がて次自色にして一日五一六回排泄せり。  患者は昭和五年六月十七日附属病院外來を製すれ當時の圭訴は全身皮膚の黄土、謄整準乏性便、下痢、輕

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度の咳噺等なりき。 現症。燈格は中等度︾糞婆佳良勤張度の黄痘を現はせり.竪琴.口膣粘膜も亦著明なり、胸部は心臓左盾に 肥大せる他に斐川化を認めす、㎝腹部は稽々膨満⋮し波動を呈せす.腹壁の上方より胸壁に亘ら輕度の欝⋮脈傭張を 認む。肝臓は硬度を増し遇縁は鏡にして容易に之を鰯れることを得、脾臓も同様に硬度を増加し容易に鰯知 することを得﹂尿及び其の泡沫は強度の黄色を帯びグメリン馬反鷹野牲.糞便は茨白色泥駿にして黒々多最 の粘液を混ず、手掌及び足臆には強化なく其の弛徽毒を思はせる症状を認めす、筒母子共にW違反鷹を槍し セるも陰性なb。  患者は始めより食慾良好にして氣元よし.熱畿もなく便癒も正日歎回転自色軟便を排し、母乳のみにて叢 養駄態極めて良好なりき◎  初診より四i五日野選院外來に蓮ひ沈るも管轄の氣管枝加答児を起し熟登及び呼吸困難を記し入院せb。 胸部は有悪性羅者、氣管枝呼吸音等次第に廣がむ呼吸困難を來し腹部の膨満著しく憂身状態悪く絡に入院後 五日にして死の轄機を取れり。   解剖的所見。 肉眼的所見。昭和五年六月二十七曄佐藤教授執刀。身長五十八糎、榮養駿態は一般に良野なり、死後張直は 四肢に,輕度に存在し、死斑は身膿下垂部に溺蔓性に輕度に現はる。皮膚は至る所深黄色を呈し、躍膜は殊に 著し、腹部は耳触度に膨満し︵周園麺十八糎︶.肝膀靱帯には特別の憂化なし、腹腔内には少量の稽々澗濁せ る深黄色の液膿あり、大綱膜は脂肪に富み充血し所々に出虚を認む、腸問膜淋巴腺は髄嫌に腫脹せり、腸管 は所々琵斯を以て膨満し,尚漿膜下出血を認む。    安川H初生児総輸騰管娘除による謄灌欝潜性騨硬愛の叫鰐       六七

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   安川”初生見総輸階管簸除によう謄汁欝滞性肝硬攣の一例       六八  肝臓の右下縁は肋骨弓より三一五型、左下縁は肋骨弓よう約三糎、劒歌突起より下方四一五糎の所にあ塾 主は丁々膨満し、大鑑の高さ左肋骨弓より六糎の所にあり。脾臓は腫大し、典遊離縁は左肋骨弓より下方一繭 糎の所にあり、横隔膜は爾側共第七肋骨の高さにあり。  胸腔内には黄色透明の液騰約一〇㏄有す、心嚢内にも同様の液膿を認む。縦隔貸の直上方にて右肋骨弓の 近くには小豆大の腺様晴赤色の淋巴腺を認む、其切割面に於て皮質は暗赤色にして髄質は・灰自色を呈せう。  胸骨内面中央部に四個の淋巴腺ありて恰も脾臓の如き観あり、胸骨杷柄部の後壁にも爾一個の淋巴腺の腫 脹せるものを認む、前者と同様の外観を呈す。 胸腺⋮⋮萎縮す◎ 心臓⋮⋮肥大し心外膜下には藪個の盗血斑を見る、硬度正常にして心外膜は滑澤なり、冠駿動脈及び辮膜等 には特別の獲化なし。 肺臓⋮⋮左肺は氣腫性にして胸膜面滑車なり、盗血斑多く殊に下葉の後面︵脊面︶に於て著し、其部に於て硬 度も亦増加せり、割面に於て廣き部分に亘る出血及び出血性梗塞を認む。雨粒は上葉氣腫性にして胸膜に温. 血斑あり、其割面に撃て下葉及び輝輝の下部は無硬性にして恰も脾臓に跨れる威あり。 肝臓⋮⋮右側︵㊤×Q◎×劇︶左葉︵。。×同O×恥︶表面は暗緑色の頴粒状を呈し、右葉の雨縁に一個の脇凹せる部分 を見る、割面は高度の帯緑黄色を呈し濃厚なる暗緑色の謄汁を謄管分枝より流出す、此の暗緑色を呈する肝 實質問に増生せる次自色の結締織が互に連絡し網状を形成し實質を多藪の不正なる分野に匿劃し、定型的の 膿汁欝滞性肝硬攣の像を呈せり。 謄嚢⋮⋮嚢腫状に憤粗し、其大さ鳩卵大なり帥ち直穫四則、膿平曲は肥厚し厚さ約○・五糎内容は膿汁様に

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       や  お  ゐ  あ  ぬ  あ  や  ぬ  な  や  や  つ  あ  あ  ら  ゆ  つ  つ  な  や  む  む  つ  も  ら  ヤ  う  リ  カ  も  カ  も  も  り  つ .着色し歴る粘液様の液膿あり聖駕内には三個の小孔あb.之より消息子を通するに二つの小孔は約一糎にし り  つ  う  つ  つ  つ  う  つ  ぬ  む  も  ぬ  あ  む  の  ゆ  ぬ  ゆ  へ  ら  リ  へ  ら  ぬ  ち  を  わ や  あ  あ  や  も て肝臓の左葉に逼じ、稽々大なる他の鑑賞は約二糎を経て右葉内に製す。  其壁は十二指腸並に膵臓に廣く繊維牲に癒着す。  り  つ  つ  う  つ  つ  つ  ヤ  つ  つ  へ  つ  ね  や  や  お  め  も  ゆ  や  ゆ  お  総輸膿管に相當する索状物すらも見ること能はす。 脾臓⋮⋮著しく腫大し重量六〇琵.硬度増加す。脾膜は青赤色にして斑紋朕を呈し、割面を見るに脾材及び 濾胞を見ることを得脾髄は増生せり。 淋巴腺⋮⋮暗赤色の骨髄組織の存在を認むることを得。 腎臓⋮・・.普蓮大にして被膜は容易に斜離することを得,表面チヤノーぜを現はし黄色に着色し胎生時階凹部 を有す、割面を見るに皮質の稽々腫大せるを認むる外著攣なし。  胃及び腸⋮⋮粘膜は粘液を以て被はれ毛細管出血を認む、食遣の下部には難度の静脈瘤を認む。   解剖的診断。 一、総二塁黒砂除による膿汁欝慢性肝硬憂 二、嚢腫駿謄嚢炎及癒着性膿嚢腫園丁 三、黄疸 四、慢性脾 腫 四、加答見性肺炎 六.胃腸加答見 七,繊趣性素質 八,淋芭腺の骨子様化生 九、輕度の食道艀脈 瘤 十、胸水並に腹水 十一.無膿汁性便   組織墨的所見。 一、肝臓⋮・.・標本は藪個所よむ製作し沈るも岡露なる所見を二丁り.主に摩葉問結締織帥ちグリッソン馬 鞘は全燈に増殖し、其高度なる部は輪状に輝度なる部は樹枝胱を呈し.央れが爲め肝實質は大小不同の假性 小葉分劃せらる。從って假性肝小葉の肝細胞には萎縮櫃態にあるもの又た灘って著しく肥大せるものあり、    安前州“初生階兄細脚輪泓膿酔官軌眺除による隔謄汁⋮欝滞帷臣肝へ綴巌仰の回劔      轟ハ九

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   安川口初生阿兄網輪㎜謄管飲除皿による謄汁幽勝潴性肝︸蝋憂の一例       七〇 而して特有なる憂化は膿汁の欝滞像にして一般に小葉の中心部に著しく毛細謄管内は至る所強度に籏製し、        も  ヘ  へ  う  む  り  め  あ  へ  ら  ら  つ  ち  も  も  セ 膿汁栓を有す、省肝細胞がヂンチ・ヤール細胞に獲化し、粗なるものは外画の核を有し、、大なるものに於て ヤ  う あ  つ へ  ら  ミ も へ  リ へ つ へ  あ へ り  う ら  へ は十八個叉は二十個の核を有するものあう。其他鼻汁色素は肝細胞内は勿論星芒状細胞並に増殖せる結締織 内に散在するも、脂肪顯粒は殆んど謹明せられす。  一般に肝臓内の結締織には圓形細胞或は大機核細胞の浸潤あり。 二、謄嚢⋮⋮繊維性に肥厚し固形細胞並に大軍核細胞の浸潤質し、其周園に亘り此の種の細胞を以て繊維性 に十こ指腸に蓮絡す。 竃、膵臓⋮⋮謄嚢に癒着せる=帯には問質の増殖を認むるも、排泄讐Hに異常を認めす。 四、肝外輸膿管・二 肝謄管並に膿嚢膿管は知嚢の蟹張の爲め管を形成せざりしを以て之を検査せざりき。  十二指腸乳頭部附近を組織的に槍査せしに細胞を以て充實せる管腔あり、余は之を登霞不全の輸膿管と解 澤せり、此内容πる細胞は多様にして圓柱歌細胞の像を呈せす。  此の管腔と膿嚢との關係は極めて重要なることなるが、連立切片が不完全の囲めか逮に之を明にし得ざウ しを遺憾とす。  然れども膿嚢壁に明かに鼻柱妖上皮を以て覆る㌧管腔を槍し、炎性産物を以て充亡し居れり。  十二指腸と智嚢との懸粗結締織内に圓柱上皮を有する小管を面出し、肝臓内のグリッソン髄鞘内の膿瞥に 一致し居れり。 竃、脾臓⋮⋮被膜及適材には特別の鍵化認めす濾胞は一般に萎縮し、胚芽申椹を有せ・ず、脾髄は一般に増殖 し大繭核細胞、申立嗜好細胞又はエオヂン嗜好骨髄細胞等を多藪に認む。魚蝋度の充血あり且つ溺蔓性の騰

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汁色素沈着を見る。 六、淋巴腺⋮⋮胸骨内面並に縦隔欝部に於ける淋巴腺内には骨臆組織ありて血液の新生豫あb、其他腹腔内 の各淋巴腺には組織的に槍出する程度の造血竈を樵出せりρ 考 按  本例の初生當時に於ける高度の黄疸並に無膿汁⋮性便の病理は解剖によむて総輸謄管が肉眼的に映除による ものにして其結果、盤質欝滞性肝硬灘を惹起し居れう、而して解剖上肝臓並に膿嚢の螢育歌態は病的二化こ そあれ其登育歌態は寧ろ普魁なb。  術して胎生學上より本例を詳細に観察するときは興味ある例症なりとすQ帥ち肝臓の元基は項線︵宕器冨苧 向ぼ冨︶二・五mの胎兇の腸管壁の膨隆によりて成立するものにして之に膿霧並に総輸膿管の元基をも含むもの      ロ なり。而して其項部肝管︵国冨篤銭①ぴ胃σq導αq︶は輪愚管並に肝管管を尾部府管︵国巨費豪び宥鵯謂︶は謄嚢を形成 するものなり。  着して此等の肝臓外に於ける謄管に就ては最初は索状の閉塞管が膿瀞の分泌と共に管腔を形成するものな りや或は最初より管腔を有するものなbやに就ては議論あるところなるも寒鴨3濤§謂ミ魯9罫9によれば 最初よ与腸管と交懸する管腔なむと云ふ、  以上の知見より本窯を案ずるに輸真菰が登下せすして肝臓が普難の如く分泌を螢みたる結果膿嚢の嚢腫駿 擾張を愉し、軽いて膿汁欝滞性肝硬鍵を惹着せるものなり・而して本例の肝硬鍵の程度並に大さより案ずる に肝臓が膿汁を分泌する時期は胎生四ヶ月頃なるを以て生後四ケ月を藤へ.合計約十ケ月の期間に於て斯か    安川け初予見総輪腰管鋏除によろ謄汁欝滞性肝硬愛の励糊      セ㎞

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   安川“初生見総轍謄管歓除による謄汁麟 滞性肝硬墜の一例       七二 る肝硬漫が成立せるものと考察せんとす。  爾本例に於て特記すべき所見は慢性謄嚢炎の像にして假え総踊膿管が肉眼的不明なるを以て箪に登育不全 とのみ解羅せすに、面炎症の爲めの管腔閉鎖の病患を考へざるべからす。帥ち胎生時に於ける炎症が正常に 號育しつ\ある総輸謄管を開鎖せる報告あり。  既にH⑩終年にb⇔§暮3ミ&9がそれみ\九十絵例の先天性大面謄管の閉鎖せる文献を蒐集し、其後財き§” 轟彊・・薫習単§民。まぎ5,憩§§§爵S§§鴨§、審略.§遷§5﹂鉢畑箒窟♪壽き蛇§騨∼ミ喚⋮⋮官等は本病の 成因に就て論及し、我が國に於て弘田、佐久間、西澤、須藤、栗山、久城⋮⋮民の實駒例あり。  風帆越。李團越。寒ミ●砺ぎ℃§帖謬﹂恥将器噸辱§。。織。気⋮⋮氏等は胎生時に於ける炎症の結果、 一度び形成せられだ る輸長言が閉塞せるによると読明し、﹄§①認”題&ゆ⑨切寒器は原登性形成異常ぐ凶言旨肩巨器穿日蝕。易に 蹄せり。  而して胎生時に於る炎症としては徽毒を墨げ謬は結核を考へ居れり。荷寒越§き寒§耐念斜臥載鳩 き璽ミは腸管より炎症が上行するを説き或は肝臓より下行性に総輸膿管炎が惹起せらる\を論ぜり、されど 勲凝&還斜詣ミ鼠§3魯嚢⑨§§偽§M論㍗健§簿ミ⋮⋮氏等の例症には炎症を峡けるの故を以て之を原登性形 成異常に蹄せり、而して本例の謄嚢炎の原因に就ては明ならす、勿論徽毒性の病愛を検出せす殊に之が胎生 時代に起せるものは確かならざるも結締織の増生可なり強度にして且つ嚢腫歌に賑町して十二指腸並に膵髄 部に廣く繊維性に癒着せる所見は假え正常に登撮せる総輸膿管に閉塞性炎を惹起し得る可能性を考ふるの程 度なり。  然れども糟粕に組織的に暴騰せる所によれば十二指腸壁に登育不全の謄管あり不正の細胞を以て殆んど充

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黒し、謄蟻壁にも圓粒界上皮を以て覆はれたる摩管が附饗し居れむ又母堂壌土に於て早旦上皮を有する腺瞥 様組織を見出せしも膿汁が瀧過すると思はる、管は肉眼酌には全く検出するを得ざりしものなり。  故に本題は総輪膿管の形成異常の存在を認め紬謄嚢炎怨讐周園炎は恐らく胎生時代よリニ次的に膿汁欝滞 に績登し居りおるものと考察せんとす。然れど本窯の嚢腫は寒熱筆下の逓ぺ凝るが如き総輸愚管の籏質せる 例症に非らざることを追記す。         結   講 一、本例は生後四ヶ月飴の女帯にして分娩熱時より高度の黄疸を呈し.無膿汁便を排出し膿血症にて小,れし  ものなり。 二、病理解剖上、総輸膿管は肉眼的に全く敏写せるものにして塾定型的謄笹熊滞性肝硬鍵の像を呈せり。 三、膿嚢は嚢腫状に獲張し、十二指腸並に膵臓に轟く癒着し居れむ。  此の至芸炎は恐らく謄汁欝器性によるものならんと思惟し.胎生時よら持績せるものと湾ふ。 四、組織的に登育不 全なる輸謄管を槍出せ参。 稿を終うに臨み佐藤敏授の轟指導為深謝ず. 安川“初崖見総輪謄管歓除にぶる謄汁欝滞性肝硬攣の麟例 セ三

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