Title
前立腺腫瘍の実験的研究 I: 20-Methylcholanthreneによる前
立腺腫瘍の発生
Author(s)
竹中, 生昌
Citation
泌尿器科紀要 (1964), 10(11): 745-758
Issue Date
1964-11
URL
http://hdl.handle.net/2433/112638
Right
Type
Departmental Bulletin Paper
Textversion
publisher
745 泌尿 紀 要10巻11号 昭 和39年11月
前 立 腺 腫 瘍 の 実 験 的 研 究
1.20-Methylcholanthreneに よ る 前 立 腺 腫 瘍 の 発 生広島大学医学部泌尿器科教室(主 任:加 藤篤二教 授)
竹
中
生
昌
EXPERIMENTAL
STUDIES
OF
PROSTATIC
TUMORS
I : PRODUCTION
OF THE
PROSTATIC
TUMOR
OF RAT
WITH
20-METHYLCHOLANTHRENE
Ikumasa
TAKENAKA
From the Urological Department
of Hiroshima Medical School
(Director : Prof.
T. Kato)
Prostatic
cancer
is characterized
by hormone
dependence,
frequent
presence
of latent
cancer and increased
occurrence
with advance of age, all of which are subjects
of interest.
Howev'r spontaneous
development
is not known in the Rodentia and experimental
development
is widely
studies
due possibly
to the fact that the clinical picture
of the prostatic
cancer
differs greatly
from the experimental
cancer.
This has brought
us very few knowledges
about the mechanism
of carcinogenesis.
On these points of view, experimental
studies
were
performed
by administrating
20-methylcholanthrene
to Wistar
strain
rats which have less
occurence
of spontaneous
carcinoma.
The purpose
of the study
is to clarify the way of
progress of carcinogenesis
in animals
given
carbohydrate
compounds
and to observe
the
process of undergoing
changes of cells toward cancer.
Into the anterior lobe of the prostate,
0.1 ml of 3 % solution of 20-methylcholanthrene
in
Tween 80 was injected and development
of tumor
was observed for 6 month period.
The
initial
development
of tumor
was recognized
88 days after injection.
The occurrence
rate
of tumor in the first group of animals
which was observed for 100 days, in the second group
observed for 180 days and in the third
group followed
up than 181 days were 25 %, 60 %
(3 out of 5 animals)
and 58.9 % (10 out of 17 animals)
respectively,
so that in total the
tumor was demonstrated
in 53.9 % (14 out of 26 animals).
Histological examination
revealed
squamous
cell cancer
in 10 out of 14 tumors,
papilloma
in 2, sarcoma
in 1 and mixed
adenoma in 1.
As the process of formation
of the tumor,
one can suspect
that squamous
metaplasia
of
the glandular
epithelia
is taken place accompanied
by chronic inflammation
with granulation
or abscess due to 20-MCT administration
and this is followed
by a gradual but irreversible
transformation
of keratinized
squamous
cell carcinoma
around
180 days
after
administra-tion therefore
the squamous
cell metaplasia
and carcinomatous
change is not considered to
be a different disposition but is supposed to be a contineous process of morphological changes.
Accordingly,
a frequent
development
of prostatic cancer from the senilly atrophic
glandular
tissue observed
in clinically
is seemed to be due to the fact that the latant
cancer-rearing
746
竹中一前立腺腫瘍の実験的研究1
factor is brought into existence by a mutation of the cells, of which biological functions are detereorated. This speculation can extend to the results of our study that formation of the initiating factor is progressed under the circumstance of chronic inflammatory stimuli of 20-MCT which is followed by additional participation of the promoting factor. Althogh DNA is participated as the source of energy for unlimited proliferation of cancer cells, an additional high leveled factor is suspected to take a part in the development of cancer as the promoting factor.
緒 言 正 常 な 体 細 胞 の 不 可 逆 的 な 変 化 に よ り癌 細 胞 が 出 現 し,そ し て 自 律 性 に 増 殖 す る と き,癌 は 成 立 す る の で あ る が,こ こ百 数 十 年 来 多 数 の 彪 大 な 研 究 が 行 な わ れ て 来 て い る に 拘 ら ず,発 癌 過 程 一一 正 常 細 胞 の 癌 変 化,な ら び に 増 殖 お よ び 調 節 機 講 な ど の 具 体 的 機 序 に つ い て は 未 だ 明 確 に 解 決 し得 る段 階 に 至 つ て い な い. 実 験 的 発 癌 に つ い て は1915年 山 極 一市 川 が 兎 の 耳 に コ ー ル タ ー ル を 長 期 間 反 覆 塗 布 す る こ と に よ り皮 膚 癌 を 発 生 せ し め た こ と は あ ま り に 有 名 で あ る が,こ れ は 実 験 腫 瘍 学 の 塙 矢 の み な ら ず,仮 説 に 過 ぎ な か つ たVirchowの 刺 戟 説 を 実 証 す る も の と し て 高 く評 価 さ れ て い る.こ れ を 契 機 と し て 炭 化 水 素 を は じ め 数 多 く の 発 癌 物 質 が 発 見 さ れ た,さ ら に 佐 々 木71)・ 吉 田93)な ど 31)49)に よ る ア ゾ 色 素 肝 癌 の 研 究 と 相 侯 つ て 化 学 物 質 に よ る発 癌 実 験 は 華 々 し く展 開 さ れ て 行 き,こ れ ら発 癌 剤 の 投 与 に よ り殆 ん ど の 臓 器 に 腫 瘍 発 生 が 可 能 と な つ た.そ し て 癌 発 生 の 解 決 の 鍵 が こ こに 存 存 す る の で は な い か と考 え られ る に 至 つ た.し か る に これ ら の 発 癌 物 質 は 普 通 で は 体 内 に み ら れ な い も の で あ り,さ ら に 化 学 物 質 以 外 に よ る 腫 瘍 発 生 の 報 告,例 え ば,Rous, 藤 浪 な ど の ウ イ ル ス に よ る 家 兎 肉 腫 の 発 生,ま たX線 照 射34】あ る い は ホ ル モ ン 投 与51)77》に よ つ て も 癌 の 発 生 が 見 られ る こ と が 明 ら か と な つ て,化 学 物 質 の 作 用 を 単 一 の 原 因 と す る に は 多 くの 矛 盾 を 生 じ,よ り広 範 囲 な 面 よ り発 癌 の 問 題 が 究 明 さ れ な け れ ば な ら な く な つ た. 前 立 腺 に お け る実 験 的 腫 瘍 発 生 は1937年 に Mooreな ど61)が 炭 化 水 素 化 合 物 の 一 つ で あ る 1・2-Benzpyreneを ラ ッ ト前 立 腺 内 に 直 接 注 入 す る こ と に よ り 扁 平 上 皮 癌 の 発 生 を み た の に 始 ま る.し か し 臨 床 像 と は あ ま り に 差 異 が あ る た め か そ の 後 の 研 究 は 比 較 的 少 な く25)39)40)46)91,. 本 邦 に お い て の 報 告 は ま だ み ら れ て い な い 前 立 腺 腫 瘍 特 に 前 立 腺 癌 は 臨 床 的 に も ホ ル モ ソ 依 存 性 の あ る こ と,潜 在 癌 の 多 い こ と な ど 興 味 深 い も の で 多 く の 研 究 が な さ れ て い る が,そ の 発 癌 機 構 に つ い て は 殆 ん ど 未 開 拓 で あ る. ま た 実 験 腫 瘍 に つ い て も そ の 発 生 状 況 は 試 験 動 物 の 問 題,発 癌 物 質 の 投 与 方 法 な ど 種 な 因 子 に 左 右 さ れ る が,Greenstein2s,は こ れ を 内 因 お よ び 外 因 の 二 つ に 分 け,内 因 で あ る腫 瘍 素 因 と 外 因 で あ る 腫 瘍 形 成 刺 戟 が 相 寄 つ て 腫 瘍 発 生 閾 に 達 した と き,体 細 胞 が 腫 瘍 細 胞 に 変 異 す る と し て い る.し か し実 際 に は 両 者 を 確 然 と区 別 す る に は 尚 困 難 が 多 く,し ば しば 合 一 の,あ る い は 相 関 々 係 が 認 め られ る の が 現 状 で あ る. そ こ で 本 実 験 で は 内 的 因 子 の 究 明 の 前 提 と し て,炭 化 水 素 化 合 物 投 与 に よ る発 癌 形 成 が 如 何 に 展 開 さ れ る か を 目 的 と し て,比 較 的 自然 癌 発 生 の 少 な い と い わ れ る ウ イ ス タ ー 系 ラ ッ トに 対 し て20-Methylcholanthreneを 投 与 して 実 験 を 行 つ た. 実 験 方 法 実 験 動 物 と して は 体 重709前 後 の ウ イス ター 系雄iラ ノ トを 用 い,金 属 ゲ ー ジに 分 離 し室 温 を20±2。Cに 保 つ た.飼 料 は 実験 動 物 中 央 研 究 所 製 ラ ッ ト用 固型 飼 料CE・2を 与 え,自 由飲 水 下 に 飼 育 した. 癌物 質 は和 光 純 薬KK製20-Methylcholanthrent (以下20-MCT.と 略す)を 使 用 した.投 与 方法 は Mooreの 方 法 に な らつ て ,重 煎漫上 で加熱 したTween 80油 中 に20-MCT.を3%の 割 合 で溶 解 し,ツ ベ ル ク リン用 注 射器 に充 た し,し ば ら く冷 却 凝 固 させ た ・ 次 に ラ ッ ト26匹 に対 し ラボナ ール 腹 腔 内 麻 酔下 に 下腹 部 正 中 切 開 を 加 え,先 の3%溶 液0.1ccを26ゲ ージ の 注 射 針 で もつ て前 立 腺 前 葉 に 注 入 し,こ の部 を絹 糸に て結 紮 した.次 い で ラ ヅ ト10匹 に対 し てTween80油 の み を 同量 投 与 し,こ れ を 対 照 群 と した .
竹中一前立腺腫瘍 の実験的研究1
747 第1表20-MCT投 与 に よる腫 瘍 発 生 情 況. ラ ツ ト No.第
群
5 4 6 2 7第8
二9 群25 13第
16 10 11 18 23 24 12 14 三1群
21 2C 22 3 17 15 26 91生 存
日 数
68 70 88 90 101 101 124 124 164 181 182 184 184 184 184 190 190 195 195 197 197 197 200 200 200 200死
殺
死
〃 〃殺
殺
死
死
殺
死
死
〃 〃殺
〃 〃 〃 〃死
殺
〃体
重
腫
晦 陣 一al比
体塾
織
瘤
「
lCO… 12。1型
100 220 200 240 180 130 150 290 195 十 0.110 十 十 十 0.121 1・ ・2・5 0.6ア1 240 220 250 280 210 200 210+1Q.198
十 0.241 十 〇.400 十 十 ○.520 0.435 O.044 0,050 0.171 0.448 O.066 0.096 O.192 0。261 0.216重層 扁平
重 層 扁平,一 部 角 化 角 化,扁 平 扁 平,角 化,浸 潤 角 化,扁 平 扁平,角 化 重 層,一 部 腺 腫 角 化,扁 平,浸 潤乳噛状
備
考
〃 〃 〃 〃 〃 〃 19・1…i
::91
220…2901
280
1
3001
十+1
--i
+1
+[
十1
O.904 0.820 0.152 1.141 12.56 0.2Q4 0.410 0.053肺炎
貯 溜 膀 胱,膀 胱結 石 腰部 リソパ 腺 腫大 血 尿,水 腎,膀 胱 結 石 棘 細 胞,浸 潤 角 化,浸 潤乳噛状
・・3S・1触 扁平 4.147紡 錘 形 肉 腫 骨 盤 リソパ 腺 腫 大,血 尿 i水腎症,尿 管 水 腫膀胱貯溜,結 石
前立腺浸潤
血尿
膀胱 浸潤,水 腎 症 実験 期 間は 一 応6カ 月 と し,生 存 した ラ ツ トは全 て 200日 までに 屠 殺 した が,そ の 間 適 当 な期 間 をお い て 体重測 定,な らび に 腫 瘤 の触 診 を行 い なが ら腫 瘍 発 生 情況の 観察 の た め,1∼2匹 つ つ心 臓 穿刺 に よ り弊 死 せ しめ た.屠 殺 後 直 ち に 腫 瘤 な らび に 各 種 臓 器 を別 出 し,肉 眼所 見 な らび に 重 量 測 定 を 行 い,且 つ 腫瘍 の 転 移 を検 した後 これ を ホ ル マ リン酢 酸 アル コ ール 固 定, パ ラフ ィソ切 片 作 製 後 ,HE染 色,PAS染 色,鍍 銀 染 色 お よびAzan染 色 を 行 つ て 組 織 学 的 検 索 に供 し た.実
験
成
績
1.生 存 日数 お よび腫 瘍 発 生 に つ い て 腫 瘍 発 生 状 況 お よび生 存 日数 そ の他 に つ い て は 一括 して 表1∼4に 示す Tween80油 の み の投 与 群 では 実 験 期 閥 中 何 ら腫瘤748
竹中一前立腺腫瘍の実験的研究
工
第2表 腫 瘍 発 生 率 に っ い て. 第1群(1-vlOO日) 第2碧 羊(正01∼180日) 第3群(181∼200日)琴.鹸
4 5 17蓼.巖
1 3 10腫 瘍 重 量
0。110 O,332 1。663 9比
体
重
0.440 O.223 0.702発
生 率
25% 60% 58.9%一
形 成 の認 め られ た ものは な か つ た.腫 瘍 の 発 生 は20-MCT投 与 群 では88日 で 初 発 を認 めた.発 生 率 は100日 ま でに 死 亡 な い し屠 殺 せ しめ た 群 で は4匹 中1匹(25 %),ま た180日 まで に 検 索 した 第2群 では5匹 中3匹 (60%)に み とめ られ た が,181日 以 降 に な つ て も特 別 増 加 の傾 向は な く,第3群 で は17匹 中10例(58.9%) で,全 体 を 通 しての 発 生 率 は53.9%と なつ た. 2.病 理 所 見 につ い て 肉眼 的 に は20-MCT注 入 部ee-・致 して 大 小種 々 の腫 瘤 の形 成 が み とめ られ,一 部 では 増 殖 著 し く,小 児 手 拳 大 に 達 して腹 腔 全 体 を埋 め る巨 大 な もの もみ とめ ら れ た(写 真1)、 これ らの 腫 瘤 に つ い て 組 織 学 的 な 検 索 を 行 なつ た が,そ の 形 態 は極 め て 多 様性 を 示 して い た,し か しそ の殆 ん どは扁 平 上 皮 型 で14例 中10例 を 占 め,次 い で 乳 蝟 腫2例,肉 腫 お よび 腺 腫 は1例 に み とめ られ た(図 2-6) 3.合 併 症な らび に 転 移 につ い て 腫 瘤 の増 大 に 伴 う尿 路 流通 障 碍 が 多 く合併 してみ ら れ,水 腎 症,尿 管 水 腫,貯 溜 膀 膀 な らび に それ に 伴 つ た 膀胱 結 石 が,ま た腫 瘍 性 の 出 血 か,血 尿 を来 た した 例 もみ られ た.ま た 実験 初期 では 感 染 症 が著 し く,重 篤 な肺 炎 を合 併 して いた もの もみ とめ られ た 。 一方 転 移 に つ い て は繰 返 し各 種 器 管 の検 索 を行 な つ た が,骨 盤 リソパ 腺 に転 移 を 前 立 腺 背 葉 お よび膀 胱 に 浸 潤像 をみ とめ た の み で,比 較 的 短 期 間 の た めか,あ 第3表 合 併症 につ い て.肺
炎∼肺
膿
瘍
第4表 転 移 に つ い て. 骨 盤 リ ン パ 腺前
立
腺
後
葉
膀
水
尿
血
膀
膀
管
胱
胱
腎
症
水
腫
貯
尿
留
結
石
胱
壁
2 1 1 1 3 1 3 2 3 る い は悪 性 度 が 少 な い た め か 遠 隔 転 移 は み とめ られ な か つ た. 4.Histogenesisに つ い て ラ ッ ト前 立 腺 の前 葉 は正 常 の場 合 単 層 高円 柱 上 皮に 被わ れ る腺 組 織 か ら成 り,分 泌物 の乏 しい 場 合 に は腺 膣 内へ の乳 蝿 状 の 突 出 が み とめ られ,細 胞 高 円 柱状 で 基 底部 に比 較 的 大 型 の 細胞 核 を有 し,細 胞 質 は好 塩 基 性 であ るが,腺 腔 内 に エ オ ジ ソに 淡 染 す る分 泌 物が 充 満 す る と 腺 腔 は 単 純 な 嚢胞 状 とな り,上 皮 は 扁平 化 し,般 子 形 また は 扁 平 状 を呈 し,且 つ や や 小 型 化 して 細 胞 質 の 好 塩 基性 を失 な う傾 向が あ る.こ れ ら腺 組 織 は 数 個 の 小 葉 を 形 成 し,各 々の小 葉 か ら排 泄 管 を以 つ て 尿 路 に 連 な る が,排 泄 管 上 皮 もまた 正 常 に は 円柱 上 皮 で,管 腔 を 囲 続 す る滑平 筋 の走 行 が 目立 つ て い る. 20-MCTを 直 接 前 立 腺 内 に注 入 し て,注 入後 の病 変 を経 時 的 に追 求 す る と,ま つ20-MCT注 入 局所 で は 組織 の破 壊 が 起 こ り,20-MCTに 対 す る一種 の 異 物 型炎 症 が進 行 す る 。60∼70日 に お け る所 見 では20-MCTと 考 え られ る針 状 結 晶を 含 む 肉芽 腫 の 形成 が あ り,この 部 に は しば しば 異 物 巨 細 胞 を み とめ,周 辺 に は 円 形 細 胞 浸潤 お よび 線 維 肉 芽 織 の 増 生 が あ る(図7). 時 に は膿 瘍形 成 のみ とめ られ る こ と もあ る,こ の よ う な20-MCT注 入部 位 に接 す る腺 組 織 は 嚢胞 状 に 拡 張 し,し ば しば 上 皮に 破 壊 が あ り,腔 内 に 炎 症 が波 及 し 上 皮 の 扁 平 化 が 目立 つ(図8).予 備 細 胞 増 生 は 明 らか で な い が,上 皮 の剥 脱 性 変 化 の 著 しい 場 合 もあ る.90 ∼100日 頃 の所 見 で は 上 皮 の扁 平 上 皮 化 生 が 現 わ れ て い る.こ の場 合 もつ と も 扁 平 上 皮 化 生 の 目立 つ の は 排 泄 管 上 皮 で,紡 錘 形 扁 平 上 皮 の 増 生 が 著 し く(図9) 殆 ん ど管 腔 に 充 満 す る.腺 組 織 は この た め 多 くは 嚢胞竹 中一前立腺腫瘍の実験的研究1
状 に拡 張 し,腺 上 皮 は圧 迫 され て扁 平 化 し,エ オ ジ ソ に濃染 す る分 泌 物 お よび 剥 離 上 皮 で 腔 内 の 充満 す る も のが大 部分 で あ るが(図10,11),処 に よつ て は排 泄管 側 か らの扁 平 上 皮 化 生 が 波 及 し,扁 平上 皮 の乳 噛 状 増 生 お よび 角化 物 の 形 成 が 著 し く,こ の た め腺 腔 の全 く 閉塞す る所 見 もあ る(図12).し か し増 生 上 皮 の 間 質へ の浸潤 増生 は 未 だ 明 らか で な い.120∼130日 の所 見 で は腺 組 織に お け る増 生 性 変 化 は さ らに進 行 し,腺 上 皮 は 多層 扁上 皮 化 し,角 化 が 著 明 で(図13)部 分 的 に は 間 質へ の 浸潤 像 が み とめ られ る(図14), ユ50∼160日で は 本 来 の腺 構 造 は 殆 ん ど失 なわ れ,角 質 の増生 を 伴 つ て不 規 則 な 棘 細 胞 の増 生 が 著 し く,間 質で は線 維 化 が進 行 して い る(図15,16). 180日 以 降 では 扁平 上 皮 の 不 規 則 な 乳 噛 状 増 生 と こ れに伴 うつ よい角 化 傾 向に よつ て 特 徴 づ け られ る扁平 上皮癌 巣 が 決定 的 に な る(図17,18)。 癌 組 織 の 増 生 は 浸潤部 で は部 分 的 に 小 胞 性 で あ り,こ の よ うな 小胞 巣 では胞 巣 中心 の細 胞 が 脱 落 し て一 見 腺 癌 状 の形 態 を呈 す る ところ もみ とめ られ る.考
按
あ る 種 の物 質 を 適 当 な 方 法 で 動 物 に 投 与 し て そ こ に腫 瘍 発 生 を 認 め た 場 合,こ れ を 発 癌 物 質 と定 義 す る こ と が 出 来 る. 化 学 物 質 に よ る 発 癌 に つ い て は 既 に18世 紀 末 よ り英 国 で は 煙 突 掃 除 夫 の 問 に 皮 膚 癌 の 多 発 す る こ と が 注 目 さ れ て い た.1775年Pervical Pottが タ ー ル 汚 染 と癌 と の 関 係 を 推 定 し,パ ラ フィ ン お よ び タ ー ル 工 場 に お け る 職 業 癌 と し て 警 告 し た.そ し て 山 極 一市 川 の 報 告 に つ い で ユ918年 筒 井86〕が マ ゥ ス の 背 部 皮 膚 に タ ー ル を 反 覆 塗 布 す る こ と に よ り癌 発 生 を み て 以 来,タ ー ル 剤 を 中 心 に 数 多 く の 追 試 が 行 な わ れ68)73),化 学 的 物 理 的 刺 戟 に よ り癌 が い ず れ の 部 位 に で も 発 生 可 能 と な つ た.さ ら に 進 ん で タ ー ル 中 に 存 在 す る発 癌 性 物 質 の 分 離 と共 に,特 異 的 な 化 学 構 造 に つ い て 研 究 が 行 な わ れ た.ま ずBlochな ど8}は 発 癌 物 質 がNを 含 ま な い 炭 化 水 素 化 合 物 で あ る こ と,さ ら にHieger35)は そ の 物 質 が 特 有 な蛍 光 ス ペ ク トル を 有 す る こ と を 発 見 し た. そ し てKennaway48⊃ お よ びCook17)を 一 派 と す る英 国 グ ル ー プ に よ り こ れ ら の 化 学 的 性 状 を 有 す る多 環 炭 化 水 素 化 合 物 の 合 成 研 究 が 行 な わ れ,遂 に1929年1,2,5,6-Dibenzanthracene 749 の 合 成 に 成 功4B),そ れ と 殆 ん ど 同 じ く し て Cook17)な ど が1933年 に タ ー ル 中 よ り 純 粋 な 形 で3,4-Benzpyreneを 分 離 す る こ と に 成 功 し, い ず れ も 強 力 な 発 癌 性 を 有 す る こ と が 証 明 され た. そ の 後 発 癌 物 質 の 研 究 は 華 々 し く展 開 さ れ 発 癌 現 象 が よ り化 学 的 に 検 討 さ れ る に 至 つ た.そ し て 現 在 で は 発 癌 性 の 認 め られ る 物 質 は 合 成 され た も の を 含 め て 数 十 万 種 と さ れ て お り, Hartwel132}は10余 年 間 に 亘 つ て1 ,300種 の物 質 に つ い て 実 験 を 行 い,そ の1/4に 発 癌 性 を 証 明 し,そ の 範 囲 も 炭 化 水 素 に 限 ら ず 糖,蒸 溜 水 に ま で あ ら ゆ る領 域 に わ た つ て い る83). しか し な が ら これ ら多 く の 物 質 の 殆 ん ど は も と よ り非 生 理 的 な も の で,実 際 に は 体 内 に は 存 在 し な い も の で あ る.し た が つ て こ の 種 の 物 質 に 接 触 す る こ と に よ り動 物 を は じ め 人 間 に も多 分 に 癌 発 生 を 見 る こ と は 容 易 に 予 想 出 来 る と し て も,自 然 発 生 癌 の 全 て が これ ら 発 癌 物 質 を 原 因 と し て 生 ず る と い う根 拠 は 極 め て 弱 い も の で あ る.臨 床 的 に も 癌 発 生 が 年 令 と 共 に 増 加 す る こ と を 思 え ば,老 化 現 象 に 伴 う代 謝 異 常 が 発 癌 物 質 投 与 に よ つ て も 発 生 し,正 常 な 物 質 代 謝 経 路 よ り 副 生 す る 物 質 が 存 在 す る も の で は な い か と考 え ら れ る.こ の よ う な 可 能 性 に つ い て 早 く も1933年Cookら17}は 生 体 内 に お け るSteroid 代 謝 異 常 が 一 種 の 発 癌 性 炭 化 水 素 を 生 ず る と推 定 し,翌1934年Wieland88)お よ びCook17)な ど はDesoxycholicacidよ り20-MCTの 合 成 に 成 功 し た.こ の 物 質 の 発 癌 力 に つ い て は 数 多 く の 実 験 が な さ れ,炭 化 水 素 化 合 物 の 中 で も Dibenzanthracene,Benzpyreneな ど と 並 ん で 非 常 に 強 い 発 癌 性 を 有 す る こ と が 認 め ら れ て い る が,最 近 の 比 較 実 験 で はKaslarisな ど ・7}は マ ウ ス 子 宮 に 各 種 炭 化 水 素 化 合 物 を 投 与 し た 所,Benzpyrene,Benzanthraceneな ど に 比 し て20-MCTが 最 も発 癌 率 が 高 か つ た と し,本 多38)も マ ウ ス 皮 下 で 同 様 の 成 績 を 報 告 し て い る.ま たIbal142).Shimikin78)な ど は 投 与 方 法,動 物 の 種 類 な ど を 考 慮 し て,相 対 的 な 発 癌 力 を 比 較 す る 上 に 発 生 率,潜 伏 期 な ど よ り発 癌 指 数 を 算 出 し,い ず れ も20-MCTに も つ と750
竹中一前立腺腫瘍 の実験的研究1
も 強 い こ と を 証 明 し て い る.さ ら に 特 異 な こ と は こ の 物 質 が 体 内 に 存 在 す るSteroidと 同 一 物 質 よ り合 成 さ れ た も の で あ り,胆 汁 の も つ と も 豊 富 な 成 分 で あ る コ ー ル 酸 の 酸 化,水 素 添 加, 環 状 形 成 及 び 脱 水 素 過 程 を 経 て 誘 導 さ れ る こ と が 可 能 と な つ た26)一 し た が つ て こ の よ う な 微 妙 な 生 物 学 的 反 応 に 似 た 異 常 代 謝 に よ り,動 物 に 自 然 発 生 す る 危 険 性 が 推 定 さ れ た が,実 際 の 所 種 々 の 実 験 に よつ て も 生 体 内 で 脱 水 素 に よ る Steroidの 芳 香 化 反 応 が 行 な わ れ 炭 化 水 素 が 蓄 積 さ れ る と い う確 証 は 得 られ て い な い.7)20)35) 64)70) 他 方 強 力 な 発 癌 性 を 有 す る20-MCTは 非 常 に 多 くの 分 野 で の 実 験 的 研 究 を 可 能 と し た が, 前 立 腺 腫 瘍 の 実 験 は 比 較 的 少 な く,未 だ 基 礎 的 段 階 に 過 ぎ な い. そ こ で 私 は ラ ッ トに 対 し20-MCTを 前 立 腺 前 葉 に 注 入 し,6カ 月 後53.9%の 割 合 い で 前 立 腺 腫 瘍 の 発 生 に 成 功 し た.こ の 成 績 は ラ ヅ トに Benzpyreneを 投 与 したMooreGi)の78%に 比 し て や や 低 率 で あ る が,Mirand60'の35%に 比 べ る と高 く,Dunning2s)の50%の 成 績 と ほ ぼ 一 致 す る も の で あ る .し か しそ の初 発 日数 は90 日前 後 で,Moore60,Mirand60}な ど の117∼ 118日,Dunningss)な ど の198日 に 比 し て 割 に 早 期 に 認 め ら れ た こ と は 注 目 に 値 す る と 思 わ れ る. 一 般 に 発 癌 実 験 に お い て は そ の 物 質 の 性 状 も さ る こ と な が ら,さ ら に 多 く の 因 子 が 存 在 す る も の で あ る.即 ち 用 量,溶 媒 の 性 状,投 与 方 法 お よ び 時 間 の 長 短,ま た 試 験 動 物 の 系,性 差 お よ び 年 令,さ ら に は 飼 育 条 件 な ど に よ つ て も か な り の 影 響 を 受 け る こ と は 論 を ま た な い.、 こ と に 発 癌 実 験 で は 長 期 に わ た つ て 種 々 な 要 素 が 附 加 さ れ る た め,乳 癌,肝 癌 な ど で は 実 験 動 物 学 的 に も腫 瘍 発 生 率 の 高 いC3Hマ ウ ス な ど 純 系 動 物 が 作 ら れ て い る が,前 立 腺 腫 瘍 で は こ の 種 の 報 告 は 少 な い.Horningな ど40)は2種 類 の マ ウ ス に 対 し て20-MCTを 投 与 し,StrongA で は37.8%,R皿 種 で は47.5%と や や 異 な つ た 発 生 率 を あ げ て お り,私 の 成 績 と 比 較 し て も ラ ッ トの 方 が 高 率 に み ら れ た と は 云 え,実 験 条 件 が 同 一 で な い こ と を 考 慮 す れ ば 絶 対 的 な 優 位 の 差 と は 考 え ら れ ず,Kallenな ど46}も ラ ッ トで は 発 生 率 が 低 く,幼 若 マ ウ ス が 好 適 だ と 報 告 し て い る.従 つ て 動 物 の 撰 択 も 重 要 な 問 題 と な る が,一 般 に 動 物 で は 犬 以 外 に は 前 立 腺 腫 瘍 の 自 然 発 生 が 知 ら れ て な く,殊 に ラ ッ トで は ユ0万匹 の 解 剖 で103例 に 腫 瘍 を 認 め た が,前 立 腺 癌 は 1例 も存 在 し な か つ た6i)よ う に,現 在 の 所 超 歯 類 で は 自 然 発 生 は 知 られ て い な い18)一 ∫㌔ ま た 発 癌 物 質 の 投 与 方 法 に つ い て は 従 来 比 較 的 発 癌 性 の 強 い 物 質 に よ り 確 実 に 発 癌 す る に 充 分 な 範 囲 の 量 が 用 い られ て 来 た.Hieger3s), Bryanな ど11)は 種 々 の 濃 度 の20-MCTを マ ウ ス 皮 膚 に 投 与 し,O.1%以 上 で は100%の 発 生 率 を 認 め て い る.し た が つ てArthurな ど3)は 発 癌 に お け る 閾 値 を 想 定 し,そ れ 以 上 で は全 て に 腫 瘍 形 成 が あ る と し92》,Severiな ど75)も 増 量 と 共 に 潜 伏 期 の 減 少 を 示 し,腫 瘍 発 生 率 の 上 昇 を 認 め た と 報 告 し て い る. し か し 多 く の 生 物 学 的 反 応 は 複 雑 で,種 々 の 因 子 に 左 右 さ れ る こ と,さ ら に は 体 内 に か か る 大 量 の 物 質 が 蓄 積 され る こ と な ど は 考 え ら れ な い こ と で あ る.そ れ 故 微 妙 な 発 癌 機 序 の 解 明 の た め に は 最 少 の 有 効 量 で の 組 織 反 応 が 問 題 と さ れ る に 至 つ た の は 当 然 で あ ろ う3)8P.丸 山57). Leiterな ど54)も20-MCTの 皮 膚 投 与 に よ り最 少 有 効 量 で は 雄 に よ り 多 く発 生 す る と性 差 を 見 出 し て お り,Wynder92)は 動 物 の 種 類 に よ つ て も異 な る と し て い る.さ ら に 真 武 な ど58)は 高 濃 度 に な る と壊 死 作 用 の 方 が 強 く な り 発 癌 率 は 低 下 す る と し,量 の み で な く濃 度 差 も 関 係 が あ る と し て い るIG)76)一 ま た こ れ ら 発 癌 性 炭 化 水 素 は 殆 ん ど 水 に 不 溶 性 で あ る た め 脂 肪 性 溶 媒 に よ り均 一 化 す る 必 要 が あ る が,発 癌 の 初 期 に お い て は これ ら の 溶 媒 の 性 状 が 重 要 な 役 割 を 演 ず る こ と が 明 ら か と な つ た12)た と え ばStowe11ら81)は20-MCTに よ る 表 皮 の 発 癌 が ベ ン ゼ ン よ り も ア セ ト ン 溶 解 の 方 が よ り高 率 で あ つ た と し,Simpsonな ど8。) は ラ ノ リン,リ ノー ル 酸 な ど に よ り20-MCT の 活 性 が 減 弱 化 さ れ る こ と を み と め,Straitな ど82》も 各 種 溶 液 の 分 布 系 数 を 調 べ,そ の 値 の 大竹中一前立腺腫瘍 の実験的研究1
きい ゴ マ 油 が 発 癌 性 を 促 進 さ す と報 告 し て い る2s).し か し な が らBerenblum5)の 実 験 に お け る ク ロ トン 油 に 発 癌 性 が 発 見 さ れ て 以 来,コ レス テ ロ ー ル 系 物 質 の 研 究 が 行 な わ れ,Bis-choff7},Hieger35》 な ど は ゴ マ 油 に1%内 外 の 弱 力 な が ら発 癌 性 を 認 め,こ の も の を 使 用 す る と きは 出 来 る だ け 新 鮮 な も の を 用 う べ き で あ る と し て い る. し た が つ て 油 性 溶 媒 を 使 用 す る と き は ラ ー ド,ゴ マ 油 な ど の 不 均 一 な 天 然 物 質 で は 相 対 的 な 発癌 性 の 比 較 に お い て 不 充 分 で あ る た め,組 成 の 明 ら か な 物 理 的 性 状 を 有 す る 純 粋 な 化 学 物 質 が 必 要 で あ る. Tween油 に つ い て はDella22)は 微 弱 な が ら 皮 膚 腫 瘍 の 発 生 を み た と し,Holsti37),小 島50, な ど も 発 癌 物 質 の 促 進 作 用 を 認 め て い る が,石 神 な ど は44》こ れ を 胃 内 に 投 与 し た が,何 ら腫 瘍 性 変 化 な く,慢 性 炎 症 を 認 め た に 過 ぎ な い と し て い る.し か しTween80そ の も の はPoly-ethyleneSorbitaneの 脂 肪 酸 エ ス テ ル で 極 め て 安 定 し た 乳 化 剤 で あ り,ベ ソ ゼ ソ.エ ー テ ル な ど の 揮 発 性 溶 媒 の よ う に 生 体 に 及 ぼ す 変 化 が 少 な く化 学 的 に も 明 か な 物 質 で あ る.そ こ で 本 実 験 で はKallenの 指 適 す る 如 く,上 皮 組 織 の 損 傷 を 比 較 的 少 な くす る た め,Mirandな ど の 行 な つ た 固 型 の も の で な く,Mooreな ど の 方 法 に従 つ てTween80油 の3%溶 液 を 作 り前 立 腺 内 に 注 入 し た.そ の 成 績 は 前 述 の 如 くで あ るが,Tween80油 の み を 投 与 し た 対 照 群 で は 腫 瘍 発 生 は み られ ず,組 織 学 的 に も 腺 組 織 の 慢 性 炎 症 な ら び に 中 等 度 の 退 行 性 病 変 を 認 め た に 過 ぎ な か つ た.こ れ はDella22)の 報 告 に 反 し, 石 神 ら と 同 様 に 悪 性 変 化 を 思 わ せ る 所 見 は み ら れ な か つ た. 臨 床 的 に 見 ら れ る 前 立 腺 腫 瘍 で は 形 態 学 的 に 多 型 性 を 示 す 傾 向 が あ り,単 純 癌 も 時 に み ら れ る が,95%以 上 は 腺 癌 で あ る84).扁 平 上 皮 癌 2)45)85)あ る い は 肉 腫43)59)79)の報 告 は 極 め て 少 な く,最 近 の 統 計 で は 扁 平 上 皮 癌2.5%84),肉 腫 は0.3%19,55〕 で あ る と さ れ て い る.し か し私 の 実 験 で 得 ら れ た の は 全 腫 瘍14例 中10例 が 扁 平 上 皮 癌 で71。4%と 大 半 を 占 め,次 い で 乳 階 腫2 751例,肉 腫1例
で,1例
に は部 分 的 に腺 腫 が 認 め
られ た.実 験 的 に腺 癌 の 発 生 を み た の
はMir-and60}が 腫 瘍30例 中2例 に,Kallen46)は6例
中1例
に発 生 した こ とを報 告 して い るが,私 の
成 績 を含 め て大 半 が 扁 平上 皮癌 で60∼100%を
占 め,次 い で 肉腫 の 発 生 を 報 告 して い る,
そ して この 扁 平 上 皮 癌 の 特 徴 と して組 織 学 的
に は局 所 の増 大 お よび 浸潤,嚢 腫 形 成,大 腫 瘤
に お け る虚血 性 の 壊 死,角 化 像 を 示 し,ホ ル モ
ソ投 与 で しば しば 見 られ る化 生 とは 細 胞 の異 型
性 や 局所 の 浸 潤 症 の点 で区 別 され る と し て い
る.ま た 肉 腫 にお け る細 胞 起 源 とし ては,腫 瘍
細 胞 の 多 型 性 が あ り,一 部 で は多 核 巨細 胞 の存
在 が み と め られ た が,細 胞 質 の染 色 性 な ど よ り
して 腺維 肉 腫 と思 わ れ る.
貧 歯 目の前 立 腺 につ い て は解 剖 学 的 に は一 対
の前 葉,側 葉 お よび背 葉 と これ に附 随 す る小 さ
な中 葉 と に分 け られ,各
々独 立 して存 在 す る と
され てい る21)40》Gl)その た め人 の よ うに側 葉 お
よび 中葉 とが尿 道 周 囲 に平 滑筋 に よつ て 固着 さ
れ た前 立 腺 とは形 態 像 で大 い に異 な るが,発 生
学 的 に は両 者 と も尿 生 殖 洞 の胚 芽 よ り発 生 す る
上 皮 お よび 中 胚等 起 源 を有 す る もの で あ る.組
織 学 的 に は腺 組 織 は単 一 の 高 円柱 上 皮 よ り形 成
され,一 部 で は 乳 階 状 に 内 腔 に 向 つ て 突 出 す る
が,前 葉 で は 比 較 的 低 円柱 上 皮 細 胞 の こ とが 多
い
間 質 の結 合 織 は 人 間 に 比 して 少 ない
また
人 間 で は 腺 腔 上 皮 は円 柱 ない し楕 円形 の核 を有
す る円 柱 上 皮 で お お わ れ て い る.最 近 の研 究 で
は10)72》.各葉 間 に は生 物 学 的 あ る い は生 化 学 的
のか な りの差 が あ る も の で,特 に前 葉 で は酵 素
濃 度 が 高 く,機 能 的 に も人 間 の それ に近 い もの
で,真
の前 立 腺 と考 え られ て い る15》41)61).
こ の よう な ラッ ト前 立腺 に20-MCTの
直 接
注 入 に よ り,上 皮 性 悪 性 腫 瘍 の 形 成 せ しめ る こ
とが 出来 た が,結 果 と して 形 成 され た 上 皮 性 悪
性 腫 瘍 は角 化 性 扁 平 上 皮 癌 で あ る.部 分 的 には
腺 構 造 を呈 す る よ うに 見 え る処 も あ り,見 方 に
よつ て は あ た か も人 体 子 宮 頸 癌 の組 織 発 生 の場
合 の如 く,本 質 的 に 腺 癌 の形 成 が 決 定 的 で あ つ
て,扁 平 上 皮 化 は そ の修 飾 像 に過 ぎ な い とみ る
こ と も不 可 能 で は な い が,腫 瘍 の 発生 過 程 を 追
752
竹 中一前立腺腫蕩の実験 的研究1
跡 す る と,ま ず20-MCTに
対 す るか な り持 続
的 な異 物 型 肉芽 性 炎,時
に は慢 性膿 瘍 性 病 変 が
進 行 し,こ れ に と もな つ て腺 組 織 で は 扁 平 上 皮
化 生 が現 れ る.こ の 扁平 上 皮 化 生 は 部 位 的 に は
腺 組 織 系 の近 位 側,即
ち よ り尿 道 に 近 い 排 泄 管
上 皮 に初 発 す る と考 え られ,扁
平上 皮 化 生 の 発
現 に先 立 つ て は腺 上 皮 基 底 部 に お け る予 備 細 胞
の増 生 お よび それ らの正 常 分 化 能 の 喪 失 が 決 定
的 で あ ろ う と思 われ る.こ の よ うな 末梢 腺 腔 の
扁平 上 皮 化 生 は進 行 す る と管 腔 の 閉 塞 を招 き,
遠 位 側 腺 組 織 は 内容 物 の貯 留,拡 張 を まね い て
上 皮 細 胞 自体 障 碍 を こ うむ り逆 行性 に 扁 平 上 皮
化 生 が波 及 す る.扁 平 上 皮 化 生 巣 が 扁 平 上 皮 癌
化 す る決 定 的 瞬 間 を形 態 学 的 に と らえ る こ とは
不 可 能 で あ るが,少 な くと も間 質 へ の 浸 潤 を も
つ て 悪性 化 の 指標 とす る と,完 全 な 癌 巣 の形 成
の み られ るの は20-MCT注
入 後180日
以 後 で
あ り,且 つ この 変 化 と扁 平 上 皮 化 生 とは 形 態 学
的 に 連続 した 過程 で あ つ て 両 者 は 異 質 的 な過 程
で は な い と考 え られ る.
こ の様 な発 癌 過 程 の 説 明 と し て,Williss9)を
は じめ 多 くの病 理 学者 に よ り発 癌 に は可 成 りな
が い時 間 を 要 す る漸 次 性 の 病 巣 が 先 行 し,そ の
変 化 の極 限 が 悪 性 腫 瘍 で あ る と し,前 癌 状 態 の
存 在 を 指 適 して い る67)皮 膚 腫 瘍 の実 験 的 発 生
にお いて も表 皮 肥 厚,乳 階 腫 の形 成 が見 られ る.
しか し こ の種 の変 化 は あ くまで も可 逆 的 な変 化
で,漸 次 非 可 逆 的 な癌 へ 移 行 す る と して も逆 に
退 化 す る こ と も あ り得 る こ とで 充 分 満 足 す べ き
もの で は ない.し か し多 くの場 合 正 常 細 胞 の変
化 よ り癌 の発 生 を み る こ とは 疑 い の ない 事 実 で
あ る.Rous69)は
発 癌 能 力 を有 す る潜 在 細 胞 と
して存 在 して お り,一 種 の突 然 変 異 に よ り発 生
す る と説 明 した.さ
ら にBerenblums)6mな
ど
は ク ロ トソ油 に混 じ て20-MCTを
皮 膚 に塗 布
し,癌 発 生 を み と めた が,そ
の発 癌 機 構 と して
はInitiationお
よ びPromotionの2段
階 が存
在 す る と した,発 癌 は極 め て特 異 的 な刺 戟 の も
と に全 く突 然 に生 じ,し か も不 可 逆 的 で あ る.
か く して生 じ た新 しい癌 細 胞 は そ の後 の発 育 環
境 が 充 分 具 備 され る ま で冬 眠状 態 に お かれ る こ
と も あ るが,次 第 に数 を増 加 して臨 床 的 な癌 塊
を 作 る.そ し て 第2の 刺 戟 は 比 較 的 非 特 異 的, 且 つ 可 逆 的 な も の で よ く,こ の 因 子 が な くな れ ば 増 殖 は 中 止 さ れ る も の と 説 明 し て い る. これ に 対 し てDAB肝 癌 の 発 生 実 験 に お い て,Druckrey24,は 発 癌 に 到 る有 効 量 は 分 劃 投 与 量 の 如 何 に 拘 ら ず 一 定 で あ る.即 ち 体 細 胞 に お け る 遺 伝 因 子 と 同 一 の 姓 格 を 有 す るDupli-cantな 因 子 の 存 在 を 想 定 し,こ の 因 子 の 不 可 逆 的 変 化 が 加 算 さ れ る も の で あ る と し,さ ら に 中 原63)は 型 の 異 な つ た2つ の 発 癌 物 質 の 投 与 に よ つ て も 成 立 す る こ と を 認 め,発 癌 は 体 細 胞 に お け るDuplicant因 子 の 不 可 逆 的 な 変 化 に よ る も の で あ り,多 分 核 酸 を 主 体 と す る変 化 で あ ろ う と推 測 し て い る. 発 癌 物 質 投 与 に よ る 正 常 の 細 胞 の 変 化 に つ い て そ の 螢 光 性 を 利 用 し て6)5G)BO》,あ る い は 組 織 化 学1)29),生 化 学 的14)な 面 よ り 追 求 さ れ て い る が 決 定 的 な 結 論 は 得 ら れ て い な い.最 近 で は Gooda11な ど27)は 放 射 性MCTを 胃 内 投 与 し て 乳 腺 腫 瘍 の 発 生 を 認 め た が,そ の 部 分 で は 特 別 の 放 射 性 活 性 は み ら れ な か つ た と し て お り, そ の 消 失 過 程 もCi4-Benzpyrene投 与 に よ つ て 体 内 分 布 を 追 求 し たHeidelbergerな ど33}と 同 様 に 発 癌 性 炭 化 水 素 は 生 理 的 な 代 謝 過 程 で 破 壊 さ れ る こ と な く,一 部 は 無 変 化 の ま ま排 泄 され る が,他 の 一 部 も 変 化 す る こ と な く細 胞 内 脂 肪 成 分 と結 合 し蓄 積 さ れ52',徐 々 に 分 解 減 少 し て 行 く こ と を 認 め た.そ し て こ の う ち 癌 化 と 関 係 の あ る の は こ の 蓄 積 さ れ た 炭 化 水 素 そ の も の と 細 胞 成 分 と の 相 互 作 用 に よ る も の と の 見 解 を 示 し て い る. 以 上 の よ う に 正 常 細 胞 の 癌 化 に つ い て は 種 々 の 見 解 が あ る が,前 立 腺 組 織 に お け る 変 化 と し て はLasnitzki53}は 組 織 培 養 の 所 見 よ り発 癌 物 質 と の 接 触 に よ り細 胞 の 破 壊 を 来 た し,異 常 核 分 裂 お よ び 細 胞 分 化 を 招 く も の で あ る と し, HOrning39・)は 前 立 腺 上 皮 組 織 の 同 種 皮 下 移 植 に よ り 細 胞 活 性 の 低 下 し た 分 泌 相 の 休 止 期 に あ る 細 胞 が 局 所 作 用 を 受 け 易 く,そ の 低 円 柱 細 胞 は 比 較 的 腺 房 基 底 部 に 存 在 し,核 分 裂 あ る い は 核 濃 縮 を 生 じ て 来 る.こ れ に 対 し て 活 性 の 高 い 細 胞 で は こ の 種 の 変 化 は 見 ら れ な か つ た と し て竹 中一前立腺腫瘍の実験的研究1
い る.私 の 場 合 に も20-MCTに よ る慢 性 病 変 に伴 つ て腺 組 織 の 扁 平 上 皮 化 生 が 出 現 し,こ れ に引 き 続 い て 癌 変 化 し た も の と 思 わ れ る.し か し この 種 の 細 胞 変 化 の 時 期 を 正 確 に 指 適 す る こ とは 出 来 な か つ た が,正 常 細 胞 が 加 算 的 な 発 癌 効果 に よ りそ れ 自 体 が 不 可 逆 的 な 悪 性 変 化 を 示 した も の と 思 わ れ る け れ ど も,こ の 癌 化 機 序 が 先 に述 べ た 如 く腺 ま た は 円 柱 上 皮 → 癌 化 → 扁平 上 皮 化 生 の 順 を 経 る の か,あ る い は 扁 平 上 皮化 生 に 引 き続 い て 癌 化 が 生 ゲ る の か は 明 ら か に し得 な か つ た. Haddow30)は 発 癌 作 用 に つ い て は 特 異 的 な 生 化 学 反 応 中 で 変 態 し た ま た は 変 化 す る何 ら か の物 質 が 作 用 す る 場 と し て 細 胞 活 動 の 低 下 を あ げ,Vasilievな ど87)も 損 傷 さ れ た 組 織 細 胞 よ り腫 瘍 発 生 を み る と し,HiegerBS)30)な ど も 体 細 胞 的 な 突 然 変 異 に よ り 惹 起 さ れ る と し て い る.そ し てBoylandな ど9)30)はAlkylating Agentの 作 用 機 点 を 研 究 し,核 蛋 白 お よ び 核 酸 な ど を 含 む 種 々 の 要 素 が 攻 撃 さ れ た 変 化 で あ る と し,Orr65)も ま た 正 常 細 胞 の 中 間 体 の 存 在 につ い て は 確 認 出 来 な い が,発 癌 物 質 が そ の 支 配領 域 に あ る 支 持 組 織,栄 養 組 織 を も 含 め て 全 て の要 素 を 変 化 さ せ る結 果,代 謝 過 程 に 変 動 を もた ら し て 細 胞 の 質 的 変 化 を 起 こ さ せ,正 常 な 生 成 の 規 制 に 応 じ き れ な く な り,腫 瘍 の 発 生 が あ る と説 明 し て い る13)一 一 方 臨 床 的 に み ら れ る前 立 腺 癌 は 現 在 で は そ れ程 稀 な 疾 愚 で は な く な つ た が,従 来 よ り欧 米 に比 して 少 な い と さ れ て お り,訂 正 死 亡 率 の 比 較 で も 米 国 有 色 人 の10万 に 対 し23.6で あ る の に 比 し,我 国 で は 最 近 増 加 の 傾 向 が あ る と は 云 え,僅 か1.37と1/20に 過 ぎ な い74}こ れ に 反 しそ の 発 生 に つ い て は 前 立 腺 癌 の 特 徴 で あ る 潜 在 癌 を 含 め て の 頻 度 は40才 以 上 の 剖 検 例 で は 18%に の ぼ り66),Baronな ど4)の46%に 比 べ る とか な り低 率 で あ る も の の,Hinman36)な どgo) の20∼25%に 比 し て 決 し て 少 な い も の で は な い.こ れ ら の 事 実 よ り し て 新 し い 細 胞 形 態 の 出 現 は 臨 床 的 な 癌 と し て 出 現 す る よ り も は る か 以 前 に 惹 起 され て い た こ と を 物 語 る も の で,人 種 的 な 発 生 率 の 相 違 は み られ な い に 拘 ら ず,活 性 753化 因 子 が 諸 外 国 に比 して 日本 人 で は著 し く低 い
こ とが 推 定 され る.即 ち癌 化 細 胞 の増 殖 が何 ら
か の 調節 機 構 に よ り抑 制 され た ま まの状 態 で存
在 し てい た もの と考 え られ る もの で あ る.
この よ う に他 の癌 腫 と異 な り,年 令 と共 に増
加 す る特 異 な 性 質 は古 くThiersch,Cohnheim
な どが唱 えた 老 化 現 象 に伴 う変 化 の一 形 態 が 癌
で あ る と して い る如 く,老 人 性 萎 縮 に陥 入 つ た
腺 組 織 に よ り多 く発 生 す る点 よ りみ て,潜 在 し
て い た育 癌 因 子 が 生体 機 能 の衰 えた 細 胞 の突 然
変 異 に よ り出 現 して くる もの と考 え られ る.そ
して この癌 細 胞 の 無制 限 な増 殖 が 種 々の 刺 戟 に
よ り促 進 され る と き,そ の エ ネ ル ギ ー源 と して
中原 な どの 云 う如 くDNAの
関 与 が あ る と して
も,そ の 調節 に は 細 胞 外 か らの さ らに 高位 の 因
子 が存 在 す る もの と推 定 され るの で 今 後 の研 究
に またね ぱ な る まい.
結
語
1)腫 瘍 の 自然 発 生 が 少 な い と い わ れ る ウ イ ス タ ー 系 ラ ッ ト前 立 腺 に3%20MCT-Tween 80溶 液0.1ccを 注 入 し,6ヵ 月 間 に 互 つ て 腫 瘍 の 発 生 情 況 を 観 察 し た. 2)腫 瘍 の 発 生 情 況 は 初 発 は88日 に し て み と め られ た け れ ど,そ の 発 生 率 と し て は 第1群 で は4例 中1例(25%),第2群(101∼180日) で は5例 中3例(60%),第3群(181∼200日) で は17例 中10例(58.9%)で 全 体 を 通 じ て は26 例 中14例,53.9%で あ つ た. 3)組 織 学 的 に は 大 半 が 扁 平 上 皮 癌 で14例 中 10例 を 占 め,次 い で 乳 階 腫2例,肉 腫1例 で, 1例 に 一 部 腺 腫 が 認 め ら れ た. 4)合 併 症 と し て は 感 染 症 な ら び に 腫 瘤 の 圧 迫 に よ る 尿 路 流 通 障 碍 が 多 か つ た.ま た 転 移 形 成 と し て は 腫 瘍 の 悪 性 化 が 軽 度 な た め か 腰 部 リ ン パ 腺 の2例,周 囲 臓 器 に 浸 潤 像 が み と め ら れ た の み で,遠 隔 転 移 は 検 し 得 な か つ た. 5)こ の よ う な 腫 瘍 の 成 立 過 程 と し て は, 20-MCT投 与 に よ る 肉 芽 性 な い し膿 瘍 性 の 慢 性 炎 症 に と も な つ て 腺 上 皮 の 扁 平 上 皮 化 生 を 来 た す が,こ れ に 引 き 続 い て180日 前 後 よ り漸 次 不 可 逆 性 の 角 化 扁 平 上 皮 癌 へ 移 行 す る も の と 思754
われ,扁 平 上 皮 化 生 と癌 変 化 と は異 質 の もの で
な く,明 らか に連 続 した 形 態 学 的 変 化 で あ る と
考 え る.
稿を終 るにあた り恩師加藤篤二教授の御指導,御 校
閲に深 く感謝す ると共に,病 理学的所見について御 指
導いただいた本学病理学教室飯島宗 一教授に厚 く深謝
いた します
竹中一前立腺腫瘍の実験的研究
工
なお 本 稿 の要 旨は第15回 日本 泌尿 器 科 学 会 西 日本地 方 会,第11回 日本 内分 泌 学 会 西 日本 地 方 会 で 発 表 し た. 文 献 1)Ahlstr6m,C.G.&Berg,N.0.:Acta. Path.microbiol.Scand.,24:283,1947. 2)Arnheim,F.K.:J.Uro1.,60:599,1948. 3)Arthur,J.W.&Eastlick,H.K.:Growth, 27:199,1963. 4)Baron,E.&Angrist,A.:Arch.Path., 32:787,1941. 5)Berenblu皿,1,:AdvancedCancerRese-arch,2:129,1954, 6)Berenblum,1.:&Kendall,L.P.:Brit. 」.Exp.Path、,15=366,1934. 7)Bischoff,F.:J.Nat.CancerInst.,1gl 977,1957. 8)Bloch,B.&Dreifuss,H.:Schw.Med. Wschr.,51:1033,1921, 9)Boyland,E.:Z.Krebsforsch.,65:378, 1963. 10)Brandes,D.:Lab,Invest.,11:339,ユ962. ユ1)Bryan,W.R.&Shimikin,M.B.:J. Nat.CancerInst,,3:503,1943. 12)Burrows,H.,Hieger,1.&Kennaway,E. L.:J.Path.Bact.,43:419,1936. 13)Bun-Hoi,N.P.:Arzneimittelforsch.,11: 813,1961. 14)Calcut,G,:Brit。J.Cancer,8:177,1954. 15)Callow,R.K.&Deanesly,R.:Biochem. J.,2g:1424,1935. ユ6)Chouroulinkov,1,:Bull.Ass.Franc, Cancer,48:377,1961. ユ7)Cook,J・W・,Hieger,1.,Kennaway,E.L. &Mayneord,W.V.:Proc.Roy .Soc., 129:439,1940. 18)Cotchian,E.:Bull.Wld.Heth・Orgり26: 633,1962. 19)Danckers,U.F・:Am・J・Roentり84: 555,1960, 20)Darmenburg,Hs:Z・Krebsforsch・,65; 396,1963. 21)Deanesly,R.&Parkes,A・S・:工Pbysio!・, 78:442,1933. 22)Della,P.G.:工Nat.CancerInst.,25: 573,1960. 23)Dickens,F.&Wei1-Malherbe,H.: CancerResearch,6:161,1946. 24)Druckrey,H.:Arzneimittelfor§ch.,1:383, 1951. 25)Dunning,W.F.,Curtis,M.R.&Segaloff, A.:CarcerResearch,6:256,1946. 26)Fieser,L.E:工Amer.Chem.Soc.,77: 3928,1955. 27)Goodall,A.L.,Mclntyre,M.H.&Ken-nedy,J.S.lNature,198:1317,1963. 28)Greenstein,J.P.:BioohemistryofCan-cer,NewYork,1954. 29)Graffi,A.:Arch.f.Geschw.,1:61, 1949. 30)Haddow,A.:Brit.Med.Bull.,14:79, 1958. 31)原 田 三 樹 男,水 田 太 郎,丸 谷 八 郎:大 阪 医 会 誌,36:783,1937. 32)Hartwe11,J.L.:U.S.Pu暴)1icHealth Service,1952. 33)Heideberger,C.&Weiss,S.M.:Cancer Research,11:885,1951. 34)Henshaw,P.S.&Hawkins,J.W.:J. Nat.CancerInst.,4:339,1944. 35)Hi}ger,L:Carcinogenesis,London,1961. 36)Hinman,F.:J.A.M.A.,135:136,1947. 37)Holsti,P.:Ann.Med.Exp.Fenn.,37: 217,1959. 38)本 多 徹 誠:福 岡 医 誌,50=3823,1959 , 39)Horning,E.S.:Brit,J.Cancer,6=80, 1952. 40)Horning,E.S.&Dmochowski,L.:ibid, 1:59,1947. 41)Huggins,C.&Webster,W.:J,Urol., 59:258,1958. 42)Iba11,J.:Am.J.Cancer,35:188,1939.竹 中一前立腺腫瘍 の笑騒匿研究1
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曾 〆:-L}.竹 中一前立腺 腫瘍 の実験的研究
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ll/,・ …06 図1(No.19) Gianttumoroftheprotate(maCroscopic finding) 〃篭1
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図10・ Cysticdilatationwith・chroniccell in伍tration(H・E:100×) 図8 Abscessformation (H・E:40×)響
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図9 Cellularproliferationofductal epithelium(H・E:100×).ル∴{驚讐擁 塾 ・
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図12 Squarnousmetaplasiaandobstruction oftheduct,(H・E:100×)758