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ストレス応答機構としての選択的オートファジー

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Academic year: 2021

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51:1106

<シンポジウム 27―1>オートファジーと神経変性をめぐって:病態から治療へ

ストレス応答機構としての選択的オートファジー

小松 雅明

(臨床神経 2011;51:1106) Key words:オートファジー,凝集体形成,p62 細胞内には大きく分けて二つのタンパク質分解経路,すな わち選択的なタンパク質分解を担うユビキチン―プロテア ソーム系とオートファジー―リソソーム系が存在する.この 2 つの分解経路は,それぞれが独立的に,時には協調的に働くこ とにより,細胞の恒常性を維持,監視する役割を担うと考えら れる.オートファジーは,細胞外環境に応答して出現した隔離 膜が伸長して細胞質成分を取りかこんだオートファゴソーム が形成される過程と,生じたオートファゴソームにリソソー ムが融合して内容物を消化する過程から構成されている. オートファジー―リソソーム系は,オートファゴソーム内に取 り込んだタンパク質をアミノ酸にまで分解することができる 基本的に非選択的な大規模分解系であり,新しい膜形成と連 動している巧妙かつ複雑な細胞内分解機構である.この分解 系は,栄養飢餓により激しく誘導されることから,自己タンパ ク質の分解によるアミノ酸供給を介した究極の生存戦略と考 えられてきた.一方,私達は,高等動物においてオートファ ジーは飢餓時のみならず十分に栄養が供給された状態でも恒 常的におこっていることを明らかにした.さらに,ある特定の タンパク質が,オートファゴソーム膜上に局在するタンパク 質と結合することにより選択的にオートファジーにより分解 されることをみいだした.すなわち,オートファジーは飢餓に 対応した生存戦略だけでなく,ユビキチン―プロテアソーム系 同様その選択性を介して重要な生理的役割を担うと考えられ る.本講演では,オートファジー欠損マウスの解析結果を紹介 するとともに,これら解析から判明した選択的オートファ ジーによるストレス応答システム制御やその病態との関連に ついて紹介したい. Abstract

Pathophysiological roles of autophagy

Masaaki Komatsu, M.D.

Protein Metabolism Project, Tokyo Metropolitan Institute of Medical Science

(Clin Neurol 2011;51:1106) Key words: autophagy, aggregate formation, p62

東京都医学研究機構東京都臨床医学総合研究所〔〒156―8506 東京都世田谷区上北沢 2―1―6〕 (受付日:2011 年 5 月 20 日)

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