ネオサルバルサン日射による単粒性白血球
浩失症︵︾讐碧鉦9憐。ω鉱の一桝
東京女子馨學專門學校内科教室︵主任今村教授︶瀧 常 ア ヤ
ナ
一九二二年にミ蒸こ留ぎミが登表せる穎粒性白血球清失症を猫立の疾患と多多す涙と之を症候群に算 する學涙とあり、要するに本症は急性熱性疾患にして一九三一年按でに百三十鯨例の報告ありたるに依て、 稀有なる症患に非らざる可し.其主症候は穎粒性脳血球たる中性嗜好自血球が薯減或は清失する結果、高度 の白血球減少症を示すものにして其本態は一種の敗血症と看倣さる。 余はネオサルバルサン注射後に勲ミ書の述べ薫る言寿雲霧韓に一致せる血液所見を得たる患者に遭 遇せしを以て舷に報告せんとす。 斯るずルバ論ずン注射後に血液中細墨斑臼血球の消失せる報告例は文献上多からす。添地に於て昭私六年 に遠藤至六郎氏は此一例を報告せむ.郎ち踵十一歳の婦人がず卿バ川サン注射を四同受け.其最後の注射後 四日を経て上顎右側小臼歯一大臼欝に装着せる架工義欝附近に鋳痛を訴へ.次で平温三九度に上昇し白血球 は三八五〇に署減し.中性穎粒臼血球は全く溝失し.毛ノチープンは六四%.淋巴球三四傷兵%、エオジン嗜 好自血球は多多%なりしも.之は加療によりて杢治せう。遠藤馬は當時事國に於て謁ミミ馬ミミは本病が五例 瀧常1ーネオサルバルサン注射による願粒糠伸白血球浩⋮失言︵諺¢q鴨p昌註oN箸。獣。a︶の一例 一二七瀧常Hネオサルバルサン臆涯射による穎粒性白乱皿球急雷失言︵諺びQ境帥聯βざN団陣ooα認︶の一例 一二八 あ︶と蓮べ、街9防§ミ・ミき・尊“鶏ミ︵冨QQ卜p︶の實験例あウ、揚言は廿歳の男子に二同、ネオず〃バ声サン 注射後十五日一二十日を経て高熱を志し.自血球は三〇五〇に減少し申性嗜好整粒自由十五%ありしと去ふ。
實験例
患者 荻野某 廿四歳の家婦。 家族歴 爾系の租父愚共不明の疾患にて既に死亡せり。爾親仁九人の同胞は健在す。 既往症 患者は生來健、十五歳の時初纏來癒し以來正順。廿一歳の時健康の男子と結婚し、本年一月はじ めて一子を基げπるも、生後三ケ月にして威冒にて死亡せり。花柳病は否定す。 現症 本年五月初旬、血性生殖器分泌物を主訴として婦風蝕讐を訪れ、頸管加答兇及子宮膣部靡欄なる診 断の下に治療さる。⊥ハ月十五日血液槍査の結果、フ氏反音弱陽性なりし爲、六月廿一日より、サ川バ〃ずソ の注射を初む。第三同日の注射までは、何等の反慮も認めざりしが、七月十五日、即ち第四同目の注射後、 歩度の頭痛あり、サルパ川サン注射に依る副作用と思ひ、氣にもとめざりしに、十六日朝は頭痛激しき爲起 床するを得す、此の時謄温三七度九分にして、悪心を俘ふ。同日夕刻に奪う、輕度の悪感あり、膿温は三九 度六分に上昇し、頭痛盆々激しく,十七日未明には悪質職事ありし爲、解熱剃を用ひπるも其の愚なく、依 然として熱は三九度一四〇度を昇降せるを以て.婦人科より當内科へ紹介され、十八日の夕刻當病院に入院 せるものなり。 入院當時の索.訴 高熱及頭痛 入院當時の所見 身長硝大、燈格、営養共に中等度にして、自動的臥位を取る。顔面潮紅、顔貌は普通。 意識、精神にも異常なかりき。皮膚は少しく乾燥し、熱威あり、背部の中央直前胸部に褐色を帯びたる登疹を認む。黄疸及浮腫なし。賑搏は左右同様.頻歎なるも.特用正しく.緊張大さ共に普通、呼吸は規則正し く、胸腹型にて、欺は二五。心癖は三九度五分。頭部は杢膿に疹痛を訴ふる以外に異常なし。眼は結膜の充 血の他異常なく、瞳孔の封光反鷹も正常なり。鼻.耳.臨唇には異常なし。舌は自色の苔を以て被はれ、上 下の歯齪には白班あか.疹痛を訴ふ。咽頭.扁桃腺に異常なく.頸部.項部、胸廓にも異常を認めす。 胸部 心臓は打診及聴診上獲化なし。肺臓にては肺肝境界は右側説線土にて第六肋骨に一致し、肺の下縁 は後方肩脾線上に於て左右共に第十肋骨に一致し.呼吸による移動を明かに示せり。礁診上右側は一般に呼 吸音微弱なるも、聲音震盛には異常なかりき。 腹部には異常なく、脾臓及肝臓を鯛れす。下肢に知畳障二九腓腸筋腿痛などなく、膝蓋腱反射、アヒレス 腱反射租々微弱なるも,病的反射.蓮動障擬なし。 尿は黄褐色、稽々凋濁す。中性.比重一〇二五.山窟質.糖.ヂアッオ反慮、インヂカン、膿汁色素共に 陰性、ウロビリノーゲン.アセトン及びアセ恥雨期が弱陽性、顯微鏡には異常なし。 糞便は入院當日は秘結の爲槍査する事を得す。 画嚢 十九日。頭痛を訴へ、毒魚の腫張及構音の爲自由に開口する事を得す。膿温最高三九度五分。血液 のウィダー〃氏反懸百倍陽性。 廿日。膿温四〇度二分。頭痛あ夢。脈搏微賜の爲細心剃の注射を行ふ。 廿一日。高執⋮及頭痛⋮尚持績しも夕刻悪寒あらも謄職温四〇度五分に上昇。腹痛を訴へ、下痢四百凹、便は黄色 軟便にして粘液を混ず。便及尿のチフス菌に野する凝集反慮陰性。 ビラミドン0・四、クリオゲニン0・六を分六とし.午後六時よう與ふ。 瀧常“ネォサルバルサン注射による穎粒二日甑巻藁濡脹穴症︵跨σq︻帥柱隠一〇N層睦。ωけ︶の 例 一二九
瀧常旺ネォサルバルサン注射による一粒性白血球浴失症︵レαq量口三〇N旨。㎝冒︶の一例 一三〇 廿二日。昨夜より輕度の登汗あり、分利的に解熱し、頭痛なく、歯型炎輕快す。時々腹痛あり.下痢三 同、便の性歌前日と同様。 廿三日。以後は時々二度の腹痛あうしも下痢なく、杢身状態は次第に恢復し、昔四日以後は解熱剤を贋す るも薮熱を見す、八旦二十一日退院す。
血液所見
ヘ ヘ ヘ ヘ ヘ ヘ ヘ ヘ ヘ ヘ ヘ ヘ ヘ ヘ ヘ ヘ ヘ ヘ ヘ ヘ ヘ ヘ ヘ ヘ へ 十九日。臼血球総藪三入三〇、病的竃8。・四白七二%、淋巴球陥入%。 二十三日。赤血球四四一、三〇〇〇、血色素七三%、血小板八七。三一〇〇、自血球総敷二百入○、中性嗜好舜二三三髪四六且一五%、エオジ彪日好二・五%、農三六・五%、淋巴球三三転回%.
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I鴎魏︸五茜%、異形骨無胞三%、言ジン嗜
二+吉。自血球叢四四・・、中性嗜好︷ 好一。⊥ハ%、軍核球一一駒二%、淋巴球二九。⊥ハ%。 考 案 本例に於ける七月十九日の血液所見は9ぎ書の述べ把る﹀σq§七回。曙8。・①の血液像に一致し、中性嗜好自血 球全く清失し居れり、之に反して常態血液中に見るモノチーテンに類する大箪核細胞が異常に増加し七二% を占め、其形態は異常のモノチー7ンと観察せウ、而して解熱に伜ひて該細胞が次第に減少し中性嗜好桿核 型自血球が次第に出現せしも無数異常に多く、之に俘ひモ/チーテンが次第に減少するに至れう。 故に上記顧唱詠白血球が消失せる當時に出現せるモノチーテンと、病症の輕快につれて出現せる中性嗜好 自血球とは其の登生分化上何等の關係あるものと思考せク。此際、綱歌織系統の増生によ参てモノチ日経ン魍多症なる急性假性綱状織性虚血病鍵菌m忌鼻8密ぎ一屋 男亀。三。。・①︵男亀8ざ・Φ鼠○昏。ぎm①︶と鑑別す驚き黙あるもも余の實験例は僅かに四ほ問にして頴粒径自血球消失 症が恢復期に向ひ且つ脾腫並に貧血症もなく.共一般臨床的殊に血液所見よう急性假核型歌織性鮮血病を否 定せんと欲す。 而して上記.瞭ノチ喜一ぜを起したる所以のものはサ川 バルテンなる毒素によりて一時骨髄の白血球の薪薫辛に分 化が支障を受け勤未分化性の骨髄細胞が流血中に出現せる ものと解嘱せんとす.獅ち骨髄形成細胞︵蜜罵δぼ婁曾︶よ 螺む前骨髄細胞︵摩震・蔓.・︶に馨分化の階級のものが流 =菰中に出現し.中離、好骨髄細胞に分化せるもの少一、或 は此の階級に於て死.滅せるによるものならんと思惟す。 爾本例には輕度の歯醸炎あウしを以て此の局所の病鍵 が.然らしめたるが如く概下せらる︾も其の病凝の程度と 速かに治癒せる事よウして歯齪炎に績登せる願粒自血球溝失命とは考へられす。 摘 要 一、本例は、矛オずルバμずン注射後に登現せる頴塑性自血球消失症にして症候群的の例症なウ。 二、此際に異常に多脳の病的モノチーテンが流血申に出現せるは骨髄形成細胞より前骨髄細胞に分化する 階級に於て普通の穎粒性臼血球が流鴬遷にあると同意味に出現せるものと思考す。而してサ川バ〃ずン 瀧常1ーネォサルバルサン沈射による顯粒性嵩血球潰失症︵藷鶏§愚鼠・・︶2例 ;二
瀧常”ネオサルバルサン注射による目測性白血球油失症︵bσq冨昌包oN鷺。ψ冨︶の一例 一三二 なる毒によクて中性嗜好骨髄細胞の分化に支障を柔し、中性嗜好顎粒性自血球が流血申に消失せるに至 うたるものならんと解繹す。 三、本例は極めて一時的に出現せる穎粒性白血球消失症にして何等特殊の療法を施さすして杢治せるもの なり。 終りに臨み御 懇篤なる御指導と御助力を賜りたる今村教授並に佐藤教授に満腔の謝意を表す。